ご縁あって、私・岩井有加が三重大学生物資源学部の1年生向けに講義をさせていただきました。

「生物資源学総論」として、農林漁業全般についての講義の中で、

ゲスト回としてお招きいただきました。

 

林学出身の自分自身が、

「自分が学部生のときにこんな講義が聞けたらよかったのに」と思う内容をお届けしました。

 

タイトルは「森ではたらく!~林業の魅力とキャリアプラン~」。

 

私の経験上ですが、

大学の林学で教科書通りの勉強をしていると、

「林業はスギヒノキ⇒間伐せねば」という単純な方程式に凝り固まりがちで、

また右肩下がりのグラフばかり見ていると、「林業は暗い」という

”林業自虐史観”のようなものが、気が付いたら刷り込まれていることがあります。

 

また、林業と言われても、具体的にどのような人がどんな仕事をしているのか、

大学の授業では出会う場面が少なく、

なんとなく「木を伐ること(キコリ)が林業?」「大学を出たら就職先は公務員?」

くらいのイメージしかないものです。

 

そこで、

●スギヒノキだけではない、日本の林業の多様性

●そこに生きる「はたらき方」の多様性

 

を伝えるべく、お話しいたしました。

~~~~~

 

テーマの一つ「学生時代に行っておくべき林業地10選!」では、
(といいながら15個くらい紹介したと思いますが)

 

私が実際に訪れた、各地の

著名な、また知られざる日本の林業産地をご紹介しました。

 

・日本三大美林&日本三大人工美林のどこか

・スギヒノキの中でも北山林業など特殊な施業

・カラマツ、アカマツ、アテなど多様な針葉樹林業

・広葉樹林業

・海外林業(どこか1つ)

 

を、学生時代のフラットな目で見て視野を広げておくことが大切と思います。

それに加えて、

 

・自分の身近にある山、ご縁のある山

 

と出会うこと。

これは、近所の山、家族が所有する山、サークルや研究で出会う山

どんなきっかけでも構いませんが、自分が林業を見るときの、軸足となる山です。
思えば私も学生時代には、

かなり色々な方々にお世話になり、各地の山に御邪魔しては勉強させていただきました。

しかし、仕事に就いてからも、まだまだ新しく出会うことばかりで、林業の世界は本当に広く、底知れず奥深いのです。

~~~

 

また、キャリアプランを描くべき参考図書として、

「森ではたらく!27人の27の仕事」をご紹介しました。

 

ここには、森の多様な資源をいかし、それぞれのライフスタイルを体現している27人が登場します。

木を伐る人や公務員だけでない、可能性を感じてもらえればと思います。

 

 

 

みなさんの「10選」はどこですか?

 

みなさんの「はたらく」は何ですか?

 

 

考えて頂くきっかけになれば幸いです。

お世話になりました三重大学の皆様、この度は誠にありがとうございました。

 

岩井有加

 

Posted by wpmaster on 火曜日 7月 5, 2016 Under — 大学連携, pick up, すべての記事, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告

 

 

今年4月、アジア初となるビーチの国際環境認証「ブルーフラッグ」を取得した、高浜・若狭和田海水浴場。

ブルーフラッグとは、

1)水質
2)環境マネジメント
3)環境教育
4)安全とサービス

 

の4つのカテゴリに基づく33の基準を満たしたビーチ・マリーナに与えられる、国際環境認証であり、

「ビーチ、マリーナの所在する周辺地域の持続可能な発展を促進すること。」

とう理念が掲げられています。

 

その美しい砂浜に、この夏は新しい景色が広がりました。

 

 

波打ち際まで続くのは、杉板を敷いたウッドロード。
一枚ずつ丁寧に面取り加工が施されています。

 

この杉の道があることで、身体が不自由な方も、専用の車いすに乗って波打ち際で海を楽しむことができるようになりました。

また、杉板の上は熱くなりにくいため、真夏日の砂浜でも安心して裸足で歩くことができます。

 

 

 

 

もうすぐ夏本番。ウッドロードが笑顔で賑わう日も間近ですね。

 

Posted by wpmaster on 水曜日 6月 29, 2016 Under pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~, 未分類

 

 

6月25日は広島県北広島町にて、
広島県木造住宅生産体制強化推進協議会事業の一環で、講演及びワークショップのファシリテーターを務めさせていただきました。
★チラシの詳細は、画像をクリックしてご覧ください。

 

 

 

 

なお、「中国山地の木をプレミアム化するマーケティング講座&ワークショップ」と題した当講講座は、
6月25日、8月27日、10月30日と、全3回のプログラムを予定しています。

 

初回は「日本の林業の概要を知り、プレミアム化とは何か考える」をテーマに掲げ、
建築設計士、大工の方々を中心に25名の参加者様にお集まりいただきました。

 

今回の講演は、このようなメニューで開催しました。

 

①日本の林業概要
・日本の木材と産地
・選ばれる製品(地域産材)、3つのポイント
・日本の森林概要
・日本林業の市場規模

 

②価値観とは何か
・自分軸と時間軸
・情熱方程式

 

③マーケティング講座
・消費の3要素
・ライフサイクル(地と図の関係)
・代替財と補完財
・セルフコントラスト

 

④ワインのような日本の林業~産地紹介~
・奈良県川上村 吉野林業について
・工務店主催の伐採見学ツアー
・林業の企画と規格

 

また、講演の間には「地場産材をプレミアム化するためのワークショップ」と題して、
参加者が3つのチームに分かれ、“住宅10ニーズ”についてアイデアを出し合いました。

 

 

今回のワークショップは、
1) 家づくりで重視されるポイントを優先順位の高い順に列挙し、ルール化
2)古川より「住宅10ニーズ」のフレームをレクチャー
3)「住宅10ニーズ」×「地域産材」の掛け算による売り方を提案

 

という手順で進行しましたが、日頃から家づくりに携わっておられる皆さまですので
住宅そのものの商品の他にも、立地、住宅保証やローン計画の提案といった、住宅販売に纏わる
重要なポイントを網羅的に書き出していただきました。

 

 

しかしながら、
「住宅10ニーズ」×「地域産材」の掛け算による提案となると、
「う~ん、とても難しい!」
「そもそも、このアイデアが弱いから、日本の木が売れない訳ですね!」
「正直なところ、自分が家を買うことをイメージしたら、より悩ましい」
といった反響がありました。

 

 

短時間のワークショップではありましたが、参加者様同士で話し合った後は、各チームによる発表会。
付箋に書き出したアイデアを発表していただきました。

 

 

 

全体的に設計士工務店関係の参加者様が多かったためか、
住宅10ニーズに対する理解が高く、地域産材を掛け算で売っていく必要性を意識されている一方で、
国産材を使った家づくりの提案については、
・地域資源の利用、環境保全等の大きな理念のため
・施主へ補助事業を提案できるため といった認識がありつつも、

 

 

一方で、

「地域産材の材料としての良し悪しを知らなかった」、
「地域産材の物語性について付加価値を掘り下げたことが無かった」等といった感想が挙げられました。

地域産材の強みや特徴とは、
異素材、他産地材と比較して見出されるものでもあります。

 

つきましては、次回8月27日(土)の講演&ワークショップでは、
「木材が選ばれる理由を定義しトータル林業について考える
~異業種、異素材、他産地の木材と比べて地場産材の強みを定義する~」をテーマに掲げ開催します。

 

今回のワークショップのテーマに掲げた「住宅10ニーズ」×「地域産材」の掛け算による売り方を宿題に、
アイデアを持ち寄って、さらに北広島町産材の強みについて、掘り下げていきたいと思います。
ぜひ、川上から川下の関係者様まで、お誘いあわせの上、ご参加くださいませ。

 

 

なお、講演終了後には、7名の方々に古川の著書「森ではたらく!27人の27の仕事」をご購入いただきました。
ご購入いただいた方にはサインを書かせていただき、それぞれの“森ではたらく仕事像”について、お話することができました。

 

講演中にも「林業・木材業の“担い手”で何が起こっているか?!」と題した内容をご紹介しましたが、
書籍の中では、森を伐る人、森を香らせる人、森で育てる人…27人の著者が自らの言葉で、等身大の想いを綴っています。

 

それぞれの目を通して見た、はたらく場としてのリアルな「森」像。
実際に森ではたらく方のみならず、山や森が好きな方、街に日常を置く方々にも、
仕事と暮らしの「日常」と「非日常」について、感じていただける一冊となっております。

 

★まだお読みでない方はこちら↓↓
森ではたらく!27人の27の仕事  販売ページ

 

 

最後に、参加者の皆さまからのアンケートから一部をご紹介いたします。

 

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講演受講者さまアンケート(一部抜粋)
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■建築設計事務所 A様
県産材の売り方について聞かれた時、そこが分からないのに気づかされた。
一般論で、地元の土地に地元の材料は、リーズナブルで安心とはいえるが、
本当の質については全く分かっていない。そこを探すことが大事。

 

 

■素材生産業 B様
林業の市場規模の話を聞き、広島の田舎で本当にその規模感を体感しています。
同時に、自分の価値観とは、立ち位置で変わるものだと実感しています。
今日も、講演の場で、情熱を持った同志と出会い、再会がありました!

 

 

■デザイン設計事務所 C様
単純に木だけでは売れないということを再認識しました。
何をもって売れるものにするか。(売れることは、プライドと継続性に不可欠)

デザインという自分の立場も踏まえつつ、考えていきたいです。

何度お聞きしても、マーケティング理論は勉強になります。
「なんとなく地場産材」からの脱却の重要性も認識しました。

 

 

■NPO法人 D様
消費の3要素がプレミアム化のヒントになりそう。
ストーリーをつくる具体例などをもっと知りたいです。
山林ツアーの事例紹介も、何をどう見せるのかと参考になりました。
町内同士でも知り合うきっかけが少ないので、参加者同士の交流から雰囲気づくりについても期待します。
また、日本林業の全体が見える講演でした。今後は、広葉樹の活用事例についても知りたいです。

 

 

 ■E様
価値提案のお話が良かったです。
立場を置き換え、WEB作成等と重ねて考えると、イメージが膨らみました。

 

 

■ F様
ワークショップを含め、参加者同士が会話をする時間をもっと取っていただいたらより面白くなると思います!
他の職業の人の考え方を聞くことで、木について理解できるのではと思います。
山を見る会、木を語る会の開催はいかがでしょうか!!

 

 

■工務店関係 G様
顧客目線のマーケティング、国産材の売り方等々、
新しい視点からのお話で、大変参考になりました。

 

 

■大学関係 H様
木材のブランド化のために必要な3要素のテーマが大変印象に残りました。

 

 

■行政関係 I様
初回、導入となる会でしたが大変楽しく、勉強になりました。
私の仕事である「町のブランディング」やマーケティングについてのお話、
価値の作り方、とても参考になりました。

 

 

■J様
予想外の講演でした。
範囲、掘り下げの深さ、視点…
気持ちよく聞けて満足です。

内容が多すぎて印象に残る点が絞り切れないくらいでしたが、

次回もよろしくお願いします。

 

 

■まちづくり関係 K様

トークのパワーとテクニックがすごいです。
伝えるごとに具体例があり、モデル図もあって分かりやすかった。
マーケティング論やスキルについても大変勉強になりました。

森林の土地利用としての役割とステージごとの条件について、
林業に適する山と不適合な山の条件などがあると思います。
そのような意味で、日本の山林はどの地域が好条件なのでしょうか?

建築用材の他に、強度を含めてスギの家具材やヒノキのプラスチック複合材などの加工方法もあるかと思いました。
このような使用事例の市場規模は小さいのでしょうか。
次回は、海外の林業事業やブランド化についてもお聞きしたいです。

 

 

■まちづくり関係 L様
話を聞くだけではなく、自分達で考え、楽しく参加できました。
地域の山を元気にするには、何をすればよいだろうか?

 

 

■都市計画関係M様
相変わらずのキレキレの語り口調で、端的に整理されていますね。
色々な経験が生かされていると感じました。

 

 

■建築設計業 N様
市場規模は小さいが、国土の大半を占める森林。
そのうち、植林地も多く、地産池消えるのために、林業の復活再生はとっても重要だと思っています。
その術を学びたいと思い受講しました。マーケティングの手法を知り、
上手に活用すれば、林業以外のビジネスでも活用できると思いました。

 

広島県産材の特徴を知る必要があり、国産材や他産地材、海外産材との違いを理解し
売り込みのアイデアを出すことも必要となるでしょう。
何に、どこに活用すれば材が光り輝くのか、次回の講座で考えたいと思います。

 

 

■建築設計業 O様
木材についての講座でしたが、それ以外にも通ずる内容で、興味深く聞きました。
私は主に、家屋調を生業としています。空き家や古民家に入ることが多くありますが、
古材の利用やリノベーションについても興味があり、知りたいです。

 

 

■NPO法人 P様

芸北の木をどう生かしていけるか、沢山の気付きを教えていただけたなと思います。
林業に関わらず、芸北地域を良くしていきたいと思っている人と第二回に参加したいと思いました。

 

 

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アンケートにご協力いただいた皆様に、心より御礼申し上げますと共に、
次回の講演についての参考とさせていただきます。

それでは、第二回8月27日(土)も、よろしくお願い申し上げます。

 

Posted by wpmaster on 土曜日 6月 25, 2016 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告

山守の方に案内していただいた、約270年生 ・ 大径木の切り株。

伐採されたのは、今から約10年前。

近くに大きな岩があり、根元部分までチェンソーを入れられず、高い位置で伐採されました。
ただし、根本部分(元玉の下部分)も、年輪の詰まった貴重な素材。

チェーンソー技術を駆使して半分だけ伐り出しため、このように特殊な形の切り株が残っています。

山から余すことなく素材を搬出する、職人技。
この後の料理はいかに・・・?

 

Posted by wpmaster on 金曜日 6月 3, 2016 Under pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~

★経営実践研究会[国産材ビジネススクール]6月度のご案内★

 

2009年から開催しております、「経営実践研究会[国産材ビジネススクール]」。

今年度は年5回の研究会+2回の現地研修視察会「産地巡礼」

というプログラムでお届けしてまいります!

(詳細はこちら ⇒ https://chiikino.jp/?page_id=187

 

過去の研究会報告はこちら

 

★3月度研究会:「製鉄と製材」 https://chiikino.jp/blog/?p=5098

 

★2月度研究会:現地視察会in熊野 https://chiikino.jp/blog/?p=5037

 

★1月度研究会:「林業バリューチェーン」 https://chiikino.jp/blog/?p=4982

 

 

6月度のご案内です。

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経営実践研究会[国産材ビジネススクール]

6月24日(金)14-18時 大阪市内にて開催

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製材、林業、流通、工務店まで一気通貫型の、経営者による参加型研究会です。

毎回最新のマーケティングレクチャー、そして
「Clubプレミアム国産材」のメンバーとゲスト講師による講座を行います。

 

6月度のゲストは、異業界から学ぶ!繊維業界の事例のご紹介です。

 

■日時: 6月24日(金)14-18時

■場所: 新大阪駅前会議室(詳細はお問い合わせください)

 

■内容(予定)

1)各社紹介

2)今月のマーケティング講座

3)Clubプレミアム国産材 メンバーによるプレゼンテーション

4)ゲスト講座:

「繊維業界の流通を変える、新たな展開(仮)」

繊維問屋から新たなビジネスとして、
“伝統工芸 × 100年企業 × ユニークアイデア”
をコンセプトにした衣料ブランドをリリース。
単なる「素材卸業」を超えて、流通を変え、商品を生み出していくビジネスモデルについて
ご紹介いただきます。同じく素材業である林業、木材業にとってのヒントが満載のテーマです!

 

※終了後、懇親会を開催します。

 

■受講料

単回受講:お一人様2万円+税

通年受講:15万円+税(研究会全5回+現地視察2回:欠席回もテキスト配信)

 

※詳細はお問い合わせください。

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お申込は

 

お電話06-7878-6376 または info@chiikino.jpまで。

①お名前

②ご所属

③役職

④お電話番号

⑤メールアドレス

 

を明記の上、お申し込みください。

*本音のディスカションを行うため、1地域(商圏)1社に限定しておりますので、事前のご連絡が必要です。商圏によってはお断りをする場合がございますのでご了承ください。

Posted by wpmaster on 水曜日 6月 1, 2016 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, pick up, お知らせ, すべての記事, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

5月21日、早くも夏を感じさせるほどの陽気の中、

「“国産材2.0”日本の森と暮らしをプレミアム化するマーケティングセミナー」を
開催致しました。

 

創業5年目を迎えた弊社の本拠地・大阪にて、

日頃からお世話になっている皆様からはじめてお会いするお客様まで、
幅広い層のお客様にとご用意した特別セミナーは、
開催1週間前から満席となり、結果43名もの方にご参加いただきました。

 

今回のセミナーのテーマは「国産材2.0」。

これまで、おもに建築家の呼びかけで進められてきた、国産材利用と産地連携を、

次の「第二世代」は、産地側が自ら発信し、

業種を超えてトータル林業により連携していく。

 

そのために、林業、製材、流通、工務店、そして行政がすべき「50の条件」をメイン講座でご用意いたしました。

内装に杉を利用した、バー風の空間で、
各プレミアム産地のサンプルや商品展示もご覧いただきながら、
セミナーが幕を開けました。

 

~本日のMENU~

【1】古川大輔 講演

【2】ゲスト講演「私達、これでプレミアムになりました!」

【3】公開レッスン

【4】懇親会&林業BAR

 

それでは、当日の様子をお伝えします。

 

【1】古川講演「明日からやれる!日本の森をいかすPremiumな林業会社、製材メーカー、木材流通店、工務店になるための「50の絶対条件」大公開!」

メインセミナーとなる弊社代表・古川大輔の講演。

これまで10年間の、各地でのコンサルティング経験から編み出した、

独自のマーケティング視点と、実践にすぐにつなげられる、経営の秘訣をお伝えしました。

 

まず第1講座は、「プレミアムとは何か?」を考えるための基本講座。

「自分軸と時間軸」、「情熱方程式」、「理念と利益」など、

利益の源泉となる考え方や、価値観についてレクチャーいたしました。

「あなたにとっての田舎はどこですか?」

「あなたにとって何が日常で非日常でしょうか?」

「本質的な自社の強み、3つ挙げられますか?」

 

日常と非日常の差異が、顧客に求められることで価値を生み出していく。

そのことに気が付くことから、すべてのビジネスが始まります。

 

 

そして第2講座は、

「明日からやれる!日本の森をいかすPremiumな林業会社、製材メーカー、木材流通店、工務店の50の絶対条件」と題して、

 

まず初めに、競合他社との差別化のための「7要素」をご紹介。

そして、業種別にそれぞれ10個、プレミアム企業になるためのポイントをご紹介しました。

 

 

 

【山から直接仕入れをせよ。】

⇒ただし、コストは上がります。それでも直接仕入れをする理由とは・・・!?

 

 

【品質基準書をつくるべし】

⇒品質基準は、JASだけじゃない!自社基準を明確にし、「約束」すること。

 

★つづきは・・・古川の講演を収録したDVDを後日販売予定です!詳細後日。

 

【2】ゲスト講演「私達、これでプレミアムになりました!」

次にゲスト講演として、弊社がプロデュースさせていただいた企業様から
過去、現在の取り組み、そして未来への抱負を語っていただきました。

 

プレミアム製材メーカーは、竹下木材有限会社様。

島根県で、地松を専門に製材されています。

 

実は以前は、マツよりもスギや外材を挽いていましたが、

理念を整理し、地松に特化して事業を進めていく覚悟を決め、

商品開発、顧客開拓、設備投資を重ねたことで、現在があることを

参加者の皆さまにお伝えいただきました。

 

 

次に、プレミアム林業会社からは、株式会社ソマウッド様。

静岡県にある全員がIターン者であり30代という会社です。

代表の久米さまからは、社員の幸せを軸にした、雇用体系やオリジナルの福利厚生、

そして情報発信、販路開拓について、試行錯誤しながらも前に進むその取り組みを、熱く語っていただきました。

 

「林業では珍しいから、ではなく、当たり前のことを当たり前のようにやろう」

というメッセージをいただきました。

他業界では当たり前のWEBサイトを作る、当たり前の正規雇用をする。
そこからさらに今後は、「当たり前+α」ができる会社を目指しているとのことでした。

さらに、当日参加できなかったプレミアム企業の皆様からは、

ビデオメッセージをお寄せいただき、上映させていただきました。

 

 

【3】公開レッスン

 

講演終了後、ご質問を募り、その場で古川と会場の皆様からアドバイスを行う、

ディスカッション形式の「公開レッスン」を行いました。

 

ご質問を頂いたのは、京都府からお越しの林業会社様。

「山林を手放したい」という所有者が増える中、自社で購入すべきか、

どのように所有者に利益を還元していけるのか、という問いかけに対し、

 

それはまさにビジネスチャンスであること、また

長期的視野に立ち、ビジョン=夢を描くことの重要性について、

会場も巻き込んでの議論となりました。

 

 

【4】懇親会&林業バー

セミナー後は、参加者の皆さまと、熱い懇親会です!

 

今回、「お酒を通じて、山や木の世界に出会う」を
コンセプトに活動している、「林業BAR」のお2人が駆けつけてくれました。

 

お二人とも、実際に林業や建築に携わりながら、

ユニークなカクテルで出張BARを展開されています。

 

当日も「クロモジントニック」、「山椒モヒート」、「ヒノキ角ハイボール」など、

普段は味わうことのできない林業にちなんだ森の味を楽しみました。

 

 

 

 

さらには、プレミアム産地の一員であり、

木工と酒造を手掛ける地域商社「ばうむ合同会社」様からは、

自社商品である本格米焼酎「天空の郷」の試飲や、

オリジナル木製品「もくレース」の争奪じゃんけん大会のサプライズもあり、

会場は大いに盛り上がりました。

 

 

 

 

 

今回、関西を中心に、新潟、東京、鳥取、宮崎などから、幅広い業種の方にお集まりいただきました。

普段会うことのない遠くの同志、そして異業種の方、
ホームページなどでお互いのことを知っていたが直接会うのは初めて、
といった参加者同士の出会いの場となりました。

~~~

おかげ様をもちまして、本セミナーを大盛況のうちに終えることが出来ました。

全国各地から多くの方にご参加いただき、感謝しております。

 

★★参加者の声★★

 

「工務店を進化させられる内容だと感じました。自分たちのスタイルや教育を見直す機会になればと思います。今回のセミナーでは全国各地で活躍されている方の話がきけたことが1番良かったです。」

 

「改めて、選ばれる林業会社を目指していくことを決意しました。」

 

「具体的な事例を紹介しつつ、概要をわかりやすくお話してくださり、まだまだ聞きたいなと思う内容でした。」

 

「初めて古川さんのお話を聞いて、まず刺激的でワクワクする気持ちと、実は林業界の現実は厳しいという背景がある中でのドキドキがある感覚を味わった半日でした。実際にできることがたくさんあることを、見える化していただいたので、具体的なイメージが膨らみました。」

 

「プレミアム○○のための絶対条件!で、具体的に提示して頂いた内容から、現在自社でできていること、中途半端なこと、やった方が良さそうだが目的と効果が不明瞭だったことがだいぶ明確になり、本腰を入れて取り組んでいこうと背中を押されました。ありがとうございました。」

 

「木が好きで設計の仕事をしていますが、今の建築業界は林業界には目を向けていない現実にどうしたらよいか考えていました。今回のセミナーで、林業界の現状を知ることができ、最終顧客に近い設計者こそ、林業界の方とコミュニケーションをとる必要性があるのではと感じました。」

 

「業界の垣根を越えてのセミナー、新鮮でした。次回も機会があれば参加したいと思います。」

 

他にも多くの嬉しいお言葉をいただきました。
この度の出会いを大切にし、今後も、このような学びと出会いの場を創造してまいります。
次は是非、皆さまの地域でお会いしましょう!

 

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今回のセミナーに参加したいのに行けなかったという方に、朗報です!
今回セミナーの内容を収録した、DVDを、数量限定で販売いたします!

★販売予定価格:12,000円(税込)★
★6月発売予定★

購入方法等の詳細は、後日弊社ホームページにて発表致します。
お楽しみに!!
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Posted by wpmaster on 土曜日 5月 21, 2016 Under — プレミアム流通店, — 地域ブランド工務店, — 産地ブランド・選ばれる林業会社, — 選ばれる製材メーカー, pick up, すべての記事, セミナー報告, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演・研修、コーディネーター

 

★★特別企画開催★★ 2016年5月21日(土)in大阪

国産材ビジネスは、第二世代へ!「国産材2.0」

日本の森と暮らしをプレミアム化するマーケティングセミナー!

~林業、製材業、木材流通業、建築業、行政関係のみなさまへ~

 

 

地域と森林・林業、木材業のトータルデザイン&実践型ビジネスパートナー、㈱古川ちいきの総合研究所は、おかげさまで創業5年目を迎えました。

日本各地の産地でのプロジェクトを通して、新たなビジネスモデルが生まれ、国産材のプレーヤーは次世代「2.0」へと確実に変化していることを実感しております。

その風を多くの皆様に感じていただくべく、日頃からお世話になっている皆様、まだ見ぬお客様に、特別セミナーをご用意いたしました。

これまでの企業プロデュース事例や、林業から建築まで一気通貫した「水平連携」「垂直連携」の事例紹介も交えて、弊社の本拠地である大阪で開催いたします。

来場者の皆様との交流もお楽しみください。

 

■日時:2016年5月21日(土)14:00~18:00(懇親会18:00~20:00)

■場所:レンタルスペースMonaco(大阪市淀川区西中島6-1-11)
JR[新大阪駅]徒歩7分/地下鉄御堂筋線[西中島南方駅]徒歩3分
http://monaco-party.com/about

■参加費:セミナー10,000円[税込]/懇親会5,000円[税込] (お一人様当たり)

ご来場の方に特別冊子「ちいきの総研コラム」プレゼント♪

※懇親会のみのご参加は、承っておりません。

■定員:先着35名様

 

会場はこちら

■内容:

1)古川講演

明日からやれる!日本の森をいかすPremiumな林業会社、製材メーカー、木材流通店、工務店になるための「50の絶対条件」大公開!

2)ゲスト講演

私達、これでPremiumになりました!プロデュース事例「お客様の声」紹介

3)懇親会

参加者の皆さまと熱い同志の交流会!
・名刺交換会
・国産材テイスティングも!?

 

■お申込み

お電話またはメール・お問い合わせフォームからお申込ください。
ご連絡の際には、以下の内容をお伝えくださいませ。

①貴社名
②部署名、役職
③お名前
④お電話番号、FAX
⑤メールアドレス
⑥懇親会 ( 出席 ・ 欠席 )

TEL :06-7878-6376
Email: info@chiikino.jp

 

Posted by admin on 水曜日 5月 11, 2016 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, pick up, お知らせ, すべての記事, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

2014年8月から行っている、名古屋での林業に特化した経営実践研究会。

今年度も開講いたしました。

弊社では、林業に限らず異業種の方も参加している「国産材ビジネスセミナー」(東京)、
製材、流通、工務店の経営者を中心に行う「経営実践研究会(国産材ビジネススクール)」(大阪)を主宰しており、

名古屋では、林業経営に特化して、非公開で開講しております。

 

そして今回は、

【1】各社報告

【2】広葉樹林業と人材育成

【3】林業事業体チェックシート!

【4】林業バリューチェーンと林道

【5】台湾林業紹介

の内容で開催いたしました。

 

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【1】各社報告

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まず初めに各社から近況報告を行いました。

新入社員の紹介、補助金や今年度の施業計画、事業を行う上での資金確保や広葉樹の更新施業などに関する話題から、

森林組合との信頼関係構築や、設計士と直接相談しながら住宅建設を行う計画など、異業パートナーとの付き合い方についても話題が挙がりました。

それぞれに、素材生産のみならず、業態を超えて幅広くトータル林業を実践されている企業が一堂に会しています。

 

また、2014年の初回からご参加いただいている

A社代表からは、先日、香港で行った英語でのプレゼンテーションを披露される場面もありました。

国産材を国内のみならず、海外にPRする動きへと一歩前進し、

「メンバーが日々成長していることを実感し、刺激にもなった」

というお声もありました。

 

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【2】広葉樹林業と人材育成

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次に、研究会前日に弊社一同が訪問したB社について、その施業方法と人材育成について議論となりました。

 

訪問では、広葉樹施業の皆伐施業地、択伐施業地を見せていただき、樹性の違い、

森林の成長バランスに配慮しながらも、市場ニーズに応じて残す樹木を選んで施業する現場、

作業道1つとっても現場の作業員の通勤の便まで考えられている現場などを拝見しました。

また、社有林内のトチやケヤキの巨木といった素晴らしい木々や森を見せていただいた様子も研究会で紹介させていただきました。

 

また人材育成については、

B社の代表から、自社の人材育成手法についてのご紹介がありました。

 

素材生産班の給与体系は、単なる出来高制ではなく

・自分で植えた木は自分が世話をしていくという担当制にしている

・徹底的に施業地を確保し、仕事量を確保している

・自立、自発性を重んじ、裁量を現場に多く託している

・業務提携を行っている木工品ブランドのパンフレットには、現場の従業員を出し、現場が主役であることを主張している

 

といった

コーチング、マネージング、アドバイザリー

の要素が詰まった人材育成手法を紹介していただきました。

 

 

 

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【3】林業事業体チェックシート!

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まず弊社より「選ばれる林業会社」に必要な力、すなわち

①施業力:技術力、資格力、施業マナー力

②仕入力:計画立案力、コミュニケーション力

③販売力:選木力、営業力、輸送力

それに加え

④経営統括力

 

である。というレクチャーを行った上で、

 

皆様に上記の能力を数値化するべく

弊社が用意した「経営力チェックリスト」に記入していただきました。

記入結果は、研究会中に集計し、レーダーグラフを作成。

研究会の終盤で共有しました。

 

集計結果を皆様に見せると、

「手裏剣のような形をしているね。」

「C林業は施業マナー高い!さすが!うちはマナー悪いな。」

「全体的に前回より低い値になっている、自己評価が厳しくなったからかな。」

「ウィークポイントを改善してバランスの良い事業体になりたい。」

 

など、自社、他社のグラフを見比べて強み感想を共有されておりました。

 

選ばれる林業会社になるため、どのように経営の舵を切っていこうか、

と考えるとき、経営力の「見える化」が重要となります。

また、同じ指標で定点観測して経営力の変化を知るための有効なツールにもなるでしょう。

 

このチェックシートは、研究会の恒例として続け、ブラッシュアップしていく所存です。

 

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【4】林業バリューチェーンと林道

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続いてゲスト講師のD氏から、林業の基盤整備と経営に関する視点で

話題提供をしていただきました。

 

林道、林業専用道、林業作業道の規定といった基本的な事項から始まり、

崩れ落ちる作業道も多いという現実を写真により見せていただき、

基盤としての重要性についてレクチャーいただきました。

 

林道とは、林業における

①森づくりと商品作り

②環境保全と配慮

③安全対策

④顧客ニーズへの対応

⑤社会認知

 

の土台となっている、つまり林道の「付加価値」という切り口でまとめていただきました。

 

その後のディスカッションでは、

そもそも林道や作業道は素材生産のためだけではなく、

人命救急の対応や安全管理をするため、

通勤の快適さや現場の見廻りのしやすさの向上のためなど、

林道の多面的機能を掘り下げることができました。

 

 

林道をつくる土木業者との関わり方や、林道維持の責任管理は誰にあるのかなど、

ディスカッションの話題は多岐にわたりました。

収益性を前提としながらも、それだけではない公共の福祉、個人の幸せを合わせた

「夢」のために存在すると考えたいところです。

 

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最後に、弊社社員の視察報告として、

台湾林業についてのレポートも行いました。

今後の研究会でも、改めて広い視野で、日本の林業についてディスカションし、

実践につなげて参りたいと思います。

 

★次回は7月9日(土)に名古屋駅前で開催予定です。

ご興味のある林業経営者の方は、詳細についてはお問い合わせください。

 

Posted by wpmaster on 土曜日 5月 7, 2016 Under — 産地ブランド・選ばれる林業会社, pick up, すべての記事, セミナー報告, 未分類