兼ねてより弊社からご支援させていただいている、奈良県吉野郡川上村。
この地域では、毎年夏季に『川上村地域づくりインターンシップ』として、大学生・大学院生を受け入れています。

★川上村地域づくりインターンの詳細は、こちら↓↓↓
http://www.vill.kawakami.nara.jp/intern/

 

そして今年の夏も、行動力ある7名の参加者が集まりました。
ホームページやインターンシップOB生のレポート等をきっかけに、
関東から1名、関西から6名の大学生・大学院生が川上村を訪れ、インターンシップ体験の2週間を過ごしています。

 

 

遡ると本事業は、平成10年,11年度、国土交通省のモデル事業として「若者の地方体験交流支援事業」を行い、
首都圏からインターン生を受け入れたことがきっかけでした。

さらに平成12年度以降は、自治体独自の取組みとしてインターン生の受け入れを続けており、
今なおインターンのOB・OG生が川上村との交流を続けています。

 

そして、弊社 代表の古川もまた、
川上村におけるインターン生の第一期生として川上村を訪れ、
林業や日本の地域の世界に出会ったのであります。

 

この度は、地域づくりインターンシップのOB生として、現役生との交流勉強会の場をいただきました。

 

場所は、川上村に新しくオープンした村営シェアハウスにて。

美しい川上村産吉野杉が使われた施設のリビングルームを使い、川上村で過ごす体験を通じで見出してもらいたいこと、
それぞれの日常に戻って、改めて考えてもらいたい「価値観」について等、
自身の経験や、会ってほしい人、オススメの書籍や映像等の紹介を交えてお話しさせていただきました。

 

約90分の交流勉強会の中でありましたが、ブログでは2つのメッセージを記させていただきます。

 

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■成長のきっかけをつくる3つのこと

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まず1つ目のメッセージは、これからの人生において、
1)もっと人に出会おう

2)もっと旅に出よう

3)もっと本を読もう

 

と、3つの体験を通じて常に価値観を養っていかれたいということです。

そして、そしてもっと川上村を好きになり、実際にチャレンジしたければ、実際に地域でチャレンジを続けている「人」に、また会いに来て下さいということです。

 

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■社会にでると、○○が無くなる

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大学生・大学院生の皆さんが、今後、学校を卒業して社会に出ると、

1)卒業式が無くなる

2)答えが無くなる

 

学業の中では定められていた、これら2つの存在が無くなることでしょう。

 

“「無期限の暫定的状況」が人間にとって、もっとも苦しいことである。”

アウシュビッツでの収容経験を経た精神科医 V・E フランクルによる著書「夜と霧」を読み、古川自身も深く共鳴した言葉を紹介いたしました。

 

だからこそ、能動的に「期限」を決めること。

自ら「答え(ゴール)」を設定すること。

 

 

この視点を持って、彼らの今後の活躍を期待し、応援していきたいと思います。

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交流会の後半には、弊社の事業内容から、川上村ならではのテーマまで、多くの質問をいただき、真剣なディスカッションとなりました。
川上村地域づくりインターン生は、8月25日まで、計2週間を川上村で過ごし、最終日にはプレゼン大会が予定されています。

 

交流会においても、高い問題意識を持って、質問を投げかけて下さった7名ですが、ワカモノ、ソトモノ視点で見た川上村について、
率直な感想や気付きを投げかけてもらえることを期待しています!

 

そして、この夏のインターン体験をきっかけに、地域の方々を訪ねて、また川上村へ帰ってきてくださいね。

 

都市や郊外に住む皆さんにとっての第二の故郷が見つかる夏になることを願っております。

 

Posted by wpmaster on 金曜日 8月 19, 2016 Under pick up, すべての記事, 未分類, 講演&研修 報告

 

「日本最古の造林・吉野林業」
で知られる奈良県吉野郡川上村ですが、
じつは豊かな天然林もあることをご存知ですか?

 

こちらは、川上村の筏場地域の清流にて、昼下がりのひと時。
木々から射し込む夏の日差しに、
水面がコバルトブルーに輝いています。

 

吉野川(紀ノ川)の源流村として、
川をはぐくむ豊かな森を守り、下流域へきれいな水を送ること。

その源流の村の使命を『「樹と水と人の共生」をめざして――川上宣言』に掲げる地域づくりを続けています。

 

弊社では、地域の資源を活かした地域ビジネスの支援を通じて、
源流の村づくりをサポートしています。

 

Posted by wpmaster on 金曜日 8月 19, 2016 Under pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~

 

2016年度も開講いたしました、「国産材ビジネスセミナー」in東京。

第1回は埼玉、岐阜、愛知、大阪などから、特にご新規の参加者を多くお迎えして開催しました。

現場で林業に従事されている方から、まったくの異業種からご関心を持つ方、学生さんまで幅広い参加者層が特徴です。

 

 

 

【第一講座】日本林業のtruth&real

 

第一講座は古川より、統計データ等から読み解く日本林業のtrurhと、

コンサルティング現場からの事例紹介も交えたreal、という2つの視点で、林業バリューチェーンの全体像をお伝えしました。

 

「農業、漁業、林業、それぞれの市場規模はどのくらい?」

といったクイズを交えながら、林業のマーケットサイズやその特殊性について解説しました。

 

また統計的なデータからは感じにくい、普段の暮らしとの接点については、

国内の素材生産量を国民一人当たりにすると、

「柱1本、フローリング17枚」が取れる丸太一本分。

といったように”手に取れる日本林業”として考えました。

 

 

林業・木材業のビジネスにおいては、

育林から伐採、さらに原木仕分けから製材加工、住宅まで、

どのような商流をつくり、価値を連鎖させて最大化していくか、という視点が重要です。

 

その中で特に、原木の分類がいわゆるA材~D材、「製材用材、合板用材、チップ用材、燃料材」等とある中で、

マーケットシェアはいまだに製材用材(A材)が7割を占めることを考えれば、

流行のキーワードや施策に振り回されず、製材品としての森と木材の価値を高めていくことこそ必要であると、お伝えしました。

 

 

 

【ゲスト講座】林材ライター 赤堀 楠雄 氏 「これからの日本林業~ポイントは製材~」

 

第1回のゲストとして、林材ライターとして林業・木材業界に精通する赤堀氏にご講演をいただきました。

林業政策が低コスト化や大規模化に向かう中、

 

「引き算(コストカット)ばかりの量産林業では林業者の意欲は上がらない」

「付加価値を高めるための、植林から造材、製材に至る「選択(ソート)」こそ林業の醍醐味」

 

との気づきを与えていただきました。

全体を通して、「引き算だけでなく足し算へ」というキーワードを一貫してお伝えいただきました。

 

 

木材への需要の形が変化しても、

やはり節や狂いのない、品質の高い素材があることで、

その後の加工の効率や精度が上がること。

 

”高い素材品質が選択肢を広げる”ということも、具体的な実例を交えてご紹介いただきました。

また、その「品質」を客観的に評価する、全国共通基準の整備も急がれます。

 

 

最後にまとめ講座として、ふたたび古川より、

木材の価値を高めるための、製品そのものの「規格」と、顧客を創造する「企画」、

 

「規格」×「企画」

 

により、目標林型を実現することを目指すことこそ

林業の面白さである、という話で締めさせていただきました。

 

セミナー後の懇親会にも多くの方にご参加いただき、ネットワークを広げていただく機会ともなりました。

講師の赤堀様、ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

 

~~~

 

 

【お客様の声】

・国産材ビジネスセミナーでは、いつも業界の最前線の情報が得られます。 受講者どうしのネットワークが広がるのも魅力です。(A様)

 

・初心者にも分かりやすい内容で助かりました。林業、木材産業の今後の在り方について分かりやすくご示唆頂けたと思います。(研究機関B様)

 

・「林業はどうあるべきか、ではなく、どんな林業をしたいのか」というキーワードが印象的だった。加工の現場の話を普段聞くことが少ないので大変刺激的でした。事業ドメインを超えて、木を木らしく使ってもらうということの価値を伝えながら、仕事したいと思いました。(エネルギー関係C様)

 

・赤堀氏のお話が非常に体系化されており勉強になりました。「角から板」の流れは必ず通る道だと感じました。「素材力+加工力」で新たな需要を作って行きたいと思います。(木材流通業D様)

 

・国産材の統計数値の見方など、再確認できる内容だった。林業も品質本位の時代。(木材流通業E様)

 

・「林業はいつでも『育てる』時代」は全くその通りだと思った。一次産業の中でも成果物をすぐに家に持ち帰れないからこそ、製材が大事というのもその通りだと思った。(林業F様)

 

・世界の中での日本の立ち位置、数字(原価や価格)の見方、そして最近の森林活用の多様化の話など林野庁などの資料からだけでは得られないものばかりでした。林業初心者として、全体像が見えて、参加して本当によかったです。メディアは「林業あるべき論」に走りがちですが、当たり前のように思えていた需要からの逆算の視点の不足を感じました。多角的に報道していけたらと強く思いました。(メディア関係G様)

 

・林業をやっている側が、質の高い丸太を生産する努力をすることが大事だと分かりました。(林業H様)

 

~~~

 

次回以降も、素敵なゲストをお迎えして「国産材ビジネスセミナー」をお贈りしていきます。

 

★次回予告★

2016年9月3日(土)14:00~18:00

「地域と木材業の水平・垂直連携~林業を軸にした地域連携とまちづくり~」

 

【基礎講座】
・そもそも「連携」って何?
・水平連携のポイント、垂直連携のポイント
・森林ビジョン、地域ビジョンの作り方
・交流⇒移住⇒定住方程式
・コーディネーター、行政マンの必要条件

 

【ゲスト講座】
㈱自然産業研究所 上級研究員
田村 典江 氏 【ゲスト講演】
「ここがヘンだよ!?林野行政」

 

みなさまのご参加をお待ちしております!

 

Posted by wpmaster on 土曜日 7月 30, 2016 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 国産材ビジネスセミナー(東京)

 

青々とした杉林の手前、薄桃色の花に目を惹かれました。

濃緑の山を彩るネムノキです。

 

 

夜になると子葉が閉じて垂れ下がり、眠っているように見えることから、

この名が付けられたと言われています。

英名では、silk tree(絹の木)と、可憐な名前が付いています。

 

 

そんなネムノキですが、夜にもまた出会いました。

今度は、お寿司屋さんのテーブル敷きにて、素敵な一句と共に。

 

開花の見頃も、そろそろ終盤です。

初夏限定のお花見にいってみては、いかがでしょうか?

Posted by wpmaster on 土曜日 7月 30, 2016 Under pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~

 

~今月のMENU~

【1】各社報告・新規参加者のご紹介

【2】今月のマーケティング講座:「商流の作り方」

【3】ゲスト講演 :「観光・まちづくりを見据えた古民家リノベーション」

【4】まとめ講座 :Clubプレミアム国産材とオウンドメディア

 


 

 

■各社報告・新規参加者のご紹介

まずは、毎月恒例・各社の近況報告から始まりました。

今回は、はるばる九州地方から新規の参加者様にお越しいただき、

その地方ならではの木材乾燥方法等について、解説いただきました。

 

また、冒頭には話題提供ということで、

弊社古川より、戦後の拡大造林期における、植林の様子を記録したビデオを上映しました。

経営実践研究会のメンバーには、先代からの家業を継承された経営者も多くおられます。

 

「戦後の拡大造林について、先代、先々代達から話には聞いたことがあるが、実際の映像で見ると、“そんな時代があったのか”と、より臨場感を持てた。

日頃、自分たちが製材している木も、種から一本ずつ育てられたということ。

ビデオの中には、その地域の育林に貢献した偉人の名前が出てきたが、

自分の地域にも同じく、小学校に本が並べられるくらい、語り継がれる人物がいる。そのことを思い出しました。」

との感想がありました。

 

 

“造林にまつわる自分の地域の偉人を思い出しました”という一言のように、
地域ならではの歴史、人、文化のストーリーまでもが付加価値となり、この地域の商品を使いたいという消費者に響きます。

 

今回の映像を一つのきっかけに、自社が扱う地域材、さらに、自社ならではの会社の歴史を再発掘することで、
商品に対する物語性の付加価値を見出す、きっかけにしていただければ幸いです。

 

 

■今月のマーケティング講座:「商流の作り方」

続いては、今月のマーケティング講座のコーナーへ。
先月6月度の研究会で、まとめ講座として扱った「商流の作り方」。
(先月の様子は、こちらのブログの最後をご覧ください。https://chiikino.jp/blog/?p=5819 )

 

多様化する、製材メーカーから工務店への商流を整理し、

改めて、価格決定・販売方法・商圏の切り口から、今後の顧客創造のポイントを探ること。

 

そのために、研究会参加メンバーの各社から、
過去と現在、そして未来に目指す商流、すなわち、

「商品」と「販路」の内訳の変化について、円グラフに書き出して、提出いただきました。

 

その各社の商流の変化を辿りながら、ディスカッションしました。

 

川上~川中~川下まで、幅広いメンバーが集まる当研究会ではありますが、
ある製材メーカーの経営者様のお言葉を借りますと、

「価格決定権を持たない製材所に、
ただただ丸太を送り込むだけでは、林業は決して再興できない。」

 

時流の変化に応じて、いかに顧客創造を行っていくか、選ばれる工務店とは何か、住宅10ニーズの具体事例を交えつつ、

改めて顧客創造の必要性についてレクチャーさせていただきました。

 

 

 

■ゲスト講演 :「観光・まちづくりを見据えた古民家リノベーション」

当研究会では、毎月に異業種からの講師をお招きし、ゲスト講座を行うこととなり、
今回のゲストは、㈱庵プロデュース代表取締役の梶浦秀樹様にお越しいただきました。

 

㈱庵プロデュース代表取締役 梶浦 秀樹 氏

 

神奈川県生まれ、東京育ちの梶浦様ですが、
「美しい日本の暮らしを伝えたい」理念のもと、

日本各地で古民家リノベーションを等通じた観光まちづくり事業に取り組んでおられます。

 

特に多くのファンを集めているのは、京都で京町家をリノベーションし、1棟貸しの宿泊サービスを行う、「京町家ステイ」の取組みです。

各地での活動は「暮らすように旅する日本」のコンセプトの元、
歴史、伝統、文化、知性、感性、体験、自然、癒し、等々・・・

 

観光客が、その地域ならではの「本物」に出会える旅を実現するために、
地域に通い、地域の方々と、地域外の専門家を繋ぎつつ育てる、伴走型支援を実施されています。

 

梶浦氏より、数々のキーワードをいただいたゲスト講座ですが、

本ブログでは、その中から、ポイントを2つに絞ってご紹介します。

 

①“日本ならではの文化”は、地方にこそ残っている
まず初めに、「なぜ地方の観光まちづくりの問題解決が必要なのか」。
国内の人口減少が進み、日本経済全体が縮小している現代において、地方の経済規模を維持するためには、
インバウンド需要や観光収入を伸ばすことも効果的です。

 

しかし、大都市圏の観光は、海外からも一定の注目度を集めているものの、

古き良き景観が守られていない、日本らしい観光体験がない、といった課題を抱えています。

 

一方で、日本の地方に行くと、

日本ならではの文化とは、京都にしか残っていないという訳ではなく、

古い町並み、お茶やお囃子、祭り等の文化が、昔ながらの形で残っています。

しかしながら、そんな地方へ観光に行くと、

・お茶を飲む場所もない
・地域ならではの食が味わえない
・人がいない
・観光に係る情報がない

 

このような、観光まちづくりが進んでいない地方ならではの問題の数々に出会うことでしょう。

 

本物志向の観光客による、日本全体のインバウンド需要を開拓するためにも、

地方の観光まちづくり問題の解決こそ、いまや日本全体の課題であると、問題提起されました。

 

実際に京都町家ステイを訪れる顧客のうち、約6割が海外からの観光客であり、
長期休暇を利用して、連泊される方が多いそうです。

 

②”来てほしい顧客”に向けた発信を

地方での観光まちづくりにおいてへ、

 

「空き家があるから、とりあえず改修しよう」「誰でも良いから、とにかく来てもらおう」

 

といった形でスタートする事例も少なくありませんが、

「とりあえず」では、決して成功に繋がらず、そこにはマーケティング視点が重要とのことです。

 

リノベーションの企画段階から、「どんな顧客に来てほしいか」ターゲットを絞り、
顧客目線での改修や、情報発信、サービスの提供と

内容を充実させていくことが必須であり、

 

特に地方の観光まちづくりでは、まず「心が豊かで、懐の豊かな顧客層」をターゲットにすべきと話されました。

 

ハイクラスな顧客層を呼び込むことで、地域にお金が落ち、

またその周辺に、さらにカフェやゲストハウスなど手頃な観光スポット、ビジネスが生まれることで

観光産業ができていきます。

 

~~~

地方における観光事業を行うにあたっては、

元々、少ない住民と交流人口によって守られてきた地方の街並みや文化が、
進め方によっては、ほとんどお金も落ちないままに、ただ荒らされてしまう可能性もあり得ます。

 

だからこそ、

・上質なモノを評価する感性
・対価を支払える財力
・同じような富裕層のネットワーク

 

を持った、「心が豊かで、懐の豊かな顧客層」に来てもらい、
地方の文化を守りつつ、質の高い観光まちづくりを進める必要があるとお話しいただきました。

 

さて、今回のゲスト講演をいただいた、梶浦氏が手掛ける、
庵プロデュースの取組み事例は、以下のWEBサイトをご覧ください。
http://www.iori-produce.com

 

■まとめ講座 Clubプレミアム国産材のオウンドメディア
「あの庵プロデュースの宿だから、泊まってみよう」
「京都の宿が良かったから、今度は長崎に泊まりに行ってみよう!」

と言われる、庵プロデュース様の会社信頼という視点も学びとなりました。

 

これは、林業木材業においても大いに共通するテーマであり、
「あの、こだわりの製材メーカーがオススメする工務店だから、見てみよう」
「うわさの林業会社も認める森林ツアーだから、今度行ってみよう!」

 

という顧客導線も可能性があります。

日頃は、素材づくり、モノづくりの裏方である林業木材業界であっても、
自ら情報発信を行うことで、会社信頼を高め、自社の顧客に対する後方支援が可能となります。

 

つきましては、今後のClubプレミアム国産材では、
林業や木材に特化したテーマのオウンドメディアを、

Clubプレミアム国産材メンバーが共同で進める独自媒体として企画しています。

 

すでにメンバーとして参加いただいている皆さまは、もちろんのこと、

全国の産地と共に、Clubプレミアム国産材として情報発信に取り組みたい新規メンバーも募集しています。

 

ご興味のある方、ご参加されたい方は、お気軽にお問い合わせください。

 

Posted by wpmaster on 金曜日 7月 29, 2016 Under pick up, すべての記事, 未分類, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪)

 

7月23日(土)三重県松阪市で行われた、

「第40回日本木材青壮年連合会東海地区協議会会員大会」にて

弊社代表古川が講演させていただきました。

 

会場には100名ほど、東海3県を中心に、

大阪などの近隣県の製材業の方がご参加されておりました。

 

演題は「林業をリ・デザインするビジネス~森づくりと人づくり~」、

林業は森づくりだけではなく、人づくりが両立することで成り立ちます。

その視点を随所にいれながら、この90分間の講演時間では、

「山づくりのコンセプト」から「マーケティングの基礎」といった内容まで幅広くご紹介させていただきました。

 

 

講演のメニューをまとめると

 

①価値観とは何か

・自分軸と時間軸

・林業の時間軸

・理念と利益

 

②林業の市場規模

・農林漁業の市場規模比較

・他業種との市場規模比較

 

③マーケティング講座

・消費の3要素

・ライフサイクル(地と図の関係)

・イノベーター理論

・コトラーのマーケティングコンせプト

・マーケティング1.0、2.0、3,0

 

などをテーマに講演致しました。

これらを聞いて、林業の価値観、皆さまはどうお持ちになられたでしょうか。

あなたは田舎と都会どちらがほっとしますか、どちらに行ってみたいですか、どちらで暮らしたいですか?

この質問からわかる「自分軸」があります。

1年、10年、100年、1000年という区切りで林業をみる「時間軸」があります。

「自分軸」と「時間軸」から林業の価値観を持つことが出来ます。

 

産地や生産方法も様々な日本の林業、「山づくり」には多様性があり、

成功している地域でも、あくまで人や個々の企業がベースとなっており、「人づくり」がポイントとなるのです。

 

そして、

岐阜の某林業会社の方からの「国産材なんて何もしなければ当然」、「唯一無二の存在となる」というメッセージ、

有名林業地の林業の軌跡を紹介する動画も

織り交ぜながらの講演でしたが、皆さまの心に刺さる言葉・学びはいくつあったでしょうか?

 

ここで参加者の皆さまから頂いたアンケートを一部ご紹介させていただきます。

 

===講演参加者さまアンケート(一部抜粋)===

・「自社の向かっている方向が正しいのだとわかり、勇気づけられました。」

 

・「理念なき利益は犯罪、利益なき綸言は寝言という言葉が響きました。」

 

・「売り方、何を持ってブランドとするのか、唯一無二(=プレミアム)を自ら創造し、

自ら発信していくことが重要だということを知り、今後の事業を考えるヒントとなりました。」

 

・「やはり林業界は、説明不足だと感じました。もっと宣伝、アピールをしていきたいと思います。」

 

・「木だけではなく、その背景にある物語を買う(欲求性を満たす)こと、それは何か、

この部分を追求していき、今後の事業のヒントにしていきたいです。」

 

・「本日学んだ流通における素材価値、加工価値のマーケティング3.0のお話など、

学んだことを社員に伝えることで社員教育に役立てていきたいです。」

 

・「林業のリデザイン、必要性と欲求性、規格と企画のお話が興味深かったです。

実際に自分の地域でも、間伐に係る山林ツアーを連携して取り組むことができるのではないかと思いました。」

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皆さまのアンケートを拝見させていただくと、

最近では、「林業×マーケティング」という視点が浸透し始めており、

本講演も、興味を持って聞いてくださった方が多かったことがわかり嬉しい限りです。

 

今回の講演が、皆さまの持続可能な企業づくり、森づくり、人づくりのヒントになれば幸いです。

 

 

講演終了後には

古川の著書「森ではたらく!27人の27の仕事」

オリジナル小冊子「この10年で思った76のこと。」を販売しました。

 

講演内でも、

「業界画一の林業ではなく、トータル林業/ フリースタイル林業へ」

「担い手と人材」、

「ライフスタイルの提案」

といったお話をしましたが、

林業は木を伐る、製材業は木を挽く、それだけではない、

多くの森林・林業との関わり方・暮らし方の可能性を知ることが出来るのが「森ではたらく!」の趣旨となっています。

また「この10年で思った76ののこと」というのは、

古川コラムの総集編でもあり、全国のコンサルティング現場から得られた経営ポイントをまとめたもので、

業界への訓示たるものもあり、林業/木材業界の未来が見えるものとなっています。

 

最後になりますが、改めて、今後も日本全国津々浦々、

皆さまの地域でお会いできることを心から楽しみにしております。

 

Posted by wpmaster on 土曜日 7月 23, 2016 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

名古屋にて、東海エリアを中心に

若き林業経営者が集まり開催している、林業経営実践研究会。

7月度は新たなメンバーも迎え、開催しました。

 

今回の内容は

【1】各社報告

【2】ドイツ林業視察報告

【3】200年林業に学ぶ

【4】山林の所有と管理の在り方

 

盛りだくさんでお届けしました。

 

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【1】各社報告

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新たに愛知県からのメンバーも迎え、各社の近況報告。

決算の結果、バイオマス事業への参入、木工メーカーとの連携、インターンシップの受け入れなど、

それぞれに独自の事業展開が、着々と進んでいる報告がありました。

 

 

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【2】ドイツ林業視察報告

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6月にドイツ林業&林業機械展の視察に参加したメンバーから、

そのご報告をいただきました。

 

機械化された林業やフォレスターのイメージが強いドイツ林業ですが、

その人材育成は幼少期から始まっている事を、

森林公園で見られた数々のユニークな教育の「仕掛け」から感じることができました。

 

 

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【3】200年林業に学ぶ

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研究会の前日に、弊社一同で、メンバーであるA氏の山林を視察させていただき、

その現場写真とともに、A氏の山林経営についてディスカションを行いました。

 

約1,500haの所有山林を自社で管理する、「所有」と「管理」が一体となった経営を実践。

200年前から植林を始め、所有林のおよそ半分は、すでに高樹齢の「いつでも好きなように伐り出せる」「手のかからない」山林になっています。

 

 

先祖の作り上げた山林資源をいかすべく、

建築設計者とともに立木伐採から始める家づくり等にも取り組まれています。

 

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【4】山林の所有と管理の在り方

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A氏の林業スタイルを踏まえながら、

林業経営における「所有」と「管理」の在り方について議論しました。

 

一口に林業といっても

 

・所有と管理を一体に行う林業

・山林以外の収益を得ながら行う林業

・所有せず管理に徹する林業

 

など様々です。

 

ある参加者からは、

 

「これまでは、所有林を持たないながらも、地域の山に根差し、地域に貢献することを理念としてきたが、現状ではほとんど地域外の仕事を受けている。

そのような状況の中で、愛着がある山を持つと、かえって自滅するのではないかと思う。ぶれない軸として持つべきか?

それは、地域、業界に貢献するというビジョンではなく、山で働きたい人材をつなぎ、林業技術者を育て、田舎で楽しく暮らす人を育てる会社になるということ。

教育・人材育成を意識してやっていきたいという自分の立ち位置が明確になって来た。」

 

という発言もありました。

 

林業スタイルとは、必ずしも「所有しているかしていないか」や「自分で管理しているか」

で語られるものではなく、もっと多様な形があるということ。

まさに”フリースタイル林業”の世界観を、この研究会から、もっと表現していきたいと思います。

 

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★次回の開催は、9月10日(土)を予定しています。(座学ではなく実地研修の可能性もあります)

ご興味のある方はお問い合わせください。

Posted by wpmaster on 土曜日 7月 9, 2016 Under — 産地ブランド・選ばれる林業会社, pick up, すべての記事, セミナー報告

 

岐阜県で200年続く林家さんの山を案内していただきました。

先代が2世代、3世代後を想って育てられた、場所ごとにコンセプトのある森。

 

そんな林業視察の中で出会った、静かに流れる滝とエメラルドグリーンの淵。
実は岐阜県の名水50選に指定されている名所でもあります。

 

この滝には、その昔、藤原高光が鬼退治をした際に使用した矢を納めたという伝説があり、
矢納ヶ渕(やとがふち)との地名が付けられています。

 

ほとりには矢納ヶ渕神社があり、
観瀑台からは、渕の底を眺めることができました。
暑さ厳しい季節となりますが、
各地の源流を巡り、その地の歴史や森づくりに目を向ける旅はいかがでしょうか?

Posted by wpmaster on 金曜日 7月 8, 2016 Under pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~, 未分類