文化的遺伝子 ミーム

突然ですが、「ミーム」という言葉はご存知ですか。かつてリチャード・ドーキンスによる著書「利己的な遺伝子」が流行しましたが、その中で「ミーム」という単語が紹介されました。それは、DNAではなく、ココロからココロへ伝達される“人間の文化的志向と行動”と紹介されます。ヒトの性格や行動の根源を辿る上でDNA(先天性のもの)か環境(後天的なもの)か、どちらに起因しているか?といった議論がありますが、教育的指導がなくとも、「ミーム」とは、生物学的な遺伝子に関わらず、文化的遺伝子として伝達される一方で、外的圧力(教育)がなくなると、弱まると述べられています。

 

 

地域には、捨ててはいけないものがある

「地域には、捨ててはいけないものがある」西粟倉村の元村長の道上氏がおっしゃっていたこの言葉が、今なお心に刺さっています。地域とは誰のものか?主体とは、住まいや暮らしをしている人だけではないのです。この土地を、連綿と守っていく人の繋がり、その大切さ。また別の機会では高野山にて、僧侶様から、とある仏教用語を教えていただきました。

 

「断種(だんしゅ)の罪(つみ)」

 

自分を育ててくれた親に感謝し、自分自身も子孫を残していくこと。しかし断種の罪は、それよりも、、自分が勉強したことや、教わったことを伝えて行くべく必要があると説かれており、、その文化的な「種」を断つことは、罪であるという思想です。私の両親、サッカーのコーチ、大学研究室、船井総研、アミタ、トビムシ・・・。自分が得た知識や情報は、自分だけの所に止めるべきではない。企業、親子、教育、育成。確かに、専売特許として伝えたくない「情報」というものもあるかもしれない。それでも、教育しなければならない。「最近の若いモンわ、っていうけれど、自分も色々な人に育ててもらったのに、教育を放棄している人が多すぎないか」と、僧侶のお言葉。教育だけでない、発信するということも、ひとつの、解決策でありましょう。

 

 

高野山に伝わる、断種の罪という思想

 

「高野山はね、常に、受け身なんだよ、古川君。お大師さまのご加護のもと、人は来て当たり前。お布施はしてもらって当たり前。そうなったのは、高野山というより、仏教界全体の問題です。だから、ソトモノの方がここで体験した一次情報をその人なりに、加工して、伝えて行くこと。それは、素晴らしいことであり、“断種の罪”を知っている、ということになるんです。」農山村地域のまちづくり、高野山の森林護持、そして、自分の生き方、「断種の罪」という思想から、色々と繋がります。また、高野山の山づくりについても、共利群生(きょうりぐんじょう)という理念があります。生きとし生けるものが皆群れを成して支え合って生きているという言葉です。この理念も次の世代へと紡ぎ、実際の森林づくりとしても、続けていきたいと話しをしていきました。

 

そして、「字が違うけど、断酒の罪ってのもあるわな、古川くん(笑)」と。

 

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記  2012.09.28より編集)

 

 


代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 

 


 

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 7月 31, 2017 Under ちいきのコラム

 

とある取材先の製材工場で見つけた、スローガンの看板。
会社の規模に関わらず、どの工場へ伺っても、このようなスローガンが目立つ場所へ掲げられています。

 

いつ、どんな想いで、このスローガンを掲げられたのでしょうか?猛暑の中、汗を流し働く職人の姿を見つめ、モノづくりの哲学に触れて、「工場からお客様の手元まで、この想いを届ける表現をお手伝いしたい」と思う瞬間の一つでした。

 

Posted by wpmaster on 月曜日 7月 31, 2017 Under ちいきのgraffiti~写真集~

 

リノベーションされた駅舎が著名な敦賀駅。
屋根付き歩廊の天井は、スチールと木材のハイブリット構造でありました。
明るさを保つために、所々へトップライトが配置されている点もデザインのこだわりですね。

 

 

 

不燃や防腐加工の技術が加えられ、木の温かみが加わった空間ですね。
平屋建て風の”かつての木造駅舎”に変革の加わった、新・木造駅舎。
これからも増えていくのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 7月 31, 2017 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事

 

 

渋谷ヒカリエに吉野杉カウンター

 

川上村で行われた土倉庄三郎翁没後100年記念で林野庁・農林水産省から、来賓でお越しいただいた方へのご挨拶と、その他の情報交換のために、吉野かわかみ社中メンバーと東京へと参りました。「改めて、川上村のファンになりました!」とお話しをいただき、歴史を学び、技術を知り、人と出会い、感動を得た!という感想をいただき、色々と東京の方々から応援の声をもらうことは、やはり嬉しいことです。

 

 

 

 

同じく、その日は、渋谷ヒカリエ地下3階リニューアルで、「いろは(株式会社結わえる)」の新店舗ができ、船井総研時代の同期の荻野社長に会いに行きました。寝かせ玄米はもちろん、新商品カレー、国産材の割り箸もあります。彼も吉野のファンです。彼を一度、当時の同期の仲間で、川上村に来ていただき、古川が案内をしたことがあります。まさかそのとき、こうやって独立して、食ビジネスを展開するとは思っていなかったのですが、その時の彼の言葉が忘れられなかったので紹介いたします。

人生80年、知らねばもったいない。

 

 

 

「80年間、日本の農業、そして、日本の森林・林業の面白さを知らないで死ぬ人が多い。こんなもったいないことはない。吉野でこれだけ自分は感動した、いわんや日本の至る所はもっと面白いだろう。」一度、足を運ぶ、体験する、経験するその大切さをと。そして彼はこういいます。

 

良い食を考えたら、器を選ぶでしょ?

 

「よい食を考えたら、器を選ぶでしょ?だから、箸を考えるでしょだから、机もこだわるわけ。だから、全国の素材のこだわるのは食べ物だけじゃない。」なによりも農産物は出口が大事で、消費者のライフスタイルにあう補完財とのつながりが大事だという彼。その商品だけでなく、広く消費者が求めているものを捉え、ライフスタイルの提案までサービス展開をしています。それは、林業も同じでしょう。木を通して繋がる、食文化と森文化は二人三脚であると、彼といつも話しています。

今回は、吉野杉の巾はぎカウンターと、什器棚の一部を吉野杉工房(木工センター)から納品させて頂きましたが、以前は、池袋でも飛騨の杉、三重の桧をカウンターに納品しましたが、また共に、食と森とが繋がる展開をお互いに広げて行けたら幸いです。

 

 

 

 


代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

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新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 

 


 

 

 

 

Posted by wpmaster on 木曜日 7月 27, 2017 Under すべての記事, ちいきのコラム, 未分類, 雑談

 

島根県奥出雲町にて、第2回起業アドバイザリーのため訪問させていただきました。この地域では、16名の地域おこし協力隊が活動中ですが、その中から卒業後に起業を目指す方々6名に対し、弊社代表の古川が起業アドバイザリーを務めさせていただいております。今回は、2カ月前からの進捗を報告いただき、新たなビジネスモデルの構築と、さらなる付加価値化のヒントを提供しながら、今後のビジョンと課題を共有しました。

 

ミニセミナーを開催

 

 

今回はまず、地域おこし協力隊員と、行政で協力隊担当の職員の方々を対象に、「地方創生×ローカルベンチャー~地域を熱くし、事業を厚くするチャレンジ~」と題したミニセミナーを開催しました。

 

◆ 講演のメニュ

【1】“協力隊”制度の活かし方 移住・交流から起業まで

・行政に必要なマーケティング発想

・任期中にやっておいたほうが良いこと

【2】地域で起業するということ
・地域ビジネスの定義は何?

・シェアビジネス、持続可能ビジネスのウソとホント

・暮らし方と儲け方の両立ポイント

・起業の意味、経営の意味とは何か

・お金より大事なこと

 

 

オススメ書籍の一文を紹介しながら進んだ講演ですが、参加された協力隊の方々からは、「他社との差別化を考えていく上で大変参考になりました。売りモノ・売りカタの戦略を立てていきたいと思います。」「理念重視のボランティア活動⇔利益重視の事業の狭間でどこのポジションを目指すか、上がり下がりある波を越えていくこと。自分のやりたかったことに、改めて気付きました。」「新しい気付きもありますが、忘れていたことや、ずっと気になっていたことをふと思い出す時間になりました。」といった感想をいただきました。

 

 

奥出雲町内を散策

 

 

アドバイザリー終了後は、本業務をコーディネートいただいている宍戸さん(一般社団法人スクナヒコナ 副理事)に、奥出雲町内をご案内いただきました。名勝・鬼の舌震の近くでお蕎麦をいただいた後は、出雲・鉄山御三家の一つ、絲原家(松江藩元鉄師頭取)の記念館を訪ねました。踏鞴(たたら)製鉄の成り立ちや道具の解説、それを統括してきた絲原家の歴史や骨董品の展示を通じて、奥出雲で技術継承されてきた、製鉄の歴史を学びました。16代続く名家の歴史を知ると、「たたら製鉄」という産業を基盤に家を興しながら、時代に応じて次のビジネスを展開し、地域の資源利用と雇用の拠点を作ってこられたことが分かります。

 

そして、たたら製鉄からは、持続可能な自然資源利用を学ぶことができます。製鉄には燃料となる薪資源が不可欠ですが、世界の大規模鉱山を見ると、精錬等への熱エネルギー利用のため周辺の山林を一気に伐採し、荒野となってしまった地域がほとんどです。しかし奥出雲のたたら製鉄では、30年単位での計画的な輪伐によって、持続可能な資源利用と製鉄が行われてきたため、現在でも豊かな山村風景が広がっています。土砂を流して砂鉄を採った斜面は、その後棚田に整えて活かし、荒廃しないペースで伐採した木は薪として精錬に使い、それによって出来た鉄製品は、地域資源として地域外へ出していくことで、外貨と外交を獲得してきたということですね。住まいと仕事の場が一体となった、絲原家製鉄所の絵図を見るとは、その地域にある資源を持続的に活かし、生業を持ったコミュニティの姿がありました。

 

 

 

 

なお、林業では「山の神」を祀るのと同じく、製鉄、鍛治にも守護神「金屋子(かなやご)」がお祀りされていました。ちなみに、金屋子神の御神木は、桂の木だそうですよ!祠を見守るように、青々とした桂の木が植えられていました。出雲方面へお出掛けの際には、一尺一寸角(33㎝)のケヤキの大黒柱で建てられた本宅、美しい庭園、散策エリア等、林業や植物、建築がお好きな方には、見どころ満載な絲原記念館へぜひ。

 

 

 

次回

 

第3回は9月頃の訪問を予定していますす。次回も経営アドバイスの個別面談を行うと共に、公開型ミニセミナー第2回を開催する予定ですので、協力隊の皆さまはもちろんのこと、奥出雲町(行政)の方々もお誘い合わせの上、ご参加いただければ幸いです。

 

それでは、引き続きよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 7月 25, 2017 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

「物流」と「財務」を年間テーマに掲げて開催中の大阪経営実践研究会は、今回も2名の異業種ゲスト講師をお招きして、第2回が終了しました。猛暑日の中、遠くからも足をお運びいただいたメンバーの皆さまに、御礼申し上げます。それでは今回も簡単に開催レポートをご紹介します。

 

 

 

~今月のMENU~

【1】各社報告

【2】テーマ講座
①異業種から林業を変える!~小径木を売っていこう~
ゲスト講師:伊東将志氏(株式会社熊野古道おわせ)

②財務管理と木材ビジネス~製材メーカーの財務を読む~
ゲスト講師:長谷部正明氏(株式会社古川ちいきの総合研究所財務パートナー)

③物流業界の最新情報

【3】話題提供
①Clubプレミアム国産材の近況紹介

 


テーマ講座

①異業種から林業を変える!~小径木を売っていこう~
ゲスト講師:伊東将志氏(株式会社熊野古道おわせ

 

世界遺産・熊野古道の地からお越しいただいたのは、伊東将志さま(株式会社熊野古道おわせ)。尾鷲の郷土料理と日帰りのお風呂が楽める温浴施設「夢古道おわせ」の支配人を務めておられます。”お風呂屋さん”である伊藤様が、研究会のゲスト講師を務めて下さった理由は、夢古道おわせから始まった全国一斉企画「100のありがとう風呂」にありました。

 

●お風呂から日本をちょっとあったかくする 全国一斉100のありがとう風呂
https://100arigato.wordpress.com/

 

100のありがとう風呂では、尾鷲ヒノキの小径木を「入浴木」として浮かべ、夢古道の湯から始まったこの取組みは今や、全国100件以上の温浴施設、温泉、ホテル、スパ等の店舗へ拡散されています。良い香りと心温まるコンセプトをお客様へお届けしているストーリー性はもちろんのこと、腐りにくいため回転率の低い商材(購入頻度が低くなる商品)にある工夫を施すことで、リピーター顧客の獲得に繋げるという、マーケティングの計画についても、事業立ち上げまでのエピソードと共にお話いただきました。

 

「間伐材の小径木=安い、使い道がない、価値が低い」といった業界の固定概念に捉われず「地域に眠っている資源で、お客様に届けられる価値は何だろう?」と、地元・尾鷲の地名を冠する尾鷲ヒノキに誇りを持って事業化された、異業種ゲストの伊藤様からお話いただきました。

 


 

②財務管理と木材ビジネス~製材メーカーの財務を読む~
ゲスト講師:長谷部正明氏(株式会社古川ちいきの総合研究所財務パートナー)

 

2人目のゲスト講師は、弊社の財務パートナーとして、プロジェクトを支えて下さっている長谷部さんを迎えて、財務管理について解説いただきました。長谷部さんは、大学卒業後から財務一筋30年の経歴をお持ちで、現在は財務を専門に中小企業のM&A、事業連携、企業再生、創業支援を手掛けておられます。

 

講座では、まず始めに、財務三表の読み方のキホンを押さえました。特に、貸借対照表が産まれて来た歴史背景を知り、自己資本と他人資本を使って、貿易リターンをどうとるかというところからレクチャーが始まり、それを林業・木材業に置き換えて、在庫管理や物流のディスカッションへと展開しました。なお本研究会は、主に企業の経営者にお集まりいただいていますが、中小企業の場合、多くの経営者は「決算期の直前に、税金対策として、どれだけ利益が残っているか、あるいは、仕入や人件費や借入金の支払いがあるかどうかぐらいしか、指標をみていない人が多い」という現状から、企業の発展のために、計画的に販管費を使う攻めの経営姿勢を取るための月次損益計算のポイントも共有。また、林業・木材業の会社オーナーである皆さまの多くは家業(ファミリー企業)であり、役員報酬さえあればとよいという視点で、配当もなく株価査定もしていないのは、企業価値を高めていないという指摘をうけ、負債(他人資本)に対する利息以上に、如何に株価の価値を含めた自己資本(リターン)がいかに大切かを指南。また、事業継承をする直前に、焦って父(会長職)の株価を算定するのではなく、年次で自社企業の価値を算定していく必要性を話しつつ、投資対効を高めるための財務指標を簡潔にレクチャーいただきました。

 

また、古川からは、財務パートナー長谷部氏からの話を受け、業界特性を踏まえて、製材業の在庫管理について、いくつかのパターンに類型化することで月次決算の徹底の意義をレクチャー。それに基づいて計画的な経営を行えば、機械設備投資も先が見え、中小企業一括償却制度等を使いキャッシュ体質を生み出せることなどを伝え、長谷部氏と共に、抑えるべく財務指標についてポイントをまとめました。

 

 

最後に、メンバーからは、「財務の話は、改めて外で学ぶ機会が少ないから、参考になった!」「次回から、毎回宿題を持ってきて評価してもらおう!」「自社の株の価値を創業時と比較してみたい!」等の感想をいただきました。

 

財務パートナー・長谷部さんの当日のブログはこちら。
http://crelife.muragon.com/entry/87.html

 

改めて、今年度は「物流」と「財務」を年間テーマに掲げて開催中の本研究会では、伸びている異業種からマーケティングのヒントを取り入れつつ、業界に最適な財務分析のポイントを押さえて、経営を学び再考する4時間をお届けしてまいります。

 

なお、九州地方では7月上旬の豪雨による影響が今なお続いていますが、前回の研究会へ参加いただいた、日田市の製材所の方へ研究会中にお電話を繋ぎ、山林崩壊、工場浸水等が起こり大変な中、日田市内や近隣の状況をお伝えいただきました。こちらからもできる限りのご支援ができればと参加者から応援メッセージを送りつつ、研究会メンバー一同、日田を始め九州北部の方々へ心からお見舞い申し上げますと共に、同じ志を持つもの同士、一日も早くまた研究会へお集まりいただけることを祈念しております。

 

 


 

次回は、産地巡礼!

 

次回の大阪経営実践研究会は9月中旬、年2回の特別篇として、1泊2日で林業産地を巡る旅「産地巡礼」を開催予定です。産地巡礼は、林業経営実践研究会と合同開催となりますため、大阪では会えない全国の経営者と交流の場もお届けします。日時、工程の詳細が決まりましたら、当ホームページでお知らせしますので、ご期待ください!

 

===昨年の産地巡礼の様子===

・産地巡礼in吉野

ちいきのコラム「吉野林業を巡る」

前編:https://chiikino.jp/blog/?p=7602

中編:https://chiikino.jp/blog/?p=7712

後編:https://chiikino.jp/blog/?p=7725

・産地巡礼in石見出雲

報告レポート:https://chiikino.jp/blog/?p=6559

 


 

さいごに

 

大阪経営実践研究会では、参加者みなさなんが課題としていること、注目しているトピックを取り上げてディスカッションを行ったり、弊社が全国への出張で集めた木材産地の動向や異業種からのマーケティング事例をご提供しています。さらに、研究会開催後にはまとめテキスト(約20ページ)も参加者特典でご提供します。単回での参加も受け付け中ですので、ご希望がありましたらお気軽にお問い合わせください。

 

さらに、引き続き今年度もClubプレミアム国産材の会員募集をしております!豪華特典もご用意しておりますので、是非下のチラシ画像からPDFをご覧ください。会員申込ご希望の方は、PDFを印刷し申込欄をご記入しFAXにて送信、またはメールをお送りください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 7月 19, 2017 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 未分類, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

 

7月18日(火)、岐阜県立森林文化アカデミーにて、「岐阜県地域森林管理士養成研修」の講師を担当させていただきました。

午前、午後合わせて6時間という長時間の講演を行うのは初めてでしたが、民間事業体で活躍されている研修生5名の他、県職員を中心とし、森林文化アカデミーの学生や林業事業体の経営者等35名の聴講者にご参加いただきました。

 

「岐阜県地域森林管理士」とは?

岐阜県は今年度から「岐阜県地域森林監理士」制度を設け、今回のような講演形式の研修、実技を合わせたカリキュラムを実施し、修了者は別途行う認定試験の一次試験を免除されます。試験に合格すると、岐阜県地域森林監理士に認定され、市町村の整備計画の策定や、一定地域の森林管理を実施していく、いわば岐阜(地域特化)版フォレスターとなることができます。

現在、林野庁では国税として森林環境税を導入する検討が現在されていますが、この動きにいち早く岐阜県は動き出しています。もし、今後国税としての森林環境税を導入された場合、現在都道府県単位で導入している森林環境税との二重課税となるため、都道府県の森林環境税制度を撤廃して国税に一元化されることも考えられます。岐阜県地域森林管理士を養成することで、国の政策に対応すると共に、市町村単位での森林管理体制を強化していくことに繋がるということです。

 

「岐阜県地域森林監理士」とは?(岐阜県発表資料より)==========

市町村森林整備計画の策定、伐採届出制度、公有林管理等に加え、森林法改正に

よる林地台帳整備や100年先の森林の姿を見据えた森林づくり(森林配置計画

の市町村森林整備計画への反映)など、森林や所有者に最も身近な市町村の役割

の重要性が増しているところですが、財源不足や異動により専門人材が確保され

ていないのが現状です。このため、地域における森林の管理及び経営に必要な専

門的知識を有する人材として「地域森林監理士」を育成し、その人材が市町村林

務行政の支援や民有林経営への助言などを行う体制を整備するものです。

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講座内容を一部ご紹介

|第1講座:「林業ビジネスとは何か。」
・林業のマーケット(市場規模)

・ビジョンと戦略

・マーケティングの3つのエッセンス

を中心にお話しました。マーケティングの3つのエッセンスは「3C」、「消費の3要素」、「ライフサイクル~地と図の関係~」をご紹介し、クイズ形式として参加者の皆さんに回答をいただきましたが、今までの講演では聞かないようなユニークな回答が続出。特に研修生の皆様は、マーケティングの本質をつかんだ秀逸な回答が多いことに驚かされました。

 

 

|第2講座:「林業は自由だ。」

伝統林業地での山守の声や現在の取組、全国の製材業者が連携し国産材PRを行っている事例、地域内の垂直連携による製品開発と販路開拓の事例など、弊社が関わってきたプロジェクトを動画を中心にご紹介しました。1つの「チーム」づくり、そこからの原木~製品、消費者のライフスタイルまで入り込んだ商品やサービスの企画と規格の創造の重要性を知っていただけたと思います。

 

 

|第3講座:「経営力を高める。」

・理念と利益

・会計管理について

・バリューチェーン、サプライチェーン

といった話題を中心に、ビジョン(理念)の重要性と戦略策定や財務戦略に関する実践論をお伝えしました。まずは、見込顧客をリストアップすることから始める重要性をお分かりいただけたと思います。

 

最後に当日岐阜までの移動で弊社代表古川が作成した「古川が考える30のフォレスターチェック」を特別に公開。古川が約10年間コンサル業を行ってきた中での、林業・製材現場の安全性を考えさせられた実体験や全国の業界経営者との出会いを踏まえてリストアップしました。素材生産だけではない、加工、ライフスタイルまで含めたトータル林業、フリースタイル林業の体現を目指した30の項目となっています。

講座終了後も、チェックリストに係る内容のご質問をいただいたり、講座内の質疑応答においても参加者の皆様は積極的で、岐阜県の林業への熱い想いを知ることのできる講座となりました。

 

 

参加者の声

 

<林業会社A様>

林業仲間を作ることの重要性を学びました。今後、地域内でパートナーをつくり、6次産業化を目指す体制を作るヒントとなりました。古川ちいきの総合研究所が名古屋で開催している研究会に参加していますが、普段の研究会では聞けない内容もあり、自社の事業の参考になる話が多かったことも印象的です。

 

 

<建設資材販売、建設会社B様>

マーケティングのお話全般が参考になりました。自分でもマーケティング、また財務について学ぶ必要があると感じました。熱のある話を聞くことができ、改めて自分も頑張りたいと思いました。まずは、今回の講座の内容を自分の立場に落とし込んで何が出来るか検討します。

 

<森林文化アカデミー学生C様>

同じスギでも地域によって、特徴、商品になるまでのストーリーが異なる事がわかる、全国の事例紹介が参考になりました。私は将来森と人を繋ぐ仕事をしたいと思っていますが、今回学んだように、地域の特色やストーリーを掴んだ仕事をできるようになりたいと思いました。

 

 

<市役所職員D様>

地域でのチーム作り、理念と利益のバランスのお話が印象的でした。前年度まで別の担当課で飛騨の木材利用よりのプロジェクトに携わっていましたが、今年度からは林業畑で山側に利益還元を出来る仕組みづくりを考えています。もともと林業の専門ではないため、全ての内容が参考になりました。また、講演に来ていただければ幸いです。

 

<県職員E様>

今まで、対林野庁と県庁向きの仕事のウエイトが多く、顧客へのウエイトが少な買ったことを改めて認識しました。現在補助金関連の業務をしているが、それ以外のサポートも今以上にできるようになればと思いました。行政マンには耳の痛い内容もありましたが、新鮮で興味深いものでした。地域ネットワークにもっと入り込み、関わりを深めていけるよう動きたいと思います。

 


フォレスター向け研修での講演、お任せ下さい!

事業型、経営向上型のフォレスター研修のような、一日を通しての研修や複数日に渡る研修などの対応、ご要望の内容に合わせた講演メニューを準備いたします。他にも、シンポジウムや勉強会等での各種講演、ワークショップコーディネートも受け付けております。

 

過去の講演実績は以下の弊社サイトページリンクよりご覧ください。

https://chiikino.jp/?page_id=193

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 7月 18, 2017 Under すべての記事, 講演&研修 報告

 

地方自治体の税制と自立

2016年から返礼品規制が導入された、ふるさと納税制度。開始当初こそ知名度の低さが問題視されていましたが、豪華な返礼品が登場し、テレビCMも放映されるようになり、「ふるさと納税を上手に活用している人の暮らし!」と番組特集され、認知度・注目度ともに近年急上昇した税制の一つではないでしょうか。最近では、ふるさと納税に参加する時に、「納めたお金(税金)がどの政策に使われることを希望するか」と用途を選択させる自治体もあります。ふるさと納税をきっかけに、地方自治体の財政について目を向けたという一般消費者も少なくないでしょう。
そして、地方自治体の財政をみる際に欠かせないのが、”交付税”と言われるお金の流れについて。日本には、地方交付税という財政制度がありますね。地方公共団体の財源の偏在を調整することを目的にした国の制度です。しかしながら、国の財政に依存しない不交付団体も約40箇所あると報告されています。例えば、北海道では泊村、青森県では六ケ所村。どちらも原子力発電施設を保有する地域ですね。自主財源があれば良いから、発電所を受け入れようとなるのか・・・。国や東京から流入してくるお金で成り立つ地方自治で良いのでしょうか。その先に、地域の自立があるのでしょうか?このように、地域の自治や自立について考え、ビジョンを作り、また地方自治や地域企業の自立支援に携わる我が社です。しかしプロジェクトを突き詰めていくと、個人の自立・自律に答えがあると感じる場面が多々あります。

 

企業と個人の自立

 

先日は社員と、とある企業の自立支援を行っている際に「何をもって自立・向上と言えるのか?」と話す機会がありました。それはすなわち、生きるってどういうことなのか?という問いにも繋がるテーマでしょう。これについて考えて、まとめてみました。

 

 

まず、私が講演等で度々お話する、「情熱方程式」というものがあります。

 

 

情熱=好き×憤り(コンプレックス)→それは、原体験から生まれ出るもの

 

という内容ですが、多くの経営者(あるいは自立した人間)は、この両方を持ち得ていて、過去の経験を未来の力にしています。好きこそものの上手なれというものがあって、かつ、馬鹿にされたり、敗北感を味わったり、悔しかったりの憤りを情熱に変えていく。ただ、情熱の矛先が間違えてしまう人もいます。それが「考え方」です。京セラ会長、JAL再建を担われた稲盛和夫氏は、

 

 

人生方程式=(考え方)×(熱意)×(能力)by稲盛和夫氏

 

 

とおっしゃっています。すなわち、熱意、情熱があっても、考え方が違っていたら、違う方向に行くし、能力がなければ、何も世の中に貢献できません。その考え方というのは、私なりには、

 

 

成功方程式 =(素直、勉強好き、プラス発想)by船井幸雄氏

 

 

であると定義して、熱意は、自己流ですが、好き×憤りの原体験とし、そして、能力とは、学歴とかではなく、目標をもち、不断の努力の小さな積み重ね、基礎練習にあると思っています。素振り、キャッチボール、バス練習、営業マンでも現場マンでも、一緒で、基礎練習していますか?わたしは、身近な社員や、クライアントが自立心、向上心が高くなっていくことが嬉しいですし、この人生方程式等から、皆様が自分なりに落とし込んだとき、何がどう具体的なアクションに変えられるか。

 

あなたの人生方程式は何ですか?

 

 

 

人生方程式とは、情熱(好き×憤り)×考え方(素直、勉強好き、プラス発想)×能力(基礎練習の積み重ね)というところでしょうか。これぞ、自立と言えるのかもしれません。いま、地方創生、国産材ブランド化、等の仕事仲間や、研究会のメンバーについてもそうですが、強い個があって、強い集団でありたいと思います。プレミアムを事実プレミアム化する。これがテーマです。

 

自立のために、好きなポエムをご紹介します。

 

 


 

「ゲシュタルトの祈り」~~~

 

私は私の為に、あなたはあなたの為に生きている

 

私はあなたの期待に添う為にこの世界にいるのではなく

 

あなたも私の期待に添う為にこの世界にいるのではない

 

私は私、あなたはあなた

 

もし私達が偶然にも出会うならそれは素晴しいこと

 

もしそうでないのであればそれもまたよし

 

Byフレデリック・パールズ(ユダヤ人でもあるドイツの精神科医)

 

 


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blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 


 

 

 

 

Posted by wpmaster on 木曜日 7月 13, 2017 Under ちいきのコラム, 雑談