
2025年11月4日(火)、静岡県浜松市にて開催された「浜松地域FSC・CLT 利活用推進協議会 木材利用連携部会」にて、4号特例縮小対応に関するアンケート調査の結果報告と、地域材のサプライチェーン構築強化に向けたワークショップを担当させていただきました。協議会に参加されている製材・加工事業者、流通事業者、設計建築事業者の内、約20社にご参加いただきました。
前半は「情報提供」
前半は全国の林業会における25年の振り返りと、後半のサプライチェーン構築にも関連するマーケティングフレームをご紹介しました。
業界全体を捉えた上で、市場や業界における「浜松市の位置」、「自社の位置」を認識いただけるように外部環境をお話させていただきました。
マーケティングについては数あるオリジナルフレームの内、今回は特に「法人営業方程式」を中心にご紹介しました。このフレームをお伝えする際には必ず「印刷会社にチラシ制作を依頼するとした時、どのような優先度で依頼会社を決定しますか?」という1つの質問を参加者の皆様に伺い、参加型で進行するようにしています。
今回は、価格、品質(デザイン)はもちろんのこと、実績(会社信頼)や担当者の対応が多かったのが印象的でした。
後半は「アンケート調査結果の共有」と「ワークショップ」
後半は、まず弊社の高田より、今年9月に実施した「浜松市 4号特例縮小対応に関するアンケート調査の結果について」ご紹介させていただきました。全体的に4号特例縮小における影響は一部にとどまっている状況ではありますが、少なからず申請に要する時間が長くなり着工の遅れや納期のずれが発生していること、地域材については、生産・在庫管理(安定供給)の面でまだまだできることやニーズがあることも理解いただいたところと思います。

最後には、グループに分かれてワークショップを実施。各業態の参加者が1つのテーブルを囲い、現状の課題感や他業態への要望(ニーズ)などを出し合った上で、まずチームとして何からできそうか話し合っていただきました。原木・製品の見積もりから供給までの納期の長さ、そもそもの発注時期の理想の共有から、お互いの現場に出向き疑問点を聞き合う事で解決できることも多い(情報共有が足りていない)など、各社の次のアクションに繋がるような意見交換も盛んにされていました。

参加者の声
講座終了後には、参加者からさまざまな感想が寄せられました。その一部をご紹介します
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Aさん:「改めて、国産材の歴史や情報を得られました。」
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Bさん:「アンケート集計に、それぞれの立ち位置、考えが良く出ていたと思う。」
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Cさん:「各業態の意見、立ち位置がありまとまらない部分もあることを知るというのも目的にあったように思うので、それも含めてよかったと思います。」
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Dさん:「地域材(浜松市産材)の利用をより進めていくためには、地域材の納期や価格提示、木材利用に関する勉強会開催を増やすようなことも必要と思います。」
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Eさん:「天竜材の魅力を全国にPRしています。次は使用を促す政策として建設地に関係なく補助金を出して利用をサポートしてはどうでしょうか。」
終わりに
今回の浜松市でのプロジェクトでは、各業態の現状や地域材に関する理解が深まる機会になったことと思います。今回を機に、是非アイデアとして出てきたことの実現や、サプライチェーン構築強化に向けて、まずはお互いの現場を知り合う機会を増やすなど自主的な動きが出てくればと思いますし、各業態の立場がありすり合わせが難しい時にもサポートできる体制もより強固なものになれば幸いです。
なお、弊社では同様に全国の地域での講演はもちろん、アンケート調査の設計やワークショップの実施も含めたサポートも可能ですのでお気軽にご相談ください。
過去の講演実績は弊社WEBページ(講演会・ワークショップ実績)よりご確認いただけます。







