令和6年8月7日(水)、みえ森林・林業アカデミーで、弊社代表の古川が講義をさせていただきました。

今年で5年目。
毎年やる気に満ちた古川ですが、アカデミーに向かう車中でも「あ!あれも伝えたい!」とどんどん増えていき、数百ページにもなった講義資料とともにスタートしました。

 

 

裏プロフィールで興味喚起?!~1分間スピーチ~

 

まずは、古川の自己紹介から。
輝かしい?「表」プロフィールでの自己紹介をしたあと「裏」プロフィールでも自己紹介。
女子にフラれた?!麻雀と合コン三昧?!悲しい離別、情けない失敗…
「裏」プロフィールで、「注意喚起=掴む」ということをお話しさせていただきました。

 

ビジネスにおける自己紹介は4段階構成にするといいと言われています。

 

・注意喚起
・事業概要
・選ばれる理由
・行動喚起

 

上記の構成をもとに、「1分間スピーチ」を受講者数名にしていただきました。

 

いきなりハードル高いかな?と思ったのも束の間、皆さんすばらしい!
明るい口調、自社の強み、冗談を交えつつしっかりとアクション喚起につなげます。
この1分間スピーチ、ぜひ色々なところで活用していただきたいです。

 

 

ビジョンは絵に描いた餅なのか?

 

ビジョンって、耳にする機会が増えてきたと思いませんか?

 

林業関係だったら、森林ビジョンというのが増えてきています。
どうして必要なの?絵に描いた餅なんかいいから、実際の現場をなんとかして!
って思ってしまいますよね。

 

ビジネスでも森林でも、何か課題があってそれを解決するために取り組む際に、どうしても「手法」や「やり方」について論じられがちです。

しかし、実は「どうなりたいか?」「どうありたいか?」の「在り方」「ビジョン」ってすごく大事なんですよね。
森林ビジョンだけでなく、様々な企業も「ビジョン」「理念」をしっかり定めているのは、それがすべての取り組みの軸になることを分かっているからです。

 

どこに向かうために、それをやっているのか?
そのことで何が実現するか?

 

「まずは理想、妄想からスタートしてOK!」

 

その中で、自分の立ち位置から出来ること、やるべきことは何か?

 

「過去・現在・未来、川上~川下、自分の位置を知る」

 

すべてに通じる「ビジョンとマーケット」。

 

マーケティングも大事ですが、その前に自分の立ち位置、自分のビジネス、自分の心を深堀りすることが大事ということですね。

 

深掘りをするための考え方として「5つの価値観」についても、古川の原体験とともにお伝えさせていただきました。

 

 

林業マーケティングフレーム、ちいきのメソッド

 

日本の林業の市場規模って知ってますか?

 

え?農業の200分の1?!
某大企業1社の年間売上の100分の1にも及ばないの?!

 

ちょっと衝撃的なデータからマクロ視点での位置をまず知っていただき、マーケティング講座がスタートしました。

 

さまざまなマーケティングフレームを林業視点と生活者視点で読み解きながら、古川が林業木材/地域と向き合う中で見出してきたオリジナル「ちいきのメソッド」へと展開。

 

<ちいきのメソッド(抜粋)>
・理念と利益
・情熱方程式
・都市と田舎
・地域材ブランドの真髄
・林業マーケティング1.0~4.0
・素材からライフスタイルへ
・ライフスタイル~地と図の関係~
・東レ、インテルと林業の共通点
・全国の様々な森林
・トータル林業まちづくり構想

 

いや~…たくさんありますね(笑)
これでも抜粋です。弊社オリジナルのメソッド、まだまだたくさんありますよ。

 

フレームワーク、メソッド、身近なたとえから、実際に古川がお手伝いした全国の具体的事例まで、多種多様にご紹介させていただきました。

 

理論、メソッド、そしてビジョン実現は、実践してなんぼです。
実際にアクションを起こしている全国の仲間たちの挑戦が、皆さんのエネルギーになればと思います。

 

 

参加形式で、自らの想いとビジネスを俯瞰する

 

クイズやワークショップで受講生の皆さんにもご参加いただきました。

 

・ホットドッグクイズ!
・巨大しいたけクイズ!
・どっちのビールが飲みたい?~必要性、欲求性、物語性~
・法人営業B2Bマーケティング~選ぶ理由、選ばれる理由の因数分解~
・ワークショップ~理念、ミッション、バリュー、スピリット~

 

ちょっと食べ物が多い気もしますが(笑)、「なるほど」と頷く方々の姿、またワークショップでは皆さんの想いが垣間見えたのが印象的でした。

 

 

真剣な眼差し、メモを取る姿、時々笑ってもらえる嬉しさ、コミュニケーションの楽しさから、古川のトークも絶好調。
オンラインもいいですが、やはりライブ感はなにものにも代えがたいですね。

 

林業関係、川上から川下の皆様から、東京でヨガ教室をされている方や異業種コンサルタントの方など、様々な方々とご一緒でき、我々も皆さまから刺激を受け楽しい時間を過ごさせていただきました。

 

ありがとうございました!!!

 

 

受講生アンケートより抜粋

■マーケティングについて本質から実践、応用例までを受講生の意見を都度あつめそれらに回答していくスタイルで、今まで受けたアカデミーの講義の中で衝撃的に一番充実した講義でした。
必要なことを本質的なところから教えていただいたき、とても納得できました。
古川さんのやり方なら自分のやりたいことをカタチにできそうです。(受講生M様)

 

■「MVV(ミッション、ビジョン、バリュー)を管理会計にまで落としこむ」、起業してビジネスをしている自分にとって、非常に重要な視点をいただけました。(受講生H様)

 

■民間の視点で考えることが出来たので、市役所として今後の支援等を考えるきっかけとなりました。(受講生S様)

 

■現在会社員ですが、会社員視点で考えててはいけないと感じた。
経営者視点で物事を考えていきたい。(受講生B様)

 

■マーケティングについて今まで勉強したこともなく、新しいことばかりでしたが楽しく勉強させていただきました。(受講生M様)

 

■凄く面白かったです。帰ってまた頭の中を整理して自分の理念を考えてみます。(受講生N様)

 

古川よりメッセージ

やりたい理念に対して、
どれくらいとりたい利益を持つべきか。

 

よい森林の未来、
よい地域の未来が、
自分の未来と重なって行けるよう

事業マーケティングと経営マネジメントの力を
高めていきましょう!

===

 

マーケティングや理念設計はもちろん、財務や人材採用など幅広く経営に関して、地域づくりや森林ビジョン策定の際の考え方や手法などについても、理念と利益の共存と実践を元にした講演がご好評いただいています。

 

ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

 

私たちも、今後もこうやって全国の皆さまと出会っていけましたら幸せに思います。

Posted by wpmaster on 金曜日 8月 16, 2024 Under すべての記事, セミナー報告, 未分類, 講演&研修 報告

7月27日(土)に令和6度第2回大阪経営実践研究会を開催いたしました。

 

暑い。暑すぎる、この夏。
そんな中で開催されているサッカーワールドカップにちなんで、研究会でもドイツVSクロアチア??

 

「ドイツ、クロアチアの事例から考える日本の地域の森林管理!」と題し、先進地と言われる地域の林業から、日本の林業、そして我々のあり方を考える会となりました。

 

 

今回のメニュー

■各社近況報告

■クロアチアの森林管理と認証制度の最近(小川直也氏)

■ドイツ視察報告(古川ちいきの総合研究所 高田)

■古川より情報提供&まとめ講座

 

参加者自己紹介/近況報告

 

はじめましての方、お久しぶりの方、常連の方。
林業、製材、木材販売、行政職員、木材コーディネーター、製造販売、システム会社。
経営者、社員職員、個人事業主…

 

森林管理&アパレル&グッズ販売をしている会社。
木材コーディネートや製品開発をしながら写真家への道も進み始めた方。
国家公務員からシステム会社に転向し、また森林と関わる道を志す方。
林業をしながらDX開発もしている方々。

 

今回も多彩な方々にご参加いただき、内容の濃い各社紹介になりました。
参加者紹介や参加者同士の交流に満足度が高いのも、この研究会の魅力です。

 

ドイツ、クロアチアの森林管理

 

クロアチアの森林管理と認証制度の最近(小川直也氏)

 

森林認証制度として知名度が上がってきているFSC認証制度。
身の回りにFSC認証の製品が増えてきているのではないでしょうか。

 

認証機関の第一線で長年審査員をされ、近年独立されてさらに活躍の場を広げていらっしゃる小川直也氏に、クロアチアの森林管理と認証制度についてお話ししていただきました。

 

昨年クロアチアに招聘され、国有林の認証審査をされた小川さん。
クロアチアの森林林業のあり方、日本の林業や森林への意識の違いなど、実際に現地でお客さんではなく「仕事」として関わったからこそのリアルなお話に興味津々でした。

 

クロアチアの食や生活のお話も交えつつ、様々な国の森林を見て来たからこその視点。

 

最近は森林認証以外にも、海や農産物など他の認証制度に関しても引く手あまたで、世界中から依頼が殺到しているそうです。

 

様々な国と比較した日本の森林林業への提言、森林以外の認証から見た視点などについても、今後テーマにして小川さんに語っていただく機会をつくりたいと思います。

 

遠方出張と出国の合間の超ご多忙の隙間に、この研究会でご報告くださいました。
小川さん、ありがとうございました!

 

ドイツ視察報告(古川ちいきの総合研究所 高田)

 

この研究会の1ヶ月前、令和6年6月にドイツへ森林研修に行ってきた弊社高田より、視察報告をさせていただきました。

 

まずはドイツの森林と日本の森林の違い。林政、林業の違い。
ドイツを代表する国立公園、シュバルツバルト自然公園の運営。

医者より地位が高いと言われるドイツ森林官(フォレスター)の森林管理。

大規模林業機械展(ドイツ森林林業木材産業技術展示会KWF-Tagung)視察。

 

大学では林学を学び、日頃から自然を愛する高田の、専門性と熱を多分に帯びたトークをたっぶりさせていただきました。

 

林業・木材、地域を、ビジネスや開拓視点で語ることが多いこの研究会ですが、今回は直球で森づくりや林業のあり方について語るという内容になり、ちょっとマニアックな視点がらも、特に林業をされている参加者の方々の興味深い表情が印象的でした。

 

理念と利益。
ビジネスだけではない、森づくりだけではない。

 

双方を考えていく上で、「森づくり」という視点を今後さらに深掘りしていくための発表になったのではないかと思います。

 

 

古川より情報提供&まとめ講座

 

 

クロアチア、ドイツを見て、日本の林業業界は?

 

クロアチアの森林管理、ドイツの森林管理を振り返ったうえで、古川より日本の森林管理について老舗林業地をメインに比較しました。

 

「日本の林業業界は、どうあるべき?」

 

よく聞かれる質問です。

 

日本のラーメン業界はどうあるべきか?
なんて考えませんよね。

 

皆がそれぞれ一生懸命に、未来を描く、未来をつくるために今を実践する。
ご自身がかかわる森を見て、ゾーニングして、理想の森づくりをしていく。
そして、ご自身の強みを生かし、ある領域を事業として経営をしていく。

今回は、ある大企業の事業ポートフォリオの変化を事例に、トータル林業における収益接点のヒントに関する仮説も提示しました。
自社に適した事業ポートフォリオを構築しながら、 様々な関係者と理想のあるべくビジョンに向かっていく。

 

それが、古川ちいきの総研が提唱している”トータル林業まちづくり構想” Jリーグ100年構想。

 

それは、100年後のJリーグの未来を描き、あらゆる関係人口の多角化を実践してきたが、30年前からは考えられない現在の隆盛。

森づくりにもこの視点が必要だ、という古川ならではのサッカー(Jリーグ百年構想)の切り口から、オリジナル「トータル林業まちづくり構想」のお話をさせていただきました。

 

 

大学院生でもある、古川 ~研究構想の発表~

 

実はこの春より、古川は東京大学の大学院博士課程(林政学研究室)に所属しています。

 

日本各地の林業の現場、人々との関わり。
林業を基軸にした地方創生を実践、支援。

 

そうした中で、法律や制度のあり方と実践の乖離についてずっと考え続け、その橋渡しをする1つの方法として、研究方面からアプローチすることを決意しました。

 

研究会では、研究計画(構想)について皆様に発表させていただき、参加者には実際に林業や地方創生をされている方々、行政の方々などいらっしゃいましたが、共感と納得、鼓舞をいただくことができました。

 

古川はまだ博士課程数ヶ月、これから本格的に研究を進めてまいります。
研究会などで随時報告して参りますので、ぜひ皆さまお越しください!
手前味噌ですが、かなり興味深いテーマだと思います。

 

研究会を終えて

参加者の声

 

■天然林の考え方の違い FSCに準じた森林管理が基本であり、制度運用について理解が深まり面白かった。クロアチア林業の背景を知ることができて学術的に非常に学びがありました、大変興味深かったです。

 

■ドイツのフォレスターの業務や仕事に対する考え方や実際の業務について、森と接して生活するドイツ国民の考えや林業機械展での様子を交えながらの簡潔な説明により、とても理解しやすく、高田さん独自の視点からの考察が面白く気づきが多くありました。

 

■いろいろな方のお話を聞き、大変刺激的で、日ごろモヤモヤと考えていることの糸口が見えたように思います。

 

■「Jリーグ100年構想」この成功例を参考に育林をするべきと思った。

 

■自分はこの業界でどうしていくのが一番良いか、転職を経て経験値を増やしながらまだまだ模索中ですが、地域内の情報だけにとらわれず外の情報も取り入れながらより広い視野で地域の林業を考えられる人材になれるよう学び続けなければならないと改めて感じました。

 

■昔から来ていますが、新しい刺激を受けられました。私の都合で飲み会に参加できなかったのが悔やまれます。

 

 

最後に

林業、木材に関係する皆さまだけでなく、異業種、森林林業に興味がある方など、広く門戸を開いている研究会です。
とはいえ、全国各地でがっつり森づくりやビジネスを実践されている方々が参加されている会でもあります。
今年度は隔月の開催を予定しており、次回は秋開催です。

詳細が決まり次第、WEB、SNS(Facebook)、メール等でご案内いたします

皆さまのご参加を心よりお待ちしております!

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 8月 3, 2024 Under すべての記事, 未分類, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演&研修 報告
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