20年という周期を定めて社殿を更新し、新たな社殿に神体を移す伊勢神宮の「式年遷宮」。その式年遷宮で用いられるヒノキを中心とした木材は、どのような森で育まれているのでしょうか?来たる11月17日~18日に開催される産地巡礼では、この式年遷宮の背景を辿ります。三重県の伊勢神宮で、林業施業と大工技術の継承を命題としている20年ごとに行われる式年遷宮では、なんと1回の遷宮で1万本以上のヒノキが用いられるそうです。持統天皇4年(690年)に第1回が執り行われた式年遷宮制度(天武天皇のご発案)ですが、長い歴史の中で一時的な中断はあったものの、約1300年の長きにわたり続けてこられました。この度は、産地巡礼で木曽ヒノキ備林を訪れる前に、簡単に予習してみませんか?そして、現地ガイドからの案内を楽しみに当日を迎えましょう♪

 

木曽ヒノキ備林のキホン

 

今回の産地巡礼では、木曽ヒノキ備林と呼ばれる加子母裏木曽国有林を訪れます。この木曽ヒノキ備林からは、伊勢神宮式年遷宮の御用材をはじめ、日本を代表する文化財的な建造物への木材供給が古くから行われてきました。木曽ヒノキ備林の概要は、面積約730ha、標高820~1,820m、木曽ヒノキ択伐で育成複層林施業が行われています。平成10年の標準値調査によると、全体蓄積32万㎥のうち、樹種別の蓄積割合はヒノキが76%、サワラが23%、その他の樹種が1%。「ヒノキ備林」の名の通り、ヒノキが多くを占めています。その備林の樹齢は約300年~400年で、平均直径は50~80cm、平均樹高25mと、データからも大径木が並ぶ景色を想像できますね。(参考:木曽ヒノキ備林(旧出ノ小路神宮備林)案内の取り組みについて:東濃森林管理署 http://www.rinya.maff.go.jp/chubu/gijyutu/siryousitu/pdf/181.pdf)

 

 

木曽地域における森林利用と保護の歴史

 

木曽ヒノキ備林のある木曽と言えば、木材界で知られている言葉の一つ「木曽五木」。木曽五木とは、木曽地方を代表する5つの樹種を示します。それは、アスナロ、サワラ、ヒノキ、ネズコ(クロベ)、コウヤマキの5つですが、頭文字を取って、「あさひねこ」と語呂合わせで覚えることもあります。どうして木曽の山々には、ヒノキを中心とした特定の樹種が残っているのでしょうか?それは、1624年、尾張藩による禁伐統制から始まった森林保護施策に起因しています。無許可での木曽五木の伐採を禁じるために、なんと江戸時代には「木一本、首一つ」と呼ばれるほど、無許可で木曽の木々を伐採することは、重罪に課せられたのです。よって現在の木曽ヒノキ林が成立したのは、平均樹齢から考えて、江戸時代の森林保護政策が大きな要因と考えられています。こうして育まれた木曽の備林からは、姫路城「昭和の大修理」のほか、昭和以降、歴史的木造建造物の修復などに木材が供給されています。なお、今回の産地巡礼では、木曽ヒノキ備林ならではの伐採方法や森林づくりの計画についてもお話をお聞きします。神宮備林ならではの時間軸で紡がれている森づくりについて、現地ガイドの案内と共に学びに行きませんか?

 

 

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【見どころ1】樹齢千年の木曽ヒノキに会える!神宮備林見学

こちらの内容では、中津川市加子母村へ移動します。東白川村の隣の中津川市になりますが、伊勢神宮の式年遷宮にて納るためのヒノキ備林を現地専門ガイドにご案内いただきます。次回の式年遷宮を前に伐採を控えているため、この時期を逃すとチャンスがありません。神事ならではの特殊な伐採方法が継承されている場所ですが、まさに今年、これから伐採予定のお話が聞ける貴重な機会です!

 

 

 

【見どころ2】特別講座 経営セミナー&ディスカッション交流

大阪で隔月開催する「経営実践研究会」の特別編として、経営セミナーを開催します。田口社長を始め、Clubプレミアム国産材の経営者が集まる参加型ディスカッションも必見!下記のテーマを中心としたセミナーをお届けします。

 

★ Clubプレミアム経営者による特別講座(講師:株式会社山共 代表取締役 田口房国社長)
1)5期連続業績向上のヒケツ
2)首都圏への納材、香港等の海外展開について
3)森林組合と連携、新たな人材育成、副社長制度の取り組み
4)clubプレミアム国産材、プレミアムとは何か
5)先代からの家業の継承と発展、その後の経営のウラ
6)東白川村の村づくりと自社経営

 

 

★ 株式会社古川ちいきの総合研究所 代表取締役 古川大輔 講
1)東京オリンピック後こそが勝負、地域ブランディング(トータル林業、フリースタイル林業をつくる)
2)財務と物流で、差別化すべく3つの経営ポイント
3)林業、製材業も人材募集や人材育成は戦略人事の時代へ

 

 

★ 参加者ディスカッション&交流会
1)既存の研究会メンバーとビジョン&課題をシェア
2)異業種の参加者にも内容をシェア⇒ディスカッション
3)最後に古川が「本日のまとめ」と題して、皆さまの経営へのメッセージを要約

+α:夕方からは、美味しい夕食と懇親会♪

 

 

 

【見どころ3】株式会社山共の製材工場見学

 

山林事業部から製材業までトータルで経営する株式会社山共。実際に工場を案内してもらいながら、事業内容やオペレーションを教わるまたとないチャンス・・・!。スタッフの殆どが地元の中学校卒業という、まさに地域密着型の企業でもありますが、人材募集やキャリアアップについてもお聞きします。

 

【見どころ4】バイオマス発電所見学

東白川村の隣町、白川町へ移動し、東濃ひのき製品流通協同組合が運営するバイオマス発電所を見学します。ちなみに同組合は、株式会社山共の田口代表が現在、代表理事を務める団体でもあります。バイオマス発電事業のみならず、同組合で製造している小径木丸太や、杉の梁桁材の集荷の仕組みや加工の流れも見学させていただきます。

 

【見どころ5】懇親会&セミナー・ディスカッション

持つべきものは、「近くの異業種、遠くの同業種!」。全国から集まる遠くの同志と懇親会やディスカッションでじっくり語らう時間を設けています。地元や異業種の間では言いにくい経営の悩みも、この機会に経営者同士で相談、投げ掛けてみてください。

 

 

日付  H29年11月17日(金)~18日(土)
場所  岐阜県東白川村~中津川市加子母村
定員 先着15名
参加費 30,000円(税抜)【会員は無料】
※交通費、宿泊費、懇親会費、昼食代は別途。
※宿泊手配は、事務局が代行いたします。
キャンセル料 宿泊、交通などの手配により、開催日から逆算し
下記の通りキャンセル料が発生しますので、ご注意ください。
・7日前まで(10日):宿泊費の20%
・6日前~3日前(11日~14日):宿泊費の20%+交通費
・2日前~(15日~):宿泊費の30%+交通費+受講費
・当日(17日):全額
お申込方法 メール: info@chiikino.jp

お電話:06-7878-6376

FAX :06-7878-6326

お申込内容 ①お名前
②ご所属
③業種(林業、製材業、木材流通業、建築業、その他)
④メールアドレス
⑤お電話番号
⑥交通手段(自家用車・電車やバス)
※上記をメールまたはお電話、FAXでお伝えください。
締切り 2017年11月8日(水)まで
※定員に達し次第募集を締め切ります。

 

 

 

下記のお問い合わせフォームから、『お申込内容』をご記入の上、お申込みください。

 

 

 

 

 

産地巡礼へ行く前におすすめのコラム集

 

 

 

 

「日本で最も美しい村 」にも選出されている、岐阜県東白川村。裏木曽山系の山に囲まれ、古くからの木材産地としても名を馳せてきた地域です。今秋の産地巡礼は、ここ東白川村で林業と製材業を営む、株式会社山共 が舞台です。今回のコラムでは、株式会社山共の拠点である東白川村についてご紹介します。続きはこちら

 

 

 

 

東白川村から、首都圏のみならず今や海外まで販路開拓を目指す山共ですが、そんな山共の代表・田口房国三と弊社代表・古川の出会いは、当時2人が34歳、今から6年前のことでした。今回のコラムでは、古川の日記を遡り、山共・田口代表と古川が歩んできたブランディング中のエピソードをお届けします。それは、田口社長が代表取締役に就任し4年目の出来事でした。・・・続きは、こちら

 

 

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Posted by wpmaster on 木曜日 10月 12, 2017 Under pick up, すべての記事
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