夏の名残と秋の空気の混在が心地よい10月26日(土)、新大阪にて今年度第2回目の大阪経営実践研究会を開催しました。

 

今回は兵庫、大阪、広島、高知、岐阜、愛知、長野、福岡の8府県から9名の方にご参加いただきました。

森林環境税や全国の最新情報の提供から、「なぜ、地域材か(総集編)」「まちづくりと林業、食と農と観光への事業連携」の2つのテーマを軸とした構成の研究会となりました。

 

今回のメニュー

【1】参加者近況報告

 

【2】ちいきの総研より情報提供

・某都道府県の林業事業体の経営力アンケートより

・森林環境税、山林所有者への意向調査から

・「顔の見える木材での快適空間づくり事業」から最新情報

 

【3】テーマ①「なぜ、地域材か。(総集編)」

・古川による「地域材利用の意義」フレームワーク化と解説

 

【4】テーマ②「まちづくりと林業、食と農と観光への事業連携」

  1. 一般社団法人ソマミチ トークイベントを終えて

 

  1. ゲスト講座

「食と酒からみた、まちづくり、~もう一度「農林漁」をつなぎましょう~」

 

【5】ディスカッション

 

 

【6】まとめ(古川)

 

 

手前味噌ではありますが、いつもに増して刺激的かつ有機的な情報とディスカッションの詰まった研究会になりました。

 

今回も一部抜粋して、当日の内容をご紹介します。

 

 

テーマ①「なぜ、地域材か(総集編)」

前回の研究会で参加者から問題提起されたこのテーマ。

 

「地域材を使うことの意義は何か?どのように説明したら良いか?」

「使い手、エンドユーザーが地域材を選択するために必要な要素とは?」

 

前回研究会では、全国から参加の皆様より、自らの実績や経験を踏まえたコメントを多くいただき、白熱したディスカッションが繰り広げられました。

 

そんな前回のディスカッションと、今までお仕事させていただいてきた全国の事例、自らのマーケティングメソッドなどから複合的に考察し、今回古川が「地域材利用の意義」についてフレームワーク化、解説をさせていただきました。

 

キーワードは

「環境、SDGs」

「国土保全」

「地域経済」

「雇用」

「水源、流域」

「マテリアル」

「PEST分析」

「マーケティングメソッド(古川オリジナルメソッド)」

「顔の見える関係」

「トータル林業」

「事例」

「カッコよさ、感覚に訴える」

 

これらを図解した一大フレームが出来上がり、参加者からも「よく分かった」の声をいただくことができました。

 

「なぜ、地域材か」というテーマについては、これで完結ではなく、このフレームワークを活用しながら今後も議論を深めていきます。

「どんなフレームワークか気になる!」という方は、是非研究会にご参加ください!

そんな想いのあなたとも、議論を交え、地域材の可能性を広げていきたいと思っております。

 

テーマ②「まちづくりと林業、食と農と観光への事業連携」

1.一般社団法人ソマミチ トークイベントを終えて

古川がサポーティングコーチとして理事を務める、長野県松本市の一般社団法人ソマミチ。

ソマミチウェブサイト https://www.somamichi.com/

 

一般社団法人設立2年の節目に、トークイベントを開催したことは、このブログでもご紹介したところです。

ちいきのブログ(令和元年10月23日)

https://chiikino.jp/blog/?p=10212

 

今回の研究会には、ソマミチ代表の原 薫様のご参加があったこともあり、古川とこのトークイベントを終えての所感と、ソマミチの活動の意義などについてご紹介いただきました。

 

ソマミチは、木を使う社会の仕組みをつくることを目指し、「山が基準」をキーワードに活動するチーム。林業、製材、設計、家具木工・指物師、建築まちづくりディレクターなど、多彩なメンバーで構成されています。多彩であるがゆえに、チームとして協業しながらも、それぞれの専門分野での活動が主になることで、全体としてのソマミチを伝えるのが難しくなってしまっていることが一つの課題でした。

 

そこで開催されたこのトークイベント。

山での体験イベントから建築、木工まで多様なソマミチメンバーの活動をトータルでご紹介することで「ソマミチとはどんなチームなのか」「何を目指しているのか」ということを伝えられたことは、大きな成果の1つであったといえます。

 

今まで「名前は聞いたことあって、森や木のことで何か良いことをしているようだけど、よくわからないから」と参画するまでに至らない人たちが多かった中、トークイベント後に「ソマミチがどんな想いで、どんな取り組みをしているか、全体像が見えた。ぜひ、参画したい!」という入会希望の反響がいくつもあり、単なる「打ち上げ花火」的なイベントに終わらず、さらなる広がりに繋げることができました。

 

また、ソマミチのこれからの活動の方向性についても参加者から質問があり、「山と食文化」「感動をベースに」「遊び場からビジネスへの導線」「国交省制度の活用」など、ソマミチだけでなく、各参加者の事業にも参考になる情報と議論を交わすことができました。

 

2.ゲスト講座「食と酒からみた、まちづくり ~もう一度「農林漁」をつなぎましょう~」農業と漁業と林業のいい関係づくり 地域経済をうまく回すには

 

百貨店の鮮魚コーナー勤務からまちづくり、IT企業、輸入商を経て、現在は食と農のマーケティングからまちづくりまで、自治体の仕事、大学講師など幅広く担う、まさに専門家かつ複業家の片桐 新之介様よりご講義をいただきました。

 

専門性と外部視点の客観性の両立。

掛け算による独自性の創出。「シナジーキャリア」

 

「ハモの骨きりが出来るマーケターは自分くらいではないか」という多才な片桐様。

多様な実績のうち、いくつかの事例を交えながらお話を繰り広げられました。

 

「もう一度、農林漁業をつなぐ」

「6次産業化の商品づくりにおいて大事な7つのこと」

「ユーザーエクスペリエンス」

「人を巻き込むことで、売れる仕組みが自ずとつくられていく」

「これからの新しい循環」

「コミュニティが支援する農林漁業」

「環境の自分事化」

 

刺激的かつユニークでありながら、まちづくり、マーケティングをはじめ、複業家ならではのスキルを活かしたビジネスづくり。

また、農林漁業を俯瞰した視点と、現場の人たちと協業し意思疎通してきたからこその温度感のある取り組みは、林業・木材業に携わる我々にとっても、大いなるヒントとなりました。

 

片桐様の手がける今後のビジネスについてもオフレコで教えていただきましたが、こちらもなんとも興味深い!!このような情報を得ることができるのも、研究会の醍醐味ですね。

 

隣接異業種、リアルなビジネス実践からのヒント、それだけではなく、片桐様の柔軟な発想からも、得るもの多きゲスト講座でした。

参加者の皆さまにも大変ご満足いただけたようです。

 

ちいきの総研よりまとめ

今回の研究会では「なぜ、地域材か。(総集編)」として、「地域材利用の意義」について再度テーマとし、ディスカッションした内容とこれまでの知見から、フレームにまとめさせていただきました。ですが、ここで終了ではありません。このフレームを使い、自らにとっての地域材利用の意義について、定期的に考察することが重要です。参加者の方からも「その時々の状況で、学ぶこと、見出すことは違ってくる」というコメントもありました。研究会では、「なぜ、地域材か。」を永久的なテーマとして、継続的に追いかけていきます。

 

また、今回のもう一つのキーワード「複業」。

弊社が実施した某都道府県の林業事業体経営力調査から「林業以外のサブビジネスを持っていること」と「増収増益」の相関性が見えてきました。また、ゲスト講師の片桐様のお話でも「複業」による「シナジーキャリア」の形成というお話が出てきました。この「複業」こそ今後のビジネス展開において重要な要素であり、これからのプロフェッショナル像といえるでしょう。それは、地域において自らが「ペルソナ」(消費者のモデル的存在)となるとともに、「プロデューサー」(事業者のモデル的存在)にもなるということであります。ソマミチの多彩なメンバーも、地域の「ペルソナ」であり「プロデューサー」であるからこそ、理念が反響してファンが増え、活動もビジネスも広がっていく。

この「複業」についても重要な視点として位置づけ、今後も深堀りをしていきます。

 

 

参加者の声

【U様(国産材建具メーカー)】

久しぶりに参加しましたが、各地での国産材の活路の見出し方を学べ、方法、手段、観点の違いを感じることができ、非常に勉強になりました。改めて「地域材とは」ということを考え直すきっかけとなり、なぜ必要なのかをより地方(地元)自治体に伝えていくことで、まちづくりの流れが変化していくことを強く感じました。

 

【S様(都市計画系コンサルタント)】

まちと自然の関わり、都市空間と林業の関わりは、地方都市でこそ進めていくべき取り組みだと思います。都市計画でも10~20年の視点はあります。今はタクティカルアーバニズムという言葉で、暫時的、戦略的に進める重要性が言われることが多いですが、森林資源の持続性と時間軸で考える超長期的(都市計画的には)な視点は斬新でした。

 

【I様(工務店)】

各種ディスカッション&レク、楽しかったです。なぜ、どう地域材を使うのか、フレームワークで理解できました。片桐さんの取り組みについて、経済性も含む持続性の担保は色々な課題があるとは思いますが、尖った企画でより良くなるといいなと感じました。パワフルな取り組みが参考になりました。

 

さいごに

令和に入って第2回目の研究会。

いつも以上に濃く、ビジネスのヒント、原動力になる内容であったのではないかと自負しております。

この勢いのまま、これからも走り続けたいと思います。

 

次回の研究会は12月21日(土)に開催予定です。

 

詳細が決まりましたら、弊社ブログ、SNS、メールにてご案内させていただきます。次回も多くの方にご参加いただけることを楽しみにしております。

 

今回は参加できなかった方、初めて研究会を知った方も、参加をご検討いただけますと幸いです。

 

研究会内容の詳細は、以下のURL(大阪・経営実践研究会紹介ページ)からご覧ください!

https://chiikino.jp/blog/?page_id=187

 

Posted by wpmaster on 水曜日 11月 20, 2019 Under pick up, お知らせ, すべての記事, セミナー報告, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

 

秋雨前線近づく8月24日(土)、

新大阪にて今年度初めての大阪経営実践研究会を開催しました。

今回は兵庫、京都、大阪、滋賀、福井、岐阜、愛知の7府県から13名の方にご参加いただいただき、公共建築の地域材利用や住宅リテラシーなどをはじめとしたテーマで開催しました。

 

 

今回のメニュー

【1】ちいきの総研より情報提供

・販促EXPO、100年古民家プレミアム納材

・A材利用の新ビジネス&販路拡大(林野庁補助事業)

・市町村森林経営管理、林業事業体の経営力調査事業 ほか

 

【2】参加者近況報告

 

【3】林業マーケティング講座

・森林/林業統計から学ぶ国産材ビジネスのミカタ

 

【4】ゲスト講座・参加者プレゼン/ディスカッション

・参加者プレゼン①:「理念策定/事業概要デザイン」

・参加者プレゼン②:「公共建築木材等への木材利用促進勉強会を経て」

・ゲスト講座①:「日本の住宅リテラシーとは」

・ディスカッション:「木材の良さ」とは何かとその伝え方

 

【5】古川ちいきの総研講座

・インターン5か月の学び

・ちいきのメソッド基礎フレームと新たなミッション

 

【6】まとめ

・改めてSDGsって何?東京五輪、大阪万博後、2030年に向けて我々がやるべくこと。

 

いつもの研究会よりも多めの内容となりました。

今回も一部抜粋して、当日の内容をご紹介します。

 

 

林業マーケティング講座

弊社高田より、「森林/林業統計から学ぶ国産材ビジネスのミカタ」をテーマにお話させていただきました。

いきなりですが、皆さんは以下の問いに答えられますか?

・林業の市場規模はどれくらい?

・自身が住む都道府県の素材生産量はどれくらい?

・生産された木材はどのような用途でどれくらい使われている?

・「林業は儲からない」はよく聞く言葉だけど、本当?どれくらい儲かっていないの?

 

いずれの問いも林業、木材業に携わる方であれば最低限知っておきたいことではないでしょうか。なぜなら、自分が仕事で戦うフィールドの大きさの目安となるからです。誰と、何で戦うのか?見失わないためにも最低限の数字(統計)は知っておきたいところです。ということで今回は基本的な統計資料を基に、今回参加者の皆様の地域に合わせた分析した結果をお伝えしました。

 

具体的な数字は今回は省略しますが、ポイントとしては3つあります。

1.体積(㎥)よりも金額(円)ベースでみる事

<体積よりも売上、売上よりも粗利が経営において重要なためです>

2.林業の市場規模を見る時は一次産業におけるポジションで印象に残す

<同じ一次産業のくくりでも、規模感は都道府県によって全く違う>

3.用途別素材生産量で地域の需要を知る

<用途別素材生産量を見ると影響力のあるプレーヤーが見えてくる>

 

今後、弊社で統計に関するまとめは定期的に発信していく予定ですが、自身で調べる際には6月に政府が出す統計が多いことやお勧めする民間企業がまとめるユニークな統計についてもお話しました。是非、統計の見方を知り、数字を味方に経営に生かしていただきたいところです。

 

 

ゲスト講座

某住設メーカーのプロダクト設計担当者にご参加いただき、「日本の住宅リテラシー」をテーマにお話しいただきました。
まず、導入としてバブル崩壊前後のインテリア消費者の性質について教えていただきました。バブル崩壊前は「こだわりよりも便利さ(決まったモノをまとめ買い)」を重視する傾向が強く、バブル崩壊後は大きく3つのパターンに消費者は分かれていきます。

Aパターン:必要最小限、実用性重視(全体の70%程度)

Bパターン:関心は高いが手ごろな価格帯が多い(25%)

Cパターン:気に入ったものを追求する、高くても時間がかかっても良い(5%)

 

Aパターンが多い=市場が大きいからこそ、大企業の営業のほとんどがターゲットとしてきたが、昨今はB,Cパターンの人が増えてきているのではないかと言います。

SNSでの拡散力が上がるにつれて、憧れる暮らし、ライフスタイルを真似する消費者が増えたことも後押ししていると考えられます。

 

大企業は大企業、中小企業は中小企業の役割があるものの、

いずれにしても今後はモノを売るのではなく暮らしを売る方向によりシフトしていくのではないでしょうか。

 

 

ディスカッション

参加者プレゼンの中で行政職員向けの勉強会を実施した話の流れから出てきた「木の良さ、地域材が良いということはどのように伝えれば良いか」という点について参加者同士で意見を出し合いました。

・そもそもすべてのモノを木にする必要はない、ということが前提。

(それぞれの産地の名産、特色を生かし公共施設を作ればよい)

 

・とはいえ、令和時代に入りますます、建築業界は鉄骨造よりも木造がカッコよいでしょ?という価値観が強くなるのではないか。

 

・行政へは地域経済(地元民間企業)への効果を示したいと考える

(地域内の加工場を経由して材料提供する、など)

(GDPへの効果を示せれば行政担当は納得する場合が多い)

 

・先行事例を見て、うちの自治体でも同じようなモノを作りたい、となることが多い

(行政自体には木を使いたいという考えはない場合がほとんど、実際プロポーザルなどでは100点満点の内、地元木材の利用は10点以下程度)

(山がある自治体と、山が無い自治体によって対応は異なる)

 

・木とそれ以外の素材で出来た建築を見せ、どれが良いか地元住民にアンケートを取り1つの参考資料としてはどうか

 

と様々な意見が出てきました。今回だけでは明確な答えまでは詰められなかったものの、木材利用(建築)に係る共通課題と、課題解決に向けて1つの答えを見出す必要性の高さを共有することが出来ました。今後の研究会の重要テーマとして企画に盛り込んでいきます。

 

 

ちいきの総研よりまとめ

SDGs、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標でありますが、この「持続可能な開発」について林業、木材業では何が考えられるでしょうか。環境配慮の面で考えると「木材の方が石油由来の材料が環境に良い」というイメージは多くの方が持っていると思いますが、果たして、どうして木材を使うことが良いのか、についてこれ以上の説明は無いよなというところまで詰められているでしょうか?

また森林林業、木材業界への影響が大きい、建築業界を見ると、10~20年後を目途に空き家率30%へと増え、住宅着工戸数は50万戸へと縮小する予想があります。この現実を目の前にして「持続可能性」についてどのような答えがみいだせるでしょうか?

木材活用について、マーケットインに寄りすぎず、かといってプロダクトアウトに寄りすぎないまとめも必要でしょう。今回出た課題やテーマについては、本研究会で今後追求していく内容としていきます。

 

 

参加者の声

【F様(木材流通)】

初めての参加でしたが、大変良かったです。公共建築をはじめ、地域産材の利用促進に関して「木は良いよ」という点をどう説明するかについては、木材業界全体の悩みだと思いました。また、木材の良さについてのまとめをこれから本研究会で作ることになることについて、まさにあれば良いと思っていたものですので、期待しています。

 

【K様(住設メーカー)】

日本の各地域には、顧客と共に創り上げていくような美しいサービスが沢山あることを知りました。大企業のやってきた、大量生産大量消費モデルがもはや成立しないのは間違いないが、地域の小さなスケールだけですべてが回るわけでもない。うまいバランスを探ることを目指したい。

 

【T様(木工機械流通)】

自社の事業に落とし込めるヒントを多くいただきました。消費の3要素のうち、物語性+欲求性で売り出していく手法に新しさを感じ、消費者にはおおよそ3層のパターンがあることも学べました。何より、顧客への啓もう、信頼獲得、教育が重要であり、サービスや商品も売って終わりではなくアップデートし続けることが重要だということが分かりました。

 

 

さいごに

今年度最初の研究会が終わりました。

翌日から2日間は本研究会にもご参加いただいている、

有限会社平田木材店様の本社がある福井県高浜町を視察しました。

視察の様子は以下のURLよりご覧ください。

https://chiikino.jp/blog/?p=10170

 

 

また、次回の研究会は10月26日(土)に開催予定です。

詳細が決まりましたら、弊社ブログ、SNS、メールにご案内させていただきます。次回も多くの方にご参加いただけること、楽しみにしております。

今回は参加できなかった方、初めて研究会を知った方も、参加をご検討いただけますと幸いです。

研究会内容の詳細は、以下のURL(大阪・経営実践研究会紹介ページ)からご覧ください!

https://chiikino.jp/blog/?page_id=187

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 8月 24, 2019 Under pick up, お知らせ, すべての記事, セミナー報告, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

2月9日(土)京都府立林業大学校にて、経営高度化コースの第二回が開催されました。

 

前回のマーケティング基礎に続いて、今回はマーケティング応用ということで販促ツール(チラシ、ダイレクトメール等)の活用についてのレクチャーを中心にお話をさせていただきました。それでは講義の内容を少しご紹介させていただきます。

 

 

DM集客におけるポイント~7つの感~

 

弊社の高田よりDM広告の活用・作成のポイントについてお話をさせていただきました。

DMづくりにおいて消費者の購買意欲を訴求するにあたり「7つの感」が織り込まれていることが効果的です。

森林・林業にどう関係するか?

山林所有者への座談会のご案内。チェンソー等の林業機械の販売広告。補助事業のメニューの紹介等など、

林業界も「伝える」ことは多数です。

 

弊社からは、ただ伝えるだけでなく、より伝わりやすく、届きやすくするために、以下3つのカテゴリーから7つの「ポイント」を分類し、チラシやDMに対する反響率のアップをレクチャー。

 

①価格商品操作

②差別化欲求

③会社信頼、個人信頼

 

普段、何気なく目にしている広告もよく見てみると、これらの要素が随所に盛り込まれており、私たちの購買行動はこの要素に基づいて行われることが常です。

 

今年の10月に控えている消費増税に向け、企業各社より一層の販売促進活動を打ち出すことでしょう。

 

この7つの感に注目して見てみると新たな発見、商品購入の際の比較検討の材料になるかもしれません。

「お金儲け」は悪?~正しい「利益」の考え方~

 

さて、後半は弊社代表の古川より「利益」についての考え方をお話させていただきました。

 

毎回、セミナーや講演でお話をさせていただく「理念」と「利益」のお話。

 

「理念」は、言い換えれば、やりたいこと、創りたい世界を作る。

「利益」は、言い換えると、理念を実行するために必要なお金に繋げる。

 

一般に、「お金儲け」と聞いて、良い印象を持つ方は少ないかと思います。

では、「募金」「支援金」と聞くと印象はどうでしょう。

 

お金儲けが悪と言われる所以は利益の使い道、すなわち理念が明確でないからなのです。

 

まず、利益は下記5つに分類されます。

①粗利(売上総利益)

②営業利益(売上総利益-販管費)

③経常利益(営業利益-営業外収支)

④税引き前利益(経常利益-特別損益)

⑤純利益

 

まずはこの利益の仕組みを経営者・管理職者が理解をすることは必要不可欠です。

 

「経営が分からずに事業をやるのは、運転の仕方を知らずに自動車を運転することに等しい」

 

毎回、講演やセミナーでお話をさせていただきますが、この利益の仕組みこそが会社経営、自動車の運転の基本中の基本なのです。

 

そしてこの仕組みを理解した上で、得られた利益をどのように使うのか。

 

吉野林業の中興の祖である土倉庄三郎の言葉をご紹介させていただきました。

「利益の1/3は国に(税金)、1/3は教育に、1/3は事業に」

 

会社のビジョン、理念のために得られた利益の「使い道」を考えることは、経営者の最大の楽しみであると言えます。

今回、古川が初めて提唱した「販管費の6カテゴリーと3レベル」のフレームをうまく使えば、コスト削減、コスト削減とだけ言われる管理部門の仕事が、よりクリエイティブに発展性のある仕事に変わっていきます。

そのために、常にずっと申し上げておりますが、

「立米(材積)よりも売上、売上よりも粗利、粗利よりも一人(組織)当たり生産性」

 

目方でドン!って言うラフな経営から脱却せねば、明日の林業、明日の地域はありません。

 

 

参加者の声

K森林組合 K様

経費をどう抑えるかばかりを考えていたが、次の利益を生むための経費の使い方・考え方を学ぶことができた。

 

木材関係者 N様

チラシ作りにおいて頭で分かっていても身になっていないことが実感できた。

 

H森林組合 I様

シェアの確認をでき、また、目標を決めることの重要性を知ることができた。

 

林業大学校 S様

利益を出す仕組みの計算方法について学ぶことができて、有意義だった。

 

 

終わりに

全5回でお送りする京都府林業大学校経営高度化コースもいよいよ次回より後半戦に入ってまいります。

次回からは具体的、実践的な組織運営・マネジメントについての内容に入っていきます。

 

弊社は全国各地でこうしたセミナーや講演を開催しております。

ご依頼やご相談等ありましたらお気軽にご連絡ください。また、これまでの各地での講演については以下のURLからご覧いただけますので是非ご覧ください。

https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 2月 9, 2019 Under すべての記事, セミナー報告

 

昨年度に引き続き、京都府立林業大学校「経営高度化コース」の講座を弊社が務めさせていただけることになりました。

 

平成最後の経営高度化コースでありますが、今回、1月25日(金)は全5回を予定している本コースの第1回目の開催ということで、和知(京丹波町)にある京都府立林業大学校を訪れました。森林組合をはじめ、林業事業体から参加された15名の受講者と実践を交えながらマーケティング、マネジメントをはじめとした「経営力」を学ぶことに特化。確かに、2019年は、森林経営管理法案(森林環境譲与税)等が話題をさらっておりますが、この森林経営管理法の経営然り、森林経営計画の経営然り、この「経営」とは何か。本来あるべく本質的な「経営」とは何か。異業界で当たりまえの経営力というものをどう捉え、どう我々の自力として付けていくか、それが、経営高度化コース(社会人コース)で重視をしているところであります。

 

全5回の概要は次の通りです。

===

第1回:マーケティング基礎(課題解決、価値創造)

第2回:マーケティング応用(広報広告、販促営業)

第3回:マネジメント基礎(経営管理、組織運営)

第4回:マネジメント応用(人材育成、日々練習)

第5回:まとめ(プレゼン発表)

===

特に、第3回、第4回は昨年度の経営高度化コースには無かった項目であり、より組織、人材等に特化した内容となっています。(今後の本ブログでの開催レポートをお楽しみに!)

 

さて、それでは今回の講座内容を少しご紹介です。

 

 

マーケティング=的を絞る

初回ということで、参加者の皆様から自己紹介をいただき、弊社のビジョン、弊社の事業紹介等をした後にマーケティング基礎として、3C、消費の3要素、地と図の関係(ライフスタイル)をクイズを交えながらご紹介しました。クイズをやることで自らが考え、自分で書き、反芻します。これらのビジネスフレームを知ることで、自社の経営がスムーズになり、課題が明確になっていきます。

 

そこから、企業経営とは何か、マーケティングとはそもそも何なのか、マネジメントとは何かを紐解いていきます。誰でもわかるように説明していくのが売りだえる本講座。まず、マーケティングとはニーズを見極め的を絞り、顧客創造(獲得)をするこになります。そして、その顧客創造のためにも、自社の「やりたい理念」と「とりたい利益」を明確にし、商品サービスを規定し、商圏を定めるということが重要になってきます。この業界、売り先の売り先は分からない木材。売ったら終わりという木材。これでは絶対に利益が生み出されません。

 

また、自社の競合、業界の競合はどこかを知ることも重要です。ライバルは時代によって変わります。現在は、スマートフォンが普及し誰もが瞬時に情報を得られる時代です。多くの消費者が、スマホと向き合っている時間がいかに多いか。であれば、ライバルというのは隣の製材所(木工所)というだけではなく、顧客が多くの時間を割いて使っているスマートフォンの時間がライバルであり、顧客の時間をどうやって獲得するかということが大事になっているともいえるのです。木のある空間、木のある時間、森と共に過ごす時間、非日常の創出、見込みのお客様といつどこで出会うかを計画していくことが肝要です。

 

今回の講座では、自社にあり、他社になく、顧客が求めている、自社の「強み」となるものが何なのかを見つけることが重要であることをまず、ワークショップを通して、参加者の皆様には学んでいただけたことと思います。また、改めて、林業業界の「顧客」の定義が重要になります。確かに、顧客の種別(カテゴリー)が多様な、森林組合や林業事業体。単に、丸太を各種販路に売るだけではなく、山林所有者とのコミュニケーションも顧客管理の一つです。得意な顧客カテゴリーに、特異なサービスを「お客様へ」と提供する。そこからがスタートです。

 

 

経営理念、戦略、戦術、戦闘

皆様は、自社の

①理念(ビジョン、ミッション、社是、社訓 等)

②戦略

③戦術

④戦闘

の4つを説明できるでしょうか?

社員の皆様は特に、理念(ビジョンやミッション)について、説明することが出来るでしょうか?

 

貴方の組織は何の為にあるのか?

貴方は何の為に働くのか?

 

これまで何度も業界関係者の集うセミナーで、弊社代表が登壇の機会を頂いてまいりましたが、

おそらく全てを説明できる方は1割程度しかないといったところだと感じております。

ビジョンは、理念、コーポレートメッセージ、夢、ミッションに現れ、

戦略は目標(ビジョンに沿った数字)、

戦術はマネージメントであり何を作って売るか、どう作って売るか、

戦闘はオペレーションであり日々の実務実動(製造、販売など)を示すことを「有名企業の事例」や、弊社コンサルティング先の「業界の事例」を具体的にお伝えしながら、受講した皆様に経営のヒントを提供いたしました。

 

なお、今年は、毎回宿題があります。

必ず、その宿題が自社の課題解決に直接反映さえるように工夫した講座を展開しております。

 

現在、全国で20近い林業大学校が設立されています。常々思うのが、受講生のマーケット(希望人数)と、卒業者のキャリアとのギャップがどうあるか。各地がドメスティックに各都道府県だけで囲むのではなく、本当にあるべく林業事業体(カッコイイ林業事業体)の創造とその持続的な発展を支援することで、「学校」の意味が明確になります。林業の持続性、経営の持続性、人材の募集と内的発展については、日々の経営努力の先にあると思われます。楽しく、厳しく、講師側ではありますが、受講者様と共に、よき未来が創造出来れば幸いです。あと4回、よろしくお願い申し上げます。

 

 

参加者の声

【K森林組合 O様】

「経営のルールを理解しないまま、経営に手をつけることは、運転免許を持たないまま車を運転するのと同じである」という言葉が印象に残った。マーケティング、マネジメントの考え方や実践方法などを今後学びたい。そのためにも、もっと実例を知りたいと感じた。

 

【H森林組合 I様】

経営理念から考える戦略、戦術を自組合でも考えていきたい。そのためにも、どのように職員全員に理念を広めていくかを深堀していきたい。また、今までの組合の考え方を変えられるようなことを5回を通して学びたい。

 

【F森林組合 S様】

消費の3要素は初めて知り、顧客に求められているものを知るということに対して印象が残った内容であった。様々な企業のロゴマークやコーポレートメッセージ事例を見て、自組合でもロゴマークや、コーポレートメッセージを作りたいと感じた。

また、残り4回の講座を通して、森林所有者、森林組合、行政の関わり方や、地域にとって森林組合の意義とは何なのかを学んでいきたい。

 

【林業事業者役員X様】

自分は、経営力に自信があったが、改めて、何の為に林業をしているか、その理念(ミッション)=自分の言葉が足りなかったことが、強く身に染みた。これがあると、人材育成、営業拡大も見えて来る。今日は、楽しかった!

 

【木材関係業者 N様】

自社の顧客を改めて洗いだし、何が顧客のメリットなのかを根本的に考えていきたいと感じた。また、これからの講座を通して林業・木材業にマーケティングを落とし込む方法を学びたい。(もっとたくさんの民間事業体に、是非とも、参加してほしい!!)

 

 

終わりに

2019年に入り、新庄村でのワークショップ、長野県でのフォーラム登壇、今回の京都府立林業大学校の講座と、今年もありがたいことに既に全国各地で講演のご依頼をいただいております。

講演のご依頼やご相談等ありましたらお気軽にご連絡ください。また、これまでの各地での講演については以下のURLからご覧いただけますので是非ご覧ください。

https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 1月 25, 2019 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 未分類, 講演&研修 報告

 

寒波が寄し押せて寒さ染みる12月12日(火)、兵庫県土地改良会館にて開催された「ひょうご木の匠の会・県産木材供給促進協議会合同セミナー」にて弊社代表古川が講師を務めました。

師走のお忙しい時期の中、会場には兵庫県内の工務店、林業大学校の学生、行政の方、約60名にご参加いただきました。

 

 

 

ライフスタイル(時間)を売る

今回は、県産材利用を推進する工務店様のご参加が多かったため、マーケティング寄りの内容をメインにお話させていただきました。

その前談として、施主はどういったポイントを重視して住宅を購入するのか、「住宅10ニーズ」をご説明しました。他の講演でも取り上げる内容ですが、まず会場の皆さんにクイズとして聞いてみるといつもユニークな回答を頂きます。弊社の講演、セミナーでは必ず要所にクイズを盛り込んだ参加型としています。

 

住宅のニーズを押さえたうえで、家を家(モノ)として売るのではなく、誰とどういった時間、ライフスタイルを作れるかが需要であること、具体的には様々なファンづくり(顧客接点の創造)こと、ファンづくりのためのツアーの4つのテーマをご紹介しました。マーケットシェアだけをみるのではなく、顧客の時間シェアをいかに増やすかが重要なポイントであることをお伝えいたしました。

 

 

マーケティングレクチャー

工務店の皆様にも知ってもらいたい最近の業界ニュースとして、森林環境税の現状と、新たな制度の導入について、木にこだわりを持つ工務店だからこそ、林業界の最新情報を知り、上手な制度活用をしていただければとのことでご紹介しました。

マーケティングについて講演では、基本的なフレームの「3C」、「消費の3要素」、「ライフサイクル(地と図の関係)」3つをレクチャーしています。3Cのフレームについては、ちいきのコラムでも紹介しておりますのでお時間がある方は以下URLより、ご覧ください。

https://chiikino.jp/blog/?p=7763

 

そもそも、「地域材ブランド化」とは何かという点では、単に県産材にロゴマークを付けるのではないこと、工務店側から自社が使用する木材の特徴を定義を明確にし施主に伝えることも立派な地域材ブランド化です。弊社が関わる具体的な事例としては高野山の高野霊木、信州落葉松のプロジェクトや、京都北山杉の空間提案、Clubプレミアム国産材の活動をご紹介しました。

その他にも重要なこととして社員の皆様のライフスタイルや、社内空間(モデルルーム)の設置について、さらに重要なこととしては、工務店は工務店としてだけではなく、林業、製材(木材加工)、家具・インテリアとの連携し、規格と企画を定めることをお伝えしました。

 

プレミアム工務店10の条件

最後に、プレミアム工務店10の条件を特別公開いたしました。1つだけ紹介しますと、講演の冒頭にお話しした「住宅10ニーズ」を知り、その中で自社の強みを3つ言えること。

プレミアム工務店10の条件とは、長年全国の経営者様と出会い、成功している工務店様の共通点をまとめた10項目になります。

昨年の5月に開催した国産材2.0のセミナーのDVDにはその他の項目も全て収録されています。

弊社WEBページで販売中ですのでご興味ある方は下のリンクより、ご覧ください。

https://chiikino.jp/?page_id=5945

 

お客様の声

・大変興味深くタメになる講演でした。弊社の経営を考えながら拝聴しておりましたが、しっかりと考えなければと思う内容ばかりでした。また、会社のことのみならず、自身の生き方についても考える良い機会となりました。(工務店A様)

 

・「住宅10ニーズ」に何が入るか、参加者に質問した回答の中に「兵庫県産材」が出てこなかったことに気がつき、ハッとさせられました。顧客へのアプローチの方法にヒントになる講演でもあり、今後は自社のブランディング、特にHPのリニューアルを進めていきたいと考えています。(工務店B様)

 

・情熱=好き×憤り、まず、何か一つでも好きなものを見つけようと思います。他にも胸に刺さる言葉がありました。林業をもっと好きになれたら、勉強にも身が入りそうです。(学生A様)

 

 

最後に、弊社では、今回のようなセミナーの他に、地域企業向けのセミナーや社内向け、お取引様向けの講演会、大学講義など、内容もご要望に合わせた講演をさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

過去の講演は以下のURLよりご覧ください。

https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 12月 13, 2017 Under すべての記事, セミナー報告, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告

 

2009年の岐阜県恵那市(第一回)を皮切りに、

記念すべき10回目を迎えた、産地巡礼(旧 現地研修会)。

プレミアム産地と出会い、知り、学ぶ旅。

2017年秋は、木曽ヒノキ備林の見学に続いて、

「日本一美しい村」に選出される岐阜県東白川村を訪れました。

 

霧雨が降る天気の中、

杉檜の森はまるで白いベールに覆われたようで、

幻想的な風景が広がっていました。

 

 

 

山間には、お茶畑も目立ちます。

ここは、約600年前、大沢村蟠龍寺の住職が

宇治から茶の実を持ち返り、茶の栽培を広めたと伝承される、

ひがし白川茶の産地でもあるのです。

 

 

視覚的にも静寂を感じる道中。

左右をお茶畑に囲まれ、その奥に東濃桧、杉の山が連なる。

国道41号線をまっすぐ進んだ先に、

いきいきと働く“仕事人の活気”に満ちた工場が現れました。

「山と共に、あしたをつくる。」株式会社山共です。

 

工場の外にはスタッフの車が均整に並び、

フォークリフトが滑らかな動きで地域材(東濃桧、長良杉等)を運んでいます。

そして中に入ると、事務所の皆さまが、

温かい笑顔で迎え入れて下さいました。

 

 

 

会社をご案内して下さったのは、

株式会社山共の田口房国社長。

当社の会社概要は、ご覧の通りです。

 

社名        株式会社 山共

所在地    岐阜県加茂郡東白川村越原9 76 番地10

TEL        0574-78-2516

FAX        0574-78-2236

代表者    代表取締役 田口房国

社員 14人(うち2名はアルバイト期間中)

創業        1955年12月

HP           http://www.yamakyo.com/

 

 

 

オフィス、最初に目に留まるテーブルは??

 

 

「こちらは、うち(山共)の材で作ってもらったテーブルです。」

事務所に入ってまず案内して下さったのは、打合せスペースにある木製テーブル。

近くの木工屋さんで制作販売されている商品だそうですが、

独自の加工技術によって、木材特有の「反り」や「曲がり」が発生しにくい製品です。

 

山共は原則として木材の「部材屋さん」です。

最終製品を作るメーカーに対して、素材を納めるお仕事。

しかしながら、田口社長を始めスタッフの皆さまは、

“どのような最終製品として使われるか”を意識して部材を製造されています。

 

事務所でお客様を迎えるテーブルも、

自社製品の最終形態を示す一つの象徴品ということ。

きちんと自社の最終商品にコミットしていること。

一つのアイテムからも、

お客様の先にいる、お客様(最終顧客)に対する責任とプライドを感じるのです。

 

一年の計は元旦にあり!?

 

 

さらに、壁にはびっしりと、習字の色紙が貼られています。

新年、社員全員で「一年間の決意」を書初めにしたため、

事務所の壁面に貼りだしているのです。

田口社長の文字は「終わらない挑戦」。

皆さん、見事に違う言葉が書いてあります。

隣を見ながら書初めするんでしょうか??気になってきました・・・

“一年の計は元旦にあり”とは言いますが、継続が要です。

宣言して貼っておいて、見られる意識を持つこと。

どの会社や家庭でも、すぐに真似できる習慣ですね!

 

弊社代表 古川が山共様のブランディングプロジェクトに通い始めたのは、

今から6年前のこと。当時(2011年1月)の色紙も残して下さっていました。

そこには、「共に走る」の文字。

日焼けした色紙に、月日の流れを感じますね。

 

 

 

山共流 福利厚生

 

 

事務所の中をさらに進むと、

予定表のホワイトボードには、「カレー」の文字。

 

 

 

そう、山共では、隔週土曜日はカレーの日。

田口社長のお母さま手作りのカレーを皆で食べながら、

最近のできごとなど雑談するそうです。

社員とのコミュニケーションづくりを大切にしたいという社長の想いもあり、

長年、継続されています。

 

 

事務所机の隣には、なぜか滑り台が置かれています。

急きょ、事務を手伝うことになった女性が子育て中で、

当時9カ月のお子さんを連れて働くようになり、

徐々に子供用アイテムが増えていったのだそうです。

 

ちなみに、「保育園落ちた日本死ね」のフレーズが流行した2016年。

田口社長がSNSに、このように投稿されていました。

 

~~~

【2016年4月1日の投稿】

「保育園落ちた、日本死ね」というのが最近流行っていましたが、

私としては「口が悪いなぁ」くらいにしか思っていなかったのですが、

ふと、うちの会社の事務所には小さい女の子がいることを思い出しました。

急遽事務員が必要になり、

知り合いだった女性に声をかけて来てもらうことにしたんですが、

その時に当時まだ9ヶ月だったTちゃんも一緒に来ました。

まだ乳飲み子でしたし、這い這いし始めた頃でしたね。

事務所の中にはおもちゃとか、柵?とか、誰が持ってきたのか滑り台までできて、

さながら託児所のようになっていきました。

 

初めて歩いた時や少しずつ言葉を喋るようになったりだとか、

休憩後にお片づけを手伝ってくれる姿は、

私も含め社員の癒しにもなっていると思います。

そういえば私も小さな頃、事務所や工場の中で遊んでいたなぁと思い出しました。

最初は戸惑いの見られた社員たちも、「ま、いいんじゃない」みたいな感じなって、

今では「いないと寂しい」という感じです。

(最近は2歳になって、自分でタブレットを操作してyoutubeを

見ているのが驚きですが笑)

 

こんなことが普通の会社で出来るとも思いませんが、

「保育園落ちた、日本死ね」という言葉の響きの中には、

保育園受かった→勝者

保育園落ちた→敗者

0か100、みたいなギスギスした感じがあって、

こういう「ま、いいんじゃない?」的なゆるさが失われつつある、

今の社会の雰囲気を感じてしまいますね。

 

~~~

 

 

 

ここが、山共フォレストの陣地!!

 

 

さて、産地巡礼(現地研修会)に話題を戻します。

製材業として昭和30年に創業された株式会社山共。

そして平成29年の今年には、林業部門のグループ会社として「株式山共フォレスト」が設立されました。

こちらは、山共フォレストの事務所です。

 

ちょうど現場から戻ってこられた副社長の榊間さんが、丁寧に案内して下さいました。

山共フォレストでは、

雨の日は事務仕事や製材部のサポートをすることで、天候に応じた不定休でなく、

できるだけ休日を統一するような働き方を選択されています。

 

ちなみに事務所は元木工所だった場所を月額レンタル中。

建屋には年期が入っていますが、屋内は気持ちよく整理整頓が行き届いています。

 

 

5Sとはいうものの、簡単にはできません。

道具の場所も、現場に行く前の確認事項リストもあって、一目瞭然。

道具を大事に扱うのは勿論のこと、

若い人や、来て新しい人も働きやすい環境づくりのためにも、

整理整頓から始めるべき、と話しておられました。

書類を仕舞うケースにも全てラベリングしてあって、

探し物をする時間も短縮でき、ビジネスとしての林業の効率性と安全性を日々、改善されている様子もうかがえました。

 

ついに、製材工場へ

 

 

そして、ついに製材工場へ。

工場内にストックしてある原木は、市場から仕入れたもの、自社林から山共フォレストが出材したものの両方で賄われています。

また、FSC®製品も製造しているため、これらは工程の中で非FSC®材と混在しないよう仕分けされています。そして原木は製材品、バイオマス燃料用、割箸用材、バーク、自社の燃料まで、余すことなくすべて加工してカスケード利用しています。

 

 

工場に入って驚いたのは、まずは機械の稼働率です。

訪問した際は特に繁忙期だったとのことで、全ての機械がフル稼働している状態でした。

 

お忙しいにも関わらず、

スタッフの皆さまは、爽やかな笑顔で視察組を迎え入れて下さいました。

そして、製材工場の中もやはり整理整頓されています。

 

 

 

工場の中にストックされていた美しいスギ材。

こちらは、とある社寺の垂木用材として納材されるそうです。

この製品にもエピソードがありました。

別のメーカーに発注していた顧客が、思う製品を入手できず、

「なんとか間に合わせてもらえないか?」と相談されたため、

なんとか調整して用意した注文材。

 

「『他に頼んでいたんだけどダメで、助けてくれませんか?』という連絡が多くて、

だったら最初から頼んでよ、と思いつつ(笑)、基本的には断らず、すべて対応をしています。

 

若い頃は、地域の中で誰よりも仕事をするぞという気持ちでやってきたけど、

最近は、人(顧客、地域の方)に喜んでもらうことが一番嬉しく、

それが自分の喜びにもなっているような気持ちかな。」

 

“仕方なく買ってもらうのが、とてもイヤ!”と話す田口社長らしいお言葉ですが、

 

「“困った時の山共さん”ってポジションが出来つつある。」

 

と地域信頼を得る企業の強みを垣間見ることができました。

 

 

 

工場見学を経て、午後の講座は、

村内にある「神土高齢者交流サロン」で行われました。

平成27年度の公共事業によって、

岐阜県産材(桧、杉)を40㎥使って作られた施設です。(平成28年3月完成)。

 

 

 

建物内には、カフェルーム、和室、交流ルーム(多目的スペース)があり、

また文庫貸し出しスペースや「ぎふ木育おもちゃ」のアイテムも充実していました。

浴室なども兼ね備え、いざというときの一時避難場所の機能も兼ね備えた施設です。

薪ストーブの前でいただく珈琲が、ご馳走ですね。

 

 

ここでは、「人材育成」や「離職率」についても真剣な議論が交わされることとなりました。

副社長2名体制や評価指標の公開、給与の底上げなど、

山共で今年から導入された仕組みの話もオープンに教えて下さいました。

 

中小規模経営であれ、「企業」として仕組み立てる面と、

たまには皆でカレーを食べたり、子供を皆で見守ったり、

「家業」時代から残る社員同士の関わり合いの両方が織り交ざる、

これからの時代を作る「地域企業」の素敵な社風に触れることが出来ました。

 

 

会社信頼を築く土台

 

田口社長に案内いただき、社員の方々にもご挨拶いただいた、工場見学。

『困った時の山共!』という会社信頼(ブランド)の神髄は、

 

①収益性を最大限に高めるカスケード利用

②高付加商材からチップまでの1品1品の製品管理

③担当責任制の人材配置と適性オペレーション

④誰もが分かりやすい整理整頓

⑤明るい挨拶から成る工場の雰囲気

というように、

経営者と職員との信頼を基にした製材工場の中の随所にありました。

 

さて今回は、「日本一美しい村でみた、工場編」と題して、株式会社山共様の事務所と工場についてご紹介させていただきましたが、産地巡礼ブログの最後には、「この山で一番自由な奴が林業王だ!!山共と田口社長のキャリア編」をお送りします。

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 12月 11, 2017 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 講演&研修 報告

 

今年度は「物流」と「財務」をテーマに掲げて開催している大阪経営実践研究会は、第3回が終了しました。台風が近づき天気が荒れ工場設備の保守などの作業もある中、今回も遠くから足をお運びいただいたメンバーの皆さまに御礼申し上げます。

 

~今月のMENU~

【1】各社報告

【2】テーマ講座

『木材ビジネスにおける“財務戦略”と“在庫管理”』

ゲスト講師:長谷部正明氏(株式会社古川ちいきの総合研究所財務パートナー)

【3】今月のマーケティング講座

『「第42回全国育樹祭開催1年前キックオフフォーラム(10/21)」&「神奈川建築士会講演(10/23)」を経ての情報提供』
講師:古川大輔(株式会社古川ちいきの総合研究所 代表取締役)

【4】話題提供

①最新業界情報の提

②オウンドメディア紹介

③新組織立上げ、構想の発表

 

テーマ講座:在庫管理不十分で黒字倒産の危機

「木材ビジネスにおける財務戦略と在庫管理」
長谷部正明氏(株式会社古川ちいきの総合研究所 財務パートナー)

 

今回のテーマ講座では、第2回の研究会でもゲスト講座を担当していただいた長谷部氏にお越しいただきました。前回は財務管理について財務三表の読み方のキホンなどを説明いただきましたが、今回は前回の応用、実践編として、財務戦略と在庫管理について詳しく解説していただきました。

財務戦略の立て方に加え、在庫管理が不十分なために黒字倒産が起こる場合があることなどをお伝えし、参加者の皆様の経理、会計システム、棚卸期間などを共有しながらディスカッションを進めました。

 

参加者の皆様からは、

「他社での財務会計の取組を知る貴重な機会となった。」
「月次の管理会計、日次の管理会計の他社の最新の取り組みを知ることができた。」
「小ロット多品目の製材業という特殊性で逃げていたが、在庫管理については、今後、必ず仕組を作る必要があると思っていたので良いタイミングでお話を聞けた。」
「在庫管理の方法によって、月次管理の精度が高まることは分かっていたが、それに基づいて、自社の事業計画(SWOT分析、販管費の計画)があることで、極めて高い金融機関の評価が得られることが出来た。」
「原価の算定方法には幾つかの方法を知り、自社でルール化する必要性を強く感じた。」

といった嬉しいお声を頂きました。

 

普段の経営業務では、他社の財務会計や在庫管理の方法についてはあまり詳しくお話を聞く機会はないと思いますが、本研究会では今回のように専門知識を持つゲスト講師のお話を聞くことに加え、参加者同士、経営者同士が意見を交換することで普段知ることのできない経営情報や業界の最新情報を得られる事が出来ます。

2009年から始まり、Clubプレミアム国産材メンバを中心に回以上開催してきた本研究会の1つのメリット、強みとなっています。
これからも、この強みを活かした研究会の開催を継続していきますので、全国の多くの熱い林業・木材業経営者の皆様に参加していただき、ビジネスのヒントにしていただけると幸いです。

 

 

マーケティング講座:新聞、雑誌の読み方

皆様は会社でどのような新聞、雑誌を購読しているでしょうか。林業・木材業界であれば、日刊木材新聞や現代林業といった業界誌は購読されていると思います。

 

今回は弊社スタッフから日経MJや新建ハウジングから切り取った記事と考察メモから最新トピックスを共有した後、

・新聞は2紙以上読むこと(新聞社によって考察が異なるため)
・業界紙以外の購読をして異業界の情報やビジネス情報を得ること
・会社として購読し、社員皆と情報を共有すること
・読むだけではなく、気になる情報を切り抜きメモをとること

が重要であることをお伝えしました。業界の枠にとらわれず、異業界の情報から経営ノウハウや需要のトレンドを得ることで自社事業のヒントを得ることもできます。実際に今回の研究会に参加された方々の多くは、日経新聞やプレジデントなどのビジネス雑誌を購読し、経営に活かしていました。

 

 

次回は、産地巡礼!<11/17(金)~18(土)>

次回は台風18号の影響で延期になっておりました、産地巡礼in岐阜東白からが11月17日~18日に開催いたします。産地巡礼では、大阪では会えない全国の経営者と交流の場もお届けします。

Clubプレミアム産地の風景や文化・食を味わうツアーですが、最たる醍醐味は、経営者の哲学に触れられること!Clubプレミアム国産材メンバー、株式会社山共さまの現場を見て、参加者と共に語らうことで、自社の事業へのヒントを学んでみませんか?

 

詳しくは下記URLの産地巡礼紹介ブログからご覧ください!

https://chiikino.jp/blog/?p=8689

 

チラシダウンロードは、画像をクリック↓↓

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 10月 28, 2017 Under すべての記事, セミナー報告, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

 

 

9月10日(日)、豊田市中央図書館で開催された「ウッディーラー豊田 地域材利用セミナー(都市木出張セミナー)」にてウッディーラー豊田会長樋口氏と共に弊社代表古川が講演、ワークショップの全体総括をさせていただきました。当日は、当初の予想を超える約50名の方にご参加いただきました。(ウッディーラー豊田については、WEBサイトをご覧ください。http://woodealer.jp/

 

 

「全国の地域材ブランド化事例」ご紹介

 

愛知県と豊田市の共催により開催された本セミナーでは、愛知県林務課から県産材利用の取組、豊田市森林課からは地域材利用の取組の説明があり、樋口氏からは今年5月に誕生した、新団体「ウッディーラー豊田」の紹介と今後の方針を説明いただきました。弊社からは「全国の地域材ブランド化事例」をご紹介させていただきました。

(ウッディーラー豊田の誕生については、弊社の過去のブログでもご紹介しております。https://chiikino.jp/blog/?p=7390

 

今回は、まず「ブランドとは何か」ということでブランドの語源や成り立ち、そして「見た目」だけではなく、圧倒的な商品力(サービス)があってこそブランドと言えることをお伝えしました。事例としては、弊社のブランディング事例でもある信州カラマツ、高野霊木の紹介、岩泉の取組をご紹介しました。

素材力は気候風土、樹種や品種、施業方法などにより高まっていきますが、ブランドは素材力に加え、加工力、営業力の総和であること、また資源量を把握したうえで出口(マーケット)とリンクさせるコーディネーターが必要であり、豊田でそのコーディネートを担うのがウッディーラー豊田であることを、事例を交えながらお話させていただきました。

 

 

「ウッディーラー豊田への関わり方」ワークショップ

 

セミナー後半には、「ウッディーラー豊田への関わり方」として、参加者の皆様と一緒にワークショップを実施しました。ウッディーラー豊田の2つのブランドである「CRAFT WOOD」、「MAKER WOOD」の視点のもと、多くのアイデア、要望、期待の言葉を頂きました。

・ウッディーラー豊田と製品開発を進めたい。

・施主と森をつなぐツアーを実施したい。

・住宅のウッドデッキや公共建築では特に学校に地域材利用が出来るのでは。

と具体的なアイデアやウッディーラー豊田との関わり方を示す参加者も多く、今後の活動のヒントを得られた有意義なワークショップとなりました。

 

 

おわりに

現在、森林所有者、森林組合、木材加工会社、商社、工務店・設計、行政職員、デザイナー、他にも、カメラマンやデザイナーといった異業種の方や一般の方まで広い分野から会員が集まっているウッディーラー豊田ですが、今後も会員の募集を続け、今回のようなセミナーや会員限定の勉強会なども企画していくということですので、ご興味のある方は、ウッディーラー豊田のWEBサイトをご覧いただき、お問合せや入会申込の検討をご検討いただければ幸いです。

(詳しくはウッディーラー豊田WEBサイトをご覧ください。:http://woodealer.jp/

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 日曜日 9月 10, 2017 Under セミナー報告, 講演&研修 報告