3月29日、大阪淀屋橋駅近くのギャラリーを貸し切り、

Clubプレミアム国産材、12の木材産地共催でお届けするライフスタイル展示会

「木のある暮らし展~旅する日本の森と産地~」を開催しました。

 

 

~~~イベント概要~~~

■開催日時:2017年3月29日(水)10:00~17:00

■会場:大阪市中央区高麗橋3-1-8カルボ高麗橋ビル1F 高麗橋BLACKBOX

■参加無料・申込不要

 

■プログラム
①産地からの空間提案展示(常時展示)
②特別無料セミナー「プレミアム国産材で工務店経営をプレミアム化するセミナー

講師:(株)古川ちいきの総合研究所 古川大輔

 

③トークショー「国産材LIVE!」(毎時開催)

 

Clubプレミアム国産材についてはこちらから=== === === === === =====

・Clubプレミアム国産材コンセプト:http://club-premium-wood.jp/?page_id=98/

 

過去の開催イベントに関するブログはこちらから=== === === === === ===

・第4回産地共催交流セミナー(2015年):http://club-premium-wood.jp/?p=837

・Japan Home & Building Show 2013(2013年):http://club-premium-wood.jp/?p=671

 


 

 

 

産地共催のイベントとしては今回で5度目となる今回は、

今までのプレゼン・セミナー中心に内容から一転、空間提案を行うブース展示をメインとしました。

 

1日を通して、100名を超える方にお越しいただき、複数のメディア取材もあり、

多くの出会いある賑やかな春の1日となりました。

 

 

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【1】ブース展示

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“木”は全て同じものなのでしょうか?

スギ、ヒノキ、アカマツ、カラマツ、そしてさまざまな広葉樹と、樹種によって木目やかたさなどの材質が違います。

 

また、同じ樹種でも、品種や育った山の自然環境、そして育て方による産地のバラエティがあります。

十人十色という言葉があるように、木材にも一本一本、地域ごとの性格があり、様々な表情を見せてくれる奥深い世界があるのです。

また、柱、床、壁、家具、小物と使い方によっても雰囲気は変わります。

 

そんな多様性のおもしろさを感じさせてくれるブースをのぞいてみましょう。

 

===J1メンバー===

 

桧の可能性を無限に広げる。【影山木材株式会社(富士山麓)】

 

「Ur(ユーアール)」という国産ヒノキを使用した壁材を中心とした空間提案。

U型の溝を施した壁材とr型の金具の付いた取付家具を組み合わせて、壁を自由なレイアウト空間に変えます。

 

 

木を使う社会の仕組みをつくる。【ソマミチ(信州松本)】

全国でも生産地が一部に限られる「カラマツ」を使用した外壁材「T&Tパネル」を主体としたブース。

ブルーステイン(赤松)を使ったスツールやカラマツのカッティングボードなど、暮らしのアイテムも多数。

 

希少価値の高い国産地松を島根より【竹下木材有限会社(石見出雲)】

地松に特化した羽目板や数種類の厚さのフローリングを展示。。

地松の素材感が引き立つシンプルisベストな展示となりました。

 

癒しと信仰の高野山、千二百年の森から。【高野山寺領森林組合(高野山)】

高野山真言宗総本山・金剛峯寺が所有する森林から産出される「高野霊木」を使用した、柱、テーブル、フローリング、ミニ床の間をご紹介。

森林セラピーもおすすめの高野山、その魅力を映像で伝えています。

 

 

コンパクトな流通で森からの地域づくり【ばうむ合同会社(土佐嶺北)】

多くのブースが建材を中心としている中、「もくレース」コースターをはじめとした、木製小物を展開。

木材を提供している自伐林家もいっしょにPR。

 

日本一おもしろい材木屋ベンチャー【株式会社西粟倉・森の学校(岡山西粟倉)】

大ヒット商品「ユカハリ」の複数バリエーションに、新商品の「カベハリ」も加わりユニークな空間に。

家具、小物も含め、一般のお客様も使いやすい商品がずらりと並んだブース展示になりました。

 

 

晴れの日も日常も、五木のある暮らし。【飛騨五木株式会社(飛騨高山)】

スギ、ヒノキ、クリ、ケヤキ、ヒメコマツの5樹種の木が社名にもなっている「飛騨五木」。

とにかく多くのアイデア商品がラインナップ。衣食住に木のある暮らしを提案しました。

 

東濃発、木材業界のパイオニア【株式会社山共(岐阜東白川)】

パネル、チラシ、映像のみで、木材製品をあえて持ち込まない展示。あとは社長が語ります!

自らの熱い想いを語ることで産地、木材をPRする独自のスタイルの展示でした。

 

 

日本最古の林業から、上質な素材を。【一般社団法人吉野かわかみ社中(吉野川上)】

吉野林業のメッカ、川上村からの出展。柾目が映える扉をメインに、柱、フローリング、どの製品を見ても緻密な年輪が刻まれています。

日本三大人工美林のパワーを感じさせる空間提案でした。

 

===J2メンバー===

今回は、Clubプレミアム国産材のメンバー以外にも、次なるプレミアム産地として「J2」出展枠を設けました。

3つの産地をご紹介します。

 

【岩泉の明日の林業をつくる会(岩手岩泉)】

昨年8月の台風10号被害の復興支援として特別出展をいただきました。岩泉町は広葉樹×FSC森林認証が魅力の産地。

今回は復興プロジェクトで制作したちゃぶ台と、広葉樹ユカハリを展示。シンボルマークも人気のブースとなりました。

 

【木原木材店(兵庫播州)】

「製材をしない製材屋です!」が合言葉。関西随一の丸棒工場からの出展です。

丸棒1つとっても加工の幅は広い。それをうまくブースで表現しています。

 

【有限会社平田木材店(福井高浜)】

サーファーな雰囲気が漂う展示。ブルーフラッグという浜辺の国際認証を取得している福井県高浜町から

京都材と若狭材のブレンド「京若狭材」をPR。「木」×「海」のユニークな展示でした。

 

 

「同じ木材、樹種でも全く違う、それがとてもオモシロく、興味深い。」

この言葉は、長年木材に関わってきた方、木材の事は今まで良く知らなかったという方まで多くの来場者から頂いたご感想です。

 

午前10時に開場したイベントは午後5時の閉会まで、途切れることなく各ブースから熱のこもった会話が飛び交い、

終始賑やかな展示会となりました。

 

 

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【2】トークショー「国産材LIVE!」

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樹種によって、産地によって、さまざまな表情を見せる木材。確かに間違いありません。

さらに、それを届ける‟人”の存在が、より木材を魅力的にするのです。

 

同会場のステージで各産地の出展者から、木材への想い、今までの背景、取り組みを5~10分で語っていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

産地の熱い想いが伝わるセンスの光るプレゼンが繰り広げられ、

プレゼンの世界では有名なTEDカンファレンスにも負けない、まさに林業版TEDを体現したひと時でした。

 

 

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【3】セミナー「プレミアム国産材で工務店経営をプレミアム化するセミナー」by古川大輔

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IMG_8943

 

午前の部、午後の部それぞれの締めくくりとして、

弊社代表古川より、木材製品を実際に扱う工務店の方に向けたセミナーを開催しました。

 

まず、林業、製材の現場を見たことが無い工務店の方はいますか?と聞くと多くの人の手が挙がるのが現状です。

自分が扱っている製品はもちろん見るが、実際に作られている現場は知らない、見たことがない、という方も多いのです。

 

しかしながら、林業と消費者、産地と暮らしをつなげることが出来るのも、地場工務店の魅力です。

そのうえで、林業、製材業へのアプローチの必要性、絞り込んだスタイル・プラン提案の重要性など、

基本的な経営から応用まで、10個のポイントを中心にお伝えしました。

 

プレミアム工務店になるためには、どのようなことが必要なのか、存分に知っていただき、

1つでも実際のアクションに繋げて頂き、地域の林業製材業との繋がりが広がれば幸いです。

 

 

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【4】交流会・林業Bar

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会場での会話に華を添えるドリンクもご提供。

「お酒を通じて、山や木の世界に出会う」をコンセプトに活動している、「林業BAR」が駆けつけてくれました。

バーテンダーは、日頃から木材や建築に携わりながら、ユニークなカクテルで出張BARを展開している竹内優二氏です。

今回は日中開催のために、ノンアルコールドリンクの新メニューも開発していただきました。

 

木材は、見て、触れて楽しむだけではないのです。香りを楽しみ、味わうこともできる。

展示会、トークショーの合間にほっと一息、五感全てで楽しんでいただけるイベントとなったのではないでしょうか。

 

展示終了後は、出展者と来場者の交流会を開催しました。

森と木をめぐる話はいつまでも尽きません。

 

 

 

 

さて、「木のある暮らし展~旅する日本の森と産地~」1日限定のイベントは終了しましたが、

ご興味を持たれた方は、出展者が取り扱う商品を‟お取り寄せ”していただけます。

 

 

A:お気に入り産地から一棟分お取り寄せ

B:イチオシ商品をリピート使用

C:色々なプレミアム産地から部材を集めてそろえる

 

と3種類のお取り寄せパターン、あなたはどれがお好みですか?

また、

 

D:産地と一緒に商品を作る!

 

という選択肢も実はあり、「この人と組みたい!」という出会いから可能性を広げていただきたいと思います。

 

さっそく、展示会終了後に、具体的な商談やご相談が相次ぎました。

ご興味がある設計・工務店の方、もちろん一般の皆様もお気軽にご相談ください。

 

お問い合わせ・ご相談はClubプレミアム国産材HPページお問い合わせフォームから===

http://club-premium-wood.jp/?page_id=104/

 

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これからも日本全国、プレミアム産地は旅をしながら木のある暮らしをお届け致します。

また皆さまにお会いできますこと、新しい出会いが生まれること、楽しみにしております。

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 3月 29, 2017 Under — 産地ブランド・選ばれる林業会社, — 選ばれる製材メーカー, pick up, お知らせ, すべての記事, 講演&研修 報告

 

3月17日、静岡県静岡市で行われた

「静岡県森林認証推進協議会南アルプス部会」にて弊社代表 古川が講師を務めました。

 

静岡市内の森林所有者、林業事業体、森林組合役員をの皆様を中心に50名近くがご参加いただいた中、「森林認証材需要とマーケティング戦略」と題し講演をしました。

当日の講師は3名、1名は森林認証の制度概要と情勢、1名は静岡県内の森林認証の状況を

お話いただき最後に古川の講演という流れでした。

 

静岡市はSGEC-FM認証をグループ認証で2,000ha取得しており、

その取得拡大を狙った動きがあります。

その中で、講演では、「認証材の需要」について

理念と利益に関する導入、シェアの論理、林業の市場規模をお話しました。

まず、認証を拡大する前に林業全体、認証全体の中で自分たちはどのポジションに立っているのか、その中でどのような想いで森林、木材と向き合っているのかを確認していただけたはずです。

 

次に「マーケティング戦略」については、

QCD、消費の3要素といったマーケティングの基本をお話しました。

認証と非認証の2つの商品が並べられていたならば認証を選ぶ人が多いでしょう。

しかしながら認証の有無の以前に、顧客の必要性、欲求性を満たし、そのうえで物語性のある商品とする必要があります。

認証をこれから拡大しようとする皆様にとって、認証取得の前段階として、

もっと重要な基本があることを初めて知った方も、再確認できた方も多かったのではないでしょうか。

 

それでは、当日のご感想を一部ご紹介します。

=== === ===

(林業事業体A様)

認証という前に、整理しなけrればならないことが多々あることが分かりました。QCDの方が認証より重要だと感じました。

 

(森林組合B様)

なぜ、木が売れないのか、その理由は自身にあるということを認識させていただきました。森林と木材加工業界が一緒になって、マーケティングしていくこと、地域企業との共通目標を探し、どう関われるかを考えていきたい。

 

(製材業者C様)

日々儲からない製材をしていて、それは自身の理念、ビジョン、努力が足りないのではと感じた。「認証材」という共通材を使い、川上から川下が一つになって、ひとつのモノづくりをする取り組みをしていきたい。

 

=== === ===

 

静岡県は、弊社とも長いお付き合いがある浜松市の天竜地域を中心にFSC森林認証、

静岡市周辺はSGEC森林認証の取得が多く、認証に関してユニークな広がりを見せています。

つい先日、遠州森林認証グループがFSC認証を取得したりと、新しい動きも続々と見せており、

これからの動きが楽しみな地域です。

今回の講演が少しでも皆さまの活動のお役に立てれば幸いです。

 

今後も日本全国津々浦々、本当に地球に必要な森林認証、そして儲かる森林認証とは何かを考える時、皆さまの地域で何らかのお手伝いができればと心から楽しみにしております。

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 3月 17, 2017 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

古川ちいきの総合研究所

 

2017年3月3日(金)は佐賀市にて、
代表の古川が講師を務めさせていただきました。

 

講演のテーマは、
「豊かな森林資源を活かした森ではたらく!これからの地方創生」と題し、
山林所有者、林業、製材業、NPO団体、行政関係等、
約30名の方々にお集まりいただきました。

 

講演の会場は、佐賀市富士町古湯にある富士公民館(フォレスタふじ)。
佐賀の地域産材を使った木組みの天井と木格子が美しく、開放感に溢れる空間でした。

 

 

 

今回も講演では、林業×マーケティングの必要性について、
弊社がプロジェクト支援させていただいている地域での実践事例を交えて紹介し、参加者の方からは、このような感想をいただきました。

 

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■Aさん

マーケティングについては兼ねてより興味があり、書籍などで勉強してきましたが、世間に情報が溢れすぎていて、本質が掴めずにいました。今回の話を聞いてポイントを知ることができ、必要性、欲求性、物語性といった消費の三要素の捉え方、伝え方、バランスの取り方ひとつで、ただの風景や農産物、人に対し価値が生まれ、地域の営みを循環させられるのだと気づきました。やはり、改めてマーケティングは必要ですね。

 

 

■Bさん
違う価値観をもつ人へ、森から”非日常”を与える。非日常や価値観の差異がビジネスになる。日常と非日常のバランスを考える、といったメッセージが非常に参考になりました。

 

 

■Cさん
1つの価値感だけではなく、2つを組み合わせる。
コンセプト=”こうしたい”と思うこと、これを何年も継続ことが大切と思いました。今回、講演のテーマは林業でしたが、私は現在、公共施設関連の仕事に関わっており、施設を使った企画をどう立てていくのか、自分自身の仕事へのヒントをもらったような気がします。ありがとうございました。

 

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質疑応答の時間では、佐賀市内で農業を営む男性から、
「私は都市出身で、エコロジー思考に動かされて佐賀市へ移住して、農業をやっています。しかし、コンセプトはあっても売り方が分からない。都会の人がどのようなことを求めているのか?それを探りたいです。」

 

といった質問を受け、古川からは、

 

①百貨店、繁華街に足を運び、常に「市場のニーズ」を知ること。

②都会と自分の地域での「交流人口」を創出すること。

 

と、2つのポイントをお伝えしました。

 

移住当初はソトモノ目線で新鮮に映った地域での暮らしも、
時が経つ中で、自分にとっての日常へ変化します。

そのような中で、例えば定期的に、
移住や農業に興味あるソトモノ対象の体験型ツアーを企画すること、

 

このように、非日常感覚で地域を見る人との接点を持つことで、
かつて自分自身がソトモノだった頃の視点を振り返って、
どのような非日常に対し価値を認めてもらえるのか、知ることができます。

 

さらに、新たな交流接点を作ることで、
その地域のファンができ、農産物を買ってくれる顧客にも繋がります。

 

これは農業に限らず、林業でも、地域でのシゴト全般に言えるポイントですね。

今回の講演の内容をヒントに活用いただければ幸いです。

 

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なお、この度の講演は、佐賀市の地域おこし協力隊のKさんからの依頼で企画された内容でした。
参加いただいた皆様に感謝すると共に、このような機会を設けて下さったKさんに、重ねて御礼申し上げます。

 

 

最後に、会場の入り口付近に面白い展示物を見つけました。こちらは、5290年前の土埋木から作られた榧(カヤ)の将棋盤。
1997年3月、富士町上無津呂の林道工事現場から出土して、炭素年代測定の結果、
縄文時代前期に埋没した樹木であることが明らかになったそうです。

 

 

 

出土した時、とても状態がよかったことから、
製材してみると、見事に木目が表れたのだと教えていただきました。

 

木材では、表面的に見ると朽ちているような状態であっても、
製材加工によって驚くほど美しい木目が表れ、再び命を吹き返す素材のチカラは計り知れません。

 

このように、素材から最終商品ができるまで、長い歴史と目くるめく変化がありますが、
林業木材業の魅力であり面白さであると、
今回の講演を通じて、それぞれのシゴトについて考える機会としていただければ幸いです。

 

Posted by wpmaster on 金曜日 3月 3, 2017 Under pick up, すべての記事, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告
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