毎月大阪で開催している、経営実践研究会。

今月も関東から四国、山陰、
林業家から製材、流通、工務店業の経営者が集まり、
「遠くの同志」とディスカションとなりました。

今回のテーマは

●運送、配達オペレーションのノウハウ
●原木を買って一人で製材してみたら・・・ ~製材の楽しさと現実~
● JAS認定の取得について

 

 

参加者の一人の方に、奈良県から電車を乗り継いでお持ちいただいた「吉野杉」。

先日、あるwebニュースで大きく取り上げられたもので、

一人の女性が原木市場で丸太を買い付け、
自ら製材を手配し、自宅で天然乾燥し、
最終的には家具や小物、割り箸をつくるというプロジェクトを進めています。

これは、木材に対する理解を深めるための
PRも兼ねた試みですが、

ニュース掲載以降、SNSでのシェア数は2万件を超え、
多くの問い合わせがあったそうです。

 

この取り組みから見えてきたことは、

★原木や木材のビジネスモデル、マーケットに対する認知度・理解度の低さ(建築士や関連業種から)

★あらためて製材というものの「面白さ」

 

です。

例として、ニュースに掲載された単価を見て、

製品を購入した経験がる事業者などから、

「なんでニュースに載っていた原木価格は安いのに、製品価格が高いんだ」

といった問い合わせがあったということです。

 

製材品の原価には、

・原木原価(単価)

・製造原価(加工にかかる動力費、経費)

・運賃

 

が含まれ、さらに、

製品の使い方提案や情報提供など、眼に見えにくい付加価値を提供しているのですが、

はたして木材業の価値はどこにあるのか、改めて定義をし、見える化すること、

顧客である建築業や施主とのコミュニケーションの必要性を痛感する事例でした。

 

 

また、一本の原木から、

家具用材、桶や樽用材、割り箸用材といった「木取り」をあれこれ考え、

一つ一つの加工流通を追っていき、最終製品を作り上げるという取り組みは、

純粋に「楽しい」「面白い」ものです。

 

製材所経営者のコメントの中では、

「やっぱり、製材というのは、本来面白いものだ。

ただ、その面白さにとらわれ過ぎると、商売ができない」

というジレンマも。

 

一本の原木を自分で買って、製材して、初めて見えてくるもの。

●歩留りとビジネス性(収益性)、

●製材単価(原価)とオープン性(非公開性)

●地域との信頼関係の構築と、PR効果との背反性

 

などについても、

製材という仕事の奥深さと、ビジネスにおける特殊性をふまえたディスカションが繰り広げられました。

 

 

その他、ディスカションでは、

原木・半製品・製品の運送に関して、

●運賃の請求における設定と交渉方法、

●検収作業のノウハウ

●特殊材の取り扱いについて

メンバーが日頃の経験を持ち寄り、ヒントを探りました。

 

またJAS規格の動向について、全国の事例を知るとともに、

「一度取得したが、辞めてしまった」

という生の声から、その理由・課題について議論しました。

 

 

~~~

次回の研究会は、2月27日(金)14:00~18:00です。

■テーマ(予定)

(ゲスト講座)
・地域材を軸とした工務店グループ連携のビジョン

(ディスカション)
・製材機械オペレーションの改善

(話題提供)
・外部人材活用による地域活性化の成功要因
・市町村森林整備計画の実態
・木質バイオマス発電の地域ファイナンスとリスク評価

 

限定3社まで、無料体験も受け付けております。

ご興味を持たれた方は、お気軽にお問い合わせください。

 

☎06-7878-6376

または「お問合せフォーム」まで。

 

 

 

Posted by admin on 金曜日 1月 23, 2015 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

平成27年1月9日(金)、
本日は愛媛大学樽味キャンパス、森林資源学専門教育コースの学生を対象に弊社古川が
新年最初の講師をさせて頂きました。

愛媛大学樽味キャンパス正門
愛媛大学では、林業の実践で役立つ人材を育てるべく、森林資源学専門教育コースを設置し、
理論の学習だけでなく、実践を通して幅広く深く、
森林についての学を深める場を提供しています。

 

古川は定期的に愛媛大学にてゲスト講師を努めており、
今回は、幼少の頃から森に馴染みがありこの学部に進んだ学生や沖縄など遠方より進学
した学生など20名以上の大学・大学院生にご参加頂きました。

 

講義は、日本三大美林は、人工美林といった日本の林業におけるポピュラーな話題提供からはじまり、
地域再生についてマーケティングや経済指標・経営的な視点からお伝えする内容となりました。
また、林業における経営力とは何か?を問う中で、国産材のブランド化に必要な7要素などを用いて、
現状の林業の課題や脆弱性を提示しました。

 

そして、複数の事例を交えながら、
各地域でいかに商品・サービスに付加価値を加えながら経営をするかといった事を紹介し、
最後には学生に向けて今後の林業や学生自身の将来についての
考え方や行動指針となるようなことを伝えさせていただきました。

テーマは「林業による地域再生」〜森ではたらく!暮らしと経営のプロデュース論〜として、
1,データと現場でみる林業・木材業界の理想と現実
– そもそも林業とは何か、そもそも林業の「担い手」とは何か
2,林業における経営力とは何か
– 地域資源(国産材)マーケティングの基本と実践
〜理念と利益、マーケティングのエッセンス、国産材ビジネス ブランド化7つのポイント〜
3,「森ではたらく!27人の27の仕事」(学芸出版社)から学ぶ若者のビジネスの5つのポイント
について、多くの事例を交えながらお話しました。

講演の最初は、日本三大美林は?日本三大人工美林とは?などのクイズを通して、
ディスカッション形式で進行していきます。
中でも、「好きな樹種とは?」の質問に対して、シロモジ、アオキといった
森林資源学部コースの学生ならでは?のユニークな回答も。

 

講義では、市場規模でみる林業、工務店やハウスメーカーの販売戦略としての
大量消費型や付加価値型といった分類など、学生にとっては日頃馴染みのない内容
ではあるものの、森林資源×マーケティングといった切り口は非常に新鮮であったようで、
熱心に耳を傾けて頂きました。

 

 

講義中の様子
いつも質問させていただくのですが、「理念なき利益は犯罪であり、利益なき理念は犯罪である」と
お伝えする中で、「理念と利益どちらを重視するか?」という質問に対しては、
8割の学生が理念を重視すると回答しました。

 

この質問に対する回答は聴講者や大学により比率が変わるのですが、
そのまま理念を大切に抱きながら、マーケティングノウハウなども身につけ、
理念と利益の両立をして頂きたいと思います。

その他、弊社がこれまでに”プロデュース”してきた事例を紹介し、森林資源をどう育て、
次の世代へつなげているのか。どのようにマーケティング要素を加味して、
ビジネスとして成立させているのか。
大学の座学を実践で活かすためのヒントとなるべく情報を紹介しました。

 

最後には、今後の進路を考える学生に、
森林に関わるさまざまな仕事や生き方があることを知っていただくためにも、
古川著書「森ではたらく!27人の27の仕事」を用いて、
普段の生活では知ることのできない、森林に関わるリアルな暮らしとビジネスを紹介。
27人の生き方から見えてくる、マーケティングだけではない視点、
生きていく上で大事にして頂きたい情熱方程式、自分を成長させる「旅・人と会う・読書」の必要性、
SMARTの法則などをお伝えしました。

 

森林に関する知識以上に、
今後の学生生活、将来はたらく上で役に立つヒントではないでしょうか。

 

参考図書として紹介された「森ではたらく!27人の27の仕事」と「林業男子」
素晴らしい学生のみなさんと出会う機会を頂いた愛媛大学の皆様に改めて感謝致します。
最後に、講義を受講された学生からのコメントを一部ご紹介させていただきます。
——–
学生からのコメント
——–

■Aさん
・地域から出て、初めてその地域のことがわかる。→地元のために何をすべきかが考えられる。
・お客が自分に何を求めているのか。自分にしかないものとは。
地元、地域のために必要なことを知り、をれを実践していきたい。

■Bさん

森林資源学コースにいながら、まだまだ森林について知らないことがたくさんあるこ
と
を改めて実感しました。
マーケティングの知識や林業の経営の仕方など学ぶことが
でき良かったです。
理念よりも利益か、利益よりも理念かとても難しいですが、
さらに深く考えていくと自分の卒論の研究などでも活かせそうです。

■Cさん

利益と理念、夢と現実についての話がとても興味深かったです。
マーケティングや活性化についての話も興味深く、自分も将来力になれればと
思いました。

■Dさん

今までは正直、講義を聞いても林家さんのお話を聞いても、これからの林業や林政に
あまり期待を持つことが出来ませんでした。
しかし、今回お話を聞いて全国各地で
いろいろな立場の方が努力されていて、
私も少しでも林業を盛り上げていけたらなと
感じております。
また「森ではたらく!」読ませていただきました。
私の地元、広島でも林業女子会できないかな、森林の面白さを他のコースの人にも
伝えられないかな、と沢山やってみたい!と感じることがありました。

■Eさん

今まで直接見学してきた工場や木材を取り扱う会社の動画を拝見してとても
感慨深かったです。
将来林業関係の仕事に就くかは分かりませんが、面白い講義だと思いました。

■Fさん

本講演では、木材の理念と利益のベクトルの話や、マーケティングについてなど、
林業における経営力の話が非常に興味深い内容で今までの自分には無い
考え方を学べ、
良い刺激になりました。
私はまだ将来の夢や明確な目標を模索している段階ではありますが、
本講演のおかげで、視野も広まり、将来のヒントになりました。

Posted by admin on 金曜日 1月 9, 2015 Under pick up, お知らせ, すべての記事, セミナー報告, 講演&研修 報告

2014年度の最終回!

東京国産材ビジネスセミナー(第5回)を、12月13日(土)に開催しました。

研修風景

 

今回のテーマは「バイオマスギャザリング&総まとめ

午前の部(オプション)&セミナー前半は、

低質材・端材・未利用残材の有効利用として、化石燃料の代替物として注目されている

木質バイオマスについて、第一線で活躍している方々にご講演いただきました。

講義の後半は「総まとめ講座」
林業・木材業の法務契約、
林業バリューチェーン、事業体経営における決算書分析、
そして、事業戦略の作り方についてまとめました。

 

■■午前の部~バイオマスボイラー現地見学~■■

午前中のオプション研修会は「公園における剪定枝活用の取り組み」。

東京湾に面する大井ふ頭中央海浜公園にて、
公園の管理会社である株式会社日比谷アメニスの大西竹志氏から、
剪定枝を利用した木質バイオマスエネルギー活用事例を紹介していただきました。

現地研修

 

こちらの公園では、園内で発生する年間100t以上の剪定枝をチップに加工し、

公園内に設置した「ソーラードライシステム」で乾燥

「ボイラーコンテナ」にて燃焼し、施設棟で利用する温水と冷暖房の熱源を供給しています。

講義室にてシステムの概要について説明の後、
実際にソーラードライシステムとボイラーコンテナを見学させていただきました。

ソーラードライシステム

 

ボイラーコンテナ

 

木質バイオマスときけば「大規模な発電施設」を連想しがちですが、

・「熱」を利用することでバイオマスエネルギーを効率的に利用
・ 熱需要に見合った「小型ボイラー」の導入

によって、
設備の導入費用と維持管理費用を削減、燃料の安定供給も可能となり、
無理のない事業計画になっているそうです。

今後も都市の街路樹や、公園からの大量の剪定枝が発生すると予測され、

都市における木質バイオマス利用事例として注目されます。

街路樹

 

剪定枝

 

~~~~~~

■■午後の部~バイオマスギャザリング&国産材ビジネス総まとめ~■■

午後からは場所を三菱UFJリサーチ&コンサルティング㈱本社ビルへ移し、
国産材ビジネスセミナー最終講義スタート!

 

●第1部「バイオマス“ギャザリング”

5名の講師をお招きし、バイオマス利用の最新情報をレクチャーしていただきました。

 

1.いまさら聞けない電力とは?熱量とは?木質バイオマスの入門講座

講義の最初は、木質バイオマスエネルギー利用推進協議会の川越裕之氏より、
なぜいま木質バイオマス事業が注目されているのか、その経緯と、
特徴・利用方法、現状についてのアウトラインを紹介していただきました。

川越裕之氏

 

2.現場&コンサルティング事例の紹介と今後の方向性

続いて、木質バイオマスエネルギー利用の最前線で活躍する3名の方から、
それぞれの取り組み事例について紹介していただきました。

①製材工場端材のバイオマス利用

株式会社森のエネルギー研究所の池谷智晶氏からは、

製材所におけるカスケード利用を促進する木質バイオマスエネルギー利用事例とその可能性についてご講演頂きました。

池谷智晶氏

 

②バイオマスコジェネの実践と今後

株式会社バイオマスアグリゲーションの久木裕氏からは、
バイオマスを利用した発電と熱供給を同時に行う「コジェネ(コジェネレーションシステム)」について、
ドイツの先進技術を紹介しながら、熱利用の重要性についてレクチャーしていただきました。

久木裕氏

 

③公園施設のバイオマスボイラー利用

午前の部をご案内いただいた、株式会社日比谷アメニスの大西竹志氏より、
海外の剪定枝利用事例も引き合いに出しながら、
改めて都市部での木質バイオマス利用の展望についてお話いただきました。

大西竹志氏

 

3.バイオマスまとめ講座&トークセッション

バイオマスギャザリング、最終章は、
三菱UFJリサーチ&コンサルティング㈱の相川高信氏より、
まとめ講座:木質バイオマスの原理・原則

木質バイオマスの特性を踏まえた事業計画の重要性とそのポイントの総まとめです。

全講師と参加者による質疑応答とディスカッションでは、
バイオマスの現状に迫る質問が飛び交いました。

・ 海外で主流の小型バイオマスボイラーの国内導入が進まない要因は?
・今後のバイオマス発電施設の施設数の推移は?
・製材所のバイオマス利用の需給バランスは?
日本の木質バイオマス事業はまだ発達途上の最中、
FIT制度等により大きなうねりが押し寄せています。

今後は先行事例に学びながら、
新しいビジネスモデル に積極的にトライしていくことが求められています。

相川高信氏

 

●第2部「バイオマスクレームトラブルの原因と防止する力 ~事後対応より事前に備える考え方~」(小林洋光)

小林洋光氏

 

小林からは、バイオマス事業への応用も含めた法務レクチャーです。

・なぜクレームトラブルが起きるのか、「瑕疵」とは何か
・バイオマス関連ビジネスで想定されるトラブルとは?
・トラブル回避方法(書面化の重要性)

木質バイオマスボイラーを扱う事業者には、
専門知識のない顧客への説明責任が重くのしかかります。
丁寧な説明、契約の明確化が重要であるということは、あらゆる業種でも共通事項です。
林業・木材業の幅は広がりつつありますが、商取引の基本としてこの原則は徹底すべきポイントです。

 

●第3部「国産材ビジネスセミナー総まとめ①:林業バリューチェーン」(古川大輔)

古川大輔

 

今、林業・木材業界で求められている「新しい市場の開拓、顧客創出」。

その糸口として、2つのテーマについてレクチャーしました。

①林業、木材業における水平&垂直連携による地域連携林業ビジネスの理論と実践
②営業力向上!研究データと国産材ビジネスを結ぶデータ利用

 

●第4部「国産材ビジネスセミナー総まとめ②:経営マーケティング総集編」(古川大輔)

セミナー最終回の今回は、経営の基本に立ち返ったテーマ

・経営の基礎である決算書の分析
・安定経営を目指す!これからの国産材ビジネスの組み立て方

なぜ売上ではなく粗利管理が大切なのか?
給料とは何か?経営者の腕の見せ所とは?

さらに、古川編著「森ではたらく! 27人の27の仕事」(学芸出版社)を事例に、
複数の事業を組み合わせることが、企業の安定に繋がることをレクチャー。
最後に「国産材ビジネスセミナー 主導権の持てるビジネスに必要な7要素」として、
2014年度国産材ビジネスセミナーの総まとめといたしました。

~~~

今回のセミナーのテーマであるバイオマスは、
木材のカスケード利用を推進する手段でもありますが、
「木材流通への影響」、「既存の木材利用業者の影響」等…
いくつかの課題も、今回のセミナーを通して見えてきました。

参加者の皆様それぞれの立場で、木質バイオマスの適正利用に向けて、
今日の学びを「自分ごと化」していただければ幸いです。

講義風景

 

以下にセミナー後の参加者の皆様からのアンケートを一部掲載させていただきます。

=== 参加者アンケートより ===

■ 公務員 A様

木質バイオマス、海外との比較の話し等、自分は根本的なことは知らなかったのだと気付きかされました。マーケティングの講座では自分の中の概念が組み換わる話がたくさんあり、刺激的でした。情報、知識以外にも考える機会を得られました。数回ではありましたが、セミナーに参加できてよかったです。普段とは違う目線で、「林業」というものを考えることができました。

+++

■ 学生 B様

バイオマスについて幅広い話を聞くことができました。発電所の計画だけで稼働していない事例が多いという話しを聞き、世間で言われていることを鵜呑みにしてはいけないと感じました。大学で出合う方々は「昔はよかった」といいますが、今の話を聞く機会がなく、林業で初めて「お金」の話を聞けたことは大きな収穫です。

+++

■ 木材業 C様

バイオマス利用の先進事例・技術を取り入れることができない日本という国が悲しい。バイオマス発電の真実を見つめながら、当社に最適なバイオマス利用を図りたいです。

+++

■ 建築業 D様

法律に関する固い話をやわらかくお話ししていただき、分かりやすかった。

+++

■ 林業 E様

起業して成功するまでの正しい努力の仕方・方法、マーケティングポイント講座が印象に残った。林業ビジネスの可能性にはどのようなものがあるのか(個人、行政、森林組合…)自分の有効活用含め、考えていきたい。今後もセミナーを続けてほしいです。

+++

■ 会社員 F様

実際に運用されているチップボイラーを見学できたのは興味深かったです。周辺施設との連携はぜひ進めていただきたいです。木質バイオマスの最新事情が良く分かり、大変参考になりました。身近な発電所は大規模ですが5,000kw/hがやっと。大規模発電所ではなく、林業者や山主も巻き込んで、持続可能なモデルケースを作る必要性を強く感じ、自分も協力していきたいと思います。

+++

■ 林業 G様

世間的に「エネルギー問題=電力」という考え方になっているという話を聞き、熱利用の実例が身近な所に作り、世間に浸透させていく必要を感じました。今日の講義を受けて、刺激事業を実際に提案・実行していきたいと思います。事業提案と実行ができたら、大阪の経営実践研究会にも参加したいと思います。

+++

■ 公務員 H様

「無期限の暫定的状況はやめよう」という考えにとても共感しました。自由経費の創出を実行し、研修、営業等に投資していきたいと思います。

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■ 学生 I様

1年を通して参加し、本当に色々なことを学ぶことができました。学校で知ることの出来なかったことを知り、参加した意味があったと思います。これから社会人になるうえで色々なことを参考にし、自分の目指すものを追求していきたいです。今後ともよろしくお願いします。

+++

■ フリーランス J様

ボイラー見学と説明が分かりやすく、初心者でも理解できました。バイオマスの良い面だけでなく、問題点も隠さず説明してくれたので、ありがたかったです。バリューチェーンの講義は今回一番楽しみにしていた講座で、古川氏のぶれない理念が印象的でした。林業への愛が伝わってきました。

+++

■ 林業 K様

特に印象的だったのが「自分でデータを取る」ことの説得力。林業の中でも生産性やバイオマス関連の事等、自分で調べてみようと思います。今後の実践課題としたいと思います。

+++

■ 建築業 L様

林業・木材業の連携について、自分たち建築設計業界から何かできることはないか検討していきたい。これまで林業にほとんど関係のない業界で緊張していたが、実際に聞けて良かったことがあった。このセミナーをきっかけに、林業について考えて行きたい。

+++

■ 木材業 M様

バイオマスエネルギー以外の製品にも目線を広げることができ、本当に多くの可能性を感じた。興奮しました!

+++

■ 木材業 N様

法律のことについての導入が分かりやすく、林業だけでなく、どのように落としこむか考えることができ、非常に勉強になりました。全体を通して、1企業として、業界として、やるべきことが見いだせました。今まで実務ばかりで発想が貧困になっていましたが、発見が多くポジティブな教えをもらいました。本当にありがとうございました。

+++

■ コンサルタント O様

参加者の人が真剣に聴講されていて、関心の高さを感じました。水平・垂直連携の一つとして、このような場は有意義なものと思います。

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2014年度の国産材ビジネスセミナーは、今回が最終回となります。
参加していただいた皆様、講師の皆様、誠にありがとうございました。

来年度も東京にて国産材ビジネスセミナーを開催する予定です。
日本の林業・木材業・バイオマスに関心のある、ご新規・リピーターの皆様のご参加お待ちしております。

また、林業・木材業に従事する方で、

「もっとビジネスのディープでリアルなディスカッションがしたい!」という方は、

大阪にて開催中の「経営実践研究会 国産材ビジネススクール」へお越しください。
(詳細はこちら https://chiikino.jp/blog/?page_id=42 )

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★書籍のご案内★

今回のセミナーで紹介のあった書籍(3冊)好評販売中です。

バイオマスはどうやったら成功するのか?林業という生き方とは?いま林業で起きてるムーブメントは?

少しでも気になった方は、ぜひご覧ください。

 

書籍紹介

 

●【木質バイオマス事業 林業地域が成功する条件とは何か 】
著:相川高信 (全国林業改良普及協会)

相川高信氏がつい先日出版された、林業側の視点でバイオマス事業を論じた本です。
燃料材供給、発電、熱供給の地域ビジネスの計画・運営の鍵はこの本の中に!

(全国林業普及協会HP http://www.ringyou.or.jp/publish/detail_1258.html

 

●【森ではたらく! 27人の27の仕事】
編著:山崎亮、古川大輔 (学芸出版社)

林業を軸にした事業展開/ライフスタイルのヒントに!

(学芸出版社HP http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-1339-9.htm

 

●【林業男子 いまの森、100年先の森】
著:山崎真由子 (山と渓谷社)

日本全国で「いまの森、100年先の森」のために動き出した人々へのインタビュー本!
弊社古川と岩井の経歴・活動内容も紹介していただいています。

(山と渓谷社HP http://www.yamakei.co.jp/products/2814310330.html

Posted by admin on 土曜日 12月 13, 2014 Under pick up, お知らせ, すべての記事, セミナー報告, 国産材ビジネスセミナー(東京)

12月6日、秋より始まった全5回の京都府立林業大学校経営高度化コースの

最終講義が無事に修了致しました。

最終講義ということで、これまでに学んだ、林業経営、マーケティング、営業などの

考え方を自分(自社)であればどのようになるか?

といったことを実際に考えていただき、

それを元にディスカッションをしながら受講生へのフィードバックを行いました。

本日は、各自へのフィードバック・ディスカッションを行う前に、

11月に開催された九州合同現地研修会の報告からスタートです。

弊社では毎年、合同現地研修会という形で全国の林業地へ行く取り組みを行っており、

約30名で九州の福岡県・筑後川流域、日田地方エリアの

伝統ある林業・最新の取り組みを直接見てきました。

日田地方の林業事業会社はどこも、独自の取り組みを行っており、

小規模の製材所でありながら、川上から川下まで見ることで適正な在庫管理・価格統制を実現している企業。

大規模でありながら、20数種類の選木を行っている原木市場や、また規模に関わらず

新技術への取り組みや、川下での利用状況や販売までをウォッチしている製材所。

商標登録されている乾燥方法、高温から低温、減圧乾燥まで人工乾燥やバーコードを

取り入れた管理まで、天然×人工の手法をバランスよく取り入れている企業など

各企業のユニークな取り組み・学びをフィードバックするとともに、現地の日田木材青年会の皆様と深夜まで語り合った様子までご報告。

そして、本日のメインであるこれまで4回の振り返りとして、これまでに学んだ、

・  情熱方程式

・  3C分析

・  マーケティング戦略

・  自社事業の分析(主力事業、補助事業、刺激事業、開発事業)

・  営業方法

などを自分(自社)の場合はどうなるか?

を受講者毎に発表していただきながら、ディスカッションへ。

実際に学んだことも、自社にあてはめて考えてみると、

全部をすぐに書くのは難しかったりするものですが、

皆様頑張って改めて自分・自社のこれまで、今後について考えて頂きました。

そして、「明日からできること」として、これまでの学びを活かして、

具体的にどういったアクションをしていくかを発表することで、

知識を知識として終わらせないようにしています。

ディスカッションの後では、弊社古川より、

行政の役割とは?と題して、民間事業体が行政と

プロジェクトを取り組む際には何に気をつけるべきなのか?

 

例えば、林野庁の役割は、農林水産省設置法によって定められており、

任務が明確に定められていること。また森林林業基本法にのっとって、予算内容が確定し、執行する。

「行政は何もやらない」のではなく、民間と行政の各自の責任を明確にしながら事業を進めることの重要性など

本来あるべくそれぞれの業務領域と事業推進上の関係性についてレクチャーしました。

 

最後に、

講義を活かすための態度、考え方として

 

・  成功者の3条件(素直・勉強好き・プラス発想)

・  船井総研流のビジネス成功要因(長所伸展、力相応一番、時流適応)

・  稲盛氏のビジネスの成功要因(熱意、考え方、能力)

 

などを紹介し、知識以上に大事なことについて話していきます。

また、事業体には「作る人」「売る人」「回す人(総務力のある人)」が必要であり、

今の林業界には、回す人がいないとの指摘も。

 

本講座でも若い方に参加頂いており、若手をはじめ、受講者達がここで得た知識を元に、

地域でリーダーシップを発揮し、林業界に良い影響を与えていくことを期待したいと思います。

 

授業後は、閉講の挨拶を経て、近くの会場で深夜までざっくばらんに受講生達とともに、

素敵な時間を過ごさせていただきました。

全5回の講義はあっという間に終わりましたが、

私達も多くの気付きを得ることができた貴重な講義となりました。

 

受講修了書授与式の様子。全5回ありがとうございました!

以下に、受講生のアンケートを一部掲載させていただきます。

 

■森林組合 A様

今後は施行の時間単位を1日ではなく、60分単位で計算し施行の振り返り・効率化を

行なっていきたいと思う。今回の学びを「素直」に受け止め、プラスに考えて今後仕事に

取り組んでいきたい。日々の業務と講義の内容がなかなか合致しなかったが、

本日の講義でやっと合致し、視界が広けた。

 

■森林組合連合会 B様

今回のセミナーで学んだ多くのことを自分で再度整理し、実践していきたいと思います。

また、他のメンバーにも伝えていきたいと思っている。今後も色々と相談させて欲しい。

 

■森林組合 C様

従業員を増やすと言っても、それにあたりどれだけの売上、利益が必要か厳密に計算が

必要になることを痛感。今後の雇用について考える際の指針にもなった。今はまだ、現場の

事を多く学ぶ必要があるが、経営にも関わっていきたいと考えており、その際には、

今回の数字を見る力などをまた学んでいきたいと感じた。

 

■森林組合連合会 D様

今回の学びを活かして、将来を見据えて目の前の仕事に取り組んでいきたい。マーケティングや

営業など、「知識は強み」であると実感。さらに、PRの手法や発想方法などもっと掘り下げて

知りたいと思っている。もっとこうした場に参加していきたい。

 

Posted by admin on 土曜日 12月 6, 2014 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 講演&研修 報告

第4回目となりました、林業大学校経営高度化コース。

 

今回は、これまでの回で考えて来た事業戦略をもとに、

「伝える」「集客する」「売る」を実践するための、

マーケティング、情報発信についてのレクチャーです。

 

今回も全部で13の濃いメニューとなっており、国産材に興味のない一般消費者に、

どのように何を使ってアプローチするか等レクチャーを致しました。

前半は弊社岩井が、女性の感性を活かした視点も含め、

AIDMA理論から、実際のチラシ作成ワークショップまでを担当いたしました。

 

ワークショップでは、参加者のみなさまに自社商品を売るための

「チラシ」を書いていただきましたので、その様子をご紹介致します。

 

作品を一部ご紹介します。

 

土木用やその他に使用する丸棒を販売するためのチラシ。

「えっ!木材なのに工業製品並みの規格」というキャッチフレーズを添え、

多様な納材事例を紹介、

強みを3つにまとめて伝えるという内容です。

 

チラシ制作のポイントとして、

★目を引くキャッチフレーズ
★実績(事例)紹介
★わかりやすい「強み」

が抑えられています。

とくに「えっ!」を入れたことで、見た人の興味を惹きつけるフレーズとなっています。

 

もしこれをよりブラッシュアップするとしたら、

納材事例の中に、象徴的な事例を盛り込むこと。

京都市内で「見たことある!有名!」と思われる事例を実績として見せることが、
会社信頼を高めます。 

 

また、チラシの右下にある「検索」を促す表現は、
webへの誘導として、今は必須の項目となってきます。

 

次の事例は、こちら。

 

森林組合から組合員へ、間伐を促すチラシです。

 

え、これだけ!?と思われるかもしれませんが、

作者の意図は

「高齢の所有者さんでもわかりやすく、読みやすいように、
シンプルな言葉を大きい文字で書いた」

とのことです。

 

★顧客は誰か? 

というポイントを抑えた、意表を突かれた作品でした。

 

あらゆる情報発信は、

「誰に、何をしてほしいか?」

の目的を達成するためのものです。

 

顧客はどこにいるのか、何を求めているのかを分析し、

適切なメッセージを伝えるために、適切な手段を取ること。

 

シンプルなチラシにも、ヒントが多く隠されています。

この研修をもとに、参加者のみなさんに「明日から」実践していただければ幸いです。

 

そして、後半は、弊社代表の古川より、

営業の基本ノウハウから、BtoB営業のポイントまでレクチャーいたしました。

これまで営業活動をしたことがない方も多く、参加者にとって多くの気付きがあったようでした。

また、営業でしてはいけないことや、営業手法の紹介などは、

受講生もこれまでの営業経験を振り返りながら、「実際にそういったケースが多くあった」との発言も。

 

「森ではたらく!27人の27の仕事」が、

林業の六次産業化のヒントに、副読本になっています。

次回は12/6(土)最終回です。

最終回では、これまでに学んだ手法や考え方を自社(ご自身)の場合はどうなるか?

といった点を考えてきて頂き、それを元に受講生へのフィードバックとまとめを行います。

 

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今年で第6回目となりました、経営実践研究会(大阪)×国産材ビジネスセミナー(東京)合同現地研修会。

今回は、九州・筑後川流域/日田地域を訪れました。

ダイジェストでご報告します。

 

参加者は、製材メーカー、流通店、工務店、住宅設備メーカー、旅行業、林学学生と多様ながら、

それぞれに林業・木材業に情熱を持つみなさまです。

 

●11月24日

挿し木林業がさかんな九州の杉を生かし、

筑後川流域の日田杉、小国杉、八女杉など、品種までを見ながら適材適所に仕上げる

有限会社杉岡製材所(福岡県朝倉市)。

 

充実した原木在庫から、最適な材料を提供するための、「仕入れ」の重要性を学びます。

 

 

 

修験者が植えたといわれる、数百年を超える「行者杉」。

地域にシンボルツリーがあることの価値。

森山銘木様では、世界最大級のブビンガスピーカー。

木への愛、無限の可能性・・・

 

大分県日田市に移動し、豆田地区の街並みを散策、まちづくりを体感。

 

「日田杉資料館」を見学、

日田木青会との合同勉強会・交流会で熱い夜を。

 

●11月25日

株式会社日田十条にて。

社屋の構造からも学びがあります。

旧上津江村の株式会社トライ・ウッドへ。

輪掛け乾燥材の品質管理を学びます。

お昼ご飯は、林業を発信する「ヤブクグリ」の”きこりめし”

 

最後は、マルマタ林業株式会社様の小面積皆伐+ポット苗 施業地へ。

森の中で、未来に思いをはせながら・・・記念写真です。

 

いかがでしょうか?

「九州の林業」と聞けば、大面積皆伐、大量生産、

なんとなく、目粗のスギ、というイメージをお持ちではないでしょうか?

 

そんなイメージを持って参加された方も、最後には

「九州材へのイメージが、覆された!」

というご感想をいただきました。

 

多くの方のご協力で、川上~川下、小規模から大規模、巨木と銘木・・・

非常に密度の濃い研修となりました。この場を借りて、御礼申し上げます。

 

今回は貸切バスで移動しましたが、
バスの中では、異業種の方が多くいるので、十人十色の視点・視座に、
脱林業発想(発想素人)と各社のプロフェショナル(実行玄人)で、
業界の垣根を越えたディスカションが出来たことが大いなる収穫でした。

参加者のご感想を一部ご紹介します。

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工務店A様
林業をしている人にとっての「川下」が、まだ施主にまで達していないと感じた。互いの理解を深める必要性を感じた。

製材業B様
九州材=高温乾燥と思って日田に来たが、トライウッドのように輪掛乾燥もあることを始めた学び、九州林業の多様性を学べた。杉岡製材所のように、年間何10棟という規模の工務店に対応するこだわりの製材所が九州にあることを今回初めて知り、自社の材を使ってくれる顧客(工務店)が九州にもいるのではないか、という可能性に気がついた。

流通店C様
研修会前は「九州の木材業=生産性重視の木材業界、九州材=目粗」だと思っていたが、大規模~小規模まで、多様な製材業の姿をみた。原木市場でも、目が詰まった良材もあり、個々の製材所でも木材加工の研究が盛んで九州材の欠点を補う工夫がされていることを初めて知った。産地の想いを汲み取りながら、九州材を地元に持ち込んでみたいと思う。

異業種D様
林業に関する知識が浅く、ゴルフの基礎練習をする前にコースに出てしまったような感じで、現地で生の体験をできた。知識の整理は今後の研究会で消化していきたい。

旅行業E様
豆田地区は、画一化が進む日本の中で、とても魅力的な地区だった。もっとアピールするべき。
最近は物から事へという時代。林業でもツアーなどの6次産業化が市民に受け入れられてくると予想できるので、そのムーブメントに協力していきたい。

木材加工・流通業F様
最大の収穫は、木材業界のあらゆるパートにいる人が、想いを持って仕事をしていることを知ったこと。流通に係わるものとして、彼らの気持ちをいかに川下に届けるかが、これからの課題。

製材業G様
「自分ならどうするか」という目線で参加したが、最も自分に不足していると感じたのは「木材への愛」今後は、売ること、物づくりだけでなく、木の品種、育て方、木の持つ力を知ることが必要だと感じた。

製材業H様
物づくり目線で得る物が多かった。今まで、九州の製品は「目粗」「大規模製材所」「低コスト」と思っていた。しかし、日田の個々人が持つ木への想いが、自分の地域の人よりも強かった。強い想いのある人がずっといたから、一つの林業地として日田ができたのかもしれない。自分の地元でも、九州に負けない「木への想い」を作りたい。

 

~~~

なお、現地研修は年に1回ですが、通常のセミナー・研究会は12月も実施します!

★12/13(土) 国産材ビジネスセミナー第5回 https://chiikino.jp/?p=3467

★12/19(金) 経営実践研究会 12月度 https://chiikino.jp/blog/?page_id=42 ※詳細はお問い合わせください

みなさまのご参加、お待ちしております!

 

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10月18日(土)に、京都林業大学校にて経営高度化コースⅡ第2回が開かれました。

 

林業大学校

 

本日のメニューは、

・選ばれる林業会社、素材生産業者とは?
・「住宅10ニーズ」 ~木材は10ニーズにどうこたえられるのか~
・ブランド化とはなにか?

弊社岩井が講師となり、5名の参加者の皆様とワークショップをしながら、
「自分で考え、意見交換する講義」となりました。

 

講義風景

 

まずは前回の復習から講義をスタート。

 

みなさまの働く原動力になる「好きと憤り」、経営をする時の心構え「理念と利益」とは?

林業大学校の講義に参加される熱心な皆様、各々の好きと憤りをしっかりとお持ちでした。

「山が好き」、「山仕事が好き」という好き=持続的原動力と、
「山の価値がなぜ認められないのか」、「林業がなぜ商売にならないのか」という憤り=瞬発的な原動力

二つの組み合わせが大切です。

 

お次は、「みなさんの名刺、何が書いてありますか?」

という岩井からの質問と共に、前回ご紹介したマーケティングの基礎「3C分析」を復習。
実は名刺には、自分のサービス、強みを端的に表現できる大切な場です。
名刺に何が書けるかをイメージしながら、自社の強みを改めて考えていただきました。

 

 

いよいよ本日のレクチャー、一つ目のテーマは、「選ばれる林業会社、素材生産業者とは?」

「自分が山主だったらどんな林業会社に仕事を頼みたいか?

ワークショップで考えながら、自社の強みについて、あらためて考えていただきました。

 

林業会社WS

 

まず、施業内容に関するニーズがでました。

  • ・作業が早い
  • ・壊れない道づくり…

さらに、顧客である山主への対応や、提案力

  • ・急な注文にもこたえてくれる
  • ・説明が丁寧で、コスト設計が明確…

原木を販売する技術

  • ・造材が適切
  • ・原木の売り先が適切…

また、会社としての大前提、

  • ・山のものを盗まない
  • ・事故を起こさない

当たり前ですが、大切にしたいことですね。

このほかにもたくさんの「選びたい林業会社」のポイントがたくさん挙がり、
最後に岩井から、「選ばれる林業会社・素材生産業者 3つのポイント」としてまとめました。

 

また、原木の売り先である材木店、製材所の場合、どんな会社が顧客に支持されているのでしょうか?
これは原木を売る山側の業界も、知っておくべき情報です。

顧客から支持されている会社は、実は木材業界も、ハンバーガー業界でも一緒です。
本日はファストフード店の例を引き合いに出しながら、

  • QCD+個人信頼+会社信頼

という当たり前の積み重ねが、選ばれる会社への近道であることをお伝えしました。

 

 

 

お次のテーマは、「住宅10ニーズ」
住宅は、木材の最終製品の一つですが、いったいどんな家づくりが求められているのでしょうか。

こちらもワークショップをしながら改めて考えてみます。

たくさんの不動産広告が、本日のテキストです。

 

住宅ニーズWS

 

住宅ニーズWS

 

現在都会住まい派と、田舎住まい派に分かれて、意見をまとめたところ、
たとえば、同じ「快適性」というカテゴリーでも、重視するポイントに明らかな違いが現れました。

  • 都会派が求める快適性=家の中の快適性(室内の静かさなど)
  • 田舎派が求める快適性=趣味を楽しめる家や庭の広さ

想定しているライフスタイルの違いで、住宅ニーズがまったく違いますね。

 

このような住宅ニーズを押さえることで、あらためて「木材が施主に提供できるモノ、コト」が見えてきます。

施主のニーズにこたえるために、どんな課題を克服しなくてはならないのか。
あるいは、住宅の快適性、安全性にたいして、何ができるのか。
新しい木材の活用方法も見えてきます。

 

最後に本日のまとめとして、「ブランド化とは何か」、についての講義。

「高級感のある○○コーヒーと、ラフなスタイルの××コーヒー。二つのチェーン店のどちらがブランドですか?」

身近な喫茶店の例を引き合いに、あらためてブランドについて考えます。

高い価格で取引されるブランド品の共通点を振り返り、まとめとして、
「ちいきの総研流 木材業界 差別化7要素」をレクチャーいたしました。

 

今回は、徹底的に顧客目線立って、木材業界を振り返りました。

顧客のニーズを知ること。顧客に支持される「ブランド」について知ること。
その先に、自社の強みを活かした商品の開発や、情報発信があります。

木材業界では、「京都府産材」のように、新しく名前を付けて、ブランド化する動きが活発化していますが、
基本は顧客目線を忘れずに、木材ビジネスを展開していきたいですね。

 

次回(第3回)は、11月15日(土)の開催となります。
テーマは

○4つの事業

○価格設定と原価管理

○六次産業化とは何か

となっており、ゲスト講座としてビジネス法務に関するレクチャーも行います。
引き続き、よろしくお願いいたします。

Posted by admin on 土曜日 10月 18, 2014 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 講演&研修 報告

東京国産材ビジネスセミナー第4回を、10月4日(土)に開催しました。

 

今回のテーマは「ニッポンの住宅動向」
木材利用の一番川下、住宅業界にスポットを当てて、
日本の住宅市場動向の予測から、家具・インテリアとしての木材活用事例まで、
最新情報をお届けいたしました。

本日は7名の方にご参加いただき、
参加者の皆様からも次々と意見が飛び交うセミナーとなりました。

 

セミナーのトップバッター、弊社顧問の小林からは、
「知っておきたい住宅不動産の読み方と紛争事例~求められる説明義務の考え方~」

住宅不動産の読み方と紛争事例

 

・住宅業界の市場動向 ~市場縮小と新規参入の動き~
・住宅業界はなぜトラブルが起きやすいのか?
・紛争事例にみる「説明義務」と、紛争事例から学ぶ「トラブル回避の契約方法」

建築業界の生々しい裏話も交えながら、企業コンプライアンスについてレクチャー。

消費者が購入してから長く使う「住宅」という商品は、
お客様のこだわりも大きく、ちょっとした欠陥も目に付きやすい、
根本的にトラブルが発生しやすい製品です。

顧客との十分かつ慎重なやりとりと、契約書類の重要性が浮き彫りになりました。

 

お次は弊社古川より、「日本の住宅動向」をテーマにレクチャー。

最近、都会生活をしていても、木材に触れる機会、増えていませんか?
今回紹介させていただいた、国産材バーカウンターの納材先は、池袋の駅近くにできた
新たな商業店舗WACCAの中にあるお「寝かせ玄米」の店です。

木材は「おしゃれ」、「上質」、「やすらぐ」空間を作る素材として、注目を集めています。
食⇒箸⇒器⇒机への自然素材へのこだわり。ぜひ、池袋へお越しの際は足を運んでみてはいかがでしょうか。
(寝かせ玄米おむすび いろは 
http://www.omusubi-iroha.com/

 

 

 

 

一方で、木材の主要な用途である住宅ですが、
最終製品の住宅について、みなさんどれくらいご存知ですか?

 

・在来工法、ツーバイフォー、プレハブ…様々な工法の違いとは?
・家の中で、どこに、どんな形の材が必要とされているのか?

新築着工棟数の減少に伴い、木材の需要が小さくなっている!と騒がれていますが、
いま、どんな家が求められているのか、その詳細を知ることで、
木材が担える役割、木材が戦えるフィールドが明らかになります。 

日本の住宅動向

 

 

ここでミニレクチャー、「リノベーション、木製家具、コモノ、インテリアの最新動向」 

木材の出口として「家具、インテリア」も忘れてはならない存在です。
建築の世界より、家具の世界で活躍している木材の種類は、圧倒的に多くなります。

そこで本日は、有賀建具店さまから頂いた「木材サンプル」を使って、「建築&家具用材ワークショップ」を開催!

建築・家具用材WS

 

身近に使われている国産材のうち、今回は約20種類をご用意しました!
樹種によって異なる、色合い、木目、杢(もく)、香り、重さ、硬さ…
個性豊かな木片の名前クイズに皆さん四苦八苦。
「いつも使っているお椀がケヤキだから、ケヤキは分かる!」という方も。

続いて、この個性豊かな木材を上手に調理している、国内の素敵な家具メーカーをご紹介。

「お洒落、使いやすい」木製の家具は、木材好きでなくとも欲しくなるものです。
消費者が欲しいと思う商品を作る、というものづくりの基本精神を忘れないことが、
木材の消費拡大につながるのです。

 

それは住宅も同じです。

本日の住宅レクチャーのまとめ、「住宅10ニーズと国産材利用工務店の営業ノウハウ」

顧客に支持される工務店は、「顧客の住宅10ニーズ」に対して明確な説明ができ、
10ニーズに応えるための「家づくり6つの設計」をしっかりと組み立てています。

家は一生に一度のお買いものですから、顧客からのニーズは膨らみます。
さらに、家づくりは材料仕入れから設計、施工方法まで、
決まった方法がある商品ではありません。

たくさんのニーズを分析・整理し、
それぞれに応えるための方法を、丁寧に組み立てことで、
顧客満足度の高い家づくりが可能になります。

 

住宅レクチャー

 

本日の最終レクチャーは、「経営マーケティング実践編:B to BとB to C 」

営業のなかには、
B to B(法人営業)とB to C(顧客営業)の二つがあることをご存知でしょうか。

セミナーでは「営業の5つの基本ノウハウ」を整理し、
B to B 、B to Cの営業テクニックの違いを解説。

最近、異業界ではB to Bビジネスで大きな市場を作りだす企業が増えており、
木材業界の中でも、B to Bビジネスに、業界を変えるヒントが隠れています

 

セミナー後の懇親会では、木材利用のこれからについて、引き続き熱い議論が交わされました。

 

 

以下にセミナー後の参加者の皆様からのアンケートを、一部掲載させていただきます。

=== 参加者様アンケート ===

■ 農林公社 A様

家具、建具用材のシェアは木材消費の1%ということを知り、木材利用の主流は新築市場ということを知りました。セミナーで「即時処理」のお話をきき、自分を律していくことが課題だと感じました。

+++

■ 林業家 B様

紹介していただいた工務店のショールームを見て、木と光のコラボに惹かれました。ぜひ広めたいです。

+++

■ 旅行会社 C様

法務関係の最新情報を提供していただき、また、家具材の注目メーカーを押さえて紹介していただき、ありがたいです。住宅の構造、工法を分かりやすく理解できました。近年、某会社で、梁桁の国産材比率が2~3割近く高くなってきたということが、嬉しい驚きです。

+++

■ IT関連 D様

営業講座は内容が充実しており、別枠で開催してもいい良いと思うような内容でした。木造住宅のトラブル事例やチラシ、リノベーション市場における木づかい事例など、知りたいことがたくさん出てきました。

+++

■ 建材メーカー E様

住宅はよく知っているカテゴリーだと思っていましたが、各工務店、店舗の事例・解説がとても分かりやすく、勉強になりました。「営業の5つのポイント」で、改めて基本を確認できました。早速月曜日の朝礼で話します。このセミナーでは、毎回「自身の仕事のあり方」を考えさせられます。ありがとうございました。

+++

■ 公務員 F様

業界地図の最新アップデートをさせていただきました。増税後の落ち込みで今後どうなるか注目したいです。セミナーに何度も参加することで、営業のポイントなど、おさらいができるので良いと思います。次回のセミナーも参加したいと思います。

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■ 公務員 G様

B2B,B2Cについて、異業界の流通も教えて頂いたことは、コトラーのマーケティングコンセプトの本で最近読み、タイムリーな話題でした。多種多様なお客様の安心、安全ニーズを満たす仕事としての、住宅、製材、林業の重要性について、思いを改めました。

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次回の東京国産材ビジネスセミナーは、

毎年恒例の、「2014年度11月現地研修会」
(東京国産材ビジネススクール+大阪経営実践研究会の合同開催となります。)

 

第6回目の開催となった今年は、九州北部を巡ります!

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古川ちいきの総合研究所 主催
国産材ビジネスセミナー 11月現地研修会

日時:11月24日(月・祝)~25日(火)

■場所:福岡集合・解散、日田市周辺で現地研修

■スケジュール 

23日(日)

  • ●福岡・中洲(前夜祭?!)

24日(月/祝)

 

25日(火)

  • ●原木市場見学

  • ●瀬戸製材 日田十条
  • 大型製材、ミズダス製品、新生産システムを見学します。
  • http://www.b-net.kcv.jp/~seto/

  • ●トライウッド
  • 三セク、製品加工、森林整備、丸掛け乾燥を」見学します
  • http://www.try-wood.com/

  • ●マルマタ林業
  • 社長は「森ではたらく!」著者でもあります。日田杉の山林見学をします。
  • http://www.marumata-f.com/

 

次回もみなさまへ業界の最新事例をお届けして参りますので、乞うご期待ください!

 

Posted by admin on 水曜日 10月 8, 2014 Under pick up, セミナー報告, 国産材ビジネスセミナー(東京)