初夏の森に、不思議な白い花がたくさん咲いていました。
ねこじゃらしのような、試験管ブラシ?のような・・・
所有者さまが枝を折ってくださると、ほんのり甘い香りがしました。
「ウワミズザクラ」(バラ科ウワミズザクラ属)
小さくてもしっかり桜の花でした。
豊かな広葉樹の森には、香も色もいっぱいです。
良く見なければ見過ごしてしまいそうな、森の楽しみです。
初夏の森に、不思議な白い花がたくさん咲いていました。
ねこじゃらしのような、試験管ブラシ?のような・・・
所有者さまが枝を折ってくださると、ほんのり甘い香りがしました。
「ウワミズザクラ」(バラ科ウワミズザクラ属)
小さくてもしっかり桜の花でした。
豊かな広葉樹の森には、香も色もいっぱいです。
良く見なければ見過ごしてしまいそうな、森の楽しみです。
こんにちは、インターン研修中の森です。
春の芽吹きがおいしい匂いを運んできました。
奈良県吉野郡川上村では、芭蕉菜(ばしょうな)収穫期のピークを迎えています。
芭蕉菜(ばしょうな)とは、高菜漬けで有名な野菜「高菜」のことです。
川上村では「芭蕉菜」という名前で親しまれています。
芭蕉菜は収穫後、直ぐに水洗いし塩漬けにする保存食として愛されていて、
この季節欠かせないご飯のお供です。
現在、川上村地域おこし協力隊が取組む村のセレクトショップ「やまいき商店」では、
芭蕉菜を使った食品の商品化を目指して試作中とのことです。
本日はインターンシップ体験の一環として山村の暮らしを学ぶため、
地域おこし協力隊のメンバーに密着し、収穫から漬けるまでの作業を見学しました。
~~~
試作用の芭蕉菜は、川上村民であるYさんの畑から収穫させていただきました。
急斜面の畑で、今日も元気に草抜きをされるYさん、なんと御年89歳。
旅行が趣味で、姿勢もきれいで本当にお若い!
ご親切に色々と教えて頂きました。
肥料は酵素を使用していて、環境にも食の安全にも配慮されています。
収穫中、生の芭蕉菜を少し味見させてもらいました。後味がピリッと辛く、お酒の肴に良さそうです。
ごま油で炒めて食べると美味しいそうです。
さて、収穫した芭蕉菜は、萎れる前に直ちに漬ける必要がありますが、
やまいき商店の自慢は「木桶」で漬けるというプレミアです。
この「木桶」は、この土地の吉野杉をいかした伝統の和樽です。
年輪が揃い、木目が細かい吉野杉は、高い強度があり、
豊かな木の香りや殺菌力を持っていて、発酵食品を入れる和樽造りには最適です。
漬けこみ方法は、同じく村民のAさんに教えていただきました。
ご夫婦仲良く迎えて下さったAさん、
優しい笑顔と可愛い「ほうかむり(頬被り)」がとても素敵でした。
Aさんのおすすめは、一度塩漬けた芭蕉菜を今度はぬか漬けにする二度漬けです。
保存も効き、とてもおいしいとのことです。
芭蕉菜はまず、水を溜めた「たらい」でよく洗います。
葉にはナメクジや虫もついているので、しっかり点検します。
そして、再度きれいな水で洗います。
その後、桶に仕込んでいきます。
塩は都度振りいれ、芭蕉菜を互い違いに入れて、平らにします。
木の板で蓋をして、重りを載せたら、漬けこみ完了です。
できあがりは8~10日後とのことですが、今年は暖かいので、まずは2~3日で様子を見るそうです。
時々裏返して、芽が出てしまうのを防ぎます。
できあがりが待ち遠しいです。
地域おこし協力隊が運営している、川上村のセレクトショップ「やまいき商店」では、
ゴールデンウィーク頃から、今回の芭蕉菜漬けの店頭販売を予定中とのことです。
みなさん、お楽しみに!
はじめまして、古川ちいきの総合研究所で社会人インターン中の、森と申します。
木材を扱う会社に3年間勤めた後、今はこちらで色々と勉強させて頂いております。
よりいっそう「木材」を身近に、魅力に感じている今日この頃です。
さて、3月度の経営実践研究会について、レポート致します。
今回の研究会のテーマは「製鉄業と製材業」。
製鉄業も、木材と同じように、大きな素材を小さく切り分け、二次加工において付加価値をつけていく、「素材を加工」する業界です。
2つの業界の同じ点と違う点から、木材業界に還元できるヒントを探っていきます。
午前中は鉄鋼会社S社の製鉄所見学、午後は座学での研究会となりました。
■午前の部:製鉄所見学
S社は、東京ドーム約128個分の敷地をもち、日本鉄鋼業シェアのおよそ1/3を占めます。
また、特徴的な商品として、鉄の「高級薄板」があります。
見学させて頂いたのは、厚さ約20cm、畳1畳程の鉄の塊(スラブ)が約数mmの厚さまで伸ばされ、鋼板(薄板の原料)となる工程です。
3階程の高さの点検用の廊下から見学していたのですが、1200度まで加熱されたスラブがラインを通るとその熱風で真夏のような暑さでした。
24時間稼働のこちらのラインは360mあり、要所ごとに設置されたカメラを通して、管制官で制御しています。1日にだいたい500~600本のスラブが製造されています。
お客様の注文に合わせて、薄板の厚みは1/100mmの単位で調整されます。
大まかな工程は
鉄の塊(スラブ)=素材
↓
加熱
↓
粗圧延
↓
連続熱間圧延
↓
鋼板=完成品
となります。
木材業界と同じように、鉄鋼業界にもバブル直後には需要が落ち込む冬の時代があったそうで、様々色々な異業種の事業にも挑戦しながら、付加価値化を行い生き残ってこられたそうです。
新規参入した事業のうち、現在も発展している部門もあります。
木材も製品そのものの価値を高めるとともに、小さな可能性をとりあげ、一見まったく違う分野にも飛び込んでみる事で新たな成長が期待できるかもしれません。
また、安全面での注意喚起が欠かせないのも木材業と同じ所でしょう。
見学の前に拝見したVTRでは、「安全への取組」が終始一貫して丁寧に掲げてありました。
個人的に特に印象深かったのは、
① エネルギーを自社で発電、循環している点
② 工程ででる廃棄物は全てリサイクルしている点
さらに木が好きな私として、外せない魅力が、
③ 敷地内の植木がきちんと手入れされている事。でした。
玄関には庭木、川沿いには松、工場内も所狭しに、ケヤキやサンゴジュ、色々な種類の植木が青々としていました。
きっと専門の方が毎日手入れされているのでしょう。また、きれいに草刈りもされており、熱い鉄を移送するときに引火しないためという意図もあるそうですが、「安全」に対する配慮は、働く社員の「環境を整えること」にまで及んでいました。
■午後の部:研究会(座学)
参加者様の近況報告、前回のN社様視察についての考察、午前中の製鉄所見学の考察、そして古川総研社会人インターンS様の「林道」についての講義となりました。
今回のセミナーには初めて参加下さる方、そして滋賀からお越しの方が多くおられました。
皆さまいつも遠い所からお越し下さり、どうもありがとうございます。
まずは、先月の振り返りとして、製材の付加価値化について、
①素材力
②加工力
③営業力
の3つの視点から分析し、さらにそれを製鉄業と比較しました。
考察のまとめとしまして、「製材業」も「製鉄業」も、経営の持続のためには
顧客ニーズに合わせて、商品や会社の方針を変化させている、という共通点がありました。
どれだけお客様の目線で商品を企画できるか、その想像力が鍵となるでしょう。
例えば
① 加工性の向上
② お客様の工程省略に役立つ商品提供
③ 素材の開発から加工技術まで、お客様のお役に立ちたいという表現
等を具体的に考えていく必要があるとのことです。
S様からは「林業バリューチェーン~基盤整備による付加価値について~」講義頂きました。
林道には大きくわけて2つのパターンがあります。
① 低コストで短寿命な林道=作業道
② 高コストで長期優良な林道=林業専用道
そしてさらにその林道の数により、有用性が決定します。
「基盤整備」は林業の「環境を整えること」に他なりません。
何か不具合のある環境であれば、そこに無駄や隙が生まれ、パフォーマンスの低下は元より、大きな事故に直結しかねません。
まずは現場従事者にとっての環境を盤石なものとする点でも、「基盤整備」がもとめられるようです。
S様には具体的な数字と案件をもとに、講義頂きました。また後日、さらに踏み込んだお話も聞けるとのことです。
次回以降もご期待下さい。
「火のある暮らし」を提案する、地域工務店の見学会。
薪ストーブで焼きたてのピザがふるまわれました。
住まいの中で木を活かすこと。
建材だけでなく、エネルギーそして「食」。
トータルで暮らしを提案できれば、もっと楽しい!
クライアント様をたずねて福井県へ。
この日は寒風吹きすさぶ中、お施主様への取材でした。
しかし、ふと庭先を見ればそこには春。
「暖かくなったら、庭で山菜パーティーでもやりましょう」
お客様との距離を縮めてくれた、春の恵みでした。
2月度の経営実践研究会は、特別企画としてメンバーの製材工場視察を行い、
製材における付加価値化やオペレーション管理についての徹底討論となりました。
場所は三重県熊野市。
大阪or名古屋から車で約3時間の立地にあります。
立地条件としては不利な中、どのようにして高い価値を生み出しているのか?
その秘訣を探りに、N社を訪れました。
このN社の特徴は3つ。
①構造材から内装材まで何でもつくる
②すべての工程を自社一貫生産
③徹底した品質管理と研究開発
というスタイルです。
商品を自ら企画し、乾燥や微細な加工、塗装を含めた最終製品まで仕上げることで、
利益を生み出しています。
各地から集まったメンバー(製材、工務店)により、
実際に工場を視察すると、
「言うは易し行うは難し」であり、
経営戦略を現実に形にするには、
それを現場の戦術戦闘レベルまで落とし込み、
的確なマネジメントや品質管理の徹底、地道な改善が必要であると
改めてわかります。
仕入れ
↓
製材
↓
乾燥
↓
仕上加工
↓
在庫管理
↓
配送
のそれぞれに工夫があり、
また、
その前のスタート地点となる、商品開発。
そして、定期的なデータ蓄積とPDCA。
そのすべてにヒントがあり、
今回は企業秘密ともいうべく工程を余すところなく解説いただきました。
視察の後は、メンバーそれぞれが、自社の「付加価値化」の取り組みについて発表し、
ディスカッションを行いました。
特に話題になったのは、
N社オリジナルの品質・製造管理システムについてでしたが、
議論の中で、さらに大切になるのは、
システムをつくった後にそれを活かしきれる、
「人づくり」であるとの意見が多くありました。
ここでN社が取り組んでいるのが、
システムやマニュアルをトップダウンで導入するのではなく、
社員一人ひとりが自分事として理解し、定着させるための、
ボトムアップの議論と、人事評価制度の改善でした。
~~~
夜はN社が納材したホテルにて宿泊し、
納材後まで見ることができました。
今回は、通常の座学勉強会から形式を変えた特別企画でしたが、
今後もこのような機会を作って参りたいと思います。
改めて、学びとは何か。
「素直、勉強好き、プラス発想」のスタンスを持って臨み、
自分事として貪欲にヒントを取り入れること。
そして実行して初めて、価値があります。
① まず、勉強の機会に参加する人
↓
②そこから自分事としてヒントを得る人
↓
③実際にやる人!
それぞれが、5人に1人しかやらないとしたら。
①~③を実行するだけで、100人に1人の経営者になれるかもしれません。
今回の学びをより深め、昇華しやすくすべく、
弊社でテキストにまとめあげてメンバーにご提供する予定です。
今後も、100人に1人の経営者をつくる、
そんな研究会にして参りたいと思います。
次回以降も、ご期待ください!
~~~
■次回(3月度)のお知らせ■
3月度経営実践研究会[国産材ビジネススクール]
・日時:3月18日(金) 14:00~18:00
・場所:大阪市淀川区(詳細はお問い合わせください)
・テーマ
「意外と似ている!?製鉄業界と製材業界の比較!」
・受講料:21,600円(税込)
※初回無料体験は3社限定、受付中!
お気軽にお問い合わせください。
★経営実践研究会についての詳細はこちら ⇒ https://chiikino.jp/blog/?page_id=42
三角形の塊が集まって、木を使ったアート作品??
木工センターで見かける光景です。
理由はこちら。丸太を使った椅子を裏返すと・・・
↓ ↓ ↓
芯を抜くことで、乾いて軽い丸太の椅子が仕上がります。
くり抜かれた三角形の芯が並んでいたのでした。
木を快適に使う知恵のカタチ。芯も何かに使えるでしょうか??
1月24日(日)は公益社団法人広島県建築士会主催、
1月30日(日)は公益社団法人滋賀県建築士会主催のセミナーにて、 講演を務めさせていただきました。
両講演とも40~50人の建築士会の会員さまにご参加いただき、
・理念と利益 ・マーケティングコンセプト
・3C 分析
・市場規模とは何か
・消費の三要素
・地と図の関係 等フレームを元に事例を紹介し、
身近な商品から木材、木材産地のブランディングについて、 ご紹介させていただきました。
また、今回は設計や工務店関係の皆さまを対象にした講演ということで、
「林業と木材のトータルデザイン」をテーマに林業産地の取り組みについて、
弊社が支援させていただいている地域を中心に、 多数ご紹介させていただきました。
例えば、奈良県川上村では、 村と林業木材団体が共同で「吉野かわかみ社中」を発足させ、
川上産材の需要供給の安定、人材の確保と後継者育成を目指し、
川上産吉野材の一貫供給体制と情報拠点の構築に取り組んでいるところです。
お施主様や設計士、工務店様向けの伐採ツアー等のイベントを実施し、
素材づくりから体験する 家づくりを提供しています。
中でも社中で企画しているマグロ解体ショーならぬ、原木解体ショーの写真には、
家づくりに携わる建築士の皆さまから、好評をいただきました。
地域が変わって信州松本では、
素材生産~製材メーカー~設計士~家具小物までそれぞれのプロが集まり、
「ソマミチ」というチームを発足させ活動中です。 こちらも林業ツアーを開催し、
特に湘南エリアの都会からのお施主様を山にご案内して、 信州地域で豊富にある落葉松(カラマツ)の資源を活かす活動を行っています。
チームの理念は「木を使う社会の仕組みをつくる。」
ソマミチとは、杣の道(杣=かつての山仕事をする人の呼び方)から来ていて、
山と人の関係性を象徴する言葉として、ソマミチというチーム名で活動しています。
他にも、
・三重熊野の野地木材工業株式会社、
・出雲石見の竹下木材有限会社、
・岡山県西粟倉村の株式会社西粟倉・森の学校、
・兵庫播州の木原木材店、
・富士山麓の影山木材株式会社、
・高野山(高野山寺領森林組合)・・・
日本の地域を伝え、国産材を使った製品づくりに取り組む製材メーカーの特徴をご紹介し、
それぞれの地域でどのような川上~川下連携が行われているのか、解説させていただきました。
2014年には、これらの各社がジャパンホーム&ビルディングショーへ「club プレミアム国産材」として共同出展しています。
今回の講演では、当日の様子を写真や動画を使ってご紹介させていただきました。
このように林業~製材メーカーの事例をご紹介した後は、 自社の経営に活かしていただくために、「住宅10ニーズ」をご紹介。
「家づくりにおいて、お施主様が重視されるポイントは何ですか?」と、ワークショップ形式で改めて考えます。
やはり立地、資金計画、住宅設備諸々・・・と優先順位が付く中で、
国産材や素材にこだわるお施主様は、ほんの一握りではありますが、
そのようなお施主様に対して素材や地域の魅力を提案し、 大手ハウスメーカーよりも、選ばれる地域工務店になるには?
また弊社が支援させていただいている地域や、 それらと連携して工務店支援を行う木材流通店を事例にご紹介させていただきました。
マーケティングから林業、産地連携、家づくりまで、内容盛りだくさんの講座ではありましたが、
「動画やワークショップ等、飽きずに楽しく参加できました」とご好評をいただきました。
参加者様アンケートから一部、コメントをご紹介します。
A様「分かっているつもりでも、住宅10ニーズの重要性を再認識しました」
B様「ひとり親方的に経営しているので、経営マーケティングの話が大変参考になりました」
C様「今までにない、明るい林業の話題が聞けました」
D様「ご紹介された商品の詳細な規格を知りたいです!」
~ ~ ~
今回の講演をきっかけに、 さらに広島県や滋賀県でも、川上との連携を増やし、
トータル林業の実践地域と協業が進み、 新たな住まいの「企画」と新たな「規格」木材による事業が展開されることを期待する次第です。
講演にご参加いただいた受講者さま、 企画運営を担当いただいた関係者の皆さまへ心から御礼申し上げます。
誠にありがとうございました。