秋晴れの空の下、奈良県吉野郡川上村にて、伐採体感ツアー。
200年生の吉野杉を伐倒する瞬間は、誰もが息を呑む光景でした。
吉野林業の特徴は、「密植」「多間伐」「長伐期」の3つで表されます。
地拵えの後、1ha(100m×100m)の敷地に1m間隔で約1万本の苗木を植えつける「密植」から始まります。
その後「間伐」を重ね、200年後に残される立木は約2%。
1万本植林されたうち、わずか200本となります。
つまり、この日伐採された200年生 吉野杉も、200本/10,000本のうちの1本。
ここに至るまでに幾度も人の手が加わり、間伐されてきた98%の木があったことになります。
200年生に到達するまでには、その間に生産される間伐材まで活かし、山へ還元すること。
そして大径木を伐ることのできる技術者を育てていくことが求められています。
”要するにこの地域の山とは、鑑賞林ではないのです。
経済林、いわゆる人の役に立つための山でありますから、
山と共に、これを守る後継者をいかに育てられるか、という 課題も抱えているのです。”
見学者に対して、ある山守はこのように話しました。
200年生吉野杉の伐採見学を通じて届けたかったことは、伐倒の迫力だけではないということ。
川上村を訪れた方々に、感じていただけるものがあったのではないでしょうか。
★伐採体感ツアー主催「吉野かわかみ社中」について:http://yoshinoringyo.jp/
★伐採者「中平林業」について:http://nakahira-ringyo.com/
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