暖かな日も増え、春の訪れを感じる3月13日(土)、令和2年度第4回 大阪経営実践研究会を開催しました。

大阪では、3月1日から緊急事態宣言が解除されたものの、全国的にまだまだ脅威を感じさせられる状況下、感染防止対策をした会場にて開催、かつ前回(12月)に引き続き2回目のオンライン併催となりました。

 

 

まずは、参加者の皆さんからの1分間スピーチ(近況報告)からスタート。
前回ご参加の方は既に慣れたご様子、初めての方は苦戦されながらも簡潔に話題をまとめていただき、会場とオンライン併催ながらもスムーズに研究会に入ることができました。

 

今回は「デジタル、リアル、心の時代-オンライン情報発信、価値観、知財とブランド、守るべきものは-」ということで、以下、概要をご報告いたします。

 

古川ちいきの総研講座①[トータル林業・ちいきのメソッド(基本編)]

弊社では、これまでのコンサルティング実績や各種事例のルール化をした「ちいきのメソッド」なるものがあります。これまで数十のメソッドを整理してきましたが、今回は基本となる内容、特に理念反響型マーケティングについて代表の古川よりお話した後、2月より弊社インターン生として活動している石黒より5つの価値観を発表しました。

 

理念反響型マーケティング:

まず皆さんは「営業力」とは何かと聞かれると、何を思い浮かべるでしょうか。様々な考えや答えがあるかと思いますが、1つ、簡潔に答えるのであれば「あなたからしか買いたくない」と思わせる信頼力です。結果、価格交渉力を避けさせる力に繋がります。理念設計から始まり、マーケティング、セーリング、クロージングという流れを「営業をしない営業」(プル型営業)によって完結させるのが理念反響型マーケティングです。当日は、具体的な内容やプル型営業の3フェーズについてを振り返りました。

 

5つの価値観:

今回ご紹介のメソッドの2つ目である「5つの価値観」については、インターンの石黒が実際に経験したこと、原体験から感じていることを軸にお伝えしました。まず5つの価値観というのは、「源」「時間観」「土地観」「経済観」「キャリア観」からなります。具体的には例えば、源≒原体験、時間観は長期軸と短期軸、土地観は都市か農村(地方)か、経済観は理念と利益、キャリア観は大企業か中小企業かというようにそれぞれ類似・対比・因果の関係で自己や企業を整理する際に有効です。先に説明した理念反響型マーケティングにおける、「理念設計」をする際にも有効なフレームですので、是非参加者の皆様には活用いただきたいところです。

 

 

古川ちいきの総研講座②[コロナとは何だったのか。~デジタルとリアルのハザマ~]

まず、デジタルであっても、リアルであっても、先にご説明をした「5つの価値観」に立ち返るということがまず重要なことではあります。コロナ禍においてはオンラインセミナーや動画ツール等のデジタル需要は特に増えたことは事実ですので、オンラインを活用してリアルと繋げる取り組みは有効な手法であることは違いありません。

しかし、ハードルの高いデジタル活用を目指す必要は少なく、まずはZoomで録画したメッセージを既存顧客に向けて限定公開で発信するなど、ちょっとした動画を作るだけで十分なことも多くあります。やはり、本当の喜びや感動はリアルから感じられることが多いので、リアルへと誘う手段としてオンラインを活用する、というのが重要です。

 

 

ゲストスピーチ[デザイン知財とブランドインテグリティの考え方(ビジネス法務とは何か)]

ゲストスピーカーとして弊社の法務パートナーとしてお世話になっている、株式会社トビムシの小林様をお招きして、知財とブランドインテグリティについてお話をいただきました。

まず、知財についての専門的なお話をいただく前に、小林様のこれまでのご経歴・経験を絡めたこれからの時代で重要な価値観や動向をお話いただきました。その後、デザイン知財に係る3つの法律、著作物を調べる具体的な方法等を教えていただき、参加者の皆さまが抱える課題に対してディスカッションにより内容を深化しました。

ビジネス環境や市場、組織、個人などあらゆるものを取り巻く環境が変化し、将来の予測が困難になっている、いわゆる「VUCA(ブーカ)時代」においては、コンプライアンスよ以上にインテグリティが重要になること、さらに法務による対処はテクニックであり、最も重要なことは核となる「理念」を持ち理念に沿った事業活動を進めることという説得力のあるお話が大変印象的でした。

 

 

参加者の声(一部抜粋・編集)

【A様】

古川メソッドの基本編については初心にかえる意味でも繰り返しやりたいので良いと思います。また、最近は理念や経営の考え方の部分を表現した方が利益に繋がりやすいと感じており、理念に基づいた行動やイベント、商品が具現化されていると、顧客の購買意欲が湧くような気がしています。

 

【B様】

久しぶりに参加させていただきました。リモート参加でしたが、皆さんのお顔がみえて良かったです。企業PRの方法・知財管理・与信管理と経営には普遍的な内容でしたが、時流にそった内容で興味深く受講できました。
また、インターン生のプレゼンが、5つの価値観を使って整理されておりしっかりと伝わってきたことが印象的で、自己紹介には必須のメゾッドと再確認できました。

 

【C様】

push型・pull型営業についてが印象に残りました。過去に営業で得意先を回った際、何度か「Cさんはゴリゴリ営業してこないから安心」と聞いたことがありました。自分では衰退期真っ盛りの事業についてはゴリゴリ営業したからといって、得意先が必要ないものまで買ってくれることはないし、逆に自分が営業を受ける立場で考えた場合心苦しくなると思うのでゴリゴリしてきませんでしたが、今回の講座で安定期・衰退期の場合はpull型で間違っていなかったことが認識できました。
商品だけでなく、研究会で得た様々な情報・知識を得意先に提供して信頼を得ていきたいと思います。いつもありがとうございます!

 

【D様】(初参加)
木材・林業関係者にもかかわらず、参加者の皆さんがネガティブ雰囲気まったくないのが素敵でした。

1分間スピーチについては、事前にネタを作っていたら、良かったと思いました。インターン生の発表にあった「オンラインは予告」という言葉等ところどころで印象に残るフレーズがありました。

 

 

最後に

オンライン参加も多かった今回ですが、今回も大いに盛り上がった研究会となりました。経営において普遍的な内容から、専門的な内容まで広くカバーされた充実した内容の4時間半となったのではないかと自負しております。

参加された皆様が、学んだことを一つでもジブンゴト化し、実行へと移していただけると大変嬉しく思います。

 

今年度は今回で終了ですが、来年度も研究会は継続予定です。

来年度の第1回研究会は、5月29日(土)に開催予定ですが、詳細は決まり次第このホームページ内「大阪・経営実践研究会[国産材ビジネススクール]」にてお知らせいたします。

次回もお楽しみに!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 3月 13, 2021 Under pick up, すべての記事, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演&研修 報告

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