12月21日(土)、元号改正により新しい時代を迎えた令和元年も早くも終わりに差し掛かる師走の末、

今年度第3回の大阪経営実践研究会を開催しました。

今回は、12名の参加者と1名のゲスト講師にお越しいただき、

今年の振り返りと来年の抱負を皆さんにお話いただくなど、年末らしいコンテンツを交えながらお届けしました。

 

 

今回のメニュー

1.各社報告

2.情報提供

・林業ニュースまとめ

・初参加者紹介

3.ちいきの総研講座~林業活性化最前線~

・関係人口創出拡大とは

・森林への期待とは「副業、複業、コミュニティ、マーケティング4.0」

4.ゲスト講座(京都大学森里海連環学教育研究ユニット 特定准教授 清水夏樹 様より)

・台湾(国際シンポジウム:2019山村緑色経済検討会)&グリーンツーリズムについて

・農山村活性化の芸術的テーマ、大学の目指す地域連携の実態と課題とは?

5.2019年の振り返りと2020年の抱負

・参加者による発表

・2019年ヒット商品ランキング

・2020年予測と抱負、今後の予定

 

それでは、当日の内容を一部ご紹介します。

 

 

関係人口創出拡大とは?森林への期待とは?

 

弊社代表古川より、AIDMA理論と移住定住方程式(交流人口)と見込み顧客(マーケティング戦略)の点から、
中小企業の目下のテーマである、募集・採用・定着への導線づくりをお話しました。

一昨年ごろからよく目にするようになった「関係人口」、この定義を皆さんご存じでしょうか?

総務省のポータルサイト(https://www.soumu.go.jp/kankeijinkou/)を見ると

『移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと』

とあります。

「人口」をテーマとした行政の言葉のイメージがありますが、単に人口としてみるのではなく、人の行き来である「交流」の中で起きる具体的アクション(観光、特産品購入、ふるさと納税、対話、頻繁に通う、ボランティア)による多様な接点の中に、民間企業の経営において人材採用・育成・定着のヒントが含まれています。そこで、注目するのがマーケティングフレームのAIDMAやAISASとなります。

交流人口といっても、まだその地域のことを知ったばかりの人もいれば、既に地域内で行動を起こしている人もいるはずです。どのような属性、段階の人口が多いのかを把握し、何を目的に人口を増やすのかを定める自治体、そして地域に根差す企業は学生との接点、インターン制度の在り方、研究者との連携、また地域での暮らし方の喜びとは何かというところを追求していくことで、採用のあり方、社員教育のあり方が見えてくるのです。

人材が足りないという企業様は是非、自社だけではなく地域という枠で血縁ではない地縁が増えていく関係性と仕組みを見ていただければと思います。

 

今回は、12月初週に訪問した台湾でのシンポジウムについてもご紹介したのですが、台湾のほうでも、日本の施策に倣い、「地方創生」「6次産業化」という政策キーワードから、
グリーンツーリズムへの力を入れているということでした。また古川と今回ゲストの清水様が見てきた林業・製材会社では、マーケティング機能もしっかり持っており、営業力の強化もできている中で、彼らが日本から学ぼう!という姿勢が見られ非常に紳士的でありました。今後は、台日交流を経て、お互いの長所を活かした、事業交流ができるとも考えています。

 

 

ゲスト講座~学術論文の評価が変わる!それは、会社の評価の変化へ!?~

今回は、京都大学森里海連環学教育研究ユニット 特定准教授清水夏樹様にゲストにお越しいただき、

農山村活性化の学術的テーマ、大学の目指す地域連携の実態と課題についてお話をいただきました。

普段、企業経営ではなかなかお話を聞くことが出来ない学術の世界ですが、特に興味深かったのが

「インパクトファクターから、オルトメトリクスへ。」というキーワードでした。

 

まず「インパクトファクター (impact factor、IF) 」は、「自然科学・社会科学分野の学術雑誌を対象として、その雑誌の影響度、引用された頻度を測る指標である。」(Wikipediaより)、

「オルトメトリクス(英: altmetrics)」とは、「学術論文の影響度を評価する指標のこと。学術雑誌の影響度を示すインパクトファクター (IF) や、研究者個人の被引用数を示す指数などでは定量化しにくい観点から学術研究を評価するために2009年から2010年頃に提唱されるようになった考え方、およびそれに基づく代替的な指標の総称。」(Wikipediaより)とあります。

 

これまでは、研究=既往の研究を重要視しているイメージが強くありましたが、現在では世間での評価、SNS等での広がりなどを指標とするオルトメトリクスが、指標になりつつあるということですね。

ビジネスにおいても、誰から評価されるべきか!?といことを考えると一般的には「顧客」が大きい存在かもしれませんが、広い意味での顧客ととらえれば「社会(地域の人たち)」の評価が、地域の実績、信頼、そこからの口コミに繋がり、起点として自らの情報発信からの反響といったことが、極めて重要になっているということとも捉えられると思います。

 

日々のオペレーション(接客、運営、営業対応)の良さが、SNSで広がる昨今、改めて、社員ひとりひとりの行動から、個人評価から会社評価、地域への評価へというところ、評判というところに、企業の魂を持っていくべきではと考えさせられた次第です。

 

また、清水様のお話の終わりの方では、「是非、企業は研究者をもっと使ってください」とお話をされていました。

木材業界では木材強度の計算で工学とのかかわりは強いかもしれませんが、是非これを機に社会学との連携、学術を活かした戦略も考えていきたいところですね。

 

 

2019年の振り返り、2020年の抱負

皆様にとって、2019年はどのような年でしたでしょうか?また2020年の抱負は既に立てられましたか?

本研究会では毎回、参加者の皆様から近況報告をいただいているのですが、今回は振り返りと抱負を併せて発表いただきました。

皆様のお話を伺っていると、2020年の抱負については主力事業の課題修正のお話をされている人もいましたが、特に多かったのは主力事業に加え補助(副業)事業への注力、

採用や社員教育といった基盤整備についての抱負が多いように思います。また、研究会メンバー同士で連携した仕入れ販売やイベント実施についても触れていただく方もいました。

 

また、「自社」(内部環境を)を徹底的に分析改善することも需要ですが、流行(外部環境)にも敏感にアンテナを立て、事業の参考にすることも重要です。ということで弊社では今年も日経トレンディが選ぶヒット商品ランキング2019(https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00242/00002/)に合わせて森林・林業ヒット商品ランキング2019を発表しました。毎年楽しみにしているという方も出てきたこのランキング、参加者の皆さまも楽しみながら2019年の振り返りをしていただけたのではないでしょうか。

弊社ではこれからも異業種視点も含めた森林・林業の最新情報を発信していきますので、お楽しみにお待ちください。

 

 

参加者の声(一部抜粋)

【T様】

内容が盛りだくさんでした。今回の参加を金い、弊社でも中・長期の経営計画を考え始めたいと思いました。またグリーンツーリズムのお話については、「功罪あるが森林で一番人が動くのがツーリズム。」「農村という言葉があるが農村の明確な定義はない。」「研究者の評価軸が変化してきている」という点が印象に残りました。地域との関わりはこれから強めていきたいと思いました。

 

【M様】

今回も本当に勉強になりました。年末年始の事業計画作成のイイネタを仕入れられました。交流人口から移住定住人口への動きは、会社でいうリクルートの流れと同じという視点はなるほどなと思いました。移住(就職)した後に、以下に定住、永住(離職しない)する地域(会社)にするか。福祉の充実(福利厚生、給与面)なども重要だが住みやすさ(働きやすさ)うぃ全体としていかに感じられるまち(会社)にするかが大事ですね。社内で具体的な改善対応

 

 

さいごに

今年最後の研究会が終了しました。

次回第4回は2月22日(土)を予定しています。

さらに先にはなりますが、4月11日(土)~13日(月)に高知県本山町にて現地研修会を開催予定です。市町村規模に合わせた林業とまちづくり、新たに出来たモンベルアウトドアヴィレッジにも注目の回となりますので、是非ご予定を空けていただければ幸いです。

詳細は後日、ご案内させていただきますのでお楽しみにお待ちください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 12月 21, 2019 Under pick up, お知らせ, すべての記事, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

夏の名残と秋の空気の混在が心地よい10月26日(土)、新大阪にて今年度第2回目の大阪経営実践研究会を開催しました。

 

今回は兵庫、大阪、広島、高知、岐阜、愛知、長野、福岡の8府県から9名の方にご参加いただきました。

森林環境税や全国の最新情報の提供から、「なぜ、地域材か(総集編)」「まちづくりと林業、食と農と観光への事業連携」の2つのテーマを軸とした構成の研究会となりました。

 

今回のメニュー

【1】参加者近況報告

 

【2】ちいきの総研より情報提供

・某都道府県の林業事業体の経営力アンケートより

・森林環境税、山林所有者への意向調査から

・「顔の見える木材での快適空間づくり事業」から最新情報

 

【3】テーマ①「なぜ、地域材か。(総集編)」

・古川による「地域材利用の意義」フレームワーク化と解説

 

【4】テーマ②「まちづくりと林業、食と農と観光への事業連携」

  1. 一般社団法人ソマミチ トークイベントを終えて

 

  1. ゲスト講座

「食と酒からみた、まちづくり、~もう一度「農林漁」をつなぎましょう~」

 

【5】ディスカッション

 

 

【6】まとめ(古川)

 

 

手前味噌ではありますが、いつもに増して刺激的かつ有機的な情報とディスカッションの詰まった研究会になりました。

 

今回も一部抜粋して、当日の内容をご紹介します。

 

 

テーマ①「なぜ、地域材か(総集編)」

前回の研究会で参加者から問題提起されたこのテーマ。

 

「地域材を使うことの意義は何か?どのように説明したら良いか?」

「使い手、エンドユーザーが地域材を選択するために必要な要素とは?」

 

前回研究会では、全国から参加の皆様より、自らの実績や経験を踏まえたコメントを多くいただき、白熱したディスカッションが繰り広げられました。

 

そんな前回のディスカッションと、今までお仕事させていただいてきた全国の事例、自らのマーケティングメソッドなどから複合的に考察し、今回古川が「地域材利用の意義」についてフレームワーク化、解説をさせていただきました。

 

キーワードは

「環境、SDGs」

「国土保全」

「地域経済」

「雇用」

「水源、流域」

「マテリアル」

「PEST分析」

「マーケティングメソッド(古川オリジナルメソッド)」

「顔の見える関係」

「トータル林業」

「事例」

「カッコよさ、感覚に訴える」

 

これらを図解した一大フレームが出来上がり、参加者からも「よく分かった」の声をいただくことができました。

 

「なぜ、地域材か」というテーマについては、これで完結ではなく、このフレームワークを活用しながら今後も議論を深めていきます。

「どんなフレームワークか気になる!」という方は、是非研究会にご参加ください!

そんな想いのあなたとも、議論を交え、地域材の可能性を広げていきたいと思っております。

 

テーマ②「まちづくりと林業、食と農と観光への事業連携」

1.一般社団法人ソマミチ トークイベントを終えて

古川がサポーティングコーチとして理事を務める、長野県松本市の一般社団法人ソマミチ。

ソマミチウェブサイト https://www.somamichi.com/

 

一般社団法人設立2年の節目に、トークイベントを開催したことは、このブログでもご紹介したところです。

ちいきのブログ(令和元年10月23日)

https://chiikino.jp/blog/?p=10212

 

今回の研究会には、ソマミチ代表の原 薫様のご参加があったこともあり、古川とこのトークイベントを終えての所感と、ソマミチの活動の意義などについてご紹介いただきました。

 

ソマミチは、木を使う社会の仕組みをつくることを目指し、「山が基準」をキーワードに活動するチーム。林業、製材、設計、家具木工・指物師、建築まちづくりディレクターなど、多彩なメンバーで構成されています。多彩であるがゆえに、チームとして協業しながらも、それぞれの専門分野での活動が主になることで、全体としてのソマミチを伝えるのが難しくなってしまっていることが一つの課題でした。

 

そこで開催されたこのトークイベント。

山での体験イベントから建築、木工まで多様なソマミチメンバーの活動をトータルでご紹介することで「ソマミチとはどんなチームなのか」「何を目指しているのか」ということを伝えられたことは、大きな成果の1つであったといえます。

 

今まで「名前は聞いたことあって、森や木のことで何か良いことをしているようだけど、よくわからないから」と参画するまでに至らない人たちが多かった中、トークイベント後に「ソマミチがどんな想いで、どんな取り組みをしているか、全体像が見えた。ぜひ、参画したい!」という入会希望の反響がいくつもあり、単なる「打ち上げ花火」的なイベントに終わらず、さらなる広がりに繋げることができました。

 

また、ソマミチのこれからの活動の方向性についても参加者から質問があり、「山と食文化」「感動をベースに」「遊び場からビジネスへの導線」「国交省制度の活用」など、ソマミチだけでなく、各参加者の事業にも参考になる情報と議論を交わすことができました。

 

2.ゲスト講座「食と酒からみた、まちづくり ~もう一度「農林漁」をつなぎましょう~」農業と漁業と林業のいい関係づくり 地域経済をうまく回すには

 

百貨店の鮮魚コーナー勤務からまちづくり、IT企業、輸入商を経て、現在は食と農のマーケティングからまちづくりまで、自治体の仕事、大学講師など幅広く担う、まさに専門家かつ複業家の片桐 新之介様よりご講義をいただきました。

 

専門性と外部視点の客観性の両立。

掛け算による独自性の創出。「シナジーキャリア」

 

「ハモの骨きりが出来るマーケターは自分くらいではないか」という多才な片桐様。

多様な実績のうち、いくつかの事例を交えながらお話を繰り広げられました。

 

「もう一度、農林漁業をつなぐ」

「6次産業化の商品づくりにおいて大事な7つのこと」

「ユーザーエクスペリエンス」

「人を巻き込むことで、売れる仕組みが自ずとつくられていく」

「これからの新しい循環」

「コミュニティが支援する農林漁業」

「環境の自分事化」

 

刺激的かつユニークでありながら、まちづくり、マーケティングをはじめ、複業家ならではのスキルを活かしたビジネスづくり。

また、農林漁業を俯瞰した視点と、現場の人たちと協業し意思疎通してきたからこその温度感のある取り組みは、林業・木材業に携わる我々にとっても、大いなるヒントとなりました。

 

片桐様の手がける今後のビジネスについてもオフレコで教えていただきましたが、こちらもなんとも興味深い!!このような情報を得ることができるのも、研究会の醍醐味ですね。

 

隣接異業種、リアルなビジネス実践からのヒント、それだけではなく、片桐様の柔軟な発想からも、得るもの多きゲスト講座でした。

参加者の皆さまにも大変ご満足いただけたようです。

 

ちいきの総研よりまとめ

今回の研究会では「なぜ、地域材か。(総集編)」として、「地域材利用の意義」について再度テーマとし、ディスカッションした内容とこれまでの知見から、フレームにまとめさせていただきました。ですが、ここで終了ではありません。このフレームを使い、自らにとっての地域材利用の意義について、定期的に考察することが重要です。参加者の方からも「その時々の状況で、学ぶこと、見出すことは違ってくる」というコメントもありました。研究会では、「なぜ、地域材か。」を永久的なテーマとして、継続的に追いかけていきます。

 

また、今回のもう一つのキーワード「複業」。

弊社が実施した某都道府県の林業事業体経営力調査から「林業以外のサブビジネスを持っていること」と「増収増益」の相関性が見えてきました。また、ゲスト講師の片桐様のお話でも「複業」による「シナジーキャリア」の形成というお話が出てきました。この「複業」こそ今後のビジネス展開において重要な要素であり、これからのプロフェッショナル像といえるでしょう。それは、地域において自らが「ペルソナ」(消費者のモデル的存在)となるとともに、「プロデューサー」(事業者のモデル的存在)にもなるということであります。ソマミチの多彩なメンバーも、地域の「ペルソナ」であり「プロデューサー」であるからこそ、理念が反響してファンが増え、活動もビジネスも広がっていく。

この「複業」についても重要な視点として位置づけ、今後も深堀りをしていきます。

 

 

参加者の声

【U様(国産材建具メーカー)】

久しぶりに参加しましたが、各地での国産材の活路の見出し方を学べ、方法、手段、観点の違いを感じることができ、非常に勉強になりました。改めて「地域材とは」ということを考え直すきっかけとなり、なぜ必要なのかをより地方(地元)自治体に伝えていくことで、まちづくりの流れが変化していくことを強く感じました。

 

【S様(都市計画系コンサルタント)】

まちと自然の関わり、都市空間と林業の関わりは、地方都市でこそ進めていくべき取り組みだと思います。都市計画でも10~20年の視点はあります。今はタクティカルアーバニズムという言葉で、暫時的、戦略的に進める重要性が言われることが多いですが、森林資源の持続性と時間軸で考える超長期的(都市計画的には)な視点は斬新でした。

 

【I様(工務店)】

各種ディスカッション&レク、楽しかったです。なぜ、どう地域材を使うのか、フレームワークで理解できました。片桐さんの取り組みについて、経済性も含む持続性の担保は色々な課題があるとは思いますが、尖った企画でより良くなるといいなと感じました。パワフルな取り組みが参考になりました。

 

さいごに

令和に入って第2回目の研究会。

いつも以上に濃く、ビジネスのヒント、原動力になる内容であったのではないかと自負しております。

この勢いのまま、これからも走り続けたいと思います。

 

次回の研究会は12月21日(土)に開催予定です。

 

詳細が決まりましたら、弊社ブログ、SNS、メールにてご案内させていただきます。次回も多くの方にご参加いただけることを楽しみにしております。

 

今回は参加できなかった方、初めて研究会を知った方も、参加をご検討いただけますと幸いです。

 

研究会内容の詳細は、以下のURL(大阪・経営実践研究会紹介ページ)からご覧ください!

https://chiikino.jp/blog/?page_id=187

 

Posted by wpmaster on 水曜日 11月 20, 2019 Under pick up, お知らせ, すべての記事, セミナー報告, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

 

 

数日でぐっと秋を感じさせる涼しさになり、晴れ間から差し込む陽の光の温かさが心地よい、10月23日(水)。

長野県松本市は信毎メディアガーデン1階ホールにて、

一般社団法人ソマミチのトークイベント

「松本で生きる。松本をつくる。~山と暮らす、その誇り。~」を開催しました。

 

 

 

 

各地から100名以上の来場者とカラマツで彩る会場

当日は、地元松本の方だけではなく、関東圏など広くから120名程の方にご来場いただきました。

事前にご予約いただいた方、既にソマミチ会員になっていただいている方はソマミチ手袋の特典付き。

今後も森林、屋外イベントがありますので、その際には皆さんと一緒にこの手袋を付けて作業したいですね。

(早速、本ブログ最後に、ツアーのお知らせもあるので是非チェックしてください。)

 

 

また、当日の会場にはソマミチメンバーの活動を代表する製品やパネルの展示を行っていました。

 

↑ソマミチの理念、メンバー、活動風景、施工事例等をまとめたパネル

 

 

↑グリーンウッドワークの作品

 

 

↑カラマツT&Tパネルの壁材

 

 

↑松本市産アカマツのヘリンボーンの床・壁材

 

 

↑アトリエm4の前田大作さんが手掛ける家具

 

実は、今回の展示の他にも、信毎メディアガーデンの1階フロア内に普段から設置している什器は、ソマミチの提案でカラマツが使われているんです。

 

 

11名によるトークリレー

それでは、当日のトークの様子を少しだけ、ご紹介。

トークイベントの内容の詳細はソマミチのFacebookページにて、当日のライブ映像が観れますので興味がある方は下記リンクからご覧ください。

https://www.facebook.com/somamichi/videos/2474706712759381/

 

 

まず、冒頭に弊社古川より、イベントタイトルにもある「松本に生きる、その誇り」をテーマにお話をしました。三つの「ガク都」(「岳都」「楽都」「学都」)で生きる、その誇りとは何か、らしさとはなにか。参加者の皆さまにも考えていただくオープニングトークとなりました。

 

 

 

企業組合山仕事創造舎の香山さんからは地理的条件から松本の自然、カラマの利用の歴史などをお話しいただきました。日本の中でもカラマツは北海道、岩手、長野を中心に分布しており、特に長野県の気候は良質なカラマツが育つ環境にあり、昔は電柱用として育てられてきたカラマツは、現在は一部建築材にも使えるまで育っていることがよく分かるお話でした。

 

 

林友ハウス工業株式会社の竹腰さまからは、ソマミチT&Tパネルを開発するまでの経緯やメリットをお話しいただきました。カラーバリエーション豊富なT&Tパネルですが、カラマツは国産材の中でも塗料の色ノリが良いというメリットを活かして誕生しています。

 

 

アトリエm4の前田さまからは、ご自身が制作される家具のお話や工房、市内の店舗内装のデザインのお話をしていただきました。なんと、自邸兼工房も全てカラマツで建築されており、家具から建築まで、幅広いカラマツ利用が強く印象に残るお話でした。

 

 

山の辺建築設計事務所 の宮坂さまからは、南相木村営住宅など最近の松本周辺での施工事例をご紹介いただきました。前田さんのカラマツ家具を展示した内覧会の様子などもご紹介いただき、顔の見える関係でのカラマツの活用、暮らし提案の姿が、会場の皆様には見えたのではないでしょうか。

 

 

♯classicの山本さんからは、神奈川の湘南エリアでの施工事例を元に、湘南での暮らし、家づくりにおいて潮風にも強く、デザイン性にも優れたカラマツの外壁材がお施主様の一つの選択肢として選ばれていることを紹介いただきました。海が無い長野の木が、サーフィンなどマリンスポーツも盛んで普段の暮らしでも海と近い湘南の暮らしに溶け込んでいる様子からカラマツの可能性を感じていただけたのではないでしょうか。

 

 

設計事務所ランドシャフトの堀越さんからは、ソマミチのこれまでのツアーやイベントの様子をご紹介いただきました。なぜ、ソマミチがイベントを行うのか、イベントを通して何を伝えたいたいか、会場の皆さんに知っていただけたのではないでしょうか。

 

 

 

ソマミチの理事メンバーの他にも、
ソマミチ理事のお施主さんで実際に、カラマツを店舗などで利用されている
明神館(松本市内にある温泉宿)の斎藤さん、
村山人形店(会場近くにある人形店)の村山さんからは、
ご自身の事業の内容に合わせ、どのような経緯でカラマツを使うに至ったか、
実際にカラマツを使った内装や什器の色合いや経年変化の良さなどをお話しいただきました

 

 

 

最後には、代表の原さんから、

「本日、皆さんのクロストークで紹介した内容は、ほとんどが松本の風景です。
ここにあるもので、このようなマチづくり、地域づくりが出来る。
これは日本だからこそ可能であり、しかしながら木を伐ることが自然破壊と言われることもありますが、
適切な自然の利活用は、災害なども軽減します。
大難を小難に、小難を無難に、無難を無事に生きることが可能な日本だからこそ、
皆さんと沢山の自然資源を利活用していきたい、世界に発信できる松本をこれから作っていきたいと思います。」

という素晴らしい締めのお言葉で今回のイベントはクローズしました。

 

 

参加者の声

・近頃のソマミチのイベント、パンフレットなどの内容があか抜けていて、実に好ましく思っています。

 

・ソマミチを通して松本の里山や松本の暮らしをもっと好きになりたい。自分と木の利用についてどんなことが出来るか考えたい。

 

・カラマツは有効活用しにくい木材と思っていたのですが、活用方法の多様性が有り驚いています。

 

・「ソマミチ」という名前からワクワクする言葉で情報発信しているな、と思っていました。チーム活動の内容が、新しい時代を感じさせるカタチで、これからの動きもとても興味あります。今日はありがとうございました。

 

・どの取り組みも魅力的でした。プロの集団かつ、各々の仕事が活かされていて相乗効果になっている面白さを感じられました。

 

・長野県外に住んでいた際に、山林、製材、建築をトータルサポートしている会社に勤めていました。そこで地産地消の家づくりをする想いに共感し、木の地産地消、国産材のことをみんなにもっと知ってもらいたい、触れてほしい、そして次世代にも木を繋げていきたいという想いがあります。わけあって現在は自然豊かな松本に移住してきたのですが、木に対する自身の想いをどういう風に表現すればいいのか、伝えていけばいいのか、自身が出来る事は何かなど、ぐるぐると考えている状況です。自身と同じような想いの人が集まるソマミチさんと今後繋がり、想いを共感し動けたら嬉しいです。ソマミチタウン、作っていきたいです。

 

 

 

さいごに(次回ツアーのお知らせ)

【↓お申込みフォームはこちら↓】

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSduLhWbP8GEj3NUY4BjV7zvIAyT_6WQ-l2hwXVD7Znd89l0kQ/viewform

 

詳細は、ソマミチのFacebookページにて掲載しますので、

Facebookページもチェック&フォローをお願いします。

【↓ソマミチFacebookページ(イベントページ)はこちら↓】

https://www.facebook.com/events/436422813737044/

 

 

それでは、また信州松本にて、皆様とお会いできること、

一緒に松本の風景を作っていけることを楽しみにしています。

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 10月 23, 2019 Under — ちいきの地域, pick up, お知らせ, すべての記事

残暑厳しい令和元年9月4日(水)。

 

三重県様からのご依頼で講義をさせていただきました。

 

「みえ森林・林業アカデミー(三重・林業大学校)」の「ディレクター育成コース」「マネージャー育成コース」の両コース受講生を対象に「マーケティングとは?~これからの国産材マーケットの作り方~」というテーマでの講義。
弊社代表 古川がお話をさせていただきました。

 

10年前には全国で数校しかなかった林業大学校。
現在全国には20近くの学校があり、「林業大学校ブーム」ともいえる状況で、「みえ森林・林業アカデミー」はそのうち、今年度開校された新設の学校です。

 

特徴は、多くの林業大学校のように新規就業者に向けた学校ではなく、実際に仕事をしている社会人を対象に絞った大学校であるところ。
三重県の林業界を強化すべく組まれた、仕事に即生かせる実践的で豊富なカリキュラムが印象的です。

 

そのような積極的な攻めの姿勢が感じられる大学校での講義。
当日は、林業・木材関係者をはじめ、経営者や個人事業主など、23名の方が受講されました。

「理念なき利益は犯罪、理念なき利益は寝言」

 

古川の信条は「理念なき利益は犯罪、理念なき利益は寝言」

利益だけではより良い世界にならない、理念だけでは生きていけない。

 

現在、SDGsに対しての世間の動き、また地球温暖化を力強く訴えるスウェーデンの少女のニュースが話題になっていますが、経済と環境問題は他人事ではなく、自分事として、身近であり、地球規模でも大きなテーマです。

 

林業は多面的機能を発揮する。その理念があり、その理念に自社の経営に対して信条を強く持っておられる方が多いわけですが、この「理念と利益」を両立させるという信条を多くの林業・木材業者様とともに、実現するため、我々は日々、全国の実践事業者様と奮闘をしています。

 

大阪で隔月開催している経営実践研究会では常に、経営者の皆様とその実践内容と展開方法について熱くディスカッションが繰り広げられています。

 

この本日の切り口である「理念と利益」について、平成22年に実施した、木材業者の経営力調査結果もご紹介しながらご説明し、古川のこれまでの国産材への取り組みや、森林・林業・木材業の支援をする原点となった体験と、そこから得た価値観についてお話しした上で、講義のスタートです。

 

 

「働く悦びのマネジメント」と「理念訴求による人材採用」

 

「仕事をしていて嬉しかったことはなんですか?」

 

古川からの問いかけに、受講生の皆さまからの回答。

 

「お客さんから感謝の手紙をもらった。」

「作品が完成したときの達成感。」

「賞与が思った以上にたくさんもらえた。」

「仲間と協力して健闘した仕事がうまくいった。」

「提案した内容が評価された。」

「商品が思った以上に高く売れた。」

 

実は、ここから「5つの働く悦び」が読み取れます。

「5つの働く悦び」は古川が多くの会社を支援してきた中で、見出してフレーム化したものです。

 

仕事をしていく上では、この「5つの悦び」が満たされていることが仕事の満足度に繋がります。

すなわち、経営者としては、従業員の就業環境と人材定着を総合的に考える際の指標にもなるのです。

 

しかし、この「5つの働く悦び」を考える前に、実は大事なことがあります。

それは、「理念」。

「理念」を共有し、同じ方向を向いて一丸となって進んでいくことは、会社というチームが「利益」を生み出すためにも非常に重要な要素です。

 

「理念」とは「何を大事にしているか」ということ。

採用の際に「理念」のミスマッチングが少ないと、経営者・従業員の双方がwin-winの関係を築く基礎ができます。

 

「野球採用」を実施している人材派遣会社の「ユニークな事例」をはじめ、弊社クライアント企業様の「理念訴求戦略による優秀な人材の獲得と経営規模拡大事例」数例についてご紹介させていただきました。

 

これからの国産材マーケットのつくりかた

後半戦は、本題の「マーケティング」講座です。

 

まずは「あなたがホットドッグ屋台の経営者なら」という仮定の「ホットドッグクイズ」から、販促とは「売り物×売り方」であることを解説しました。

 

自社の強みを見出すフレームワーク「3C」についてもご説明しました。
「顧客のニーズ」×「自社の出来ること」×「競合他社の出来ないこと」について、ライバルとの差別化はまず「地域一番店になること」であるということもお伝えしました。

 

そして、例えば食品だとマーケットは以下のように変遷していくこともご説明しました。

 

「お腹を満たすものであれば売れる」→「おいしくないと売れない」→「おいしくても売れない」

 

「おいしくても売れない」という、現代。

 

木材もかつて、「どんな木材であっても、住宅をたくさん建てなければならないから売れる」という状況でした。

ですが、高い品質を求められるようになった今。
住宅着工戸数も減少の一途を辿っている。
この状況でどのようにマーケットを作り出していくか、ということを、改めて古川から皆さまに問いかけさせていただきました。

 

マーケットをつくりだす。
それには「顧客が購入に至るための要素は何か」を考えることは不可欠です。

 

「顧客が購入するための要素」とは、弊社マーケティング基礎フレームの1つ「消費の3要素」。
「必要性」「欲求性」「物語性」の3要素です。

この3要素について、広告の事例を使って解説をしました。
この3要素を考えるとき「顧客視点」を持つことが必須になります。
広告を見て「どちらを買いたいか」というのはわかるのに、売る側になると見えづらくなること、皆さま実感できたのではないでしょうか。

普段の生活の中では顧客であることも多いのに、不思議ですよね。

 

この「消費の3要素」は風船と同じで、ニーズや時代の価値観やマーケット状況によって3要素がそれぞれ膨らんだりしぼんだりするものです。
このように主流となるもの、流行がかたちを変えながらも時代の変遷やライフサイクルの中で循環することを、弊社マーケティングフレームを使って解説し、ニーズや潮流の動きを読みながらマーケットをつくりだす重要性をお伝えさせていただきました。

 

また、「モノ・コト・ヒト」消費とも言われる「マーケティング1.0~3.0」を基軸に、商品・サービスの事例をご紹介しながら、近年のマーケットニーズの傾向についても解説いたしました。

(皆さん真剣に聞いておられます。手前味噌ではありますが、古川の講演の参加者は寝ている人がおらず、熱心な方が多いのがいつも印象的です。)

 

ワークショップとまとめ ~ルール化し、自分事化へ~

最後は、全員参加のワークショップ。

4つのグループに分かれ、それぞれ指定された林業・木材関係の商品・サービスを売るのに「何があれば売れるか?」ということを、付箋を使ってアイデア出しをしたのち、本日ご紹介したフレームに基づき整理していただきました。

 

「アフターフォロー=売り方」「作家の個性=物語性」など、さっそくフレームが役に立ったようです。

古川の解説ののち、すべてのグループからアイデアとして出てきていた「QCD」についてご説明しました。

 

「QCD=品質Quality、価格Cost、納期Delivery」

 

商売の基本中の基本といえるものです。

 

「品質Qualityは顧客との約束」「価格Costは納得性、明朗性」「納期Deliveryは価格に反映させるべき」などの解説をしたあと、このQCDから会社信頼、個人信頼へと発展していく弊社マーケティングフレーム「BtoB法人営業方程式」についてご紹介しました。

 

実は、多くの方々が、こういったマーケティングフレームに合わせると「やるべくこと」がたくさん出てきて、結局のところ「ただやっていないだけ」、すなわち「やることがいっぱいある」さらに言えば「やることをやれば(やりたい理念に向けて)もっと儲かる!」という具体的アクションが出てくるものです。

 

冒頭でご紹介した、実は弊社が独自で行った「(林業/製材業)経営力チェック」アンケートの回答では、ここ数年の増収増益企業は回答事業者全体の1.5~2割ほどありました。どの業界も製造業、下請け業はつらい時代とはいえども、成功している事業者は、「当たり前のことを当たり前に行う力がある」と言い換えられるかもしれません。

 

古川ちいきの総合研究所としましては、「なぜ国産材が売れないのか」ではなく「2割の事業者はしっかり売れている」という人たちから、学び合い、高めあい、鼓舞しあえればと、あらゆるネットワークにアンテナを広げ続けていく所存です。

 

そして最後に、「BtoB営業である林業・木材業は、マーケティング基礎フレームから、BtoB法人営業方程式、さらにまだまだマーケットをつくりだす方法はある。まずは講義でお話ししたマーケティングフレームを使い、ご自身のお仕事を分析してルール化し、本日の学びを自分事化して活かしてほしい。」というメッセージをお伝えして、講義終了とさせていただきました。

 

受講された皆さまの声

 

【A様(林業会社)】

・納期によって価格を変えるべきというのは、その通りだと思いました。まずは交渉していきたいです。

 

【B様(製材業)】

自社は代理店方式で法人営業のため不要との判断でホームページを開設していませんでしたが、今回の講義で情報発信の必要性を感じました。

 

【C様(行政)】

「働く5つの喜び」を明示することで人材確保をするということが非常に参考になった。自分の担当する法人で人材定着が課題になっているので、この切り口で分析したい。

 

【D様(製材業、建設業)】

本日のフレームで自社の事業を再分析する必要があると感じた。商品は需要の多いニーズ(価値観、文化)に合わせる必要があるのかどうか、どのようにそれを掴むのか、ということも考えていきたい。

 

【E様(森林組合)】

原体験からの情熱方程式(情熱=好き×憤り)が価値観をつくるものということがヒントになった。会社としての理念が大事だということは納得性があり、もっと知りたいと思った。今は仕事をやっつけでしている部分もあるが、本日の学びを生かしてなんとかしたいと思う。情熱も再考し、毎日の仕事の支えにしたいと思う。

 

【F様(木材流通業)】

やれていないことがある!と気付きました。木材業・林業はポッと出ではできない仕事です。辞めたいとは思わないので「好き」なんだと再認識してもっと好きになり、その情熱で仕事に取り組んでいこうと思いました。先人の知恵を大事にして、数年後の創業100周年を迎えたいです。

 

【G様(森林組合)】

「あなたの来ている服の素材の産地はどこですか?答えられないのに、自分が木を売りたいときだけ三重県産と言っても説得力がない。」と言われ、ハッとした。ワークショップももっと掘り下げて自分事化したい。マーケティング手法はどの仕事にも共通して使えることで、講義全体が大変刺激的で気持ちがザワザワして、最高でした。

 

最後に

皆さまがこの講義内容を自分事化し、お仕事に、マネジメントに活かしていただけたら、これほどうれしいことはありません。

ブログでは抜粋してまとめましたが、上記以外にもたくさんのことをお話ししています。

 

全国47都道府県を仕事で訪問したことのある古川も、まだまだお会いできていない方々がたくさんいます。

是非、皆様のまちにもお邪魔して、お話しをさせていただければ、意見交換して未来をつくっていければと思っています。

 

講演のご相談等は、お問合せフォームからお受けしています。
ご希望の時期や内容について、お問合せフォームからご連絡いただければ幸いです。
過去の講演実績は以下のURLからご覧いただけますので、併せてご参考ください。

https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 9月 4, 2019 Under すべての記事, 講演&研修 報告

移動中の高速道路で大粒の雨に降られましたが当日の目的地、新庄村に到着してみると雨もぴたっと止み所々晴れ間ものぞいて秋の気配を感じる爽やかな気候となった8月30日。

今年度第4回勉強会を開催しました。

 

(色づいた稲穂:8月も終わりに差し掛かり、新庄村特産のヒメノモチも収穫の時が近づいています。)

 

今回は前回の勉強会で皆さんとディスカッションを行い、詳細を詰めた本プロジェクトのロゴマークの仮決定版の発表と勉強会メンバーを中心に構成されるチームがこの先展開してゆく活動についてミニビジネスという観点からアイデア出しを行っていただきました。

 

勉強会の役割とは?

「勉強会」、各地や社内でもよく行われていることだと思いますが、皆様の中で勉強会というとどのようなものをイメージするでしょうか?

新庄村のように、地域の林業関連業者が集まり、その地域の森林林業の課題や現状を把握し将来どのような森づくりを行うか、共通理念を定め、その理念に向かって取組を進めていく場合、勉強会において以下の3つの機能(役割)を参加者の皆さまに活用いただきたいことをお伝えしました。

1.村での情報共有の場

2.お悩み相談の場

3.ビジネス提案の場

 

これまでも多くの地域をコーディネートさせていただいておりますが、地域内の同業者、隣接異業種の皆様は交流が深いと思いきやそうでもない、という地域は少なくありません。

また、地域内外からゲストを招き講座を行うことで他地域事例からの学びや自社経営の悩みについて相談(質問)機会を設けること、自社だけではできないことをチームで実施するビジネス提案を行う機会を設けることが勉強会では可能です。チームとしての以前に「個」の経営強化につなげることも勉強会にとって重要な要素です。

 

 

ついに、ロゴマーク完成。解禁間近!

昨年から、新庄村の森林ビジョンは何かということから、森林ビジョンを体現するためのチームの1つの顔ともいえるロゴマークについて参加者の皆さまとワークショップを重ねてきました。

更に、前回の勉強会からは、村内の道の駅のロゴデザイン作成や現在も村内のまちづくり事業に携わるデザイナーにご協力いただき、ロゴマーク及びビジョンのデザイン化をしていただいています。

 

今回の勉強会で、ロゴマークが確定し、今後はコンセプトブックの作成などに移っていきます!ということでロゴマークをお披露目したいところですが、解禁まで今しばらくお待ち下さい。

今回のロゴのポイントだけ、ご紹介すると

・汎用性を高くするフレキシブルデザイン

・村全体のブランディングに繋げられる(道の駅のロゴとの整合性等)

・新庄村の山、木、水がテーマになっていること

となります。コンセプトブックの紹介と同時にロゴマークも解禁される予定です。公開まで、お楽しみに!

 

 

チーム作りと情報発信体制~弊社事例をもとに~

今後本プロジェクトをチームとして展開していくにあたり、皆さんに具体的なイメージを持っていただくために弊社がコーディネートに携わる3地域の事例をお話しました。

1.長野松本:一般社団法人ソマミチ

2.岩手岩泉:岩泉の明日の林業をつくる会

3.愛知豊田:一般社団法人ウッディーラ豊田

 

これまでも弊社ブログやSNSでもご紹介してきた事例ですが、改めて今回勉強会の参加者の皆さまには具体的にどのように情報発信をしているか、理念と利益の体現のためにどのような活動/イベントをしているかを中心にご紹介しました。具体的な他地域事例があることで、今後の新庄村での活動がイメージしやすくなったのではないでしょうか?

次に参加者の皆さんからそれぞれが取り組まれているイベントについて情報共有をいただきました。各林業事業体様も子供向けのイベントであったり、林業機械の展示であったり村民や住民へ向けたイベントを毎年開催されていることがわかりました。

また、木工に取り組まれている方もおり、今月末に行われる新庄村のトレイルランニングの大会のメダルを作成しているとのことで、既に動いている魅力的な活動が新庄村には多くありますが情報発信についてはそれぞれが個別に行っている場合が多いことも分かりました。

 

現在の時点で様々な活動をしておられる方がいらっしゃる新庄村の可能性と今後の展開に期待が膨らむとともに、チームとして統一デザインで情報発信をすることで個々の活動において相乗効果を生み出すことが出来るでしょう。

 

 

5つの視点からみる「ミニビジネス」アイデア

林業活性化において、素材生産の体制や木材利用の直接的な対策は重要ですが、雇用や移住定住など地域全体の暮らし、経済を顧みた際には素早く始められる小さなビジネス、ミニビジネスの存在も重要となります。

勉強会の後半では、今後チームで取り組む、ミニビジネスに向けて5つの視点

1.直近のトレイルランニングにむけて出来る事

2.“〇×〇”のコラボで出来る事

3.小さく始められること

4.短期的にできること

5.中長期的にやりたいこと

 

からアイデア出しを行いました。

 

思考の幅を広げ、初めの一歩を小さくすること、さらに具体的な事例を見て、触ることで様々な意見やアイデアを発想しやすくなります。ということで、弊社のオフィスから全国各地のクライアントの皆様の木工事例を持参しました。皆さん実際に手に取って、会話をしながら木を触りながらのアイデア出しを行いました。

 

 

現在村内で取り組んでいることをベースに様々なアイデアが出てきました。

<トレイルランニングにむけて>

・カホンをブブゼラのように応援に使えないか?

・大会の参加者の名前を木札に書いてみたら面白いのでは?

 

<短期的に>

・杉玉づくりワークショップ

・音の鳴る応援グッズ

 

<中長期的に>

・カホンを加えた金管バンド

・6歳になったら机を作ろうプロジェクト

・ふるさと納税の返礼品に使えそうなもの

 

<小さく始める>

・目に触れる名札やバッジ作成

・ノベルティとして配布可能なもの

・普段使いできるもの(Tシャツなど)

 

<〇×〇>

・トレラン×サウナ

・森林セラピー×サウナ

・麻×杉玉

 

個々ではできないこと、思い付かないこともチームで考えれば実現可能に!アイデアは出して終わりではもったいないので、まずはやってみよう精神で、今後は実行に移していく予定です。

 

 

さいごに

第1回の勉強会から積み重ね、今回の勉強会が第4回。昨年度から数えると7回の勉強会が終了しました。

今回でチームの形や方向性が固まりましたので、これから皆さんの目に触れる形で活動できるよう準備を進めていきます。

次回は9月の下旬頃に中間報告会という形でロゴマークやチームのお披露目、今後の取組について関係者のみだけではなく村民の皆様も対象にご報告します。新庄村の本プロジェクトがより良いチーム作りができますよう弊社一同全力で動き、サポートして参りますので、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。新庄村のこれからの動きに、是非ご注目ください!

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 8月 30, 2019 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

2年ぶりとなる、現地研修会を開催しました。
今回は、「関係人口創出による地域信頼ビジネスとは?」をテーマに
弊社研究会のメンバーでもある、平田木材店様の拠点である、
福井県高浜町を訪問しました。

・地域づくりと環境認証ブルーフラッグの紹介
・若狭和田浜の海の家、大阪からIターン者が起業したイタリアンカフェ見学
・地域材(京若狭材)利用の高浜町役場、分譲地等の見学
・平田木材店工場案内
・日本初のブルーフラッグ環境認証の海でBBQも!?

と、ボリュームたっぷりの1泊2日で開催しました。

 

===
<福井県高浜町の概要>
人 口:10,401人(令和元年7月現在)
森林面積: 5,336ha
森林率:73.7%
町木:トチュウ
町花:ハマナス
(高浜町HPより)
===

 

それでは、現地研修会の様子を一部ご紹介していきます。

 

 

ゲストスピーチ「地域づくりとブルーフラッグ認証」

まず、高浜町のまちづくりにおいて欠かせないキーワードとなる、「ブルーフラッグ」を絡めた取組を一般社団法人若狭高浜観光協会の高田慎平様にご紹介いただきました。

 

「ブルーフラッグ」?初めて聞いた。

という方も多いかもしれませんが、ビーチやマリーナを対象に水質、環境マネジメント、安全性・サービス、環境教育・情報の項目で審査される環境認証です。1985年にフランスで始まり、世界で最も歴史のある国際環境認証の一つとして、ヨーロッパでは浸透しており、認証を取得しているビーチにしか行かないという一般観光客もいるとのことです。ここ若狭和田ビーチは2016年にアジア初の取得をしました。

 

高浜町は、昔から海水浴やサーフィンなど海のアクティビティで訪れる観光客が多く、1978年に海水浴客数がピークとなり年間120万人であったといいます。しかし、以降海水浴客は減少し、2015年にはピーク時の6分の1の21万人となっていました。民宿など宿の減少など周辺産業にも影響が出ており、海岸のごみ問題や設備不良など問題も出てきていたため、行政、有識者による検討会議を重ねブルーフラッグを取得する運びとなりました。

 

現在は、「100年後も綺麗な海を子供達へ」をコンセプトに、環境教育やファーストビーチなどのイベント、清掃活動や安全運動なども強化しているとのことで、ビーチを訪れる顧客層も良い方向に変わってきたとのことです。

 

地域のメインの資源を復活、活用したまちづくりの良い事例に触れることができました。

 

 

納材・施工事例見学

【神谷ビル】

 

 

ゲストスピーチを行った会場、神谷ビルは2階がフリースペースとなっており、1階は、観光協会のオフィス、飲食店が併設しています。

改修を行う際に、平田木材店が基本設計・納材・施工をおこなっており、店舗の一部はDIYで施工したとのこと。

1階も、2階も、美しい京若狭材のフローリングが敷かれており目を奪われます。

 

【高浜町庁舎】

 

2016年9月に竣工した高浜庁舎。平田木材店からは構造材を納品。中央エントランス部分は吹き抜けで大きな梁桁が目を惹きます。

中大規模建築には珍しく、細かな加工は地元大工が刻み加工をほどこしている点に、参加者の皆さまは驚かれていました。

 

【浜茶屋 小松ボート】

 

今年の6月に竣工したばかりの浜茶屋(海の家)。浜茶屋といえば、夏だけの営業をイメージしますが、ここ小松ボート様は、

年中営業を想定し平田木材店が設計、施工をしました。内装、特に天井には平田木材店の木材がふんだんに使われています。

これから迎える、初めての冬の雰囲気もまた楽しみで、さらにおでん定食が定番ということで、まさにぴったり。

 

【ウッドロード(和田高浜ビーチの木道)】

 

ビーチの真ん中に、海辺へとすっと伸びる木道。これも平田木材店様の納材事例です。水中用車いすやベビーカーでも、水際まで行けるように設計されており、

ブルーフラッグ認証のユニバーサルデザインのチェック項目に寄与しており、太陽の日差しが強く砂浜が暑い時の移動にも便利ですね。

 

 

平田木材店工場見学

1日目は、地域の納材事例の見学などがメインでしたが、2日目は、実際に製材品が生まれる現場、平田木材店様の工場を見学しました。平田木材店様の工場、事務所は若狭和田駅のすぐ隣、国道沿いに位置し高浜町の一等地一番地、まさに高浜町の顔としての存在感があります。

 

一足工場内に足を踏み入れると木材のよい香りがふわりと広がっており、工場内で毎日目立てをされた鋸がイキイキと回転する台車で次々に丸太が挽かれていきます。

工場の壁を取り外すと6m以上の長さの丸太も製材可能ということで、様々な需要に応えることが可能です。高浜庁舎の立派な梁桁も、この工場があるからこそ地元で提供できたということですね。

 

 

 

(モルダーの説明をする平田社長)

 

台車のある第一工場を離れ足を進めると、第二工場に。こちらでは、ここ数年でモノづくり補助金を活用し導入したモルダー、乾燥機、ヒートローラーによる乾燥、加工が行われています。新しい機会を導入し、加工力が高まったことで、施主への提案の幅が広がったとのこと。特にヒートローラーはフローリング材に圧迫しながら熱を加えることで浮造り風の手触りになる加工が可能となり、より強く無垢フローリングの魅力を施主へ伝えることができ、施主からの評判も良いとのことです。

 

1日目の夜の懇親会や視察場所など、まだまだお伝えしたいことがありますが、今回はここまで。

 

原木の目利き、製材、加工、納材、設計、施工とワンストップで商品、サービスを提供できる平田木材店様だからこその提案力を確実に高めており、地域づくりに欠かせない企業となっています。

また参加者の皆さまにとっては、平田社長の地域との関わり方・姿勢、事業の展開など刺激になったポイントが多くあったようです。各地域に戻り皆様の事業で少しでも実践できることがありましたら幸いです。

 

 

参加者の声(一部ご紹介)

A様(機械問屋)
平田社長の謙虚な姿勢、地域で生きるためのバランス感覚を学びました。
また、祖業の製材業から川下に事業を拡大し、建築関係までワンストップで対応可能にすることで、地域の様々な課題(案件)に対応可能になり、地域の活性化に深く関与することによって案件を獲得し商圏人口の狭さをカバーすることが出来る事も学部ことが出来ました。自身の事業においても、少しずつ地元との関りを増やし露出度を高めていきたい。

 

B様(木材加工業)
「モノづくり補助金が通ってから次々と状況が変わった」と平田社長はおっしゃっていたことが印象に残っている。やはり行動することで次の展開が生まれる。現状維持が一番危険であると感じた。また、ホームページを整備してから大阪などからも問い合わせがあり、実際に関西圏の施主も生まれたということで、外部とのコミュニケーション(特に顧客開拓や採用活動)において、ホームページは有効であること(社内説得に苦労する(笑)が、生き金になる)を学んだ。自社でもホームぺージの拡充に努めたい。

 

C様(工務店)
今回の視察では、人間の内面の部分を特に勉強させていただいた。人間性の部分ということで、すぐに自分に落とし込めるかは心配であり、特に平田社長の謙虚さと素直さと、当たり前のことを当たり前にやる実直さはすぐに真似でき無いが、今後の事業の骨格づくりに参考にさせていただこうと痛感した。

 

 

さいごに

今年度は、現地研修会を2回、開催予定。
次回は、山口県(長州)あるいは高知県(土佐)を予定しています。
詳細は追って、本ブログ等でご案内させていただきますので、
お楽しみにお待ちください。

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 8月 26, 2019 Under pick up, すべての記事, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演&研修 報告

 

秋雨前線近づく8月24日(土)、

新大阪にて今年度初めての大阪経営実践研究会を開催しました。

今回は兵庫、京都、大阪、滋賀、福井、岐阜、愛知の7府県から13名の方にご参加いただいただき、公共建築の地域材利用や住宅リテラシーなどをはじめとしたテーマで開催しました。

 

 

今回のメニュー

【1】ちいきの総研より情報提供

・販促EXPO、100年古民家プレミアム納材

・A材利用の新ビジネス&販路拡大(林野庁補助事業)

・市町村森林経営管理、林業事業体の経営力調査事業 ほか

 

【2】参加者近況報告

 

【3】林業マーケティング講座

・森林/林業統計から学ぶ国産材ビジネスのミカタ

 

【4】ゲスト講座・参加者プレゼン/ディスカッション

・参加者プレゼン①:「理念策定/事業概要デザイン」

・参加者プレゼン②:「公共建築木材等への木材利用促進勉強会を経て」

・ゲスト講座①:「日本の住宅リテラシーとは」

・ディスカッション:「木材の良さ」とは何かとその伝え方

 

【5】古川ちいきの総研講座

・インターン5か月の学び

・ちいきのメソッド基礎フレームと新たなミッション

 

【6】まとめ

・改めてSDGsって何?東京五輪、大阪万博後、2030年に向けて我々がやるべくこと。

 

いつもの研究会よりも多めの内容となりました。

今回も一部抜粋して、当日の内容をご紹介します。

 

 

林業マーケティング講座

弊社高田より、「森林/林業統計から学ぶ国産材ビジネスのミカタ」をテーマにお話させていただきました。

いきなりですが、皆さんは以下の問いに答えられますか?

・林業の市場規模はどれくらい?

・自身が住む都道府県の素材生産量はどれくらい?

・生産された木材はどのような用途でどれくらい使われている?

・「林業は儲からない」はよく聞く言葉だけど、本当?どれくらい儲かっていないの?

 

いずれの問いも林業、木材業に携わる方であれば最低限知っておきたいことではないでしょうか。なぜなら、自分が仕事で戦うフィールドの大きさの目安となるからです。誰と、何で戦うのか?見失わないためにも最低限の数字(統計)は知っておきたいところです。ということで今回は基本的な統計資料を基に、今回参加者の皆様の地域に合わせた分析した結果をお伝えしました。

 

具体的な数字は今回は省略しますが、ポイントとしては3つあります。

1.体積(㎥)よりも金額(円)ベースでみる事

<体積よりも売上、売上よりも粗利が経営において重要なためです>

2.林業の市場規模を見る時は一次産業におけるポジションで印象に残す

<同じ一次産業のくくりでも、規模感は都道府県によって全く違う>

3.用途別素材生産量で地域の需要を知る

<用途別素材生産量を見ると影響力のあるプレーヤーが見えてくる>

 

今後、弊社で統計に関するまとめは定期的に発信していく予定ですが、自身で調べる際には6月に政府が出す統計が多いことやお勧めする民間企業がまとめるユニークな統計についてもお話しました。是非、統計の見方を知り、数字を味方に経営に生かしていただきたいところです。

 

 

ゲスト講座

某住設メーカーのプロダクト設計担当者にご参加いただき、「日本の住宅リテラシー」をテーマにお話しいただきました。
まず、導入としてバブル崩壊前後のインテリア消費者の性質について教えていただきました。バブル崩壊前は「こだわりよりも便利さ(決まったモノをまとめ買い)」を重視する傾向が強く、バブル崩壊後は大きく3つのパターンに消費者は分かれていきます。

Aパターン:必要最小限、実用性重視(全体の70%程度)

Bパターン:関心は高いが手ごろな価格帯が多い(25%)

Cパターン:気に入ったものを追求する、高くても時間がかかっても良い(5%)

 

Aパターンが多い=市場が大きいからこそ、大企業の営業のほとんどがターゲットとしてきたが、昨今はB,Cパターンの人が増えてきているのではないかと言います。

SNSでの拡散力が上がるにつれて、憧れる暮らし、ライフスタイルを真似する消費者が増えたことも後押ししていると考えられます。

 

大企業は大企業、中小企業は中小企業の役割があるものの、

いずれにしても今後はモノを売るのではなく暮らしを売る方向によりシフトしていくのではないでしょうか。

 

 

ディスカッション

参加者プレゼンの中で行政職員向けの勉強会を実施した話の流れから出てきた「木の良さ、地域材が良いということはどのように伝えれば良いか」という点について参加者同士で意見を出し合いました。

・そもそもすべてのモノを木にする必要はない、ということが前提。

(それぞれの産地の名産、特色を生かし公共施設を作ればよい)

 

・とはいえ、令和時代に入りますます、建築業界は鉄骨造よりも木造がカッコよいでしょ?という価値観が強くなるのではないか。

 

・行政へは地域経済(地元民間企業)への効果を示したいと考える

(地域内の加工場を経由して材料提供する、など)

(GDPへの効果を示せれば行政担当は納得する場合が多い)

 

・先行事例を見て、うちの自治体でも同じようなモノを作りたい、となることが多い

(行政自体には木を使いたいという考えはない場合がほとんど、実際プロポーザルなどでは100点満点の内、地元木材の利用は10点以下程度)

(山がある自治体と、山が無い自治体によって対応は異なる)

 

・木とそれ以外の素材で出来た建築を見せ、どれが良いか地元住民にアンケートを取り1つの参考資料としてはどうか

 

と様々な意見が出てきました。今回だけでは明確な答えまでは詰められなかったものの、木材利用(建築)に係る共通課題と、課題解決に向けて1つの答えを見出す必要性の高さを共有することが出来ました。今後の研究会の重要テーマとして企画に盛り込んでいきます。

 

 

ちいきの総研よりまとめ

SDGs、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標でありますが、この「持続可能な開発」について林業、木材業では何が考えられるでしょうか。環境配慮の面で考えると「木材の方が石油由来の材料が環境に良い」というイメージは多くの方が持っていると思いますが、果たして、どうして木材を使うことが良いのか、についてこれ以上の説明は無いよなというところまで詰められているでしょうか?

また森林林業、木材業界への影響が大きい、建築業界を見ると、10~20年後を目途に空き家率30%へと増え、住宅着工戸数は50万戸へと縮小する予想があります。この現実を目の前にして「持続可能性」についてどのような答えがみいだせるでしょうか?

木材活用について、マーケットインに寄りすぎず、かといってプロダクトアウトに寄りすぎないまとめも必要でしょう。今回出た課題やテーマについては、本研究会で今後追求していく内容としていきます。

 

 

参加者の声

【F様(木材流通)】

初めての参加でしたが、大変良かったです。公共建築をはじめ、地域産材の利用促進に関して「木は良いよ」という点をどう説明するかについては、木材業界全体の悩みだと思いました。また、木材の良さについてのまとめをこれから本研究会で作ることになることについて、まさにあれば良いと思っていたものですので、期待しています。

 

【K様(住設メーカー)】

日本の各地域には、顧客と共に創り上げていくような美しいサービスが沢山あることを知りました。大企業のやってきた、大量生産大量消費モデルがもはや成立しないのは間違いないが、地域の小さなスケールだけですべてが回るわけでもない。うまいバランスを探ることを目指したい。

 

【T様(木工機械流通)】

自社の事業に落とし込めるヒントを多くいただきました。消費の3要素のうち、物語性+欲求性で売り出していく手法に新しさを感じ、消費者にはおおよそ3層のパターンがあることも学べました。何より、顧客への啓もう、信頼獲得、教育が重要であり、サービスや商品も売って終わりではなくアップデートし続けることが重要だということが分かりました。

 

 

さいごに

今年度最初の研究会が終わりました。

翌日から2日間は本研究会にもご参加いただいている、

有限会社平田木材店様の本社がある福井県高浜町を視察しました。

視察の様子は以下のURLよりご覧ください。

https://chiikino.jp/blog/?p=10170

 

 

また、次回の研究会は10月26日(土)に開催予定です。

詳細が決まりましたら、弊社ブログ、SNS、メールにご案内させていただきます。次回も多くの方にご参加いただけること、楽しみにしております。

今回は参加できなかった方、初めて研究会を知った方も、参加をご検討いただけますと幸いです。

研究会内容の詳細は、以下のURL(大阪・経営実践研究会紹介ページ)からご覧ください!

https://chiikino.jp/blog/?page_id=187

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 8月 24, 2019 Under pick up, お知らせ, すべての記事, セミナー報告, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

 

長く続いた梅雨が明け、本格的な暑さが迫りつつある令和元年7月29日。

 

三重県熊野市にて、弊社代表 古川が講演をさせていただきました。

 

テーマは「地域ブランド工務店になるための戦略とその実践」

 

古川と出会って10年になる野地木材工業株式会社 野地伸卓氏からお声がけいただき、お話しさせていただくことになりました。

ご用命ありがとうございます。

 

本講演は、野地様が事務局を務められている「みえ木の家ネットワーク」総会の基調講演でした。

当日は、工務店や製材業、行政の方など約30名の皆様にご参加いただきました。

 

 

「5つの価値観」と「情熱」

 

2時間の本講演は、前半と後半の2部構成としました。

前半部は古川の自己紹介を基軸に、<理念>をテーマとして「5つの価値観」を提示し、お話をしました。

 

「5つの価値観」

・源

・時間観

・土地観

・経済観

・キャリア観

 

また、古川の幼少期から、大学時代の川上村での体験を基盤とした、軸と理念とその根本にある「情熱」について、

 

“人生を変えた2枚のチラシ”

“持続可能な企業と世界のための理念と利益”

 

などの切り口でお話しさせていただきました。

 

そのような古川の原体験を基軸に、インターネットやAIが主流となり世界的ビッグデータを活用できる企業が覇権をなす世界であっても「5つの価値観」が大事であることをお伝えし、オリンピック・万博が過ぎ去ったあとも残り続ける「日本人の心」「これからの和」を創成するために京都北山で取り組んでいる事例などをご紹介しました。

 

 

 

立米で語るより、億で語れ!

 

前半部は「理念と価値観」についてテーマとしましたが、後半部は“製材、工務店 × マーケティング“というテーマでお話しさせていただきました。

 

 

まず、理念を守り、企業を継続させていくためには、理念と利益の共存が大事であること、一方で多くの企業が販売不振で倒産する現実を見ながら、林業木材に関わる我々として、いかに木を使ってもらえるようにし理念を具現化するためには、単なるセールスではなくマーケティングが必要である、ということなどをお話ししました。

 

 

そのうえで、日本の産業別の市場規模、林業分野の都道府県別の市場規模(生産額)を比較しながら「林業・木材業界では生産量(立米)を指標に考えることが主流になっているが、経営をしていくうえで重要なのは生産量よりも売上、売上よりも粗利である」ということの解説をしました。

 

 

林業と他産業、三重県と他府県の比較を生産額から見ることで、全体の規模感がつかめたかと思います。

このように市場の中でのポジショニング、立地によるポジショニングを把握したうえで、マーケティングを考えるきっかけになったのではないでしょうか。

 

 

 

 

そこから、工務店として顧客視点を改めて考えなおすため、“住宅10ニーズ”のフレームワークを行いました。

 

 

“住宅10ニーズ”は、顧客が住まいを決める際には何が決め手になるかということを古川が独自にまとめたフレームです。

 

 

また、3Cから自社の強み、地と図の関係から顧客意識が変化していくことなどお話しし、顧客から選ばれるブランド工務店になるための要素についてもお伝えしました。

 

 

そこから、弊社クライアントの取組より事例を紹介しました。

「どんな住宅に住みたいか」だけではなく「この地域で暮らしたい」というニーズが高まる中で、現地ツアーを開催したり、行政とタッグを組んで地域の発信をするなど、理念と利益を両立させた経営とともに、地方創生に積極的に取り組んでいる企業様の事例です。

このように地域の工務店として地方創生の役割を担うことも、新築着工戸数が激減していく中、2030年を見据えた行動として重要であることをお伝えしました。

 

お客様の声

 

講演会参加者の皆様よりご感想をいただきましたので、ご紹介させていただきます。

 

「マーケティングとは何か、という基礎の部分を自分が知らなかったので入り込みづらいところはあったが、事例を見ていくと、こう売り出していけば良いんだな、ということが分かってきた。参考にして自社経営に活かしたい」(工務店経営&設計士A様)

 

「今回の講演を聞いて、みえの木の家ネットワークで国産材ブランドをつくり、全国の工務店にPRしていきたいと思った。」(工務店経営&設計士B様)

 

「モノを売るときには、顧客の立場に立って明確にニーズをつかみ、そのうえで自分たちの独自性を探し、アピールすることが大切だと講演を聞いて感じた。」(行政職員C様)

 

「話に引き込まれ、あっというまに終わってしまった。これから何十年とこの仕事と向き合っていくなか、(今回の講演会が)大きなポイントになりそうな気がしている。また、自分たちが尾鷲檜に縛られつつも守られつつ取り組んでいることも、この講演で見えてきた。今後はマーケティングフレームも使いつつ、顧客視点で経営を考えていきたい。」(製材業D様)

 

「理念の話がよかった。今の時代、講演で話された5つの価値観を持てるかどうかということはとても大事だ!『理念』『5つの価値観』というテーマで、いろんな会社が集まり、ディスカッションする場が今後あれば良い。」(製材業E様)

 

お伝えしましたマーケティングフレームを、一つでも多く参加者の皆様の実際の経営のヒントとしてご活用いただければ幸いです。

 

古川ちいきの総合研究所は、林業・木材、建築、マーケティング、これからの地方創生など、広く皆様にお伝えし議論を深め、理念と利益が共存した地域づくり、社会づくりをしていきたいと思っております。

 

講演のご相談等は、お問合せフォームからお受けしています。
ご希望の時期や内容について、お問合せフォームからご連絡いただければ幸いです。
過去の講演実績は以下のURLからご覧いただけますので、併せてご参考ください。

https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

Posted by wpmaster on 金曜日 8月 2, 2019 Under すべての記事, 未分類, 講演&研修 報告