3月17日、静岡県静岡市で行われた
「静岡県森林認証推進協議会南アルプス部会」にて弊社代表 古川が講師を務めました。
静岡市内の森林所有者、林業事業体、森林組合役員をの皆様を中心に50名近くがご参加いただいた中、「森林認証材需要とマーケティング戦略」と題し講演をしました。
当日の講師は3名、1名は森林認証の制度概要と情勢、1名は静岡県内の森林認証の状況を
お話いただき最後に古川の講演という流れでした。
静岡市はSGEC-FM認証をグループ認証で2,000ha取得しており、
その取得拡大を狙った動きがあります。
その中で、講演では、「認証材の需要」について
理念と利益に関する導入、シェアの論理、林業の市場規模をお話しました。
まず、認証を拡大する前に林業全体、認証全体の中で自分たちはどのポジションに立っているのか、その中でどのような想いで森林、木材と向き合っているのかを確認していただけたはずです。
次に「マーケティング戦略」については、
QCD、消費の3要素といったマーケティングの基本をお話しました。
認証と非認証の2つの商品が並べられていたならば認証を選ぶ人が多いでしょう。
しかしながら認証の有無の以前に、顧客の必要性、欲求性を満たし、そのうえで物語性のある商品とする必要があります。
認証をこれから拡大しようとする皆様にとって、認証取得の前段階として、
もっと重要な基本があることを初めて知った方も、再確認できた方も多かったのではないでしょうか。
それでは、当日のご感想を一部ご紹介します。
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(林業事業体A様)
認証という前に、整理しなけrればならないことが多々あることが分かりました。QCDの方が認証より重要だと感じました。
(森林組合B様)
なぜ、木が売れないのか、その理由は自身にあるということを認識させていただきました。森林と木材加工業界が一緒になって、マーケティングしていくこと、地域企業との共通目標を探し、どう関われるかを考えていきたい。
(製材業者C様)
日々儲からない製材をしていて、それは自身の理念、ビジョン、努力が足りないのではと感じた。「認証材」という共通材を使い、川上から川下が一つになって、ひとつのモノづくりをする取り組みをしていきたい。
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静岡県は、弊社とも長いお付き合いがある浜松市の天竜地域を中心にFSC森林認証、
静岡市周辺はSGEC森林認証の取得が多く、認証に関してユニークな広がりを見せています。
つい先日、遠州森林認証グループがFSC認証を取得したりと、新しい動きも続々と見せており、
これからの動きが楽しみな地域です。
今回の講演が少しでも皆さまの活動のお役に立てれば幸いです。
今後も日本全国津々浦々、本当に地球に必要な森林認証、そして儲かる森林認証とは何かを考える時、皆さまの地域で何らかのお手伝いができればと心から楽しみにしております。