令和6年度に高知県本山町よりご依頼を受け、地域おこし協力隊の皆様を対象とした「起業・マーケティング講座」(全5回)を実施致しました。
本講座は、任期終了後の「独立・起業」や「地域に根ざしたビジネスの確立」を見据えたもので、経営の基礎からマーケティング、営業、会計、最終発表まで段階的に実践力を高める内容としました。
目次
【講座の特徴】
● 独立・起業に必要な「経営の軸」を探る
第1回目では、価値観や理念、利益の関係性、そして「やりたいこと・できること・やるべきこと」という3つの視点を導入。
「情熱=好き×憤り」や「利益なき理念は寝言」といった言葉をキーワードに、個人の動機や行動原理を掘り下げる時間となりました。
参加者の皆さんからは「理念と利益の関係が腑に落ちた」「頭の中を言語化する大切さに気づいた」との声が寄せられました。
● 実践に基づいたフレームワークで「事業」を描く
中盤では、「4つの事業ポートフォリオ」や「6つの働く悦び」など、10年以上培ってきた当社独自メソッドを用い、事業の全体像を整理しました。さらに「営業のスタイル」「チラシのつくり方」「販促の考え方」といった実践的なスキルも取り上げ、協力隊の皆さんが自身の活動や将来像を言語化していくプロセスを丁寧に支援しました。
● 「理念×利益」で持続可能な地域ビジネスを
本講座では、「理念と利益の両輪で走る経営」「一人称の言葉で語れる事業」「顧客の声を活かす営業」など、実践に根ざした経営の考え方を共有しました。
また「お金のブロックパズル」や「損益分岐点」「PLとBSの見方」など、起業に欠かせない会計知識の習得にも取り組みました。
全体を通して、「理念だけでなく利益も必要」「地域とつながるビジネスを考える」ことの重要性を実感する機会となりました。
● 最終回は「自分の言葉で宣言する」事業発表会
第5回(最終回)はこれまでの学びの集大成として、参加者自身によるビジネス発表会を開催。
地域資源や自身の強みを生かした事業構想が発表され、仲間や講師、担当行政職員との対話から深い気づきと共感が生まれました。発表に対しては「自分ごととして共に取り組みたい」「森林との循環が感じられる提案だった」といった声が上がり、行政担当者からも「任期中からこのような機会があることは非常に価値がある」と高い評価をいただきました。
今後は個々に経営を強化しながらも、今回の講座を機にお互いの理念ややりたい事業を共有しあえたことで、地域内で共に生活と活動を続けていく同志として、時には協働もできることでしょう。
● ご関心のある自治体様へ
弊社では、地域おこし協力隊の自立、起業・経営・マーケティング支援に関する講演・講座を全国で行っております。
実践的かつ、参加者の主体性を引き出す構成で、地域に根ざした人材育成と起業支援をご希望の自治体様は、ぜひお気軽にご相談ください。