経済活動には、ライフサイクル理論というのがあります。
導入期から始まり、成長期になり、安定期(成熟期)になり、衰退期となる。
それは、
栄枯盛衰という言葉とは若干に異なりますが、主体的行動な努力の結果から生まれるものでなく、
顧客の消費行動が総体として現れるいわゆる、世間の流行り廃れ、といってもよいでしょう。
これを諸行無常という大きな流れのせいにするのでもなく、その動きやスピードを感じて、先を読むことをすれば、常に勝者になることは難しいけれども、負けない力をつけることはできるものです。世の中は、弱肉強食ではなく、適者生存です。適者というのは、強い、弱いというのは、その時代、その時流により変わるものであり、変化に対応するものです。
昨日は、
3つの経験がありました。
1)「明らかに俺新しいことやりたいんだ、これやりたいんだ!」と
ご自身は導入期だと思っている方でしたが、
私からすれば、
「すみません、もうそれ、ある地域でやってますよ」というシーン。やはり全て、客観的に見て今どの立ち位置にいるかを理解せねば、戦略を間違え、その努力はすべて無駄(死)に向かうことがあります。
2)あるベンチャー起業家の話
「おれ、すげぇだろ」と自慢していました。それは確かにすごいこと。
しかしそれは単にそのビジネスが成長期だっただけで、誰でも経営者になれる、問題は次の持続性を生み出すかが起業家から企業家と、言われるようなシーンでもありました。
3)もうひとつは、
自分自身の会社の変化への対応です。
新しい提案をどう社内に取り入れていくか、最近どうも、林業関係の話題が増えてきました。
色々な方が参入しています。ある意味、新しい成長期になっているかもしれません。
企業体としての変革を、社員提案や外部の知恵からも実現するようにならねば、成長期に乗れません。また、補助金に慣れて弱体化している経営体、市場を撤退せずに林業を行っていると指摘される方もいらっしゃいます。
さて、ある日、
都知事候補の小池百合子氏が選挙PRのために、
奥多摩に行って、東京チェンソーズの青木君ところへ行って
林業体験し、東京の多摩地区のPRをしていましたが、時代も変わったなと思いました。
票が少ないところも応援しているという姿勢は、票の大きいところにも間接的に波及しますし。それが林業というものなのかもしれませn。
農林族とか族ではない「属」ではない、俗な流れにはなってはいけないが、時流に適応していかねばならない経営の持続可能性とは何か。
林業の持続可能性と経営の持続可能性を、視野広く、ライフサイクルで見ながら、今を勝ちにいくのではなく、負けないように動いていく。
また、今日も毎日、アリとキリギリス。
自分に負けないように。
(追伸:古川は都民ではなくなりましたが、小池氏、当選おめでとうございます。東京の緑(山)も、変わるかな?)
(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記 2016.07.28より編集)
代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔 Daisuke Furukawa
twitter: @daisukefurukawa
blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記
地域と森林林業専門コンサルタントとして全国の産地を飛び回ること十数年。会社のミッションは、森林や林業、山村の問題解決ではなく「価値創造」です。そんな志を共有できるお客様・そして未来のビジネスパートナーとの更なる出会いを目指して、古川の考えや、先輩方から教わった学びを言葉にお届けします。