1月24日(日)は公益社団法人広島県建築士会主催、
1月30日(日)は公益社団法人滋賀県建築士会主催のセミナーにて、 講演を務めさせていただきました。

両講演とも40~50人の建築士会の会員さまにご参加いただき、
・理念と利益 ・マーケティングコンセプト
・3C 分析
・市場規模とは何か
・消費の三要素
・地と図の関係 等フレームを元に事例を紹介し、
身近な商品から木材、木材産地のブランディングについて、 ご紹介させていただきました。

また、今回は設計や工務店関係の皆さまを対象にした講演ということで、
「林業と木材のトータルデザイン」をテーマに林業産地の取り組みについて、
弊社が支援させていただいている地域を中心に、 多数ご紹介させていただきました。

 

 

例えば、奈良県川上村では、 村と林業木材団体が共同で「吉野かわかみ社中」を発足させ、
川上産材の需要供給の安定、人材の確保と後継者育成を目指し、
川上産吉野材の一貫供給体制と情報拠点の構築に取り組んでいるところです。

お施主様や設計士、工務店様向けの伐採ツアー等のイベントを実施し、
素材づくりから体験する 家づくりを提供しています。

中でも社中で企画しているマグロ解体ショーならぬ、原木解体ショーの写真には、
家づくりに携わる建築士の皆さまから、好評をいただきました。

 

 

地域が変わって信州松本では、
素材生産~製材メーカー~設計士~家具小物までそれぞれのプロが集まり、
ソマミチ」というチームを発足させ活動中です。 こちらも林業ツアーを開催し、
特に湘南エリアの都会からのお施主様を山にご案内して、 信州地域で豊富にある落葉松(カラマツ)の資源を活かす活動を行っています。

チームの理念は「木を使う社会の仕組みをつくる。」
ソマミチとは、杣の道(杣=かつての山仕事をする人の呼び方)から来ていて、
山と人の関係性を象徴する言葉として、ソマミチというチーム名で活動しています。

 

他にも、
・三重熊野の野地木材工業株式会社
・出雲石見の竹下木材有限会社
岡山県西粟倉村の株式会社西粟倉・森の学校
・兵庫播州の木原木材店
・富士山麓の影山木材株式会社
高野山(高野山寺領森林組合)・・・
日本の地域を伝え、国産材を使った製品づくりに取り組む製材メーカーの特徴をご紹介し、
それぞれの地域でどのような川上~川下連携が行われているのか、解説させていただきました。

 

 

2014年には、これらの各社がジャパンホーム&ビルディングショーへ「club プレミアム国産材」として共同出展しています。

今回の講演では、当日の様子を写真や動画を使ってご紹介させていただきました。
このように林業~製材メーカーの事例をご紹介した後は、 自社の経営に活かしていただくために、「住宅10ニーズ」をご紹介。
「家づくりにおいて、お施主様が重視されるポイントは何ですか?」と、ワークショップ形式で改めて考えます。

やはり立地、資金計画、住宅設備諸々・・・と優先順位が付く中で、
国産材や素材にこだわるお施主様は、ほんの一握りではありますが、
そのようなお施主様に対して素材や地域の魅力を提案し、 大手ハウスメーカーよりも、選ばれる地域工務店になるには?

また弊社が支援させていただいている地域や、 それらと連携して工務店支援を行う木材流通店を事例にご紹介させていただきました。

マーケティングから林業、産地連携、家づくりまで、内容盛りだくさんの講座ではありましたが、
「動画やワークショップ等、飽きずに楽しく参加できました」とご好評をいただきました。

参加者様アンケートから一部、コメントをご紹介します。

A様「分かっているつもりでも、住宅10ニーズの重要性を再認識しました」
B様「ひとり親方的に経営しているので、経営マーケティングの話が大変参考になりました」
C様「今までにない、明るい林業の話題が聞けました」
D様「ご紹介された商品の詳細な規格を知りたいです!」

~ ~ ~

今回の講演をきっかけに、 さらに広島県や滋賀県でも、川上との連携を増やし、
トータル林業の実践地域と協業が進み、 新たな住まいの「企画」と新たな「規格」木材による事業が展開されることを期待する次第です。

講演にご参加いただいた受講者さま、 企画運営を担当いただいた関係者の皆さまへ心から御礼申し上げます。
誠にありがとうございました。

Posted by admin on 土曜日 1月 30, 2016 Under pick up, すべての記事, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告

 

 

昨年度から弊社が運営させていただいている、
川上村主催・商工事業者等活性化支援事業「 川上村ならではの地域ビジネス実践塾」。

 

今年度は2015年度10月から開始し、これまでに全4回の講座を開催してまいりました。

・自分でつくる!チラシ作成講座
・私もできる!インターネット活用講座
・口下手でもやれる!営業交渉講座
・成功から学ぶ!現地視察ツアー

 

そして今回は、今年度の最終回!!
村内を中心に、周辺市町村からも商工業者様にお集りいただき、
マッチング交流会を開催いたしましたので、当日の様子をご紹介いたします。

当日は吹雪の中でありましたが、
川上村のみならず、遠くは吉野町、王寺町、高野町からもお集まりいただきました。
お越しいただいた皆様、天候の悪い中ご参加いただきまして、誠にありがとうございました。

 

ということで、お集りいただいた皆様へまずは自己紹介タイムから!

 

「今日は自分の作っている作品を持ってきました!」

「出身は川上村外ですが、親元のルーツが川上村で何度も遊びに来ていました。
川上村の木材を使った商品を作っていることもあるので、これからもよろしくお願いします」

「村外に住んでいますが、川上村の山林施業にも来ています。
新しい活動にも取り組みたいところなので、ご意見お聞かせください!」

「いつもお世話になっています。
川上村の地域おこし協力隊として活動しています。
最近は、新しくこんな活動をしています!」等など・・・

スクリーンに会社WEBサイトを投影したり、チラシを見せながら、一人3分程度のスピーチをいただきました。

 

夕方6時から開始した交流会、そろそろお腹も空く頃・・・
川上村の喫茶店・Seasonにて、サンドイッチ&軽食セットをご用意いただきました!
軽食とお菓子&コーヒーをつまみつつ、ここからは立食交流タイム♪

 

自由に席を移動して、名刺交換をしたり、持ち寄った作品を紹介していただいたり、

初対面の方もありましたが、和気あいあいとした雰囲気でお話が進みます。

「え!この商品のラベル変わったんや!知らんかった~」
「こんなにエエもん作ってるんやねぇ」

と、顔を合わせて話してみると、近くの村民同士でも意外と知らない新情報があるものです。

また、林業木材業に携わる人が多い川上村では、
山守、山主直営の施業班、独立した事業者、製材所と
同業界にいながら形態の違うプレーヤーである方々から、
業界や仕事、将来について熱く議論が交わされる場面もありました。

終盤にはまとめ講座として、 古川が川上村へ通うようになった原体験や、
事業の理念と利益について、お話させていただきました。

~~~

参加者様からは、
「交流を通じて自分の言葉で話すことで、アウトプットが生まれます。
だから、何をすべきか、頭の中が整理されて良い機会になりました。」

「普段はPTAや消防団等、地域の役回りでの接点ばかりの方々と、
おなじ事業者として交流できたのは新鮮でした。」 という感想をいただきました。

最後には、「私は最近、こんな漫画にハマっています!内容が面白いだけでなく、
少ない表現で洗練して情報を届けるとは何か、モノを売る人間として、非常に学びの多い漫画です。
是非、皆さんも読んでみてください!」と、情報提供もありました。

例えばモノづくり、営業、組織を支えるということ等…
業種が違っても、事業運営に係る共通テーマは多々あるものです。

今後も弊社では、川上村や商工会、地域の事業者様と共に、
このような勉強交流会を開催し、川上村ならではの地域ビジネスをご支援させていただければ幸いです。

 

天候の悪い中、ご参加いただいた皆様、改めて心より御礼申し上げます。

 

Posted by admin on 火曜日 1月 26, 2016 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告

(画像は林業スクールwebより転載)

本日(10月25日)は、岩手県の釜石地方森林組合にて、
釜石・大槌バークレイズ林業スクールのオープン講座で講演させて頂きました。

http://kamamorikumi.jp/education/ (参考)

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの相川氏からのご紹介でご縁を頂きました。

 

強風のため伊丹空港まで引き返す可能背があるという飛行機へ搭乗。

揺れがひどい中、なんとかいわて花巻空港に無事につき、
そこから自動車で約2時間、途中、遠野市を経由して、釜石へ。

震災後4年、復興に向けて動き出しているとはいえ、まだそのあとが残る町の様子を見ながら、
新たな場所に移転した、釜石地方森林組合の庁舎に到着しました。

 

今回の題名は、

「森ではたらく!そのマーケティング理論と実践」
~全国の事例大公開&参加型ワークショップ~

と題しまして、
2講座に分けて行いました。

 

森林組合職員や山林所有者、素材生産業者、行政、ボランティア活動で森林に関わる人、まったく異業種の方など、非常に多様な顔ぶれの受講生の皆様とともに、4時間の研修となりました。

 

(第一講座の様子)

前半の第一講座は、
古川より、いつも全国でお話をさせて頂いている

1) 林業の原点
2) 情熱方程式
3) 理念と利益
4) 林業の市場規模
5) 消費の3要素
6) 3C(自社、競合、市場)

という概念を、
具体的なクイズを交えてお伝えしつつ、

岩井より、
弊社による全国のコンサルティング事例をお話しさせて頂きました。

(ワークショップの様子)

第二講座は、
4班に分かれての参加型ワークショップです。

前半でレクチャーしたいくつかのフレームを実際に使いながら、
「これがやりたい」というビジネスアイデアを持つ方をリーダーに、
その位置づけや方向性を整理し、まとめあげました。

 

Aグループは、
「私はボランティア活動をしているが、プロと一般市民の間にいるポジションの中で、
それぞれどのような役割をして、どういう技術(サービス)を付ければいいかを知りたい」

という声があがり、森林・林業に関わる、
プロ(専業)、アマ(副業)、アルバイト、ボランティア、一般市民における
各層別のアプローチについてディスカッション。

林業にかかわる様々なステージを生み出し、さらにそれぞれが連携してくことの必要性を発見しました。

(Aグループのアウトプット)

Bグループは、
「地域の美しい地域を残したい、森を伝え守りたい」
という理念を実現するために、エコツーリズムの利益(コンテンツ)づくりに挑戦。
「消費の3要素(必要性、欲求性、物語性)」に基づいて考え、
顧客単価を高めていくアイデアを出し合いました。

(Bグループの発表)

 

Cグループは、

「森林や自然環境をいかして、一般的な教育とは違う、森のようちえんをやってみたい」
という提案から、「3C(自社、競合、顧客)」のフレームを使って、
そのサービスは普通の義務教育や塾とどう違うのか、顧客となるのはどのような人か?を分析。

結論として、「顧客」でありながら、「競合」にもなりうるのは保護者であり、
保護者の理解や協力を得ることで、「自社」の仲間にもなっていくという、
教育ならではの課題や可能性が浮かび上がってきました。

(Cグループのアウトプット)

 

Dグループは
森に関わるNPOの持続性がテーマで、
こちらも3Cのフレームを用いて、
自社の商品、競合、顧客を、「既存と新規」に分けて、可能性を探りました。

(Dグループの発表)

 

このワークショップを通して、

1)ビジネスフレームを覚えるだけでなく、実践におおいに生かしていただきたいこと

2)所属や職業を超えたディスカション、交流により新たなアイデアが生まれること

 

この2つをお伝えできれば幸いです。

 

終了後、議論やアイデア出しにとどまらず、次の「実行」ステップへ進みたい!
というご意見も頂戴しました。

 

今回の経験をおおいに活用していただき、受講者の皆様のビジネスが発展していくことを、期待いたします。

我々も多くの学び、気づきを得た研修となりました。
関係者の皆様、誠にありがとうございました。

若い人材が多く、意欲的に活動を展開されている釜石地方森林組合様。
また必ず、釜石を訪れたいと思います。

 

Posted by admin on 日曜日 10月 25, 2015 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告