弊社がご支援している木材流通店様(丸松木材様)の敷地内で、
木材に囲まれた中、地域の賑わいと自然の魅力にあふれる「イイネタマルシェ」が開催されました。

企業理念の発信や地域貢献を目指したこのイベント、
昨年度から第2回目の開催となりました。

★去年の様子はこちらからどうぞ!
【インターン生奮闘記:材木屋さんのマルシェ】(2013.9.28)

マルシェには、地元の朝市にも出店されている人気の店舗や個人を中心として、
衣・食・住にかかわる様々なお店が20店舗以上集まりました。

 

 

 

 

 

 

昨年のマルシェで「上棟体験」に使った建物は木材倉庫内におさまり、
内装はユニークな板張りとなり、一日限定のカフェ空間に生まれ変わっていました。

マルシェの店舗になっているテントは、もちろん「木」で、
プレカット加工したうえで社員の手で一つ一つ組み立てられていました。

店舗においても随所に、一般的なマルシェとは違うこだわりを感じさせます。

 

木の柔らかさ溢れるマルシェ店舗には、

石窯で焼いたパン屋さん、こだわりの大豆でつくる豆腐屋さん、
てづくりのお菓子屋さん、地鶏の焼き鳥、朝採れ卵と新米の卵料理、
挽きたて打ちたて湯がきたてのお蕎麦、
オリジナルの雑貨やアクセサリーのお店等など、

木材流通店として目指す理念、
人にとって本当に「いいもの」、自然素材や手作りに囲まれた暮らしを、
という想いを表現する店舗のチョイスとなっています。

 

 

キッズコーナーでは、木製の積み木やおもちゃで子供たちが一生懸命遊びます。

こちらは、この地域にしかない、伝統的なボードゲーム「カロム」。

 

そして今回の目玉は、流通店社員による「DIY工房」。

 

 

 

来場者に「木」に触れていただく機会として、
手づくり木製椅子やメッセージボード作りなど、
驚く程の大盛況でした。

スタッフを務めた流通店社員にとっては、
日頃は接点の少ないユーザーと接し、ダイレクトに反響を感じる機会ともなりました。

カホンプロジェクトにもご協力いただき、

流通店社員が立ち合い伐採してきたという、地元のスギを使ったカホンづくりも行われました。

 

健康や環境に配慮した、顔の見える生産者が作った
安心できる食品や小物のみならず、

木材にもこだわってみませんか?との提案を込めて、

今回のもうひとつの目玉ブース。

日本の各産地から、活きの良い木材が並ぶ「海鮮居酒屋」をイメージした展示コーナーも。

メーカーからの営業マンが直接来場者に製品の説明をします。

 

鮮魚が入ったトロ箱をイメージして、ヒノキやカラマツの葉を敷き詰めた箱に
”活きのいい”木材が並びます!

 

 

こちらは木材販売コーナー。
平常時も「魅せる在庫」として倉庫&ショールームを開放されていますが、
今回はマルシェの機会にお買い得な品ぞろえを即売。

まずは身近な小物からと、銀杏のまな板を買って帰られた女性陣もいらっしゃいました

工務店支援の一環として設けた工務店紹介コーナーでは、流通店社員からの推薦コメントを添えて、
木材にこだわる工務店をパネル紹介。。

倉庫内に出店されたカフェの飲み物を片手に、「こんなお家、良いなぁ」と、
マルシェに来られたお客様の住まい計画が膨らんだでしょうか?

 

なぜ、木材流通店がマルシェをするのか?

 

それは、木材に触れる場を通して、

地域の市民、地域の工務店たちとの絆を深め、

地域にあった、ずっともっと地域がワクワクするための

持続可能なライフスタイルを多く知ってもらい、

木材が好き!自然素材が好き!という潜在的なお客様との出会いの場を提供したいからです。
まさに本日、充実したイベントとなりました!

<来場者アンケートより一部抜粋>===================================

・去年に引き続き今年も、子供たちが一日中楽しませてもらいました。いっぱい木で遊べてボンドで、
何か作ったり
ペンキを塗ったり・・・というのは個人でははなかなか出来ないので、これからもやってもらえると嬉しいです。

内容の濃いものに仕上がっていますね。楽しませて頂きました。来年もお願いします。
 彦根を伝えるイベントに!

木材をふんだんに使っていて印象も良いし、温かみある雰囲気があり素晴らしいと思います。 

本日は丸松木材様のたくさんの種類の木材を見て感動しました。

木工や手作り手芸やスイーツ等、色々と見たり買ったり今後も楽しいイベントを期待しています。

展示の仕方や会場作りに細やかな工夫がたくさんあって面白かったです。 

 ・材木屋さんに来れる機会はなかなかないので、よいイベントだと思います。 

 ・とても楽しかったです。また来年も楽しみにしています。

 

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Posted by admin on 土曜日 10月 25, 2014 Under — プレミアム流通店, pick up, すべての記事, プロジェクト活動記

 

10月18日(土)に、京都林業大学校にて経営高度化コースⅡ第2回が開かれました。

 

林業大学校

 

本日のメニューは、

・選ばれる林業会社、素材生産業者とは?
・「住宅10ニーズ」 ~木材は10ニーズにどうこたえられるのか~
・ブランド化とはなにか?

弊社岩井が講師となり、5名の参加者の皆様とワークショップをしながら、
「自分で考え、意見交換する講義」となりました。

 

講義風景

 

まずは前回の復習から講義をスタート。

 

みなさまの働く原動力になる「好きと憤り」、経営をする時の心構え「理念と利益」とは?

林業大学校の講義に参加される熱心な皆様、各々の好きと憤りをしっかりとお持ちでした。

「山が好き」、「山仕事が好き」という好き=持続的原動力と、
「山の価値がなぜ認められないのか」、「林業がなぜ商売にならないのか」という憤り=瞬発的な原動力

二つの組み合わせが大切です。

 

お次は、「みなさんの名刺、何が書いてありますか?」

という岩井からの質問と共に、前回ご紹介したマーケティングの基礎「3C分析」を復習。
実は名刺には、自分のサービス、強みを端的に表現できる大切な場です。
名刺に何が書けるかをイメージしながら、自社の強みを改めて考えていただきました。

 

 

いよいよ本日のレクチャー、一つ目のテーマは、「選ばれる林業会社、素材生産業者とは?」

「自分が山主だったらどんな林業会社に仕事を頼みたいか?

ワークショップで考えながら、自社の強みについて、あらためて考えていただきました。

 

林業会社WS

 

まず、施業内容に関するニーズがでました。

  • ・作業が早い
  • ・壊れない道づくり…

さらに、顧客である山主への対応や、提案力

  • ・急な注文にもこたえてくれる
  • ・説明が丁寧で、コスト設計が明確…

原木を販売する技術

  • ・造材が適切
  • ・原木の売り先が適切…

また、会社としての大前提、

  • ・山のものを盗まない
  • ・事故を起こさない

当たり前ですが、大切にしたいことですね。

このほかにもたくさんの「選びたい林業会社」のポイントがたくさん挙がり、
最後に岩井から、「選ばれる林業会社・素材生産業者 3つのポイント」としてまとめました。

 

また、原木の売り先である材木店、製材所の場合、どんな会社が顧客に支持されているのでしょうか?
これは原木を売る山側の業界も、知っておくべき情報です。

顧客から支持されている会社は、実は木材業界も、ハンバーガー業界でも一緒です。
本日はファストフード店の例を引き合いに出しながら、

  • QCD+個人信頼+会社信頼

という当たり前の積み重ねが、選ばれる会社への近道であることをお伝えしました。

 

 

 

お次のテーマは、「住宅10ニーズ」
住宅は、木材の最終製品の一つですが、いったいどんな家づくりが求められているのでしょうか。

こちらもワークショップをしながら改めて考えてみます。

たくさんの不動産広告が、本日のテキストです。

 

住宅ニーズWS

 

住宅ニーズWS

 

現在都会住まい派と、田舎住まい派に分かれて、意見をまとめたところ、
たとえば、同じ「快適性」というカテゴリーでも、重視するポイントに明らかな違いが現れました。

  • 都会派が求める快適性=家の中の快適性(室内の静かさなど)
  • 田舎派が求める快適性=趣味を楽しめる家や庭の広さ

想定しているライフスタイルの違いで、住宅ニーズがまったく違いますね。

 

このような住宅ニーズを押さえることで、あらためて「木材が施主に提供できるモノ、コト」が見えてきます。

施主のニーズにこたえるために、どんな課題を克服しなくてはならないのか。
あるいは、住宅の快適性、安全性にたいして、何ができるのか。
新しい木材の活用方法も見えてきます。

 

最後に本日のまとめとして、「ブランド化とは何か」、についての講義。

「高級感のある○○コーヒーと、ラフなスタイルの××コーヒー。二つのチェーン店のどちらがブランドですか?」

身近な喫茶店の例を引き合いに、あらためてブランドについて考えます。

高い価格で取引されるブランド品の共通点を振り返り、まとめとして、
「ちいきの総研流 木材業界 差別化7要素」をレクチャーいたしました。

 

今回は、徹底的に顧客目線立って、木材業界を振り返りました。

顧客のニーズを知ること。顧客に支持される「ブランド」について知ること。
その先に、自社の強みを活かした商品の開発や、情報発信があります。

木材業界では、「京都府産材」のように、新しく名前を付けて、ブランド化する動きが活発化していますが、
基本は顧客目線を忘れずに、木材ビジネスを展開していきたいですね。

 

次回(第3回)は、11月15日(土)の開催となります。
テーマは

○4つの事業

○価格設定と原価管理

○六次産業化とは何か

となっており、ゲスト講座としてビジネス法務に関するレクチャーも行います。
引き続き、よろしくお願いいたします。

Posted by admin on 土曜日 10月 18, 2014 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 講演&研修 報告

 

こんにちは。インターン生の野坂です。
もう、10月も半分が過ぎ、インターン開始から半年と半月が過ぎました。

 

大学を休学している私は、毎日がインターン業務。
出張に同行させていただいたり、オフィス業務のお手伝いや、セミナーのスタッフもさせていただき、
議事録の作成、資料作成、1分スピーチ…色々な業務を経験しました。

仕事としての成果物は、求められる完成度も、必要なスキルも、
学生のレポートとは、全く別物。

毎日が勉強の日々とあって、時間はあっという間に過ぎていきます。  

気がつけば冬の足音が近づきつつあります。

 

奮闘記上半期

 

 

この半年の間は、新しい出会い、新しい経験が満載でした。

 

インターン生活の中で、度々お邪魔している吉野林業発祥地・川上村。
林業再生に向けた会議のお手伝いだけでなく、林業の現場、木材加工の現場にお邪魔させていただき、
「吉野林業」という日本の林業発祥地で、美しい森、美しい木に触れられたことは、
林業を初めて学ぶ私にとって、とても重要な経験です。

 

さらに8月には川上村主催の「地域づくりインターンシップ生」としても2週間滞在。
村の皆様に大変親しくしていただき、日本の山間部の魅力や課題を肌で感じました。

 

川上村

(川上村の美林、吉野林業らしい真っすぐな幹)

 

吉野杉

(年輪が密で美しい吉野杉を、樽丸用にミカン割。吉野林業のルーツ)

    

 

川上村インターン

(地域づくりインターンの仲間と、スギ林を歩く)

 

川上村インターン

(川上村名物「吉野川にかかる虹を橋から見下ろす」の図)

 

また、古川ちいきの総合研究所主催の研究会、セミナーで議事録・テキスト作成をお手伝いする傍ら、
熱いハートをお持ちの経営者の方々、林業への問題意識の高い同世代の方々と、
日本各地の林業事情、新しい事業について、教えていただきました。    

 

人生の先輩方からは、林業だけでなく、
働くこと、人生のことについても学ぶことがたくさんあり、これも貴重な経験です。

(いつも大盛り上がりの懇親会の様子をお見せできず、残念です…)

 

セミナー

(東京でのセミナーの様子。他のインターン生とのチームワークです。)

 

オフィスでは、
先輩陣に林業、マーケティング、仕事の基本について指導していただき、
山や、製材所では、
現場のプロの皆様に、林業・木材の知識、日々の業務についても教えていただきました。    

 

原木市場

(最高級の原木品質を誇る原木市場)

 

 

川上村

(川上村の山は、一面が吉野杉。)

 

今年の4月から、林業について学び始めた私ですが、
第一線で活躍している方々に直接お会いでき、
林業の面白さ、楽しさ、そして現実の厳しさをも教えていただきました。

大学の林学科に進学しても、得られなかったであろう学びです。

同時に、これから林業を盛り上げていこう!という方々にお会いできたことで、
林業は逆風だけではなく、追い風も吹きこみつつあると感じています。

私も微力ながらも、追い風の一筋になりたいものです。 

 

今年度も残り半年となりました。
気持ちは新たに。過去の経験は忘れずに。

 

今後ともよろしくお願いします。

野坂恵

(古川ちいきの総合研究所インターン制度の概要はこちら

Posted by admin on 金曜日 10月 17, 2014 Under — インターン生奮闘記, pick up, すべての記事

10月11日(土)に、京都府立林業大学校の社会人向け講座「経営高度化コースⅡ」が開講しました。

 

京都府立林業大学校(外観)

 

京都府立林業大学校は、平成24年に、西日本初の林業大学校として設立され、
今年の3月に1期生の皆様が卒業されたばかりです。

この度、弊社古川と岩井が講師を務めることになりました講座は、
社会人対象の研修科に設置されているものです。
昨年度にひきつづき、全5回にわたり担当させていただきます。

今年度は、「マーケティング力強化研修」という題で、昨年度の「マーケティング力養成研修」からのステップアップとしての位置づけでもあります。

マーケティングフレームやブランド化ノウハウの習得、情報発信の理論と実践に取り組みます。

 

第1回の本日は、6名の受講生の皆様とスタートです。
府内の林業会社の経営者、森林組合、京都府研究施設など
立場も年齢も様々ですが、みなさまお忙しい中お集まりいただきました。

 

初めに京都府庁の江原様から開講のご挨拶を頂きました。

最近は地域産材への注目度が高まりつつあり、京都府も積極的に京都府産材の普及に力を入れていること、
今回の講座を期に、受講者同士のつながりを強め、京都府全体のPR力を高めていただきたい、
と、激励のお言葉を頂きました。

 

開講挨拶

 

その後、受講生の皆様と講師の自己紹介をいただき、開講です。

講座の初めに、皆様にご質問。

「経営とは何でしょうか。」

「マーケティングという言葉と、セールスの違いをご存知でしょうか。 」

受講生の皆様参加型で、ともに経営やマーケティングについて考え
フレームを用いて定義を確認いたしました。

 

講義風景

 

経営とは、
①企業がもつ資源の最適配分をし、②顧客の定義と顧客に対する付加価値の創造をし、③それを持続させることといえます。

たとえば、経営資源であるカネ、モノ、コト、ヒト・・・これは無限大にあればいいのですが、
実際にはたとえば社員が5人、林業機械が3台しかない、資本金が100万円しかない、
という状況下で、どのように配置し稼働すれば最大限の価値を生み出せるのか。

これを考えるのが「経営戦略」であり、

経営力とは、それを判断する能力を高め、持続させる力の事です。

(逆に経営資源が無尽蔵にあるほど悩んでしまうということもあります)

 

その経営資源の最適配分をしながら、顧客の創造をするための営みが、マーケティングです。

今日のビジネス界が不足している問題は、商品の不足ではない。顧客の不足だ。

という、かのコトラーの言葉通り、木材業界に限らず、顧客を生み出すためのマーケティングは、
経営者にとって、今後ますます重要になるものです。

まずは経営者自身が「顧客をつくる」ことの重要性を理解し、
そして従業員も経営的な視点を持つこと。

まだまだマーケティングコンセプトが浸透していない林業界における課題です。

 

また【マーケティングの基礎】といたしまして、

おなじみの4つのマーケティングフレームをご紹介。

・消費の3要素と、商品/市場のライフサイクル
・売り方のテクニック 代替財と補完財
・流行り廃りを決める「地と図の関係」
・自社の強みを見つける「3C分析」

身近な具体例を紹介しながら、モノが売れる法則を探しだしていきます。

木材も一般消費財と考え、飲食店広告、携帯電話の形の流行り廃りなど、
身近な製品からの学びを、木材の販売方法、製品開発にも応用します。

皆様も身近な所で、マーケティングの法則・ヒントを探してみてください。

例:「木材+間接照明」という補完財の可能性
(参考:http://daisukefurukawa.blog18.fc2.com/blog-entry-889.html

 

講義風景

 

本日は、さらに林業へ一歩踏み込んで、【林業事業体の5つの顧客】を整理し、
林業事業体が「マーケティングをすべき対象」を明確にしました。

林業会社の顧客とは、

仕事を委託してくれる山主
木を買ってくれる業者
木材を支持してくれる消費者
会社に就職したい(将来の)人材
会社をサポートしてくれる行政関係

この5つの顧客に、情報発信する必要があります。

顧客が誰かを定義したうえで、的確なメッセージを持ち情報発信を行っている事例を、
さいごに
岩井から紹介させていただきました。

 

改めて確認したいのは、

・人生成功の3要素
・経営成功の3要素
・情熱方程式
・成功に導く目標設定(SMARTの法則)

 イチロー選手、石川遼選手など、一流選手と呼ばれるまでになった方々の小学校の卒業文集を拝見すると、

「いつまでに、○○になる」という具体的なビジョンがしっかりと明記されています。
この具体的な目標設計があるから、日々の努力(基礎練習)が継続できたのでしょう。

 

本日はマーケティング実践の前の基礎固めとして、経営とは何か、マーケティングとは何かについて、
皆様と考える機会を儲けさせていただきました。
日々の業務に追われてしまうと、自らの原点や、自社の社会的な役割について忘れてしまいがちですが、
それを思い起こすきっかけにもなれば幸いです。

 

次回以降は、本日の基礎の上に、具体的なマーケティング術、情報発信の技をご紹介する予定です。
今後とも、よろしくお願いいたします。 

 

Posted by admin on 土曜日 10月 11, 2014 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

「林業のリ・デザイン」
〜一次産業すべてに通じる、暮らしと経営のプロデュース論〜

2014年10月9日 広島経済同友会 第一次産業を考える委員会にて
弊社代表古川が
「林業のリ・デザイン」〜一次産業全てに通じる、暮らしと経営のプロデュース論〜
というテーマにて講演を致しました。

会場には約30名の会社や団体役員の方に多くお集まり頂きました。

※広島経済同友会様とは
昭和21年4月設立
企業経営者・幹部の個人参加を原則とし、様々なテーマについて調査・研究・討議を行う。
現在は林業をテーマとした活動を進めており、約800名の会員が在籍中。

 

■ はじめに
広島経済同友会様では現在、林業に関する提言をすべく様々な講師を呼び、議論を進めています。
今回、弊社では、「林業というとどんなイメージか?」という話題提供から始まり、
具体的な事例や質問を織り交ぜ、
他の一次産業にも通じる経営やマーケティングの視点を掛けあわせながらお話しました。
「林業×マーケティング」という視点はまだまだ業界に浸透していないもので、
ユニークな講演であると好評を頂きました。

冒頭では、三浦しをん原作の「神去なあなあ日常」が原作の、
今年話題の映画「ウッジョブ!」や、
矢口監督も寄稿いただいた古川編著「森ではたらく!27人の27の仕事」についても紹介をし、
最近の林業への注目度の高まりをご紹介しました。

林業とはどういう仕事か、という素朴な疑問にお答えすべく、
はじめて林業に触れる方に知っていただきたいポイントについて、
以下に改めてまとめてみます。

■ 林業はどうあるべきか
よく聞かれる質問として、日本の林業はどうあるべきか?それに対する答えはありません。
「日本のラーメン業界はどうあるべきか?」という質問と同じです。
店ごとに独自のスープや麺があり、こだわりがある。
林業界も同じく、あくまで人や個々の企業がベースとなり、成功しているといわれる地域でも、システムではなく「人」がポイントです。

■ 林業の多様性
好きな魚は?と聞かれれば答えられる方が多いですが、木はそもそも種類さえ知られていません。
○○牛と聞かれれば有名な肉牛産地が思い浮かびますが、
○○杉と聞かれると答えられない人も多いものです。

産地や生産方法も様々な日本の林業、まずはその多様性を知っていただきたいと思います。

■ 林業をとりまくキーワード
林業の特殊性を知るためのキーワードをご紹介しました。
「林業のカ・レ・シ」(3つの特殊性)とは?
近年よく聞かれる「バイオマス」という言葉が、真に意味するものとは?
どちらも重要な概念で林業を知る上で知っておきたいキーワードです。

■ 市場規模
林業の市場規模は4,000億円(うち約半分は栽培きのこ)であり、それに対して農業は8兆円、漁業は1.4兆円。
しかし、森林には貨幣流通していない価値があります。その価値とは?

■ なぜ森ではたらくのか?その価値について
森林の価値は市場規模以上のものであり、森林の多面的機能や生物多様性保全といった価値が注目されています。
某シンクタンクの試算ではその価値は日本全体で70兆円以上とも。最近ではその価値を知り、「山を持っているが、どうすればよいか」という問い合わせも非常に多くなってきています。

 

参加者の中にも、「実家に山を所有しているがどう扱えばよいか」
といったお悩みを抱えた方も多く、
業種を問わず、日本人にとって「森」とは切っても切れない存在であることを改めて実感させられました。

長時間の講義にも関わらず、ご出席頂いたほぼ皆様と共に懇親会へ進みました。

林業に直接的に関係のない事業を経営されている方も大変な関心をお持ちで、
私にとっても異業種視点をいただき、非常に熱い議論となりました。
以下にセミナーご参加者様からのアンケートを、一部掲載させて頂きます。
===
■ 商業施設経営 A様
林業の現状と何が足りないか、何が必要か。あらゆる業種に共通する考え方で説明を受けたことは大変わかりやすかった。
+++
■ 観光業 B様
環境を活かした仕事を創りたい。美しい森を作って、里山ツーリズムの創造へつなげていきたい。サスティナブルな国家づくりに森は不可欠と再認識した。
+++
■ 不動産業 C様
祖父の山をどうするかで、悩んでおり大変勉強になりました。
+++
■ 金融業 D様
「情熱方程式」にあるように、自身や周りの人間にもっと憤りを持たせる働きかけを行って生きたい。これによって様々な活力が生まれてくると思います。
+++
■ IT関連 E様
まずは自分の山の価値を知り、自分と地域のためにどうしていくべきか考えるところから始めたい。
+++
■ メーカー F様
原体験により、林業に関する理解を深めたい。
+++
■ 建設業 G様
林業がどうあるべきかを論ずるのが無駄な事を理解。まずはConsumerを見た上での今後のビジネスをどうしていくのかを考えたい。
+++
■ 印刷業 H様
自社の商品に意味付けをし、物語を創り、ツール創りをしていきたい。
+++
■ コンサルティング業 I様
マーケティングの基本・実践と情熱方程式がとても参考になりました。
+++
■ 教育関係 J様
理念と利益、3C、消費の3要素を自社のために役立てたいと考えました。自分の山を所有していますが、その市場価値の低さに残念な思いを抱いておりました。
+++
■ デザイン業 K様
消費の3要素が面白かったです。まちづくり事業を考えており、またお話を聞かせて下さい。
+++
■ 放送関係 L様
実家の林の整理をしてみようと思いました、家を建て替える際には木造を考えています。
+++
■ メディア関係 M様
利益なき理念は寝言 とならないようにしていきたい。

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Posted by admin on 木曜日 10月 9, 2014 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

東京国産材ビジネスセミナー第4回を、10月4日(土)に開催しました。

 

今回のテーマは「ニッポンの住宅動向」
木材利用の一番川下、住宅業界にスポットを当てて、
日本の住宅市場動向の予測から、家具・インテリアとしての木材活用事例まで、
最新情報をお届けいたしました。

本日は7名の方にご参加いただき、
参加者の皆様からも次々と意見が飛び交うセミナーとなりました。

 

セミナーのトップバッター、弊社顧問の小林からは、
「知っておきたい住宅不動産の読み方と紛争事例~求められる説明義務の考え方~」

住宅不動産の読み方と紛争事例

 

・住宅業界の市場動向 ~市場縮小と新規参入の動き~
・住宅業界はなぜトラブルが起きやすいのか?
・紛争事例にみる「説明義務」と、紛争事例から学ぶ「トラブル回避の契約方法」

建築業界の生々しい裏話も交えながら、企業コンプライアンスについてレクチャー。

消費者が購入してから長く使う「住宅」という商品は、
お客様のこだわりも大きく、ちょっとした欠陥も目に付きやすい、
根本的にトラブルが発生しやすい製品です。

顧客との十分かつ慎重なやりとりと、契約書類の重要性が浮き彫りになりました。

 

お次は弊社古川より、「日本の住宅動向」をテーマにレクチャー。

最近、都会生活をしていても、木材に触れる機会、増えていませんか?
今回紹介させていただいた、国産材バーカウンターの納材先は、池袋の駅近くにできた
新たな商業店舗WACCAの中にあるお「寝かせ玄米」の店です。

木材は「おしゃれ」、「上質」、「やすらぐ」空間を作る素材として、注目を集めています。
食⇒箸⇒器⇒机への自然素材へのこだわり。ぜひ、池袋へお越しの際は足を運んでみてはいかがでしょうか。
(寝かせ玄米おむすび いろは 
http://www.omusubi-iroha.com/

 

 

 

 

一方で、木材の主要な用途である住宅ですが、
最終製品の住宅について、みなさんどれくらいご存知ですか?

 

・在来工法、ツーバイフォー、プレハブ…様々な工法の違いとは?
・家の中で、どこに、どんな形の材が必要とされているのか?

新築着工棟数の減少に伴い、木材の需要が小さくなっている!と騒がれていますが、
いま、どんな家が求められているのか、その詳細を知ることで、
木材が担える役割、木材が戦えるフィールドが明らかになります。 

日本の住宅動向

 

 

ここでミニレクチャー、「リノベーション、木製家具、コモノ、インテリアの最新動向」 

木材の出口として「家具、インテリア」も忘れてはならない存在です。
建築の世界より、家具の世界で活躍している木材の種類は、圧倒的に多くなります。

そこで本日は、有賀建具店さまから頂いた「木材サンプル」を使って、「建築&家具用材ワークショップ」を開催!

建築・家具用材WS

 

身近に使われている国産材のうち、今回は約20種類をご用意しました!
樹種によって異なる、色合い、木目、杢(もく)、香り、重さ、硬さ…
個性豊かな木片の名前クイズに皆さん四苦八苦。
「いつも使っているお椀がケヤキだから、ケヤキは分かる!」という方も。

続いて、この個性豊かな木材を上手に調理している、国内の素敵な家具メーカーをご紹介。

「お洒落、使いやすい」木製の家具は、木材好きでなくとも欲しくなるものです。
消費者が欲しいと思う商品を作る、というものづくりの基本精神を忘れないことが、
木材の消費拡大につながるのです。

 

それは住宅も同じです。

本日の住宅レクチャーのまとめ、「住宅10ニーズと国産材利用工務店の営業ノウハウ」

顧客に支持される工務店は、「顧客の住宅10ニーズ」に対して明確な説明ができ、
10ニーズに応えるための「家づくり6つの設計」をしっかりと組み立てています。

家は一生に一度のお買いものですから、顧客からのニーズは膨らみます。
さらに、家づくりは材料仕入れから設計、施工方法まで、
決まった方法がある商品ではありません。

たくさんのニーズを分析・整理し、
それぞれに応えるための方法を、丁寧に組み立てことで、
顧客満足度の高い家づくりが可能になります。

 

住宅レクチャー

 

本日の最終レクチャーは、「経営マーケティング実践編:B to BとB to C 」

営業のなかには、
B to B(法人営業)とB to C(顧客営業)の二つがあることをご存知でしょうか。

セミナーでは「営業の5つの基本ノウハウ」を整理し、
B to B 、B to Cの営業テクニックの違いを解説。

最近、異業界ではB to Bビジネスで大きな市場を作りだす企業が増えており、
木材業界の中でも、B to Bビジネスに、業界を変えるヒントが隠れています

 

セミナー後の懇親会では、木材利用のこれからについて、引き続き熱い議論が交わされました。

 

 

以下にセミナー後の参加者の皆様からのアンケートを、一部掲載させていただきます。

=== 参加者様アンケート ===

■ 農林公社 A様

家具、建具用材のシェアは木材消費の1%ということを知り、木材利用の主流は新築市場ということを知りました。セミナーで「即時処理」のお話をきき、自分を律していくことが課題だと感じました。

+++

■ 林業家 B様

紹介していただいた工務店のショールームを見て、木と光のコラボに惹かれました。ぜひ広めたいです。

+++

■ 旅行会社 C様

法務関係の最新情報を提供していただき、また、家具材の注目メーカーを押さえて紹介していただき、ありがたいです。住宅の構造、工法を分かりやすく理解できました。近年、某会社で、梁桁の国産材比率が2~3割近く高くなってきたということが、嬉しい驚きです。

+++

■ IT関連 D様

営業講座は内容が充実しており、別枠で開催してもいい良いと思うような内容でした。木造住宅のトラブル事例やチラシ、リノベーション市場における木づかい事例など、知りたいことがたくさん出てきました。

+++

■ 建材メーカー E様

住宅はよく知っているカテゴリーだと思っていましたが、各工務店、店舗の事例・解説がとても分かりやすく、勉強になりました。「営業の5つのポイント」で、改めて基本を確認できました。早速月曜日の朝礼で話します。このセミナーでは、毎回「自身の仕事のあり方」を考えさせられます。ありがとうございました。

+++

■ 公務員 F様

業界地図の最新アップデートをさせていただきました。増税後の落ち込みで今後どうなるか注目したいです。セミナーに何度も参加することで、営業のポイントなど、おさらいができるので良いと思います。次回のセミナーも参加したいと思います。

+++

■ 公務員 G様

B2B,B2Cについて、異業界の流通も教えて頂いたことは、コトラーのマーケティングコンセプトの本で最近読み、タイムリーな話題でした。多種多様なお客様の安心、安全ニーズを満たす仕事としての、住宅、製材、林業の重要性について、思いを改めました。

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次回の東京国産材ビジネスセミナーは、

毎年恒例の、「2014年度11月現地研修会」
(東京国産材ビジネススクール+大阪経営実践研究会の合同開催となります。)

 

第6回目の開催となった今年は、九州北部を巡ります!

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古川ちいきの総合研究所 主催
国産材ビジネスセミナー 11月現地研修会

日時:11月24日(月・祝)~25日(火)

■場所:福岡集合・解散、日田市周辺で現地研修

■スケジュール 

23日(日)

  • ●福岡・中洲(前夜祭?!)

24日(月/祝)

 

25日(火)

  • ●原木市場見学

  • ●瀬戸製材 日田十条
  • 大型製材、ミズダス製品、新生産システムを見学します。
  • http://www.b-net.kcv.jp/~seto/

  • ●トライウッド
  • 三セク、製品加工、森林整備、丸掛け乾燥を」見学します
  • http://www.try-wood.com/

  • ●マルマタ林業
  • 社長は「森ではたらく!」著者でもあります。日田杉の山林見学をします。
  • http://www.marumata-f.com/

 

次回もみなさまへ業界の最新事例をお届けして参りますので、乞うご期待ください!

 

Posted by admin on 水曜日 10月 8, 2014 Under pick up, セミナー報告, 国産材ビジネスセミナー(東京)

 

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国産材ビジネスセミナー第4回は、10月4日(土)開催!!

次回は木材をエンドユーザーに届ける「住宅業界」について
基礎編から、明日から使えるビジネス実践編までをお送りします。

参加者募集中! はじめての方もお気軽にお問い合わせください。

 

■日時:10月4日(土)14:00~18:00 +懇親会
■場所 東京都港区新橋2-12-15 田中田村町ビル5F (新橋駅から徒歩4分)

テーマ:

「ニッポンの住宅動向」

●ニッポンの住宅動向

  • 工務店業とは何か?
  • 住宅の構造と工法/部材 -樹種と加工-
  • 住宅10ニーズと国産材利用工務店の営業ノウハウ
  • 公共物件、マンション、リノベーション
  • 木製家具やコモノの最新動向

●経営マーケティング 実践編

  • B to B/B to C 営業とは何か
  • チラシ作製の7つのポイントとDMマーケティング
  • 行列をなす「地域ブランド工務店」の作り方

●法律・契約 実践編

  • 公共建築木材利用促進法
  • 省エネ法
  • 不動産広告の読み方

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■受講料:おひとり様13,000円(税込)

■お申込みについて

ご参加をご希望される方は、
・メール(info@chiikino.jp)
・FAX(06-7878-6326)
・お電話(06-7878-6376)にて

いずれかにより、以下の項目をお知らせください。

1)お名前
2)ご所属
3) お電話番号
4)メールアドレス
5)懇親会へのご出欠

お申し込み後、折り返しお支払方法をご案内させていただきます。

なお、懇親会のみ参加したいという方はお断りさせて頂きますのでご了承ください。

★国産材ビジネスセミナーの概要はこちら★
https://chiikino.jp/?p=2656

Posted by admin on 土曜日 10月 4, 2014 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, pick up, すべての記事, 国産材ビジネスセミナー(東京)

 

地域ビジネス実践塾

今回で最終回となる、「川上村地域ビジネス実践塾」(全5回)を開催しました。

お仕事の合間を縫って、4名の方に参加していただきました。
皆勤賞の方も、ありがとうございます!

 

実践塾の前に、前回の南山城村の視察報告
あらためて、地域ビジネスを促進するためのヒントや、官と民の協働の在り方についても意見交換がされました。
企業の自主性を尊重しながら、
協業型で行う、
お墨付きを与えることで企業信頼を高める、といった支援の方法が考えられました。

「地域ビジネスにおける行政と民間の、協業のあり方とは?」
という疑問は、今回のセミナーを機会に答えが見えてくるのではないでしょうか。

 

続いて、これまでにご紹介したマーケティングフレームを振り返りながら、
参加者の皆様それぞれのビジネスプランを発表&ディスカッション!

地域ビジネス実践塾

 

お客様に手に取ってもらえる新しいデザインとは?
圧倒的に大きいライバル企業との差別化は?
地域企業の知名度アップ戦略とは?

皆様の将来ビジョンを見据えたディスカッションでは、
参加者同士でアドバイスが盛んに交わされました。

自社の強み・課題は自分では見えにくいものですが、
同じ地域内の他社だからこそセールスポイントが見え、
経営戦略のうえで重要な視点になります

 

さらに後半のレクチャーとして、

●大規模競合他社と戦う方法 ~日露戦争のT字戦法に学ぶ~
●顧客を増やすための現代式・情報拡散ルート

有名企業の事例を紹介しながら、
地域の商品が、大手企業に負けない知名度・人気度を獲得する手段を考えました。

近年、購買意欲を大きく左右するようになっているネット上の口コミ、SNSの活用も、
地域ビジネスの成長には欠かせないものになっていきます。

 

今回が最終回ということで、セミナーの最後に、
企画・運営を担当をして下さった川上村役場地域振興課長より、参加者の皆様へご挨拶を頂きました。

課長が最も強調されたのは、「これが終わりではなく、始まり」ということ。

参加者の皆様が、本セミナーで「これだ!」と思ったアイデアをこれから実践し、
成功を積み重ねていただくことが、
地域ビジネス実践塾の目的でありゴールとなります。

これから始まる村内事業者、役場、商工会の皆様の協力を、
弊社も全力でサポートさせていただきたいと思っております。

経営的な相談、セミナーの相談など、疑問・要望・相談などがあれば、
御遠慮なく、弊社までご連絡ください。

 

最後に、お忙しい中ご参加いただいた皆様のおかげで、
本セミナーを無事に終了することができました。
ありがとうございました。

 

Posted by admin on 金曜日 9月 12, 2014 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, セミナー報告, 講演&研修 報告