徳島県三好市・九州大学・ヤマハ発動機が包括連携協定を締結

ひの字渓谷

2025年9月3日、徳島県三好市が九州大学、ヤマハ発動機との3者による「ネイチャーポジティブ社会の実現を目指した森を繋ぐ協定」を締結しました。これは、未整備の市有林を対象にCO₂吸収量を可視化し、J-クレジットとボランタリークレジットの創出・活用を図る、全国的にみても先進的なプロジェクトです。

 

弊社は、2019年の三好市森づくり基本計画「千年のかくれんぼ」の森構想の策定業務から継続的にご支援をさせていただいており、先日弊社代表の古川の新著書である『森林ビジネス』においても取り組みをご紹介させてい頂いております。

 

今回の協定締結においては、森林ビジョンを策定しこれまで継続的な活動を続けてきたこと、そして林務担当者が情熱をもって行動し、大学や企業との信頼関係構築、庁内・地域内調整を進められて結実したものであるともいえます。

 

三好市の林務担当者からは、

“今回、この様な産官学連携協定が締結できたのも、「豊かな森林を未来に引き継ぐ」三好市の森づくり理念があってこそだと思っております。今回の包括連携協定では、カーボンクレジットの創出と普及が事業の軸となりますが、協定のタイトル「ネイチャーポジティブ社会の実現に向けた 森を繋ぐ包括連携協定」としたように、カーボンクレジットは目的ではなく、三好の「豊かな森林を未来に引き継ぐ」ための手段の一つと考えております。私たちは本事業により、地域の森を未来へ繋ぎ、人と人を繋ぎ、そして私たちの想いが都市部と繋がる。そういう将来像を目指してまいります。”

と協定のご報告を受けました。

 

また、このような取組みは、ネイチャーポジティブなどの世界的潮流とも合致しています。森林の価値を“木材”に限定せず、CO₂吸収や生物多様性といった自然資本として再評価し、地域の持続可能性につなげていく。まさにこれからの時代に求められる挑戦といえるでしょう。

 

三好市発のこの取り組みが、地域経済に還元され循環されるよう、そして全国の森林を有する地域の新たなモデルとなるよう、弊社としても尽力し、伴走していきます。