こんにちは!
愛媛大学2回生を現在1年休学中のインターン生、谷口です!
今回はモクコレ参加報告の後編です。
前回に引き続き独断と偏見で選んだ面白かった出展者を残り5つ紹介していきます!
尚、以後は敬称略にてご紹介させていただきます。
(掲載の写真は許可を得て撮影させていただいています。)
それでは早速!!
その⑥~夢も使う木もでっかく!~
福島県
株式会社 ダイテック
①商品
後編の最初は本当に私の趣味から選んでいきます…
会場を歩いていると、1枚の写真が目に飛び込んできました。
「ログハウス」「3階建て」
このパワーワードに吸い寄せられるようにブースにお邪魔しました(笑)
3階建てのログハウスという 別荘で仲間たちと過ごす休日…
そんなでっかい夢を見せてくださった、ダイテックさんは
これまた扱う木もでっかいようで…
お話を伺うと、ダイテックさんでは大径木(直径30センチ以上の原木)を、最大断面寸法 で製材し、強度を活かして学校等の公共建築物へと有効利用することを目指し、建築技術の開発・実用化・販売に 取組んでおられます。
②夢
担当の方からは、大きな木を扱われているダイテックさんらしい夢を語っていただきました。
それは「もっといろんなサイズの木が使われる選択肢を増やしたい 」というものでした。
実は、どんなサイズの原木でも有効に使われているということではないらしく、その木の持ち味を生かせぬままチップにされてしまうこともあるそうです。
そんな木たちをどうにか生かせないか。その想いが仕事にも繋がっているのだなと感じまいした。
自分たちの扱う木だけでなく、報われないすべての木に対するその「でっかい想い」に打たれ、選ばせていただきました。
その⑦~世界初!ライバルとの共存を可能にした技術~
大分県
有限会社カネサダ横尾木工所
①商品
世界初なんて言われたらそれは寄ってしまいますよね?
これまた気が付いたらブースの中でサンプルを触っている自分がいました。
これ、実は「木材とアクリルのハイブリッド集成材」なんです。
世界初の技術とは、木材とアクリルをくっつけて集成材にしてしまう技術だったんですね。
実は、このブースにお邪魔する前に、(誰から )こんな話を聞いていました。
「商業空間のアクリルを木材に変えたい」
そんな会話の記憶もあってか、より興味深く感じました。
これをおっしゃった方とは木材の用途が違うので、どちらが正しいとかではないですが
自分自身も木材を普及させるうえで、「木材VS他素材」という構図を勝手に頭の中でつくってしまっていました。
そんな概念を吹き飛ばしてくれる商品でした!
②夢
そんな商品を扱われている、担当の方は「木材の良さをもっと知ってほしい」。世界初の技術という切り口でもいいし、アクリルとの組み合わせが良いという切り口でもいい。どこかのタイミングで木の良さを知ってほしい。そう仰っていました。
その⑧~ボンドと木材の強力タッグ!~
京都府
辻井木材株式会社・日本シーカ株式会社
①商品
ん、接着剤?
木材の展示会になぜ接着剤が…
と思いながら凝視していると、担当の方が声をかけてくださいました。
「この接着剤を使って床にフローリングを直張りできるんです!」
建築の知識が全くなかった私はどういうことか分からず戸惑っていると、とても丁寧に説明していただきました。普通、フローリングを張る際にコンクリートと床板の間にスポンジを媒介させるそうですが、それをボンドに変えて、コンクリート面に床板を直接貼れば、その分のコストを減らせるということでした。海外では当たり前にやっている施工方法であるにも関わらず、まだ日本では浸透していないそうです。このボンドと木材の組み合わせで、もっと簡単に部屋を木質化できるようになると仰っていました。
②夢
「夢は、この技術が広く知れ渡ること」と話してくださいました。2つの業界で攻めていくからこそ、お互いのネットワークを利用でき、より多くのお客様に届くのかもしれません。
その⑨~液体ガラスで不死身の木材⁉~
千葉県
亀村木材株式会社
①商品
千葉県のブースに何やら人が集まっている場所がありました。
そこには「液体ガラス」の文字が。
…液体ガラスってなんだ⁉またまた吸い込まれるようにブースへ。
早速サンプルをいただき、説明していただきました。簡単に説明すると、液体ガラスなるものを木材に塗布または注入し、木の組織の間をガラス質で満たすことで、木を丈夫にするという技術でした。
具体的にはどんな特徴があるのかというと
1.撥水性
2.防汚性
3.高耐久性
4.不燃性
5.紫外線カット
などが挙げられていました。これらの効果により、木が劣化せず、腐らなくなるというのです!
まさに「不死身の木材」と化します。それでいて、ベンゼンなどの芳香族系溶剤を使っておらず安全性もあったり木の呼吸を保つこともできるのです。雨風にさらされることでの劣化の心配がなくなると、さらにいろんな場所に木材が使われることになるかもしれないと思いました。これからの可能性に期待です!
②夢
こちらの担当の方も「夢は、この技術がもっと広まること」と仰っていました。こういった技術のおかげで、どんどん木材が使いやすくなっていけば、川上の山の管理にまでいい影響が及ぶのかなと思いました。
その⑩~全国の木でできることを。WOOD.ALC~
福島県
協和木材株式会社
①商品
いよいよラストです!
こちらの協和木材さんで紹介されていたのは「WOOD.ALC」というものです。
この、ネームプレートの下にある木がWOOD.ALCです。
これは、国産材を活用した外壁用木製集成材だそうです。
このALCのいい所は大きく2つ!
1. 施工が簡単
2. 全国の木でできる
と教えていただきました。
1.について
こちらはALCの裏の写真なのですが、このように、とてもシンプルな工法で済むそうです。それでいて強度もあり、担当の方は「コンクリートの外壁をALCに置き換えたい!」と仰っていました。
2.については担当の方夢に繋がっていきます。
②夢
ALCの全国の木でできるという点について、「このALCが全国に広まることでもっと地域の木を使ってほしい」と仰っていました。自分たちの地域の木を使ってほしいという方が多い中で、地域の木を使いやすくするために自分たちの技術を使ってほしいという考え方は新鮮でした。ALCの技術とともに、こういった考え方が広まればいいなと感じ、選ばせていただきました。
これにて10選すべて出揃いました!
今回は、あえて10個に絞って紹介させていただきましたが、他の出展者の皆さんも本当に面白い取り組みをされていました!
そしてなにより、商談をメインとした展示会において、私のような直接利益に結び付かない学生に、貴重な時間を割き最後まで丁寧に説明していただいたり、照れながらも夢を語ってくださったりした多くの方々に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
さて、次の総括では、【モクコレに参加して見えた3つの「今」】と題して、今回のモクコレ2018全体を振り返ってお話したいと思います!