令和6年度第4回経営実践研究会を、3/1(土)に開催いたしました。
今回は「人を動かす、人が動く、組織づくり」をテーマに、大阪にて研究会を開催しました。全国からゲストを含め12名が参加。林業、製材、工務店、コンサル業、行政職など、業種も地域も多様な方々が集いました。
今回のテーマ
~人を動かす、人が動く、組織づくり~
マネジメントや評価制度は、会社の永続性と社員の幸せの両立に欠かせない要素。そんな中、今注目される「識学式マネジメント」についての学びや、各社のリアルな試行錯誤を共有しました。
Ⅰ. 各社近況報告からスタート
研究会恒例の「各社近況報告&自己紹介」からスタート!
今回も、ただの“業務報告”ではなく、それぞれのチャレンジ、悩み、展望を語ってくださいました。
例えば…
-
15~80年生の木がある50haの山でシンボルになるような小屋を建て、木工/林業体験や小屋までの道作り、子どもたちへの環境教育を行う
-
ECサイトを中心に木製ステッキを販売しているが、今後は関東圏に実店舗運営を視野に展開を考えている
-
これまで木製品加工や焼酎(蒸留酒)の製造販売を手掛けてきたが、今後は薪炭林経営を考えている。地域の森林を活用し、一次産業から地域内で使用するエネルギーを産出する仕組みをつくりたい
などなど、山をフィールドにした幅広いビジネス展開、地元に根ざした実践、次世代の育成といった多彩な取組みが共有され、「こんなアプローチがあるのか!」という気付きが生まれる時間となりました。
Ⅱ. ちいきの総研より最新話題提供
2月分の林業界で話題になったニュースを中心に、弊社から情報共有をさせていただきました。
・大阪万博「大屋根リング」問題
・「みんなの森」(尾鷲市)のネイチャーポジティブな林業再生プロジェクト
・シシガミカンパニー×小友木材店による森林新活用の連携
などを紹介させいいただきましたが、特に大阪万博での大屋根リングについては様々な木材調達や国産材使用量に関する話題、レビューが散見する中、関連企業が出している情報を再整理し、仕様部材や木材の使用産地について分かっている部分を丁寧にまとめました。「国産材を使うとはどういうことか?」「いかに正確な情報収集が大事か(表面上の情報をうのみにしてはいけない)」ということを、改めて考えさせられる時間になったのではないでしょうか。
Ⅲ. 前回の復習とディスカッション
前回の研究会の振り返りとして、「理念設計」「4つの事業ポートフォリオ」「6つの悦び」「評価制度」について再確認をしました。
「人事評価をどう行うか」など、実務に直結する課題感からディスカッションを進めました。参加者からも「評価制度、そろそろしっかり向き合いたい」「社員の自己成長と会社の理念をどう繋げるかがカギ」といった声が出ていました。
また古川からはまとめとして、①未来を描くビジョン、②内発的発展を促す4つの事業ポートフォリオ、③はたらく6つの悦び、④情熱方程式の4つのポイントかr、「意味づけ」「位置づけ」「勇気づけ」をしていきましょうとお伝えしました。
Ⅳ. ゲストスピーチ:識学式マネジメント
今回は、株式会社KYURH 代表で識学コンサルタントの村上達郎さんをゲストにお招きし、村上さんの原点から識学との出会い、そして実践のヒントについて語ってくださいました。
==
そもそも、「識学」とは?
人はそれぞれ過去の経験や知識によって、その人特有の「思考の癖」を持つ。この思考の癖によって、事実に対する認識にズレが生じ、これが誤解や錯覚となり、この誤解や錯覚こそが、組織運営に問題をもたらす原因となる。 識学は、思考の癖に紐づく誤解や錯覚の発生要因を特定し、これを発生させないためのマネジメント手法を体系化させたもの。
==
今回は数多くある識学式のテーマから、ごく一部をピックアップしてご紹介してくださいました。今回は「進化と退化」「生産的変化」「3種の神器」「姿勢のルールと行動のルール」「完全結果と不完全結果」「目的と目標」といったキーワードを説明してくださいました。次々にホワイトボードに分かりやすい図解が書かれていき、止まらないトーク。このトーク手法も識学にはしっかりとルール化がされているとのこと。特に目的の設定と理解の浸透、そこからの目標設定という段階や、目標達成のためのルール作り、役割定義の徹底と行動の重要性についてが印象的なゲストスピーチでした。
参加者の声(一部抜粋)
- 参加企業の皆様が、各自の会社の【目的】に向かうための情報共有がなされていた点がよかったです。このような研究会の場合、設けるための方法や、営業・マーケティングの手法の話によりがちですが、各自の理念実現のために参加をしている雰囲気が素晴らしい集まりだと思いました。
- 初めてお会いする方も何名かおられ、様々な情報交換ができたことが良かったです。
- 今後の雇用や、その後のスタッフ育成についてヒントをもらいました!人事、組織マネジメントの重要性とポイントも再認識できました。
-
「評価制度に向き合うきっかけになった」「識学が自社でも役立ちそう」「マネジメントは目的と目標の整理からだと納得」
-
林業ビジネスと地域づくりの最新情報が刺激になった
最後に
今回も、森林・林業のみならず企業経営全般、どの業界にも関わる“人と組織”を主軸に熱く語り合った研究会となりました。
小規模で密度濃く、毎回参加者からのフィードバックも丁寧に反映しながら、次回へと進化していきます。
次回開催予定
令和7年度も開催を予定していますが詳細は未定です。詳細が決まり次第、本ブログやメールなどでご案内をさせていただきます。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております!