あるライターの方が川上村を来訪されていて川上村の山守らと、よもやま話でのこと。
私が何となく思っていたことを、A氏がス~っと言葉にされました。

 

 

「農林漁業の6次産業化ということについて思う事があるんですよ。付加価値化、サービス化して儲けていこうっていうことに関しては、何も悪いことではないし、そういう時代になったのもよくわかります。ただ、それを認めているということは、そもそも素材価値を認めていないということでもあり、本当に素晴らしい野菜、本当に素晴らしい、木材、それはそれで、素晴らしい一次産業としての商品力であり、何も、加工(2次)・サービス(3次) を自ら(あるいは連携して)行う必要はない。素材生産者自らが6次化というのは、負けを認めることにもなる。1次産業自体で勝負することから逃げることでもある。殊に、林業であれば、時流(マーケット)に合わせた、山づくり、木づくり、育林&造材こそ林業の旨み。よい木を創ろう。それが山側にきちんと利益が落ちることであり、6次産業化を田舎にいて全部を自前でやればいいということだけではないと思うんだけど・・・。」

 

 

とはいえこういう声もあるでしょう。林業は、農業、漁業と大きく異なり、素材価値だけでは、一般の方々が手に届くところまでの利用価値までは高められません。また物流を考え得ると、如何に川上(山林)側で、歩留りをよくし加工力を高めるかはビジネスのキーとなり、6次化までではなくとも、地域に応じた1.5次加工(例えば、乾燥まで)とか、2次加工の状況で勝負できる、価値訴求も重要です。しかしながら、時流に合わせた商品を作ろうとし、その加工力を高めようとすればするほど、如何に素材力(安定品質、安定供給)が大事かは、加工者側にとっては極めて重要なわけですし、それを一般の方々に感覚で理解してくれるような商品提供をしていくことが重要となるでしょう。ゆえに、改めて、林業に置ける素材力とは何かをA氏は説いていたのです。
続けてA氏はこういいました。

 

 

「さらにいえば、日本の森を守るとかデカいことを、言う人は信用できない。あくまでも立方あたり1000円高く売ることだけでいい。あくまでも自分の関わる山のことだけのことでいい。それができずに、何を語るのか。僕らは林業を崇高なものと思っているけれど、だけどそこを偶像化して、遠い世界のものとして過大に美化するものではなく、あくまで一本でも高く、儲けることが日常にある。だから、その先の製材所、加工品が何を求めていて素材のどこで勝負するのかを日々考える。それが林業。」と仰るAさんの言葉を聞いて、

 

~素材が時代を創る~というTORAYのメッセージを思い出しました。

私はこのように語らう時間が好きで、学生時代に24才、地域づくりインターンで、奈良県川上村に来て、27歳まで、ぷらぷら林業家を訪ね、自由に歩いてきたことを思い出しました。こういう方々の話は、いつもワクワクする。こういう人たち(すなわち自分が出会った人)と、と仕事をする、未来を創る。今日約束して、明日やる。それの繰り返し。で、最近それが自分の中でも怠っている部分があり大いに猛省したシーンもありました。

もう一度、自分に厳しくいきたいと思います。

 

 

<問い>
・6次産業化は、1次産業(素材業)の諦めか?
・時流(マーケット)に合わせた育林&造材こそ林業の旨みであろう。
・俺が日本の○○を!よりも、私の顧客、幾分かの利益。

皆様、いかがでしょうか。

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記 2015.05.12より編集)

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

 

地域と森林林業専門コンサルタントとして全国の産地を飛び回ること十数年。会社のミッションは、森林や林業、山村の問題解決ではなく「価値創造」です。そんな志を共有できるお客様・そして未来のビジネスパートナーとの更なる出会いを目指して、古川の考えや、先輩方から教わった学びを言葉にお届けします。

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 3月 26, 2018 Under ちいきのコラム

 

 

京都北山にある林業地域。
まっすぐ伸びる北山杉の山々に囲まれる中、一軒の人気ラーメン店があります。
その名は、キャプテン。

そして、キャプテンの名物と言えば「いのししラーメン」なのですが、
新しく「へしこラーメン」のメニューを発見しました。
福井県小浜市から続く西野鯖街道にちなんだ、ご当地メニューですね。

 

「いのししラーメン」か「へしこラーメン」。
地域のストーリーと食文化にちなんだ逸品がありました。

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 3月 20, 2018 Under ちいきのgraffiti~写真集~

 

 

皆さんこんにちは。
この冬から活動に参加しております、インターン生の田畑です。
今回は、京都の市街地から北へ車で約30分進んだ場所にある3つの集落「北山三村」を訪れました。初めての北山訪問と地域のホームページ運営会議に参加した感想をお届けしてまいります。

 

京都の街から30分、こんなところに、ありました。

 

まず始めに、北山三村の地域についてご紹介します。
北山三村とは 、京都市北区の山間部にある中川、小野郷、雲ケ畑という三学区の総称です。三学区合せて人口800人あまりの地域は、古くから北山林業で知られ、また鴨川、清滝川の源流に位置します。人口減少や産業の縮小が進む中、この地域では平成24~25年度の2年間にわたって「北区北部山間地域まちづくりビジョン策定事業(京都市北区)」が行われました。各学区での座談会における議論、住民全員に対するアンケート、先進地の視察によって「北山三学区まちづくりビジョン」が策定され、三学区に「北山三村」の総称を名付け、ビジョンに沿って共同での情報発信を続けておられます。三学区共通のキャッチフレーズは、「京都の街から30分、こんなところに、ありました。」と掲げているように、京都市内の市街地から30分で行ける場所に、原風景と自然に根差した暮らしが残っていること。意外と京都市内の方々にも知られていないライフスタイルを地域の方々によるブログによって発信されています。

参考:
北区北部山間地域まちづくりビジョン策定事業(京都市北区)
http://www.city.kyoto.lg.jp/kita/page/0000163658.html
北山三学区まちづくりビジョン
http://www.city.kyoto.lg.jp/kita/cmsfiles/contents/0000163/163658/MATIDUKURIBIJYONN.pdf
北山三村ホームページ
http://kitayama3.jp/

 

私がインターン生として所属する古川ちいきの総合研究所では、平成24年から外部コンサルタントとしてビジョン策定に携わり、以後、ホームページの運営管理を中心に情報発信のサポートを継続しています。今回もこのような業務の一環でインターン生としてホームページ運営会議へ同席させていただきました。

 

 

 

 

 

会議の前に、まちあるきへ

 

今回の会議は、北山三村を構成する一つ「中川学区」で開催されました。よって、会議の前に集落を歩いて散策しました。中川は川端康成の小説「古都」の舞台にもなった、北山林業の里です。古くは仁和寺領、高雄山神護寺領を経て、磨き丸太や垂木(タルキ)生産を行う「北山林業」発祥の地として数百年の林業の歴史があると言われていて、地域のロゴマークは台杉をモチーフにしています。

小説「古都」を読んだり、古川ちいきの総研のプロジェクトの話を聞いたりしてきた私ですが、実際に産地を訪れたのは今回初めてでした。
国道162号線の途中を右へ曲がると、すらりと伸びた木が小さな帽子をかぶったような北山杉が立ち並ぶ集落の風景が広がっていました。
京都の市街地から30分とは思えない光景ですね。

 

 

 

次に目に飛び込んできたのは、こちらの倉庫群 。
北山杉の加工(磨き作業)、乾燥、保管の機能を持つ倉庫が集落の入り口に立ち並んでいて、「倉庫群」と呼ばれています。北山丸太の製造過程を網羅する機能を持った建築物は、近年、文化財としての評価も高く、地域のまちあるきツアーでは欠かせないスポット。倉庫群のある風景を守ろうと地域の方々が活動しておられるそうです。

 

 

 

 

続いて、まちあるきで訪れたのが、こちら。
みなさんはこのような木をご存知ですか?実は、樹種は杉ですが、人が意図的に仕立てたこのような形の杉は「台杉」と呼ばれています。
台杉とは、一つの株から何本もの細い丸太を効率的に収穫することを目的に編み出された形だそうです。
今では観光名所となっている、北山大台杉の樹齢は、なんと400年以上!江戸時代に編み出された栽培方法と教わり、技術の継承の時間の長さを感じ、感慨深くなりました。 実際に地域を訪れる中で、昔の方々の知恵に驚かされることが多々ありました。

 

 

こちらは集落の神社である中川八幡宮にある、北山杉の母樹です。樹齢は約600年と推定される大杉ですが、挿し木で広がった北山杉の母樹として今でも神社の境内で大切に祀られています。

 

 

そして北山三村ホームページの運営会議へ

 

続いて、今回の北山訪問の目的である、ホームページ運営会議の様子をお届けします。会議への参加レポートの前に、ホームページ自体についてご紹介します。

 

 

小野郷・中川・雲ケ畑。
ビジョン策定を通じて、この三学区からなる北山三村エリアの魅力を発信しようと、約5年前にオリジナルのホームページが立ち上げられました。
実際のホームページはこちら からご覧いただけます。

 

北山三村ホームページ
http://kitayama3.jp/

 

この日の会議では、まちづくり活動の中心メンバーであり、ホームページ運営に携わる関係者として自治会長、ブログを更新されている地域ブロガーの方々、京都市北区の方々、そして現地で暮らしや地域づくり活動をサポートする北区の各出張所長さんが一同に会しました。

 

ホームページ活用の話題の前に、最近のまちづくりに関わる情報交換を行いましたが、次々に前向きな意見や率直な思いも聞かれ、終始温かい雰囲気であったことが印象的でした。また、せっかく地域の方々で活用されているホームページを長く使い続けるために、セキュリティ対策を始めとするサイト自体の時流適応についても議論が交わされました。

 

北山三村が秘める可能性

 

会議に出席された方々の生の声を聞く中で、2つの切り口から新たな可能性を切り拓けることがわかりました。

 

①既存の資源の活用
②新規の価値の創造と発信

 

 

①の例としては、空き家・北山杉が挙げられます。
実際に産地を訪れ、風景と商品を見る中で、特に磨き丸太は、独特の光沢や手触りを武器に
まだまだ需要を伸ばせる余地を感じました。

他にも、田舎暮らしを好む若者や外国の方々に向けて、
暮らしの場を提供したり、北山杉そのものからクリスマスツリーを作ったりと
今までにない利用方法で価値を再発見できます。

 

 

②の例としては、喫茶店や商店など観光地の新設やイベントの開催が挙げられます。今回私が訪れた中川では、週末限定で麺屋さん「山の麺処」がオープンしています。この人気店は、まちづくりビジョン策定を皮切りに、地域の方々がまちづくり活動へ積極的に取り組み始めた頃、集落におばあちゃん家があるというお孫さんが古民家(おばあちゃんの家)を使って、兼ねてから魅力を感じていた地域へ足を運んでもらえる様にと、お店屋さんを開業されるに至ったそうです。

 

このように、最初から定住する方のみにアプローチするのではなく②新しい価値の創造や発信を通じて裾を広げて少しずつ地域外の方々との交流を深めていくことで、何度も地域へ通い、将来的には、移住や定住を考えるような地域のファンが少しずつ増えていくのだろうと実感いたしました。

 

実際に3/31(土)にはDongree Camp Market in 雲ケ畑 が大々的に開催される予定です。食・モノづくり・音楽・体験と幅広く楽しめそうです。

 

Dongree Camp Market in 雲ケ畑

https://www.dongree.work/blog/dongree-camp-market-in-yun-ketian-3-31-kai-cui-jue-ding

 

会議でも新しいアイディアを歓迎する発言が目立ち、今後の動きに期待が高まりました。「一番心配なのは、地域が忘れ去られてしまうこと」と話す、自治会長さんたち。「現在は地方創生の流れもあって地域への注目が集まる雰囲気であるが、この流行もいつまで続くかわからない。」と、一本の木を生産するのに30年は掛かる林業の地、北山ならではの数十年先を見据えた切実な思いが聞かれました。だからこそ、先ほど挙げさせていただいた2つのアプローチが重要な鍵を握るのだと私は考えます。これからも様々な地域を訪問し、自分の目で見てお話しさせていただく中で私なりにできることを探っていきたいです。まずは森林・林業について学ぶ大学の友人を北山三村の地域へ今度は私が案内することでしょうか。

 

 

これからもまた、地域の皆さんにお会いできると嬉しく思います。

今後ともよろしくお願いいたします。

 

以上、インターン生田畑による報告でした!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 3月 16, 2018 Under — インターン生奮闘記, pick up, すべての記事

 

 

「これが、古川さんの仕事なんですね。ようやく分かりました。ストンときました。」
と、最近一緒に仕事をするようになったHさんに言われました。

 

林業会社の経営者であるHさん。
この日は、森林資源を活かした事業展開を目指した地域産材利用プロジェクトの一環で、
Hさんと共に行政窓口の方へのプレゼンへ行っていました。

 

冒頭の一言は、そのプレゼン(打合せ)を終えた後に言われました。
Hさんから見たコンサルの仕事は、

 

 

①マクロの統計データから時流を把握しつつ

 

②特定の市町村、都道府県(あるいは自社の商圏エリア)を見て特性を押さえ

 

③自社の動き、過去の振り返りをして

 

④だから「この戦略で闘いましょう!」と説明すること。

 

ある戦略提案の打合せを経て、コンサルが何をしているか、腑に落ちて分かったとおっしゃっていただきました。

そして、戦略提案までのプロセスには、主体者の強い「意志」と、
①~③を客観的に見る「分析」と2つの視点が重要なわけです。

「マクロ(業界全体)⇒ミクロ(商圏・自社)⇒エイヤー!(主体者の意思)」で決めるとも言われますね。
鳥の目、虫の目、最後は、意見じゃなく覚悟。
このステップを分かりやすく分析・図解・提案し、関係者を動きやすくして、共に動くのが私の仕事です。

 

 

 

需要が見えないとやらないんですか?

 

 

 

その日は、某市役所でのプレゼン(初期ミーティング)でした。

「需要は、そもそも、あるんですか?」という質問を何度も行政側から受けました。

 

その時、プロジェクトメンバーの経営者が、こう答えられました。

「現在、需要があるかないかといえば、ないかもしれません。明らかな需要があるんだったら、既にみんなやっています。競合もいっぱいでしょう。需要があるかないか分からないけれど、今の時代の流れを少し先読みすれば、潜在的な需要はあると考えていて、我々は動いてきているんです!需要は作る物です。そして、我々には小さな実績があります。どうして、目に見えるバックデータがないと動かないのか。顕在的な需要があると分からないと、動けないのかな。そもそも、いま何故、林業か、何故、地域づくりに取組むのか、そこから紐解く必要がありませんか?目に見える需要のデータがなければ、行政は動かないのでしょうか。」と。

 

まさにその通り!と思った次第です。

 

とはいえデータ(エビデンス)も必要です。

弊社は、その分析根拠(需要の可能性)を提示したうえで、行政側、民間側の両方の気持ち(時間軸)の意見を汲んで、チームとは何か、ビジョンとは何か、具体的アクションとはどうすべきか、
提案の精度を高めていきたいものです。

 

商売感覚というのは、改めて、マクロ+ミクロ+そして、えいやー!というところが大事なんですね。

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記 2017.02.06より編集)

 

 

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

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地域と森林林業専門コンサルタントとして全国の産地を飛び回ること十数年。会社のミッションは、森林や林業、山村の問題解決ではなく「価値創造」です。そんな志を共有できるお客様・そして未来のビジネスパートナーとの更なる出会いを目指して、古川の考えや、先輩方から教わった学びを言葉にお届けします。

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 木曜日 3月 15, 2018 Under ちいきのコラム

 

 

本日は島根県益田市にて、代表古川が講演を務めさせていただきました。今回は高津川流域林業活性化センター様、島根県西部農林振興センター様の主催により開催されました講演会にて「豊かな資源を活かし森ではたらく! ~人材確保に向けて~」とテーマを掲げて、お話させていただきました。数年前にも益田市にて、古川が講演にお招きいただく機会がありました。その後、「林業のライバルはパチンコ!?」のタイトルで古川がコラムを書いていますが、そのキッカケをいただいたのも、益田市の林業経営者からの一言でした。数年ぶりに益田市講演を務めさせていただきましたが、また経営者のAさんにお越しいただけたことを嬉しく思います。

 

林業界の担い手確保って??

 

「林業人材の担い手確保に向けた講演をお願いします。」

日本各地で講演を務めさせていただく弊社ですが、人材確保をテーマにした企画のご依頼は、販売促進を目的にする講演より多いといっても過言ではありません。

 

このような講演で私たちが最初にお伝えしたいことは、「“担い手の確保”と伝えている時点で、意欲ある人材は来ません!!」ということです。どんな視点で意欲ある人材と出会っていくか、ブログを通じて3つのポイントをお伝えしたいと思います。

 

①ライバルを定義する

人口減少時代を迎える日本。その中でも、過疎化の最先端を歩む島根県。まず大前提として、林業や一次産業の枠組みを超えて、中小企業は業種に関わらず人材獲得競争に晒されている状況と言えます。このような背景の下で、ライバルは隣の市町村の林業会社か、あるいは近くのパチンコ店か、東京に出た出身者なのか・・・。業種・市町村の枠組みを越えた人材獲得競争の中で、極端に言えば「人が足りないから、採用します。仕事があります、働きませんか?」といった姿勢では、この競争を勝ち抜けないことは明白です。来て欲しい人材とライバルを定義すること。そして、ライバルとなる他社、異業種にはない仕事と暮らしの面白さ、挑戦できるミッションが何か「強みの分析」を行うことが、共に働きたい同志を募るための第一歩ではないでしょうか。

 

 

②“3つの人”に伝えるメッセージをつくる

 

販売不振の課題解決のため、マーケティングの対象とは「顧客」の一択と思われている方へ。マーケティングには、「顧客」の他に「投資家」と「人材」の存在があります。3種類の方々へ共通して伝えられる企業理念はありますか?企業理念は言葉やデザイン、ツール(ホームページやチラシ、情報誌)を通じて、伝えたい相手へ届いていますか?そして、企業理念へ共感した方に対して、購入・投資・採用応募へ繋がる顧客導線を描けていますか?これらの視点から、改めて社是社訓と日々の業務、販促活動を見返していただければと思います。

 

③情報発信を継続する

 

前述の通り、人材獲得競争の時代です。WEB制作会社の方々からは、「最近のホームページ制作の依頼は、大半がリクルート(が目的)ですよ。」といった声をお聞きします。商品を売ることと同じくらい、欲しい人材の獲得のために時間とお金を掛ける異業種の中小企業がある中で、林業事業体は流れに乗れていますか?最近では低価格でホームページを作れるサービスや、無料で使えるSNSのように便利な手段が増えています。大金を掛けて大規模なホームページを作る前に、小さく初めて、継続する習慣をつけることが大切です。明日から出来ること、1年間で出来ること、計画的に予算を作って3年後にやりたいこと。期限と予算と共に、計画を立ててみてください。

 

 

さいごに

 

講演を聞いて下さった方々にとって「自分事化されたこと」は何でしょうか?記入用のワークシートをお配りしていますので、自社の経営へ落とし込んで、明日から出来ることへ「課題から行動へ」と分解していただければ幸いです。そして最後となりましたが、今回の講演にお越しいただいた方々、講演会を企画・準備して下さったスタッフの皆さまに心より御礼申し上げます。林業事業体のブランディングに携わる弊社ですが、「森ではたらく!」のような書籍、大学生への講義講演などを通じて、林業・木材業界・地域ビジネス全体の魅力を伝える媒介者としての役割も果たしていきたいと考えていますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 

また、林業×マーケティング×リクルートに係るご相談・講演依頼等は、お問合せフォームからお受けしています。ご希望の時期や内容について、お問合せフォームからご連絡いただければ幸いです。
過去の講演実績は以下のURLからご覧いただけますので、併せてご参考ください。
https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 3月 13, 2018 Under すべての記事, 講演&研修 報告

 

 

この日、激しい雪の中、向かったのは、吉野林業発祥の地としても有名な奈良県吉野郡川上村。雪で車がスリップしないかと不安になりながら、往路での一枚…

 

 

というわけで、皆さんどうもこんにちは!

愛媛大学2回生。現在大学を1年間休学し、日本を駆け巡りたいインターン生の谷口です。

 

今日川上村にお邪魔したのは他でもありません。

金剛寺で執り行われる「朝拝式」に参加するために来たのです!

以前、川上村にお邪魔した際に、村の方に「朝拝式を見においで!」と誘っていただき

そして来ちゃいました。

 

川上村で続く、「朝拝式(ちょうはいしき)」とは?【過去】

皆さん、朝拝式という行事をご存知でしょうか?簡単に説明すると、南朝崇拝のために、西暦1459年(長禄3年)から川上村の金剛寺で継承されてきた儀式です。日付は毎年、2月5日。なんと今年で561回目を迎えました。

南朝崇拝って何?と疑問に思われる方のために、さらに詳しく説明しますと…

 

~南北朝時代の始まり~

 

1.天皇が2人⁈
時代は約680年前、南北朝時代と呼ばれる時代に遡ります。
当時、室町幕府を開いたことでも有名な足利尊氏は、京都に攻め入り、後醍醐天皇を比叡山まで追いやると、後醍醐天皇の在位中にも関わらず、新しく光明天皇を立てました。そして、2人の天皇が存在する空前絶後の異常事態となり、武家政治をしたい足利側と天皇政治をしたい後醍醐天皇側の対立が始まりました。

 

 

2.そして朝廷が2つに
その後、光明天皇に正統性を持たせるため、尊氏は3種の神器を後醍醐天皇から奪おうと、京都に幽閉してしまいます。しかし、これを予期していた後醍醐天皇は、偽物の神器を渡した上で、秘かに奈良県の吉野へ脱出されました。ここに北朝(京都)と南朝(吉野)が誕生しました。

 

そして、その後約60年もの間、両者は戦い続けました。

 

 

 

~南北合一と裏切り~

 

1.北朝の裏切り
そして長い争いの後、1392年(明徳3年)足利義満によって「今後、南朝と北朝が交互に天皇を立てる」という約束が取り決められました。そうして南北合一がなされ、三種の神器は南朝から北朝へと移りました。しかし、足利側の目的は本物の三種の神器を手に入れることであり、神器の権威を得た北朝が約束を守ることはありませんでした。

 

 

2.川上村へ
その後、この扱いに納得しなかった南朝の後亀山天皇の子孫が北朝より3種の神器の1つ「神璽(しんじ)(八尺瓊(やさかにの)勾玉(まがたま))」を奪って川上村に入り、子孫の1人である尊義王に譲りました。そして尊義王が後南朝を立てると、その子どもである尊秀王(地元では自天王と呼ばれている)と忠義王が継ぐことに。

 

 

 

~南朝最後の悲劇~

 

しかし、次は赤松家の家臣がその神璽を奪い返しに尊秀王と忠義王の2つの御所を襲い、尊秀王の首級と神璽を持ち去ってしまいます。

その惨事を知った川上郷士たちは、逃走する赤松家の家臣を追跡した後に迎え討ち、首級と神璽を取り戻しました。その後、神璽はまた赤松家に奪われてしまいますが、川上郷士たちは、「尊秀王こそ我らが天皇」として彼を自天王と讃え、首級を金剛寺へ厚く葬りました。

 

 

~朝拝式の始まり~

 

三之公の河原にて行われた自天王の即位式の折、高座で見せた王のうれしそうな笑顔が忘れられず、この儀式を再現すれば亡き王の霊も喜ぶだろうということで郷士たちが吉野川の河原で始められたのが由来とされています。今年561回目を迎えた朝拝式には、このような物語がありました。

朝拝式が執り行われるここ金剛寺には、南朝最後の皇子「自天王」と「忠義王」が祭られています。

 

 

 

変わりゆく朝拝式の今【現在】

 

 

朝拝式では、村の男性たちが裃(かみしも)を身に纏い儀式を行います。

この裃姿がより一層、朝拝式の歴史の深さを想起させます。

 

 

そして特徴的なのが、国の重要文化財にも指定された自天王の遺品である兜や鎧への参拝のシーンです。

遺品に息がかからないように、榊の葉を口にくわえ、行われるのです。

 

 

 

 

 

 

沈黙が、緊張感を生み、式をより神聖なものにしていくと感じました。

このようにして、561年間続けられてきたと言われる朝拝式。
集まった人々を見渡してみるとざっと50人の方々が参加しておられました。
今でこそ村民、私のような村外の者と問わず、誰もがその場へ集まることのできる朝拝式ですが、元々は「筋目」と呼ばれる刺客を討った郷士の子孫のみが参加を許された行事でした。ソトモノはおろか、村人でさえ「筋目」の者でないと見ることが許されない儀式だったということです。
ところが、近年の過疎化や高齢化が加速する時代においてお、伝統儀式存続のために2007年より一般公開が始まりました。このような決断に至るまでには、10年以上の議論が重ねられたと言います。

 

 

~想いを繋ぐために~

 

ここで今回のタイトル【変わらないために、変わり続ける】に帰ってきます。

朝拝式には

① 変わらない「想い」

② 変わりゆく「繋ぎ方」

この2つを感じました。

 

 

 

 

①には

  • 自天王という先祖が大切にしてきた方への祈り
  • 歴史ある川上村民としての誇り

があるのではと感じたものがありました。

この先人たちから受け継がれてきた、変わらぬ「想い」には何年先も変わらぬ「価値」があり、人々の誇りとなるものではないかと、そう感じたのです。

 

 

しかし②です。

変わらぬ「想い」を取り巻く環境は変わっていきます。ここで、考えなければならないのは「何を変えたくないか」ではないでしょうか。

今回の朝拝式であれば、

 

変えたくないもの=想いを伝承することで変わらぬ価値を誇りに思うこと

 

ではないかと思います。

そうなれば、まず伝承することが必至です。以前のように筋目の方たちだけじゃ、いずれ途絶えてしまう。じゃあ、もっと広く伝えるようにしよう。

そうして、時代に合った「繋ぎ方」に変える。

 

 

つまり、「変わらないために、変わり続ける」と感じたわけです。

 

 

 

これからの朝拝式のカタチ【未来】

 

朝拝式が今後どのように今の社会に浸透していくのかが気になるところではありますが、先ほどの

「変わらないものを残していくために、やり方を変えていく」

というのは、今の私に必要な教訓なのではないかと感じました。

 

私に当てはめて考えてみると…

 

  • 変えたくないもの=冒険心、探求心
  • そのために変えていくもの=視点、思考、居場所

 

なのかもしれません。

朝拝式を見に行ったはずが、自分のあり方を見つめ直す体験になりました。

 

さて、みなさんは「何かを変えないために、何かを変える」

こんな経験はありませんか?

是非私に、現地まで聞きに行くかせてください!

 

 

それにしても、やっぱり現地に赴いて肌で感じるっていいですね!

寒さもとことん感じてきましたが…

ということで今回は、川上村の朝拝式にお邪魔した体験をご紹介しました。

次は一体どこに出没するか是非お楽しみに!

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 3月 7, 2018 Under — インターン生奮闘記, pick up, すべての記事

 

 

はじめまして。インターン生の田畑です。
初めてインターン生奮闘記を書かせていただくため、
まず簡単にインターン生になった経緯をご説明いたします。
自然が好きで森林について学ぶことにした私は、ビジネスと掛け合わせた 独自のアプローチを探っておりました。
そんなとき、図書館で偶然手に取った1冊。
「森ではたらく!27人の27の仕事」をきっかけに、古川ちいきの総合研究所の存在を知りました。
思いきってインターネット上の応募フォームより問い合わせたところ、ありがたいことにこの冬からインターン生として受け入れていただけることになったのです。
またみなさんの元にも出没するかもしれません。
今後ともよろしくお願いいたします。

 

はじめての川上村へ

それではインターン生奮闘記の本題へ!
今回は代表古川さんの原体験の舞台、川上村にはじめて足を踏み入れた一日を報告させていただきます。奈良県桜井駅から自動車で山道を行くこと約40分。ついに川上村にやってまいりました!遠い存在のような印象であった吉野林業ゆかりの地は、実際に足を運ぶと予想以上に近く感じられました。

 

 

初めてこの村のことを本で知ってから約半年。
当時、実際に訪れることになるとは少しも思っておりませんでした。
どこまでも青い空と連なる山々に迎えられ、不思議な心持ちでした。
そして、ご縁と社員の皆さんに感謝の念が込みあげてくるのでした。

 

今回の訪問では、「人との出会い」がテーマとなりました。

川上村で最初に出会ったのがこの方。

 

 

 

土倉翁こと、土倉庄三郎は吉野地域で継承されてきた独自の造林法について記した書籍「吉野林業全書」の編纂を支援し、吉野林業の体系化に 貢献しました。そして自らの財産を3等分し、国、教育、事業の為に1/3ずつ、私財を世の中へ還元するポリシーを持って、明治期の日本を支えた人物の一人としても知られています。

 

 

その功績をたたえ、岩壁には日本最初の林学博士・本多静六の呼びかけで彼の名前が刻まれています。ちょうど陽の光が降り注ぎ、なんとも神々しい風景ですね。

 

 

地域おこし協力隊活動報告会に潜入

 

 

いよいよこの日のメインテーマとなる、講演会場に入ります。
川上村長をはじめ、来賓の方々のあいさつの後、基調講演が行われました。
「交流がつくる未来」をテーマに、熱く語ってくださった早稲田大学名誉教授・宮口侗廸先生。異なる系統の者同士の付き合いによって、違う発想や知識に刺激され人は成長するといったメッセージが特に印象に残りました。そのうえで、川上村の交流に対する姿勢を高く評価されていました。地域おこし協力隊の方々がいい意味で村の方への刺激となり、新しい文化がまさに生まれようとしているのだと思います。

 

 

休憩時間には隊員の皆さんに関する展示品を見学することができました。
たとえば、こちらは独自の木工技術で作られた驚きの座椅子!

 

 

興味深く見ていると、村民の方が優しく声をかけてくださいました。
ここでも、村に快く迎え入れてくださる温かさに触れられました。

 

その後、地域おこし協力隊の8名の方々から活動内容や今後の展望について報告をお受けしました。
活動内容は想像以上に多岐にわたっていました。吉野杉をはじめとした木材の利用にとどまらず、森全体の自然を楽しめるエコツアー、地域で栽培された野菜、さらには水源地を生かした養魚場や文化・歴史に着眼した翻訳作家、村での暮らしそのものを体験できる民宿などです。地域おこし協力隊と聞いて、木材の加工や販売しか連想していなかった私の視野が一気に広がりました。

 

どの活動も協力隊の方々の個性が加わり非常に魅力的で、夢中になって聞いておりました。

 

 

最後の座談会では、それぞれの方からみた川上村の人々が主なテーマとなりました。今年で三回目(3年目)となる地域おこし協力隊の活動報告会。この報告会に参加し、取り組みが村で浸透し、広く受け入れられていることを実感しました。

 

わずか一日の訪問でしたが、滲み出る村の温かさに魅せられ、また訪れてみたくなりました。
次回は森に入り、木を間近にできるインターン活動に参加させていただきたいです。
川上村の魅力を肌で実感するときを楽しみにしております。

 

最後までお読みくださりありがとうございました!
以上、インターン生田畑による活動報告でした。

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 3月 6, 2018 Under — インターン生奮闘記, pick up, すべての記事

 

 

こんにちは!
愛媛大学2回生を現在1年休学中のインターン生、谷口です!

今回はモクコレ参加報告の後編です。
前回に引き続き独断と偏見で選んだ面白かった出展者を残り5つ紹介していきます!
尚、以後は敬称略にてご紹介させていただきます。
(掲載の写真は許可を得て撮影させていただいています。)

それでは早速!!

 

その⑥~夢も使う木もでっかく!~
福島県
株式会社 ダイテック

 

①商品
後編の最初は本当に私の趣味から選んでいきます…
会場を歩いていると、1枚の写真が目に飛び込んできました。

 

 

「ログハウス」「3階建て」
このパワーワードに吸い寄せられるようにブースにお邪魔しました(笑)

3階建てのログハウスという 別荘で仲間たちと過ごす休日…
そんなでっかい夢を見せてくださった、ダイテックさんは
これまた扱う木もでっかいようで…

お話を伺うと、ダイテックさんでは大径木(直径30センチ以上の原木)を、最大断面寸法 で製材し、強度を活かして学校等の公共建築物へと有効利用することを目指し、建築技術の開発・実用化・販売に 取組んでおられます。

 

 

②夢
担当の方からは、大きな木を扱われているダイテックさんらしい夢を語っていただきました。
それは「もっといろんなサイズの木が使われる選択肢を増やしたい 」というものでした。
実は、どんなサイズの原木でも有効に使われているということではないらしく、その木の持ち味を生かせぬままチップにされてしまうこともあるそうです。
そんな木たちをどうにか生かせないか。その想いが仕事にも繋がっているのだなと感じまいした。

自分たちの扱う木だけでなく、報われないすべての木に対するその「でっかい想い」に打たれ、選ばせていただきました。

 

 

 

 

 

その⑦~世界初!ライバルとの共存を可能にした技術~
大分県
有限会社カネサダ横尾木工所

 

①商品

 

 

 

世界初なんて言われたらそれは寄ってしまいますよね?
これまた気が付いたらブースの中でサンプルを触っている自分がいました。

 

 

これ、実は「木材とアクリルのハイブリッド集成材」なんです。
世界初の技術とは、木材とアクリルをくっつけて集成材にしてしまう技術だったんですね。
実は、このブースにお邪魔する前に、(誰から )こんな話を聞いていました。
「商業空間のアクリルを木材に変えたい」
そんな会話の記憶もあってか、より興味深く感じました。
これをおっしゃった方とは木材の用途が違うので、どちらが正しいとかではないですが
自分自身も木材を普及させるうえで、「木材VS他素材」という構図を勝手に頭の中でつくってしまっていました。
そんな概念を吹き飛ばしてくれる商品でした!

 

 

②夢
そんな商品を扱われている、担当の方は「木材の良さをもっと知ってほしい」。世界初の技術という切り口でもいいし、アクリルとの組み合わせが良いという切り口でもいい。どこかのタイミングで木の良さを知ってほしい。そう仰っていました。

 

 

 

 

 

その⑧~ボンドと木材の強力タッグ!~
京都府
辻井木材株式会社・日本シーカ株式会社

 

①商品

 

 

 

ん、接着剤?
木材の展示会になぜ接着剤が…
と思いながら凝視していると、担当の方が声をかけてくださいました。

 

 

「この接着剤を使って床にフローリングを直張りできるんです!」
建築の知識が全くなかった私はどういうことか分からず戸惑っていると、とても丁寧に説明していただきました。普通、フローリングを張る際にコンクリートと床板の間にスポンジを媒介させるそうですが、それをボンドに変えて、コンクリート面に床板を直接貼れば、その分のコストを減らせるということでした。海外では当たり前にやっている施工方法であるにも関わらず、まだ日本では浸透していないそうです。このボンドと木材の組み合わせで、もっと簡単に部屋を木質化できるようになると仰っていました。

 

 

②夢
「夢は、この技術が広く知れ渡ること」と話してくださいました。2つの業界で攻めていくからこそ、お互いのネットワークを利用でき、より多くのお客様に届くのかもしれません。

 

 

 

 

 

その⑨~液体ガラスで不死身の木材⁉~
千葉県
亀村木材株式会社

 

①商品
千葉県のブースに何やら人が集まっている場所がありました。
そこには「液体ガラス」の文字が。
…液体ガラスってなんだ⁉またまた吸い込まれるようにブースへ。

 

 

 

 

早速サンプルをいただき、説明していただきました。簡単に説明すると、液体ガラスなるものを木材に塗布または注入し、木の組織の間をガラス質で満たすことで、木を丈夫にするという技術でした。

具体的にはどんな特徴があるのかというと

1.撥水性
2.防汚性
3.高耐久性
4.不燃性
5.紫外線カット

などが挙げられていました。これらの効果により、木が劣化せず、腐らなくなるというのです!
まさに「不死身の木材」と化します。それでいて、ベンゼンなどの芳香族系溶剤を使っておらず安全性もあったり木の呼吸を保つこともできるのです。雨風にさらされることでの劣化の心配がなくなると、さらにいろんな場所に木材が使われることになるかもしれないと思いました。これからの可能性に期待です!

 

②夢

 

こちらの担当の方も「夢は、この技術がもっと広まること」と仰っていました。こういった技術のおかげで、どんどん木材が使いやすくなっていけば、川上の山の管理にまでいい影響が及ぶのかなと思いました。

 

 

 

 

 

その⑩~全国の木でできることを。WOOD.ALC~
福島県
協和木材株式会社

 

①商品
いよいよラストです!
こちらの協和木材さんで紹介されていたのは「WOOD.ALC」というものです。

 

 

この、ネームプレートの下にある木がWOOD.ALCです。
これは、国産材を活用した外壁用木製集成材だそうです。
このALCのいい所は大きく2つ!
1. 施工が簡単
2. 全国の木でできる
と教えていただきました。

 

1.について
こちらはALCの裏の写真なのですが、このように、とてもシンプルな工法で済むそうです。それでいて強度もあり、担当の方は「コンクリートの外壁をALCに置き換えたい!」と仰っていました。

2.については担当の方夢に繋がっていきます。

 

 

②夢
ALCの全国の木でできるという点について、「このALCが全国に広まることでもっと地域の木を使ってほしい」と仰っていました。自分たちの地域の木を使ってほしいという方が多い中で、地域の木を使いやすくするために自分たちの技術を使ってほしいという考え方は新鮮でした。ALCの技術とともに、こういった考え方が広まればいいなと感じ、選ばせていただきました。

 

 

 

これにて10選すべて出揃いました!
今回は、あえて10個に絞って紹介させていただきましたが、他の出展者の皆さんも本当に面白い取り組みをされていました!

 

そしてなにより、商談をメインとした展示会において、私のような直接利益に結び付かない学生に、貴重な時間を割き最後まで丁寧に説明していただいたり、照れながらも夢を語ってくださったりした多くの方々に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

 

さて、次の総括では、【モクコレに参加して見えた3つの「今」】と題して、今回のモクコレ2018全体を振り返ってお話したいと思います!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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