移動中の高速道路で大粒の雨に降られましたが当日の目的地、新庄村に到着してみると雨もぴたっと止み所々晴れ間ものぞいて秋の気配を感じる爽やかな気候となった8月30日。

今年度第4回勉強会を開催しました。

 

(色づいた稲穂:8月も終わりに差し掛かり、新庄村特産のヒメノモチも収穫の時が近づいています。)

 

今回は前回の勉強会で皆さんとディスカッションを行い、詳細を詰めた本プロジェクトのロゴマークの仮決定版の発表と勉強会メンバーを中心に構成されるチームがこの先展開してゆく活動についてミニビジネスという観点からアイデア出しを行っていただきました。

 

勉強会の役割とは?

「勉強会」、各地や社内でもよく行われていることだと思いますが、皆様の中で勉強会というとどのようなものをイメージするでしょうか?

新庄村のように、地域の林業関連業者が集まり、その地域の森林林業の課題や現状を把握し将来どのような森づくりを行うか、共通理念を定め、その理念に向かって取組を進めていく場合、勉強会において以下の3つの機能(役割)を参加者の皆さまに活用いただきたいことをお伝えしました。

1.村での情報共有の場

2.お悩み相談の場

3.ビジネス提案の場

 

これまでも多くの地域をコーディネートさせていただいておりますが、地域内の同業者、隣接異業種の皆様は交流が深いと思いきやそうでもない、という地域は少なくありません。

また、地域内外からゲストを招き講座を行うことで他地域事例からの学びや自社経営の悩みについて相談(質問)機会を設けること、自社だけではできないことをチームで実施するビジネス提案を行う機会を設けることが勉強会では可能です。チームとしての以前に「個」の経営強化につなげることも勉強会にとって重要な要素です。

 

 

ついに、ロゴマーク完成。解禁間近!

昨年から、新庄村の森林ビジョンは何かということから、森林ビジョンを体現するためのチームの1つの顔ともいえるロゴマークについて参加者の皆さまとワークショップを重ねてきました。

更に、前回の勉強会からは、村内の道の駅のロゴデザイン作成や現在も村内のまちづくり事業に携わるデザイナーにご協力いただき、ロゴマーク及びビジョンのデザイン化をしていただいています。

 

今回の勉強会で、ロゴマークが確定し、今後はコンセプトブックの作成などに移っていきます!ということでロゴマークをお披露目したいところですが、解禁まで今しばらくお待ち下さい。

今回のロゴのポイントだけ、ご紹介すると

・汎用性を高くするフレキシブルデザイン

・村全体のブランディングに繋げられる(道の駅のロゴとの整合性等)

・新庄村の山、木、水がテーマになっていること

となります。コンセプトブックの紹介と同時にロゴマークも解禁される予定です。公開まで、お楽しみに!

 

 

チーム作りと情報発信体制~弊社事例をもとに~

今後本プロジェクトをチームとして展開していくにあたり、皆さんに具体的なイメージを持っていただくために弊社がコーディネートに携わる3地域の事例をお話しました。

1.長野松本:一般社団法人ソマミチ

2.岩手岩泉:岩泉の明日の林業をつくる会

3.愛知豊田:一般社団法人ウッディーラ豊田

 

これまでも弊社ブログやSNSでもご紹介してきた事例ですが、改めて今回勉強会の参加者の皆さまには具体的にどのように情報発信をしているか、理念と利益の体現のためにどのような活動/イベントをしているかを中心にご紹介しました。具体的な他地域事例があることで、今後の新庄村での活動がイメージしやすくなったのではないでしょうか?

次に参加者の皆さんからそれぞれが取り組まれているイベントについて情報共有をいただきました。各林業事業体様も子供向けのイベントであったり、林業機械の展示であったり村民や住民へ向けたイベントを毎年開催されていることがわかりました。

また、木工に取り組まれている方もおり、今月末に行われる新庄村のトレイルランニングの大会のメダルを作成しているとのことで、既に動いている魅力的な活動が新庄村には多くありますが情報発信についてはそれぞれが個別に行っている場合が多いことも分かりました。

 

現在の時点で様々な活動をしておられる方がいらっしゃる新庄村の可能性と今後の展開に期待が膨らむとともに、チームとして統一デザインで情報発信をすることで個々の活動において相乗効果を生み出すことが出来るでしょう。

 

 

5つの視点からみる「ミニビジネス」アイデア

林業活性化において、素材生産の体制や木材利用の直接的な対策は重要ですが、雇用や移住定住など地域全体の暮らし、経済を顧みた際には素早く始められる小さなビジネス、ミニビジネスの存在も重要となります。

勉強会の後半では、今後チームで取り組む、ミニビジネスに向けて5つの視点

1.直近のトレイルランニングにむけて出来る事

2.“〇×〇”のコラボで出来る事

3.小さく始められること

4.短期的にできること

5.中長期的にやりたいこと

 

からアイデア出しを行いました。

 

思考の幅を広げ、初めの一歩を小さくすること、さらに具体的な事例を見て、触ることで様々な意見やアイデアを発想しやすくなります。ということで、弊社のオフィスから全国各地のクライアントの皆様の木工事例を持参しました。皆さん実際に手に取って、会話をしながら木を触りながらのアイデア出しを行いました。

 

 

現在村内で取り組んでいることをベースに様々なアイデアが出てきました。

<トレイルランニングにむけて>

・カホンをブブゼラのように応援に使えないか?

・大会の参加者の名前を木札に書いてみたら面白いのでは?

 

<短期的に>

・杉玉づくりワークショップ

・音の鳴る応援グッズ

 

<中長期的に>

・カホンを加えた金管バンド

・6歳になったら机を作ろうプロジェクト

・ふるさと納税の返礼品に使えそうなもの

 

<小さく始める>

・目に触れる名札やバッジ作成

・ノベルティとして配布可能なもの

・普段使いできるもの(Tシャツなど)

 

<〇×〇>

・トレラン×サウナ

・森林セラピー×サウナ

・麻×杉玉

 

個々ではできないこと、思い付かないこともチームで考えれば実現可能に!アイデアは出して終わりではもったいないので、まずはやってみよう精神で、今後は実行に移していく予定です。

 

 

さいごに

第1回の勉強会から積み重ね、今回の勉強会が第4回。昨年度から数えると7回の勉強会が終了しました。

今回でチームの形や方向性が固まりましたので、これから皆さんの目に触れる形で活動できるよう準備を進めていきます。

次回は9月の下旬頃に中間報告会という形でロゴマークやチームのお披露目、今後の取組について関係者のみだけではなく村民の皆様も対象にご報告します。新庄村の本プロジェクトがより良いチーム作りができますよう弊社一同全力で動き、サポートして参りますので、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。新庄村のこれからの動きに、是非ご注目ください!

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 8月 30, 2019 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

2年ぶりとなる、現地研修会を開催しました。
今回は、「関係人口創出による地域信頼ビジネスとは?」をテーマに
弊社研究会のメンバーでもある、平田木材店様の拠点である、
福井県高浜町を訪問しました。

・地域づくりと環境認証ブルーフラッグの紹介
・若狭和田浜の海の家、大阪からIターン者が起業したイタリアンカフェ見学
・地域材(京若狭材)利用の高浜町役場、分譲地等の見学
・平田木材店工場案内
・日本初のブルーフラッグ環境認証の海でBBQも!?

と、ボリュームたっぷりの1泊2日で開催しました。

 

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<福井県高浜町の概要>
人 口:10,401人(令和元年7月現在)
森林面積: 5,336ha
森林率:73.7%
町木:トチュウ
町花:ハマナス
(高浜町HPより)
===

 

それでは、現地研修会の様子を一部ご紹介していきます。

 

 

ゲストスピーチ「地域づくりとブルーフラッグ認証」

まず、高浜町のまちづくりにおいて欠かせないキーワードとなる、「ブルーフラッグ」を絡めた取組を一般社団法人若狭高浜観光協会の高田慎平様にご紹介いただきました。

 

「ブルーフラッグ」?初めて聞いた。

という方も多いかもしれませんが、ビーチやマリーナを対象に水質、環境マネジメント、安全性・サービス、環境教育・情報の項目で審査される環境認証です。1985年にフランスで始まり、世界で最も歴史のある国際環境認証の一つとして、ヨーロッパでは浸透しており、認証を取得しているビーチにしか行かないという一般観光客もいるとのことです。ここ若狭和田ビーチは2016年にアジア初の取得をしました。

 

高浜町は、昔から海水浴やサーフィンなど海のアクティビティで訪れる観光客が多く、1978年に海水浴客数がピークとなり年間120万人であったといいます。しかし、以降海水浴客は減少し、2015年にはピーク時の6分の1の21万人となっていました。民宿など宿の減少など周辺産業にも影響が出ており、海岸のごみ問題や設備不良など問題も出てきていたため、行政、有識者による検討会議を重ねブルーフラッグを取得する運びとなりました。

 

現在は、「100年後も綺麗な海を子供達へ」をコンセプトに、環境教育やファーストビーチなどのイベント、清掃活動や安全運動なども強化しているとのことで、ビーチを訪れる顧客層も良い方向に変わってきたとのことです。

 

地域のメインの資源を復活、活用したまちづくりの良い事例に触れることができました。

 

 

納材・施工事例見学

【神谷ビル】

 

 

ゲストスピーチを行った会場、神谷ビルは2階がフリースペースとなっており、1階は、観光協会のオフィス、飲食店が併設しています。

改修を行う際に、平田木材店が基本設計・納材・施工をおこなっており、店舗の一部はDIYで施工したとのこと。

1階も、2階も、美しい京若狭材のフローリングが敷かれており目を奪われます。

 

【高浜町庁舎】

 

2016年9月に竣工した高浜庁舎。平田木材店からは構造材を納品。中央エントランス部分は吹き抜けで大きな梁桁が目を惹きます。

中大規模建築には珍しく、細かな加工は地元大工が刻み加工をほどこしている点に、参加者の皆さまは驚かれていました。

 

【浜茶屋 小松ボート】

 

今年の6月に竣工したばかりの浜茶屋(海の家)。浜茶屋といえば、夏だけの営業をイメージしますが、ここ小松ボート様は、

年中営業を想定し平田木材店が設計、施工をしました。内装、特に天井には平田木材店の木材がふんだんに使われています。

これから迎える、初めての冬の雰囲気もまた楽しみで、さらにおでん定食が定番ということで、まさにぴったり。

 

【ウッドロード(和田高浜ビーチの木道)】

 

ビーチの真ん中に、海辺へとすっと伸びる木道。これも平田木材店様の納材事例です。水中用車いすやベビーカーでも、水際まで行けるように設計されており、

ブルーフラッグ認証のユニバーサルデザインのチェック項目に寄与しており、太陽の日差しが強く砂浜が暑い時の移動にも便利ですね。

 

 

平田木材店工場見学

1日目は、地域の納材事例の見学などがメインでしたが、2日目は、実際に製材品が生まれる現場、平田木材店様の工場を見学しました。平田木材店様の工場、事務所は若狭和田駅のすぐ隣、国道沿いに位置し高浜町の一等地一番地、まさに高浜町の顔としての存在感があります。

 

一足工場内に足を踏み入れると木材のよい香りがふわりと広がっており、工場内で毎日目立てをされた鋸がイキイキと回転する台車で次々に丸太が挽かれていきます。

工場の壁を取り外すと6m以上の長さの丸太も製材可能ということで、様々な需要に応えることが可能です。高浜庁舎の立派な梁桁も、この工場があるからこそ地元で提供できたということですね。

 

 

 

(モルダーの説明をする平田社長)

 

台車のある第一工場を離れ足を進めると、第二工場に。こちらでは、ここ数年でモノづくり補助金を活用し導入したモルダー、乾燥機、ヒートローラーによる乾燥、加工が行われています。新しい機会を導入し、加工力が高まったことで、施主への提案の幅が広がったとのこと。特にヒートローラーはフローリング材に圧迫しながら熱を加えることで浮造り風の手触りになる加工が可能となり、より強く無垢フローリングの魅力を施主へ伝えることができ、施主からの評判も良いとのことです。

 

1日目の夜の懇親会や視察場所など、まだまだお伝えしたいことがありますが、今回はここまで。

 

原木の目利き、製材、加工、納材、設計、施工とワンストップで商品、サービスを提供できる平田木材店様だからこその提案力を確実に高めており、地域づくりに欠かせない企業となっています。

また参加者の皆さまにとっては、平田社長の地域との関わり方・姿勢、事業の展開など刺激になったポイントが多くあったようです。各地域に戻り皆様の事業で少しでも実践できることがありましたら幸いです。

 

 

参加者の声(一部ご紹介)

A様(機械問屋)
平田社長の謙虚な姿勢、地域で生きるためのバランス感覚を学びました。
また、祖業の製材業から川下に事業を拡大し、建築関係までワンストップで対応可能にすることで、地域の様々な課題(案件)に対応可能になり、地域の活性化に深く関与することによって案件を獲得し商圏人口の狭さをカバーすることが出来る事も学部ことが出来ました。自身の事業においても、少しずつ地元との関りを増やし露出度を高めていきたい。

 

B様(木材加工業)
「モノづくり補助金が通ってから次々と状況が変わった」と平田社長はおっしゃっていたことが印象に残っている。やはり行動することで次の展開が生まれる。現状維持が一番危険であると感じた。また、ホームページを整備してから大阪などからも問い合わせがあり、実際に関西圏の施主も生まれたということで、外部とのコミュニケーション(特に顧客開拓や採用活動)において、ホームページは有効であること(社内説得に苦労する(笑)が、生き金になる)を学んだ。自社でもホームぺージの拡充に努めたい。

 

C様(工務店)
今回の視察では、人間の内面の部分を特に勉強させていただいた。人間性の部分ということで、すぐに自分に落とし込めるかは心配であり、特に平田社長の謙虚さと素直さと、当たり前のことを当たり前にやる実直さはすぐに真似でき無いが、今後の事業の骨格づくりに参考にさせていただこうと痛感した。

 

 

さいごに

今年度は、現地研修会を2回、開催予定。
次回は、山口県(長州)あるいは高知県(土佐)を予定しています。
詳細は追って、本ブログ等でご案内させていただきますので、
お楽しみにお待ちください。

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 8月 26, 2019 Under pick up, すべての記事, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演&研修 報告

 

秋雨前線近づく8月24日(土)、

新大阪にて今年度初めての大阪経営実践研究会を開催しました。

今回は兵庫、京都、大阪、滋賀、福井、岐阜、愛知の7府県から13名の方にご参加いただいただき、公共建築の地域材利用や住宅リテラシーなどをはじめとしたテーマで開催しました。

 

 

今回のメニュー

【1】ちいきの総研より情報提供

・販促EXPO、100年古民家プレミアム納材

・A材利用の新ビジネス&販路拡大(林野庁補助事業)

・市町村森林経営管理、林業事業体の経営力調査事業 ほか

 

【2】参加者近況報告

 

【3】林業マーケティング講座

・森林/林業統計から学ぶ国産材ビジネスのミカタ

 

【4】ゲスト講座・参加者プレゼン/ディスカッション

・参加者プレゼン①:「理念策定/事業概要デザイン」

・参加者プレゼン②:「公共建築木材等への木材利用促進勉強会を経て」

・ゲスト講座①:「日本の住宅リテラシーとは」

・ディスカッション:「木材の良さ」とは何かとその伝え方

 

【5】古川ちいきの総研講座

・インターン5か月の学び

・ちいきのメソッド基礎フレームと新たなミッション

 

【6】まとめ

・改めてSDGsって何?東京五輪、大阪万博後、2030年に向けて我々がやるべくこと。

 

いつもの研究会よりも多めの内容となりました。

今回も一部抜粋して、当日の内容をご紹介します。

 

 

林業マーケティング講座

弊社高田より、「森林/林業統計から学ぶ国産材ビジネスのミカタ」をテーマにお話させていただきました。

いきなりですが、皆さんは以下の問いに答えられますか?

・林業の市場規模はどれくらい?

・自身が住む都道府県の素材生産量はどれくらい?

・生産された木材はどのような用途でどれくらい使われている?

・「林業は儲からない」はよく聞く言葉だけど、本当?どれくらい儲かっていないの?

 

いずれの問いも林業、木材業に携わる方であれば最低限知っておきたいことではないでしょうか。なぜなら、自分が仕事で戦うフィールドの大きさの目安となるからです。誰と、何で戦うのか?見失わないためにも最低限の数字(統計)は知っておきたいところです。ということで今回は基本的な統計資料を基に、今回参加者の皆様の地域に合わせた分析した結果をお伝えしました。

 

具体的な数字は今回は省略しますが、ポイントとしては3つあります。

1.体積(㎥)よりも金額(円)ベースでみる事

<体積よりも売上、売上よりも粗利が経営において重要なためです>

2.林業の市場規模を見る時は一次産業におけるポジションで印象に残す

<同じ一次産業のくくりでも、規模感は都道府県によって全く違う>

3.用途別素材生産量で地域の需要を知る

<用途別素材生産量を見ると影響力のあるプレーヤーが見えてくる>

 

今後、弊社で統計に関するまとめは定期的に発信していく予定ですが、自身で調べる際には6月に政府が出す統計が多いことやお勧めする民間企業がまとめるユニークな統計についてもお話しました。是非、統計の見方を知り、数字を味方に経営に生かしていただきたいところです。

 

 

ゲスト講座

某住設メーカーのプロダクト設計担当者にご参加いただき、「日本の住宅リテラシー」をテーマにお話しいただきました。
まず、導入としてバブル崩壊前後のインテリア消費者の性質について教えていただきました。バブル崩壊前は「こだわりよりも便利さ(決まったモノをまとめ買い)」を重視する傾向が強く、バブル崩壊後は大きく3つのパターンに消費者は分かれていきます。

Aパターン:必要最小限、実用性重視(全体の70%程度)

Bパターン:関心は高いが手ごろな価格帯が多い(25%)

Cパターン:気に入ったものを追求する、高くても時間がかかっても良い(5%)

 

Aパターンが多い=市場が大きいからこそ、大企業の営業のほとんどがターゲットとしてきたが、昨今はB,Cパターンの人が増えてきているのではないかと言います。

SNSでの拡散力が上がるにつれて、憧れる暮らし、ライフスタイルを真似する消費者が増えたことも後押ししていると考えられます。

 

大企業は大企業、中小企業は中小企業の役割があるものの、

いずれにしても今後はモノを売るのではなく暮らしを売る方向によりシフトしていくのではないでしょうか。

 

 

ディスカッション

参加者プレゼンの中で行政職員向けの勉強会を実施した話の流れから出てきた「木の良さ、地域材が良いということはどのように伝えれば良いか」という点について参加者同士で意見を出し合いました。

・そもそもすべてのモノを木にする必要はない、ということが前提。

(それぞれの産地の名産、特色を生かし公共施設を作ればよい)

 

・とはいえ、令和時代に入りますます、建築業界は鉄骨造よりも木造がカッコよいでしょ?という価値観が強くなるのではないか。

 

・行政へは地域経済(地元民間企業)への効果を示したいと考える

(地域内の加工場を経由して材料提供する、など)

(GDPへの効果を示せれば行政担当は納得する場合が多い)

 

・先行事例を見て、うちの自治体でも同じようなモノを作りたい、となることが多い

(行政自体には木を使いたいという考えはない場合がほとんど、実際プロポーザルなどでは100点満点の内、地元木材の利用は10点以下程度)

(山がある自治体と、山が無い自治体によって対応は異なる)

 

・木とそれ以外の素材で出来た建築を見せ、どれが良いか地元住民にアンケートを取り1つの参考資料としてはどうか

 

と様々な意見が出てきました。今回だけでは明確な答えまでは詰められなかったものの、木材利用(建築)に係る共通課題と、課題解決に向けて1つの答えを見出す必要性の高さを共有することが出来ました。今後の研究会の重要テーマとして企画に盛り込んでいきます。

 

 

ちいきの総研よりまとめ

SDGs、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標でありますが、この「持続可能な開発」について林業、木材業では何が考えられるでしょうか。環境配慮の面で考えると「木材の方が石油由来の材料が環境に良い」というイメージは多くの方が持っていると思いますが、果たして、どうして木材を使うことが良いのか、についてこれ以上の説明は無いよなというところまで詰められているでしょうか?

また森林林業、木材業界への影響が大きい、建築業界を見ると、10~20年後を目途に空き家率30%へと増え、住宅着工戸数は50万戸へと縮小する予想があります。この現実を目の前にして「持続可能性」についてどのような答えがみいだせるでしょうか?

木材活用について、マーケットインに寄りすぎず、かといってプロダクトアウトに寄りすぎないまとめも必要でしょう。今回出た課題やテーマについては、本研究会で今後追求していく内容としていきます。

 

 

参加者の声

【F様(木材流通)】

初めての参加でしたが、大変良かったです。公共建築をはじめ、地域産材の利用促進に関して「木は良いよ」という点をどう説明するかについては、木材業界全体の悩みだと思いました。また、木材の良さについてのまとめをこれから本研究会で作ることになることについて、まさにあれば良いと思っていたものですので、期待しています。

 

【K様(住設メーカー)】

日本の各地域には、顧客と共に創り上げていくような美しいサービスが沢山あることを知りました。大企業のやってきた、大量生産大量消費モデルがもはや成立しないのは間違いないが、地域の小さなスケールだけですべてが回るわけでもない。うまいバランスを探ることを目指したい。

 

【T様(木工機械流通)】

自社の事業に落とし込めるヒントを多くいただきました。消費の3要素のうち、物語性+欲求性で売り出していく手法に新しさを感じ、消費者にはおおよそ3層のパターンがあることも学べました。何より、顧客への啓もう、信頼獲得、教育が重要であり、サービスや商品も売って終わりではなくアップデートし続けることが重要だということが分かりました。

 

 

さいごに

今年度最初の研究会が終わりました。

翌日から2日間は本研究会にもご参加いただいている、

有限会社平田木材店様の本社がある福井県高浜町を視察しました。

視察の様子は以下のURLよりご覧ください。

https://chiikino.jp/blog/?p=10170

 

 

また、次回の研究会は10月26日(土)に開催予定です。

詳細が決まりましたら、弊社ブログ、SNS、メールにご案内させていただきます。次回も多くの方にご参加いただけること、楽しみにしております。

今回は参加できなかった方、初めて研究会を知った方も、参加をご検討いただけますと幸いです。

研究会内容の詳細は、以下のURL(大阪・経営実践研究会紹介ページ)からご覧ください!

https://chiikino.jp/blog/?page_id=187

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 8月 24, 2019 Under pick up, お知らせ, すべての記事, セミナー報告, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

<新庄川と笠杖山(通称:新庄富士):雲一つない青空と空気が心地よい>

 

梅雨前の貴重な快晴となった6月13日。

新庄村で第2回目の勉強会を開催しました。

 

今回は先月開催した今年度1回目の勉強会を基にして、新庄村の森林ビジョンの全体像を深めていくことが目標です。

(1回目の様子はこちらから→https://chiikino.jp/blog/?p=10026

そのため、新庄村の森林のゾーニングイメージの深掘りと確定に向けて弊社より事例紹介、その後参加者の皆さんとワークショップを行いました。

ゾーニングとは一般的にまちづくりや都市計画で用いられる土地利用の区分のことです。

弊社では、森林のゾーニングについてその当該地域の森林ビジョン(どうありたいか)という全体最適のもと、利用と保全の2つの視点で目標林形を考え、また所有者の意向を確認したうえで今後の森林活用の区分け(イメージ)を共に考えていきます。

まずは、弊社代表古川より高野山の事例についてお話させていただきました。

 

 

ゾーニングのイロハと関係人口

 

覚えやすい(印象に残る)、親しみやすいゾーニングや、ゾーンに対するネーミングにはどのような特徴があるでしょうか?

 

その答えの1つとして、「3つの○○」など数字を使ってまとめていくことが挙げられます。今回事例としてお話させていただいた高野山の場合、5つのゾーニングがされています。

 

実際に5つのゾーニングは、

・仏法僧の森

・高野六木の森

・木の文化伝承の森

・彩の森

・共生循環の森

 

となっており、

高野山ならでは、仏教にゆかりのある仏法僧という鳥をシンボルとした動物を守る「仏法僧の森」、杉、檜、高野槙、樅、栂、赤松の「高野六木の森」、文化財利用のための超長伐期の「木の文化伝承の森」、広葉樹の混交林である「彩の森」、人工林経済循環の「共生循環の森」。その土地ならではの特徴を反映したゾーニング例を紹介させていただきました。

 

他にも岡山県西粟倉村の「百年の森林構想」

吉野林業の地、奈良県川上村では「NEXT500」

という理念と目標林形に基づいてゾーニングが進められている事例をご紹介させていただきました。

 

 

 

続いて、ゾーニングや森林ビジョンを誰に向けて打ち出すのか、という視点で「関係人口」についても古川よりお話させていただきました。もちろん、森林のゾーニングやビジョン設計は所有や地形や林齢などの地理的条件も反映させ、内的にどういった森づくりをしたいかという想いが重要になります。一方で、対外的なメッセージとして誰に何を伝えたいかという視点も重要となります。

総務省やスローライフをテーマとした雑誌『ソトコト』の編集者による関係人口の定義も引用しながら、弊社が考える「7つの関係人口」について説明させていただきました。「新庄村へどのような方に来て欲しいのかについて具体的にイメージして、新庄村のファンを増やそう」というメッセージを参加者の皆様にお伝えしました。

 

 

3つのワークショップ

 

前回のワークショップにて出しあった新庄村の特徴的なスポットを地図上に落とし込み、大まかなゾーニングを弊社で設定した資料を使い、今回は3つのワークショップを行いました。

 

まず、1つ目ワークショップは新庄村の地図上におすすめポイント、良いところを示していくものです。前回不参加の方もいたため、改めて前回のワークショップのまとめを見返し、追加するスポットを出し合っていただきました。

 

今回のワークショップの目標は2つ

1.村の良いポイントを増やすこと

2.そのポイントへの想いを描いていくこと

です。

 

3チームに分けてワークショップを進めていきましたが、

じっくりと考えながら進めるチーム

「あーそうなの!」「確かに」と進めるチーム

落ち着きつつも深く話していくチーム

三者三様のチームでワークがすすめられていきます。

 

各チームから出されたアイデアはどれも特徴的で新庄村の生活の様子が気になるようなものばかりでした。

・野菜を売り歩くおばさん

・3つの神社の鎮守の森

・スローライフでなくてアクティブライフの新庄村

・木材チップ置き場に出るカブトムシの幼虫

・象徴的な9つの山

など一見、これは何?と思うようなキーワードもありますが、詳しくお話を聞くとすべてに物語があり、新庄らしさを感じます。

 

また、1回目の勉強会後に、実際に山へ確認をしに行ってみましたという声がありました。

航空測量のデータとGPS装置をもって山に入り象徴的なスギを探してきましたという報告もありました。新庄村では航空測量によってスマート林業に向けた活動が進んでいます。測量データやGPS装置の新しい使い方と発見がこれから広がりそうです。さらに、前回のワークショップで出された森の中にある「B29の監視塔」については、物語があるようで、戦時中、信頼ある選ばれた若者二人が朝晩交代で24時間監視にあたっていたということ、その信頼と働きぶりから好意を寄せられることも多かったようで、“監視塔に立った人はモテる”というような物語を作ってはどうかという面白いアイデアも出てきました。

 

2つ目のワークショップは森林のゾーンごとに名前をつけていくものです。

このゾーンはこんな森になってほしいなという想いやこんな人に来て欲しいという想いを浮かべながら森林のゾーンに名前を付けていきます。

 

 

ここでも皆さんの林業家、セラピーホストとしての本領発揮!

「ここは経済林。あそこは里山空間!」

と実業での経験から10年後100年後の森のことを考えていきます。木材市場や流通の専門的な雑談もはさみながら少しずつ形になっていきます。

 

ワークを経て様々な名前が付けられました。

・カメレオンの森

・バイオマス油田

・木材金山(新庄銀座)

・水生甲虫の森

・源流/水ゾーン

・可能性ゾーン

 

など具体的なゾーンの名前が多数上がった他、学校の校歌や紋章から紐解けることがあるのではないかという切り口も生まれました。

 

3つめのワークショップは発想のアウトプットタイムです。

このワークショップでは、新庄村の森林を象徴するシンボルマークをつけようということで皆さんにロゴマークのイメージを書いていただきました。

まず、参考として過去の弊社クライアント様の事例や三菱マークの成り立ち、麒麟ビールのマークに隠された秘密などマークの作り方とこめられた意味を紹介しました。

 

ここでもユニークな発想・アイデアで様々なマーク候補が誕生しました。

・源流のブナ林や水滴を描いたアイデア

・森の形を擬人化したアイデア

・有名企業をパロディーしたアイデア

・特産のヒメノモチから伸びるイメージ

・森から生産、生活とつながるイメージ

 

発表では、イラストを描くことが苦手な方でも、言葉でイメージを伝えられており、3つのワークショップを通して、皆さんが考える、新庄村の森林のイメージが明確になったのではないでしょうか?

 

 

さいごに

 

第1回、第2回と勉強会・ワークショップを開催し、参加者の皆さんからは多くのユーモアと発想を出していただきました。今後は、素晴らしいシンボルママークやビジョンをご報告できるよう、新庄村内の別事業でデザインをされているデザイナーの方とも協力して作りこんでいきますのでどうぞご期待ください。

 

次回は、7月中下旬に第3回の勉強会(ワークショップ)を開催します。さらに新庄村の森づくりについて新庄村の皆様と検討を深め、具体的なアクション、ゾーニングへと落とし込みビジネス構想へとつなげていきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 木曜日 6月 13, 2019 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

色濃さを増してゆく新緑の中、すっと心地よい風の吹く 岡山県 新庄村。

 

そんな2019年5月10日、令和初となる新庄村勉強会・ワークショップを開催しました。

 

(写真は、新庄村内のとある地域にある

「隠岐へ流される道中の後鳥羽上皇が 都を偲んで詠んだ歌が刻まれた石碑」

 

本日のテーマは「新庄村の森林ビジョンとゾーニング」について。

まずは弊社古川より、森林ビジョンとは何か、ゾーニングとは何かの説明をおこない、いくつかの例示をお話させていただきました。

会社でいうところの企業ビジョン、経営ビジョンにあたる、地域における森づくりビジョンとはなにか。新庄村の皆様が主体になって考えて自ら決めることで、親近感と緊張感とがあいまって気持ちが引き締まり、その実現に向けて参加者が具体的に動くようになる、という目的について、他地域の写真やゾーニング図をみせつつ話題提供をいたしました。

 

弊社クライアント先のとある自治体でも、森づくりビジョンをつくり、またそのビジョンに基づいて各種チームが派生し、その任意団体の中から、マーケティング会社(株式会社)を作ったという積極的な動きに繋がっている事例があります。

 

参加の皆さんがイメージしやすいよう、弊社より仮のビジョン案も提示させていただきました。このあとのワークショップは、最終的に森づくりビジョンを策定するためのいわゆる「材料集め」になります。

 

ワークショップ「新庄村の森ゾーニング」

「ゾーニング」 あまり聞きなれないこの言葉、「zone(ゾーン=区域)+ing」で「区域をテーマや用途に分けて考えること」という意味です。林業でも「施業の方向性を決める森林ゾーニング」を実施することがあります。

しかし、ここでは林業的(生産視点)だけの「ゾーニング」ではなく、「新庄村の森が、一般の人(村内・村外)も含む、すべての人にとって、どのような森(になりうる)か」という視点で、新庄村の森をゾーニングして「ゾーンごとに名前をつける」ということを目指します。

 

ワークショップの前に、ポイントは2点とお伝えし、

「本日は、肩慣らしとして、まずは気軽に取り組んでほしい」ということと、

「また、ゾーン(エリア)と捉えることは、その森林、その木材、その地域資源を、誰にどうやって伝えていくか、活かしていくかという顧客発想を基にしていくことで、その森林エリアの主観性に客観性を持たせ、マーケティング視点を生み出し、地方創生(地域活性化)に繋げていく」ということをポイントに、ワークショップを始めました。

 

そして、開始前に古川より以上のことをお伝えしたうえで、2グループにわかれ、ワークショップが始まります。

 

ワークショップは以下の流れで実施します。

 

・新庄の森マッピング →「点」で「新庄村の良いところ」を森林マップに落とし込む

・新庄の森ネーミング →落とし込んだ「点」の情報から「ゾーン」を決め、名前をつける

・まとめと発表

 

参加者の皆さんからは、「ブナ林」「トレイルラン」「しだれ栗「たたら製鉄跡」と言った村内ではよく知られているものから、「ヤマサンショウウオ」「土の性質:火山灰の山、鉄分の多い山、真砂土」「だるま杉」など、地元の人ならではの「良いところ」もいくつも出てきました。また「一般の人に来てもらえるような視点を持つのは難しいもんだなあ」という意見もありました。これから、弊社と一緒にマーケティング視点を育てていきましょう!

 

ネーミングでは、「点」で「良いところ(特色)」を落とすことはできても、その特色を「ゾーン」に広げることにためらいがあったり、また「これは村全体の森にいえることだしなあ・・」と、「新庄村の森」をよく知っているからこそ、苦戦されている方が多いように思いました。弊社もサポートさせていただき、いくつかゾーニング(ネーミング)の仮説を提示したのち、各グループの発表へと進みました。

 

林業、森林セラピーなどお仕事など立場によっても視点が違い、お互いのグループの発表を興味深く聞いているのが印象的。我々も新庄村は昨年よりお世話になっていますが、新しい新庄村の森の顔がたくさん見えてきて、わくわくする時間でもありました。きっと、私たちだけでなく、たくさんの人にも伝わる素敵なところです。どんな森づくりビジョンができるか、我々もこれからが楽しみです。

 

 

 

森づくりビジョンに向けて

 

発表ののち、古川より森づくりビジョンを作ることによる効果について改めてお話しをしました。

・「顧客」「人材(移住定住)」「投資」の3つのパターンに繋がること

・森づくりビジョンがあることで、村民にも村外の人にも取り組みを知ってもらえる

 

これまでに、古川が関係してきた地域でのゾーニング事例もご紹介しました。

 

〇岩手県 岩泉町様 あしたの森づくり http://iwaizumi-forest.jp/

・アカマツ林 100÷2=50

・スギ・カラマツ林 100=50÷2

・広葉樹林 ぼう芽更新 100×33×3×1   等

 

〇高野山の森林  5つのゾーニング

・木の文化伝承の森

・仏法僧の森

・高野六木の森

・彩の森

・共利群生の森

 

〇浜松市様 『森林・林業ビジョン』6つの「価値ある森林」

・安全で安心な林産物を供給できる「価値ある森林」

・水源をかん養し、山地災害を防ぐ「価値ある森林」

・森林を守り、美しい景観を創る「価値ある森林」

・森林や林業を学び、豊かな心を育む「価値ある森林」

・森林レクリエーションや山村との交流を楽しむ「価値ある森林」

・地域材を使い、生活に潤いを与える「価値ある森林」

 

地域や森、人により、ゾーニングにこのように違いが出てきます。

昨年度から、航測測量の森林データが新庄村に揃った為、樹種、樹齢、所有者界等の客観データをもとに、ゾーニングの精度を高めていく予定です。それにより、新庄村も新庄村ならではのゾーニング、そしてその先にある森づくりビジョンができることでしょう。

本日は、ウォーミングアップではありましたが、このワークショップで出てきた情報を起点に、これからの新庄村の森づくりについて新庄村の皆様と検討を深めていきたいと思いますので、よろしくお願いします!

 

参加者の声

岡山県職員N様

今まで新庄村で行われたその他のワークショップにも参加してきたが、本日のワークショップは逆にゴールがみえづらくなって悩んでしまった。これからこの勉強会や他のワークショップに引き続き参加し、向かう方向を探していきたい。

 

岡山県職員Y様

本日初新庄村だった。新庄村の森の魅力を皆さん方たくさん教えていただき、これから是非いろいろ行ってみたい。

 

新庄村地域おこし協力隊T様

今までのワークショップの中で一番楽しかった。今までは自分に具体的に落とし込むイメージを掴みづらかったが、今日は具体的に森づくりとして向かう方向が見えて自分にも関わることができそうでよかった。

 

素材生産業者N様

今までこのワーキンググループでは、中間土場の新たな設置や流通の再編成など、林業の専門的なことについて話してきたが、今日は「新庄村のファンをつくる」という切り口で、新鮮だった。どちらもこれからの新庄村に大事なことだと思った。

 

新庄村職員I様

このようなワークショップなどの積み重ねで森づくりビジョンを明確にしていき、最終的にこのワーキンググループを基礎とした組織化につなげ、その組織では「森づくりビジョン」に基づきながらしっかり森林で収益を上げられるようにしたいと思っている。皆さんこれからも積極的によろしくお願いします。

 

次回は、6月中旬に、第2回の勉強会(ワークショップ)が行われます。

ビジョン構想⇒ビジネス計画⇒実行体制へと展開していきます。ご期待ください。

参加ご希望の方は、新庄村役場・産業振興課までご連絡ください。

 

Posted by wpmaster on 金曜日 5月 10, 2019 Under pick up, プロジェクト活動記, 講演・研修、コーディネーター

 

3月15日(金)京都府立林業大学校にて、経営高度化コースの第五回が開催されました。

 

最終回である今回はまとめとして、大きく3本立ての内容としました。

①ゲスト講座(ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 シニアリーガルマネージャー 小林 洋光 様)

②参加者プレゼン

③まとめ講座

 

それでは、最終回の様子を少しだけご紹介します。

 

 

ゲスト講座

ゲストとして、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 シニアリーガルマネージャー 小林 洋光 様をお招きし、世界企業の経営、働き方の事例をご紹介いただきました。小林様は、企業法務(契約・M&A・金融・人事労務)・住宅不動産・環境・地域創生分野の幅広い法務経験を活かした実践的な事業構築を手掛けており、これまでも有名な企業様の法務に携わった経験が豊富な方です。アメリカ企業、欧州企業、日本の中小企業、林業木材業の事業者、ベンチャー企業といったあらゆるビジネス経験を経ての現在があり、代表古川の前職の同僚でもあり、現在、弊社の法務パートナーでもあります。

 

今回のお話では、様々なキーワードからお話を提供いただきましたが、世界の大企業であっても「サステナビリティ(持続可能)」「インテグリティ(誠実)」を消費者の目に見える形で提供し、顧客を育てていく、顧客と育っていく商品づくりの実例が大変興味深い内容でした。林業界においては、ポテンシャルを持ちながらまだまだ発揮できていない点が良くわかり、参加者の皆様にとっても刺激的な時間となった事でしょう。また、WAA(work anywhere anytimeの略)活動ということを実践されており、「仕事は、どこでも、いつでも」というテーマで、決まった時間に会社にいるだけでは意味がない!どんどん出て行け、自由に活動していく働き方(生き方)をしていこう!と、実際の事例を踏まえて、レクチャーをいただきました。

 

 

参加者プレゼン発表

参加者の皆様に、第4回までにお伝えした内容やフレームを活用したプレゼン発表会を行いました。

 

理念、ビジョン、自社の顧客定義、理念と利益、情熱方程式、4つの事業(主力、補助、刺激、開発)、持続可能な企業発展のための7つの経費(理念と利益)、強みと弱み、5つの喜び、先人賢人の言葉と自分の言葉、そしてこれらを総まとめとして、これまでの講座内容の総ラインナップについて参加者の皆様の言葉で発表いただきました。

 

8名の発表がありましたがどの発表も同じものはなく、理念やビジョンの宣言、数値目標の宣言、新たなマネジメント方法に向けた具体的アクション等の発表は、まさに情熱がつまった時間となりました。また、特に、座右の銘、創業者・経営者の言葉、自分の言葉という3者の言葉については、同じ企業から参加されている方でも独自の体験、エピソードを踏まえた違った言葉を発表いただきました。入社の時期、担当業務の違いによって先輩や印象に残っている経営者の言葉は異なるという発見もありました。共通の理念やビジョンを持っている企業・組合様でも、社員研修などで確認してみると、社員・経営幹部が個人で大事にしているコトが異なることが、その言葉を探ることによって分かることでしょう。

 

例えば、

Aさんであれば、

先人の言葉「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」

先輩の言葉「段取り八分・仕事二分」

自分の言葉「一人じゃない。なんとかなるさ。」

 

Bさんであれば、

先人の言葉「戦は数じゃない、人だ。」

先輩の言葉「山に行けば何とかなる。」

自分の言葉「人にやさしく、自分にはもっと優しく。」

 

ということからも、マネジメントに係る経営上のポイントと個人のキャラクターがよく見えてきます。

重要なことは、

講座を聞いて(インプット)終わらず、

ジブンゴト化(アウトプット)すること。

さらにアウトプットで終わらず実践することです。

 

 

さいごに

最後にまとめ講座として弊社代表古川から、

「人生経営の成功3要素」、「企業経営の成功3要素」を、自身の具体的な経験とにもとづいて、お話しました。

参加いただいた皆様が長所を見出し伸ばし(長所伸展)、時代に合わせた経営を行い(時流適応)、自社のポジションを見定め、ある領域で一番になる(力相応一番)ことができ、今回発表された事業計画が実現されれば幸いでございます。

 

また、森林×マーケティング、そしてマネジメント(最近では人材採用、定着支援、幹部研修)に、関する講演のご相談等は、お問合せフォームからお受けしています。ご希望の時期や内容について、お問合せフォームからご連絡いただければ幸いです。
過去の講演実績は以下のURLからご覧いただけますので、併せてご参考ください。

https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 3月 15, 2019 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

暖冬の冬が続き、今のところ毎年なじみの雪が少ない岡山県は新庄村。

例年は山仕事を雪の降らない近隣地域に出て行うとのことですが、今年は新庄村内で作業が出来るとのことで、地元の方も驚くほど雪が少ない冬のようです。さて、そんな暖冬の2月26日、第3回となる、新庄村勉強会・ワークショップを開催しました。

 

 

中間報告会

今年度、弊社が新庄村様より委託を請けている「新庄村の林業活性化施策検討に係る調査業務」委託の報告をさせていただきました。本勉強会・ワークショップもこの業務委託の一環で開催しました。約半年間の活動の中で整理した、全国の森林・林業の外部環境調査、新庄村産材の流通実態、新庄村産材のニーズや、今後の事業展開についてを参加者の皆様にご報告しました。

来年度以降は、本格的に事業化していくための新組織の構築や、事業検討を行います。さらに、今回のような報告会を定期的に設け、関係者の皆様と共に、新庄村の森林・林業について考え、創り上げていく時間も増やしていく予定です。

 

 

新庄村でやりたいこと・マイビジョン

 

村のビジョンを決めていくにあたり、まずは村民や新庄村に関わる皆さんが新庄村で何が出来るか、何をしたいかを見出していく必要があります。そのため、ワークショップに参加いただいた皆さんには、まず新庄村で出来ること、やりたいことをグループワークで思いつくだけ出していただきグルーピング、グループへのネーミングをしていただきました。

どのアイデアも実現が出来そうなことばかり、中にはミニビジネスとして動かしていけそうな企画や取り組みもありました。その後に、参加者の皆さんが個々に、新庄村で何をしていくか、一つの宣言として「マイビジョン」を描いていただきました。

村のビジョン、となると大きく聞こえますが、まずはそこに住む皆さんにジブンゴト化として捉えていただき、マイビジョンを定め実行していただくことで一歩一歩、大きなビジョンに近づいていくのです。

 

来年度以降は、本格的に村のビジョンづくりに展開していきます。

 

 

参加者の声

岡山県職員A様

新庄村の森林資源を生かしたアピールポイントはイメージが出来ているが、林業、森林整備については、未だこれからという感じがするので、未だ出来ていない部分を来年度からは制度の面からも展開できたらと思う。その際に、本ワークショップメンバーと協力していきたい。

 

新庄村地域おこし協力隊B様

「課題解決より価値創造」という言葉がイン印象に残った。自分ごととして、具体的に動き始められるところから動き、協力隊の任期後も、人生全体で考え仕事を生み出していきたい。

 

森林セラピー関係事業者C様

事例にあった奈良県川上村の「川上宣言」が印象に残った。自分でも川上村のことを調べマネできることを取り入れていきたい。また、ワークショップをする度に思うことだが、人が集まれば様々な案、アイデアが出る。いいアイデアはさらに皆で広げていければ良いと感じる。

 

素材生産事業者D様

前向きなプラス思考は大好きで、「長所進展」の言葉が印象に残った。今後の勉強会やワークショップでは、伝えたいことが正しく正確に伝える方法を具体的に練習したい。そして、新庄村の森林・林業については次々世代へより良い山を贈りたい。そのためにも村の中長期ビジョンを作成したい。

 

 

最後に

今年度の新庄村での勉強会・ワークショップについては今回で終了となります。しかしながら、来年度以降も勉強会・ワークショップについては継続を予定しています。また、来年度以降は、登壇者に弊社代表だけではなく、毎回村内から1名、村外よりゲスト講師を1名お呼びする等、村内外の交流をより深める場としても開催できればと考えています。

今後とも、よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 2月 26, 2019 Under pick up, お知らせ, すべての記事, 講演&研修 報告

 

各地で梅が咲き小春日和になる日も増え、山では杉花粉が今にも舞いそうな2月23日(土)、

今年度最後となる、H30年度第5回大阪経営実践研究会を開催しました。

平成の終わりも着々と近づく中、業界発想から飛び越えるべく隣接異業種のゲスト講師を2名招き、

参加者の皆様とのディスカッションや弊社情報提供などとも合わせ「価値と本質とは何か」に迫る1日となりました。

 

 

今回のメニュー

【1】ちいきの総研より報告

・今月のマーケティングトピックス

・ちいきのカルチャー

・インターン生報告:「日本人とドイツ人、森へのイメージ比較」

・スタッフ報告:「だから、私は変化球」

 

【2】参加者近況報告

 

【3】ゲスト講座

・「某住設メーカー×林業家より~住設メーカーから見た現在の林業界への想い。~」

・「中小企業のこれからの事業継承×印刷業イノベーション」

 

【4】マーケティング講座

・『「この10年で思った76のこと」を読み解く~2020年東京五輪、2025年大阪万博を終えた、2030年のあるべく姿~』

 

 

ちいきの総研より報告

■報告①:「日本人とドイツ人、森へのイメージ比較」(弊社インターン生より)

毎回、本研究会では弊社インターンより、近況や学びをまとめた発表を行っております。前回は、弊社インターン生1名より、ドイツへの自主研修の際、現地の方に森の好きなところ、楽しみ方、ビジネスで連想することをヒアリングした結果を発表しました。今回は、さらにグレードアップし、日本でもドイツと同内容のヒアリングを実施。比較結果をお話しました。

 

教育制度、周辺環境によっても変わりますが、結果の1つとしては、ドイツではサイクリングや歩く場としての動的な森林利用、日本では森林浴や空間にいるだけという静的な空間利用として森林は楽しまれる傾向にあるとのことをお話しました。

 

様々な統計、SNSなどで流動的に流される情報から得られることもありますが実体験に基づく「生の声」が最も身近で信用できる貴重な情報ですね。

 

 

■報告②:「だから、私は変化球」(弊社スタッフより)

昨年11月より弊社に合流した男性スタッフに、これまでの業務や体験から「本質的な価値」とは何かをお話しました。彼は前職では、省エネルギーコンサルタントとして設備更新などに携わってきた経験はありますが、「林業」に深く触れることは、もちろん、弊社に来てからが初めてです。

そこで、業界発想に固執せず、素直な感想として、林業(国産材)の価値を語る時間となりました。

1)日本の林業の祖、奈良県川上村にて巨木が並ぶ吉野林業に触れ、

2)とある岡山県の原木市場にて丸太に刻まれた枝打ちの跡に感動し

3)京都北山の北山丸太倉庫にて磨かれた柱の美を体感し

感じたこと、また平成が終わる今、平成と過去を振り返り「本質的な価値」としてまとめさせていただきました。

また別機会にでも紹介できれば幸いです。

 

 

ゲスト講座

■ゲスト講座①:「某住設メーカー×林業家より ~住設メーカーから見た現在の林業界への想い。~」(某住設メーカー C様)

「何をやるか、それを決まれば、誰でも出来る。」という熱意あるメッセージを軸に、どのように何をやるかを決めるのかということを、ご自身が手掛けたキッチンなどを事例にお話しいただきました。また、UX(ユーザーエクスペリエンス)やCX(カスタマーエクスペリエンス)の視点における住設メーカーの開発の現状を振り返りながら、一つのキーワードとして「持続可能性」をあげ、再生産可能なものに価値を付加し続けられる資本や経済が重要であること、またマーケットイン(買い手発想)だけではなく、プロダクトアウト(作り手発想)の商品にこそ、素材感と物語性としての「感動」を作れるのではと、ディスカションが深まりました。ご実家は林業を営んできたということもあり、今後の取組までを視野に入れたお話もあり、これからが益々楽しみになる時間となりました。

 

 

■ゲスト講座②:「中小企業のこれから事業継承×印刷業イノベーション」(某印刷業者 O様)

大阪市内の某印刷業者のO社長様からは、まず初めにご自身の業界の定義として「水と空気以外は、すべて印刷可能なのである。」と、話題を進められたことが印象的でしたが、現在の印刷業界の縮小する市場の実態、だからこその脱業界発想の取り組みについて、今後に必要なことお話しいただきました。林業界も昭和55年を市場(生産)規模がピークになって、小さくなっていることから印刷業界と似ている点もあり、O様の脱業界発想は、参加者メンバーに響くものがあり、林業・木材業界はまだまだ異業種から学ぶべきことがあると改めて感じさせられる講座となりました。

 

 

まとめ講座

最後に、弊社の代表古川からは、『「この10年で思った76のこと」を読み解く~2020年東京五輪、2025年大阪万博を終えた、2030年のあるべく姿~』と題し、全国各地の最新情報をお伝えした後、今回のテーマ、キーワードとなる「持続可能とは何か」、「本質的な価値とは何か」についてお話しました。持続可能とは何か?世間ではよく聞きますが、皆様はどのようにお考えでしょうか。

 

林業においては、例えば、一つの捉え方としては「バリューチェーンから見る」ということがあります。森林⇒原木⇒製材品⇒住宅、家具等と木材という素材を元に変化するモノ、カネ、サービスの流れになりますが、このどこかにおいて1つでも、儲かっていない部分があると、バリューチェーンが崩れ、それは持続可能ではなくなります。某企業の商品サービスがカッコイイ!とあっても、下請けの労働環境、収益体質が悪いということが隠され続けているということもあります。そこには、やはり、バリューチェーンを繋ぐための1つの方法として、バリューチェーン(生産の前後工程)まで責任をもち、領域を変えていけるかという発想(行動)が必要なのです。

 

また、持続可能という概念においては、ローマクラブの「成長の限界」から紐解き、いつごろから「sustainability(持続可能)」という言葉が出て来たのか、研究者やシンクタンクの世界から、現在のSDGsの流れを抑えつつ、改めて「平成」という時代(30年が)が何だったのかということを振り返りつつ、技術革新(印刷業界と林業業界)に何があって、IT業界や金融業界で何があったかを振り返り、2020年東京五輪、2025年大阪万博、に向けて私たちはその先をどこに向かうのか、話題提供をいたしました。

 

具体的内容は、ここでは割愛させていただきますが、確かに林業、木材業界は脱業界発想がまだまだ足りないということは言えるでしょう。脱業界発想の他にも様々軸はありますが、持続可能な経営をするために必要なレクチャー、サポートを今後も弊社では続けて参りますが、2030年といった10年後のビジョンをどう持つか。そこには、「地域」と「森林」と「文化」にあり、改めて「こたえは きっと、森にある。」と強い信念と明るい未来を共にする仲間(同志)が増えて行ければ幸いです。

 

また、理念なき利益は犯罪、利益なき理念は寝言という信条を実践していくことにおいて、今回は、その未来を生み出す「理念」を具体的に実践し続けるために、「決算書」をどうみるか、「粗利」をどうつくるかという基本的な話から、損益計算書における「販管費の7分類」による「やりたい理念ととりたい利益」の好循環モデルの提唱をし、みなさまの持続可能な経営を支援のレクチャーもご提供いたしました。

 

常に、学びと実践の繰り返しにこそ持続可能な発展につながっていくものでありますが、古川からの平成最後の「まとめ」となりました。

 

参加者の声

【T様(製材・建築)】

住設メーカーのゲスト講座での、自社製品に疑いを持って問いかける視点は常に忘れないようにしたいと思いました。

また100%プロダクトアウトのものづくりも今だからこそ挑戦する意味があるかもしれないと感じました。

飲食業でもあえて過剰サービスを排除して、つくりたいものだけを提供するところもあります。

作り手都合100%の商品というのは、一つのカラーになるのかもしれません。

来年度は、是非、産地巡礼ツアーを開催してほしいです。

 

【Y様(林業・木材サービス)】

古川ちいきの総合研究所スタッフのお話にあった、

林業の価値は、「時間×想い×品質から~」というお話が印象に残りました。

特に時間×想いは、出口クライアントが共感する組み合わせであり、

持続可能性との相性も良いと感じました。

 

【S様(行政)】

自身の仕事に係る、マネジメント業務に対するヒントを、今回もたくさんいただきました。

また、古川ちいきの総合研究所からの情報提供が、いつにもまして、充実していたと感じます。

書評、ルール化での本の紹介は続けていただきたいです。自分も参加したいです。

ゲスト講座では、O様の印刷業のお話では、業界発想の課題解決方法では無く、異業種、どの業界に市場があるかを探し印刷業と掛け合わせていることが参考になりました。

 

 

さいごに

今年度最後の研究会が終わりました。

いよいよ、平成が終わります。

そして、2020年には東京五輪、2025年には大阪万博と、

日本が世界に注目される時期が間近に迫ってきます。

またその先、世界に注目された後の2030年は、

林業・木材業界、建築業界はどのように変化しているでしょうか。

今から何を準備すればよいのでしょうか。

 

来年度以降も、研究会や全国各地を巡る研修などを通し、

皆様と語り合いながら一つのモデルを導き出す機会を作る予定です。

来年度も、多くの皆様と出会い、学び語り合えますこと、楽しみにしております。

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 2月 23, 2019 Under pick up, すべての記事, 未分類, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)