2月9日(土)京都府立林業大学校にて、経営高度化コースの第二回が開催されました。
前回のマーケティング基礎に続いて、今回はマーケティング応用ということで販促ツール(チラシ、ダイレクトメール等)の活用についてのレクチャーを中心にお話をさせていただきました。それでは講義の内容を少しご紹介させていただきます。
DM集客におけるポイント~7つの感~
弊社の高田よりDM広告の活用・作成のポイントについてお話をさせていただきました。
DMづくりにおいて消費者の購買意欲を訴求するにあたり「7つの感」が織り込まれていることが効果的です。
森林・林業にどう関係するか?
山林所有者への座談会のご案内。チェンソー等の林業機械の販売広告。補助事業のメニューの紹介等など、
林業界も「伝える」ことは多数です。
弊社からは、ただ伝えるだけでなく、より伝わりやすく、届きやすくするために、以下3つのカテゴリーから7つの「ポイント」を分類し、チラシやDMに対する反響率のアップをレクチャー。
①価格商品操作
②差別化欲求
③会社信頼、個人信頼
普段、何気なく目にしている広告もよく見てみると、これらの要素が随所に盛り込まれており、私たちの購買行動はこの要素に基づいて行われることが常です。
今年の10月に控えている消費増税に向け、企業各社より一層の販売促進活動を打ち出すことでしょう。
この7つの感に注目して見てみると新たな発見、商品購入の際の比較検討の材料になるかもしれません。
「お金儲け」は悪?~正しい「利益」の考え方~
さて、後半は弊社代表の古川より「利益」についての考え方をお話させていただきました。
毎回、セミナーや講演でお話をさせていただく「理念」と「利益」のお話。
「理念」は、言い換えれば、やりたいこと、創りたい世界を作る。
「利益」は、言い換えると、理念を実行するために必要なお金に繋げる。
一般に、「お金儲け」と聞いて、良い印象を持つ方は少ないかと思います。
では、「募金」「支援金」と聞くと印象はどうでしょう。
お金儲けが悪と言われる所以は利益の使い道、すなわち理念が明確でないからなのです。
まず、利益は下記5つに分類されます。
①粗利(売上総利益)
↓
②営業利益(売上総利益-販管費)
↓
③経常利益(営業利益-営業外収支)
↓
④税引き前利益(経常利益-特別損益)
↓
⑤純利益
まずはこの利益の仕組みを経営者・管理職者が理解をすることは必要不可欠です。
「経営が分からずに事業をやるのは、運転の仕方を知らずに自動車を運転することに等しい」
毎回、講演やセミナーでお話をさせていただきますが、この利益の仕組みこそが会社経営、自動車の運転の基本中の基本なのです。
そしてこの仕組みを理解した上で、得られた利益をどのように使うのか。
吉野林業の中興の祖である土倉庄三郎の言葉をご紹介させていただきました。
「利益の1/3は国に(税金)、1/3は教育に、1/3は事業に」
会社のビジョン、理念のために得られた利益の「使い道」を考えることは、経営者の最大の楽しみであると言えます。
今回、古川が初めて提唱した「販管費の6カテゴリーと3レベル」のフレームをうまく使えば、コスト削減、コスト削減とだけ言われる管理部門の仕事が、よりクリエイティブに発展性のある仕事に変わっていきます。
そのために、常にずっと申し上げておりますが、
「立米(材積)よりも売上、売上よりも粗利、粗利よりも一人(組織)当たり生産性」
目方でドン!って言うラフな経営から脱却せねば、明日の林業、明日の地域はありません。
参加者の声
K森林組合 K様
経費をどう抑えるかばかりを考えていたが、次の利益を生むための経費の使い方・考え方を学ぶことができた。
木材関係者 N様
チラシ作りにおいて頭で分かっていても身になっていないことが実感できた。
H森林組合 I様
シェアの確認をでき、また、目標を決めることの重要性を知ることができた。
林業大学校 S様
利益を出す仕組みの計算方法について学ぶことができて、有意義だった。
終わりに
全5回でお送りする京都府林業大学校経営高度化コースもいよいよ次回より後半戦に入ってまいります。
次回からは具体的、実践的な組織運営・マネジメントについての内容に入っていきます。
弊社は全国各地でこうしたセミナーや講演を開催しております。
ご依頼やご相談等ありましたらお気軽にご連絡ください。また、これまでの各地での講演については以下のURLからご覧いただけますので是非ご覧ください。
https://chiikino.jp/blog/?page_id=193