完成した納材物件に出逢う。まさに林業屋、製材屋にとって仕事冥利に尽きる瞬間です。こちら、2017年5月31日に完成した、東京大学総合図書館別館の地下1階「ライブラリープラザ」。フロアの天井に使われた2,200本の杉は、東白川村の大口地区から産出され、株式会社山共で製材された製品です。天井の中央は地上にある噴水の底の部分にあたり、キラキラ揺らめく光が差し込むことで、木材と相まってなんとも言えない優しい空間となっています。立木の状態から何度も設計士、施工者の方々と打合せを重ね、20人近い人数で進められた2年掛りでのプロジェクト。

 

今や首都圏を中心に、中大規模の建造物にも納材事例を増やす株式会社山共ですが、このような大きなプロジェクトも完遂できるようになるまでには、多くの苦悩がありました。では、どうやって壁を乗り越えてきたのでしょうか?産地巡礼で田口代表のセミナーを聞く前に、その一端に触れてみたいと思います。

 

 

ホームページに明記した「7つの約束」

(株式会社山共ホームページより)

 

株式会社山共では、今から約6年前、田口房国さんが代表取締役に就任して3年目の時期に戦略策定プロジェクトを行いました。その一環で徹底したのが、お客様への「7つの約束」の整備でした。「一見さん・お得意さんによって商品の売値が違う」、「無料~有料サービスの境が分かりにくい」等、これまでの慣習を取払い、どなたでも分かりやすく商品を購入いただける会社を目指そう!とルールを作り、それを新しく作ったホームページに明記したのです。ルールを整えることで、見積作成や商品説明、産地証明といった事務対応がスムーズになり、新規のお客様にも分かりやすく説明できる体制ができました。

 

 

大規模受注の先に待っていたコトは・・・?

【納材事例】みなとパーク芝浦(東京都港区)

 

「7つの約束」のみならず、会社の理念や強みを明文化し、情報誌等の広報を強化し、ブランディングプロジェクトで定めた内容を着実に進めていった株式会社山共。田口社長のトップセールスに続き、社員のチーム力で、新規開拓が進みました。そんな矢先に決まったのが、東京都港区にある複合施設「みなとパーク芝浦」の受注だったのです。それは、地上8階、地下1階、高さ54.9m、延床面積50,724.9平方メートルの大型物件。それまでの当社では受注してこなかった規模の受注で、「製品、仕上がっていますか?」と連日、進捗確認の電話が鳴り響きました。限られた人数で製品を作り続ける中でそれは、“電話が鳴るのが怖い”と思うほどに・・・。そして、少しずつ近隣の同業者に業務を依頼します。次第にできていったのが、東白川村の製材業者から発足した「チーム東白川」でした。大型物件への受注を通じて、不燃や塗装加工等、異業種と「縦」の繋がりを作ると同時に、地域の同業者と協業することでチーム東白川という「横」の繋がりが出来ました。「縦と横の繋がりがあれば、どんな物件でも納材できる。」今ではそう話す田口社長は、地域の同業者と共にチーム東白川としての受注も増やしています。「楽しい仕事こそ、一人でやらない。」「しかし、楽しい仕事とは、メインビジネスの信頼の上に成り立つもの。主力事業でキチンと利益が出ていることが大前提。」そう話す田口社長を始め、山共の皆さまは、自社の事業のみならず、まちづくり活動にも積極的に参加して地域を支えています。

 

 

株式会社山共 製材工場

 

今では大型受注の実績も増えた当社ですが、まず取り組んだのは、「品質」「価格」「納期」を社内外に明瞭にするルールづくりでした。では、工場の中ではどのように品質・価格・納期管理が行われているのでしょうか?今秋に開催する産地巡礼では、株式会社山共の製材工場を見学します。山林事業部を持ち、山づくりから製材までトータルで経営する林業製材会社のオペレーションを知る、またとないチャンス!また、今年も新入社員を採用した当社ですが、人材募集やキャリアアップについても代表からお話をお聞きします。

 

*販路の新規開拓を目指したい!

*地域連携のチームを作りたい!

*中大規模物件へターゲットを拡げていきたい!

そんな志を持つ経営者や、経営者の右腕となる経営幹部の皆さまのご参加をお待ちしています。

 

チラシダウンロードは、画像をクリック↓↓

 

 

 

【見どころ1】樹齢千年の木曽ヒノキに会える!神宮備林見学

こちらの内容では、中津川市加子母村へ移動します。東白川村の隣の中津川市になりますが、伊勢神宮の式年遷宮にて納るためのヒノキ備林を現地専門ガイドにご案内いただきます。次回の式年遷宮を前に伐採を控えているため、この時期を逃すとチャンスがありません。神事ならではの特殊な伐採方法が継承されている場所ですが、まさに今年、これから伐採予定のお話が聞ける貴重な機会です!

 

 

 

【見どころ2】特別講座 経営セミナー&ディスカッション交流

大阪で隔月開催する「経営実践研究会」の特別編として、経営セミナーを開催します。田口社長を始め、Clubプレミアム国産材の経営者が集まる参加型ディスカッションも必見!下記のテーマを中心としたセミナーをお届けします。

 

★ Clubプレミアム経営者による特別講座(講師:株式会社山共 代表取締役 田口房国社長)
1)5期連続業績向上のヒケツ
2)首都圏への納材、香港等の海外展開について
3)森林組合と連携、新たな人材育成、副社長制度の取り組み
4)clubプレミアム国産材、プレミアムとは何か
5)先代からの家業の継承と発展、その後の経営のウラ
6)東白川村の村づくりと自社経営

 

 

★ 株式会社古川ちいきの総合研究所 代表取締役 古川大輔 講
1)東京オリンピック後こそが勝負、地域ブランディング(トータル林業、フリースタイル林業をつくる)
2)財務と物流で、差別化すべく3つの経営ポイント
3)林業、製材業も人材募集や人材育成は戦略人事の時代へ

 

 

★ 参加者ディスカッション&交流会
1)既存の研究会メンバーとビジョン&課題をシェア
2)異業種の参加者にも内容をシェア⇒ディスカッション
3)最後に古川が「本日のまとめ」と題して、皆さまの経営へのメッセージを要約

+α:夕方からは、美味しい夕食と懇親会♪

 

 

 

【見どころ3】株式会社山共の製材工場見学

 

山林事業部から製材業までトータルで経営する株式会社山共。実際に工場を案内してもらいながら、事業内容やオペレーションを教わるまたとないチャンス・・・!。スタッフの殆どが地元の中学校卒業という、まさに地域密着型の企業でもありますが、人材募集やキャリアアップについてもお聞きします。

 

【見どころ4】バイオマス発電所見学

東白川村の隣町、白川町へ移動し、東濃ひのき製品流通協同組合が運営するバイオマス発電所を見学します。ちなみに同組合は、株式会社山共の田口代表が現在、代表理事を務める団体でもあります。バイオマス発電事業のみならず、同組合で製造している小径木丸太や、杉の梁桁材の集荷の仕組みや加工の流れも見学させていただきます。

 

【見どころ5】懇親会&セミナー・ディスカッション

持つべきものは、「近くの異業種、遠くの同業種!」。全国から集まる遠くの同志と懇親会やディスカッションでじっくり語らう時間を設けています。地元や異業種の間では言いにくい経営の悩みも、この機会に経営者同士で相談、投げ掛けてみてください。

 

 

日付  H29年11月17日(金)~18日(土)
場所  岐阜県東白川村~中津川市加子母村
定員 先着15名
参加費 30,000円(税抜)【会員は無料】
※交通費、宿泊費、懇親会費、昼食代は別途。
※宿泊手配は、事務局が代行いたします。
キャンセル料 宿泊、交通などの手配により、開催日から逆算し
下記の通りキャンセル料が発生しますので、ご注意ください。
・7日前まで(10日):宿泊費の20%
・6日前~3日前(11日~14日):宿泊費の20%+交通費
・2日前~(15日~):宿泊費の30%+交通費+受講費
・当日(17日):全額
お申込方法 メール: info@chiikino.jp

お電話:06-7878-6376

FAX :06-7878-6326

お申込内容 ①お名前
②ご所属
③業種(林業、製材業、木材流通業、建築業、その他)
④メールアドレス
⑤お電話番号
⑥交通手段(自家用車・電車やバス)
※上記をメールまたはお電話、FAXでお伝えください。
締切り 2017年11月8日(水)まで
※定員に達し次第募集を締め切ります。

 

 

 

下記のお問い合わせフォームから、『お申込内容』をご記入の上、お申込みください。

 

 

 

 

 

 

産地巡礼へ行く前におすすめのコラム集

 

 

 

 

「日本で最も美しい村 」にも選出されている、岐阜県東白川村。裏木曽山系の山に囲まれ、古くからの木材産地としても名を馳せてきた地域です。今秋の産地巡礼は、ここ東白川村で林業と製材業を営む、株式会社山共 が舞台です。今回のコラムでは、株式会社山共の拠点である東白川村についてご紹介します。続きはこちら

 

 

 

 

東白川村から、首都圏のみならず今や海外まで販路開拓を目指す山共ですが、そんな山共の代表・田口房国三と弊社代表・古川の出会いは、当時2人が34歳、今から6年前のことでした。今回のコラムでは、古川の日記を遡り、山共・田口代表と古川が歩んできたブランディング中のエピソードをお届けします。それは、田口社長が代表取締役に就任し4年目の出来事でした。・・・続きは、こちら

 

 

 

 

こちらは2017年5月31日に完成した、東京大学総合図書館別館の地下1階「ライブラリープラザ」の建物。天蓋に使われた2,200本の杉は、東白川村久須見地区から産出され、山共で製材された納材事例です。立木の状態から何度も設計士、施工者の方々と打合せを重ね、20人近い人数で進められた2年掛りでのプロジェクト。このような大きなプロジェクトも完遂できるようになるまでに、多くの苦悩がありましたが、山共ではどうやって壁を乗り越えてきたのでしょうか? ・・・続きは、こちら

 

 

「田舎でデカい夢を語るとバカにされるが、ここでは夢を語れないとバカにされるんだ。それが良いよね。」産地巡礼の開催を前に、“なぜ田口社長は、経営実践研究会に集まるのか”。そんな話をお伝えしたいと思います。・・・続きは、こちら

 

20年という周期を定めて社殿を更新し、新たな社殿に神体を移す伊勢神宮の「式年遷宮」。三重県の伊勢神宮で、林業施業と大工技術の継承を命題としている20年ごとに行われる式年遷宮では、なんと1回の遷宮で1万本以上のヒノキが用いられるそうです。長い歴史の中で一時的な中断はあったものの、約1300年の長きにわたり続けてこられました。この度は、産地巡礼で木曽ヒノキ備林を訪れる前に、簡単に予習してみませんか?・・・続きは、こちら。

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 木曜日 8月 17, 2017 Under お知らせ, すべての記事, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演・研修、コーディネーター

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