昨年度から弊社が運営させていただいている、
川上村主催・商工事業者等活性化支援事業「 川上村ならではの地域ビジネス実践塾」。

 

今年度は2015年度10月から開始し、これまでに全4回の講座を開催してまいりました。

・自分でつくる!チラシ作成講座
・私もできる!インターネット活用講座
・口下手でもやれる!営業交渉講座
・成功から学ぶ!現地視察ツアー

 

そして今回は、今年度の最終回!!
村内を中心に、周辺市町村からも商工業者様にお集りいただき、
マッチング交流会を開催いたしましたので、当日の様子をご紹介いたします。

当日は吹雪の中でありましたが、
川上村のみならず、遠くは吉野町、王寺町、高野町からもお集まりいただきました。
お越しいただいた皆様、天候の悪い中ご参加いただきまして、誠にありがとうございました。

 

ということで、お集りいただいた皆様へまずは自己紹介タイムから!

 

「今日は自分の作っている作品を持ってきました!」

「出身は川上村外ですが、親元のルーツが川上村で何度も遊びに来ていました。
川上村の木材を使った商品を作っていることもあるので、これからもよろしくお願いします」

「村外に住んでいますが、川上村の山林施業にも来ています。
新しい活動にも取り組みたいところなので、ご意見お聞かせください!」

「いつもお世話になっています。
川上村の地域おこし協力隊として活動しています。
最近は、新しくこんな活動をしています!」等など・・・

スクリーンに会社WEBサイトを投影したり、チラシを見せながら、一人3分程度のスピーチをいただきました。

 

夕方6時から開始した交流会、そろそろお腹も空く頃・・・
川上村の喫茶店・Seasonにて、サンドイッチ&軽食セットをご用意いただきました!
軽食とお菓子&コーヒーをつまみつつ、ここからは立食交流タイム♪

 

自由に席を移動して、名刺交換をしたり、持ち寄った作品を紹介していただいたり、

初対面の方もありましたが、和気あいあいとした雰囲気でお話が進みます。

「え!この商品のラベル変わったんや!知らんかった~」
「こんなにエエもん作ってるんやねぇ」

と、顔を合わせて話してみると、近くの村民同士でも意外と知らない新情報があるものです。

また、林業木材業に携わる人が多い川上村では、
山守、山主直営の施業班、独立した事業者、製材所と
同業界にいながら形態の違うプレーヤーである方々から、
業界や仕事、将来について熱く議論が交わされる場面もありました。

終盤にはまとめ講座として、 古川が川上村へ通うようになった原体験や、
事業の理念と利益について、お話させていただきました。

~~~

参加者様からは、
「交流を通じて自分の言葉で話すことで、アウトプットが生まれます。
だから、何をすべきか、頭の中が整理されて良い機会になりました。」

「普段はPTAや消防団等、地域の役回りでの接点ばかりの方々と、
おなじ事業者として交流できたのは新鮮でした。」 という感想をいただきました。

最後には、「私は最近、こんな漫画にハマっています!内容が面白いだけでなく、
少ない表現で洗練して情報を届けるとは何か、モノを売る人間として、非常に学びの多い漫画です。
是非、皆さんも読んでみてください!」と、情報提供もありました。

例えばモノづくり、営業、組織を支えるということ等…
業種が違っても、事業運営に係る共通テーマは多々あるものです。

今後も弊社では、川上村や商工会、地域の事業者様と共に、
このような勉強交流会を開催し、川上村ならではの地域ビジネスをご支援させていただければ幸いです。

 

天候の悪い中、ご参加いただいた皆様、改めて心より御礼申し上げます。

 

Posted by admin on 火曜日 1月 26, 2016 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告

大寒波が近づく中、大阪で今年初となる研究会を開催しました。

~今回のMENU~

1)各社事業報告&プレゼンテーション
・みなさまから今月の振り返り

2)話題提供
・移住定住と地域おこし協力隊ブームの最新動向

3)テーマ講座
・林業バリューチェーン分析
・林業バリューチェーンにおける林道とその付加価値について
・事業連携の事例紹介

4)ゲスト講座&ディスカッション
「異業界は林業・木材業界をどう見ているか!?
~グリーンIT企業から見た国産材の可能性~」

 

■林業バリューチェーン分析

東京の国産材ビジネスセミナーでも好評だった、林業バリューチェーン分析。

よく異業界では「業界地図」なるものがあって、
業界全体の市場規模や、メインプレーヤーについて解説されていますが、

こと林業界や木材業界となると、
一般的な業界地図には載っていませんし(製紙と住宅を除く)

川上から川下まで、しっかりと整理された資料は、意外とないのが現状です。

 

そこで弊社では、林業、原木流通、加工(製材、合板、チップなど)、
製品流通、プレカット、建築と、

各段階の木材(商品)単価や市場規模を調査し、まとめました。

 

このうち「製材業」について、
この日の製材メンバーで、

「製品の付加価値とは何か?」という点について、

無節、上小、特一という一般的な品質等級に対し、
返品されない、クレームにならないための
品質基準と品質管理の精度を高めることや
顧客とのコミュニケーションの工夫についても議論し、

・全体の粗利率アップすること
・欠品対応に掛かる販管費を下げること

についても考察をいたしました。

 

まだまだ精査が必要な段階ではありますが、一覧を見るだけでも、

・林業(所有者)のプレーヤーの多さと市場規模の小ささ
・流通の不透明さ
・製材業の金額シェアの高さ

などがわかります。

 

ここから、自社のポジションはなにか、
各段階の今後の成功要因はなにか、を読み解いていきました。

 

今回、異業界からのゲストもお迎えしましたが、
木の値段?メインプレーヤーはだれ?と外から見れば謎だらけの林業界のデータは、

「非常に付加価値が高いデータだ」とお言葉をいただきました。

 

今後もより情報を精査し、何らかの形で公表したいと考えています。

 

 

■地方移住のトレンド

先日、1月17日(日)に東京ビッグサイトで開催された「移住交流&地域おこしフェア」に
弊社スタッフも行って参りました。

8,000名以上の来場者がおしかける中、
各地域のブースでは、趣向を凝らした展示や移住相談、セミナーなども展開され、
非常に熱気を 感じる一日でした。

 

何らかの制度を利用して、年間1万人が地方へ移住しているというデータもあり、
統計にカウントされない数字を含めれば、もっと多いでしょう。

多くの 人が地方へ行く動きは、今後も増えていきそうです。

 

移住の動きには、「I」「J」「U」ターンのバリエーションがあり、

またその動機もさまざまですが、

 

都会生まれ都会育ちで祖父母のすむ「田舎」もない、という若者がIターンする理由には、
やはり 都市部にはない、地域の魅力や発見、おどろきがあります。

(すでに「となりのトトロ」の世界が「懐かしい」ものではなく、まったくのファンタジーになりつつあります)

地域にとってみれば当たり前のこと、つまらないことも、
ソトモノから見れば驚きの連続である。

そのことに、改めて地域の人自身が気づくことが必要でしょう。

 

いっぽうで、

「豊かな自然があって、人がいい」

のは、どの地域も出しつくしたフレーズで、
もはや差別化できなくなってきました。

 

それを受けてか、
この移住交流フェアのブースでも見られるように、
どの地域もとにかくお土産に特産品プレゼント、名簿集め、人集め合戦の様相を呈しており、

確かに「誰でもいいから、人口を増やしたら勝ち!」という部分もありますが、
すこし方向性が違ってきています。

 

本質的に大切なことは、

移住した人も地元の人も、そこで幸せに暮らし、根を下ろしていけるような地域になる事でしょう。

 

そのためにも、お土産合戦ではなく、
本当に移住者のことを思った受け入れ態勢ができるか、

また、地域としては どんな人に来てほしいのか?どんな地域をつくりたいのか?

というメッセージこそ明確にするべきでしょう。

 

「人の奪い合いではなく、関係人口を増やすことが大事だろう」

という論調も増えてきています。

 

今後も、弊社も関わる地域でこれを実践しながら、

地域と移住者の両方が幸せになる方法を模索していきたいと思います。

 

~~~

 

このように研究会では、林業木材業界のビジネスから、地域づくりに関する話題まで、

毎回豊富なテーマでお届けしています。

参加者同士がテーマを持ち寄って、自ら作り上げていくスタイルです。

 

ご興味のある方、参加されたい方は、お気軽にお問い合わせください。

*初参加の方は無料体験実施中!

 

~今後のスケジュール~

2月19日(金)

3月18日(金)

※いずれも関西地方のミニ現地研修を予定しています。参加人数が限定される場合があります。詳細はお問い合わせください。

 

Posted by admin on 土曜日 1月 23, 2016 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

 

国産材ビジネスセミナーin東京、ついに2015年度最終回!!
第5回目を開催し、今年度のカリキュラムを終了いたしました。

最終回は、今までご紹介してきた内容を凝縮しつつ、
「林業バリューチェーン」をテーマに開講しました。

 

【話題提供】新春年賀状からみる、年賀状デザインのポイント

まずは新年一回目ということで、年賀状をテーマにご紹介。

弊社にいただいた年賀状を参考に分析して、
「年賀状デザインのポイント」をご紹介しました。

年賀状作成のアプリやソフトが普及し、誰もがきれいに年賀状を作れるようになった今、
数ある年賀状の中で、もらった人の心を掴む、
他社との差別化に効果的なポイントとは何でしょうか?

それは、

1)会社ブランドの統一性
⇒ロゴマーク、コーポレートカラーが使われ、一目でその会社だとわかる

2)営業的な要素
⇒最近の商品や事業内容、トピックスがわかる

3)目を引く親近感
⇒手書きコメント、社員の顔が見える

 

いただいた年賀状を参考にこれらのポイントをご紹介しました。

年賀状の利用枚数はピークの2003年から徐々に減少していますが、
他の人(会社)が出さないからこそ、
年に一度の、顧客やパートナー企業とのコミュニケーション機会として、
年賀状をしっかりにご活用いただきたいところです。

さて、ここからセミナー本編へ。

 

【1】バリューチェーン分析から林業界を見る!

 

まず始めに「バリューチェーン」とは、原材料の調達から製品・サービスが顧客に届くまでの企業活動を、
一連の価値(Value)の連鎖(Chain)としてとらえる考え方のことを言います。
今回のセミナーでは、林業~製材~建築業のバリューチェーンを分解し、弊社岩井から解説いたしました。

例えば、「林業」を例に挙げると、
地拵え、植林、下刈り、除伐、間伐、枝打ち・・・と、
チェーンを分解できます。

その中で、ボトルネックになっている部分、利益を生み出している段階を見極めて
戦略をたてることができます。

 

また これを、業界全体に当てはめて

林業→製材→加工→建築・・・

などの流通段階を一連のチェーンと考えると(バリューシステム)

 

改めて、山で育てた木が使われるまでに、

・多く時間とコストが掛かっていること
・BtoB、BtoC、BtoBtoCと様々な業種が携わっていること
・プロ~兼業~ボランティアまで、携わる人の裾野が広いこと

などが分かり、林業木材業全体のバランスを俯瞰することができます。

またこのバリューチェーン分析の必要性について、異業種の事例を見てみると、

「サプライヤーの育成」と「流通改革」

がカギといわれています。

 

例えば、世界最大の食品・飲料会社であり、日本でもおなじみの「ネスレ」。

ネスレでは、オーガニックで安心安全なコーヒー豆の商品化に向けて、
コーヒー豆の栽培に携わる従事者の生産能力アップと、労働環境の改善が
課題となりました。

そこで、
・サプライヤーである農家の生産性を高めること
・農家の労働状況を改善し、従事者数を増やすこと

これらに取組むことで、バリューチェーン全体を改善し、
オーガニックコーヒーの商品化を実現しています。

林業木材業界においても同じく、

・製材業が林業事業体と連携して、優良材の安定供給体制を構築
・原木市場が林業事業体に造材指導をして、ニーズにあった原木供給を目指す

といった「サプライヤーの育成」を通じて、
木材の付加価値、企業の付加価値を高めている事例が多々あります。

受講者からは、

「木材は1世代で商品にならない素材だが、先祖が世話をしてくれた分まで、
育林コストとして計算すべきか?どの範囲までバリューチェーンに含めるのか」

といった質問もあり、大いに関心をもっていただけるテーマとなりました。

 

 

【2】林業木材業の地域連携事例紹介

 

林業バリューチェーンの考え方に基づき、第二講座では、
古川より日本各地の事業連携の事例をご紹介しました。

弊社がコンサルティングさせていただいた地域において、

・属人的な連携
・仕組みの連携
・組織の連携
・ソフトな実務連携
・ハードな経営連携 等…

多種多様な連携の形がありますが、これらを一挙ご紹介いたしました。

どの地域連携においても、

・共通の規格を定め、個々のレベルを高める
・役割分担を明確にする(例えば、ものづくり、営業、総務を分担する)

このようなルールが最低限必要であります。

地域での連携とは、仕事の奪い合いをするのではなく、
「ここはプロに任せよう」と、責任の明確化と役割分担を行った上で、チーム全体の力を高めていることが分かります。

また、弊社が事務局を務めるclubプレミアム国産材は、
遠くの同業種が集まった産地連携の一つです。

弊社では今後もセミナーや研究会を通じて、
商圏の被らないメンバー同士だからこそ可能な
情報交換や連携のご支援をさせていただければ幸いです。

 

【ゲスト講座】意外と似ている? PC業界と林材業 ~低成長時代のビジネスモデル~

 

さて、今回は(株)トビムシ取締役の小林洋光氏にゲスト講座をいただきました。

小林氏は、森林・林業を通じて地域活性化を支援する㈱トビムシ取締役を務める一方で、
外資系パソコンメーカーのレノボ・ジャパン㈱法務部を経験され、
法務の面から、日本の地域や林業を繋ぐ活動をされています。

そんな小林氏から、まずは法務関係のトレンドをご紹介。
2015年3月31日に「民法の一部を改正する法律案」が閣議決定され、
同日中に通常国会へ提出されましたが、

今後の民法改正にあたって、住宅の欠陥トラブルはどのような影響を受けるのでしょうか?

バリューチェーンを考えれば、
確実に木材、林業界へも影響をおよびす住宅クレーム。
工務店業界のみならず、林業界も今から理解しておきたいポイントについて、話題提供をいただきました。

 

次に、今回のメインテーマへ。
異業種であるパソコン業界から見た林材業といった切り口で、お話しいただきました。

まず、一見すると似て非なるパソコンと林材業ですが、
「生活の大半を共にするモノ」という点では、共通しています。

また、市況においても、

・建築の新築着工棟数、市場規模 → 減少
・パソコンの出荷実績、平均単価 → 減少

という、いずれも右肩下がりの低成長時代のマーケット環境という点で、
類似する部分が大いにあるということです。

そのような環境下で、パソコン業界においては、「自社のバリューとは何か?」をとことん考え、
デザインの訴求、用途に適した機能性の訴求、技術革新、
競合他社や競合商品との差別化を徹底して考えています。

そのような中で、異業種に携わる小林氏からみた林材業界には、
掘り起こされていない価値伝えるべき埋蔵情報の宝庫であり、
さらに、伝えたことが情報ではなく、伝わったことが情報となる時代であると、メッセージをいただきました。

豊かな地域性と年月を背負って育まれた木材は、希少性の価値ある商品であり
さらに快適性能や健康性能を科学的根拠で伝えたり、
異業種の販売方法や保険サービスを取り入れて伝えられたいと、ご提案いただきました。

 

 

【まとめ講座】明日からできる!事業計画の立て方

 

今回のセミナーでは、バリューチェーンの観点から、多種多様な連携についての話題をご紹介しました。
一方で、連携によって地域全体の力を高めるには、
そもそもに地域に強い企業があり、経営者がいることが要であります。

強い経営を目指すために必要な、事業計画の立て方とは?
弊社古川がコンサルティングでお伝えしている要素を5つに絞って解説しました。

また、林業、製材業、木材流通業の黒字企業の業界平均データを用い、
粗利率や営業利益、経常利益とは何か?
経営の基本となる考え方をレクチャーいたしました。

経営を考えるにあたり最も重要となるのは、「時間対粗利」であり、
右から左へモノを流通させるのではなく、「付加価値」を高めて仕事をつくること、
さらに、時間に対してどれだけ有効な粗利を生み出せるかということです。

最後にこのようなメッセージをお伝えして、2015年度国産材ビジネスセミナー最終回を終了いたしました。
2015年度は、全5回のメニューを開催いたしましたが、いかがでしたでしょうか?

 

最後に、受講者様の声をご紹介します。
アンケートにご協力いただいた皆様、貴重な声をありがとうございます。

来年度の開催 については、こちらのブログにてご紹介させていただきます。ご期待ください!

 

★★★お客様の声★★★

■木材業 I様
初めて参加させていただきましたが、大変興味深いお話ばかりで面白かったです。自分が林業という業界について知らないことが多いことを改めて実感しました。また、PC業界の対年度成長率が約-40%という事実には驚きました。やはり異業種から見る林業という視点は、林業に携わっている人にとっては、とても斬新であると思います。このような視点の話をもっと聞いてみたいと思いました。

 

■公務員 S様
顧客設定とコンセプトが大切という点が印象に残りました。本日のセミナーを聞いて、自治体(村)をどうしたいのか、目標(ビジョン)を立てるべきと思いました。また、ゲスト講座を聞いて、より木材業界は生活との密着を考えること、営業と技術者の考え方のズレをすり合わせることが必要だと思いました。今後のセミナーでも、事例紹介を聞いてみたいです。

 

■公務員 I様
行政という立場にいて、果たして何をすべきなのかを考えるきっかけになりました。山林面積の多い自治体において、資源を有効活用できていない点があります。地域の木材関連業者と共に真剣に考える場を設けるために、今後もご協力いただきたいです。

 

■バイオマスエネルギー関係 K様
利益を何に使うかを考えることが大切という言葉が印象に残りました。地域で連携をとることが各企業にとって、業界にとっても良い効果を生み出すということが分かりました。地域の状況を全員が把握し、問題を解決するために何をすべきかを、全員で考えること、その時に、きちんと数字から分析していくことが重要だと思いました。また、林業は他業種の視点を持ち取り入れていく事が重要と実感しました。

 

■学生 T様
日本的な協力と、欧米的な協力(連携)の違いについてのテーマが面白かった。経営に係る利益には5種類あること、戦略、戦術、戦闘の違いが分かったこと、事業計画を立てるにあたって、事業内容を4つに分けて組み立てること、バリューチェーンと、まとめ講座を通じて全体的に繋がりを持って理解できました。伝えたことが情報ではなく、伝わったことが情報となる時代であるというところに、森林・林業の伸びしろがあると強く感じます。異業種に認められるバリューとは何かという考え方が必要であり、魅力になると感じました。

 

■林業 S様
近くの異業種、遠くの同業種と接点を持つことが重要であるとのメッセージが印象に残りました。事業計画の立て方のポイントを聞いて、自分の行っている事業で欠けている点が分かりました。今後、もう一度事業計画を見直していきたいと思います。

 

■木材業 H様
連携構築の在り方について、自分の地域を想像しながら聞くことができました。また、事業計画の立て方は、勉強になりました。ゲスト講座を聞き、異業種事例を聞くことで、森と材木のバリューを繋げていく事を積極的に考える重要性を感じました。

 

■製材木材業 U様
バリューチェーンという言葉の意味についてしっかりと説明を受け、自社を振り返った時に、改めて考えさせられる点があり、非常に勉強になりました。今回がセミナー初参加でしたが、製材業に携わりつつも、林業という仕事をあまり念頭に置いていなかったことが分かり、川上~川下までの一連の流れを理解する良い経験となりました。異業種からのゲスト講座も大変興味深かったです。今後も、国産材を使用し続け、また、エンドユーザーが求めているのか、色々な角度から分析して商品展開のヒントを教えてほしいです。

 

■学生 Y様
バリューチェーンや連携・協力のテーマは、会社を細かく分析する上で大変役立ちそうだと思いました。今後、就職し会社について分かった上で、より現実味を帯びて理解できる内容だと思います。事業計画については、自分の場合は人生計画に置き換えて考えてみようと思いました。利益率についての内容は、社会人になる前に知ることができて良かったです。復習して、理解を高めたいと思いました。ゲスト講座について、PC業界と木材業界の類似点があるという視点が面白かったです。木材業界が成長できる伸びしろが見えました。異業種では当然のことでありながら、木材業界が取組んでいない点に改めて気づき、もっと良さをアピールしていきたいと思いました。

 

■旅行業 O様
林業バリューチェーンの図式が分かりやすく、原木流通業の企画性を高める必要性についての話題も印象に残りました。林業木材業に関わる人やお金の規模感が掴めて分かりやすかったです。ゲスト講座では、「伝えたいことが情報ではなく、伝わったことが情報となる時代」という言葉に納得しました。今後も業界の最新情報を得るために参加させて下さい。

 

■まちづくり関係 M様
協力にあたって、役割と責任を明確にすることの必要性について、印象に残りました。セミナーを受講して、市場の概観が掴めたのが良かったです。もっと林業について知るコンテンツを色々と探ってみたいと思います。林業についてまだまだ知らないことばかりなので、今後も勉強していきたいです。ゲスト講座から「一次産業の中でも、林業ほど長期的な時間軸で続いてきたものはなく、貴い」という捉え方が新鮮でした。

 

■学生 W様
林業バリューチェーンを聞いて、林業から工務店業までの入り口と出口の窓口が広いことが分かりました。また、木材業の営業の大切さを知ったセミナーでした。林業の育林にあたって、過去の枝打ち回数まで把握して経営管理することも大切なのだと思いました。全国に様々な連携事例ができ始めているのだと知り情報盛りだくさんな内容で、とても勉強になりました。ゲスト講座でPC業界と林業と共通する点があるといった視点も新鮮でした。来て良かったです!ありがとうございました!

 

■学生 H様
初参加でしたが、林業の深さ、表面に出てこない部分を知りました。また、林業の将来性の分かる内容でした。

 

■デザイン業 S様
「情報力」と「行動力」で「交渉力」を高めるといったテーマが面白かったです。「負け残り」とも言われるような、衰退産業の中で残っている木材業者の経営力についての話題も印象に残りました。事業計画の立て方については、そもそも事業を行う前に確認したい7つのことが紹介されました。自分自身が夢を見たいと思いながら、踏み込めない理由と共通する点がありましたが、「負け残り」という言葉の意味をポジティブに捉えて進めたらと思いました。ゲスト講座では、自己バリューと将来求められるバリューを徹底的に考えるということが勉強になりました。オススメ図書の紹介も嬉しかったです。今後は、事業計画の立て方について、さらに詳しく知りたいです。

 

■住宅業 K様
事例紹介で紹介された木製品の美しさに惚れ惚れしました。林業界のバリューチェーンを集約した資料をみて、改めて木に関わる業界が広範囲な一方で、どこも「全く問題なし!」と言い切れる業種はなくて、ますます自分のバリューをどこで発揮できるのか、考えさせられました。ゲスト講座では、PC業界について知れたのが、とても面白かったです。林業界のことを知らなくて勉強中ですが、もっと視野を広げて、比較しつつ色々と見ることも重要だと思いました。

 

■製鉄業 H様
日本的協力と欧米的協力の違いについての解説が面白かったです。ビジョンの置き方で、敵が変わるマーケティング視点も印象に残りました。林業バリューチェーンの図式を見て、改めて川上への還元がなされていないことが確認できました。バリューチェーンの視点で、自らのストーリーも見直してみたいです。ゲスト講座についても、PCはじめICT業界の閉そく感について、改めて納得しました。ヒントになることが聞けました。

 

■エネルギー関係 H様
「理念なき利益は犯罪であり、利益なき理念は寝言である」という言葉が印象的でした。まずは行動!ということで今回参加しましたが、業界の事を色々と知ることができ、大変勉強になりました。異業種からみた林業の分析も面白かったです。

 

■林業 T様
今回は総まとめの回ということで、かなり多くの事例を詰め込んで得ることが出来ました。ゲスト講座では、林業木材業のバリュー(強み)を異業種からも認めてもらえるプレゼンで参考になりました。転職後も参加したいと思います!

 

■公務員 S様
偶発的に発生した利益で喜んでいてはダメで、計画を立てて、それ以上を達成した時に喜ぶことが重要と勉強になりました。5つの利益についての解説は、復習したいと思います。

 

■学生 H様
林業木材業だけでなく、どこでも使える知識として、利益や事業計画の立て方についてのテーマが勉強になりました。今まで、当事者意識というものがなく、生きてきました。今思えば、夢中になれるものを探して移り住んできたのかもしれません。これから社会を知り、新しい風にコテンパンにされても、夢中になれるものを探して動いていきたいし、動き続けます。お世話になりました。ありがとうございました。

 

Posted by admin on 土曜日 1月 16, 2016 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 国産材ビジネスセミナー(東京), 講演&研修 報告

 

2015年度最終回となる第5回は、

総まとめとして「林業バリューチェーン」について学びます!

川上(林業)から川中(製材)、川下(建築)まで、
物とお金の流れがどうなっているのか?

水平垂直連携の可能性についても、豊富な事例を交えながらご紹介します
また、明日からできる「事業計画の立て方」をレクチャー。
あなたのビジネスプランを、ぜひお持ちください!

一年間の学びを実践にいかすための、総集編でお届けします!

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国産材ビジネスセミナー第5回
「林業バリューチェーン&まとめ講座」
1月16日(土)開催!

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■日時:2016年1月16日(土)
14:00~18:00 + 懇親会

■場所:東京都中央区八重洲1-5-15 田中八重洲ビル2F
(東京駅八重洲口から徒歩3分)

■内容(予定):

【1】林業バリューチェーン(まとめ講座)
・ 収益性を高める林業バリューチェーンとは何か?
~水平連携、垂直連携等による地域連携型林業ビジネスの理論と実践~

・ 古川による全国コンサルティング事例 ビフォーアフター大公開

・ 今年の年賀状からみる企業価値とは!?

・ 大手PCメーカーからみるこれからの林業価値

【2】経営マーケティング 実践編
・ 明日からできる事業計画の立て方

【3】ゲスト講座予定
・ コンサルタントor国産材ビジネス経営者(予定)

【4】まとめ&ディスカッション

■受講料:おひとり様13,000円(税込)/学生  6,500円(税込)

■お申込みについて
ご参加をご希望される方は、メール(info@chiikino.jp)にて
以下の項目をお知らせください。

1)お名前
2)ご所属
3)お電話番号
4)メールアドレス
5)懇親会へのご出欠

お申し込み後、折り返しお支払方法をご案内させていただきます。

※定員20名。先着順に受け付け、定員に達し次第、募集を締め切ります。

↓↓国産材ビジネスセミナーについての詳細はこちら↓↓

https://chiikino.jp/blog/?page_id=22

Posted by admin on 土曜日 1月 16, 2016 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, pick up, お知らせ, すべての記事, 国産材ビジネスセミナー(東京)

代々続く林家さんの山にお邪魔しました。

大木に出会うと、ついつい抱き着いてしまいますよね・・・

はるか上にある梢を見上げて、この木を植え守って来た、ご先祖様に思いをはせます。

 

こうして私達は、命のつながりを胸に抱くのでしょう。

 

Posted by admin on 火曜日 1月 12, 2016 Under pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~

 

蒼い空・海に囲まれて、裾野を広げる、若狭富士。
福井県大飯郡高浜町から京都府舞鶴市にまたがる山で、正式名を青葉山(あおばさん)と言います。

日本のシンボルマウンテンである富士山のように、
「○○富士」と呼ばれる、ふるさと富士は、全国に少なくとも340箇所あると言われています。

例えば「薩摩富士」や「蝦夷富士」等、地域で尊ばれ、愛されてきた山々。

あなたの地域にも、○○富士はありますか?

Posted by admin on 火曜日 1月 5, 2016 Under pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~

 

11月度の現地研修会を終えて、
2015年総まとめ、12月度経営実践研究会in大阪を開催いたしました。

■12月度のメニュー

1)各社報告&自己紹介

2)話題提供
・2015年の木材トレンド探る
~ジャパンホーム&ビルディングショー、グッドデザイン賞、ウッドデザイン賞~
・現地研修会より、岩手県岩泉町の広葉樹林業
・林業界における女性の活躍

3)2015年林業木材業10大ニュース

 

この中から、今月のハイライトをご紹介いたします。

 

【1】受賞作色々…選ばれるブランド商品の要素とは?

2015年の木材トレンド探る ~ジャパンホーム&ビルディングショー、グッドデザイン賞、ウッドデザイン賞~ 

 

1957年に創設され、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組みを持つ「グッドデザイン賞」。

歴史があり、認知度も高いこの賞ですが、
木造建築や木工品でも、数々の作品が受賞してきました。

*グッドデザイン賞公式ホームページはこちら*
http://www.g-mark.org/

近年の受賞作品を見ると、

木材産地とつながった顔が見える建築や、
木製学習机をとおした環境教育、
コミュニティのつながりを意識したアパートなど、

形や色だけの「デザイン」 ではなく、
社会的意義やその背景にあるストーリーまで

「モノ」に加えて「コト」が重視されていることがわかります。

 

 

さて、2015年から新たにスタートした「ウッドデザイン賞(新・木づかい顕彰)」はご存知でしょうか?

林業木材分野に特化した、製品や取り組みを表彰するアワードです。

*ウッドデザイン賞公式ホームページはこちら*
https://www.wooddesign.jp/

 

弊社のクライアントも多く受賞を果たしました。

このウッドデザイン賞の特徴も、

・暮らしを豊かにする
・人を健やかにする、
・社会を豊かにする

という3つの視点から、
デザインのみならず背景にある仕組みまでもが優れた
製品や取り組みを表彰している点です。

 

グッドデザイン賞、ウッドデザイン賞の取り組みを見ると、
今後もますます、「モノからコトへ」を重視する傾向は強くなりそうです。

 

一方で、製造業における”顧客に選ばれる商品”の基本要素とは、

なんといっても「必要性、欲求性、物語性」であり、
QCD(品質、価格、納期)の確立されたビジネスモデルであることは、
最低限の条件といえます。

これはBtoB、BtoCを問いません。

 

つまり、

品質、価格、納期の基本要素が満たされてはじめて、
「ウッドデザイン賞受賞」「グッドデザイン賞受賞」

などの表彰が、付加価値になるということです。

また、もしもこの賞が普及して、受賞している商品があふれて当たり前になったとき、

例えば「FSC®認証材使用」といったエコラベルや第三者認証も、
マーケットから選ばれる差別化要素となるでしょう。

選ばれるブランドの差別化要素とは?

常に一歩先まで予想しておきたいポイントですね。

 

【2】2015年、林業木材業界10大ニュース!? 

弊社から、今年の10大ニュースを発表!

①ハウスメーカーが国産材を使い始めた!(タマホーム国産材CM)
②「丸太を買った女」ニュースの反響つづく
③産地共催交流セミナー2015開催
④ウッドデザイン賞2015
⑤バイオマス発電続々設立!
⑥各地で地域商社、地域拠点うまれる
⑦SNSの弊害?山林資源情報はどこまでopenにすべきか
⑧移住の流れとIターン人材の増加
⑨木材業の海外進出はいかに!?
⑩・・・・?

このようなトピックをお伝えしました。

常に情報を掴み、トレンドに乗りながらも、
自社にとって変えないもの、変えるべきものを見極め進むこと。

この鉄則はいつも変わりません。

 

さて、みなさまの2015年はどんな年だったでしょうか?
10番目はぜひ、あなたのニュースを書き込んでください。

 

 

研究会終了後は、忘年会を開催し、メンバーどうし交流を深めました。

来年も毎月開催していきますので、ご期待ください!

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★告知★ 今後の経営実践研究会スケジュール

1月度 ・・・ 1月23日(土)
2月度・・・2月19日(金)

■会場:大阪市内(予定)

■講師:古川大輔 ほかゲスト講師

■料金:各回20,000円(税別)

※初回無料体験実施中!お気軽にお問い合わせください。

↓↓詳細はこちら

https://chiikino.jp/blog/?page_id=42

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Posted by admin on 金曜日 12月 18, 2015 Under pick up, すべての記事, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

 

国産材ビジネスセミナーin東京、2015年もいよいよ終盤に。

12月は第4回目を開催しました。

 

今回のテーマは”住宅動向からバイオマスまで”ということで、
まずは話題提供から。

11月には現地研修会として、岩手県岩泉町&矢巾町へセミナー受講者様と共に行って参りましたが、
現地の写真を中心に、製紙用チップ、燃料、木工家具、建築用材、集成材、バークたい肥、おが粉等…

東北地方の広葉樹の多様な使われ方、売り先について、改めて振り返りをいたしました。

★ 現地研修会の詳しいレポートは、こちらをご覧ください↓↓ ★
【現地研修会“広葉樹の森を巡る”in岩手 】(11/23-24)
1日目⇒https://chiikino.jp/?p=4762
2日目⇒https://chiikino.jp/?p=4854 

 

岩泉町での広葉樹林業をとって見ても、
木の使われ方と売り先が様々あって、林業が発展してきた歴史が分かります。

このような、木材の用途の多様性を念頭におきながら、
今回のセミナーの本題へ!

~~~

【1】用途別木材のマーケットシェア

基礎レクチャー編として、
まずは市場動向を知ることから。

・日本の木材の主な売り先は?
・日本の住宅:工法別シェアについて
・ 大手ハウスメーカーのシェアと国産材
・住宅ストック数と空き家率
・リフォーム、リノベーション、コンバージョンの違いと事例紹介

等、統計的数値を読み解いていきます。

 

 

さて木材の主要な用途とシェアを見るとき、
ボリュームシェアだけではなく、その金額シェアを考えることが大切です。

近年では合板の国産材比率向上や、バイオマス燃料などが注目されていますが、
やはり金額シェアを考えれば、製材用の原木マーケットが圧倒的に大きく、
よい木を育て売ることで、日本の林業が儲かり、産業として成立しているということが分かります。

~~~

ところで、マクロな視点とともに、国民一人当たりの木材使用量という実感のある数字に分解してみると、どうでしょうか?

木材の素材生産量を日本の人口で割ってみると、国民一人当たり約0.2㎥でとなり、
例えば薪にして燃やしてしまえば、焚き火一回分で終わってしまうくらいの量であると、具体的にイメージできます。

林業木材業については、調べれば丁寧な統計データが揃いますが、
この数字の見方、読み方について、

・異業種と比較する
・時系列で読み解く
・一人当たりに換算する 等、

このセミナーをきっかけに、より自分事化された気付きを得ていただければ幸いです。

 

 

【2】選ばれている、国産材家具・インテリアとは

さて、ここからは経営マーケティング編へ。

国産材を使った家具インテリアの事例を、弊社・岩井からご紹介しました。

木という素材は、誰にも加工しやすい点が特徴の一つです。

例えば、日本では針葉樹家具は「強度が弱い」「傷つきやすい」とネガティブなイメージを持たれがちですが、
針葉樹ならではの「白さ」「軽さ」が”面白い木(素材)”として、海外で人気を博していることもあります。

・ 加工度を上げてデザイン性を高める/あえて加工しない
・ 一点突破で市場を変える、市場を育てる
・ 一般的な”弱点” を”長所”に変える

など、それぞれのメーカーの戦略を分析しました。

 

木材の用途別製材品出荷量のうち、「家具用材」のシェアは約1%と少量ですが、
その分、これから増やせる市場(=可能性)があるということではないでしょうか。

マーケティングの視点を持って、
「木材ならでは」の特徴を強みに人気を得ている商品を紹介いたしました。

 

【3】住宅10ニーズと、選ばれる工務店ブランド・チラシの作り方

 

経営マーケティング実践編では、BtoB/BtoC営業の違いをレクチャーし、
具体的な営業ツールとしての「チラシ」作成のポイントを学びました。

ここで、「住宅10ニーズ」と題したクイズを実施!

「あなたが家を買うとき(選ぶ時)、どんな条件で選びますか?書き出してみてください。」

この回答から、住宅の売り方のヒントが見えてきます。

参加者からの回答は、

立地、費用、デザイン、快適性、間取り、安全性・・・といった回答が続き、

中には「カミさん(奥様)の意見!」という回答も。

一般的に女性の方が在宅時間が長いことから、
特にキッチンや水回りは、女性の意見は家づくりの重要なポイントになりますね。

このような回答の中、「国産材を使っている!」という条件を挙げた人は、意外といないのです!

 

つまり、消費者目線に立った時、木を木だけで売っていても、選ばれる住宅づくりは不可能で、

・安全安心×国産材
・デザイン× 国産材
・立地×国産材

といった関係で選ばれる住宅づくりを目指すこと。

山側としては、こんな家づくりに取り組む工務店と共に、
伐採ツアーや森林体験をすることで、国産材が選ばれるビジネスをともに作ることができ、
ゆくゆくは自社のビジネス(素材生産)にも繋がるということです。

チラシ作成のポイントも同じく、「国産材使用!!」と全面に押し出していても、
一部のニッチなファン層にしか届きません。

異業種の人気商品のチラシ等を交えつつ、反響のあるチラシの作り方をお伝えしました。

マーケティング視点を持ったチラシづくりの必要性は、工務店業に限ったことではありません。
林業においても、ポイントを押さえたチラシづくりで集約化施業の提案が求められています。
それぞれのビジネスへ、マーケティング視点を活かしていきましょう。

 

 【4】住宅・木材販売を実践するゲストからの特別講座

さらにここからは、ゲスト講座へ。
今回は豪華2名のゲスト講師にお越しいただきました。

まずは、
株式会社イケダコーポレーション 藤田 宏匡 氏から、
「塗料業界からみた、木材について~自然塗料と木のいい関係~」と題してお話いただきました。

ドイツ製の自然塗料を扱う商社として、
塗料のいろはからレクチャーいただきました。

 

日本で塗料が使われる場所は、主に2つ。

一つは、木を表しで使っているような、地域工務店であり、
もう一つ、近年特に需要の増えているのが、公共建築物です。

公共建築物木材利用促進法の施行により、税金を投入する物件には、木材を使うことが推奨されていますが、
大型の公共建築物を長持ちさせ、安心安全に使用するためには、
塗料の力を使って、木材特有の性質と上手に付き合うことが求められています。

例えば木材特有の性質として「呼吸すること」が挙げられます。
ご存知の通り、木は周囲の湿度に応じて、水分を吸ったり、空気中に放出したりする吸湿性を持っていますが、
木の表面を覆い呼吸できなくする塗膜性の塗料は、かえって木材の劣化を加速するおそれがあります。

また、塗装が劣化した時に、
・ 一度表面の塗料を剥がしきってから、一から塗り直しする塗料
・  再度上塗りし浸透させ、木の性質を強くさせる塗料

と、塗料の性質によってメンテナンスも異なりますので、
長期的なコストを考える上でも、塗料の性質を知っておくことは、木との付き合い方に必須ですね。

木材の性質を活かしつつ、長持ちさせる塗料との付き合い方を教えていただきました。

 

 

お二人目は、株式会社トビムシ(株式会社東京・森と市庭) 村上 達也 氏より、
「東京の森をいかす、森と市庭の取り組み」と題して、
奥多摩で進行中のプロジェクトをご紹介いただきました。

「株式会社東京・森と市庭」は、奥多摩地域をフィールドとして森林再生に取り組んでいます。

まずは森林のファンづくりと交流をめざし、
平成16年3月末をもって閉校となった旧小河内小学校を「OKUTAMA Field」として、
多目的に利用できるレンタルスペース事業を展開しています。

この「OKUTAMA Field」を使って行われたワークショップ研修や体験イベントについて、ご紹介いただきました。

 

また、「モリユカ・レンタル」として展開している無垢杉材の床レンタル&販売事業では、
都心のオフィスの床材を木質化した事例をご紹介いただきました。

「お客様と一緒に床を張って作業すると、不思議と皆寝転がるんですよ。
当初は土足で使用する計画でしたが、改装が終わって、土足禁止に変更となりました。」とエピソードを交えつつ、

タイル等の異素材から木材へシフトする際、
「ドアの開閉ができなくなる」等のトラブルが生じないための規格についても、工夫した点を教えていただきました。

[東京・森と市庭PV」

 

 

 

【まとめ】あなたに必要な木材利用の規模とは?

今回のテーマは「ニッポンの住宅動向からバイオマスまで」ということで、
最後はバイオマス動向についてご紹介。

全国50箇所以上に上るバイオマス発電所が設立され、
現状の素材生産量の2倍近くを出材する規模で計画が進んでいるバイオマス発電。

同じ原木を扱う業種と獲得競争になる恐れもあることから、
最近では、仕入れの質と量を確保するため、
製材所が山買いをして対策に打って出るところもあります。

[写真:バイオマスの事例「もくろう」]

一方で、たとえば山で焚き火する時に使う「木ろう(もくろう)」も立派なバイオマス利用の一つ。
原木丸太にチェンソーで数か所の切り込みを入れることで、
乾燥や燃焼時間を多少コントロールすることも可能です。

「バイオマス」の定義とは、広く考えることもできるのです。

あなたにとって必要な規模感、地に足のついた経営とは?
今回のセミナーを、考えるきっかけにしていただければ幸いです。

 

さて、次回の国産材ビジネスセミナーは、2015年度最終!!
一年間の総括として、テーマは「林業バリューチェーン」。
来年度に向けて、事業計画の立て方についてもレクチャーしますので、新規の方々のご参加もお待ちしています。

 

 

■日時:2016年1月16日(土)

14:00~18:00 + 懇親会

■場所:東京都中央区八重洲1-5-15 田中八重洲ビル (東京駅八重洲口から徒歩3分)

■内容(予定):

1)林業バリューチェーン(まとめ講座)

・水平連携、垂直連携等による地域連携型林業ビジネスの理論と実践

2)経営マーケティング 実践編

・明日からできる事業計画の立て方

3)ゲスト講座予定
・コンサルタントor国産材ビジネス経営者(予定)
詳細は後日お伝えします。

■受講料:おひとり様13,000円(税込)/学生  6,500円(税込)

■お申込みについて
ご参加をご希望される方は、メール(info@chiikino.jp)にて
以下の項目をお知らせください。

1)お名前
2)ご所属
3)お電話番号
4)メールアドレス
5)懇親会へのご出欠

お申し込み後、折り返しお支払方法をご案内させていただきます。

 

↓↓国産材ビジネスセミナーについての詳細はこちら↓↓

https://chiikino.jp/blog/?page_id=22

 

 

Posted by admin on 土曜日 12月 12, 2015 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 国産材ビジネスセミナー(東京)