梅雨に入り、西日本は大雨の中、6月度の大阪実践研究会を開催しました。

 

~本日のMENU~

【1】各社報告

【2】新規参加者のご紹介

【3】話題提供 :「広島林業の現状」

【4】ゲスト講演 :「繊維業界の流通を変える、新たな展開」

【5】まとめ講座 :「商流のつくり方」

 


■各社報告・新規参加者のご紹介

今回は、新たに女性経営者のご参加もあり、いつも以上に華やかな雰囲気の研究会となりました。

 

まずは恒例の各社報告で、、各社の経営状況をシェア。

 

既に、秋以降の受注が多く、忙しくなるだろうと語る方、

新商品を使用したワークショップ企画が迫っている方、

みなさん、梅雨明けのスタートダッシュを待ち構えているかのようなご報告でした。

 

梅雨という季節、林業・木材業にとっては仕入れや品質管理が難しい季節ですが、

各社報告はそのような心配を感じさせない内容で大変盛り上がりました。

 

■話題提供:「広島林業の現状」

今回は話題提供として、

広島県よりお越しのS氏に「広島林業の現状」としてお話していただきました。

 

「県産材」など、都道府県単位での林業施策が増える昨今、

みなさんは、ご自分の地域の林業のポジショニングをどうお考えですか?

 

今回取り上げた広島県の素材生産量は年間約30万㎥。

いっぽう宮崎県などは100万㎥を超えます。

まずはその地域の林業の、規模感を知ったうえで、果たして「地域材」の意義は何か?

考えてみることも大切です。

 

それを踏まえ、さらにS氏からはご自身の海外視察経験から、

日本のみならず海外林業との比較をしながら、

また林業事業体に入り、実際に経験したことから考えた

今後の林業への問題提起がありました。

 

 

特に、木材の搬出行程である

ⅰ.伐倒行程

ⅱ.集材行程

ⅲ.造材行程

ⅳ.運搬行程

ⅴ.集積・巻き立て行程

 

の5つの行程で、実際に広島県で使用している

最新の高性能林業機械のご紹介をしていただきました。

 

このように、製材業経営者が林業経営までを考える、

「トータル林業」のスタンスが、この研究会の特徴です。

 

 

■ゲスト講演 :「繊維業界の流通を変える、新たな展開」

 

 

今回のゲストは、名古屋で繊維問屋を営む、株式会社谷健 代表取締役の谷 佳津臣氏。

 

木材業界と同じく素材業である、繊維業界の現状をふまえ、

単なる「素材卸業」を超えて、流通を変え、商品を生み出していく自社のビジネスモデルについてご紹介いただきました。

同じ素材業である林業、木材業にとってのヒントが満載のテーマです!

 

 

繊維業界も、

需要低迷、原料の輸入依存、国内マーケットの飽和など

木材業界と似た課題を抱えています。

 

そんな中、素材卸業の領域を超え、

みずから「企画力」を持ち、メーカーとの連携と小売への展開をすることで、

新たな市場を生み出す試みが、オリジナルブランド「ツムギラボ」です。

 

地元愛知県の伝統的な染や織りの技術をいかした、

カジュアルブランドを展開しています。

 

 

すでに飽和している市場での価格競争を避け、オリジナルの領域をめざし、

「伝統工芸」×「百年企業」×「ユニークアイデア」のコンセプト、

さらに「メンズ」×「カジュアルシャツ」×「伝統工芸技術」で

唯一無二の存在となり、自分で需要を創っていく企画力の重要性がひしひしと伝わるご講演でした。

 

 

お持ちいただいた実際の商品を手に取ってみると、

洗練されたデザイン、美しい染めの色、

しっかりとした生地で機能性も備えていることがよくわかり、

「これは欲しい!」と思わざるを得ない商品でした。

 

谷氏からは、新たなビジネスに挑戦するためのポイントとして、

 

①実際に、自分でやってみる

②周りの“利”を考え気持ちの良い取引をする

③自分が持つ情報、求めている情報をできるだけオープンに

 

をご紹介いただきました。

 

単なる「素材卸業」を超え、流通を変え、商品を生み出していくビジネスモデルを知る。

同じく素材業である林業、木材業にとっての大きなヒントとなりました。

 

 

■まとめ講座 :「商流のつくり方」

 

谷氏のゲスト講座を踏まえ、

まとめ講座としては、「商流をつくる」をテーマにディスカッションしました。

 

まず初めに、参加者の皆様から、

過去と現在の商流=【商品】と【販路】の内訳の変化

を書き出していただきました。

 

 

そこから木材製品について、商流の作り方についてレクチャー。

 

多様化する、製材メーカーから工務店への商流をまとめ、

改めて、価格決定、販売方法、商圏の切り口から

今後の顧客創造のポイントについて、整理しました。

 

ゲスト講師の谷氏からも、繊維業界の視点からご意見もいただきながら、

参加者の皆さまとディスカッション。大変貴重な時間となりました。

 

 

今回、ゲスト講座とまとめディスカッションから、
外部環境が変化する中、何もせず廃業倒産する事業者がある中で、
時流に適応しながら、販路や商品を開拓し、
常に小さな変化を積み上げていくことの大切さを改めて感じる研究会となりました。

 

今後、研究会メンバーによる「Clubプレミアム国産材」でも、

新たな創造すべく、今年は具体的にアクションして参ります。

研究会へのご参加、またClubプレミアム国産材への新規メンバーも募集中です!

ご期待ください。

 

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次回の大阪実践研究会は7月29日(金)!

7月30日(土)には国産材ビジネスセミナーin東京を開催します。

https://chiikino.jp/blog/?cat=20

皆様のご参加をお待ちしております。

 

ご興味のある方、

ご参加されたい方は、

お気軽にお問い合わせください。

Posted by wpmaster on 金曜日 6月 24, 2016 Under セミナー報告, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)
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