先週に続き、京都府立林業大学校研修科「経営高度化コース」にて、
代表古川がマーケティング力育成講座の講師を務めさせていただきました。
第5回、最終回を迎えた本講座はのテーマは「まとめと課題発表」と題して、
前回お渡ししたフレームに基づいて作成した明日から実践できる目標を皆様から発表いただきました。

 

 

参加者様プレゼン発表~明日から出来ること~

第4回までにお伝えした「理念と利益」、「情熱方程式」、「3C」、「事業計画(4つの事業、簡易収支計算)」、「SMARTの法則」など各種のフレームを弊社からご提供し、皆様に埋めてきていただいたものを発表いただきました。

中にはフレームに自己紹介ページを付加し、パワーポイントのアニメーションも活用しながらオリジナリティ溢れるプレゼンをしていただいた方もいました。

同じフレームでも多種多様、どのプレゼンも違う特徴を持っており、参加者の皆様からも

 

「同じ職場でも考え方や視点が異なることを知ることが出来ました。」

「それぞれの考え方が良く伝わり、自身にとっても大変ためとなりました。」

「考えをまとめることでWEBによる情報発信の必要性を強く感じ、整備を急ぎたいと思いました。」

「やはりビジョンが重要であり、今回まとめた今やるべきことを掲げ、世間にも知ってもらう、実行することが大切であることを確認しました。」

「マーケティング計画、管理会計の目標数字を入れることで、具体的な行動に対する目標イメージがわきました。」

 

と多くのご感想をいただきました。

 

弊社としましては、①参加者ご自身の経験を引き出し、②他地域の事例を多くお伝えしながら、そして③オリジナルな経営フレームをご提供してまとめていただくことによって、自身がすぐにでも実践できること、今後のビジョンが見える化され、さらには社内での意見共有のツールとして使用できる可能性を教えていただく大変貴重な機会にもなりました。

 

 

さいごに

「林業は自由だ!」

この言葉を、最後にお話しさせていただきました。つまり、林業の定義は自分で決めるものであり、素材生産だけが林業だけではありません。今回参加の皆様に近い領域でも森林整備の指導、林道の作設、森林ツアー等、多様な切り口があります。素材生産業者が製材業に参入する場合もあるでしょう。弊社では素材生産にとらわれず広く自身が定義する林業をフリースタイル林業、トータル林業と言っています。

 

全5回の講演を通し、参加いただいた皆様が長所を見出し伸ばし(長所伸展)、時代に合わせた経営を行い(時流適応)、自社のポジションを見定め、ある領域で一番になる(力相応一番)ことができ、今回発表された事業計画が実現されれば幸いでございます。

 

また、森林×マーケティングに関する講演のご相談等は、お問合せフォームからお受けしています。ご希望の時期や内容について、お問合せフォームからご連絡いただければ幸いです。
過去の講演実績は以下のURLからご覧いただけますので、併せてご参考ください。
https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 3月 2, 2018 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

今週も、京都府立林業大学校研修科「経営高度化コース」にて、代表古川がマーケティング力育成講座の講師を務めさせていただきました。第4回となりました、今回のテーマは、「決算書(確定申告書)がわからない人のための基礎会計」。

会社経営の計画を立てるにあたって基礎となる“お金”の話。次のお客様づくりに向けたマーケティング活動を行うためにも、どれだけのお金・時間を攻めに投じられるのか、会社のお金を客観的に把握しておく必要があります。林業ビジネスで知っておきたい“決算書の読み方”について解説した後、経費を3つに分類して、攻めのマーケティングを行う方法をお伝えしました。

 

 

木材を売るための“健全な刺激事業”とは??

 

 

「企業は健全な赤字事業を持つべきである。」とは、
異業種の経営者たちが掲げる格言の一つ。

 

事業を
1)主力事業
2)補助事業
3)開発事業
4)刺激事業

 

の4軸に分類し、将来的に主力や補助事業の収益に還元されるような開発・刺激事業を生み出し、持続的な経営を目指す戦略です。そして、木材業界にとって、「将来的に木材を売るための健全な赤字(刺激)事業」とは何でしょうか?例えば間伐体験イベントを開催したり、森林ツアーで人を山へ案内することも、木や森と繋がる暮らしを作るための健全な赤字事業に位置付けられます。但し、重要となるのは、「戦略的な顧客導線の設計」と「計画的な経費の使い方(粗利の稼ぎ方)」です。

 

 

主力事業に繋がる顧客導線を描くことで、相応しいイベントの企画・集客・接客・アフターフォローの方法が明らかとなります。同時に、どのタイミングで、いくらくらいの経費を掛けられるか、”攻めのマーケティング”の采配は、決算書の読み方次第で決まります。ここで述べる決算書の読み方とは、対株主に向けた財務会計や、対行政に向けた税務会計とは目的が異なり、経営者(社内)に向けた『管理会計』を指します。

 

 

 

ホームページ等の広報ツール製作から、イベントの企画開催まで『見せ方』に係るあらゆるサポートを行う弊社ですが、どのような方法(戦略・戦術・戦闘)をとるか判断は、いつも企業の『数字』に基づき判断しています。

 

 

経営戦略を提案する弊社からの”決算書の読み方”について、講座を受講いただいた皆様にとっては是非ともご参考にしていただければ幸いです。

 

 

そして次回の講座は、3月2日(金)、いよいよ最終回。
「まとめと課題発表」と題して、今回お渡ししたフレームに基づいて明日から実践できる目標をお一人5~10分間ずつ発表いただきますので、ご準備をよろしくお願いいたします。最終回までよろしくお願いします!

 

 

森林×マーケティングに関する講演のご相談等は、お問合せフォームからお受けしています。ご希望の時期や内容について、お問合せフォームからご連絡いただければ幸いです。過去の講演実績は以下のURLからご覧いただけますので、併せてご参考ください。

https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 2月 26, 2018 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

2月19日(土)、今年度5回目の大阪経営実践研究会を開催しました。

今回は2名の方が初参加でお越し下さいました。そのうち1名は、1月に浜松で開催された全日本木工機械商業組合の講演で出会った木工機械商社の方、もう1名は、12月に神戸で開催されたひょうご木の匠の会・県産木材供給促進協議会合同セミナーにて出会った工務店の方が1名と、どちらも弊社代表古川が講演させていただいた地域で出会った方に、弊社の研究会にご参加いただけるという大変ありがたいご縁をいただきました。

 

今回テーマである「木材×地域リノベーションのまちづくり」に係る講座の他、
初参加の方をはじめ、今回は皆様から各社の紹介と報告をしていただく時間をたっぷり設け、
さらには弊社からの初の取組も交えながら、いつもよりも1時間長い拡大版でお届けしました。

 

 

今月のメニュー

【1】各社報告

①インターン生紹介

②初参加者様自己紹介

③近況報告

 

【2】古川ちいきの総研より情報提供

①モクコレ2018参加報告

②今月のマーケティングトピックス

 

【3】テーマ講座「木材×地域リノベーションのまちづくり」
①モクコレとギフトショー比較

②モデル工務店ご紹介

③ライフスタイル提案

④マーケティング理論

⑤ホームページリニューアルのポイント

⑥戦略設計/マーケティング設計

⑦皆様に考えてほしい3つのこと

 

 

テーマ講座:「木材×地域リノベーションのまちづくり」

自社の事業と地域の繋がり、地域への営業について考えたことはございますか?

どのような人にどのようなウリモノとウリカタで、ライフスタイル提案をしているでしょうか?

今回は地域で製材・工務店を経営する研究会メンバーのホームページリニューアルを機に、参加者の皆様にはホームページ作成のポイントから、○○業と絞るのではなく、まちづくりという視点における、面としての経営ポイントをお伝えすることとしました。

 

まず、地域製材所・工務店企業でありながら、地域住民との対談や、地域情報を盛り込んだホームページ製作の事例をご紹介し、その後に参加者の皆様にはモデルとなるペルソナの描き方、またどのような切り口(勉強会やツアー)で接点を作り事業を広げていくか、また、隣接業種への拡大によるまちづくりのビジョンを考えを発表していただきました。

 

また、最近の事例としまして、先日東京で開催された「インターナショナル・ギフト・ショー2018」 について弊社スタッフの訪問レポートと合わせてご紹介しました。本展示会は来場者36万人を誇り、リノベーション分野ではライフスタイル提案をしています。その中でもベンチマークすべき出展工務店を絞って紹介させていただきました。

 

まちづくり=行政のイメージが強いかもしれません。

しかし、行政マターで地域を動かす、外部から人を呼び込むのではなく、事業者が溶け込んでいることを、事業者から発信することが重要なのです。

 

 

情報提供:マーケティングトピックス&本紹介

弊社スタッフから、日経MJや新建ハウジングから切り取った記事と考察メモから最新トピックスを共有する時間を、第3回大阪経営実践研究会から設けております。「業界紙以外の購読をして異業界の情報やビジネス情報を得ること」というのが主なメッセージではありますが、今回はこれに加え、弊社スタッフからお勧めする本の紹介も行いました。

本を読むということについては、

・紹介された本を読む人:2割

・読んだうえで自分事化する人:2割

・自分事化したうえで行動する人:2割

との割合だと言われています。

つまりはこの3つを実行することで0.8%の人材になれるということです。

皆様も是非、本は読むだけではなく実行まで、挑戦してみてください!

 

 

さいごに

大阪経営実践研究会では、参加者の皆様が課題としていること、注目しているトピックを取り上げてディスカッションを行ったり、弊社が全国への出張で集めた木材産地の動向や異業種からのマーケティング事例をご提供しています。さらに、研究会開催後にはまとめテキスト(約20ページ)も参加者特典でご提供します。単回での参加も受け付け中ですので、ご希望がありましたらお気軽にお問い合わせください。

 

さらに、引き続き来年度のClubプレミアム国産材の会員募集を行います!豪華特典もご用意しておりますので、是非下のチラシ画像からPDFをご覧ください。会員申込ご希望の方は、PDFを印刷し申込欄をご記入しFAXにて送信、またはメールをお送りください。

 

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 2月 17, 2018 Under pick up, すべての記事, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演&研修 報告

 

先週に引き続き、京都林業大学校にて第3回経営高度化コースの講座を代表・古川が務めさせていただきました。

 

全5回の講座の折り返しとなった今回は「営業開拓の理念と実践」をテーマとし、前回講座の宿題としていた「自社の理念、顧客、販促活動をどこからやりたいか」を受講者の皆さまから発表いただいた後、そもそも国産材の良いところは何なのか?誰を顧客とするか、顧客は何を求めているのか?ワークショップでアイデア出しをしなが答えを探っていきました。

 

 

国産材、流通見れば、ニーズなし!?

今回初参加という方もいらっしゃったため、

まずは前回の内容である

・経営理念の必要性と効果

・理念反響型マーケティング

について前回の振り返りをしました。前回の様子は以下のブログリンクからご覧ください。

===

「京都府立林業大学校 〈経営高度化コース第2回〉」講演(2/3)

https://chiikino.jp/blog/?p=9198

===

 

次に、皆さまの宿題としていた

・理念の再設計

・自社の顧客は誰か

・販促をどこまでするか

を発表していただきました。

参加者の中には、

「今までよく知らなかった自社(組織)の理念を良く知り、その上で組織としての理念と自身の理念を考え、新事業を進める上での顧客整理をする良い機会となり、ホームページの定期的な更新の計画の必要性も見いだせた」との発表がありました。講座を重ねるごとに、参加者の皆様から実際に行ったこと、これから行う計画についてお話しいただけことが増えており、大変うれしく思います。講座を受けて終わりではなく、では自分は何をするか、期限を決めたアクションをすることが重要であることを弊社ではどの講座、講演でもお伝えしております。

 

 

国産材、こうすることで、売れていく。

「国産材の良いところは?」ざっくりとしたテーマではありますが、今回はあえてぼんやりとしたテーマでワークショップを進めました。

チームをつくり、各々が付せんに国産材の良いところを書き込み、グルーピングしていきます。素材生産側の参加者の方が多いこともあり素材品質や二酸化炭素固定などの環境配慮についてまとめられる付せんが多く並ぶ結果となりました。

 

改めて「国産材の良いところは?」

このぼんやりとしたテーマに戻りますが、ここで重要なことは、自身をどの立場とするか顧客を誰とするかをイメージし、定義することとなります。ワークショップ後は古川よりまとめとしてBtoC営業の視点では、施主が住宅購入をする際に求める10のニーズを、BtoB営業の視点では、「Q(品質)C(価格)D(納期)×会社・個人信頼×使い方提案×儲け方提案」の方程式をお伝えしました。

 

一般の顧客は何を基準に住宅購入をするのでしょうか?
大手ハウスメーカーが新人営業でも受注を得られるのはなぜでしょうか?

 

顧客を知った上で、自社の主力、補助、開発、刺激事業はそれぞれ何かを整理することで、

営業開拓、自社の事業を整理することで「国産材(自社製品)の良いところ」が見え、営業開拓における理念の構築と実践が出来るのです。

 

 

さて、今回も参加者の皆様から様々なお声をいただきましたので一部をご紹介します。

<A様>
木材の良いところをいざ考えてみると、あいまいで説得力がないことを感じさせられました。定質的なことだけでなく、科学的根拠のある資料も学び数字としても木材の良さを説明できるようにしなければいけないと思いました。

 

<B様>
施主の住宅10ニーズを知り、自社の持っている特徴や強みをそれぞれのニーズに当てはめることでそれほど難しくなくまとめることができ、施主に自社の魅力を伝えやすい1つのツールを作ることができるように感じた。

 

<C様>
あるもの(原木、製材品)を顧客に流されそのまま売っていたが、これまでの講座を受け、自社の製品として企画と規格を整備しPR、販売していきたいと考えている。

 

 

最後に、次回は第4回の講座は2月23日(金)。

「決算書(確定申請書)がわからない人のための基礎会計」と題して、財務諸表の読み方や見方をレクチャーします。財務については難しく数字も苦手という方も少なくはないと思いますが、最低限知っておきたいポイントを絞り、分かりやすくお伝えしていきます。

次回もよろしくお願いいたします。

 

 

森林×マーケティングに関する講演のご相談等は、お問合せフォームからお受けしています。ご希望の時期や内容について、お問合せフォームからご連絡いただければ幸いです。過去の講演実績は以下のURLからご覧いただけますので、併せてご参考ください。

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Posted by wpmaster on 土曜日 2月 10, 2018 Under すべての記事, 講演&研修 報告

 

昨月に続き、京都府立林業大学校にて、
第2回経営高度化コースの講座を代表・古川が務めさせていただきました。

初回の講義から約2週間が経過しましたが、
「前回から何か変化はありましたか?」との質問に対し、
2つの報告をいただきました。

 

一つ目は、「講義を通じて、顧客の定義が変化した。」というAさん。
これまで第一優先にしていたお客様の他にも、
”この人も自社にとって欠かせないお客様だから”と
顧客の存在を再認識し、ニーズに応えるためにサービスを拡張されていました。
これにより
1)新規顧客の開拓のみならず、
2)既存顧客の流出防止 について、具体的アクションを実行し、
利益の確保へと繋げておられます。

 

 

二つ目は、「薦められた本を読みました。」というBさん。
1)薦められた本を読む人
2)薦められた本を読んで自分事化する人
3)薦められた本を読んで自分事化し、行動に移す人

人から本を薦められた後の行動一つをとっても、
1)~3)と進むだけで、他とない強みを持つ人材となれます。

 

 

講義を聴いた後の2週間で、
自社のサービスを拡張されたAさん、
薦められた本を読まれたBさん、
その他にも、
「情熱と目標設定について、講座を通して何をすべきかを
整理するようになりました。」などの感想をいただきました。

 

経営理念の必要性と効果

そして、前回の振返りを経て、第2回の内容へ。
今回は「顧客づくり、ファンづくりのための経営メソッド」と題して、
経営理念の意義や効果を主にお話しました。

 

また理念を戦略に落とし込み、
・日次の業務まで浸潤させる方法
・理念に共感する顧客から指示される方法
・組織理念を見直すタイミング という内容については、
参加者の皆さまそれぞれの組織理念に立ち返りつつ、
受講者の皆さまにも参画いただき進めました。

 

その理念は、販促ツールに活かされていますか?

 

多くの企業が、チラシやホームページ、ダイレクトメール、情報誌など、
ありとあらゆる方法で自社の商品を買ってもらおうと
広告に予算を投じています。

一方で、多くの企業が広告に労力を費やしている対岸には、
溢れる情報の中から「買うべき商品の選択」に迫られている
多くの顧客の存在があります。

その時に、商品の品質のみをPRしている同業他社と
一つ差別化するためにも「理念共感型マーケティング」の発想が活かされます。

 

市場にモノが不足した時代は、飛び込みの押売りでも喜ばれました。
しかし市場にモノも情報も溢れた現代の市場では、
サービスそのものの利便性は大前提として、
「この企業(ブランド)の商品が欲しい」と、溢れるモノやコトの中から、
理念に共感する顧客を引き寄せる戦略が求められます。

 

 

理念とは、経営の指針にすることに限らず、
顧客が買いたいサービスを選択する際の指標にもなるのです。

 

 

このような理念反響型マーケティングの戦略をご紹介しつつ、
ホームページやチラシにおいて、どのように顧客導線を設計するか
具体例を示しながら、解説させていただきました。

 

次回のテーマは、「営業開拓の理論と実践」

 

第3回の講義は2月10日(土)。
「営業開拓の理論と実践」と題して、
森林・林業・国産材を売る(営業する)方法を考え抜きます。

これまでよりも演習形式の要素を強くすることで、
受講者の皆さまと共に講義の時間を作り上げたいと思いますので、
次回もよろしくお願いいたします。

 

森林×マーケティングに関する講演のご相談等は、お問合せフォームからお受けしています。ご希望の時期や内容について、お問合せフォームからご連絡いただければ幸いです。過去の講演実績は以下のURLからご覧いただけますので、併せてご参考ください。

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Posted by wpmaster on 月曜日 2月 5, 2018 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

全国的に厳しい寒さとなった1月24日(水)、静岡県浜松市にて開催された全日本木工機械商業組合の研修会にて弊社代表古川が講師を務めました。木工機械商社の方を中心に全国から30名以上の方にご参加いただきました。8年前の木青連での講演をご縁にご依頼をいただき、改めてお礼申し上げます。

 

 

モノをモノだけで売らない

今回の内容は、木工機械商社の営業の方も多かったため、「モノを売らず、夢(お客様のサクセスストーリー)を売る」をテーマに、マーケティングの視点から顧客とは何か、販売(BtoB営業)とは何かを中心にお話しました。

 

まず、多くの木材加工現場では、補助金を活用し木工機械を導入しています。しかし、あくまで補助金は手段です。例えば自転車を乗る時、乗れるようになる時、ずっと補助輪をつけたまま乗りますか?

 

補助金も同じく最終的に売りたいものを顧客に提供するための手段として活用すべきことを前提に自社の顧客を定義し、他社に無い強みを見出し、機械を機械で売らず、補助金利用における事業計画サポート、機械メンテナンス、アフターフォロー等もサービスの明文化が必要となります。

 

また、ニーズ対応だけでなく、ウォンツ対応をどうするか、木材の市場規模や時流、脱他の社会の潮流を捉えながら、お客様のお客様である一般の消費者が何を求めているかという情報商材を集めて、情報発信をするることも次のマーケットづくりにポイントとなります。例えば、住宅であれば施主がどのような暮らしが出来るのかまでを提案する、例えば、家具であればどんな空間で誰と過ごすか、木工品であればどんなカッコイイ物が作れて、かつそれを使ってどう楽しむか、ということが重要です。

そのために、今回は基本的なマーケティングフレーム、全国の事例をお伝えしました。

 

 

BtoB営業の方程式

BtoBのマーケティングとしては、弊社のメソッドである営業方程式(4つのポイント)を提供しました。

 

まず、品質、価格、納期は最低限の営業上の必要性として大事なポイントとなります。その上で異業界の事例から、なぜQCDが大事か、顧客視点ではそのQCDの具体的なサービスポイントをどう明記しているかが肝要であることをお伝えしました。それ以外に、営業上抑えたいポイントを4つをお伝えし、具体的な事例を踏まえて、B2Bダイレクトマーケティングについてのヒントと話題提供をしました。

 

つまりは、BtoBに関しても最終顧客の喜ぶ姿をイメージ、理解する必要があります。顧客の顧客は何を売っているか、製材工場の顧客である工務店は何を売っているのか、木工機械を売るだけではなく、時流に合わせた売り物と売り方をどのようにできるかまでを提案することが必要です。

 

 

参加者の声

・久しぶりにこういったセミナーに参加させていただきましたが、理念、顧客、販促の設計が非常にためになりました。商材については新しい戦略を考えなければいけないと自社の課題を発見する機会にもなりました。

 

・情熱方程式のお話しを聞き、自分は今の仕事(木工機械の営業)を本当に好きかどうか振り返る機会となった。大変わかりやすく楽しい講座で、特に顧客設計のお話は参考になりました。

 

・木工機械の業界はマーケティングセミナーは少なく、もっと業界関係者はマーケティングの学びを増やしていく必要性を感じていたので、貴重な経験をさせていただきました。クイズを盛込んだ受講者参加型の内容も新鮮で良かったです。

 

・3時間ほどの講演でしたがあっという間に時間が過ぎました。「マーケティング≠セールス」、「顧客の顧客に対する満足度」という言葉が印象的でBtoB営業についてはさらに掘り下げた内容を聞きたいと思いました。

 

 

最後に、弊社では、今回のようなセミナーの他に、地域企業向けのセミナーや社内向け、お取引様向けの講演会、大学講義など、内容もご要望に合わせた講演をさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

過去の講演は以下のURLよりご覧ください。

https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 1月 24, 2018 Under すべての記事, 講演&研修 報告

 

1月19日(金)、穏やかな日和となった京丹波町にて、2018年初の講演を開催、今回は京都府立林業大学校「経営高度化コース」の講師を弊社代表古川が務めました。現在全国に17校ある林業大学校ですが、京都府立林業大学校は2012年に西日本で初の林業大学校として、全国の林業大学校の先駆けとして開校し、これまで多くの林業プレーヤーを誕生させています。

 

本講座は大変嬉しいことに、3月までに計5回の開催を予定しており、森林組合連合会や林業会社の皆さまに受講いただいております。受講者の中には林業大学校を卒業し、京都府内の民間企業に就職、現在は素材生産業に従事する21歳の方もいました。若手ながらも現場を担当した上で、経営を学び自社の事業に活かしたいということで受講されており、他にも受講者の皆さまは熱意があり、いつも以上に盛り上がる講演となりました。

 

今回は第1回としてマーケティングの基礎、そもそも経営とは何かをお伝えしました。

 

やりたい理念ととりたい利益

講演の際にいつも導入部分では、価値観(自分軸と時間軸)、情熱方程式、理念と利益のお話しをしますが、今回理念と利益については、素材生産に関わる受講者が多かったため、森づくりに関する理念と利益についていくつかの例をご紹介しました。その1つに吉野林業の祖であり山林王とも呼ばれる土倉庄三郎の経営方針である「利益の3分の1は国に、3分の1は教育に、3分の1は事業に分配していた」という事例をご紹介しました。

素晴らしい理念を掲げても利益が伴わない場合は持続的な経営は実現しません。

逆に利益を生み出していても、理念がない場合は事業の目的を失い、これもまた持続的な経営は実現しません。また、利益=悪と認識する方もいますが、正しくは理念なき利益=悪となります。

 

つまり、生み出した利益を何に使うか明確に定義することが重要であり、しっかりと定義されていることで理念と利益を両立することが可能となります。

 

 

基本の3つのマーケティングフレーム

理念と利益をはじめ、林業の市場規模、顧客とは何か、マーケティングとは何かを受講者の皆様にお伝えした後は、基本的なマーケティングフレーム「3C 」、「消費の3要素」、「地と図の関係(ライフサイクル)」のレクチャーをしました。

特に今回は3Cのフレームをじっくりと説明しました。3CはCompany(自社)、Competitor(競合)、Customer(顧客)の視点で顧客の求める他社に無い自社の強みを整理するためのフレームです。

競合=敵とマイナスイメージを持つ方も多いかと思います。確かに競合は自社の顧客を奪っていく存在ではありますが、自社にないサービスを参考にできる、自社の危機感につなげてモチベーションを高めるきっかけとなる点でプラス発想することもできます。

また、競合といっても、隣接する企業、同商圏の企業、全国の同業者、全国の異業者といったように立地や規模、業種によって様々です。本当に戦うべき相手は誰かを見定めることが重要であることを3Cのフレームからお伝えしました。

 

 

次回(第2回)からは実践的な内容へ

今回は基本となるマーケティングフレームや、そもそも経営とは何か、マーケティングとは何かを中心にお話をしました。次回以降は、具体的な目標設計や顧客定義の実践方法のレクチャー、ワークショップやディスカッションの時間を設けながら受講者の皆さまにとって今後の経営のヒント、実利に繋がる情報が得られるよう内容を深めていきます。

次回以降も本ブログや弊社フェイスブックページにて報告をしてまいりますので、引き続き更新を楽しみにお待ちください。

 

 

受講者の声

・以前別の講演で、理念と利益の話などを聞いたことがあるが改めて聞くことで忘れていたことを思い出し今の自身の考え方を整理できました。また、新たな事例も知り、何歳になっても基礎練習(トレーニング)が重要であるという学びとなりました。

 

・販売先だけが顧客ではなく、仕入先も大切な顧客であることを考えさせられた。原木販売を行っているが、仕入あっての販売、両者の顧客を掴んでいきたいと思います。次回の講義も楽しみにしています。

 

・ディスカッション形式で受講者が自身の言葉を形にする時間がある内容が良く、意見を発言する大切さを学びました。また、競合の存在はマイナス面ではなく、自社の強みや協業の方法を探るヒントとなるプラス面もあることを知ることができました。

 

 

終わりに

新しい年が始まったばかりですが、ありがたいことに既に全国各地で講演のご依頼をいただいております。講演のご依頼やご相談等ありましたらお気軽にご連絡ください。また、これまでの各地での講演については以下のURLからご覧いただけますので是非ご覧ください。

https://chiikino.jp/blog/?page_id=193

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 1月 19, 2018 Under pick up, お知らせ, すべての記事, 講演&研修 報告

 

去る2017年1月17日(日)に開催した、
2017年経営実践研究会年末特別フォーラム&大望年会は、
たくさんのお客様にご来場いただき、話題続々。
大盛況のうちに終了いたしました。

年明けとなってしまいましたが、
本ブログにて、開催の様子を報告させていただきます。

 

最近のトピックス紹介

 

序盤には、今年度プロジェクトとして
ご支援させていただいている産地から、
近況情報をお伝えしました。

・北山丸太の販路拡大業務
・一般社団法人ソマミチ
・ウッディーラー豊田

いずれにおいても、
実利の営業と思われにくい、山側からの発信が、
川下の顧客(商流)を動かすキーを握っています。

「コミュニティ=森へ集える場」と
「ペルソナ=木のある暮らしの実践者」をつくり、
山側からの発信を共に行いませんか?

2017年3月29日に淀屋橋で開催した
木のある暮らし展」のような活動を
今年もパワーアップしたいと考えていますので、ご注目ください!

 

古川が斬る!ここ10年間の地域と企業経営

「理念なき利益は犯罪であり、
利益なき理念は寝言である」を座右の銘に、
林業木材業特化型のコンサルティングに携わり約10年。

弊社代表・古川がこれまでのコンサルティング経験を基に、
「ちいきのメソッド経営力9フレーム」を用いながら、
”企業価値を高める「経営の秘訣」”について
基調講演を務めました。

 

参加者の皆さまには、経営力9フレームについても、
テキストで詳細をご紹介していますので、
振返りとして資料をご覧ください。

そして、講座を通じて古川が伝えたかったのは、

「地方創生とは行政がトップダウンで作るものではなく、
皆さまのような中小企業の方々が
個々の地域に根差して実践していくものでは?」

という問いかけです。

 

一般的に、中小企業には、
大手がやらないことをやろう!という差別化意識が根強いですが、
このような発想ではやはり、2番手、3番手の印象が否めません。

大手では実現できないから、
中小である自分達が実践して、細々と生き残ろう。
このような考え方で、世の流れを創造できますか?

今こそ、地域から、地域経営から、
世の流れを変えたい。

 

自社、他社、顧客という3Cの視点を持って、
・自社にできて
・顧客が求めていて
・競合にできない
といった「強み」を探し続けていく。
そこから「夢」を実現させる。

 

夢とは何か。
地域経済やエネルギーの自立、ここでしかできない地域全体の夢。
この「暮らし方×働き方」を描くこと。
地域や経営ビジョンの礎となるのは、
経営者やそこで働く社員の”マイビジョン”ではないでしょうか。
業界ビジョンを問う前に、あなたのマイビジョンは何ですか?

 

産地巡礼2017秋、総集編

 

続いてのコーナーでは、
株式会社山共 代表取締役 田口房国代表にご登壇いただき、
2017年秋に開催・産地巡礼のトークショー総集編版を行いました。

田口さんが目指す”カントリージェントルマン”という生き方や、
経営者マインドについて、お話いただきました。

産地巡礼の開催ブログも、併せてご覧ください。

●伊勢神宮・式年遷宮を巡る「木曽ヒノキ備林」編

産地巡礼2017年秋 ~伊勢神宮・式年遷宮を巡る「木曽ヒノキ備林」編~

●日本一美しい村でみた、工場編

産地巡礼2017年秋 ~日本一美しい村でみた、工場編~

●この山で一番自由な奴が林業王だ!!山共と田口社長のキャリア編

産地巡礼2017年秋 ~この山で一番自由な奴が林業王だ!!山共と田口社長のキャリア編~

 

FSC森林認証の近況

 

つづいて
「脱・補助金、いま求められる国産材新ビジネスの作りカタ講座」
と題したリレートークでは、4名のゲスト講師にご登壇いただきました。

まずは、アミタ株式会社ワークデザイングループ
サステナビリティ認証チーム 小川 直也さんから、
FSC®認証制度の近況についてお話いただきました。

1.登録件数の状況
2.製紙業界の動向
3.オリンピック動向

と3つの近況紹介を通じて、小川さんからのメッセージは、
「日本は、ルールを作れば、キッチリ守る国!
しかし、ルールそのものにグレーゾーンが多いのでは・・・?」という問いかけでした。

森林資源を扱い事業を営む中で、
世界基準のルールに対して、どう対応しますか?
その前に顧客へ説明できる、
自社の資源利用に係る理念とルールはありますか?

 

地域経営を担う皆さまが、
森林認証分野の博士になる必要はありません。
認証分野の最新動向については、
小川さんのような専門家から教わりながら、
自社の経営の付加価値を高めるチャンスとしていただければ幸いです。

併せてこちらのコラムもご覧ください。

【ちいきのコラム】森林認証 必要あるの?の答え

【ちいきのコラム】森林認証 必要あるの?の答え

 

森林資源量について改めて考える

 

さて、リレートークの2人目は、

公益財団法人 自然エネルギー財団 上級研究員の
相川 高信さんにご登壇いただきました。

こちらの講演では、
「2015年パリ協定の採択から、
世の中の流れが大きく変化している。」と、
エネルギー利用に係る世界の動向や
ドイツにおけるエネルギー政策についてご紹介させていただきました。

「森林大国」とも称される日本ですが、
国内の森林資源活用状況をみても、
森林資源に恵まれた国と言えるのでしょうか。

日本の場合、森林面積と比べて人口が多いので、
人口当たりに森林面積を換算すると、
ヨーロッパ各国と比べて小さくなります。
人口一人当たりの森林面積が少なく、
木質バイオマスも頭打ち状態。
真の森林大国と言える状況でしょうか?

「①リソースフルネスの概念を持とう!」

日本は森林というリソースに満ち溢れていることを認識し、
活かす方法を考えること。
地方創生や自立を考慮すると、
地方こそ”うちの地域には、こんなに資源が溢れている!”と
感じられることが大切。

「②出発点として、戦後を忘れない。」

伐採しすぎた歴史の事実は確かにあった。
焼野原になった戦後の山々に植林し、蓄積されたのが、
今ある森林資源。

あくまでも持続可能な資源を扱うのは
「人間」であることを前提に、出発点として戦後を忘れない。

 

講演を通じて相川さんからは、この2つのメッセージを頂きました。

 

キーワードは、As a tax player!

 

リレートークの3人目は、
株式会社トライミライ 三好琢さん。

 

「経営者に必要なのは利益、
学者に必要なのは理想、
政治に必要なのは誇り。
私は政治の世界からやってきたので、
誇りを大切にしています。

仕事は、縦割りを理解することが専門。
また、政治の言葉が分かるので、
政治家と皆さんを繋げるのも僕の仕事です! 」

という自己紹介の下、政治家の仕事と、
民間の経営者に求める役割についてお話いただきました。

 

アメリカでは、”納税者として言わせろ”という意を込めて、
「As a tax payer!」 というフレーズが用いられるそうです。

 

経営者の仕事は利益を上げること。
政治の仕事は、稼がれたお金を使うこと。吸い上げて使う仕事。

この仕事の“違い” を再認識した上で、
集められたお金(=税金)の使われ方をチェックしていますか?

 

1)経営者は利益を上げよ!
2)そして、政治に知らしめろ!
3)さらに、行政の代わりに考えろ!

As a tax player!~納税者として声を上げよ!~

三好さんからの講演では、
地域から経営者が集まった今回のセミナーを通じて、
このようなメッセージをいただきました。

 

ここがヘンだよ林野行政&業界、あと人材

 

リレートークの最後は、
総合地球環境学研究所 FEASTプロジェクト
上級研究員 田村典江さんにご登壇いただきました。

田村さんのトークは、
昨年度の国産材ビジネスセミナーでも大好評でしたので、
この続編をお話しいただきました!

 

まず、森林・林業・木材業界と政策(林野庁)のヘンなところは、
①現場と政策の距離が近すぎる
②行政の悪口を言うワリに、過信しがち!?

との所感の下で、
林野庁とのプロジェクトを各種経験された田村さんから、
林野政策の流れや、支援のメインターゲットを
図式によって、分かりやすく、そして面白くご紹介させていただきました。

 

そんな田村さんからの問いかけは、
「専門技術者はどこにいる(べき)なのか?」ということ。

地方分権の下で、財源としての森林環境税が設置されます。
ここにきて、専門技術者は、どこにいるべきでしょうか?
-木を育てる、管理する専門家
-木を伐る、売る専門家
-空間としての森林を管理する専門家…etc

行財政改革の動向の下で、
市町村行政の人員は削減され、既存の業務に手一杯な場合も
少なくないと言います。

今回のフォーラムに参加するような事業者がコアとなり、
経営者のプロとして、市町村に意見してほしい、とメッセージをいただきました。

 

フォーラム企画を通じて、古川が伝えたかったこと。

 

今回の特別フォーラムを通じて、
主宰者の古川が伝えたかったことは、

1.コアを持て!

2.領域をずらせ!

3.独自のライフスタイルを伝えよう!

という3つです。そして、

①個:コアを高め、経営者の実力アップのための研究機関
②面:学び合う仲間たちが広がり、政策提言するロビーング機関
③個の強さ、面の魅力、独自のライフスタイルを実践している人達を発信するメディア機関

この3ステップを経て、
Clubプレミアム国産材の経営者、業界コンサルタントが共に、
新しい「木のある暮らしの世界観」を創り、届けたいと構想中です。

まずは参加者の皆さまに新構想をお届けできた、
2017年末の特別フォーラム&大望年会。

 

そして年が明け、新しい動向にもご注目ください!
まずはご参加&ご登壇いただきました皆さまに、
心より御礼申し上げます。

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 木曜日 1月 4, 2018 Under pick up, すべての記事, 未分類, 講演&研修 報告