2020年から猛威をふるった、新型コロナウイルスの影響も落ち着き、インバウンド需要も順調に回復。各地に旅にお仕事に行かれた方も多いのではないでしょうか。確実に。“脱コロナ”に向けて躍動した2023年でした。
また、今年の漢字は「税」ということで、身近なお金のこと、資産形成なども踏まえた将来のことなども考えさせられる機会も多かったと思います。
そして、年末年始ということで2024年も駆け抜けるべく、
1年の振り返りと新年の目標設定はされた頃でしょうか。
ところで皆さんは、毎年「日経トレンディ」が発表している、
ヒット商品ランキングはチェックされたでしょうか?
弊社では、2016年から、ヒット商品ランキングと合わせて林業・木材業のヒット商品ランキングを独断と偏見でまとめ発表しており、今や毎年恒例となりつつあります。
2023年のランキング紹介をご覧いただく前に、昨年のランキングをみたいという方は
→こちら←からどうぞ!
さて、お待たせしました。今年も日経トレンディヒット商品ランキングと併せて、「勝手に森林・林業界ヒット商品ランキング」も公開です!
まずは、日経トレンディ発表の2023年ヒット商品ランキングは、こちら!
1位 ChatGPT
2位 chocoZAP
3位 THE FIRST SLAM DUNK
4位 ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム
5位 ビオレUV 瞬感ミストUV
6位 北海道ボールパークFビレッジ
7位 こだわり酒場のタコハイ
8位 レノア クエン酸in超消臭
9位 パキット
10位 WBC 2023
詳細は以下リンク(日経XTRENDのWEB)よりご覧いただけます。
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00918/00001/
さて、お待たせしました!
林業・木材業界のヒット商品2024トップ10はこちら!
第10位 WLC2023
(写真:ハスクバーナジャパンWEBより)
まず、第10位のWBC2023に対して、林業・木材業界からは、ずばりこれしかないということで「WLC2023」。
2023年4月19日~22日にエストニアのタルトゥにて開催された第34回WLC (世界伐木チャンピオンシップ※World Logging Championship) にて、日本人選手が史上初めてメダルを獲得しました。野球も世界一、チェーンソー技術も世界一、日本人として誇らしい話題がランクイン。
参考:日経ヒット商品ランキング10位 WBC2023
(引用:日経XTRENDホームページより)
第9位 クラフトキット(つくるんです®)
(写真:つくるんです本店WEBより)
第9位 パキットに対して、林業・木材業界からはキット、、、ということで「クラフトキット(つくるんです®)」。
2018年にリリース以降右肩上がりで累計出荷数を伸ばし2023年には190万個を突破。「つくることを趣味にして楽しむ」コンセプトに様々な種類を展開し、木の温かみもある大人も子供も楽しめインテリアにもなる人気商品になっています。
参考:日経ヒット商品ランキング9位 パキット
(引用:日経XTRENDホームページより)
第8位 吉田水産 ヒトデサポニンin強臭力
(写真:吉田水産株式会社 バイオ事業部WEBより)
第8位 レノア クエン酸in超消臭に対して、林業・木材業界からは、 「吉田水産 ヒトデサポニンin強臭力」です。
再造林後の山の食害問題など、農林業の大きな課題の1つである獣害対策に一役買った天然忌避剤。ヒトデが外敵から身を守るために蓄えている成分を濃縮し強力な臭いで野生動物を寄せ付けない。山を守る、海からの大きな贈り物となっています。
参考:日経ヒット商品ランキング8位 レノア クエン酸in超消臭
(引用:日経XTRENDホームページより)
第7位 こだわり建屋のセルフビルド(ハーフビルド)
(引用:ヤドリギ代表川端氏Facebook[左]とVUILD WEB[右]より)
第7位 こだわり酒場のタコハイに対しては、こちらもこだわり、完成の創造がつかないということで、「こだわり建屋のセルフビルド(ハーフビルド)」。
高知県本山町では、きこりが自ら、土壁や竹小舞などの伝統的な工法も取り入れた家づくり。「結いで建てる家づくり」としてセルフビルドで家づくりを完工したのちも、周辺の山林などを活かした人が集う場づくりまで構想。また、小豆島ではデジタルファブリケーション技術を活用し、島内で切り出した木材を施主が運搬~加工までを行うプロジェクトが実現しました。いずれも地域内の素材を、施主自らが調達・加工して建築しており、一般的な建築プロセスとは異なる注目の動きであることから選びました。
参考:日経ヒット商品ランキング7位 こだわり酒場のタコハイ
(引用:日経XTRENDホームページより)
第6位 大阪万博需要
(写真:expo2025 WEBより)
第6位 北海道ボールパークFビレッジに対しては、「大阪万博需要」です。
2025(令和7)年大阪・関西万博のシンボルとして大阪市の会場中央に建設する木造の大屋根(リング)を中心に、様々なパビリオンで国産木材が使われることに!開催後の木材は民間事業者へ売却予定ということで、資源循環と経済の視点としても注目度が高まっており、今後の都市木造への広がりも期待されているところです。
参考:日経ヒット商品ランキング6位 北海道ボールパークFビレッジ
(引用:日経XTRENDホームページより)
第5位 クマ撃退スプレー
(引用:ラングスオンラインショップより)
第5位 ビオレUV 瞬感ミストUVに対して、同じアウトドアなスプレーから、「クマ撃退スプレー」。
「アーバン熊出没」「クマ出没数過去最多」といった言葉を毎日といって良いほど見かけた2023年の秋シーズン。記録的な出没数を追い風に対策として撃退スプレーの売り上げも好調。野生動物と人間の共存を考えさせられる機会が増えました。
参考:日経ヒット商品ランキング5位 ビオレUV 瞬感ミストUV
(引用:日経XTRENDホームページより)
【5位番外編】
「めぐるクマバーム」
クマといえば、こちらはしっとりやさしく。
クマとミツロウが主成分のクリーム「めぐるクマバーム」がリニューアルし販売開始。
石鹸も開発中とのことで、今後もお楽しみに。
第4位 林業カードゲーム
(FOREST BALANCE GAME‐幻の山林王‐/moritomirai)
(写真:響ブログより)
第4位 ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダムに対して、林業・木材業界からは、林業カードゲーム(FOREST BALANCE GAME‐幻の山林王‐/moritomirai)。
ポータブルゲームだけではなく、アナログゲームが最近は人気を博している中、この業界では、ゲームとしても十分楽しめる上に「教材」としても活躍する商品が登場!
参考:日経ヒット商品ランキング4位 ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム
(引用:日経XTRENDホームページより)
第3位 地域×自然で主体性を育む、これからの教育フォーラム
さてここからはいよいよTOP3の発表です。
第3位 THE FIRST SLAM DUNKに対して、スラムダンクといえば安西先生(監督)、監督といえば、元サッカー日本代表の岡田監督!!ということで「地域×自然で主体性を育む、これからの教育フォーラム」。
現在FC今治のオーナーでもある、岡田武史氏が高知県本山町で開催したフォーラムにて基調講演。本山町からは、全国に先駆けた森林ビジョンを策定して推進しているところですが、今回はその取り組みと、高校教育の事例を発表。これからの生き方、主体性を育むとは何か、なぜ自然か、なぜ地方か、様々なテーマが詰まった最高の2時間は、参加者に大きな勇気と学びを与えました。
参考:日経ヒット商品ランキング3位 THE FIRST SLAM DUNK
(引用:日経XTRENDホームページより)
第2位 イイネタマルシェ10周年
第2位 chocoZAPに対して、林業・木材業界からは「イイネタマルシェ10周年」
気軽に、気楽に行ける。そしてダイエットといえば継続性も大事!ということで10年間マルシェを定期開催し、気軽に足を運び相談できる材木屋さんとなった丸松木材(滋賀県彦根市)の「イイネタマルシェ」が堂々ランクイン。10年前、地域で長く続けさせていただいている中で何か地域の方に喜んでもらえることができないか、もっと多くの方に材木屋を知ってほしいと始めたマルシェは地域に愛され、1日で700名以上の来場するイベントへ。継続する大切さが結果へと繋がり、今では地域・暮らしを繋ぐ大切な架け橋として欠かせない存在となっています。
参考:日経ヒット商品ランキング2位 chocoZAP
(引用:日経XTRENDホームページより)
第1位 Chanto(ちゃんと)GPS
さて、ChatGPTに対して、林業・木材業界の栄えある第1位は、「Chanto(ちゃんと)GPS」です。
業界では今、森林情報の見える化がどんどん進んでいます。航空レーザー測量・森林情報解析の後の活用に課題感は残るも、着実に利用は増えている所です。そんな中でも、今では日常で使われる場面も多いGPSを活用した施業履歴管理等の活用幅の広がりは大きく、新しい技術だけではなく、以前からの技術を上手に使うというところにおいても可能性が大きくなっています。(写真:マルマタ林業株式会社(大分県日田市))
参考:日経ヒット商品ランキング1位 Chat GPT
(引用:日経XTRENDホームページより)
【1位番外編】
「森林情報解析」広がる
GPS以外にも森林情報の解析は進んでいるということをお伝えしましたが、計測手法の増加や解析システムの高度化、手軽な検知システムの開発が日々進められています。今後は川上~川下の情報連携・クラウド化による流通システムの構築なども進むことなども考えられます。
さて、全てのランキングをまとめたのがこちら。
以上、2022年の林業・木材業ヒット商品ランキングトップ10でした。
業界の皆さん、いかがでしたしょうか?
知っているものばかりでしたか?
残念ながらトップ10には入らなかったものの、他にも沢山のヒット商品があり、番外編も多かったのですが、今回はここまで。業界としては今年に限った大ヒットというところは少なく、長い目線で少しずつ花開いてきたものが多かった印象でした。
また、行動制限がなくなったものの円高や増税などにより消費行動にも影響、インバウンド需要は回復傾向ということで、来年は何がヒットするでしょうか。
今回のランキングを肴に、是非皆さんもそれぞれ1年間何があったか振り返りながら、これからの未来を見据えた時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
それでは、2024年の発表もお楽しみにお待ちください!!!