一般社団法人ウッディーラー豊田

【愛知県豊田市】地域材ブランド化と企業の役割の明確化

2023年9月10日、豊田市中央図書館にて開催された「ウッディーラー豊田 地域材利用セミナー(都市木出張セミナー)」にて、当社代表・古川が登壇し、全国の地域材ブランディング事例に関する講演と、ワークショップの全体ファシリテーションを担当いたしました。「ウッディーラー豊田」は、森林組合、製材業者、設計者、行政が一体となり、情報発信・ブランド管理・流通調整という三位一体の機能をもつ中間組織です。当社はこの立ち上げ当初から設計・運営に関わっており、豊田市の森林資源と都市のニーズをつなぐ“ビジネスのかたち”づくりを支援してまいりました。

【セミナーの特徴】


「理念」や「役割」を地域に浸透させるセミナー

本セミナーは、愛知県と豊田市が共催し、新たに発足した地域ブランド材利用のコーディネートや情報発信などを担う一般社団法人ウッディーラー豊田の理念や役割を広く伝える機会として開催されました。

講演では、当社が関わってきた「信州カラマツ」「高野霊木」「岩泉町の広葉樹」などのブランディング事例を紹介しながら、ブランドとは「見た目」ではなく「素材力 × 加工力 × 営業力」の総和であること、そして事業として成り立たせるには“出口設計”=マーケットとの接続が欠かせないという観点をお伝えしました。


「共通言語」としてのブランドと、企業が担うべき役割

特に企業においては、単に地域材を「使う」だけではなく、「地域資源をどう価値に変えていくか」という視点が重要です。

また、ブランドは、製品やサービスの背後にあるストーリーや選択の理由を明確に伝えるための“共通言語”であり、ブランドを元に発信する企業が、地域と都市をつなぐハブになり得ることを事前のインプットとしました。


[ワークショップ]都市と地域をつなぐ“実装”の議論

50名を超える関係者とのワークショップでは、「CRAFT WOOD」「MAKER WOOD」という2つの地域材ブランドをテーマに、具体的な活用アイデアを共有しました。

・森と施主をつなぐ住宅ツアーの構想
・ウッドデッキや公共建築へのブランド材利用の具体提案
・製品開発パートナーのマッチングの可能性 など

実務に関わる参加者が多いことで、すぐにでも実現につながるような、前向きな議論が交わされました。


地域材を“使うだけ”の企業から、“使って伝えられる”企業へ

本セミナーのように、地域材を単なる材料として扱うのではなく、企業のブランディングやマーケティングの活用方法を学ぶ機会は、企業にとって新しい価値創出のヒントとなります。

「理念」ある素材と向き合い、「利益」ある事業として継続させる。その挑戦に関心のある企業・事業者様は、ぜひご相談ください。