国産材ビジネスセミナーin東京も、今年度第3回目の開催となり、

今回のテーマは林業(川上)から下って、製材業・木材流通業です。

 

まずは基礎編のレクチャー。

「4寸角3m杉の柱を100本挽くとき、原木は何㎥必要ですか?」

といったクイズ形式で、製材において重要な「歩留まり」の考え方を学びました。

 

そこには、

・製品歩留まり(体積)

・原木歩留まり(欠品率)

・山林歩留まり(立木品質)

 

という3つの歩留まりを考える必要があります。

単純に体積を掛け算していくだけではなく、
実際には原木段階での欠品や、
山林において利用できる立木の比率など、

現実に即した計算が必要になります。

 

いかに歩留まりを高めていくか、
製材という仕事の奥深さを感じていただけたのではないでしょうか。

 

つづいて、木材流通に関して、

大きく3パターンに分けられる流通構造や、
マーケティングのトレンドについてお伝えしました。

 

そして今回、とくに参加者からのご期待が高かったのが、ゲスト講座です。

特別ゲストとして、株式会社インテレクツ 代表取締役  茨木 康雄 氏 をお招きし、

輸入材の流通構造や世界のマーケットについてご講演をいただきました。

 

茨木氏は、ナイス・カナダ代表、Trans-Pacific Trading代表を歴任し、
国内外で長年にわたり木材の製品開発、流通開拓を手掛けたスペシャリストです。

現在は流通をサポートする情報(IT)システムサービスを手掛けておられます。

 

「外材に押されて国産材がだめになった」論がよくきかれますが、本当にそうでしょうか?
そもそも「外材」とは何でしょうか?

海外のメーカーや外材の流通構造、ビジネスルールを知って初めて、国産材の経営戦略も分かるはずです。
(たとえばどんなプレーヤーがいるのか知らないままに「外材」とひとくくりにして語ることは、「太郎vsマイケル」の試合を「太郎vsカナダ人」というあいまいな仮定で作戦会議しているのと同じです。)

 

 

まず会場を驚かせたのは、

「外材は負けです、外材に勝ち目はない」

 

という、冒頭の茨木様のお言葉でした。

 

その意味について、輸入材流通の基本や実情を交えてご解説いただきました。

 

以下、茨木様のご講演をもとに、弊社で3つの切り口から整理させていただきます。

 

【1】そもそも誰と戦っているの?~外材とは何か~

①どこの国?

森林・林業白書にも公表されている、日本の主な木材(用材)供給元を見れば、

2013年は

・国産材28.8%

輸入材は、

・米材(アメリカ、カナダ)18.9%

・欧州材9.1%

・南洋材8.7%

・北洋材(ロシア)3.3%

・その他31.6%

 

となっています。

まずは「どこの国」から輸入しているのか、知っておきましょう。

また、

木材輸入量を見れば、2003年から2013年にかけて、丸太は約12,600㎥から約450㎥に減少、製材品も約1,400万㎥から約1,200万㎥に減少しています。
輸入材のシェアは下がってきていることが分かります。

 

(表:林野庁HPより転載
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/26hakusyo_h/material/m04.html)

 

②世界の主要プレーヤーは?

国内の主要な製材メーカーの名前は、ご存知の方も多いと思います。

いっぽう、海外はいかがでしょうか?

 

製材量の世界ランキングを見ると、

1位 West Fraser Timber(カナダ):790万㎥
2位 Canfor(カナダ):690万㎥
3位 Weyehaeuser(アメリカ):645万㎥
4位 Stora Enso(フィンランド):596万㎥
5位 Georgia Pacific(アメリカ):430万㎥

となっています。

それぞれに樹種や得意な製品も異なります。

プレーヤーを知ることで、より具体的に「外材」をイメージすることができます。

ちなみに日本企業では、23位に中国木材(160万㎥)がランクインしています。

 

【2】「外材神話」は本当??

なぜ国産材が輸入材に負けたのか、を論ずるときに、

「外材(輸入材)は、品質がよく、納期がばっちりで、価格も安いから!」

といわれます。

 

しかしこれは、誰の目線から見るかで変わってきます。

実際に、木材輸入商社からすると、
輸入材も、注文したものが納期通りに来ない、規格外のものが混ざっている、傷んでいるということがあります。長期間のビジネスなので多額の資金も必要です。

また船で輸送してくるため、実際には注文してから半年かかって納品され、現金の回収に一年掛かります。国内に膨大なストックを持つことで、納期対応が可能となるのです。

価格については、為替の変動により読めない部分が大きくなっています。

改めて実情を見てみると、従来は日本の「商社」の力により、
安定的に供給されていた部分がある、ということが窺えます。

 

しかしもちろん、世界のトップ製材メーカーは、
最新の機械を導入した品質の向上、輸出先の動向を見極めたマーケティング、
さらには林業分野でも低コスト化をはかるなど、

日々の経営努力を怠っていません。

 

茨木様からは、そのような海外の林業や製材の映像を交えて、

最新の取り組みについてご紹介いただきました。

 

 【3】世界から見た「日本」

最後に、世界から見た日本というマーケットを考えました。

今、たとえばカナダから輸出されている針葉樹のうち、
日本向けに出荷されているものは、そのシェアわずか5%です。

この決して大きくないマーケットを、
世界はどのように見ているのでしょうか。

視点①「為替」・・・円安により、日本への輸出は不利になってきています。
視点②「日本のマーケット縮小」・・・住宅着工棟数が減り、日本の木材需要は増える見込みが低い状況です。
視点③「日本人はうるさい?」・・・輸入の単位が細かく、また品質や顧客対応についても注文が多い、といわれるそうです。

このことから見て、冒頭の「外材に勝ち目はない」という表現になります。

逆にいえば、
「よほど円高にならな限り、国産材のシェアは伸びていきます」

と解説されました。

国産材にとってのチャンス到来と言えるかもしれません。

しかし、輸入材も含めてどの市場に、どんな製品を送り込めば勝てるのか、そのQCDはどうか、
明確なイメージを持って、その見極めをすることが重要と感じました。

 

まとめますと、

★そもそも誰が競合なのか?競合の強みと弱みはなにか?正しく認識しよう!
★そのうえで市場性(マーケット)がどこにあるか把握し、チャンスをつかみ取れ!!

ということを、強く感じたご講演でした。

 

★★★受講者の声★★★

・国産材にチャンスがあることには驚いた。欧米が、日本のマーケットに将来がないと言える根拠もわかり勉強になった。外材の方が納期がしっかりしており、品質も一定であると聞いていたが、今日話を聞き、納期まで時間がかかったり注文したものが入ってなかったりするなどの問題があるということがわかった。(学生)

・外材についてはいろいろと話を聞かされるが、扱っている人から話を聞けたのはものすごく興味深かったし、ありがたい機会だった。(林業)

・日本における北米、欧州の外材の率が減ってきていることが意外でした。商社の在庫により、日本国内での納期が早いということにもおどろきました。(会社員)

・外材輸入のリアルな話をうかがえて目からウロコな気分でした。どこも薄い利幅の中で激しく競り合っていると実感しました。(行政)

・貿易事情は耳にすることが全くなかったので、イメージがほとんど先行していました。今回そのイメージが間違いだらけだったことを認識できました。世間に流れている外材イメージは現状とは全く違うこと、本当に驚きでした。(学生)

・何から何まで目からウロコ、外材のリアルをここまで見せていただき、感謝感激です。日本の需要が大きく、商社に十分な余力があり円高だった時代と、現在、未来とでは事情がまったく違う。それがよく分かりました。輸出産業を守るために円安を続けると、アジア諸国との競合でも日本は買い負ける。(会社員)

・「外材に勝ち目がない」とおっしゃっていたのが驚きでした。日本へのマーケットが5%、納期の話が印象的でした。(林業)

・外材に勝ち目はないとのことであったが、海外から見た日本のマーケットが小さいこと、中国が伸びてきていること、日本の需要が伸びないことが予想できる。そのうえ要望が多い。こういったことから、日本とやりとりするのが面倒だと思われているのが本質なんだろうと思った。だからこそ、日本人は本当の競争相手を知った上で、適切な価格を追求していく姿勢を見せていくことが大切なのだと感じさせられた。(学生)

・外材は品質、納期がしっかりしているというのは、商社が在庫するからであって、輸出側は意外と適当であったというのは驚きだった。貿易に関する知識がほとんど自分にはないので、競争相手を知るためにも勉強しなければと感じた。(行政)

 

★次回告知★
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国産材ビジネスセミナー第4回
「ニッポンの住宅動向からバイオマスまで」

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・プレミアムなメーカーを目指す、製材業の方!
・時代に求められるコーディネーターになりたい、木材流通業の方!
・販路開拓を目指す林業会社の方にも!

■日時:12月12日(土)14:00~18:00 +懇親会

■場所 東京都内(詳細後日)

テーマ:「ニッポンの住宅動向からバイオマスまで」

●日本の住宅動向
・住宅10ニーズ
・国産材利用工務店の営業ノウハウ
・公共物件、マンション、リノベーション
・新たな需要、バイオマス

●経営マーケティング 実践編
・B to B / B to C 営業とは何か
・チラシ作成のポイント
・行列をなす地域ブランド工務店の作り方

●話題提供
世界の木材ニーズ~香港を事例に~

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■受講料:おひとり様13,000円(税込)/学生  6,500円(税込)

■お申込みについて
ご参加をご希望される方は、メール(info@chiikino.jp)にて
以下の項目をお知らせください。

1)お名前
2)ご所属
3) お電話番号
4)メールアドレス
5)懇親会へのご出欠

お申し込み後、折り返しお支払方法をご案内させていただきます。

Posted by admin on 土曜日 10月 17, 2015 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 国産材ビジネスセミナー(東京)

 

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国産材ビジネスセミナー第3回は、10月17日(土)に開催いたします。
今回のテーマは「意外と知らない大事な仕事:製材業・木材流通業」!!!

*こんなあなたへ・・・*
★プレミアムなメーカーを目指す、製材業の方!
★時代に求められるコーディネーターになりたい、木材流通業の方!
★販路開拓を目指す林業会社の方にも!

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「国産材ビジネスセミナー」ではなく、今回は「外材ビジネスセミナー」!?

「外材に押されて国産材がだめになった」論がありますが、本当にそうでしょうか?
そもそも「外材」とは何でしょうか?

海外のメーカーや外材の流通構造、ビジネスルールを知って初めて、国産材の経営戦略も分かるはずです。

たとえばどんなプレーヤーがいるのか知らないままに「外材」とひとくくりにして語ることは、「太郎vsマイケル」の試合を「太郎vsカナダ人」というあいまいな仮定で作戦会議しているのと同じです。

今回は、ナイス・カナダ、Trans-Pacific Tradingの代表を歴任されたスペシャリスト、茨木康雄さまをお招きして、海外で生産される木製品について、素朴な疑問にもお答えいただきます。
海外のすばらしい企業に学び、私たちがすべきことを知りましょう。

前半はもちろん、毎回恒例のマーケティング講座、そして「製材学」のキホンを学びます。

今回もご期待ください!

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■日時:10月17日(土)14:00~18:00 +懇親会

■場所 東京都港区新橋2-12-15 田中田村町ビル5F (新橋駅から徒歩4分)
テーマ:「意外と知らない大事な仕事:製材業・木材流通業」

1)意外と知らない大事な仕事:製材業・木材流通業
・製材業とは、木材流通業とは何か?
・木取、歩留まり
・3つの流通パターン:木材商流の基本

2)経営マーケティング 基礎編
・QCDと木材マーケティング
・企業ブランディングとは何か
・選ばれる「産地ブランド、製品メーカー、材木屋」5つのヒント

3)スペシャルゲスト講座!
「海外の製品を知ろう」

株式会社インテレクツ 代表取締役  茨木 康雄 氏
ナイス・カナダ代表、Trans-Pacific Trading代表を歴任し、現在インテレクツ代表取締役を務める。国内外で長年にわたり木材の製品開発、流通開拓を手掛けたスペシャリスト。

 

■受講料:おひとり様13,000円(税込)

学生  6,500円(税込)

 

■お申込みについて

ご参加をご希望される方は、

メール(info@chiikino.jp)/ FAX(06-7878-6326) / お電話(06-7878-6376)

 

いずれかにより、以下の項目をお知らせください。

 

1)お名前

2)ご所属

3) お電話番号

4)メールアドレス

5)懇親会へのご出欠

 

お申し込み後、折り返しお支払方法をご案内させていただきます。

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★前回のレポートはこちら
【国産材ビジネスセミナー第2回~日本林業のtruthとreal~】(8/8)
https://chiikino.jp/?p=4480

 

★第一回は特別企画を開催!!
【国産材ビジネスセミナー&森ではたらく!ガイダンス】(6/20)
https://chiikino.jp/?p=4096

 

★↓↓国産材ビジネスセミナーについての詳細はこちら
https://chiikino.jp/blog/?page_id=22

Posted by admin on 土曜日 10月 17, 2015 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, — プレミアム流通店, — 選ばれる製材メーカー, pick up, お知らせ, すべての記事, 国産材ビジネスセミナー(東京)

 

毎年恒例の、大阪大学「ソーシャルデザイン講座」で一講座を担当させていただきました。
※去年の講義ブログはこちら↓↓
 https://chiikino.jp/?p=1620

平成生まれの学生たちを前に、古川がお話しさせていただいたのは、
「自分をリデザインする」というタイトルで、
これからの進路や「はたらく」を考える際のヒントになればと話題提供をしました。
この講義のタイトルでもある「ソーシャル」とは何でしょうか?

弊社としても、とても大事にしている「理念と利益」のテーマになぞらえれば、

利益重視の「ヒルズ族」的な人達、
理念が何より大事な「エコロジスト」、
その先にある、
「理念と利益の両立」を実現する仕事を、
ソーシャルビジネスとかソーシャルデザインと(一般的に)いいます。

(ロハスが流行した時のソトコト編集長による4類型、あなたはどこ?どこに向かう?)

 

 

 

環境と経済を両立させる生業であるべき林業は、
ある意味で昔からのソーシャルビジネスであった。
山村での暮らしそのものがそれであった。

現代の企業がこぞってCSRをアピールしているとき、
林業には発信力が足りない、そして商品を売る力が足りない。

そこで、いかに顧客をつくっていくかという視点で
行っている弊社の事業についてもご紹介しました。

 

 

例えばこちらは、岩手県岩泉町にて、
FSC®国際森林認証による“めぐみの森”のコンセプト発信を目的にしたプロジェクトです。

ここ岩泉町は、日本で13番目に森林認証を取得し、10年が経過した地域でありますが、
その後の認証林拡大、需要拡大が進んでいない状況にありました。

プロジェクトを通じて、
①地域内事業者参加のワークショップ
②ブランドロゴ構築
③認証林拡大へ山主提案 とアプローチする中で、

岩泉町FSC®認証を表す共通のブランドロゴの完成し、
活動を通じて、地域内コミュニケーションが活発になり、今後は外部人材の投入に向けての展開へ機運が高まりつつあります。

 

このように、弊社では、

1)ビジョン(理念)をつくる

2)コンテンツ(利益)をつくる

3)組織を変える(動かせるor一緒に動く)

と、支援させていただいています。

他に地域の民間企業のコンサルティング事例もご紹介させていただきましたが、
弊社が実践するソーシャルビジネスから、何かヒントは見つかりましたか?

また情報氾濫社会の中で、普段から、ネット等の2次情報を鵜呑みにしていませんか?
自分で、足を運んで、行動してみませんかと伝え、最後に、講義のまとめでお話した、

「自分をリデザインする7つのこと」をご紹介します。

①自分の理念と利益は何か?
②情熱方程式の「好き」と「憤り」はあるか?
③行きたいところ、会いたい人、旅をする
④1冊は難しい本にチャレンジする(オススメ図書は峠)
⑤シンポジウムやセミナーに出てみよう
⑥アウトプット(デジカメ、文章化、ルール化しよう)
⑦7つめは、・・・・・・・・・[あえて割愛]

 

という事で、この後も昨年同様に、10名程の学生を交えて臨時のお食事会へ。
音楽を通じて海外と接点を持ち、アクティブに活動する学生から、自分の田舎(出身地)と日本各地でソーシャルデザインに取り組む田舎の両方を見つめて、「自分も何かやってみたい!」とアンテナを張っている学生まで、今年も大いに刺激をいただく場でありました。

最後に、受講の感想アンケートの中から一つをご紹介します。

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■法学部国際公共政策学科 A様

私は小学3年生のとき、新聞社主催の植林プロジェクトに参加しました。その活動は、記念品として渡されたスコップと軍手を使って、苗木を植える活動でした。しかし、植えた後、どのくらい育ったかなど見学する機会がなく、植えるだけの自己満足になってしまいました。そこで私が重要だと思うのは、持続性です、木に関心を持ってくれた消費者が、一時的な興味によって飽きてしまうのでは、意味がないと思います。世代間で継いでいる林業の方だけでなく、消費者も世代を超えて祖父→父→子に繋げる方法を探すべきと思いました。

■外国語学部 B様
漠然としたままの「将来起業したい」という夢が、このままではいけないなという意味で、少し遠ざかったような気がしています。一方で、まだまだ学んだり、経験を重ねることが必要だと思い知らされました。何よりも、人とのつながりが大切なのだなあと感じました。本日はありがとうございました。講義で、阪大の校舎内の木のことを教えてくれたので、改めて、木々を見て、帰りたいと思います。

■基礎工学部 C様
お金を大事にしつつ、お客、環境のことも大事に行動し決定する難しさを感じました。いずれは企業に就職するのでしょうが、その時に企業が行う事業の市場規模を考え、消費者の欲求性にいかに応え、顧客を増やしつつ、環境などにも配慮しなければならないと思うと、頭がおかしくなりそうです。事業次第では、流行り廃りを考えたり、他の事業との連携、周りとの立ち位置の関係を考える必要があると思うと…。講義、ありがとうございました。

■外国語学部 C様
自分の興味あることに対して、行動してみるべき、インターンに参加して実体験をするべきであり、やりたいと思いました。このような機会を持って、色んな人の考えを聞くことで、新たな考え方を得られたリ、刺激を受けたりできることはすごく有り難いです。

■外国語学部 D様
林業を通して、自分の将来をどうデザインするか、経営の仕組みなど、多岐に渡る分野について講義していただき、あまり経営に興味のなかった私ですが、興味深く拝聴することが出来ました。また、自分の将来を考える時に、「理念と利益」というキーワードをいただいて、ぼんやりと考えていた人生設計図をもう一度見直し、ブラッシュアップする必要があると感じました。理念だけ追求していましたが、利益が出る過程を考えていくようにすることが重要であると思いました。

■外国語学部 E様
私は正直、経営をやりたいと思った事がなく、経済に関して勉強するのは今日が初めてでした。しかし、古川さんのお話から、生活に隠された経済の仕組みを知り、面白さを感じました。また、林業の時間間隔(時間軸)や活性化の方法など、新しい分野の知識を増やすこともできました。これからの大学生活で様々な分野の知識を養い、自らの理念をデザインしていこうと思いました。

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この他にも、たくさん頂いたアンケートに感謝とお礼を申し上げます。
また色々と機会があれば、よろしくお願い申し上げます。
大阪大学の講義を聞いた学生のみならず、インターンに興味がある方は、遠慮なくご連絡ください。
→こちらメールにて。
info◎chiikino.jp
(◎を@に変えて、古川ちいきの総合研究所 インターン希望 と件名に記入頂き、ご連絡ください。)

Posted by admin on 土曜日 10月 10, 2015 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

平成25年、26年につづき、
弊社の岩井が「とっとり緑の仲間の集い」にコーディネーターとして出演いたします。

県内外で活躍する若手の林業関係者が集い、
活動発表とともに、ゆるやかに交流する機会となっています。

鳥取県外の方もご参加いただけますので、ぜひお越しください

 

■日時 : 平成27年9月26日(土)午後1時30分から5時10分
■場所 : とりぎん文化会館小会議室(鳥取市尚徳町101-5)

■内容 :

・講演 株式会社グリーンマム 川畑 理子 氏
・パネルディスカッション
コーディネーター 株式会社古川ちいきの総合研究所 岩井有加
パネリスト
鳥取環境大学    福井 春菜 氏
鳥取県東部森林組合 伊藤 綾沙子 氏
株式会社 皐月屋   大谷 訓大 氏
京都大学大学院   井上 博成 氏

■開催趣旨 : 林業の魅力や森林で働く楽しさ、やりがいなどをより多くの若者に伝え、林業への新規就業促進を図るとともに、森林・林業の仲間の輪を広げて定着率向上に資するため、平成27年度鳥取県林業後継者大会「とっとり緑の仲間の集い」を開催いたします。

 

↓詳細はこちら(鳥取県森林・林業振興局HP)

http://www.pref.tottori.lg.jp/219244.htm

 

Posted by admin on 土曜日 9月 26, 2015 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, pick up, お知らせ, すべての記事

 

 

2015年9月14日、兵庫県県民会館にて行われた「災害に強い森づくり推進大会」にて、
代表・古川が基調講演を務めさせていただきました。

兵庫県では平成18年度より、県民緑税(森林税)制度を導入し、災害に強い森づくりを目指した森林整備事業等に取り組まれていますが、
今回の大会では、兵庫県及び県内の森林組合から、活動実績報告と科学的データに基づいた検証結果が発表されました。

また、災害に強い森づくりの事業の活動を通じて、森林そのものが整備されただけでなく、
「どこに危険木(倒木のおそれ)があるか共有された」「道具の使い方、技術継承の機会になった」等と、
” 森と人の関わり”が取り戻されることで、目には見えない副次的効果が得られたとの報告もありました。

各活動事例の発表を受けて、弊社古川からは、生態系の多様性の為にはある程度の自然災害を是とする中程度攪乱説や、農業土木の大切さとして信玄堤を例にしつつ、「災害と共に森で生きる(暮らす)知恵ある人づくり」という視点が肝要として、著書「森ではたらく!」や「弊社の支援事例」を紹介しながらお話させていただきました。

 

 

行政職の皆さまが多く参加されていた今回は、「人づくり」を基軸にして地域の森林・林業ビジョンの策定においても加えていただきたい、経営マーケティングの要素を解説いたしました。

 

理念の達成のために掲げるビジョンであっても、マーケットボリューム(市場規模)、シェア、売上目標といった、経営的視点、さらに企業で言うと、粗利率、労働分配率、雇用数、目標年収、といった数字的目標を定め、利益を生み出して理念を達成するプロセスが必須です。 「理念なき利益は犯罪であり、利益なき理念は寝言である」ということです。

 

 

「これからの林業は、自伐、バイオマス、CLTである」といった見解がありますが、一方で「立地・規模・暖簾・商品・集客・アフター」等の要素を分析し、経営へ落とし込むことで、「多様性ある林業」が確立されることではないでしょうか。個々の企業が顧客を定義し、「顧客に求められる林業」を確立させることが、肝要でありましょう。

例えば、育林だけ、伐採だけ、セールスだけでない、
全プレーヤーがチームで戦う「トータル林業、フリースタイル林業」を目指されたいところです。

最後、講演にてお伝えした、林業の四則演算をご紹介します。

【林業四則演算】
Ⅰ.林業+α
林業(素材業)単体だけではなく、
顧客が喜ぶ、付加価値(潜在的ニーズ)をどう加えていくか。

Ⅱ.林業×β
林業という業種にこだわらず、
小売業、サービス業的な展開をし、
水平連携、垂直連携を掛け算できるかどうか。

Ⅲ.林業÷γ
経営力ということで分解できるかどうか。
商品(施業)力、集客力、営業力、組織力
そのなかで競合他社と比較し何を強化すべきか。

Ⅳ.林業-δ
どうしても取り除かなければならない
昔の商慣習や古い精神風土!

 

 

 

林業の四則演算をクリアして、利益を生み出し、理念に向けて利益を投資し、次の10年を戦う素地づくりへ。
弊社では、これを目指される企業の支援をさせていただいています。

アンケートでは、「林業を見る視点が変わりました」とのご感想をいただきました。地域の林業をリデザインし、「災害と共に森で生きる(暮らす)、知恵ある人づくり」へ。今回の講演が一助となれば幸いです。

最後になりましたが、大会運営に携わられたスタッフの皆さま、
各地から足をお運びいただいた出席者の皆さまに厚く御礼申し上げます。

 

Posted by admin on 木曜日 9月 17, 2015 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

地域一番ブランドをめざす工務店様の、定期支援に行って参りました。

 

昨年一年間で、【現状分析】→【戦略提案】 をおこなうブランデイングプロジェクトを終え、
今年度からは、戦略を具体的に実行していく【定着支援】に入りました。

 

新たに掲げたビジョンや企業デザイン、ブランドは、
現場で実行できなければ、「ウソ」になってしまいます。

この日は、建築現場の職人さんの「マナー」について議論をしました。

 

これまでも現場マナーや安全対策を徹底するためのルールを定めていたものの、

「現場こそが営業の最前線である」との考えに立ち、

あらためて、見直しをかけました。

 

★現場近隣の方々への配慮

★職人の安全確保

★お施主様の財産を守るための対策、施工品質確保

 

これらの切り口から議論をし、まとめることができました。

 

弊社は社員のみなさまの間に立って、

ご意見を吸い上げ、よりグッとつたわる、「コトバ」へとブラッシュアップするという

コーディネーター役を務めます。

 

また、さらに深掘りをしていくと、根底にある「想い」に行き着きます。

そのコンセプトを発掘するのも、弊社からのサポートのひとつです。

 

現場まで徹底したコンセプトをしっかり作っておくことで、
ブレない品質を達成することができるのです。

 

内容が固まったら、次は現場にかかげる看板のデザインも、担当させていただきます。

「地域ブランド工務店」をめざして!

お客様との伴走がつづきます。

Posted by admin on 火曜日 9月 8, 2015 Under — 地域ブランド工務店, pick up, すべての記事, プロジェクト活動記

日本林業聖地の一つ、吉野林業発祥の地にて、
川上村と林業4団体が一つになり「吉野かわかみ社中」という新たな組織が設立されました。

7月29日に記念式典が行われ、各種メディアにも取り上げられました。

 

弊社は組織立ち上げまでのコーディネーターを任命され、
ビジョン策定などのサポートを続けて参りました。

まず2014年2月「川上村林業再生会議」を発足。
村と4団体が参加し、5者が連携した林業再生の方向性について、議論を重ねました。

つづいて2015年1月に、再生会議を発展させた「川上村林業再生準備室」を設立。

役場職員が専属職員として出向し、
山林部門、加工部門、PR部門、総務部門、研究開発部門の各種取り組みを行うチームを形成しました。

 

そして、2015年6月28日、「吉野かわかみ社中」となり、
4団体からの役員と委員、奈良県から出向の参与、さらに他県の森林組合で経験を積んだプランナーも参画し、林業再生に取り組む体制が整いました。

 

「森林マネジメント部門」「販売マーケティング部門」

の2分野に特化して、今後展開してくこととなりました。

ビジョン: Next 500

500年の歴史ある吉野林業を、次の500年に繋ぎ、
暮らしを支える日本の木の文化を育み、
世界に誇れる吉野杉・吉野桧の
「品質」と「品格」を追求し、
日本の国土保全という使命を果たし、
ここ吉野川の源流の村から、
あしたの森、あしたの人を創生します。

 

 

この「社中」の役割としては、

・情報拠点機能
・各種データベース化による森林マネジメント機能
・新たな人材育成とインキュベーション機能
・開発マーケティング機能
・各種ベンチャー支援機能
・川上産吉野材の一貫供給機能

があります。

徐々に人材を採用しながら、まさにこれからという段階です。

この新組織でチャレンジしたい、
吉野林業の再生に関わりたい、
将来自らが経営幹部になりたい、
新しい仕組みをつくりたい、
自分で伐採も加工もしていきたい、

というチャレンジャーを求めています。
森林マネジメント、プロ林業士、販売(広報)マーケッターとして、それぞれ募集します。

今後も、村内外、全国を含めたさまざまな事業者と連携協定しながら
プロジェクトを進めて参ります。

 

★吉野かわかみ社中とは★
http://yoshinoringyo.jp/about-us/ 

★吉野かわかみ社中 職員の募集はこちらから★
http://yoshinoringyo.jp/recruit/

Posted by admin on 火曜日 9月 8, 2015 Under — 産地ブランド・選ばれる林業会社, pick up, すべての記事

 

源流地域の澄み渡った上流部。

こんな場所があると、地元の人にさえ、知られなくなってきたと言いますが、
この日は、沢登りのルート開拓に出発。

流れのよみ方、石の上の歩き方、危険な場所・・・
川遊びを楽しむには、たくさんの知恵が詰まっています。

遊び場所と、楽しみ方を教えてくれる”案内人”がいて、
この場所に再び人が集うのです。

源流地域の新たな案内人をつとめるべく、Iターンの若手も奮闘中!

 

Posted by admin on 水曜日 9月 2, 2015 Under pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~