12月6日、秋より始まった全5回の京都府立林業大学校経営高度化コースの
最終講義が無事に修了致しました。
最終講義ということで、これまでに学んだ、林業経営、マーケティング、営業などの
考え方を自分(自社)であればどのようになるか?
といったことを実際に考えていただき、
それを元にディスカッションをしながら受講生へのフィードバックを行いました。
本日は、各自へのフィードバック・ディスカッションを行う前に、
11月に開催された九州合同現地研修会の報告からスタートです。
弊社では毎年、合同現地研修会という形で全国の林業地へ行く取り組みを行っており、
約30名で九州の福岡県・筑後川流域、日田地方エリアの
伝統ある林業・最新の取り組みを直接見てきました。
日田地方の林業事業会社はどこも、独自の取り組みを行っており、
小規模の製材所でありながら、川上から川下まで見ることで適正な在庫管理・価格統制を実現している企業。
大規模でありながら、20数種類の選木を行っている原木市場や、また規模に関わらず、
新技術への取り組みや、川下での利用状況や販売までをウォッチしている製材所。
商標登録されている乾燥方法、高温から低温、減圧乾燥まで人工乾燥やバーコードを
取り入れた管理まで、天然×人工の手法をバランスよく取り入れている企業など
各企業のユニークな取り組み・学びをフィードバックするとともに、現地の日田木材青年会の皆様と深夜まで語り合った様子までご報告。
そして、本日のメインであるこれまで4回の振り返りとして、これまでに学んだ、
・ 情熱方程式
・ 3C分析
・ マーケティング戦略
・ 自社事業の分析(主力事業、補助事業、刺激事業、開発事業)
・ 営業方法
などを自分(自社)の場合はどうなるか?
を受講者毎に発表していただきながら、ディスカッションへ。
実際に学んだことも、自社にあてはめて考えてみると、
全部をすぐに書くのは難しかったりするものですが、
皆様頑張って改めて自分・自社のこれまで、今後について考えて頂きました。
そして、「明日からできること」として、これまでの学びを活かして、
具体的にどういったアクションをしていくかを発表することで、
知識を知識として終わらせないようにしています。
ディスカッションの後では、弊社古川より、
行政の役割とは?と題して、民間事業体が行政と
プロジェクトを取り組む際には何に気をつけるべきなのか?
例えば、林野庁の役割は、農林水産省設置法によって定められており、
任務が明確に定められていること。また森林林業基本法にのっとって、予算内容が確定し、執行する。
「行政は何もやらない」のではなく、民間と行政の各自の責任を明確にしながら事業を進めることの重要性など
本来あるべくそれぞれの業務領域と事業推進上の関係性についてレクチャーしました。
最後に、
講義を活かすための態度、考え方として
・ 成功者の3条件(素直・勉強好き・プラス発想)
・ 船井総研流のビジネス成功要因(長所伸展、力相応一番、時流適応)
・ 稲盛氏のビジネスの成功要因(熱意、考え方、能力)
などを紹介し、知識以上に大事なことについて話していきます。
また、事業体には「作る人」「売る人」「回す人(総務力のある人)」が必要であり、
今の林業界には、回す人がいないとの指摘も。
本講座でも若い方に参加頂いており、若手をはじめ、受講者達がここで得た知識を元に、
地域でリーダーシップを発揮し、林業界に良い影響を与えていくことを期待したいと思います。
授業後は、閉講の挨拶を経て、近くの会場で深夜までざっくばらんに受講生達とともに、
素敵な時間を過ごさせていただきました。
全5回の講義はあっという間に終わりましたが、
私達も多くの気付きを得ることができた貴重な講義となりました。
受講修了書授与式の様子。全5回ありがとうございました!
以下に、受講生のアンケートを一部掲載させていただきます。
■森林組合 A様
今後は施行の時間単位を1日ではなく、60分単位で計算し施行の振り返り・効率化を
行なっていきたいと思う。今回の学びを「素直」に受け止め、プラスに考えて今後仕事に
取り組んでいきたい。日々の業務と講義の内容がなかなか合致しなかったが、
本日の講義でやっと合致し、視界が広けた。
■森林組合連合会 B様
今回のセミナーで学んだ多くのことを自分で再度整理し、実践していきたいと思います。
また、他のメンバーにも伝えていきたいと思っている。今後も色々と相談させて欲しい。
■森林組合 C様
従業員を増やすと言っても、それにあたりどれだけの売上、利益が必要か厳密に計算が
必要になることを痛感。今後の雇用について考える際の指針にもなった。今はまだ、現場の
事を多く学ぶ必要があるが、経営にも関わっていきたいと考えており、その際には、
今回の数字を見る力などをまた学んでいきたいと感じた。
■森林組合連合会 D様
今回の学びを活かして、将来を見据えて目の前の仕事に取り組んでいきたい。マーケティングや
営業など、「知識は強み」であると実感。さらに、PRの手法や発想方法などもっと掘り下げて
知りたいと思っている。もっとこうした場に参加していきたい。