間もなく2018年が終わります。
今年は「平成最後の○○」という言葉がついて回る一年でしたが、
皆様にとってはどのような1年だったでしょうか。
今年も弊社では、「日経トレンディ」が発表している、ヒット商品ランキングの公開に合わせ、
弊社の独断と偏見で作成した、林業・木材業界のトレンドニュースを発表します!
とその前に、2016年、2017年の林業・木材業界をまだ見ていない!、見直したいという方は、
以下のURLリンクからご覧ください。
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2016年林業・木材業界のトレンドニュースはこちら⇒https://chiikino.jp/blog/?p=6870
2017年林業・木材業界のトレンドニュースはこちら⇒https://chiikino.jp/blog/?p=9016
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それではまずは、2018年の「日経トレンディ」が発表したヒット商品をご紹介。
https://trend.nikkeibp.co.jp/atcl/contents/18/00064/00001/
(詳細は、日経トレンディWEBサイトから ↑ )
1位 安室奈美恵
2位 ドライブレコーダー
3位 ペットボトルコーヒー
4位 ZOZO
5位 グーグルホーム&アマゾンエコー
6位 漫画 君たちはどう生きるか
7位 aibo
8位 ケーブルバイト
9位 本麒麟
10位 NONIO
ちなみに、一昨年の1位はポケモンGOということで、弊社選定は、新国立競技場の設計が決まった隈研吾~さん!そして、昨年の1位はNintendo Switchということで、弊社選定は、秋田のスギッチが引退!というニュースとなりましたが、今年は9月に引退された平成を代表する歌姫、安室奈美恵さん。まさに平成最後のトレンドを飾るにふさわしいランキングになったのではないでしょうか。
さて、今年のヒット商品、皆さんはいくつ知っていましたか?
実際に買ってみた商品はいくつあったでしょうか?
それではお待ちかねの
2018年林業・木材業界のヒット商品ランキングの発表です。
第10位 AROMA
「口臭科学から生まれた『NONIO』」に対し、
「森林化学から生まれた『AROMA』」がランクイン!
(アロマオイルの蒸留 一般社団法人ウッディーラー豊田・ 愛知県豊田市)
今年は全国各地でアロマオイル事業が拡散しました。試しに、「国産 アロマ」でウェブ検索をすると様々な商品がヒットします。用材としては使われない枝葉から採取可能なため、有効なカスケード利用として今注目の商材です。「森ではたらく!」で紹介されている北海道モミのフプの森さんや岐阜高山のオークビレッジのyuica(ゆいか)等がブランドとして有名でありますが、現在、全国各地で広がっており、弊社では、地域の森アロマを40以上調べ上げマーケット分析をしておりますが、商品(樹種、精油方法、ネーミング、パッケージデザイン、価格、販路、ライフスタイル提案)の現状を見ると、非常に面白い傾向が見えてきていますよ。まだまだ伸びそうな市場、皆さんの身近にも地域材を利用したアロマオイルを販売している企業や店舗があるのではないでしょうか。
さて、第9位、第三のビール(本麒麟)に対して、こちらがランクイン!
第9位 おだやかな革命
(引用:おだやかな革命 WEBサイト<http://odayaka-kakumei.com/>)
第8位、「第3」のビールらしからぬ飲みごたえの本麒麟に対しては、「第3」を絡めて、おだやかな革命がランクイン!エネルギーでいえば、人類は、火を使ったときが第一次エネルギー革命、第二次が蒸気と石炭エネルギー。そして、石油や電気を組み合わせて利用するようになったことを「第三次エネルギー革命」と言うようですが、まさに我らの環境(林業)業界では、第三次はもはや古い。いまや、石油などに依存せず水力や、木質バイオマス燃料といった再生可能エネルギーを活用が広がりつつある昨今、2018年は、その市民電力を追ったドキュメンタリー映画が公開されました。大型補助金バイオマス発電(批判)の話題もありますが、やはり、足元の自然、足元のエネルギーを見直すきっかけ。公開から10か月経った12月現在も各地で自主上映ですので、まだ見ていないという方は是非ご覧いただき、自身の身の回りのエネルギー利用について振り返るきっかけとしてください。https://www.youtube.com/watch?v=On8rj2q7hOM (予告編youtubeより)
次は、第8位、ケーブルバイトに対して・・・。
第8位 高野山ケーブルカー
(引用:朝日新聞DIGITAL 2018年11月25日記事<https://www.asahi.com/articles/photo/AS20181125001762.html>より
ケーブルバイトに対しては、「ケーブル」繋がりで「高野山ケーブルカー」を推薦。安易な言葉の繋がりだけ?いやいやそれだけではありません。1200年の歴史を持つ高野山真言宗の総本山を支えるのは、歴史ある山々でもあり一昨年の高野山 壇上伽藍・「中門(ちゅうもん)」再建には同じく高野山内から出材した300年生以上のヒノキが使われています。
その高野山へと誘う重要な交通手段としてあるのが、高野山ケーブルカーであり、今年は1964年から54年間使用された車両が引退を迎え、2019年からは新車両に置き換えられることになりました。引退を惜しむ声もあり、南海鉄道の沿線では、「3代目高野山ケーブルカーありがとうキャンペーン」も開催されるほどでした。
ちなみに新型車はこちら!かなり刷新されてますね!2019年3月からデビューだそう。
https://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/180606_2.pdf
(南海電鉄WEBページより)
第7位 ShopBot
(引用VUILD株式会社Facebookページ<https://www.facebook.com/VUILD.co.jp/?tn-str=k*F>より)
AIがテーマとなった「aibo」に対しては、ShopBot(株式会社VUILD)がランクイン。2018年ウッドデザイン賞(林野庁長官賞)も受賞。木材加工にもデジタルファブリケーションの波がじわじわとやって来ています。3D加工の機械も身近になり安価になってきています。ShopBotはこれからの木工やモノづくりの、心強い相棒となるか、今後も大注目です。産地側がより直接的に消費者へ商品を届けやすいという時代になってきています。
気軽に、どこからでも、オーダーサイズの棚や家具が発注することが出来るようになる時代も目前です。
さて、次は、第6位「君たちはどういきるのか」に対して・・・。
第6位 「森ではたらく!27人の27の仕事」4年経っても…
(当日のイベントの様子はこちから。 https://note.mu/gakugei_pub/n/n57daf8c0979e )
80年の時を超えた“史上最大”のリバイバルヒットとなった漫画「 君たちはどう生きるか」に対しては、弊社代表古川大輔著の「森ではたらく!27人の27の仕事」。韓国語版も出版されロングセラーになっています。今年7月には東京で出版4年が経って、5周年記念イベントを開催しました。100人を超える参加者が東京に集まり、4年経っての変化を感じる機会となりました。これからも、書籍「私たちは、森でどう生きるか」多くの若者のヒントになるバイブルであり続けてほしいと願います。
さて、次は第5位、グーグルホーム&アマゾンエコーに対し・・・。
第5位 W350 & LOOP50
(引用:【左画像】住友林業株式会社WEBサイト<https://sfc.jp/information/news/2018/2018-02-08.html>、【右画像】
日経 xTECH 2018年3月14日掲載記事<https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00091/00009/>より)
グーグルホーム&アマゾンエコーに対し、最新技術と○○&○○と解いて、この2つがランクインです。昨今、木造建築物が注目されているいますが、今年(2018年)は、日本を代表する企業から大規模な木材利用の構想が打ち立てられました。住友林業株式会社からは、「街を森にかえる環境木化都市の実現へ」のコンセプトからW350構想が、株式会社大林組からは「森林と共に生きる街」のコンセプトからLOOP50構想が発表されました。
高層建築、大規模建築は鉄骨だけではなく木質とのハイブリットの時代へと変わりつつあります。
さて、次は、第4位。ZOZOさん、某芸能人と宇宙旅行の話題ではなく、あくまでZOZOスーツからの想起です。
第4位 林業用アシストスーツ
(引用:日刊工業新聞 12月26日掲載記事<https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00456340>より)
ZOZOスーツにより自身の体の採寸をし、体型に合った服を気軽に買えるようになった今年ですが、林業界においては気軽に山作業、重い荷物運びができるようになる「林業用アシストスーツ」でしょう。さらに、こちらAIを搭載した当スーツは、着用者の動きから次の行動を予想しサポート、腰や関節の負担を軽減してくれる優れものです。試験も進み、各地の林業現場で注目を集めています。実際に、弊社のお付き合い先で導入を検討しているところまりますし、AIがついていないのですがアシストスーツでは、実際にデモンストレーションをし、木材の運びやすさを実感したものです。人間では出来ないことはないか、多くの異業種がAIによって要らなくなる職業が増えるとありますが、林業は絶対なくならない必要な人間の技術と、AIが出来る(人間がやらなくていい)技術、その両方が必要となってくるのは確実であり、安全性のテーマが一番の林業、その今後が楽しみです。
さて、第3位。ペットボトルコーヒーに対して・・・。
第3位 木材ストロー
(引用:アキュラホーム株式会社WEBサイト<https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001559.000005113.html>より)
ペットボトルコーヒーの人気が高まる一方、エシカル消費において見ると、脱プラスチックの流れは止まりません。例えば、スターバックスコーヒーでは、ストローを使わず飲める容器を導入したり、紙や再利用可能素材でできたストローへの切り替えが進んでいます。本質的な「持続可能な資源利用」に対して、そもそもツッコミどころがイッパイなエコマーケット市場。そんな中、木材ストローを量産するメーカーも誕生しました。ストローのみならず買い物袋もビニールから紙にするなどの動きもあり、これからますます石油依存の資源から木質資源への転換は加速しそうです。上手くその流れに乗り、本業の私たちも、上手くビジネス(収益)を広げていきたいところです。
さて、第2位、ドライブレコーダーです。どこでも、「見られている!」そこに着目しました。
第2位 準天頂衛星システム
(森林クラウド羅針盤WEBサイト<http://rashinban-mori.com/article/2017/11/%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%83%81%E5%8D%98%E4%BD%8D%E3%81%AE%E4%BD%8D%E7%BD%AE%E6%83%85%E5%A0%B1%EF%BC%81%EF%BC%9F/>より)
「東名高速あおり運転事故」の報道後、“走る防犯カメラ”に事故抑止を期待した人が殺到し、第2位にランクインしたドライブレコーダーですが、宇宙の業界からではありますが、数センチメートルの誤差で地形測位が可能となる「準天頂衛星システム」(みちびき)がランクイン。2017年に打ち上げされ、2018年に4機体制になり、高精度測位サービスも順次提供予定。森林GIS・GPSが変わる!?と期待も。これで、地域の林業ビジョンが見えて来るでしょうか。現場に必要な踏査と立ち合い確認は別途必ずあるので、行き過ぎたデータとなるか、利用価値があるのか、これから異業種での利用動向をみながら、常に追っておきたい情報です。
さて、第1位です。安室奈美恵さんに対して・・・。
第1位 泉 英二 氏(愛媛大学 名誉教授、元副学長、元合唱部顧問)
(西日本新聞 2018年11月14日記事<https://www.nishinippon.co.jp/feature/kouunki/article/465431/>より)
映えある第1位は、2018年4月、森林経営管理法案の衆議院 農林水産委員会での発言が話題になり、林業・木材業界において大きな影響を与えているこの方、泉 英二 氏です。泉氏は、学生時代(40年以上前から)吉野林業の研究を行い、いったんは業界から引退しかけたものの、また、某奈良県の林家との出会いで、新たなHEROに「森だけの~ため~のヒーロー♪」。本当に林家の事を想い、現場に密着した独自の理論展開は多くのファンを作っており、現在は、全国で引っ張りだことなっています。
また、全国で物議を醸している、森林経営管理法案。2018年
「意欲と能力のある林業経営体」。今後の動向にも注目です。
(参考)
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/000919620180412009.htm
(↑衆議院 第196回国会 農林水産委員会 第9号(平成30年4月12日)
最後にまとめ表です!
いかがでしたか?
今年の全国のトレンドから、業界のトレンドまでを掴んでいただけたのではないでしょうか。
2018年、皆様にとってのヒット商品や、大きなニュースは何だったでしょうか。この機会に振り返り、来年のビジョンを描きながら年を越してみてはいかがでしょうか。
(追伸)
なお泉先生。私的なお付き合いも含め、色々とお世話になっている中、無許可でこちらにご紹介させていただいたいこと、お詫び申し上げます。改めて、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。