「うちの会社は、新人を入れられない」
「うちは即戦力(中途採用)しか入れられない」
「人を育てるには手を止めねばならないし、教えることで経費がかさむ。」
中小企業の経営者から、このような言葉(ご相談)を受けることがあります。
しかし、「それゆえに儲けられない組織になっているのではないでしょうか?」とお答えしております。
儲かってから人を雇うのではなく
この人を雇いたいから儲けていく。
(こんな人と一緒に仕事をしたいから、儲けていかざるをえない)
という感覚でしょうか。
例えば、プロジェクトチームを作るとき
以下4つのタイプの人材を入れるべきといわれています。
・大局でマネジメントできる人(リーダー)
・時間をマネジメントできる人(タイムキーパー)
・知識(技術)のプロフェショナル(実行玄人)
・発想(着眼)のプロフェショナル(発想素人)
もちろん零細企業であると、
これら全てができるリーダーがいることが理想などいわれますが、一人でバランスをとるのは難しいですし、起業当初はよいですが、経営が継続していくと、やはり閉塞感がでてしまいます。
少ない社員数であっても、如何に(近しい)外部のパートナーをいれるかは、重要です。
学生でもいい、主婦でもいい、お客さんでもいい。
だから、特に4番目のいわゆる“アホ”と呼ばれる新人が入ることで、
発想素人からの気付きが多く得られ、教えていく中で
玄人ばかりで停滞しがちな組織が“実行玄人”になる。
経営の根本は、「人」です。
即戦力も良いですが、
色々な人が出入りする組織を受け入れること。
業界が停滞しているのも問題の根源には、
発想素人を受け入れる勇気がないところにあるのかもしれません。
業界って言っている時点で
自らドメインを定義してしまうから、停滞してしまうのですよね。
とある人(ワカモノ、バカモノ、ソトモノ)が
「○○というプロばかりの前で、
講演の依頼があったんですがどうしましょう」
と、相談を受けましたが、
「私は素人です。素人発想しかしていません。
この素人の話が皆様プロの息抜きと何かに一部でもお役に立てればと
幸甚ですと、いい切ればいい」とお答えしました。
素人、玄人。
共通ビジョンが軸にあれば、どちらも欠かせないのではないでしょうか。
ちなみに、発想素人、実行玄人というのは、
船井総研時代、船井幸雄氏からの学びです。
(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記 2015.06.15より編集)
代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔 Daisuke Furukawa
twitter: @daisukefurukawa
blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記
地域と森林林業専門コンサルタントとして全国の産地を飛び回ること十数年。会社のミッションは、森林や林業、山村の問題解決ではなく「価値創造」です。そんな志を共有できるお客様・そして未来のビジネスパートナーとの更なる出会いを目指して、古川の考えや、先輩方から教わった学びを言葉にお届けします。