東京国産材ビジネスセミナー2014年度第2回目を、8月2日に開催いたしました。
今回は特別企画と題しまして、「業界初! 林業コンサルタント合同セミナー」
弊社古川、岩井に加え、セミナー初参加の三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)の相川高信氏、
(株)自然産業研究所の田村典江氏を講師として迎え、
4時間みっちり、「明日の林業」について木材マーケティング、林業の現状、政策、人材育成に関してのレクチャーとなりました。
当日は、遠くは広島、岩手から、約30名の方にお越し頂きました。
経営者、勤め人、学生というそれぞれの立場で、
林業、製材所、工務店、コンサルタント、行政機関、異業界…
幅広い職種、業種の方々にお集まりいただき、林業界に向けられる関心の高さを実感しました。
セミナーのトップバッターは弊社古川から、「経営マーケティング入門」と題しまして、
異業界からのヒントもたくさん加えた、林業界に応用できる!マーケティングの枠組みを解説しました。
林業という市場の現状とは?儲からない原因はどこにあるのか?
そして今、林業界が儲かるために必要なことは何か?
商品品質を高め、マーケティング・販売方法を身に付ければ、木材は売れる商品になる!と
独自の理論をご紹介しました。
続きまして、弊社岩井による「林業業界入門編」では、木材生産の現場である「林業」の姿を解説。
導入では弊社インターン生2名による、「3分で分かる日本の林業講座」にて、
日本の林業の現状、林業と日常生活の係わりを理解するためのエッセンスをお伝えしました。
本題では、岩井から、地域特性が強い林業事情を分かりやすく整理。
さらに「林業って木を伐るだけ?」という疑問に対して独自の類型化を行い、
従事の形態、所有と管理、多面的展開といった切り口で林業界の全体像を示しました。
変革と多様化が進む林業の現場を感じていただけたのではないでしょうか。
折り返しの後半戦は、ゲスト講師・相川氏による
「向こう50年の林業政策大胆予測 ~森林生態学の視点を加えて~」
「そもそも政策とはなにか?」という原理から解説があり、
林業政策を理解するポイントを踏まえ、数値データ・予測に基づく「林業政策大胆予測」を大公開。
日本の人口、気象条件、森林組成の予測データの冷静な分析に基づいた、
これからの森づくりについての提言に、参加者の方々も興味津々でした。
続いて、2人目のゲスト講師・田村氏から
「人材育成と林業施策 ~フォレスター制度の理想と現実~」
林業の現場をとりまくステークホルダーの整理、「フォレスター」や「プランナー」の違いと、林業人材への期待と現実、
そして、そもそも林業人材育成の現場が抱える課題とは?
「8つの課題」として問題提起がありました。
田村氏自身がフォレスター制度の検討の現場で得た情報をもとに、
林業界の人材育成の現状において、まさにホットな話題をご提供いただきました。
最後に、再び古川から本日のまとめとして「差別化、ブランド化とは何か ~ブランド化の7要素~」をご紹介。
国産材の生き残りに向けた、「木材市場での勝負の仕方」とは?
食品業界からのマーケティングテクニックの学びとは?
意外な所に木材業界の活性化のヒントは転がっているのかもしれません。
怒涛の4時間のセミナーの後は、希望者同士でディスカッションタイム。
これからの林業ビジョンを考える時に求められる視点とは?
これからの木材利用の伸びは?求められる木材とは?
参加者と講師陣、そして参加者どうしの質疑応答・意見交換で大いに盛り上がり、あっという間の1時間でした。
場所を移動してからの懇親会。
2次会、3次会でも、会場の各所で名刺交換、情報交換が行われました。
今回のセミナーを通して、林業にアツイ人材のネットワークはますます大きく、強い物になったのではないでしょうか。
以下にセミナー後の参加者アンケートを一部ご紹介いたします。
===参加者様アンケート===
■市役所職員A様
林業に関するビジネスの話と森林の生態学的な内容はどちらも興味深い内容で、東京まで受講しに来た甲斐がありました。手塩にかけ施業して育てた木材を販売する場合とそうでない森林の木を売る場合、そのブランド化の要素は異なるかと思いますが、その部分についてさらに詳しくお話をお聞きしたいと思います。また、政策についての内容とそれに準ずるフォレスターについての講義には、溜飲が下がる思いがしました。このセミナーを受講してさらに林業が活性化してほしいと期待を持ちました。
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■木材販売業 B様
マーケティング的視点を加えることで林業活性化への可能性を実感しました。これからの林業に向けて顧客と物語を作ることに向けて、分かりやすい内容のセミナーでした。また、私自身が木材製品の販売に関わる立場として、国の施策や方針など国産材に関するバックグラウンドを学ぶ良い機会となりました。競合に勝つ戦略と自身の立ち位置の明確化というマーケティングフレームは仕事に直結させながら理解する事が出来ました。短時間で幅広い知識をレクチャーして頂き大変勉強になりました。国産材製品の生産とブランド化についてさらにご講演頂きたく思います。
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■林業家 C様
このセミナーを受講して、まさに消費者が木材を選ぶ時代が来れば良いと痛感しました。さらに講師陣の事例を多数聞きたいです。このような座学に加え、現地視察、ワークショップ等セミナーの幅が広がる事を楽しみにしています。
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■大学生 D様
私は来春から木材商社に就職予定のため、マーケティングレクチャーの「顧客を知る」という視点が特に参考になりました。今後の就職でも学んだ内容を意識したいと思います。また、改めて「森林とは誰のものか?」と政策や生態学について見つめ直す機会にもなりました。森林や林業に関する分野で自分の立ち位置を明確にして、これからの仕事や生活に生かしていきたいと思います。
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■大学生E様
これまでも森林や林業について学んできましたが、ビジネスのマーケティング的視点をもって考えた機会が無かったので面白かったです。また、講師陣の講義を聴き、まだまだ林学について自分が理解できていなかった点にも気づき学びを深めたいと思いました。政策についての内容は、その政策が作られた背景から知る事ができ、今の林業界の現状が作られている理由を知ることが出来ました。全体を通じて大学とは全く異なる視点で林業について考える事が出来る貴重な機会となりました。ありがとうございました。
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■木材加工・販売業 F様
マーケティングについて基礎から説明していただけて分かりやすかったです。林業界の入門編はこれまでに一度も聞いたことない内容で、林業を自身の生業としていながら理解していなかった点を学ぶ事が出来ました。業界の人財についての講義にて現場で起きている混乱も知る事ができ、まだ私自身はそのような現場に直面していませんが、今後に役立ちそうだと実感しました。全体を通して事例紹介が充実していて、自身のビジネスに置き換えて整理でき、よい刺激をいただきました。
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■県庁職員 G様
マーケティングフレームが特に印象的でした。また講師が読んでこられた本の内容を紹介したり、それを分かりやすく紹介したりと多数の知識と関連させて講話されており面白かったです。またセミナーを受講して、政策の目指す方向と現状についてようやく理解出来ました。リズム良く進むセミナーの雰囲気も良かったです。
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■弁護士 H様
マーケティング的視点はこれまでの林業に欠けていた点だと思いました。しかし林業の現状が「衰退している」と言われるからこそ次の可能性があるかと思い、その辺りに自分の仕事があるのだろうとも思います。他業種、異業種との競合もあるかと思いますが、補完しあえる存在の木材業が一つの目標になるのではと思いました。また、生態学視点を持って林業、政策の今後50年大胆予測という内容については、時間軸の長い林業だからこそ、このような長期的な視点を持つ事の重要性を感じました。このようなセミナーに参加するのは初めてだったので、勉強になりました。特にセミナー中に紹介される事例や実体験の具体的な内容が充実していて面白かったです。
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■県庁職員 I様
これまでマーケティングというものに向き合う機会が無かったのでとても興味深く、さらにじっくりと聞きたい内容でした。また、受講者の立ち位置を問いかけるような内容も多く、自身の強みを考える機会となりました。政策についての内容は職業柄、身近な内容だけに大変興味深かったです。お恥ずかしながら制度概要しか知らなかったので、その背景や今後期待される役割について知ることが出来ました。その他、インターン生がスピーチしている姿も印象的でした。自身は林産物の販売に関わっているため、本セミナーにて仕事に活かせる内容が学べて参考になりました。
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■林業会社 J様
講師が林業について説明する際のフレーズが印象的なものが多く、今後使わせていただきたいです。経営の数字についてはさらに学びたいと思いました。また政策についての内容を聴き、自分が活用したい制度、そうでない制度など改めて整理することが出来ました。林業の地域性、都道府県別の特徴なども紹介され、またセミナーには他地域からの受講者が集まっており、自社の事だけでなく自分のいる地域の林業についても見つめ直す機会となりました。
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■教育関係 K様
マーケティングフレームの重要性を感じ、さらに業界での事例を多数聞きたいところです。林業の必要性を感じていている一方でその問題も認識していますが、異業種に従事する立場として今後どのような関わり方が出来るのか模索していきたいと思います。これからのセミナーでそのような内容についての講義も期待しています!
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■木材業者 L様
マーケティングについての内容は何度聞いても学び、再認識、再発見があります。「木材の補完財は何か」「他地域にはないうちの産地の魅力は何か」と考える事ができました。自分の会社に居るだけでなく、こうして外に出てセミナーを受講し、また他産地や異業種の方と交流する事でこの視点に気づく事ができるので、このような機会を今後も大切にしていきたいと思います。政策ができるまでの背景についての講義は納得できる内容で、勉強になりました。昨年度よりもさらに受講者の人数が増えて、色々な人と交流できて良かったです。
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■木製品販売業者 M様
どんな業界においても業界のトップに立つ経営者は、100年単位のビジョンを持っているのではないでしょうか。そして、そのなかに個々の短期的なライフサイクルを持っているのだと思います。林業は他産業に比べてサイクルの長い産業だと言われる事が多いですが、マーケティングや経営についての講義を聴き、林業も異業種もあるべき姿は同じなのではないかと思いました。様々な視点から林業を見てみると特に深刻なものではなく、どんな業界にも起こりうる問題を抱えている現状があり、異業種で仕事をするのと同じような気持ちで林業に関わる感覚も持ちたいと思いました。セミナーは多数の優秀な方々が受講されていて、林業について真剣に考えている人がいることを実感しました。その知識やノウハウをまとめるような機会にも出来ればと思います。
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■農林業財団関係 N様
これまで貴社のセミナーを何度か受講してきて、業界の全体像だけでなく、具体的な数字についてもようやく覚えられるようになってきました。政策についての講義を聴き、地域の林業に関わる立場として懸念される問題についても知ることができ、今後力を入れるべき問題も見えたように思います。
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■林業関係学生 O様
ビジネスについての話は学校では学べないので、いつも新鮮で勉強になります。4人の講師が集まる今回のセミナーは特に様々な視点で林業を学ぶ事ができ、参考になりました。政策についての内容を聞いてみて、大変複雑な問題であり、さらに学びたいと思いました。マーケティング的な視点は自分の身の回りにもどんどん生かしていきたいと思います。ありがとうございました。
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■製材業、工務店業 P様
大阪の経営実践研究会に加えて東京の国産材セミナーにも初参加しました。貴社のセミナーを受講するようになり、自分の中での製材業の在り方について考えが変わりつつあるのを実感しています。木材に関わる仕事に従事しながらも、森林や生態学の現状については十分理解していると言えない点もあり、セミナーを通してまた学びを深める事が出来ました。また今後目を向けるべき点も見えてきたので、これからも楽しく受講していきたいと思います。
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■林業会社 Q様
林業という仕事に関わりどうやって利益を出すのかを考える機会となりました。ブランド化についての内容は自分の仕事だけでなく、他の生産業をしている身内にも伝えたい内容でした。
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■林業会社 R様
講師の方々の熱い情熱がひしひしと伝わってくる素晴らしいセミナーでした。みなさんの専門分野の強みを生かした内容が一つのセミナーに集約されていたのが良かったかと思います。林業界のみを知るだけでなく、他産業から見た林業という点も今後さらに掘り下げてほしいです。
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■シンクタンク S様
クイズ形式のセミナーは刺激的で、頭を使う事が出来ました。また、林業を他の産業に置き換えたり比較したりして説明して頂けるのがとても分かりやすいです。政策についての講義も他国との比較があり、日本の特徴を学ぶ事が出来ました。難しいテーマでも分かりやすいフレーズで紹介してくださるので参考になりました。マーケティング、政策、教育、林業そのものについて再確認と、内容も幅広く、さらに視野が広がったと共に、参加者の方々との交流の幅も広がりました。
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■林業会社 T様
貴社のセミナーはやはり新人の教育、人材育成に最適だと思います。会社スタッフも同行で参加しましたが、このセミナーをきっかけに社員の視野が広がる事を期待しています。政策についての内容では、これまで知識の無かった隙間部分をズバッと埋める事が出来ました。
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■林業会社 U様
林業関係の仕事に携わり半年ですが、林業に関わる川上~川下の人の存在が見えて、それぞれがもっとお互いについて理解する事が必要なのだろうと思いました。
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■林業関係 V様
マーケティングについて知識が混同していた所がありますが、それらを整理でき、今の木材販売業で不足している点を考える事も出来ました。政策についての内容は、色々な立場の人が山林、林業に参入している事例も増えてきている現状においてどのような規制が必要か、どのような課題があるのかを考える事が出来ました。
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■旅行会社 W様
このセミナーのファンです。毎回参加していますが、第一講座は、いつも通り、分かりやすいマーケティングの基本をしっかり復習できる形となりました。林業入門編に関しては、技術知識の初心者の方にはとても良い教材でありますね。また、林業政策の基本構造や、人材育成に関する政策についても、とてもシンプルに整理され、勉強になりました。これまで疑問に思っていたことをキレイに説明くださって素晴らしい内容でした。豊富なヒアリングがあるからこそ、本音、実態の把握と提言には、心酔いたしました。今回も、期待に違わぬハイレベルな講義で、とても勉強になりました。今後も、別のコンサルの方などのコラボレーションを継続し、実現してほしいです。
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■県職員 X様
今後、利用間伐事業が増えてくるので、マーケティングについての勉強をまさにしたいと思い参加しました。色々なエッセンスを頂いたので、独自の販路開拓をしていきます。また、超伐期施業にシフトしていく中、気候変動に伴う災害リスクを考えるなどんは、今後重要になると認識。フォレスターとプランナーの違いも明らかになり、すっきりしました。全体の感想としては、基本的なところからの話だったので、分かりやすく、楽しく、聴くことができました。
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今回はまさに「明日の林業が、すべて、ここに集結!」したセミナーとなりました。
出演していただいた講師のおふたりと、参加者の皆様のおかげです。ありがとうございました。
今後のセミナーでも、林業をもっと盛り上げたい!という参加者の方々とご一緒に、
実り多いセミナーを展開していきたいと思います。
次回の東京国産材ビジネスセミナーでは、
「意外と知らない大事な仕事:製材業・木材流通業」というテーマで、
木材業界の川中にスポットを当て、ますますディープな木材業界の世界をご紹介いたしますので、
皆様ふるってご参加ください。
本セミナーはシリーズものではありませんので、第三回目からのご参加も、お待ちしています。
第三回目の詳しい内容・募集要項は下記のとおりです。ご確認ください。
今後ともよろしくお願いいたします。
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国産材ビジネスセミナー第三回は、9月6日(土)です。
日時:9月6日(土)14:00~18:00 +懇親会
■場所 東京都港区新橋2-12-15 田中田村町ビル5F (新橋駅から徒歩4分)
テーマ:
①意外と知らない大事な仕事:製材業・木材流通業
・製材業とは何か?木材流通業とは何か?
・製材設備の種類と木取り、歩留り、メリット・デメリット
・木材製品等級について:産地によるバラエティ
・<clubプレミアム国産材>
・3つの流通パターン/木材商流の基本
②経営マーケティング基礎編
・QCDと木材マーケティング基礎
・AIDMA理論・木材営業の売上方程式
・企業ブランディングとは何か
・Webマーケティング
・古川総研がプロデュースした事例紹介!
・選ばれる「産地ブランド、製品メーカー、材木屋」5つのポイント