長野県のとある場所、民家の敷地内に建つ一本のスギを見上げるイケメンたち・・・

この日、強風で倒れてしまった庭木(イチイの木)の片づけを依頼された
某林業会社の社員たちです。

民家の間の狭い敷地をうまく使い、手際よく片づけ、
木をトラックに積む作業と同時に、地面に落ちた細かい枝や葉も丁寧に掃除をしていました。

誠心誠意の対応に感激した依頼主さんから、

「あの~、次はあっちのスギの木もお願いしたいんですけど」

とお声かけがありました。

 

家のすぐそばに立つスギの木、ずいぶんと大きくなり、

また強風などで倒れないかと心配されているそうです。

 

さっそく見積もり中の林業男子たちです。

 

「せっかく家を見守ってきた木だから、
伐採したあとに加工して何かプレゼントにできたらいいね」

とは、同社の女性社員。

チェンソーを使いこなし、猟師でもある彼女、
女性ならではの感性も現場に活かされているようです。

 

木に関わるすべてのプロである、
地域から信頼される林業会社との出会いでした。

Posted by admin on 火曜日 3月 19, 2013 Under — 産地ブランド・選ばれる林業会社, pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~, プロジェクト活動記

こんにちは!

天竜の杉桧と生きる「株式会社フジイチ」の看板娘Kさんのご紹介。

本日(2月11日 建国記念日)に、ご訪問させて頂いたのですが、

浜松城の天守門に近々納材予定中ということで、300年級の桧の原木を見てきました。

色々とご案内いただいた、Kさん,

入社してから覚えたというマニュアル(ミッション)車に乗り、天竜の山や街を駆け廻る林業女子。

今後のご活躍が楽しみです。

写真は、レーディング(含水率、ヤング率)表示のある、

FSC国際森林認証の天竜杉、天竜桧の柱を抱きかかえて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Posted by admin on 月曜日 2月 11, 2013 Under — 産地ブランド・選ばれる林業会社, — 選ばれる製材メーカー, pick up, すべての記事, ちいきのgraffiti~写真集~, プロジェクト活動記

 

京都市北部山間地域まちづくりビジョン策定事業、
先月から三学区それぞれで、地域のみなさまに対する事業説明会を開催しました。

 

いずれも夜の寒い時間帯に、休校となった小学校や、自治会館で開催しましたが、
全住民300人弱のうち50名以上の方にご参加をいただいた学区もあり、
機運の高まり、みなさまの熱意を感じました。

 

事業説明とともに、弊社の古川からは「地域づくり5つのポイント~各地の先進事例を踏まえて~」
というタイトルで、まちづくりを考える際に必要の5つの視点と、
ヒントになる事例をご紹介させていただきました。

・地域の価値とは何か。
・自分の生死とは何か。

そんな話題を

1.自分の地域の価値を探そう。あなたの日常と非日常、誇りは何ですか?【自分軸】

2.自分と地域の、むかし、と、未来を考えよう。       【時間軸】

3.夢を描こう、イメージをみんなで共有しよう     【ビジョン、戦略】

4.地域づくりの3つの段階:共に体験→対座し話す→動き稼ぐ 【協業と体験→理念と利益→事業と雇用】

5.幸せって何ですか? 定住人口と交流人口について【どう生きて、どう死ぬか】

 

という視点で、
クイズ&アンケート同時並行方式で、講演をさせていただきました。

 

質問項目の

「地域の好きなところはどこですか?」「残したいものは何ですか?」

という問いに対しては、

 

「自然や、静かな環境、きれいな水が好き。四季の変化が美しい。」

「やっぱり、気心知れた仲間がいること。」

「天皇家とも縁の深い、歴史ある建物や地域の伝統行事を大事にしたい」

 

といったお答えをいただきました。
あらためて考えてみると、人、資源、立地、 それぞれに地域のよい所が見えてきます。

 

また逆に「地域でいま、困っていることは何ですか?」ときくと、

ある地域では、

 

「老後のことが心配だ」

 

という方がおられました。
お年を聞いてみると、なんと89歳!!

え~!っと会場は笑いの渦に巻き込まれました。

まだまだ老後と思わず、現役で 活躍しておられる元気なお父さんに、思わず握手を求めてしまいました。

 

山村地域では、単に若者世代を呼び込み産業を興そうとするのではなく、

いまここにいる、健康で元気な65歳以上の暮らし方を考え、

自然とともに生きながら、「年金+α(副収入)」という暮らし方をする、という方向性も考えることで、

まちづくりのビジョンが、より明確なイメージにもなってきます。

 

「俺は85歳まで、高野槇の収穫をするぞ~」

とおっしゃった、高野山のあ70歳の方を思い出しました。

 

アンケートの中では「今日は、未来に対して、元気をもらった!」
というご感想を頂いたのですが、

こちらの方こそ、いつも山村のみなさまに元気をいただいています。

 

 

ところで、

「過疎地域」「限界集落」という言葉があります。

総務省定める過疎法の「過疎地域」、
日本の市町村の、もう50%が過疎地域になっているのです。
そこに住む人口は、6%ほどです。

東京でさえも、20年30年後には大過疎地域になるわけで、
ある意味現在の過疎地域は、時代を先取りしている最先端なのです。

そして「限界集落」の定義とは、65歳以上が50%以上いる地域です。

ですが、
限界集落から本当に消滅集落(人口ゼロ)になっている数は、極めて少ないのが実際のところです。

「限界集落」という名前を付けて危機感をあおる方法もありますが、
ある意味楽観的に、刹那的ポジティブに考えましょう、とご提案をしました。

人口についても、鎌倉時代には日本人は680万人しかいなかったといわれ、

人口が大幅に増加したのはここ50年、100年の話、
大量生産・大量消費の時代というのは、ここ数十年のことでしかなかったのです。

北山杉600年の歴史は、その激動の中で続いてきました。

そういった時間感覚を持ったうえで、「本当に地域に残したいもの、守りたいもの」ということを
50年や100年単位で考えていくことも、お話しさせて頂きました。

 

最後の意見交換の時間にも、いろいろなご意見が出ました。

 

「限界集落といわれるが、そういうレッテルを貼られると逆に、どうしたらいいかわからなくなる」

 

誰かがつくったモノサシではなく、自分たちのモノサシで幸せをはかること。
まさにそれが必要であると感じました。

 

またある学区では、会場にいた方のほとんどが50代以上であった中、
大学でまちづくりに関する勉強をし、今回の説明会のチラシを見て興味があって参加したという、
20代学生の若者も参加してくれました。
来年からは、まちづくりに関わる仕事に就くということです。

まちづくりに関心がある若者が都市部でも増える中、
実際に地域に住み、自分の地域づくりに関わっていく若者の存在。
とても可能性を感じた出会いでした。

 

これからアンケートや、さらに部会(座談会)と続きますが、
まちづくりや自分の生き方、幸せについて、ちょっと考えてみるきっかけとして、
多くの地域の方に関心を持っていただき、気軽に参加していただけるように進めて参りたいと思います。

 

 

Posted by admin on 日曜日 12月 9, 2012 Under — ちいきの地域, pick up, お知らせ, すべての記事, プロジェクト活動記

 

秋も深まり、京都は紅葉シーズン真っ盛りです。
市内は観光バス でどの道も渋滞、そんな中喧噪から離れ、北山三学区では紅葉にちなんだ行事が開催されました。

11月17日、小野郷の岩戸落葉神社では、毎年恒例のライトアップ。

地元で福祉ボランティア等を行う佛教大学の学生達と、地域が一緒になってのダンスなど
催し物も賑やかに。

私も仕事を終えて、駆けつけました。

 

この神社は、源氏物語にも登場する落葉姫ゆかりの神社。

4本のイチョウの大木があり、境内の奥から黄葉が始まり、地面は一面黄色に。
さらに、手前のイチョウには葉がついたままなので、上も下も、 黄金の世界となります。

 

 

太鼓の演奏も、にぎやかでした。

 

京都の観光ガイドブックにもあまり載っていませんが、本当に綺麗です。

地域の方々と談笑しながら、見入ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

一部は小水力発電によるライトアップなど、オリジナルな試みもありました。

最後に片づけを手伝っていると、お土産にお漬物等をたくさんいただいてしまいました。

振る舞われたおぜんざいも、美味しくておかわり!

 

 

小野郷のみなさん、ありがとうございました。

 

 

翌週、11月25日には、お隣の中川で中川八幡宮の紅葉ライトアップがありました。

 

自治会のメンバー自ら、ライトを設置し、本格的です。

紅葉を見ながら、20人ほどでお弁当をいただきました。

 

 

 

 

北山杉を使った手作りの灯篭が、足元を照らします。

 

 

八幡宮は、モミジの木は多くありませんが、杉の木の深いグリーンが、

その美しさを際立たせていました。

 

 

滑降するムササビの姿も見られましたよ。

 

 

お酒が入ると、これからのまちづくりに関して、本音の議論も交わされました。

こんな交流の時間からこそ、まちづくりが始まっていきます。

 

参加者の方から、手作りのお土産もいただきました。

 

こちらがお邪魔したのに、こんなによくしていただいて・・・感激しました!!

お誘いいただき、本当にありがとうございました。

 

 

こんなふうに、皆様と語らえる時間をもっともっと増やしていきたいです。

(岩井)

Posted by admin on 日曜日 11月 25, 2012 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, プロジェクト活動記

 

弊社がまちづくりに関わっている京都市北区の集落が、まちづくりの勉強のため、

福井県三方上中郡若狭町熊川宿、そして滋賀県高島市針江地区へ視察へ訪れました。

ちいきの社員も、同行させていただきました。

 

熊川宿(重要伝統的建造物群保存地区) http://kumagawa-juku.com/

 

古い街並みが残ります。

 

街道沿いを流れる水路

 

レトロな看板

 

この熊川宿のまちづくりは、昭和43年に地域の「熊川文書」が県指定文化財となったことをきっかけに、

いわゆるヨソモノの声から見直しが始まり、その後研究者による調査や市民の委員会設立を経て、

平成8年にいわゆる伝建地区に指定されました。

 

今では、まちづくりに関わるいくつかのグループがあり、それぞれ地域の方が「自分のできること、得意なこと」

でまちづくりに参加できるようになっています。

手仕事ができる人は、つる細工で街を飾る。踊りが好きな人は、伝統の踊りを復活させる。古文書が好きな人は、それを読み解く・・・

 

「観光地を目指さない。まちづくり型の観光を目指す。」

ことをモットーに、お土産なども無理なく、手作りのものが軒先に並んでいます。

 

地元特産の「葛」のつるでつくったライトスタンド

 

素朴な味のお料理。葛の入ったおそば、ごま豆腐、葛餅、そして鯖寿司。

 

まちづくりのキーパーソンにご案内をいただき、

これまでの苦労話や今後の課題も聞かせていただきました。

 

京都から来たメンバーも、真剣に聞き入っていました。

ちなみに、お昼ご飯をいただいたお店のお座敷。

「これはええ北山丸太やな!」と、自然とみなさん、床柱の周りに集まっておられました。

やっぱり、「地元が好き!」という気持ちを垣間見ました。

 

午後からは、滋賀県高島市針江地区を訪れました。

 

針江地区「生水(しょうず)の郷」 http://www.geocities.jp/syouzu2007/

 

ここは、「川端(カバタ)」の郷。

絶えることなく湧き出るきれいな水を、家の敷地内の“カバタ”で、飲料水、炊事などに利用する生活が今も残っています。

写真家 今森光彦さんがNHKの番組で取り上げたことで有名になりました。

 

街中に湧き出る水が、問題なく飲むことができます。

 

 

しかし、有名になったことで、民家の建ち並ぶ町に見物客が押し寄せるという事態となり、

「針江生水の郷委員会」を立ち上げ、現在は必ずボランティアガイドに案内を受ける制度になっています。

 

 

飲料水に使う → 野菜や食器を洗う → 食べ残しは鯉のエサ → きれいな水が川へ流れる という循環。

 

昔から“エコ”の生活を続けてきた地区。

その象徴として、太陽光発電や小水力発電でつくられた電気により街灯を照らします。

 

ここの地域でも、「観光」を目指さないこと、みんながまちづくりに参加できることをポリシーにされていました。

地域住民が、地域を誇りに思い、幸せに暮らすことが第一であって、

無理な地域おこしでみんなが疲れ、文化が壊されてしまっては、本末転倒だからです。

 

ガイドを申し込むと渡される、パンフレットと竹コップ。

このコップも、地元の方の手作り。竹林整備にも一役買っています。

 

視察の中で、ひとつ興味深いできごとがありました。

町歩きをしていると、京都の方から「これは何ですか?」と、不思議な構造物を見つけたのですが、

地元ガイドの方も、それまで気にされたことがなかったようで、新たな発見になったようです。

 

「ヨソモノ目線」の意味を感じた瞬間でした。

 

この針江地区の方々も、以前は

「カバタなんて時代遅れで恥ずかしい。塩素で消毒した水道水を使った方が格好いい!」

と、自らの地域の宝に気づかずにいたそうです。

 

そこへ、ヨソモノが、ときには海外からも、「素晴らしい」といって見に来る。

そこで初めて、見慣れてしまっていた宝に気付かれたのでした。

 

ヨソモノ目線や、伝建地区、文化的景観といった「指定」がきっかけとなって、地域に誇りが持てるようになった。

そんな事例を、2つの地域で見せていただくことができました。

 

 

ただ、あくまで「きっかけ」は「きっかけ」です。

地域の人が(全員とはいきませんが)主体的に宝を見つけ、無理なく発信していくことで、幸せが醸造されていくように思えます。

 

我々も、「ヨソモノ」の一員として、皆様にきっかけ、気づきをご提供できればと思っています。

Posted by admin on 日曜日 11月 11, 2012 Under — ちいきの地域, pick up, お知らせ, すべての記事, プロジェクト活動記

 

弊社が関わっている京都市北区 「北山三学区」のまちづくりについて

11月5日付の京都新聞に掲載されました。

 

ひとつひとつの地域が個別にまちづくり活動をするのではなく、

三学区が合同で模索していく取組が始まっています。

 

それぞれの個性を大切にしながらも、交流・協力しあえる課題については

共同で取り組んでいく方向で、北部山間地域まちづくりビジョン策定事業は進行しています。

 

魅力もいっぱいのこの地域、どのようなビジョンが描けるでしょうか。

今後もご注目ください。

 

Posted by admin on 月曜日 11月 5, 2012 Under — ちいきの地域, — メディア掲載, pick up, お知らせ, すべての記事, プロジェクト活動記

この日、雲ケ畑の林業センターに近づくと、なんだか賑やかな声が聞こえてきました。

毎年恒例、「 雲ケ畑 森の文化祭」が今年も開催されました。

地元の方々や、雲ケ畑をフィールドとする林業サークルや自然観察のグループなどが一緒につくりあげるこのお祭りは、今年で記念すべき10回目を 迎えました。

「~河原町から30分、そこは別世界~」というテーマで、

地元の方々とサークル・団体との交流をはかり、
また雲ケ畑の魅力を発信し、都市部の人 にも地域を知ってもらおう、という趣旨で開催されています。

おいしい食べ物や、クラフト体験、雲ケ畑オリジナルグッズの販売、音楽演奏など・・・

 

【食べ物編】

薪炭の火でつくった、鹿肉シチューや鹿肉の串焼き、バウムクーヘン、
みんなでつき上げる、もちつき大会、

地元のお母さんたちの味、豚汁やおぜんざい、
地元特産品の「オオサンショウウオまんじゅう」「鹿肉コロッケ」など、

料理も盛りだくさんで、お腹いっぱいです。

 

雲ケ畑地域に棲息する、特別天然記念物オオサンショウウオをモチーフにしたおまんじゅう。
※山椒の香りがしますが、オオサンショウウオは入っていません!

 

つきたて!お餅。

 

 

森のめぐみ、シカ肉BBQもあります。

 

 

【クラフト・体験編】

体験コーナーでは、雲ケ畑の山からとれたスギの葉っぱを使い、リースづくりや、
雲ケ畑の特産品のひとつでもある、杉玉づくり体験がありました。

広場では、火を起こすスピードを競う、「火おこしレース」も行われました!

 

みなさん夢中です。

 

 

【お土産編】

地元の方々の手作りのお土産もいっぱいです。
キラキラした宝物がちりばめられたような、楽しくなるお買いものでした。

こちらは、えんぴつの形をした木のストラップ。木の笛も、とてもいい音色です。

 

お母さんたちの手作り。山椒の炊いたものをいただきました。

 

とれたて野菜もありますよ!

 

 

ところで、会場で出会ったのは、この子。

学生たちが考えた、オオサンショウウオの雲ケ畑オリジナルキャラクター。名前は「ぬめこ」、女の子です。

 

会場では、彼女が大活躍する雲ケ畑映画が上映されました。
学生たちが企画から撮影、キャストまで手掛けた力作でした!

 

その他、紹介しきれませんが、子供たちに大人気の手作りのゲームコーナーや、あたたまる足湯、
雲ケ畑を紹介する展示など、多くの人が関わってつくりあげた、一日楽しめる素敵なお祭りとなっていました。

わたしも学生時代に実行委員会として参加していましたが、これまでにないほどの盛りだくさんなコンテンツと賑やかさでした。

 

雲ケ畑の森や畑、賀茂川の恵みに感謝し、人と人とのつながりに、笑顔になるお祭りでした。

地域の方、街で暮らすご親戚、地域外から遊びに来る人・・・200人以上は、来場されていたのではないでしょうか。

 

 

お祭りが始まって10年、当初は小さなこじんまりとしたお祭りでしたが、徐々に認知度も高まり、
地域の方、地域外の方も多く訪れ、またOB・OGも遠くから駆けつけて同窓会の場にもなっていました。

雲ケ畑で山仕事サークルが活動を始めてから、十数年。
多くの卒業生が、ここを第二のふるさとのように思って、ときどき帰ってくることもあります。

 

「10年」という年数は、まちづくりのひとつのターニングポイントになるそうです。

 

地域外の人と地域との関係を築き、何かが形になり始めるには、10年かかる、といわれています。

その10年目の節目に、私たちがこの地域のまちづくりに関わらせていただけることも、
何かのご縁でしょうか。

 

この地域の、人の交流・つながりを大切に、地域の人、関わる人が笑顔になれるようなビジョンを紡いでいく。

これからも、度々お邪魔させてくださいね。

(岩井)

Posted by admin on 土曜日 11月 3, 2012 Under — ちいきの地域, すべての記事, プロジェクト活動記

 

今年度、弊社では、
京都市北区「北部山間地域まちづくりビジョン策定業務」を受託しました。

 

本事業は、

1)京都市北区における北部山間地域(中川学区、小野郷学区、雲ヶ畑学区)の将来像、地域づくりの具体的な取組を住民の総意としてまとめると同時に、その過程を通して、まちづくりに対する認識を共有し、三学区間の連携を強化すること

2)地域と連携してまちづくり活動に取り組んでいる団体・大学・ボランティア等との協力関係を深めるとともに、新たなまちづくりの支援者を養成すること

3)地域のまちづくり活動の発掘や継続栄の担保のため、人的・物的な支援体制を構築して将来への展望につなげること

 

を目的としています。

この北部山間地域(通称:北山三学区)は、京都市内中心部から車で30分ほど。

かつては北山林業で栄えた山村ですが、磨き丸太林業の不振にともない、人口流出、少子高齢化がすすみ、
三学区全において、来年度で小中学校が休校となり、路線バスの運営も危ぶまれている状況です。

 

しかし、世界的な観光地である京都市内にあり、市街地からのアクセスも近く、
それにも関わらず素晴らしい自然と風景、数々の歴史が残る地域です。

 

これまでにも、それぞれの学区で地域住民によるまちづくり活動が行われてきましたが、
今回は初めての試みとして、この三学区合同でのビジョン策定を通して、
さらにまちづくり活動の可能性を広げていこうというものです。

 

地域の方々や地域外の団体と一緒に、座談会の開催や個別ヒアリング等で意見交換をし、
それぞれの人が地域に何を求めているのか、
何を大切にして、何を変え、何を変えずに残していきたいか、

十人十色の意見を拾い出していく作業から始まります。

 

すでに何度かのヒアリングや会議、現地調査を終えましたが、
三学区それぞれに魅力的な資源があり、また共通の課題も見えてきました。

現地の様子を少しご紹介します。

 

<雲ヶ畑>鴨川の源流:人口176人、高齢化率38.1%

 

<中川>川畑康成「古都」の舞台:人口392人、高齢化率39.5%

 

<小野郷>黄金に染まる岩戸落葉神社:人口292人、高齢化率53.1%

 

数百年の間、京の都にとって木材や薪炭の産地となり、
室町時代頃からは、いわゆる「北山林業」として、数寄屋建築を支えてきた土地です。

代々、鴨川や清滝川の清流を守ってきた誇りを語る方も多く、北山林業を支える現役の職人の方もおられます。

地域の名所、名人については、ここではまだまだ書きつくせませんが、
これから地域の魅力を発見していくのが、私たちも楽しみでもあります。

 

これから年度末まで、まずは地域のみなさまに、まちづくりに対して前向きにとらえていただき、
本音で話し合いながら、学区内、三学区間、学区外のさまざまな主体との交流を
ゆるやかに進めていきます。

 

地域「課題」ばかりが目につきますが、その中でもここにしかない地域「資源」を発掘できるか、

産業という切り口での地域活性化が本当に地域に合っているのか、

本当のゼロベースで、さまざまな可能性を模索していきます。

 

弊社社員の岩井にとっては、学生時代より親しんだ思い入れのある地域であり、
今度は仕事として向き合っていくこととなり、張り切っております。

 

~地域・地方にこそ美しき日本の宝あり~

 

また素晴らしく美しい地域との出会い、
これから関わらせていただけることに、心から感謝しています。

事業の様子はプロジェクト活動期にて、随時ご報告して参ります。

三学区関係者の皆様、三学区応援団のみなさまのご協力を、よろしくお願いいたします。

 

Posted by admin on 金曜日 10月 12, 2012 Under — ちいきの地域, pick up, お知らせ, すべての記事, プロジェクト活動記