先日の日曜日(7/13)、吉野林業発祥地・奈良県川上村にて、
村が誕生してから125周年を記念した式典が開催されました。
この「村制125周年記念式典」には300人以上の方々が来場。
村のこれまでの歴史を振り返る講演会や、
村のこれからを考えるパネルディスカッションが実施されました。
今回の企画の一つに、弊社の古川が編集した
「森ではたらく! 27人の27の仕事(学芸出版社)」で執筆していただいた、
カホンプロジェクトリーダーの山崎正夫氏に協力を依頼し、
「吉野杉で作るカホンワークショップ」が開催されました。
カホンとは簡単に言えば、木製の箱型の打楽器で、誰でも簡単に作って、
簡単に演奏ができる、まさにものつくりワークショップ向けの楽器。
今回の企画の目的は、川上村の子供から大人まで、皆で協力しながら、
村が誇る吉野杉でカホンを作り、吉野杉の温かさ・香りを体感し、
木材の魅力・もの作りの楽しさを知ってていただくこと。
もちろん今回使用する板は、吉野杉工房(川上村木工センター)で作られた、
地域の木である「吉野杉」を利用した集成材。
ワークショップのコーディネートをさせて頂いた弊社は、
当日はワークショップの作業スタッフとしても参加してまいりました。
カホンの「ドン」「パン」「シャン」という賑やかな音に惹かれて、
午前中のうちに来場したお客様が続々とカホンを完成させ、大繁盛となりました。
当日は事前にねじ穴などの加工した板を用意してくださったおかげで、
所要時間は15~20分とお手軽に。
ドライバーを使って板をねじで固定するだけなので、子供も大人と協力して作りあげていきました。
手軽に絵が描けることも木材の魅力の一つで、完成したカホンへの絵付けは子供たちに大人気。
午後からは大阪から来て下さった、プロのカホン奏者によるカホン演奏教室を開催。
練習の成果はなんと式典ステージで300人程を前に発表。立ち見もいらっしゃった満員の客席から手拍子も加わり、大成功。
自作したカホンで演奏、発表するという楽しみ、充実感が加わることで、
木を使った物づくりワークショップ全体の満足度を上げることができました。
今回のワークショップを通して、参加者の方々、特に子供の世代が、
木材の温かさ、木材をつかった物づくりの面白さ、
さらに完成品で遊ぶ楽しみも体験できたことに、大きな意義を持っております。
いま、川上村は、村づくりの核として林業再生を掲げております。
日常生活から木材から遠ざかってしまった若い世代の人が木材に触れる機会を持つことは、
これからの村を作っていく世代が、林業・木材産業への関心をもつ、一つのきっかけとなります。
また、川上村の方々に、
「村の施設で簡単に調達できる材料で、カホンワークショップという楽しい企画ができる」
という、今後の吉野杉PR活動に応用できる、新しいアクションを提示できたことも一つの成果でしょう。
このような活動の積み重ねが、持続的な吉野林業の実現、
ひいては川上村の魅力を後世に伝えていくこと、につながるのではないでしょうか。
弊社も今後とも、このような活動を積み重ねて、林業・木材業の活性化、地域の活性化に、色々なステージや色々な立場で、貢献したいと思う次第です。
改めて、カホンプロジェクトの山崎さん、ありがとうございました!