令和7年度 第1回 「森林ビジネス」研究会&望年会を12月20日(土)に開催しました

令和7年度第1回経営実践研究会&望年会を12/20(土)に開催いたしました。

テーマは「さぁ、2025年を振り返り、2050年に向けて! 日経ヒットランキングから見る森林ビジネスの時流予測!」

全国からゲストを含め22名が参加。森林に関わる方々がメインでしたが、異業種からもご参加があり多彩なメンツ。

毎年恒例のヒットランキングから、“森林ビジネス”出版セミナー&最新事例、ゲストスピーチ「市町村と大企業の森林協定」、ビジネス最新報告など、内容満載の研究会となりました。


”森林ビジネス”出版セミナー

午前の部は、”森林ビジネス”書籍内容をベースに、各ビジネスの解説、書ききれなかった取り組みの紹介、それらから見えてくるマーケティングの考え方などお話させていただきました。

単に事例の内容を表層として知るだけでなく、経営視点でのレクチャーを加え、参加者の皆様からもさまざまなコメントがあり、森林ビジネスを深堀りすることができました。

参加者からは、

「明らかに経営者向けの内容で、非常に良かった。」

「林業の課題は、経営に不慣れである事は明らかなので、今後も継続してほしい。」

「参加者への問いかけをしながらのセミナーなので、自分ごととして考える事が多いのが良かった。」

という声をいただくことができ、満足度の高い時間になったようです。

 


各社近況報告

午後の部は、恒例「各社近況報告&自己紹介」からスタート。

ただの“事業の説明”ではなく、それぞれのチャレンジや考え方、来年の展望まで熱く語ってくださいました。

今回は事前に3分から5分程度のプレゼン資料を準備していただいたのですが、皆事業ポートフォリオを複数持つ林業関連の森林ビジネスを実践している各社の報告。様からの興味津々の質問もあり、2時間超えの濃い時間となりました。

それでも「各社報告が一番面白かった」という人も少なくない、研究会でも大事なコンテンツになっています。


古川ちいきの総研より

当社からは、ビジネス最新情報として以下の報告をさせていただきました。

・ネイチャーポジティブ最新動向、有識者の視点、必要な考え方
・安宅和人氏著『「風の谷」という希望』から考える地方創生
・視察報告“佐伯広域森林組合”

地方創生界隈で今年話題沸騰だった「風の谷」を当社ならではの視点で解説。

また循環型林業で知られる佐伯広域森林組合の視察報告では“植林”“人材”の視点に絞ってまとめました。

そして何よりネイチャーポジティブの最新動向と解説は、古川の人脈ならではのまさに“ここでしか聞けない”内容!森林をはじめ、世界的なホットワードとなっている“ネイチャーポジティブ”。ローマクラブの「成長の限界」(1972年)から、地球サミット、京都議定書に至るまでの脱炭素社会の流れ、及び生物多様性条約の枠組みから、現在における持続可能な開発とは何か。その流れを押さえつつ、かつての「チームー6%(京都議定書時代のお約束事)」と現在のSDGsと、それらとネイチャーポジティブは何が違うのか。古川から、書籍”森林ビジネス”の内容を振り返りつつ、古川の人脈からのヒアリングを取りまとめて、レクチャーをさせていただきました。

気候変動の枠組みの延長から、TNFDなどの企業評価の基準に加えられたということもありますが、我々が今後どんな世界をビジネスやライフスタイルを通じて創り出していくか?という問いとヒントにもなったかと思います。


ゲストスピーチ:輸送機器大手メーカー(ヤマハ発動機)様×徳島県三好市様

森林界隈で話題になった、ヤマハ発動機×三好市×九州大学の包括連携協定。

(参考:三好市WEBサイト:国立大学法人九州大学およびヤマハ発動機株式会社と包括連携協定を締結)

立役者であるお二方より、具体的なお話をしていただきました。

弊社も策定支援から実行支援をさせていただいている三好市森づくり基本計画「千年のかくれんぼ」の森構想を軸に、森林施策を積極的に進めていらっしゃる三好市ご担当者様からは、 目指すビジョンや連携で実現したい内容などを紹介。

ヤマハ発動機様からは、森林界隈で近年話題沸騰の森林計測サービスRINTO解説から始まり、「なぜヤマハ発動機が森林なのか?」「計測以外の森林での挑戦」などについて。

自分たちの地域で、会社で、そして異業種と連携したまさに”森林ビジネス”を考えるヒントがたくさんで、皆さん興味津々。

1980年前後のころ、HY戦争と言われた、HONDAとYAMHAのバイク販売のシェア争いで、その競争が過激になりダンピング状態になり両社が疲弊してしまった過去の経験を活かし、いまは“競争から共創”へと体現化しているといったエピソードもありました。日本のトップクラスの企業がなぜ、いま”共創”という世界を創っていくのか、その歴史から学ぶヤマハ発動機様の長期ビジョンをも知り、まさに胸が熱くなる時間にもなりました。


毎年恒例!ヒットランキング

大好評?!毎年恒例の日経ヒットランキング×林業・木材業界ヒットランキング。

今年で10回目となるランキングは以下のブログ記事からご覧いただけますが、皆さんのツッコミや情報も含めたライブ感は、まさにリアル参加ならでは。懇親会での発表になったこともあり、笑いあり学びありの楽しい報告となりました。

 

ちいきのブログ:2025年林業・木材業界ヒット商品ランキング!

ranking表


もちろん望年会は大盛況!

午前から丸一日の研究会のあとは、待ちに待った望年会!

盛りだくさんな内容、濃い各社報告でそれぞれの”顔”が見えたこともあり、初対面の方々もいらしたにもかかわらず、大盛り上がりの懇親の時間となりました。

研究会の時間とはまた違った、ビジネスのヒント、経営やマネジメントのヒント、何より楽しむヒント…皆様の笑顔と尽きない話題に、我々も幸せと感謝が尽きませんでした。

 


参加者の声(一部抜粋)

  • 森林ビジネスをどのように自分ごとと捉えているかで、いろんな視点も出てくることがおもしろいと思う。業種の違いからだと、違った感じ方があるんだと思い、新たな感覚を得られました。
  • 林業だけのセミナーでは聞けない話で、参加者に対してとても価値のある内容だったと思います。 今後も経営にフォーカスしたインプットをぜひお願いいたします。
  • 理念をもって森林経営を全力でやっていきたいと強く思った。自分の年表も作りたい。
  • 皆さまの伝えたい想いがとても伝わり、時間があっという間でした。 参加者のみなさま全員多角化事業をおこなっており、いろんなことに挑戦する大切さを感じました。
  • 研究会に行く前に、若手の働き方について悩み議論していたが、自分のポジション守備範囲はしっかりと守りつつ、自分の範囲外にもチャレンジしている皆さんの在り方からヒントと勇気をいただきました。
  • 私も既に30年超この業界にいますので知っていることも多かったですが、それでもまだまだ知らないこともあって、参加した価値は十分にあったなと思いました。

最後に

今回も量だけでなく密度も熱も高かった研究会。

多くは語りません、ぜひ一度ご参加いただきたいです。森林、木材、建築関係はもちろん、異業種の方もウェルカムです。

毎回、異業種からのご参加が複数名いらっしゃいますので、まずはお気軽に!

次回開催予定

次回開催は令和8年3月28日(土)@新大阪です。

詳細が決まり次第、本ブログやメールなどでご案内をさせていただきます。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております!