あるIターン起業経営者の言葉

それは、ある地域で人材育成についてディスカッションした際の出来事でした。「“これをやりたい!!”と、強く志望動機をアピールして入社してきた子が意外と残らなくて、入社(移住)当初は強い意志表示をしなかった子の方が、意外と長く残ったりしていますからね。それは仕事を続けている間に“何でも良いから、ここでの暮らしと縁を大事にしてこれからも働いていたい”というタイプの社員たちだったりするんです。」と、この地域へIターン起業したAさんが話す言葉が、その場にいた参加者の心を掴んで、私の記憶にも焼き付いていました。

 

季節が移って、この日は別の地域でのIターン者に向けた、起業支援アドバイス訪問。弊社代表の古川がアドバイザリー面談を行う時、私はアシスタントとして同席しています。面談を行う方の大半は、各々に「この事業をやりたい!」と意思を持って移住している方々です。一方で、意思表示の強さにはもちろん個人差があります。夢を描きながらも、実際に移住し活動してみると、やはり「思っていた環境と違う!」という理想と現実の差異が徐々に明らかになってきますが、そんなお悩み相談に応じていた時、ふと、先のAさんに教えて下さった言葉が想起されました。移住当初こそ、口数の少なかったBさん。しかし移住してから起きる予想外の事態にも柔軟に対応して、一歩ずつ次の事業へと小さな活動を積み重ね、毎回新しい提案を持って来られるのです。第一印象の落ち着きはそのままに、着実に歩みを進めておられる姿は、やはり逞しいのです。

 

求められること×やりたいことのハザマ

 

1)できること
2)やりたいこと
3)求められていること

これら3つの輪が重なる部分で仕事を作りなさいという考え方について、
初めて教わった時に、なるほど・・・と納得したことを覚えています。

 

一方で、私は自分の”要領の悪さ”を自覚しています。
新しいことを始める時は、たいてい周囲から遅れをとって、
できない状態から始まる実体験の方が多かったように思います。
そのため、今できるか・できないかは、
新しいことを始める時の優先順位で下位になります。
続けていれば、大抵のことは、気付けば出来るようになっているからです。(たぶん)

 

まして、今の間から1)できること を判断軸の一つに入れてしまうと、
選択肢が非常に限られてしまうので、
当面1)の判断軸は、そっと頭の片隅に仕舞っておくことにしました。

 

そこで
2)やりたいこと
3)求められていること について考えると、

 

色々な地域に出張させてもらっている私ですが、やりたいことだけで食べている人ばかりいるよ!そんな人たちだけで出来た地域には、未だ出会いません。消去法的な理由で移住や転職を繰り返したところで、理想郷にはたどり着けないのかもしれません。しかしながら、「求められていること」×「自分がやりたいこと」の狭間に役割を見出して、いきいきと働く、格好良い仕事人の方々にはたくさん出会わせていただきました。

 

 

そして、そういう人が、一番折れない。

 

 

そんな内容の社内日報を送ったところ、先輩から返信をもらいました。「やりたいことのために、やりたくないことが我慢できない。それって本当は、大してやりたいことじゃないのかもね~。」と。先輩が妥協も挫折もしない秘訣は「これか!」と。

 

一言に”強さ”といっても種類は様々です。鋼鉄のように硬い強さもありますが、それは予想外の力が加わると意外と脆いのかもしれない。「求められていること」×「自分がやりたいこと」の狭間で、柔軟に応じること。柔軟故に、簡単には折れない。そんな木材のような粘り強さを(?)狙っていこうと思うのでした。

 

 


 

【アシスタント/マーケティング主査  |  老籾千央 】

古川ちいきの総合研究所、入社三年目。アシスタントとして、代表古川と共にお客様のプロジェクトをお手伝いしています。本コラムでは、「アシスタント老籾が仕事の中で学んだこと」を通じて、“ちいきのメソッド(弊社がセミナー・研究会でお話するマーケティングフレーム)”をお届けします。コンサルティング会社が日々どんな仕事をしているのか!?と私たちの日々をご覧ください!

 


 

 

Posted by wpmaster on 木曜日 11月 30, 2017 Under ちいきのコラム

 

 

ここは、岐阜県中津川市(旧加子母村、旧付知町のあたり)。
国道256号から、車で約15分、「これより 国有林」と書かれた看板を抜けて、
幾度も門戸の施錠を解いてもらい進んだ先に、木曽ヒノキ備林がありました。

 

伊勢神宮の式年遷宮を始めとした、日本を代表する文化的な木造建築物への用材供給のために管理されている森林です。

今回の産地巡礼では、木曽ヒノキ備林を管理する、
東濃森林管理署の森林整備官・伊藤さんに
森をご案内いただきました。

 

 

 

 

木曽ヒノキ備林の概要

 

まず、木曽ヒノキ備林の概要は、こちらの通り。

標高:約1,000m ※見学地の場合

面積:730ha

蓄積量:32万㎥(3㎥/本と計算して、ヒノキ10万本分)

主要樹種構成:ヒノキ76%、サワラ23%

平均樹齢:300~400年

 

730haは、例えば東京ドーム155個分の広さ。
といっても想像が難しいですね・・・

平均樹齢300~400年ですが、
中には二代目大桧と命名されて象徴とされているような
千年生近いヒノキも存在しています。

 

 

 

 

木曽五木と“あさひねこ”

 

木曽地方を代表する樹木は、
「木曽五木」の名の通り、5つの樹木。
こちらは“あさひねこ”と覚えてください。

あ:アスナロ
さ:サワラ
ひ:ヒノキ
ね:ネズコ
こ:コウヤマキ

 

どうして木曽地方には、
ヒノキを中心とした特定の樹種が残っているのでしょうか?

それは、1624年(寛永元年)、
尾張藩による禁伐統制から始まった森林保護施策に
起因しています。

 

古くから森と共に育まれた日本人の歴史。
日本史の教科書で覚えたような城郭の造成、政治の流れは、
各地の森林の姿に刻まれています。
歴史ある林業地を巡る醍醐味は、
日本の歴史を身近に感じられるところにもありました。

 

そして、森の姿からみた日本の歴史として、
今回は木曽地方の森林と管理の背景を辿ります。
木曽地方は、戦国時代には、豊臣秀吉の直轄領でした。
しかし戦国時代が終わり、戦火を受けた家屋等々の修復を目的に、
江戸時代初期には、全国の山々が伐りつくされて
禿山となってしまいました。

木曽においても同様に山林資源の枯渇が懸念され、
その頃木曽地方を管理する尾張藩は、1624年(寛永元年)に
留山制度を交付することになりました。

 

この留山制度によって、「木一本、首一つ」と呼ばれるほど、
無許可で木曽の木々を伐採することは、重罪に課せられたのです。

禁伐の対象となった樹種は、
前述の「木曽五木=アスナロ、サワラ、ヒノキ、ネズコ、コウヤマキ」。

江戸時代の森林保護施策によって、
木曽地方には地域を代表する5つの樹々の資源に恵まれています。

ちなみにこちらは、木曽ヒノキの枝葉です。
木曽の森林を訪れる際には、「木曽五木」を見つけてみませんか?

 

 

 

 

式年遷宮と管理主体の推移

 

木曽ヒノキ備林を語るに欠かせないのが、伊勢神宮の式年遷宮。
20年に一度と周期を定めて社殿を更新し、新たな社殿に神体を移す儀式です。
そして神宮備林とは、伊勢神宮の式年遷宮に必要な用材を供給するために
管理される森林を指し示します。

 

 

ここで、式年遷宮と共に歩んできた木曽ヒノキ備林について、
これらの管理主体に関する歴史を辿ります。

明治に入り、尾張藩領だった山は「官林」に、
そして1889年(明治22年)、裏木曽の一帯は「御料林(宮内庁管轄)」となりました。

1906年(明治39年)から1915年(大正4年)にかけて、
御料林内に神宮備林を設定することになり
「出(いで)ノ(の)小路(こうじ)(地名)」の山一帯は
「出(いで)ノ(の)小路(こうじ)神宮備林」として神宮備林に指定されました。

 

 

しかしながら、戦後1947年(昭和22年)には林政統一によって、
全国の御料林は国有林に指定されます。
続く1977年(昭和52年)には、特定の宗教のために用いる山林から、
日本全体の文化的木造建築物への木材供給や学術研究を
目的とする備林に指定されました。

 

 

このような推移を経て、現在では国有林として
東濃森林管理署によって木曽ヒノキ備林が管理されており、
昭和以降、姫路城「昭和の大修理」のほか、
歴史的木造建造物の修復などに木材が供給されています。

 

 

 

 

 

 

1年、20年、数百年単位の森林づくりビジョン

 

12月頃から積雪する木曽ヒノキ備林は、
冬季は立ち入りを封鎖されています。
見学を申し入れた際に、
「積雪の季節までにお越しください」と教えて下さいました。
当然ながら、樹齢数百年の樹々がそびえる森においても、
その年ごとの四季を迎えていて、
また樹には新しい年輪が刻まれます。
1年間の四季に応じて、必要な施業が行われます。

 

 

一方で、四季に留まらず中長期の
時間軸を感じられることも、老舗の林業地ならでは。
とある林分では、総立てが施された伐採木の姿が見えました。

 

 

 

鳥総立て(とぶさだて)とは、伐採した杉の切り株の上に、枝葉を立てて、
木こりが神様に「この木を頂戴しました」と
御礼を伝える歴史の古い儀式の事で、
万葉集にも鳥総立てに関する和歌が詠まれています。
今回見ることができた、
まだ朽ちていないこちらの鳥総立ての姿とは、
先日2017年10月30日に執り行われた
「斧入れ式」の跡だったのです。

 

また、式年遷宮用材は、
室町時代から伝わる伐採方法「三ッ緒伐り」で伐採されるため、
3か所のツルが出た切り株が特徴的です。

 

 

これには、
①伐倒方法を定めやすい
②芯抜けしにくい
という特徴があり、単に懐古主義という訳ではなく、
丁寧で確実な伐採を行うために理にかなった伐採方法なのです。

このような切り株が朽ちない状態で残っているということは、
要するに、次の式年遷宮に向けた伐採が
先月から始まったということ。

 

1回の式年遷宮に用いられるヒノキ用材は、
実は、約8,000本にものぼります。
無論、8,000本の全てを
木曽ヒノキ備林から供給するわけではありません。
式年遷宮に用いる木材のうち、
約10%が木曽ヒノキ備林から納められます。
とは言え、樹齢300年超の樹木が、
20年に1度、一定量必要となるため、計画的な伐採でないと、資源が枯渇します。
一度にすべての用材を揃えることは出来ないので、
式年遷宮が終了した4年後には、
次の遷宮に向けた計画的な伐採が始まるのです。

 

 

森林管理官・伊藤さんのお話を聞きながら、
まっすぐ高く佇む樹々を見つめていると、
この森林を守ろうと保護施策が定められた江戸時代には、
どんな景色が広がっていたのだろう?と
想像の中でタイムトリップするような気分になりました。

木曽ヒノキ備林の中には、
・1624年 尾張藩による禁伐統制を皮切りに、数百年単位で守られた資源
・20年に1度の単位で行われる計画的な伐採と森林管理の仕組み
・1年間の四季に応じて、森林管理の土台となる施業 がありました。

 

 

今回は、日本三大美林のひとつ木曽ヒノキの産地を巡りましたが、
木曽地方の他にも、日本には歴史の古い林業地が各地に地域名を冠したブランドとして残っています。

それぞれに、その地域の森林資源を残し活かそうとした歴史があり、
そこには後世に残そうとしてきた「人」の想いと施業の「コンセプト」をもとに、長期施業のビジョンがあり、
現代にも美しい森林の景色として、根付いているのです。

 

 

 

このように森と木を切り口に日本の産地を巡る旅に、ご一緒してみませんか?

今回は、式年遷宮に纏わるエリアを巡った、
産地巡礼の森林ツアー編をお届けしました。

続いては、「日本一美しい村でみた、工場編」をお送りします。

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 11月 29, 2017 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

本日の奈良県川上村。杉檜に覆われた山々の合間に、深紅の光景が見えました。

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 11月 17, 2017 Under すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~

 

本日は古川が出会ってきた「できる人シリーズ」のエピソードをお届けします。それは船井総研時代の出来事です。この日は、セミナーテキストを作るために、とある住宅着工に関するデータを収集していました。その時ふと、“東京のYさんが持っているだろう”と思い立ち、社内の内線電話を繋げました。

 

 

古川:「悪いけど、○○のデータないかな?」

 

Yさん:「あるよ~。すぐデータ渡そうか?」

 

古川:「おう・・・ありがとう。ってかエクセルデータでないかな?注文が多い料理店ですまん・・・!。」

 

Yさん:「ん!?どこいったかなぁ!?」

 

 

そのときである。Yさんは即座にこう言った。

 

 

 

Yさん:「OK!5分探すよ。無かったらごめん。」

という返答にさすが!と感じたのです。

 

相手の時間と状況を即座に推し量る

 

 

大したことのない話と言えばそれまでであるが「後で送っとくよ」とか「明日までには送るよ」という時間感覚ではないのだ。さらに「何とかしてでも探し出すよ」と言われないところも、この時の僕にはピッタリカンカンだった。

 

・相手の時間を使っているから私は申し訳ないと思っている。
・さらに、人が精魂かけて取得したデータをすぐにもらうので恐れ多い。
・その程度のことで大いなる時間を費やしてもらいたくはない。
・そうはいってもお互いの仕事の状況を理解している。
・そのデータの重要度(非重要度も含む)も相互で分かっている。

 

このような状況で「5分」と期限を自ら宣言することのカッコよさに仕事の出来る人の秘訣を感じた。要するに、「今日中に送るよ」とかでないところが僕はビビっときたし「この程度で相手の仕事を犠牲にしてまで一生懸命に探してもらっても困る」わけで、更に言えば、その即時処理の真髄も、相手の仕事と自分の仕事の時間を大切にしてくれている感を得られると非常に嬉しいという気づきだった。

 

”できる人”からの学び

 

1)相手の仕事の重要度を理解する

2)こちらの誠意を示す

3)お互いの状況を把握して、

4)みずから即時処理を行い(その背景に整理力があるが)

5)そして期限を宣言。

 

さすが。そして、3分も経たない間に、内線電話が鳴り響きました。「あったよ!ちょっとこれだと多すぎるから、そのうち3つを送るよ」と言って、予想以上の有意義なデータを送って下さった。常に学びあり。そしてありがとう、というエピソードでした。

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記  2007.05.16より編集)

 

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

 

地域と森林林業専門コンサルタントとして全国の産地を飛び回ること十数年。会社のミッションは、森林や林業、山村の問題解決ではなく「価値創造」です。そんな志を共有できるお客様・そして未来のビジネスパートナーとの更なる出会いを目指して、古川の考えや、先輩方から教わった学びを言葉にお届けします。

 

 

 


 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 11月 14, 2017 Under ちいきのコラム, 未分類

 

 

2017年11月11日、愛媛県松山市郊外にあるショッピングモール「エミフルMASAKI」にて、「えひめ山の日の集い」が開催されました。そして当イベント内の企画「木づかいトークショー」に、モデル兼アロマインストラクターの原裕美子さんと共に、弊社代表の古川が登壇させていただきました。トークショーはまず、FM愛媛のアナウンサー森下加奈代さんによる司会のもと、全国の森のこと、愛媛の地域の魅力、愛媛の山林・林業の特徴、木づかいの意味について古川の解説から始まりました。

 

愛媛県のミカンと林業

 

「木を伐るのは悪いこと?」と言われる疑問に対しては、一重に”市民の意識”と総称しても、意識に差があることを説明した上で、愛媛ならではと「みかん」と「林業」を題材に間引きと間伐の説明を行い、木を植えて、育て、使う事が森を守る(作る)ことという循環についてお話させていただきました。当日スタッフの方々が着用された法被も、配布されたノベルティも、会場はみきゃんさん(愛媛県の公式キャラクター)に包まれていました!

 

 

 

 

モデル兼アロマインストラクターを生業にする原裕美子さんからは、”美容と健康”の視点から、アロマについて親しみやすくご紹介されました。そんなアロマで関連し、古川からは、アロマの原料として紹介された「クロモジ」を中心に、森と木の恵みである地域資源の利用について紹介し、アロマと森についてのトークが進みます。「森ではたらく!~27人の27の仕事~」のフプの森(北海道下川町)の事を紹介ししつつ、話題提供をさせていただきました。

 

アロマ・コスメ×森の恵み
⇒健康美のあるライフスタイル×地域活性(地方創生)

 

 

森を守り、木を伐り、枝葉を利用しよう!また、森の恵みは一杯ある、それらを利用して健康美を!と、まさに、これからが楽しみな世界であり、話題に花が咲きました。また、後半の「アロマワークショップ」では、原裕美子さんの明るく軽快なトークとともに、可愛くて香り豊かなバスソルトを作るコーナーが催されました。愛媛の木として「青みかん」「ヒノキ」「クロモジ」を利用したバスソルトを作りつつ、古川も参加。健康美とライフスタイル、森の恵みの面白さについて知るいい機会となり、エミフルの会場の皆様とともに、楽しい時間となりました。

 

 

 

 

改めて、このような機会をいただいきました、愛媛県・愛媛の森林基金、並びに武田林業さまに、心より御礼申し上げます。また、会場でトークショーをご覧いただいた参加者の方々も、ありがとうございました。全国の森林との接点がある弊社としては、新しい森との関わり方を模索していきますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

ご紹介

原 裕美子さん
FashionModel/AEAJ AromaInstructor
(公社)日本アロマ環境協会アロマインストラクター
アロマで手作りコスメWS『Vivalivアロマ部』主催者
http://vivaliv.jp/
http://www.foliomodels.jp/portfolio/yumiko-hara/

イベントチラシ

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 11月 13, 2017 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

それは、東京駅前、日本生命丸の内ビルの一階フロント。ヒノキ丸太によるオブジェが煌々とライトアップされ、ついつい見いってしまいました。

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 11月 8, 2017 Under pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~

 

 

先日、コンタクトレンズを買いに眼科に行きました。少々お金はかかりますが私の場合、眼と歯はしっかり病院に行って診てもらうようにしています。昔から家族から言われ続け習慣化しているからという理由もありますが、結局は「自分の(長期的な)健康に関わることへの安心」を求めているからこそ、インターネットでコンタクトを買える時代ですが、あえて眼科に通うようにしています。

また、コンタクトを買う場合、眼科はどこにいっても同じかなと思うこともあるのですが、
・定期的に検診を受けられる。(数か月に1回受診を進められる)。
・支払い窓口と受付を分けている。(受診したい人、コンタクトを買いに来ただけの人の受付が別になるため、支払いとコンタクト受取がスムーズ)
・スタッフ、ドクターの対応が丁寧
・50年続く歴史ある眼科で、コンタクト開発にも携わっている。

という4つの理由から、現在の眼科に通っています。大学病院など大きな病院だと窓口を分けている場合がよくありますが、小さな病院にはあまり見ませんね。こちらの眼科は駅に隣接していることもあり、さっとコンタクトを買えることは1つの差別化要素にもなっているように思います。

 

私がこの眼科を選ぶ5つの理由

 

ここまでのことから、私はなぜこの眼科を選んでいるのか、その要素はなんだろう?と考えてみると
①品質
②納期
③価格
④個人信頼
⑤会社信頼
の5つのポイントでまとめられます。
また、この5つのポイントを総合的に見てモノやサービスを買うことが多いのではないでしょうか。

 

今回の例であれば、「健康(ヘルスケア)」という視点を含めば、多少価格が高くとも選択する顧客はいるということが予想できます。その点で、森林セラピー療法、建築での木材利用、といった場面でストレス軽減効果などのPRが行われていることに納得が出来ますね。

 

さらには、単に木材の質や効果だけではなく、例えば流行りの家電とコラボして健康家電グッズの領域を広げられないかな、もっと暮らしに寄り添った形の提案があるのではないか、と妄想を繰り広げる眼科に通う時間でもありました。普段の何気ない自身の購買行動を森林林業、木材に結び付けて妄想したり、異業界から学んだりする姿勢は、今後も大切にしていきたいことです。

 

 

 


 

【アシスタント/アナリスト  |  高田敦紀 】

古川ちいきの総合研究所、入社二年目。林業・木材業に関する弊社オリジナルの調査分析業務を中心に、行政から民間企業まで幅広く、様々な地域の支援業務に関わる。林業・木材業の新たなマーケット創造に向けて、身近な異業種からも学びを!身近な暮らしの中に潜むマーケティングのポイントを中心にお届けします。

 


 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 11月 8, 2017 Under ちいきのコラム

 

台風18号の影響を受け延期となった産地巡礼ですが、
11月17~18日、延期開催することとなりました。

 

9月にお申込みいただいていた方々は、改めてご予定を検討ください。
また、前回のスケジュールでは参加できなかったという方も、お待ちしています。
この機会に、東白川村の株式会社山共さまを訪れてみませんか?

 


 

プレミアム産地と出会い、知り、学ぶ旅。今秋の産地巡礼は、岐阜県東白川村で林業と製材業を営む、㈱山共が舞台です。Clubプレミアム産地の風景や文化・食を味わうツアーですが、最たる醍醐味は、経営者の哲学に触れられること!Clubプレミアム国産材メンバーの現場を見て、参加者と共に語らうことで、自社の事業へのヒントを学んでみませんか?

 

 

チラシダウンロードは、画像をクリック↓↓

 

 

 

【見どころ1】樹齢千年の木曽ヒノキに会える!神宮備林見学

こちらの内容では、中津川市加子母村へ移動します。東白川村の隣の中津川市になりますが、伊勢神宮の式年遷宮にて納るためのヒノキ備林を現地専門ガイドにご案内いただきます。次回の式年遷宮を前に伐採を控えているため、この時期を逃すとチャンスがありません。神事ならではの特殊な伐採方法が継承されている場所ですが、まさに今年、これから伐採予定のお話が聞ける貴重な機会です!

 

 

 

【見どころ2】特別講座 経営セミナー&ディスカッション交流

大阪で隔月開催する「経営実践研究会」の特別編として、経営セミナーを開催します。田口社長を始め、Clubプレミアム国産材の経営者が集まる参加型ディスカッションも必見!下記のテーマを中心としたセミナーをお届けします。

 

★ Clubプレミアム経営者による特別講座(講師:株式会社山共 代表取締役 田口房国社長)
1)5期連続業績向上のヒケツ
2)首都圏への納材、香港等の海外展開について
3)森林組合と連携、新たな人材育成、副社長制度の取り組み
4)clubプレミアム国産材、プレミアムとは何か
5)先代からの家業の継承と発展、その後の経営のウラ
6)東白川村の村づくりと自社経営

 

 

★ 株式会社古川ちいきの総合研究所 代表取締役 古川大輔 講
1)東京オリンピック後こそが勝負、地域ブランディング(トータル林業、フリースタイル林業をつくる)
2)財務と物流で、差別化すべく3つの経営ポイント
3)林業、製材業も人材募集や人材育成は戦略人事の時代へ

 

 

★ 参加者ディスカッション&交流会
1)既存の研究会メンバーとビジョン&課題をシェア
2)異業種の参加者にも内容をシェア⇒ディスカッション
3)最後に古川が「本日のまとめ」と題して、皆さまの経営へのメッセージを要約

+α:夕方からは、美味しい夕食と懇親会♪

 

 

 

【見どころ3】株式会社山共の製材工場見学

 

山林事業部から製材業までトータルで経営する株式会社山共。実際に工場を案内してもらいながら、事業内容やオペレーションを教わるまたとないチャンス・・・!。スタッフの殆どが地元の中学校卒業という、まさに地域密着型の企業でもありますが、人材募集やキャリアアップについてもお聞きします。

 

【見どころ4】バイオマス発電所見学

東白川村の隣町、白川町へ移動し、東濃ひのき製品流通協同組合が運営するバイオマス発電所を見学します。ちなみに同組合は、株式会社山共の田口代表が現在、代表理事を務める団体でもあります。バイオマス発電事業のみならず、同組合で製造している小径木丸太や、杉の梁桁材の集荷の仕組みや加工の流れも見学させていただきます。

 

【見どころ5】懇親会&セミナー・ディスカッション

持つべきものは、「近くの異業種、遠くの同業種!」。全国から集まる遠くの同志と懇親会やディスカッションでじっくり語らう時間を設けています。地元や異業種の間では言いにくい経営の悩みも、この機会に経営者同士で相談、投げ掛けてみてください。

 

 

日付  H29年11月17日(金)~18日(土)
場所  岐阜県東白川村~中津川市加子母村
定員 先着15名
参加費 30,000円(税抜)【会員は無料】
※交通費、宿泊費、懇親会費、昼食代は別途。
※宿泊手配は、事務局が代行いたします。
キャンセル料 宿泊、交通などの手配により、開催日から逆算し
下記の通りキャンセル料が発生しますので、ご注意ください。
・7日前まで(10日):宿泊費の20%
・6日前~3日前(11日~14日):宿泊費の20%+交通費
・2日前~(15日~):宿泊費の30%+交通費+受講費
・当日(17日):全額
お申込方法 メール: info@chiikino.jp

お電話:06-7878-6376

FAX :06-7878-6326

お申込内容 ①お名前
②ご所属
③業種(林業、製材業、木材流通業、建築業、その他)
④メールアドレス
⑤お電話番号
⑥交通手段(自家用車・電車やバス)
※上記をメールまたはお電話、FAXでお伝えください。
締切り 2017年11月8日(水)まで
※定員に達し次第募集を締め切ります。

 

 

 

下記のお問い合わせフォームから、『お申込内容』をご記入の上、お申込みください。

 

 

 

 

 

産地巡礼へ行く前におすすめのコラム集

 

 

 

 

「日本で最も美しい村 」にも選出されている、岐阜県東白川村。裏木曽山系の山に囲まれ、古くからの木材産地としても名を馳せてきた地域です。今秋の産地巡礼は、ここ東白川村で林業と製材業を営む、株式会社山共 が舞台です。今回のコラムでは、株式会社山共の拠点である東白川村についてご紹介します。続きはこちら

 

 

 

 

東白川村から、首都圏のみならず今や海外まで販路開拓を目指す山共ですが、そんな山共の代表・田口房国三と弊社代表・古川の出会いは、当時2人が34歳、今から6年前のことでした。今回のコラムでは、古川の日記を遡り、山共・田口代表と古川が歩んできたブランディング中のエピソードをお届けします。それは、田口社長が代表取締役に就任し4年目の出来事でした。・・・続きは、こちら

 

 

 

 

こちらは2017年5月31日に完成した、東京大学総合図書館別館の地下1階「ライブラリープラザ」の建物。天蓋に使われた2,200本の杉は、東白川村久須見地区から産出され、山共で製材された納材事例です。立木の状態から何度も設計士、施工者の方々と打合せを重ね、20人近い人数で進められた2年掛りでのプロジェクト。このような大きなプロジェクトも完遂できるようになるまでに、多くの苦悩がありましたが、山共ではどうやって壁を乗り越えてきたのでしょうか? ・・・続きは、こちら

 

 

「田舎でデカい夢を語るとバカにされるが、ここでは夢を語れないとバカにされるんだ。それが良いよね。」産地巡礼の開催を前に、“なぜ田口社長は、経営実践研究会に集まるのか”。そんな話をお伝えしたいと思います。・・・続きは、こちら

 

20年という周期を定めて社殿を更新し、新たな社殿に神体を移す伊勢神宮の「式年遷宮」。三重県の伊勢神宮で、林業施業と大工技術の継承を命題としている20年ごとに行われる式年遷宮では、なんと1回の遷宮で1万本以上のヒノキが用いられるそうです。長い歴史の中で一時的な中断はあったものの、約1300年の長きにわたり続けてこられました。この度は、産地巡礼で木曽ヒノキ備林を訪れる前に、簡単に予習してみませんか?・・・続きは、こちら。

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 11月 8, 2017 Under お知らせ, すべての記事, 未分類, 講演・研修、コーディネーター