東京は、あいにくの雨。そんな天候ですが、無垢木のある空間はさっぱりとして、心地よい。
今回の会場は蔵前の「結わえる 商家」国産スギ・ヒノキ材(熊野杉、天竜桧)などを使った、
こんなおしゃれなスペースを、ご縁あってお借りすることができました。
これらの美しい木材たちは、弊社の産地共催交流セミナーにも登場された、㈱丸栄製材所様が
製材・加工・納品をされました。 http://maruei.exblog.jp/18604977/
結わえるさんのメニューは、国産の体にやさしいこだわり食材を使い、お昼に玄米を中心とした食事、
夜は居酒屋で好きなものを食べる、という、一食から「食」と「農」を変えていこうというコンセプトを提案されています。
さて、今回も新規のお客様やゲストの方をお迎えして、賑やかに開催しました。
まずはトビムシ西原から、製材工程の違いで、歩留まりや効率がどう変わるのか、
利益にどう影響してくるのか、といった製材の基本レクチャーを、
各地の事例を比較しながらお話しました。
大規模工場、あるいは、いわゆる3ちゃん製材と、日本には多様な製材の方法がありますが、
大切なのは、自分の立ち位置を知り、「量」で勝負するのか、それとも付加価値・利益率を高めるのか、
そういった戦略をしっかりと持っておくことです。
続いて、古川から、
営業力(売りカタ)とは何か?
商品力(売りモノ)とは何か?
ここを経営の視点で参加者のそれぞれの回答を踏まえながら、改めて、
木材の商品力の絶対性を説きながら、価格競争に巻き込まれないための、
売り方としてチラシとDMを十二分に活用するための、おさえておくべきポイントを
7つのノウハウとしてご紹介しました。
毎日、新聞に折り込まれてくる何十枚ものチラシ、
さらには、東京の街で一日過ごし、インターネットを利用すれば、一日10,000個は見ると言われる広告。
その数ある中で目を引き、しっかりと読んでいただき、
そして「見たい!」「行きたい!」「買いたい!」と思っていただくための秘訣をご紹介しました。
最近増えてきた森林ツアーなどにも応用できます。
続いて、トビムシ小林から、年末の仕事納めに向けて、
受注確定と債権保全、というテーマ。
いただくべきお金をしっかりと回収し、またはいざというとき損をしないための基礎知識について、
今回もさまざまな事例を交えてのレクチャーとなりました。
この後、特別ゲストとして女性建築家K様より、ご講演をいただき、
建築家の目から見た国産材利用の課題や、建築業界からみた「木材」利用に対するハードルなど、
川上・川中にとっては非常に参考になる視点をご提供いただきました。
また、関東の製材工場様より、先日開催した、自社有林と製材工場の見学ツアーについて、ご報告をいただきました。
森林体験ツアー等が増えるほど、事故も増えている現状がありますが、
安全に十分配慮して参加人数を制限されたり、スタッフを増強して万全の体制で臨まれていました。
いかにお客様の満足度を上げるかという工夫について、参加者とアイデアをあれこれ、シェアすることができました。
K様、ありがとうございました。
さて終盤戦、岩井からは、「ワカテ」発想で見えてくる、イマドキの木の売り方、ということで、
ポジティブ発想、素人発想、脱業界発想を忘れずに、常にアンテナを張って商品開発をしていくことの必要性を10のポイントにまとめてお伝えしました。
「ワカテ」とは年齢ではなく、いつまでもワカテ発想を持ち続けていること!
最後に古川から、2012年の総まとめとして、林業・木材・建築業界の7大ニュースを振り返りました。
①森林施業集約化と森林経営計画
②地域型住宅ブランド化事業
③巨大バイオマス発電所登場
④公共建築物木造化
⑤国産材コモノ、売れてます。
⑥森林体験増加、事故も。
⑦国産材エコポイント!?
さまざまな制度、補助金、政策がある中で、いかに振り回されず、自らの10年、50年、100年のビジョンを持てるか。
これこそが、2013年以降もしっかりと地に足つけて、邁進していくためのポイントといえます。
懇親会では、おいしい自然食をいただきながら、会話もはずみました。
すばらしい会場をご提供いただいた、「結わえる商家」の皆様、心より感謝申し上げます。
お土産には、体に美味しい食材も販売しています。みなさまぜひ、お立ち寄りください。
改めまして、今年も一年、国産材ビジネスセミナーへご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
新年、我々もいっそうのパワーアップをしまして、みなさまにお会いできますことを楽しみにしております。
来年もよろしくお願いいたします。
★次回国産材ビジネスセミナー<1月度>
1月19日(土)14:00~18:00(予定)
参加費:12,600円 / 学生料金6,300円
【内容】
■古川大輔 売上方程式Ⅱ:WEBマーケティング
■西原啓史 最新!乾燥技術のあれこれ
など
セミナー詳細はこちら https://chiikino.jp/blog/?page_id=22