初めまして、インターン生で愛媛大学2回生の谷口です!
まず最初に簡単に自己紹介させていただきますと
私は、大学で経営について学んでいたところ、勉強していることと現場がどれだけ繋がっているかに疑問を持ったことがきっかけで、自転車で日本一周をする!と大学を飛び出し、2017年の10月から旅をしていました。
古川ちいきの総合研究所については、休学直前に読んだ山崎真由子さん著の「林業男子」にて認識しており、とても面白いことをしている人たちがいる!大阪に着いたらぜひ会いたい!と思っていました。

そして、旅を始めて1週間。広島で出会った方に紹介していただいた「お友達」というのが、何を隠そう、古川ちいきの総合研究所社員の高田さんだったのです。この運命的な出会いを逃すまいとすぐにインターンシップの問い合わせをし、現在インターン生としてお世話になっています。

持ち前の行動力で日本全国いろんな人に会いに行きたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします!

ということで、今日は!
大阪から夜行バスに揺られること約7時間…

 

 

東京にやってきました!!
(実は初めて。)
20歳にしてようやく日本の首都にたどり着きました。

しかし!今日は渋谷のスクランブル交差点を渡りに来たわけではありません!!

どん!

 

 

 

やってきました、東京ビッグサイト!

なぜ東京ビッグサイトかというと…
そうです!WOODコレクション~モクコレ2018~です!

 

 

会場の東7・8ホールに足を踏み入れた瞬間、そこはすでに木の香りに包まれていました。大都会東京で思わず深呼吸。

さて、今回のモクコレ2018とは、平成30年秋に東京都で開催される「全国育樹祭」の記念行事として開催され、過去最多の全国33都道府県から324の起業・団体が出展した木材製品展示会のことです。

そこで!今回のブログでは…

「モクコレ参加報告!大学生が独断と偏見で選ぶ、面白かった出展者10選」

をお送りしたいと思います。そして今回のブログでは前編と題して、5社分を紹介させていただきます。

 

今回のモクコレ2018では、約40の企業・団体様にインタビューをさせていただき、主に
① 会社・団体の出展する商品や情報
② 出展者の皆さまの「夢」について

この2つにテーマを絞って、お話を聞かせていただきました。そのインタビューをもとに、特に面白いと感じた10社を恐縮ながら、私の独断と偏見でご紹介させていただきます!
なお、以後は敬称略にてご紹介させていただきます。
(掲載している写真は、許可を頂戴し撮影しております。)

それではいきますよ!

 

 

その①~技術力で産地を売る!コンプウッドシステム~
岩手県
地方独立行政法人 岩手県工業技術センター

①商品

それは、岩手県工業技術センターのブースを通りがかった時のことでした。視界に自転車の泥除けの部分のようなものが見えた気がしました。

 

 

 

泥除けでした。
自転車で泥除け⁉と思い、吸い込まれるようにブースへ入っていきました(笑)

岩手県工業技術センターでのキーワードは「コンプウッドシステム」です。
実は、この自転車の泥除けをはじめ、写真にある「時計」や「電気スタンド」の曲線は削られたものではなく、コンプウッド処理を施され、曲げられたものなのです。(コンプウッド処理とは熱処理をした木材に縦方向の圧力をかけることです。)

この曲げ方、とにかく曲がるんです!
それがよくわかる写真がこちら。

 

 

 

曲がっているというか、もはや捻じれてます(笑)

しかし、このコンプウッドシステムの真髄は「常温で長時間曲げられる」というところにあるのだそう。スチーム曲げ木加工法とは違い、冷めるまでに曲げなければならないというような時間の制約がないそうです。
実際に曲げ途中の木を触ってみると、とても柔らかく簡単に曲げることができました。

このシステムに木材の新たな使い道の可能性を感じました。
これからどんな所にコンプウッドシステムの技術が応用されていくのか楽しみです。

②夢
岩手県工業技術センターの出展担当の方に夢をお伺いしたところ、「岩手は木材は有名なんだけど、木工のほうは有名でなくて、木工産業をこの技術で盛り上げたい」と仰っておられました。
その熱い思いと、初めて知った技術に感動し選ばせていただきました。

 

 

その②~伝統と木材で日本を染める⁈藍染の挑戦~
徳島県
大利木材株式会社

 

 

①商品
モクコレと題するだけあって、周りを見渡してみればたくさんの木材に囲まれており、会場は木の色に染まっていました。
しかし、そんな中でも、周りに染まる前に自分たちで染めてしまえ!と言わんばかりに、ひと際目立っていたのがこちらのブースでした。

 

 

 

こちらは、徳島県の大利木材の藍染め杉のブースです。
そうなんです。この落ち着いた色合いは「藍」の色なんです。徳島県は「藍染」が有名で、これまた徳島県の「徳島杉」との組み合わせで生まれたものなんです。

木の内装や木工品と言えば、木本来の明るい色のイメージが強かったので、とても新鮮でした。フローリングや壁に使うと、部屋の雰囲気が引き締まり、とても高級感のあるものに仕上がります。
また、木本来の色とも相性が良く、どの程度藍色を取り入れるかなどの楽しみ方もできそうです!

②夢
大利木材の担当の方にも夢を聞いてみると「地域から多分野で日本を活性化させたい」とのこと。木材と伝統の藍染という二つの分野を組み合わせた活動をされており、すでに一歩踏み出しておられます。

地域の伝統と木材とがとてもいい形でマッチしていたので選ばせていただきました!

 

 

その③~こだわりで勝負!木製窓枠とは~
長野県
株式会社 山崎屋木工製作所

①商品
続いては、長野県エリアにブースを構えておられた、山崎屋木工製作所。
こちらが展示されていたものの一部ですが

 

 

 

私が一番興味を持ったのはこちら!

 

 

何か分かりますでしょうか?!

正解です!!
ヨーロッパでは割と一般的に使われているのに、まだ日本ではそのコスト面の問題から浸透していない断熱性抜群の「木製の窓枠」です!!

すみません、言いたいことすべて言ってしまいました。

木製の窓枠を正直見たことがなくて、びっくりしたというのが第一印象です。その温かみのある、木ならではのデザインも去ることながら、熱伝導率が低いという木の特徴を活かした「断熱性」も兼ね備えている優れモノなのです!

 

②夢
そして、今回山崎木工製作所を選ばせていただいたのは、社長さんのこだわりに感銘を受けたからです。
担当の方が社長さんについてお話してくださったのですが、社長さんは使う人の顔が見えないのが嫌な方で、すべて特注で作っているとのことでした。「これからも、使う人の喜ぶ顔が見えるものづくりをしたい。」その想いは私も同じですと担当の方も仰っていました。

 

 

その④~貼るだけで本物の木に変身⁉ウッドメイク~
静岡県
オールスタッフ株式会社

 

①商品
お次は静岡県に飛びます!
こちらで紹介されていた商品がこちら!

 

 

 

ウッドメイクというシート状の極薄突板です!
私が感じたこの商品のすごい所は
「本物の木でできていること」です。

最初に紹介したようにこの商品は極薄突板、つまり薄―――くスライスされた木の板なんです!
そして本物だと何がいいのか。それは「木の香りがする」ということです。
木目調の「なんちゃって木製家具」には出せない、柔らかな木の香りがしてきます。
それでいて後からウッドメイクを貼って木質化できるのですから
手軽に木質化したいという方は、外側だけでもウッドメイクで本物の木にしてしまうのがいいのでは⁉と思いました。

 

 

そして、この商品のおかげで
① 家具や使うものを木製に
② 壁紙を木製に
③ 構造材を木製に(木造化)
と木質化も段階を踏めるようになったのではと感じました。

 

 

②夢
こちらの担当の方にも夢を伺いました。
「掛川市の木をカフェなどのみんなのいる場所に使うようになってほしい」
と仰っておられました。
木の良さを知っている身だからこそ、みんなにも知ってほしいという想いが伝わってきました。

 

 

その⑤~音と遊ぶ!吸音パネル~
福岡県
日進防火板工業株式会社

①商品
前編最後を飾るのは、福岡県ブースで紹介されていた「ひのき音響調整版」です!
突然ですが、皆さん「最適残響時間」ってご存知でしょうか。
部屋の用途に応じて、それぞれどの程度の音が響けば一番心地良いのかが違うのですが、それを数値化して表したものが「最適残響時間」だそうです。
そして、この「ひのき音響調整版」にはその音の響きをコントロールするはたらきがあるのです!

 

 

 

(出典 http://www.nissin-boukaban.com )

木の板に穴が開いているのですが、その穴の大きさによって音の響きをコントロールしているというわけです。
適正な音の響きで、なおかつヒノキの香りに包まれる。
ステキな空間だと思いませんか?

しかし、ステキなのはこの空間のみにあらず!

 

②夢
ここの担当の方の夢が本当にステキでした。
私が夢なんですかと聞くと、笑顔で
「僕は、音と遊べたらいいなと思ってるんですよ」
と答えてくださいました。
自分の手掛ける空間で音と仲良くなる。そしてその空間で子どもたちが快適に遊んでくれたらいいな。そんなことを話されていました。

 

 

いかがだったでしょうか!
以上が前編の5社でした。
林業も木材も専門ではない私にとって、

① 木そのものの機能・良さ
② 人の技術により広がる木の可能性

を見られたことがとても面白かったなと感じました。
そして、この2つの要素をうまく料理して出されていた逸品たち。
これだからものづくりの世界はおもしろい!

 

そしてその商品たちに惹き付けられる私。
つい担当の方に質問攻めをしてしまうことだらけでした(笑)

そんな面白い出展者の皆さまを後編でも、ご紹介していきます!

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 2月 13, 2018 Under — インターン生奮闘記, pick up, すべての記事

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