やりたいことってなんだろう。中学校にいったら何かあるだろうと思っていた小学生。中学生になったら何もなくて、高校生になったら何かあるだろうと思っていたが何もないということに気付いた。だから、大学生になったら何かあるだろうと思っていたがこれもまたなかった。今度こそ。社会人になったらそこには何かあるだろうと思ったが、やっぱり何もなかった。そんな人たちから相談を受けることが、しばしばあります。そこで今回は、私の経験談や諸先輩から教わった言葉から、メッセージをお伝えできればと思います。

 

人生いつも、仮説モード

 

『1年生の時は小田急の切符切り、2年生の時はロマンスカーの運転手、3年生の時はパイロット、4年生の時は船乗り、5年生のときは陸上選手かサッカー選手。6年生の今のボクは、小さい時から今までいつも「夢」が変わってきた。だから、今ここで何になりたいとかいっても、どうせまた変わると思う。だから、20歳ぐらいになったら考えることにして、社会人として真面目な大人になれたらよく、今は好きなことだけやろうと思う。」小学校の卒業文集を読み返すと、小学6年生の私は、こう書き記していました。小学6年生と言えば、プロ野球のイチロー選手が「ぼくの夢は、一流のプロ野球選手になることです。」とその時の年収、所属球団、自分の強みの伸ばし方まで目標設定し、伝説の卒業文集を書き記した年齢。片や自分は、20歳超えても決まっていなくて(笑)、小学生から大学院までずっとモラトリアムの生活を送っていました。せめて、20歳を超えれば、ある程度の目標設定は必要でしょう。例えば、数年後、あるいは1年後という時点で「なりたい自分」の目標を定めて走る。そして、その目標に向かっていたら「案外面白い違うコト」に出会って、針路変更をする。それで良いのです。なぜなら、針路変更は元々の目標設定があったからこそ出会った「偶然のコト」によって成り立つということ。故に、そこでまた新たに目標を設定し、仮説を立てて走る。その繰り返しをしていて、「これだ!」と思うひとつに出会えればいいと思いませんか?

 

「好き」を追求して「憤り」に出会う

 

これだ!と思う好きなことを追求した先に「憤り(コンプレックスや危機感)」と出会えれば、必然的にやりたいことは奥から決まってしまうのです。例えば、英語が大好きで海外留学をしたAさんは「日本を紹介して」と言われ英語で話したところ、ドイツ人に「日本のことなんも知らないんだねっ!」とバカにされた。英語を喋れたら良いと思っていたが、甘かった。その時、なぜ英語を話したいと思ったか、深く考えていない自分に気付き、好きを深堀りし、自分づくりの仮説を立てて英語を活かす道を完成させていったと言います。船井総研のコンサルタント大先輩は、「①人と出会う」「②本を読む」「③旅をする」この3つを続けなさいと仰っていますが、常に自分自身の原体験を持ちなさいというメッセージであると、私は解釈しています。

 

 

収集から破棄へ 決める勇気

 

「好き×憤り」に出会った先で、やりたいことが多すぎて分からないという場合もあるでしょうが、そこは決める勇気・決定する勇気を持たなければならないのです。思い返せば大学の研究室時代は、自由という不自由に苦しみました。“何でも自分で決めて自由にできる”という、何の制限も指示もない環境でした。どのように選択すれば良いか分からず、全て中途半端に終わった苦い記憶が思い出されます。最後は「絞る勇気」「決める勇気」を持つことも、その先の“やりたいこと”に出会うための方法です。

 

 

1)まず1年後に向かう仮説を立てる(人生いつも仮説モード)

2)好きを基軸に方向を絞る(好きから始め、憤りや悔しさに出逢う)

3)期限を決めて断行する(「決める」という勇気)

 

やりたいことが見つからない人へ

やりたいことはあるが、実行に移せない人へ

やりたいことをしているが、このままで良いか何となく不安な人へ

 

マイビジョンを作るきっかけに、3つのルールを参考にしていただければ幸いです。

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記  2005.09.04より編集)

 

 

 

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。


 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 9月 25, 2017 Under すべての記事, ちいきのコラム, 未分類

 

 

この日の出張は、本州の中で、東京からもっと遠い場所ともいわれる島根県西部。時間距離が遠いという意味ですが、私は広島経由でバスに揺られて3時間、ようやく益田に到着しました。目の前には本流にダムがひとつもない美しい川、高津川が流れる風景が広がっていました。この地域には、西日本で5番以内に入るような大規模の林業素材生産会社もあります。出張の目的は、高津川流域林業活性化センター主催で開かれた講演会に呼ばれたためで、マーケティングの話を中心に、森林資源の活かし方、地域連携のビジネス論などをお話させていただきました。

 

また、この日の懇親会ではとても嬉しい収穫がありました。今日初めて出会ったとは思えないような林業会社、製材会社の若(セガレ)さんたち。私と年齢も近い。ビジネスでも色々と面白い繋がりが見えてきた。そんな時、懇親会で出会った彼がこう言いました。

 

「古川さんの言う、地元の林業を3Cで考える競合ライバル視点ってなるほどって色々思いました。そういう視点でいえば、うちらのライバルはパチンコなんですよ!」

 

「え!?」

 

「確かに、最近、林業は注目されている。うちは広葉樹が多いので、チップも含め仕事量も多いし、色々な販路がある。忙しく、面白い仕事の一方で、今はとにかく人が足りない。それでもね、地元に大きなパチンコ屋ができて、そっちに行ってしまうんです。」

 

「なぜですか?」

 

「簡単ですよ、バイトは時給がいいし、正社員になれるって言って、そっちに行く。パチンコで正社員ですよ!

僕らは、パチンコに負けるんかと思うと悔しくて。」

 

 

 

地域企業の人材獲得競争

 

そう、地域雇用において若い人、優秀な人材は常に奪い合いなのです。林業4000億円、パチンコ30兆円という市場規模の差。講演では、市場規模とは?と解説するために、パチンコなどの大きな市場を持つ異業種についても紹介しました。「利益なき理念は寝言・理念なき利益は犯罪」と言いつつも、個人の目指す理念と利益の方向性(ベクトル)やその嗜好にあれこれ批評することは出来ません。

 

時給の開きがどれだけあるか、契約社員か正社員か。

 

その現実の差は、大きいのです。

 

 

 

もう一度、企業のライバルを定義する

 

ライバルについての考え方。

「お寺」の競合は、隣のお寺ではなく、他の宗派だったり、他の宗教だったり、いやいや、心の相談をマスコミや芸能人に求めるという意味では、細木数子やマツコデラックスもライバルであるということ。その問題に近いことでしょう。同じ業種という狭い視野でなく、広く考えていきたいところです。但し、競合というよりだからこそ自社。自分の力を高めること。林業・木材業で「必要性、欲求性、物語性」を生み出すことが大切であり、会社としてマーケティング発想をしっかり取り入れられるかがポイントです。安定した仕事(顧客)を創ること、よき会社(社員)を作ること、それが何よりも第一です。

 

誇りに思えるビジョンがあり、収益源があり、理想のキャリアプラン(会社の成長、自分の成長、年収アップが見える)といった、カッコイイ会社を林業・木材業界でサポート&プロデュースする。そんな仕事をしていかねばならないと思えたエピソードでした。

 

そのためにも、例えば、林業(素材生産)以外の副収入の比率ビジョンを(増やすも減らすも含め)つくり、トータルでの収益力を高め、社員たちにはキャリアアップを具体的に設計し、年収の将来ビジョンを策定していく必要があります。年収の目標と収入比率を社内に公開していくことで、①未来の社員から信頼を得られる ②他の企業からの信頼が高まる とし・年収の目標、将来の収入比率を明確にし、企業を成長させる戦略を練っていくことが肝要です。

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記  2013.11.27より編集)

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 


 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 9月 19, 2017 Under すべての記事, ちいきのコラム

 

 

ある時、仕事において「こだわり」のない人のほうが成長しやすいのか、「こだわり」がある人のほうが成長しやすいのか、「こだわり」がある方が儲かるのか、そうでないのか、そんな話題になりました。成長についていえば、若い時代は、色々なものを素直に吸収したほうがいい、成長できるということで、変な「こだわり」は捨てて、多くを経験しなさいとよく言われるものです。とはいえ年齢を重ねるほどに何らかの「こだわり」ができ、例えばコンサルタントからの提案といっても、お客様にとっては聞きたくない自分だけの「こだわり」の存在に衝突する場面もあります。似た言葉に「偏屈(へんくつ)」ってありますよね。飲食店の名前にも付いていて、繁盛店だったりします。であれば「こだわり」と「偏屈(へんくつ)」って何が違うのでしょうか。

 

 

こだわり と へんくつ の違い

 

では、「こだわり と へんくつ」の違いとは、何でしょうか?前職時代、たまたま同期と淀川を渡って歩いているときにそんな話をしてました。

 

 

「こだわり、へんくつ、何が違うんだろうね?」

 

 

「その違いって、利益が上げられているか上げられてないかじゃない?」

 

 

「どういうこと?」

 

 

「こだわりってコアな執着であって、へんくつってレアな自由さがあるよね。」

 

 

「どっちもすなわち大衆かどうかに向いているんじゃなくて、へんくつって、でも、少ないマニアックな顧客には目が向いているかなと。」

 

 

利益が上がる。儲かる=信者のお客さまがいる。すなわち市場が少なくとも規模に見合う客を取れている場合は「へんくつ」。お客がついておらず、自分だけの独りよがりの「へんくつ」を「こだわり」と言うのでしょうか。大事なのは誰に対して頑固でいられるか、信者顧客がいればいい。その時、ある経営者がこう言いました。

 

 

「やりたいこと、夢、それも大事。

 

しかし、お客様(相手)が見えてないのは、無味蒙昧ですよ。」

 

 

「こだわり」と「へんくつ」。コアなお客あってこそのビジネスとなりましょう。徹底的に顧客に「こだわり」、哲学ある「へんくつ」があれば、信者(儲け)も増えるのでしょう。

 

 

さいごに

 

余談ですが、偏屈のことを指す方言も色々とあるようですね。例えば関西エリアを中心に「へんこつ」。また、肥後もっこす(熊本県)、土佐いごっそう(高知県)、豊前げってん(福岡県)など色々。どれも、頑固者を指すようです。あなたの地方にはどんな言葉がありますか?

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記  2006.08.09より編集)

 

 

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 


 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 9月 13, 2017 Under すべての記事, ちいきのコラム

 

 

「古川さん、この業界のコンサルやって儲かるの?」。業界の方から、度々このような質問を受けます。私は、“儲かる”という直接的な言葉はあまり好きではないので、このように聞かれると色々と思うところがありますが、この度ここに想いを書いてみようと思います。

 

よく「他の業界ならばもっと仕事があるだろうに、なぜこの業界なんですか?」という質問を受けます。それは、「木と森が好きで、そこに暮らす人たちが好きだからです。」の一言に尽きます。私は20代の中盤、地域づくりインターンに参加し、そのつながりで全国各地の農山村地域に行き、農作業、林業作業のお手伝いをしてきました。そこで出会った地域を愛する熱き行政職員、人生の先輩の山行さんの知恵や高いチェーンソー技術をもったプロたち、彼らの生き様がかっこよかった。しかし「儲からない」という声をきき、自分に何ができるか。私は、彼らが儲かるために何ができるか、それは間接的に支援すること、経営力(マーケティング、営業支援、財務会計、事務機能支援)を高めていきたいとなり、28歳にして初めて社会人となり、船井総研にまず就職したわけです。

 

そこで、「林業や木材業のコンサルがなぜ成り立つのですか?」という質問について戻りますが、それは実は以下のようなことであって「お客さんはいるんですか?」「どんなお客さんがいるんですか?」「いくらもらっているんですか?」「どんな結果を出していますか?」という具体的な質問に言い換えることが出来るでしょう。それをこれから書いていきます。

 

さて、それは、大分県へ講演に行った時のことでした。以前、弊社の「経営実践研究会」にもご参加された福岡県の製材業経営者であるXさんが、大分県での講演にも駆けつけて下さいました。そして懇親会で、若手の参加者の兄貴として、こうお話されました。

 

「5000円、1万円ってすぐ飲み会でお金を使うくせに、勉強会に5,000円出してくださいというと、君らはなかなか出さないだろ!?古川さんを呼ぶのに、ここにいる人たちが一人1万円払えば、毎月来てくれるんだから。そうゆう風にお金を使おうよ!古川さんのようなコンサルの情報は、たくさんの交通費と人脈の積み重ねとで得て来たもの。みんな自分でお金出して、勉強して、実践してこうよ!」(と言いながら、この日は3次会まで盛り上がりましたが・・・)

 

そうなんですよね。山村ビジネス、林業木材業、この業界では、自ら「知識(ソフト事業)」に対してお金を払う人は少ないんですね。理由は2つあって、そもそもソフトに価値がないと思われているのと、補助金で受講できてしまうという2点です。実際に、地域づくりや林業関係のセミナー・講演には、質の高い講演が沢山開催されている一方で、補助金、補助金と予算が投じられて、受講が無料になっている場合が多いのです。

 

だから、勉強する内容も、右から左。自らに投資してないから、学びを実践されていない。ならば、意思あるお金を出してもらいたくなるのです。すると我々は、講演でいただくお金以上の価値(事例、経営手法、ネットワーク紹介)を出します!と双方が本気になる、ということですよね。

 

例えば、年商1億円とか3億円の事業者から100万、300万円のコンサルフィーをお支払いただいて、コンサルティングの仕事を請ける時があります。それは、経営者として非常に勇気ある投資と思います。素直、勉強好き、プラス発想であれば、我々はそれ以上の営業利益(償却前経常利益など)や「キャッシュフロー」を増やしていくよう尽力します。クライアントと共に営業や交渉へ出向き、実践をサポートする場合もあります。あるいは、直近の利益だけがゴールでなくても、数年後そうなるための土台(理念、ビジョン)を必ず作り、社内に浸透させていく。お客様によって成功の定義、ゴールの定義はことなりますから、スタート時でどこを目指すかを決め、スタートする。その中で、

 

  • 投資として、コンサル費用を自ら出す。
  • それに応えるために結果を出す(一緒に出す)。
  • だから、仕事がある(あり続けられる)。

 

ゆえに、儲かる、お互いが儲かる、ということではないでしょうか。

 

厳しいですし、楽ではありません。現実は、自転車操業的です。私たちのような仕事は顧客づくりが非常に難しい。だから私たちは事例(結果)を増やすしかありません。行政型の支援については割愛しますが、民間事業体の場合、とあるご支援先の某木材流通業では、支援前の売上が4億円のところ→(1年後)5億円→(2年後)6億円と増加しました。また、とある林業製材会社では、新たなビジネスカテゴリーを生み出し、コンサルティング前と比べた毎年の最終利益が1,000万増近く増加するまでに成長しました。また、某製材メーカーでは、支援前は、マイナス1,000万の営業利益だったところが、1年後マイナス200万→2年後、プラス200万へと黒字化しています。ある地域工務店では、年間受注5棟くらいだったところが、3年間の支援を通じて現在では年間約20棟を受注するブランド工務店になっています。ある製材加工メーカーは、2回の顧客獲得型のプレゼンテーション支援で、その見込み顧客から3年で結果1億円の売上を上げられました。また、ある林業・製材業の会社は、5か年連続業績向上で、ブランド国産ハイブリッド車を社用車にされています。

 

しかし、これも巨視的にみると間違った売上・利益増と解釈される場合もあります。あくまで利益を上げるのは、会社が社会の公器として、社会的、教育的に何かを興すための手段であるべきだからです。ただの私腹を肥やす利益創造だけの企業に社会的価値はなく、やりたい理念を、とりたい利益から実現してくビジョン設計もおこない、持続的な発展をしていくことが「儲かる」ということで一番肝要なことです。

 

経営における成功の定義は、スポーツのように分かりやすいものではいのですが、共通しているのは、経営者が素直、勉強好き、プラス発想であって、実践を繰り返しているということ。コンサルティングが100点ということはありません。経営者にとって、成功の確度を高めるためのセカンドオピニオンとして私たちを使って、一定の期間、経営の掛け算をしていくことで、お互いが儲かっていくのです。

私は、運が良いのはそういう経営者(クライアント)と出逢えていることだけなのかもしれません。そのために、経営実践研究会というものを定期的に大阪で開催しています。不安があるかたは、まずこちらを覗きに来てください。参加当初はあまりプラス発想ではなかった方でも、リーダーシップ力を増して、明るくなり、前向きな性格へと変わられた経営者もおられます。

 

いま、大きく時代の流れが変わり、地球規模のエネルギー革命が始まっている、時代の境目に来ています。その中で、先見性を持って、理念やビジョンを高らかに持ち、現実着々とビジネスをすることがいかに大事か。そして経営に携わる人たちが、変革していくこと。強き、よき、未来の見える人材が増えていくこと。戦略提案、実行支援、体質改善。そして、自立経営。そのためには私の自分改善、サービス改善が一番で、自分が変り続けていかないとなりませんので、忌憚なきご意見ご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記  2014.03.19より編集)

 

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 


 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 9月 9, 2017 Under pick up, すべての記事, ちいきのコラム

 

 

どの業界も下請けは苦しいという時代に、どう生きていくか。建築業界のマーケットが弱り続けている中で、林業や製材、そして材木屋や建材屋が、ただ下請けに甘んじているなら、自分たちが潰れてしまうことは目に見えています。ではどうすればいいでしょうか。まず、新規マーケットを新規商品で作るという前にやるべく答えは、大きく分ければ2つです。

 

(1)「伸びている建築屋(元請)を探し、ついていく」

(2)「自分でユーザー(顧客)をつくっていく」

 

 

このどちらかしかありません。背に腹は代えられないのです。だからといって、単に流通を飛び越えるべし、というのは短絡的な考えです。流通業が担っている、在庫調整、仕分、物流、与信管理等の機能は、誰かがどこかでやらねばなりません。声を大にして伝えたいのは、「マーケットに対してサボっている人と付き合わない」ということです。時流に対して変化をしない単なる在庫屋、倉庫屋、配達屋になっている業者であれば、付き合わなければよいでしょう。顧客の新旧は関係ありません。公共事業でしょうが、一般建築でしょうが、価格を下げることでしか仕事を取れない会社の下請けであり続けてはならないのです。そのような取引では、下請け業者にはコスト削減のしわ寄せしかやってこないからです。

 

 

 

元請けとともに成長し、「脱・下請け化」へ

 

情報商材を持ってくる、マーケットを作るといった取り組みをしているか否かが見極めどころです。エンドユーザーに新たな価値を提供しておらず、提案力がない会社の下請けになり続けている状態は、座して死を待つことと一緒です。そもそもこの業界、仕事が取れなければ、「だったら、いくらならいいですか?」といって価格を下げてやってきただけの世界。価格を下げるだけの営業は、誰でもできるのです。ある製材メーカーでは「使ってください」「買ってください」「安くします」という3つのワードは絶対に言わないと決めています。高い製品力と幅広い提案力をもって、「脱・下請け」を達成しています。すると一般顧客が製材メーカーへ直接「あなたのところの木(商品)を使いたい」と問い合わせてくるのです。元請だって、市場開拓は楽ではないのです。一緒に考えないといけない。だからこそ、下請け業者が自分達の利益を獲得するには、

①このままだと自らが死んでしまうような元請の仕事は、断る勇気を持つこと

②より良い商品・サービスを提案し、元請を喜ばせること

③元請をサポートするよう、共に新たなエンドユーザーを創造すること

④新規の元気な元請を探し続けること

⑤一度は、自ら直接に元請(に近いこと)をやってみること

 

 

この5つが、「脱・下請け」のポイントです。

 

 

座して死を待つのみですか?

 

統計を見ると、向こう10年弱の間に製材所はゼロになるくらいのペースで、廃業・倒産の数は推移しています。“負け残り”というポジションもありますが、時流とか制度とか補助事業に乗って業界が商売するのではないのです。価格を下げることでしか商売できない顧客とは付き合わない。「みんなでやろう」「いつかやろう」って牧歌的な民主主義でやっていけるほどマーケットは甘くないのです。まず、自分が動きましょう!
(ちいきのジャーナル 2014年2月号より編集)

 

 

 

 

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。


 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 8月 23, 2017 Under ちいきのコラム

 

明日からは世間はお盆休みの帰省ラッシュ。故郷で同窓会、夏祭りや地区の飲み会、親戚一同で宴会と、お酒の席を控えておられる方も多いのではないでしょうか。コミュニティごとに違う雰囲気があるかと思いますが、あなたは、どんな時間・仲間・空間を大切にしていますか? 飲み会(コンパ)についての考察は、京セラ創業者である稲盛和夫氏の著書「稲盛流コンパ―最強組織をつくる究極の飲み会―」等も著名ですが、再会の機会が多いお盆休みを前に、今回は古川が考える「飲み会で、こんなトークには要注意!」についてお話したいと思います。

 

 

1.「過去の話ばかり」の飲み会には、要注意!

 

誰しも、3つの話をします。それは、「過去」か「現在」か「未来」と3つの軸からの話です。その飲み会では、過去の話ばかりですか?現在の話をしていますか?未来の話もしていますか?この3つの時間軸で分けるとどの話が多かったですか? 未来の話の割合が多ければ多いほど、常にチャレンジャーである証であり、これからも前向きな未来が待っていることでしょう。例えば、昔の仲間と出会っても、ちゃんと未来に向かった話をしているか。「あの頃はよかったねぇ」「俺、昔こんなことやったぜ」昔話に花を咲かせるのも楽しいけれど、そこに“もう一度あの頃を!”と一言加われば、未来への話題が広がります。しかし、昔の武勇伝しか話さない人は、過去と心中していただいて、さようならと思うところです。

 

前職の船井総研で「過去オール善」という思想を教わりました。不運と感じる出来事でも、過去の事象を「悪」とせず、必ずそれには自分にとって必ず意味がある。すなわち「必要必然であった」と考えること。その意味をプラス発想で考え抜き、未来を構築するための学びを得ることで、機動力や原動力を高めること。この考え方を知ってから、肩の力が抜けて、楽に生きられるようになりました。「学び」は過去からしか得られないし、自分の「経験」からしか気づかない。その「学び」から、いかに未来への飛翔に向けた話を出来るか。とある小説に、こんな一文がありました。「想い出は、過去よりも、未来に多く待っている。」ちょっと居酒屋で意識してみませんか。未来の話をしていますか?

 

 

 

2.「他人の悪口の話ばかり」の飲み会には、要注意!

 

 

 

話をする時、聞く時、話題は「自分の良いとこ、悪いとこ」「相手の良いとこ、悪いとこ」、2×2で、4つの事象に分類できます。「人の悪口をあなたに言う人は、あなたの悪口も人に言う」という言葉もありますが、「自分の良いとこ(自慢話)」と「相手(他人)の悪口」しか出てこない飲み会の居心地の悪さは、容易に想像いただけるかと思います。しかし、短所を批判する悪口であっても、同じ内容を本人の前で話せばアドバイスになります(もちろん伝え方の配慮が伴ってこそ)。人付き合いも経営も、長所伸展型で課題に対応し、高めていきたいですね。

 

 

 

3.「マジメな話ばかり」の飲み会には、要注意!

 

 

最後は、「マジメかバカか」という切り口です。笑いって大事ですよね。ボケとツッコミと言いますか、冗談とホンキと言いますか、この人、どっちのキャラだろう?という“ギャップ”と言いますか。笑ってくれるけど、冗談しか言わない、バカしか言わない人。笑わなくって、真面目なことしか言わない人だけで集まると疲れてしまいます。マジメとバカになる比率は、もちろんコミュニティや場面によりますが、バカな話で本題からズレて遊んでいる時、“急に新たなヒラメキが降りてきた!”なんて経験はありませんか?ビジネスも、人生設計も、少しマジメからズレたところで、妄想や構想がでてくることがあります。これこそ、人と人とが飲み交わす場の醍醐味ではないでしょうか。

 

Think globally Drink Locallyで行こう!

 

 

まとめますと、

【 時間軸 】過去、現在、未来

【短所長所軸】自分と他人×良い点と悪い点

【 笑い軸 】マジメ×バカ

 

次の飲み会の話題は、どのバランスを目指しますか?地域を面白くしよう、地域を変えようと動いている人は、老若男女問わず、このバランスが取れている人と感じる場面が多いものです。ちなみに、非常に盛り上がった飲み会なのに、翌朝になると「あれ、何の話してたっけ…」と忘れていると勿体ないですね。そのため私は、割箸の袋にちょっとメモを取って、寝る前と翌朝に振り返ることにしています。日々、呑んで忘れては勿体ない未来の話を沢山教わっているからこその習慣です。

 

この夏も、「Think globally Drink Locally」で、再会や新たな出会いに感謝しながら楽しくいきましょう!

 

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記  2016.12.09より編集)

 

 


代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 

 


 

 

Posted by wpmaster on 木曜日 8月 10, 2017 Under ちいきのコラム

 

 

日本の森林組合ってのはどうあるべきなの?

 

全国で約644団体あるという、森林組合(2014年3月末現在)。この日は、とある森林組合にて、ヒアリングとプレコンサルティングを行いました。参事、専務、総務課長の3人と、私を合わせて計4名。当時開催した、地域材ブランド化セミナーへ当組合の参事が参加して下さったため、フォローとプレコンサルのため訪問させていただき、現場の話や今後の夢、あるべき姿についてお話をうかがいました。組合の課題、補助金の問題等、色々と語る参事を前に、専務のYさんがおっしゃいました。

 

 

「古川さん、日本の森林組合ってのはどうあるべきなの?」

 

講演やセミナーの際にも、度々このような質問を受けるのですが、この後は“日本の森林組合がどうあるべきか”というのは、補助金事業に頼るべきか、それとも民間企業のように儲けていくべきかといった議論となるでしょう。しかし私は変化球で、こう答えました。「そこに答えは出せません。それが答えです。」

 

 

 

 

ラーメン業界と林業界

 

「だってね、日本のラーメン業界はどうあるべきか?と質問する人は、いませんよね?スープが違う、製麺方法が違う、接客が違う等々・・・ラーメン屋の店主がそれぞれに“当店の自慢はこれだ!”とこだわりを出しているから、そこに共感するリピーター客が付いていく。それは林業界でも同じで、あなたがどうしたいんですか?と答えます。しかし補助金へ依存するほど、事業に振り回されて、仕事の中身が面白くないのも事実でしょう。先進的な活動をして、できる限り自助努力をするのが妥当です。先々の顧客となる原木流通、製材所、そして工務店や材木屋に振り回されているのも、山側の事実です。企業のCSRで植林は美しいと持て囃される一方で、昔から山林管理を続けてきた森林組合には光が当たらない。それでいいとは思えないんです私は。だってあなた様の組合には、山の知識も歴史においても、沢山の長所があるでしょう。それを活かしたいと想いませんか?但し、それでも手放して良いやと思うところは、それで良いと思います。広い林業界、そのような組合がいても良いでしょう。

 

 

 

やりたい理念と、とりたい利益

 

肝心なのは、“やりたい理念”と“とりたい利益”があること。商品力、販促力、営業力を高めて、施主と山を繋ぐこと。それによって、山から、知識と経験というワクワク感を届けていくこと。そういう組合があってもいいですし、それをお手伝いするのが私の仕事です。全国の森林組合がこうあるべきという統一的な答えは、無いのではないでしょうか。

 

仮想的(競合)、○○町森林組合とどう差別化するのか

仮想的(目標)、××町森林組合の何をどう真似るのか

 

夢を組織に取り入れていくことに、民間企業であるとか、組合であるとかは、関係ないと思いますよ。」この時私は、このように答えました。しかし思い返せば大学生の頃、研究では「日本の農業はこうあるべき!日本の森林組合はこうあるべき!」と主張する立ち位置であったものです。「個の発想(自立、自前、自主、自発)」これこそが「民意の発想」になるとするならば、私自身がこの発言をするまでに変化と時間を要していたわけです。改めて、以下を常にコンサルティングの信条としています。

 

 

 

理念なき利益は犯罪であり、利益なき理念は寝言である。

業界や業種、業態に関わらず、繰り返しこのメッセージをお伝えしたいと思います。

 

 

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記 2005.11.28より編集)

 

 

 


代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 

 


 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 8月 4, 2017 Under ちいきのコラム

 

文化的遺伝子 ミーム

突然ですが、「ミーム」という言葉はご存知ですか。かつてリチャード・ドーキンスによる著書「利己的な遺伝子」が流行しましたが、その中で「ミーム」という単語が紹介されました。それは、DNAではなく、ココロからココロへ伝達される“人間の文化的志向と行動”と紹介されます。ヒトの性格や行動の根源を辿る上でDNA(先天性のもの)か環境(後天的なもの)か、どちらに起因しているか?といった議論がありますが、教育的指導がなくとも、「ミーム」とは、生物学的な遺伝子に関わらず、文化的遺伝子として伝達される一方で、外的圧力(教育)がなくなると、弱まると述べられています。

 

 

地域には、捨ててはいけないものがある

「地域には、捨ててはいけないものがある」西粟倉村の元村長の道上氏がおっしゃっていたこの言葉が、今なお心に刺さっています。地域とは誰のものか?主体とは、住まいや暮らしをしている人だけではないのです。この土地を、連綿と守っていく人の繋がり、その大切さ。また別の機会では高野山にて、僧侶様から、とある仏教用語を教えていただきました。

 

「断種(だんしゅ)の罪(つみ)」

 

自分を育ててくれた親に感謝し、自分自身も子孫を残していくこと。しかし断種の罪は、それよりも、、自分が勉強したことや、教わったことを伝えて行くべく必要があると説かれており、、その文化的な「種」を断つことは、罪であるという思想です。私の両親、サッカーのコーチ、大学研究室、船井総研、アミタ、トビムシ・・・。自分が得た知識や情報は、自分だけの所に止めるべきではない。企業、親子、教育、育成。確かに、専売特許として伝えたくない「情報」というものもあるかもしれない。それでも、教育しなければならない。「最近の若いモンわ、っていうけれど、自分も色々な人に育ててもらったのに、教育を放棄している人が多すぎないか」と、僧侶のお言葉。教育だけでない、発信するということも、ひとつの、解決策でありましょう。

 

 

高野山に伝わる、断種の罪という思想

 

「高野山はね、常に、受け身なんだよ、古川君。お大師さまのご加護のもと、人は来て当たり前。お布施はしてもらって当たり前。そうなったのは、高野山というより、仏教界全体の問題です。だから、ソトモノの方がここで体験した一次情報をその人なりに、加工して、伝えて行くこと。それは、素晴らしいことであり、“断種の罪”を知っている、ということになるんです。」農山村地域のまちづくり、高野山の森林護持、そして、自分の生き方、「断種の罪」という思想から、色々と繋がります。また、高野山の山づくりについても、共利群生(きょうりぐんじょう)という理念があります。生きとし生けるものが皆群れを成して支え合って生きているという言葉です。この理念も次の世代へと紡ぎ、実際の森林づくりとしても、続けていきたいと話しをしていきました。

 

そして、「字が違うけど、断酒の罪ってのもあるわな、古川くん(笑)」と。

 

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記  2012.09.28より編集)

 

 


代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 

 


 

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 7月 31, 2017 Under ちいきのコラム