年の瀬も迫り、2016年もニュースランキングや一年を振り返る特番が放送される時期になりました。

 

さて毎年「日経トレンディ」が発表している、ヒット商品ランキングはチェックされていますか?

それによると2016年のヒット商品は、こちら!

 

1位 ポケモンGO
2位 君の名は。
3位 IQOS
4位 インスタグラム
5位 メルカリ
6位 スイーツデイズ乳酸菌ショコラ
7位 新型セレナ
8位 レノア本格消臭
9位 クッションファンデ
10位 グリーンスムージー

 

みなさんはいくつご存知ですか?また、いくつ購入したりプレイされていますか?

 

異業界を含めた、ヒットの秘訣やトレンドを探るために、

林業・木材業界のみなさまもぜひチェックされてください。

 

さて今年、弊社では、この日経トレンディをヒントに、

独断と偏見で、林業・木材業界のトレンドをまとめたヒット商品ランキングを独自にまとめましたので発表いたします。

どうぞご笑覧下さい!

 


 

\2016年ヒット商品ランキング(林業・木材業界編)/

発表です!

 

10位から解説して参ります!


 

第10位 「クリーンウッド」

(FSC®森林認証材・静岡県)

 

10位 グリーンスムージーに対して、林業・木材業界からは、10位クリーンウッド法です。

「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律」(クリーンウッド法)が今年5月に成立し(2017年に施行予定)、

6月には、日本の国内認証であったSGECと世界認証であるPEFCの相互認証が実現し、話題となりました。

 

東京五輪に向けて、いわゆる森林認証材や合法木材に追い風が吹く中、

いっぽうでクリーンウッド法は「努力義務」であることへの批判もあります。

 

国産材利用、木材のブランド化などが各地で推進される中、

ブランドの根源であり大前提となる「安心安全」に対して、林業木材業界、そして建築業界は責任を負っており、

木材利用推進の風潮が本末転倒とならず、本当に社会・環境・経済の面で持続可能な資源となるために、

永続的なテーマとして取り組んでいくべき課題です。

 

 


 

第9位 「みどりの女神」

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(司会をするみどりの女神 飯塚帆南さん・奈良県川上村)

 

9位クッションファンデに対しては、こちらでしょう。

2015年から創設されたミス日本の1部門、「みどりの女神」の2代目が選ばれ、

さまざまな林業・木材系イベントに登場し、関係者(男性陣)のイキイキとした様子が見られました。

 

各地の林業や木材業、建築業界で奮闘する林業女子。

来年もたくさんの女神が 活躍してくれることでしょう。

 


 

第8位 「トラック死活問題」

8位 レノア本格消臭に対して、消えるということを掛けて、トラック死活問題です。

(写真は、絶滅危惧種の一つ、岩手県岩泉町の林業用ボンネットトラックTW(テーダブ))

 

今年林業界で話題になったブログがありました。

吉野の林業マンの悲痛な叫びを綴ったこちら。

 

「何とかしないと!死活問題なんです!!」

http://ameblo.jp/yamashigoto/entry-12212365568.html

 

このブログが多くの人にシェアされた結果、メーカーに声が届きました。

 

林業の危機? トラック生産中止「死活問題」 ブログが拡散し、メーカー「検討」
https://www.buzzfeed.com/kensukeseya/forestry-truck?utm_term=.beePpDpd85#.lg7EwywneO

 

自社メディアとソーシャルメディアを活用した情報発信が、林業を変える可能性を感じます。
林業の生産現場を支える技術や車両の性能向上についても、ぜひ各社自動車メーカーに取り組んでいただきたいものです。

 

 

 


第7位 「SETSUNA」

 

(写真はウッドデザイン賞facebookより引用https://www.facebook.com/wooddesignaward/

 

7位 新型セレナ(日産)に対して、本業界では、やはりSETSUNA(トヨタ)でしょう。

2016年のウッドデザイン賞の大賞を受賞したのは、トヨタ自動車が手掛けた木製コンセプトカーでした。

ハイテクと森林という、日本が誇る資源の融合を感じさせます。

 

 

 


 

第6位 「スウェディッシュトーチ」

6位 スイーツデイズ乳酸菌ショコラに対して、林業界では、スウェディッシュトーチを挙げさせていただきました。

 

サントリー「オールフリー」のCMに登場して、文字通り人気に火が付いたのがこれ。

丸太にチェーンソーで入れた切り込みに、着火剤を詰めて火をつけると、自然と燃え続ける不思議な木のコンロです。

吉野の川上村や大分日田でも昔から見られましたが、今年は野外イベントなどで見かける機会が多かったように思います。

 

日本でも以前から林業現場で重宝されていた「木ロウ」ですが、

名前を舶来に変えるだけで、はたまたCMに出るだけで、新しい市場が開ける予感です。

 

 


 

 

第5位 「ユカハリ」

(画像引用元:http://zaimoku.me/yukahari/

 

第5位メルカリ(フリーマーケットアプリ)に対しては、ユカハリでしょう。

プレミアム産地の1つである、岡山県西粟倉の㈱西粟倉・森の学校のロングセラーヒット商品。

50cm×50cmの木製タイルを敷くだけで、手軽に無垢の空間が手に入る優れモノです。

今年は新ラインナップの発表、カットサービスや付属品販売の開始など、次なる展開を見せました。

 

またリノベーション熱もあってか、壁に貼る木材ブロックなど、

類似する商品も他社メーカーから次々と発表されました。

 

「ユカハリ」が切り開いた新たな木材マーケットは、今後も伸びを見せそうです。

 

 


 

第4位 「エアービアンドビー」

4位 インスタグラムにかけては、SNS的な世界の広がりとすればエアービーアンドビーでしょうか。

 

インバウンド消費も話題となった今年、このサイトの登場で、日本でも民泊ブームが巻き起こりました。

新たな人の流れが、空き家問題や地方創生という、林業木材業に関わる課題解決のきっかけとなりそうです。

 

そんなエアービアンドビーがてがけたコンセプトハウス「吉野杉の家」が、

さきほども紹介したHOUSE VISIONに登場し、話題をさらいました。

現在は、吉野林業の製材のメッカ、吉野町に移設されて、宿泊施設として活躍中です。

 

異業種コラボの可能性、そして旅人を癒す空間としての木材の可能性を感じさせる象徴的な「家」となりました。

 

 

 

 


 

第3位 「Infinity2016」

(天童木工ショールームにて、模型の展示)

 

3位 IQOS に対して、Infinity 2016を挙げさせていただきました。

今年の漢字一文字は「金」でしたね。

なんといってもリオオリンピックでの日本人選手の活躍が、連日うれしいニュースをもたらしてくれました。

 

その舞台裏でも活躍する日本の技術が話題となりました。

それが、山形県の天童木工で制作された、美しすぎる卓球台「Infinity 2016」です。

被災地復興の願いも込めて、東北産のブナ材で制作されたというこの卓球台。

 

2020年は競技場や木造建築のみならず、日本の木工技術の活躍にも期待したいですね。


 

 

第2位 「とと姉ちゃん」

 

第2位「君の名は。」に対して、林業・木材業界ではあのドラマです。

大人気だったNHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」。

主人公の祖母が材木屋を営んでいるという設定で、第2の舞台となるのが、東京の木場(深川)でした。

 

この撮影に協力したという木場の木材関係者の方々もたいへん盛り上がっていましたが、

ドラマの中では、木曽桧や天竜杉といった銘木が登場し、

木材業経営のヒントになるような印象的なセリフやシーンも多くあり、

弊社代表の古川は毎回録画をしてチェックしていました。

 

「君の名は。」に負けず、聖地巡礼として木場を訪れる人が増えることを期待します!

 


 

第1位 「隈研吾」

(HOUSE VISIONにて)

 

第一位がポケモンGOときたら、クマケンゴー!ということで一位に選ばせて頂きました。

とにかく話題となったのが、これまで考えられなかったシーンに木造建築が登場したことでした。

 

あの新国立競技場をはじめ、隈研吾氏の作品が話題をさらいました。

夏に東京お台場で開催された「HOUSE VISION」でも、角材を組み上げたエントランスや書店スペースが印象的で、

展示会全体も木造建築が多く、木の時代を感じさせるものでした。

 

また新品川駅(仮) も隈研吾氏の設計により、木造となることが決定し、

今後ますます、エンジニアウッドの技術向上により、耐震性・耐火性がアップし、都心や私達の身近な場面で木材の登場を予感させますね。

 


まとめ表 (^^)/

いかがでしたでしょうかか?

かなりの独断と偏見で弊社で選ばせていただきましたが、今年の業界トレンドをつかんでいただけたのではないでしょうか。

 

2016年、みなさまにとてのヒット商品、大ニュースは何でしたか。

この機会にふりかえり、そして来年のビジョンを描いてみてはいかがでしょうか。

 

Posted by wpmaster on 日曜日 12月 25, 2016 Under pick up, すべての記事

2016年最後となる、12月度経営実践研究会を開催しました。

今回は今年の総決算ということで、

静岡から島根まで、各地からClubプレミアム国産材のメンバーをはじめ、

林業、製材業、木材流通業、工務店の経営者が勢ぞろいしました。

 

~今月のMENU~

【1】各社報告&ディスカッション~2016年10大ニュース~

【2】ゲスト講座:プロダクトデザインと展示会デザイン

【3】Clubプレミアム国産材 企画会議「国産材フェスティバル2017」について

【4】2016年ヒット商品ランキング


 

【1】各社報告&ディスカッション~2016年10大ニュース~

今回は各社から、それぞれ10分間で今年の10大ニュースのプレゼンテーションを行いました。

 

・社内業務のクラウど化や多種多様な商品開発に取り組んだA社

・森林信託から地域商社まで次々と事業展開を行った工務店B社

・事業整理で経営基盤を固めながら地域連携で販路拡大したC社

・チェーン飲食店との連携で全国に納材を広げた流通店D社

・事業継承として新会社設立の準備を進める工務店E社

 

など、それぞれに激動の1年間をふりかえりました。

8年前には、純粋なる製材業経営の研究会であったこの会も、

メンバーの増加や各社の事業展開により、幅広いテーマを扱うようになりました。

 

ただの材木屋ではない、ライフスタイル提案や地域づくりまでてがける

プレミアムな経営を実践中です!


 

【2】ゲスト講座:プロダクトデザインと展示会デザイン

【3】Clubプレミアム国産材 企画会議「国産材フェスティバル2017」について

 

Clubプレミアム国産材の新企画「国産材フェスティバル(仮)」に向けて、

ゲスト講演でも、プロダクトデザイナーS氏をお招きし、ブースデザインについてレクチャーをいただきました。

 

プロダクトを手掛けるのみならず、その「世界観」をもデザインするためには、

商品ロゴや広報ツール、ブースまでの統一感を持ったデザインが欠かせません。

 

S氏のアドバイスを受けながら、企画会議を行いました。

「ワインのような林業産地」の新たな表現に、ご期待ください!

 

その後、忘年会で交流を深め、来年の抱負を語り合いました。

熱い経営者が集まる本研究会では、2017年も参加者を募集中です。

ぜひお気軽にお問い合わせください。

 


 

 

★予告! 3月29日(水) 国産材フェスティバルin大阪 開催!★

Clubプレミアム国産材の新企画を準備中。

9つの産地から製材メーカーが一堂に会し、新商品発表、そして木のある暮らしの提案を行います。

詳細後日、こうご期待。

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 12月 23, 2016 Under pick up, すべての記事, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演&研修 報告

 

川上村商工会主催による、
『「儲かる仕組み」を一緒に考えませんか?楽しく学べる!経営セミナー』。

 

以前にも第1回の様子をご紹介しましたが、
全3回のセミナー開催に加え、限定10社についての事業計画作成をお手伝いさせていただきましたので、ダイジェストで内容をご報告申し上げます。

 

川上村商工会 経営セミナー 地域ビジネス

 

■セミナー第1回(10/20)「川上村内需要動向アンケート調査の結果発表」

 

こちらの内容は、以前にも弊社ブログで詳しくご紹介させていただきました。
★第1回の開催ブログは、こちら↓↓
https://chiikino.jp/blog/?p=6387

村内で住民の方、観光客の方々それぞれに実施したアンケート調査結果を用いて、
「村内の商品、施設、名勝等の地域内、地域外の認知度は、どれくらいか」
「地域のどのようなコンテンツが、観光客の支持を獲得しているか」
「ニーズを生かして、どのような売り物、売り方を提案するか」

 

このような内容について、
マーケティングの手法を解説しながらご紹介させていただきました。

 

 

■セミナー第2回(10/27)「過去・現在を知る。事業計画作成のために!経営分析セミナー」

第2回からは、事業計画の作成に向けて、
自社の経営を客観的に分析する内容でのセミナーを行いました。

主なメニューはこちら。
・理念と利益は?(何のために事業をするのか)
・あなたにとって、はたらく喜びは?
・自社の強みの見つけ方
・売り上げ管理の方法(経営にまつわる5つの利益)
・事業経費の使い方
・貸借対照表の読み方
・損益分岐点の見つけ方
夢や目標を描き事業を進めるにあたって、
計画を立ててマネジメントすること、

また、数字を知ることは、避けて通れないものの一つです。

 

しかしながら、
「不確定事項が多く計画の立て方が分からない」
「数字が苦手で、決算書は会計士さんに任せているから何をみて良いか分からない」といった
悩みを抱える経営者も少なくありません。
”経営の過去・現在を知る”をテーマとした第2回の講座では、
なぜ事業計画が必要とされるのか目的を確認し、
経営にまつわるいくつかの数字に関して、身近な商品を事例に説明させていただきました。

 

川上村商工会経営セミナー

 

 

 

■セミナー第3回(11/9)「未来を考える。事業計画作成セミナー」

講義形式での最終回となる第3回は、ゲスト講師をお招きして開催しました。
ゲストには中嶌大会計事務所より、
中嶌大所長、非営利法人支援部 松村祥成部長 のお二人にお越しいただきました。
中嶌所長は、会計士であったお父様が、吉野地方の事業主と縁があり、
ご自身も子供の頃は、よく川上村で遊んだ思い出をお持ちということで、
ご自身の事務所を立ち上げた今でも、川上村の事業団体をご支援されています。

★中嶌大会計事務所のホームページはこちら↓↓
http://www.hero-nakajima.com/ 

川上村商工会経営セミナー

【写真】中嶌大会計事務所 中嶌大所長

 

 

中嶌所長からは、経営における数字管理の重要性をお話いただいた後、
以下のような内容について、ご紹介いただきました。

・株式会社、社団法人、NPO法人の特徴と違い
・起業すること、事業者になる意義とは?
・ビジネスの維持発展のための要因
・会計の目的

さらにセミナー後半からは、非営利法人支援部の松村祥成部長へバトンタッチ。
平成29年1月から領収書等の保管方法が転換される等の変化がありますが、
時流に適した会計について、たくさんの事例をご紹介いただきました。

 

川上村商工会経営セミナー

【写真】中嶌大会計事務所 非営利法人支援部 松村祥成部長

 

 

会計の世界においても、かつては一枚ずつ手書き伝票を入力して処理していた時代があり、
そこへコンピュータの技術が導入されたことを皮切りに、会計士の仕事も時代と共に変化されてきました。

これらの変遷を踏まえ、
新しい会計サービスの特徴についてご紹介いただく内容は新鮮で、
受講者からは「さっそく紹介いただいた無料サービスに登録してみました」といったような反響がありました。
最後には中嶌所長から
「経営には”ロケット理論=途中に色々なトラブルがあっても、
目標を掲げていれば軌道修正しながら到達できる”という考え方がある。
最初にしっかりと数字の伴う事業計画を立てて事業を始められたい。」と激励いただき、
第3回のセミナーを終了しました。

 

 

■限定10社様対象「事業計画作成支援」

全3回のセミナーを終えて、いよいよ事業計画の作成へ。

商工会事務所へ希望のあった事業主様にお集まりいただき、
各社のヒアリングを通じて、事業計画の作成に取り組みました。
これまでの講義を通じて、
自社の強みの見つけ方や、事業経費の使い方についてご紹介してきましたが、
これらの内容についてのワークシートをお渡しして、各社の事業計画を作るためのヒアリングを行いました。

 

中には、
「経理を担当していて、会社の数字のことは分かるけれども、
そもそもウチの理念って何だろう?」という方もおられました。

 

これを機に、自社の理念やビジョンについて、
共に経営するチームの皆様で話し合っていただければ幸いです。
なお、参加者の皆様にご記入いただいたワークシートを基に、
弊社で内容を精査し、事業計画シートとして、ご提供させていただきます。

各社の特徴を見て、じっくり検討いただきたい数字や事業に関するコメントを添えていますので、年末年始にもお時間を取って、ご覧くださいませ。

 

前回のブログでもお伝えしましたとおり、
弊社では自治体や商工会と共に、地域の小規模事業者の経営や地域おこし協力隊の起業支援を行っています。

地域や企業の現状分析と戦略策定から、広報ツール策定等の定着支援まで、
これからも、伴走型での支援を続けてまいります。

 

Posted by wpmaster on 火曜日 12月 6, 2016 Under pick up, すべての記事, 未分類, 講演&研修 報告

国産材ビジネスセミナー

 

今年度第3回の国産材ビジネスセミナーを開催しました。

テーマは 「林業ガールズトーク!~女性目線をいかしたマーケティング&女性活躍のリアル~」 と題し、

女性社員・学生、女性を雇用する経営者の方を主な対象としましたが、

行政や地域のコーディネーターの立場から、 女性の活躍をサポートされている男性の皆様にも広くご参加いただきました。

 


 

【第一講座】林業女子白&林業女子マーケティング 株式会社古川ちいきの総合研究所 岩井より

第3回国産材ビジネスセミナー

「林業女子」と聞いて、みなさんはどんな女性、あるいはどんな仕事を思い浮かべますか?

 

林業界では、さまざまなスタイルで笑顔ではたらく女性が近年注目されていますが、
男女の得意をそれぞれ活かした仕事や経営ができれば、

もっと日本の林業が面白くなるのではないでしょうか。

 

今回は大きく2つ、

 

①女子目線のマーケティング

②林業女子のハッピーキャリア

 

をテーマに、弊社岩井がメイン講師を務めさせていただきました。

まずは、「林業女子白書~林業女子のこれまでと現状~」と題し、統計データを基に、林業に従事する女性の数や職種の推移を整理。
さらに、林研グループから林業女子までの、林業界や山村における女性のネットワークの変遷を追うことで、

林業や地域を支える女性の役割の変化について、ご紹介させていただきました。

 

大きく分けると、「林業女子」の役割や立場は、以下のように変化してきたのではないでしょうか。

 

第1世代:家族としての女性
山村の暮らしの中で林業が当たり前にあり、家族や夫婦で仕事してきた。女性の地位向上などを目指して女性林研に代表されるグループを結成。地域の輪を大切に、女同士でわいわいと活動するのが好き。

 

第2世代:職業人としての女性
職業人として男性社会に飛び込んでいった。Iターン者、女性公務員。職人気質で、発信とか表に出るのは苦手、というタイプも。

第3世代:翻訳者としての女性
女性を受け入れる土台ができた林業界へ自然体で入っていく。理念を持ちながら女性の楽しみ、都会の感覚もバランスよく大事にしながら山と都市を結ぶような、ソフトの仕事、異業種に従事することも多い。

 

このように、林業女子会の発起人でもあり、

これまで様々なネットワークの女性とお会いしてきた岩井の視点から、まとめさせていただきました。

 

さらに、一口に林業女子といっても、現場作業に限らず多様な関わり方があるものでしょう。
弊社ではこれについて、男女関わらず「経営を支える3種類の人材」としてご紹介しています。
第3回国産材ビジネスセミナー

 

あなたは会社の中で、あるいは業界の中で、どの役割を担っておられますjか?

また、これからどんなバランスで3つの仕事をしていきたいですか?

 

弊社のクライアントやさまざまな場所で活躍する

林業女子のキャリア事例をご紹介し、キャリアを考えるヒントを紐解きました。

 

 

ある林業会社では、数年前に新しく女性を採用されましたが、

「例え、男性社員と比べて体力的に劣るため現場作業が60点だとしても、
プラス40点を事務や総務力で活躍してもらえれば、100点満点」

という考え方で採用されています。

 

このように、弊社がお付き合いさせていただいている林業木材業では、
作る人、売る人、支える人の役割を固定せず、その人の個性に応じてバランスをとるなど、

さまざまなキャリアプランを描いている企業があります。

 

この3つの視点と「キャリアプラン」について、

雇用する側もされる側も意識することで、性別を含む個人差や個性に合ったチームワークが

林業界でも発揮できると考えています。

 

さらに第一講座の後半では、

「売る人」や「支える人」としての林業女子の活躍に生かしていただければと、
情報発信や顧客づくりに係るマーケティングフレーム、事例をご紹介させていただきました。


【ゲスト講座】林業女子のハッピーキャリア

株式会社はぴきゃり 代表取締役 金澤 悦子 氏より

国産材ビジネスセミナー

平成27年8月28日、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律「女性活躍推進法」が国会で成立したことはご存知でしょうか?

女性の活躍推進に向けた数値目標を盛り込んだ行動計画の策定・公表や、女性の職業選択に資する情報の公表が事業主に義務付けられ、
女性が個性と能力を発揮し働ける社会の実現に向けた法整備が進められていることは確かです。

 

このように、女性が活躍できる社会の実現という理念は理解しつつも、
出産、育児といったライフステージによる働き方が変化することや、そもそも体力が求められる林業界の特徴もあり、
経営者にとって悩みごとの多いテーマでもある、女性の雇用問題ではありますが、

 

働く女性1万人以上に取材を続け、人気雑誌へ女性のキャリアに関するコラムを投稿し、
また、林野庁においての女性活躍をテーマにした講演実績も持つ、
(株)はぴきゃり 代表取締役の金澤悦子氏をゲストにお招きし、

「林業女子のハッピーキャリア」をお話しいただきました。

 

冒頭から、上記のような法整備が進み、女性活躍に向けた機運が高まっている一方で、

経営者が何よりも知りたいのは、「女を採用すると、儲かるのか?」ということ。

この挑戦的な問いかけから、講座が始まりました。

 

金澤氏の答えは、「儲かります!!」。

 

その理由を5つの切り口から、企業にとって女性を雇用する強みとしてご紹介されました。

 

話の全容は、オリジナルメソッドにより年間300人以上のキャリア相談に応じておられる金澤氏の著書などから、

豊富な事例を交えてお聞きいただければと思いますが、ブログでは一部をご紹介します。

 

回答①:女性を採用すると、ビジネス開拓に効く!
太古の昔から、集落の中で共同作業を行ってきた女性は、男性よりも比較的に「共感力」が豊かであると言われています。

 

某大手旅行会社において、トップ営業の成績を持つ女性は、その営業スタイルを「憑依型」と評されるそうです。

 

お客様との会話を通じて、「あなたには絶対、この場所がオススメです!この場所で、〇〇のお店にいって、××でお茶をして~・・・

きっとあなたのイメージ通りの旅をお楽しみいただけます!!」と提案すると、
「どうしてそんなに私の気持ちが分かるんですか!?」と驚かれ、まるで憑依したかのように、
顧客の潜在的なニーズに共感し、最適な提案によって実績を残しているというエピソードをご紹介されました。

 

すなわち、消費者は必ずしも、自身のニーズに気付き具体的な言葉で表現できるものではない中で、

女性の共感力は、「ビジネスのチャンス=ニーズへ気付く力」として、企業にとっての強みとなるエピソードの一つでした。

 

回答②:女性を採用すると、人材育成に効く!

女性を雇用するときに直面する、ハード面の課題。
特に林業界では、トイレや更衣室の整備といった課題に面することが多いかもしれません。

 

ここで、「ブロークンウィンドウズ現象(割れ窓理論)」というものをご存知でしょうか?

これは、アメリカの犯罪学者ジェームズ・ウィルソンとジョージ・ケリングが発案した理論で、
建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、
やがて他の窓もまもなく全て壊されるという考えに基づくものです。

かつて非常に治安の悪かったニューヨークの街で、知事の政策の下で地下鉄の落書きを徹底的に消すことで、

地下鉄内での犯罪率が減少した実験結果が出ています。

 

職場においても同様に、皆にとって快適な環境が整備されキープされているということは、
会社の士気やマナーを高めるということ。女性が働きやすい職場環境は、働く皆にとっても快適ということです。

 

続けて、ソフト面の課題について。
女性は男性と比べても、結婚、出産、育児といったライフステージによる働き方の変化が大きい点は、
経営者にとって女性雇用の一つのリスクであるという考え方もあります。

 

しかしながら、長時間労働に対応しにくいといったリスクは、女性だけの問題でしょうか?

超高齢化社会に向かう日本ですが、一方で成年男性の未婚率の上昇も同時に問題視されています。
すなわち、介護問題とは、もはや女性のみの問題ではなくなるのです。

 

長時間労働の一択のみではない、ライフステージに応じた多様な働き方を提供できる組織。
そんな女性にとって働きやすい環境は、男性にとっても、さらに働きやすい企業であり、
このような組織体制を作ることが、長期的な視点から、人材育成に効くと解説いただきました。

 

これは林業界にも同じく当てはまることです。

 

 

さらに、「『5つの謎』を理解すれば、女性のマネジメントはうまくいく」として、
女性ならではの考え方の特徴を分析し、経営者としてどのように接することで、

組織の中でのコミュニケーションがスムーズにできるのか、エピソードを交えてお話いただきました。

会場からは、思わず笑い声が上がるほど、共感の声で溢れる内容となりました。

 

講座の後半には、「統計心理学i-color」を使ったオリジナルメソッドにより、
その人のタイプに応じた価値観を生かしたキャリア形成について、ご提言いただきました。
講師の金澤氏がキュレーターを務めるWEBサイト「はぴきゃりアカデミー」もご参考ください。
http://happycareer.jp

 


【まとめ講座】 株式会社古川ちいきの総合研究所 代表取締役 古川 より

国産材ビジネスセミナー

ゲストの金澤様のお話を受けて、弊社代表 古川より、

「林業界の経営者として何をすべきか」とお話させていただきました。
林業界において、女性を雇用する時に直面する代表例として、例えば現場の安全性やトイレの快適性といった問題がありますが、

 

この場合、効率的な重機を導入したり、トイレを整備するなど、ハード面の充実によって、「問題対処」が可能となります。

しかしながら、これらの事象に対してハード面の整備に留まらず、ソフト面までサポートし根本的な「問題解決」を図ることで、
女性の働きやすい会社から⇒男性にとっても働きやすい会社へ。

 

この問題解決は、結果的に、
会社の経営ビジョンと顧客創造における、マーケティング戦略の実行性に繋がるべきテーマでもあるということ。
このようなメッセージをお伝えし、今回のまとめとさせていただきました。

 

女性が活躍する組織を考えることは、女性の為だけではなく、それは男性の為にもなる。

そして社員の為だけではない。強いては、会社のため、お客様のためになるということです。

 

これからも女性に限らず、林業木材業界のキャリア育成のテーマを扱うセミナーも継続していきたいと思います。



【お客様の声】
~アンケートにご協力いただいた皆様、ありがとうございました。~

 

・組織の中で、女性としての役割を理解、整理できました。女性だから・・・といわれるのが少々苦痛でしたが、強みがたくさんあると分かり、笑顔で頑張れるよう参考にしていきたいです!(林業関係A様)

 

・面白い内容で、さらに男性の立場からも聞いてみたい内容でした。参加者も色々な経歴で林業界に入っている人が多く、もっと多くの人の経験談を聞いてみたいと思いました。(コンサルタントB様)

 

・「女性の5つの謎」と題して、女性の考え方を紹介された話が参考になりました。また、男性女性と区別なく、共感できる点も多々ありました。職場や家庭でのコミュニケーションに役立ちます。(行政関係C様)

 

・とても参考になる話で、女性のみならず、男性にも聞いてほしい内容でした。仕事におけるチームプレイや人材育成について、さらに詳しく聞きたいと思います。(林業会社D様)

 

・林業は総合産業だと思っています。山をトータルで生かすことができたら、もっと多くの人がハッピーなキャリアを持てると思っています。そんな展開にこそ、女性の力を生かしたいですね。(林業会社E様)

 

・とても楽しく講義を受けることができました。仕事で「女性や若者の視点を生かして」と度々言われますが、それが何なのか分からず悩んでいたので、ヒントをいただけた気がします。ありがとうございました。これからの仕事にも役立てていきたいと思います。(製材メーカーF様)

 

・女性という切り口のみならず、その中でも役割の変遷を示していかれた点が参考になりました。世代間の連携が取れるとさらに良いですね。次は、女性上司とのコミュニケーションについても、話をうかがいたいです。林業と女性をテーマにしたセミナーを今後も続けてほしいです。(シンクタンク関係 G様)

 

・i-color診断は、目からウロコでした。また、印象的なキャッチフレーズにも共感しました。林業女子をテーマに様々なお話を聞き、自分自身の役割を再確認することができました。女性の特質を知ることもでき、楽しい話をありがとうございました。また参加させていただきます。(行政関係H様)

 

・女性の視点を知ることができ、今後のコミュニケーションの参考となりました。また、マーケティングフレームの紹介では、自分が所属する地域の立ち位置を客観的にみることができ、ハッとさせられました。(行政関係I様)

 


★次回予告★

第4回 2017年1月21日(土)14:00~18:00
「利益を生み出すビジネスモデルを作ろう!~千円の柱を10万円で売る方法~」

 

【ゲスト講演】
㈱山共 代表取締役 田口 房国 氏
「カントリージェントルマンたれ!地域と生きる木材ビジネスはこんなに面白い」

 https://chiikino.jp/blog/?page_id=190

 

★詳細・お申込は、後日ホームページからご案内申し上げます。

みなさまのご参加をお待ちしています!

Posted by wpmaster on 土曜日 11月 19, 2016 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 国産材ビジネスセミナー(東京), 未分類, 講演&研修 報告

 

かつて日本の里山の風景となり、建築に欠かせない木であった「地松」。

国産のアカマツをこう呼びます。

今では希少となったこの素材にこだわり挽き続けるプレミアムな製材メーカーと、地松の重厚感ある美しい建築、

そして石見銀山・出雲の神話の世界を訪れます。

そう、それはワインのように。日本の森を味わう旅へ。

 

11月11日に募集を締め切りました。お申込みありがとうございました。

 

~こんな方に~

★国産材ブランド化のヒントを探りたい林業・木材業経営者の方

★プレミアム国産材を知りたい、使いたい建築・設計者の方

★プレミアム国産材を仕入れたい木材流通店の方

 

毎年恒例の現地研修会は、プレミアム産地を訪れる「産地巡礼」としてリニューアル!

プレミアム産地と出会い、知り、学ぶ旅。

 

第一回は11月に島根県で開催!

「Clubプレミアム国産材」のメンバーでもある、希少な「地松」専門メーカー様と

地松を使った建築を数多く訪ねながら、

商品開発秘話や「地松」という木の特性、製品に込めた想いを伺います。

 

石見銀山、出雲の神話と地松の風景を訪れ、産地を味わう現地視察会。ぜひご参加ください!

 

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プレミアム産地を巡る[産地巡礼]
出雲・石見の旅~神話と地松の風景に出会う~
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■日程

2016年11月22日(火)~23日(水・祝) 一泊二日

 

■行程(予定)

◎一日目 11月22日(火)
12:20 松江駅 集合
・八重垣神社(地松施工事例)
・地松専門製材メーカー「竹下木材有限会社」工場見学
・石見銀山 宿泊(地松を使った和風旅館「ゆずりは」)

★懇親会+ミニ勉強会:旅館を施工された地元大工にお話を伺います

★伝統芸能「石見神楽」観賞

 

◎二日目 11月23日(水・祝)

・石見銀山の街並み散策
・「地松」納材事例見学(熊谷家住宅、石見銀山資料館、オペラハウスなど)
★現地ガイドによるご案内あり:石見銀山の成り立ちなど
・三瓶山小豆原埋没林:太古の杉の森に出会う

 

解散:以下よりお選びください。

14:00 大田市駅 解散
14:50 出雲大社 解散
15:30 出雲空港 解散

 

■参加費

お一人様 57,000円(税込)(一泊二食、現地での交通費、入場料含む)

※学びを深める「オリジナルテキスト」をご提供します

※集合解散場所までの交通費は別途ご負担ください

 

 

■定員 14名様先着

 

■お申込

①お名前

②ご所属

③業種(林業、製材業、木材流通業、建築業、その他)

④メールアドレス

⑤お電話番号

⑥2日目解散場所のご希望(大田市駅、出雲大社、出雲空港)

 

を添えて、

メール(info@chiikino.jp) または お電話06-7878-6376 までお申込ください。

 

★お申込期限 11月11日(金)

※定員に達し次第募集を締め切ります。

11月11日に募集を締め切りました。お申込みありがとうございました。

 

↓↓お問い合わせフォームからもお申込いただけます!

 

 

~産地の風景~

「地松」専門製材メーカー 竹下木材有限会社 工場

 

地松のある風景:八重垣神社

 

地松のある風景:石見銀山

 

太古の森:三瓶山小豆原埋没林

Posted by wpmaster on 木曜日 11月 3, 2016 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, pick up, お知らせ, すべての記事

ちいきのgraffiti

 

滋賀は彦根城、天守最上階の梁。
天井板は張られておらず、曲がりくねった松を眺めることができます。

 

彦根城は、関ケ原の軍功を認められた井伊氏によって築城されました。
すぐ近くには、合戦で敗軍となった石田三成の居城、佐和山城がありましたが、

これを解体し、彦根城が建てられました。

 

つまり、彦根城も、いわゆるリノベーション建築!
ゲン担ぎや材料調達の短縮など、様々な意味を込めて、
城のリノベーションは、一般的だったようです。

 

特にクセのある木材を使った天井は、職人の手腕の見せ所。
見晴らしの良い城下町の景色も去ることながら、城内の天井も圧巻です。

Posted by wpmaster on 火曜日 11月 1, 2016 Under pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~

2016年度国産材ビジネスセミナー第3回開催のご案内★

2010年から開催し、7年目を迎えた国産材ビジネスセミナー。

今年度は、各回豪華なゲスト講師をお迎えした全4回のメニューとなっております。
★過去の開催ブログは、こちらから↓↓
【第1回】https://chiikino.jp/blog/?p=6031
【第2回】https://chiikino.jp/blog/?p=6205

 

~女性社員・学生、女性を雇用する経営者の方へ~

 

第3回のテーマは、「林業女子ガールズトーク!」

女性目線をいかしたマーケティングや、女性のキャリアプランについて、
林業×マーケティングを専門とする弊社ならではの切り口から、

弊社の林業女子である 岩井が基礎講座の講師を務めます。

女性はもちろんのこと、女性を雇用する経営者もぜひご参加ください。

 

~メイン講師:岩井有加からのメッセージ~

政策としても「女性活躍」が掲げられて何かと話題ですが、そもそも女性活躍ってどういうことかピンと来ない、今まで女性のいない職場だったし、採用や向き合い方をどうしたらいいかわからない、という方も多いですよね。

私の周りでは笑顔ではたらく林業女子がたくさんいますが、男女の得意をそれぞれ活かしてお仕事ができたら、もっと林業が楽しくなりますよね。

今回は①女子目線のマーケティングと、②林業女子のハッピーキャリアをテーマに、私がメイン講師を務めさせていただきます。

 

ゲストには㈱はぴきゃりの金澤悦子さんをお迎えし、男性にも女性にも知っていただきたい、男女の目線の違いについてのお話、また「なりたい自分」を描くWSも開催します。

金澤先生のお話はとってもわかりやすく共感するお話ばかりで、私もお話を伺って、林業経営をパワーアップするための男女の役割分担、女子である自分の立ち位置について理解が深まりました!これから就職を考えている女子学生さんにもためになるお話です。
また男性からは、「自分の奥さんとの向き合い方の参考になった。もっと早く受講していれば(笑)」というお声もありましたよ。

 

これからのキャリアを考えたい林業女子のみなさまはもちろん、女性を雇用している、これから雇用をお考えの経営者の皆様にも、ぜひご参加いただきたいプログラムです。
林業界にもハッピーキャリアを!ご参加お待ちしております^^

 

★ スペシャルゲスト ★

ゲスト講座では、女性限定キャリアの学校『はぴきゃりアカデミー』の運営を手掛ける、
株式会社はぴきゃり代表代表取締役の金澤 悦子氏がご登壇!

『経営に女子力をいかすコツ~男女の目線の違いから~』と題して、お話いただきます。

 

  金澤 悦子 氏(プロフィール) 株式会社はぴきゃり 代表取締役
1991年、株式会社リクルート(現株式会社リクルートホールディングス)入社。営業に従事し、新人MVP賞受賞。1994年、株式会社キャリアデザインセンターに創業メンバーとして参画。広告営業で同社初、売り上げ1億円を達成。広告営業局局次長、広報室室長を歴任するも、仕事との距離感がつかめずに心と体を痛め、この体験をきっかけに、「幸せに働くってどういうこと?」という問いへの答えを求め、2001年、日本初の総合職女性のためのキャリア転職マガジン「ワーキングウーマンタイプ(現ウーマンタイプ)」を創刊、編集長に就任。編集長時代、5000人以上の女性を取材。ハッピーキャリアを見つけるための4つのステップを体系化。
2005年に独立し、有限会社フォーウーマン(現株式会社はぴきゃり)を設立。2011年、はぴきゃりアカデミー開講。「恋する仕事への4つのステップ」&「統計心理学i-color」を使ったオリジナルメソッドにより、年間300人以上の女性たちを「ココロとサイフが満たされる仕事発見」へと導く。
40歳で第一子を出産。休みの日は趣味のサンバを楽しむ。

 

  岩井 有加(プロフィール) 株式会社古川ちいきの総合研究所 マーケティング担当
京都府生れ。大学では森林科学科で学ぶ。学部時代から林業サークルに入り、森林と山村に生きる人々に出会い、森林、木材、人に魅了される。大学院在学中に、NPO活動として2010年任意団体「林業女子会@京都」を設立。その後、林業女子会は全国に18箇所に広がり、女子目線によるPRなど、業界に新しい風を吹き込むムーブメントとなった。2011年には20代、30代を中心に林業×ビジネスの可能性を探るフォーラム「若手林業ビジネスサミット」を立ち上げ、6年連続で開催。「女子力」と「若手力」を活かしたアイデアの宝庫であり、女性向け、若者向けイベントの支援も得意。林野庁・女性林業人材の採用・育成研修 講師。

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国産材ビジネスセミナー第3回

「林業女子ガールズトーク!
~女性目線をいかしたマーケティング&女性活躍のリアル~」

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■日時:2016年11月19日(土)14:00~18:00

※終了後に懇親会を開催します(会費5,000円)

 

■受講料:おひとり様15,000円(税込)

※お申し込み後、事前振り込みをお願いしております。

 

■場所:新橋貸会議室(田中田村町ビル5階)

東京都港区新橋2-12-15

<JR各線新橋駅日比谷口又は烏森口より徒歩4分、東京メトロ銀座線新橋駅6番又は8番出口より徒歩4分、都営三田線内幸町駅A1出口より徒歩1分>

 

■内容

【1】基礎講座

・林業女子白書~林業女子のこれまでと現状~

・共感力!マーケティング講座 ~チラシ、WEB&SNSの書き方~

・林業人材の採用&育成のポイント~作る、売る、支える、3つの人材~

・林業女子のキャリアプラン~現場女子、総合職女子の事例~

・女性と向き合う経営者の心構え

 

【2】ゲスト講演

株式会社はぴきゃり 金澤 悦子 氏

「経営に女子力をいかすコツ ~男女の目線の違いから~」

・男女の目線の違い
・経営者に知っていただきたい!女性を雇用するメリット
・異業界の女性活躍事例
・就職前、就職後、将来・・・「なりたい自分」を見つけるワークシートの記入

 

【3】ワークショップ

自分のキャリア像を描くためのグループワーク

(男性もご一緒にご参加ください!)

 

【4】まとめ講座

・本日のまとめ

 

【5】懇親会

・会場周辺にて、参加者の皆さまと交流会でさらにガールズトーク!(会費5,000円)

 

■定員:30名(先着順)

 

■お申込方法:

1)お名前

2)ご所属・役職

3)メールアドレス

4)電話番号(当日連絡先)

5)懇親会(会費5,000円)のご出欠
を明記の上、お問い合わせフォームからお申込みください。折り返しご入金方法等についてご連絡させていただきます。

 

申込み期限:2016年11月17日(木)

 



 

★国産材ビジネスセミナーの年間スケジュールはこちら

https://chiikino.jp/blog/?page_id=190

 

↓↓チラシ、申込書のダウンロードは画像をクリック(pdf 702KB)

 

●第1回 2016年9月3日(土)14:00~18:00
「初心者でもわかる!林業バリューチェーン」
【ゲスト講演】

林材ライター 赤堀 楠雄 氏  「林材ライターの取材現場で見えた!これからの日本林業」
※こちらの講座は、終了いたしました。
開催ブログは、こちらから↓↓
https://chiikino.jp/blog/?p=6031

 

●第2回 2016年9月3日(土)14:00~18:00

「地域と木材業の水平・垂直連携~林業を軸にした地域連携とまちづくり~」
【ゲスト講演】

㈱自然産業研究所 上級研究員 田村 典江 氏  「ここがヘンだよ!?林野行政」

※こちらの講座は、終了いたしました。
開催ブログは、こちらから↓↓

 

●第3回 2016年11月19日(土)14:00~18:00  【お申込み受付中!!】
「林業女子ガールズトーク!~女性目線をいかしたマーケティング&女性活躍のリアル~」

【ゲスト講演】

㈱はぴきゃり 代表取締役 金澤 悦子 氏 「経営に女子力をいかすコツ~男女の目線の違いから~」

 

●第4回 2017年1月21日(土)14:00~18:00
「利益を生み出すビジネスモデルを作ろう!~千円の柱を10万円で売る方法~」

【ゲスト講演】

㈱山共 代表取締役 田口 房国 氏「カントリージェントルマンたれ!地域と生きる木材ビジネスはこんなに面白い」

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 11月 1, 2016 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, pick up, お知らせ, すべての記事, 国産材ビジネスセミナー(東京), 未分類

まちもくひろしま

 

10月30日は広島県北広島町にて、「中国山地(北広島町)の木をプレミアム化するマーケティング講座&ワークショップ」のファシリテーターを務めさせていただきました。
広島県木造住宅生産体制強化推進協議会事業の一環で企画された当講座は、今回を持って最終回となりました。

今回の講座テーマは、「北広島町にとっての地域材プレミアム化の目的と方法を描く~自社の関わり方と今後のアクション~」と掲げ、建築設計士、大工の方々を中心に約20名の参加者様にお集まりいただきました。
★これまでの講座&ワークショップ様子は、こちらのブログをご覧ください。
【第1回】https://chiikino.jp/blog/?p=5858
【第2回】https://chiikino.jp/blog/?p=6160

 

地域材のプレミアム化を目指すワークショップ

 

今回の講座は、このようなメニューでお話しさせていただきました。

■講演のMENU
① 前回の振り返り
② 地域材を定義し、プレミアム化とは何かを考えよう【ワークショップ】
③ 4つの事業計画から、今後のアクションを描こう【ワークショップ】
④ チームとして自分の役割を考えよう
・プロからボランティアへの多様な関係性
・今後のスケジュール設計

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■地域材を定義し、プレミアム化とは何かを考えよう
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「地場産材のプレミアム化を目指すこと」を目的に掲げる当講座ではありますが、
そもそも”地域材” ”地場産材”の定義とは、何でしょうか?

都道府県といったエリアに応じて補助金が施行されているのが
県産材といった地域材に関する一つの定義です。

とはいえ、資源の生産量から質まで様々な地域において、
量・素材品質のみではない、その地域ならではの付加価値化に向けた定義を
見出さなくてはなりません。

● 北広島町の地域材には、どのような特徴があるか。
● 特徴を生かしプレミアム化するために、何が必要か。

 

北広島から出材される資源は品質・加工を問わず全てブランド化させるのではなく、
1)北広島町地域に特化したプレミアム化

2)広島~島根といった広域での中国山地のブランド化

3)外材に対して、国産材という差別化

と分けた中で、素材品質、加工品質、営業品質を担保し、

”ターゲットに応じたブランド構築を目指すこと”をテーマに、ワークショップを行いました。

 

1)~3)のブランド化についてピラミッド図を書いてのワークショップ。
チームによって切り口の異なる答えが発表され、特色に富んだディスカッションとなりました。

 

まちもくひろしま ワークショップ

 

【Aチームの答え】 ポイントは、”資源”にあり!

「他人のアイデアをもらいに来ようと思っていましたが、やはり自分がやらねばと思いました。」と感想を述べられたのは、芸北地域で林業・畜産業・レストラン業を営む男性・Mさん。

・八幡高原では、標高1,000mのヒノキ人工林があり、高密度の素材で特徴的
・あのお寺が管理する松林では、色艶が良く腐りにくい”寺領松”の材がとれると有名

と、地域の山の資源について紹介されました。

同じチームには、プロダクトデザインや建築設計に関わるプロが集まり、
この素材へ特徴的な乾燥・輸送を施して高付加価値化するアイデアが起こされました。

 

まちもくひろしま ワークショップ

 

【Bチームの答え】 ポイントは、”伝統商品との繋がり”にあり!

このチームでは、
宮島杓文字、府中家具、けん玉、福山の琴、芸北地域の太鼓、仏壇等、
改めて地場産材を使って象徴的な商品を作るべきといったアイデアが出されました。
日本三景宮島で、もみじ饅頭と並ぶ人気のお土産『杓文字(しゃもじ)』。
この杓文字は、元々は戸河内(とごうち)の素材を使って生産されていたそうです。

このように林業産地の歴史とは、象徴的な商品と共に歩んできたとも言えます。
・樽丸(樽桶をつくるパーツ) と 吉野杉
・こけら板(屋根葺をつくる板材) と 天竜杉
・天井板と秋田杉

同じく北広島町においても、今一度伝統工芸品をリデザインし、
産地と共にPRしたいといったアイデアが掲げられました。

 
まちもくひろしま ワークショップ

 

【Cチームの答え】 ポイントは、”資源量調査と人材育成”にあり!

そもそも、北広島町の山々には、どのような資源が育っているのか。
どれくらいのペースで出荷すれば、安定的に必要な資源量を確保できるのか。
出荷された資源は、どのようなルートで差配すれば、最も効率的に活用できるのか。

 

まずは行政が一体となり、資源量を調査すること。
さらに、効率的に資源を差配するフォレストマネージャーを育てること。
そして、出荷された木を料理する、ウッドクリエーターが活躍すること。

このような体制づくりに関する意見を投じられました。

 

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今回をもってすべての講座を修了した当事業ではございますが、
最後のワークショップでは、集まったアイデアを中心として事業化に向けたディスカッションを行うことができました。

改めて参加者の皆さまに、心より御礼申し上げます。

ぜひともこういった勉強会が継続し、今後は事業発展につながりますよう、期待しております。

Posted by wpmaster on 火曜日 11月 1, 2016 Under pick up, すべての記事, 未分類, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告