今年度、弊社では、
京都市北区「北部山間地域まちづくりビジョン策定業務」を受託しました。

 

本事業は、

1)京都市北区における北部山間地域(中川学区、小野郷学区、雲ヶ畑学区)の将来像、地域づくりの具体的な取組を住民の総意としてまとめると同時に、その過程を通して、まちづくりに対する認識を共有し、三学区間の連携を強化すること

2)地域と連携してまちづくり活動に取り組んでいる団体・大学・ボランティア等との協力関係を深めるとともに、新たなまちづくりの支援者を養成すること

3)地域のまちづくり活動の発掘や継続栄の担保のため、人的・物的な支援体制を構築して将来への展望につなげること

 

を目的としています。

この北部山間地域(通称:北山三学区)は、京都市内中心部から車で30分ほど。

かつては北山林業で栄えた山村ですが、磨き丸太林業の不振にともない、人口流出、少子高齢化がすすみ、
三学区全において、来年度で小中学校が休校となり、路線バスの運営も危ぶまれている状況です。

 

しかし、世界的な観光地である京都市内にあり、市街地からのアクセスも近く、
それにも関わらず素晴らしい自然と風景、数々の歴史が残る地域です。

 

これまでにも、それぞれの学区で地域住民によるまちづくり活動が行われてきましたが、
今回は初めての試みとして、この三学区合同でのビジョン策定を通して、
さらにまちづくり活動の可能性を広げていこうというものです。

 

地域の方々や地域外の団体と一緒に、座談会の開催や個別ヒアリング等で意見交換をし、
それぞれの人が地域に何を求めているのか、
何を大切にして、何を変え、何を変えずに残していきたいか、

十人十色の意見を拾い出していく作業から始まります。

 

すでに何度かのヒアリングや会議、現地調査を終えましたが、
三学区それぞれに魅力的な資源があり、また共通の課題も見えてきました。

現地の様子を少しご紹介します。

 

<雲ヶ畑>鴨川の源流:人口176人、高齢化率38.1%

 

<中川>川畑康成「古都」の舞台:人口392人、高齢化率39.5%

 

<小野郷>黄金に染まる岩戸落葉神社:人口292人、高齢化率53.1%

 

数百年の間、京の都にとって木材や薪炭の産地となり、
室町時代頃からは、いわゆる「北山林業」として、数寄屋建築を支えてきた土地です。

代々、鴨川や清滝川の清流を守ってきた誇りを語る方も多く、北山林業を支える現役の職人の方もおられます。

地域の名所、名人については、ここではまだまだ書きつくせませんが、
これから地域の魅力を発見していくのが、私たちも楽しみでもあります。

 

これから年度末まで、まずは地域のみなさまに、まちづくりに対して前向きにとらえていただき、
本音で話し合いながら、学区内、三学区間、学区外のさまざまな主体との交流を
ゆるやかに進めていきます。

 

地域「課題」ばかりが目につきますが、その中でもここにしかない地域「資源」を発掘できるか、

産業という切り口での地域活性化が本当に地域に合っているのか、

本当のゼロベースで、さまざまな可能性を模索していきます。

 

弊社社員の岩井にとっては、学生時代より親しんだ思い入れのある地域であり、
今度は仕事として向き合っていくこととなり、張り切っております。

 

~地域・地方にこそ美しき日本の宝あり~

 

また素晴らしく美しい地域との出会い、
これから関わらせていただけることに、心から感謝しています。

事業の様子はプロジェクト活動期にて、随時ご報告して参ります。

三学区関係者の皆様、三学区応援団のみなさまのご協力を、よろしくお願いいたします。

 

Posted by admin on 金曜日 10月 12, 2012 Under — ちいきの地域, pick up, お知らせ, すべての記事, プロジェクト活動記


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