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  • 岩手県岩泉町

森林率92%、その6割以上が多様な広葉樹で構成されている岩泉町。2003年にFSC®森林認証を取得しており、「広葉樹×FSC®森林認証」という希少性の高い森林資源を有しています。しかし、認証取得から10年以上が経つも認証林面積と認証材流通量の増加はわずかであるということから、需要に応えられる体制整備に動き出しました。2014年に町内の森林・林業・木材産業の関係者が幅広く参集する「岩泉の明日の林業をつくる会」を発足。勉強会やワークショップを通して、岩泉町の森づくりのコンセプトと新たな地域ブランドを象徴するマークを作成し、地域内の水平・垂直連携強化と情報発信を行っています。現在は、新会社「株式会社岩泉フォレストマーケティング」を設立し、地域商社として岩泉産材の流通整備と森林資源全体の価値の最大化を目指す取り組みを進めています。

ご支援内容SUPPORT PLAN
  • 情報発信

    町内の林業木材業関係者や県内の大学生等、町内外の森林・林業関係者とワークショップを行い、町の森づくりのコンセプトやメッセージ、シンボルマークを策定し、新たなブランドづくりを進めました。コンセプトブック、webサイト、Facebookページを作成し、地域一体での情報発信を行いました。町内関係者で情報発信チームを構成し、積極的に発信しています。グッズや作業服へシンボルマークを利用し、岩泉町の森林のイメージが徐々に浸透してきています。

  • 地域交流

    岩泉町内の林業・木材産業の関係者が一堂に会する「岩泉の明日の林業をつくる会」を発足。この会では、基本的な経営知識やFSC®森林認証に関する勉強会、各業種の意見交換会、町外からビジネスを実践する講師を招いての事例紹介とネットワークづくりといった活動を行いました。結果的に町内の情報共有と連携強化、他地域との交流が生まれました。                                 . 

  • 事業構想

    岩泉町産材の流通の最適化と付加価値化をめざし、新会社(地域商社)の構想を設計しました。木材流通拠点の整備構想の検討材料として、原木流通調査を行い、町内で生産される原木の流通過程と課題を明らかにしました。また、岩泉町内のFSC認証林(広葉樹林)において産出された原木の一部を仕分けし、製材加工できる大きさの原木について、その樹種や樹種ごとの材積比率を把握し、試験製材・試験乾燥を行いました。

お客様の声CUSTOMER'S VOICE
  • 岩泉町農林水産課林業水産室長
    今村 篤 さま
  • FSC®森林認証と広葉樹、この2つを持ち合わせ地域の森林林林業の可能性が探れるのは岩泉だけです。岩泉がやらなくてはいけません。

    FSC®森林認証を取得してから10年以上たったものの大きな変化がなく、森林所有者や木材加工業者に認証取得を薦めるにもそのメリットを伝えられない状況でした。これは、町としてインセンティブを生み出す仕掛けを作るしかないと考えていました。
     その状況の中、全国のFSC森林認証に関わる方のご紹介で、古川さんに出会いました。計画書を書いて終わりではない、実動の支援と地域の関係者へのコーチングを伴った、まさに、地域に入りこんだ仕事をしていただいています。「岩泉の明日の林業をつくる会」が始まってから、確実に地域の関係者の繋がりが強まりました。また、私が17年間岩泉で生活していながらも知らなかった地域の情報を得て、初めて訪れた現場もあり、気持ちが高まることもありました。
     H28年度からは事業を推進する人材である「森林コンダクター」が加わり、H29年7月には新会社を設立し、新たな一歩を踏み出しました。これから岩泉は、FSC®森林認証と広葉樹の可能性を全国に示すため、ギアチェンジします!

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