大阪にて開催している、明日から役立つヒントが満載の、実践型経営研究会。

今回も素敵なゲストをお迎えし、語り合う濃密な時間となりました。

 

~今月のMENU~

【1】各社報告&ディスカッション

【2】話題提供:各地からの最新マーケティング事例

【3】ゲスト講演 :「私のしごと:プロダクトデザインを起点とした企業のブランディング〜ちいきのデザイン」

講師:(株)GKデザイン総研広島 プロダクトデザイン室 室長 鈴木 スバル様

【4】Clubプレミアム国産材 企画会議


 

 

【1】各社報告&ディスカッション

 

秋のイベントシーズンを迎え、各社からイベント報告がありました。

当日来られなかったメンバーのSkype参加もありました。

 

 

■製材・建築業A社様

オリジナル住宅ブランドに力を入れるA社様からは、

10年ぶりの住宅完成見学会についてご報告。

 

目標以上の来場者数と、濃い見込み客を獲得したチラシのポイント、

また当日に顧客コミュニケーションを高めるための、会場設営やイベント企画の工夫、

さらに大切な、見学会終了後のアフターフォローまで、ご報告いただきました。

 

■木材流通店B社様

地域に愛される木材流通店をめざすB社様からは、

4年目を迎えた、毎年恒例の自社開催マルシェについて。

 

過去最高の来場者数を記録し、またターゲットを絞った企画と広報により、

よりいっそう趣味嗜好の明確な来場者を獲得したこと、

会場設計からコンテンツにより、木のあるライフスタイル提案を行い、

自社顧客である工務店の紹介など、利益導線につなげたことをご報告されました。

 

 

各社とも、これまでの商流から変革を目指し、

新たな顧客との出会いを創出する取り組みがあり、

 

その場でアドバイスをし高めあう時間となりました。


 

【3】ゲスト講演 :「私のしごと:プロダクトデザインを起点とした企業のブランディング〜ちいきのデザイン」

講師:(株)GKデザイン総研広島 プロダクトデザイン室 室長 鈴木 スバル様

 

ゲスト講座では、数々の名作を生み出している、

世界的なネットワークを持つGKデザイングループのGKデザイン総研広島から講師をお招きしました。

 

GKデザイン総研広島は、

・製品のデザイン(Product Design)
・情報のデザイン(Communication Design)

・空間のデザイン(Architecture/Environment Design)
の3領域のデザイナーを有する総合デザインオフィスです。

 

京阪電車やキッコーマンの醤油瓶など、

誰もが知っているデザインを数多く手掛けています。

(参照: http://www.gk-design.co.jp/

 

スポーツ用品メーカーの新商品群や、

チェーンソーメーカーのブランドとプロダクトデザインなど、

講師の鈴木氏が手掛けたプロジェクトの詳細な体験談を交えて、

「デザイン」や「ものづくり」について深く考察する機会となりました。

 

ブランディングの切り口として今回ご紹介いただいたのは、

 

1)ペルソナから導くデザイン

2)会社歴史から導くデザイン

 

の2つ。

 

業界の皆があこがれるモデル的存在の「ペルソナ」となる人物から

徹底的にこだわりを抽出してつくりあげるものと、

 

歴史ある企業の社風や理念を形にするもの、

 

どちらも、林業・木材業界にとってヒントとなる手法です。

 

 

とくに、ものづくりとしての製材業から見れば、

「この棟梁に使ってもらえる木材」など、

使い手をモデルとしたプレミアムな製品開発の可能性を感じました。

 

 

懇親会でも、講師や受講メンバーとの交流・ディスカションを通じて、

経営のヒントを数多く得られる一日となりました。


 

 

この研究会は、毎回多彩なゲストをお迎えしながら、会員制で開催して参ります。

単回受講も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

次回は12月。ご期待ください!

 

↓経営実践研究会[国産材ビジネススクール]についての詳細はこちら

https://chiikino.jp/blog/?page_id=187

 

 

Posted by wpmaster on 土曜日 10月 22, 2016 Under pick up, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演&研修 報告

川上村商工会 経営セミナー 地域ビジネス

 

平成26年度、27年度の2年間、弊社が企画運営をご支援させていただいた
川上村主催・商工事業者等活性化支援事業「川上村ならではの地域ビジネス実践塾」。

 

 

今年度は、川上村商工会が主催となり、
『「儲かる仕組み」を一緒に考えませんか?楽しく学べる!経営セミナー』とタイトルを変えて
引き継がれることとなり、10月20日(木)に第1回を開催してまいりました。

 

川上村商工会 経営セミナー 地域ビジネス

 

※画像をクリックすると、チラシをダウンロードしていただけます。

 

■第1回のご報告
\川上村ファン顧客の声、集めました!/
川上村需要動向アンケート調査発表会@川上村商工会2階
本セミナーは、全3回の講座を終えた後、川上村事業者様限定で、各企業の事業計画作成をご支援させていただく企画となっております。

 

そして、事業計画を作成するために、まずは村内の需要動向をリサーチすること。
川上村で大きなイベントが開催された8月6日(土)、川上村に集まった人々に村の商品やお店、名勝に関するヒアリングアンケートを実施し、その結果を分析して、初回のセミナーでご報告いたしました。初回講座は、村で事業を営む方々、さらに今後起業を視野に入れている地域おこし協力隊を中心に、20名弱の関係者にお集まりいただきました。

 

 

まずは集まった皆さまの自己紹介から!
特に協力隊の活動については、村内で十分周知されていない面もあり、じっくり今後のイベント情報を告知いただきました。

 

 

川上村商工会 経営セミナー 地域ビジネス

 

山遊び塾 ヨイヨイかわかみ 安田氏(川上村地域おこし協力隊)

 

 

アンケートの結果発表について、まずはマーケティングの基礎知識の解説から。

今回のアンケートは、AIDMA理論に合わせて調査できるよう設計しています。

川上村の商品や店舗、名勝について、どれくらいの訪問頻度(購入頻度)か問いかけることで、
① 常連客
② 通常客
③ 一回限りの顧客
④ 認知客
⑤ 非認知客

と、各事業所によってどのような顧客階層があるか調べ、
それぞれの顧客層に応じた経営・販売戦略を作成するための調査内容を報告いたしました。

 

非認知(知らない)の顧客層が多い事業所では、まず認知度を高める戦略が求められます。
次に、認知はされているが顧客の購買のアクションへ繋がっていない事業所はところは、この原因を分析し、商品力を高めたり、特典を付けるといった工夫により、まず1回サービスを体験してもらう仕掛けが必要でしょう。

 

 

このようなマーケティングに関する内容を解説しながら、商品や店舗、川上村の名勝ごとに、
様々な顧客の声が集まったアンケート結果について、
「あなたは川上村のこの商品知っていますか?」
「行ったことありますか?友人知人に案内したこと、ありますか?」とクイズ形式でご紹介。

項目ごとに様々な傾向がみられたため、今後どうするべきかを考えながら、進めて行きました。
川上村商工会 経営セミナー 地域ビジネス

 

 

■ただ広報を拡げて、注目を集めることがゴールなのか?

今回のアンケートでは、村内・村外と分けて、認知度を調査分析いたしました。
その中で、Aという観光名所について、「知っているが行ったことない」という回答が、村内の50%以上を占める結果が見られました。

 

 

この結果に対して参加者のKさんが、
「僕もAには行ったことないですね。
ところで、そこって、普通にいけるんですか?」と質問されました。
それは、
・物理的に、素人の体力でも安心して行ける場所、という意味か
・法律的に、一般の人でも申請なく入っても良い場所、という意味か

 

質問には2つの疑問が含まれており、
それぞれの面によって回答が変わるということに気付きました。
”川上村の良いところ”といった自由回答の調査については、Hさんが、このように感想を述べられました。

 

「そういえば、とある絶景ポイントBについては、
誰でも入ることはできるけれど、誰にでも教えたい場所ではないのですよねぇ。
ゴミが増えたり、人が来すぎてうるさくなったり、山火事なんかが起きても困るし…」

このような議論が交わされ、村内の観光に関する改善には、

 

1)一般の方でも訪問できるように整備すべくエリア(看板、道、広報)
2)”あなただけに”と特別な人だけに教えてあげる特別エリア
3)誰にも来てほしいくない秘密にして守るべく非整備エリア

と3つそれぞれのアプローチが必要といった課題に気付かされたわけです。

 

「観光」という言葉でただ人をたくさん呼び込むことが目的ではなく、
・ 村の日常と非日常(静けさと賑わい)を両方を作り守ること
・ 生産現場や教育的現場(村にとっての日常)からも都市の方々へ非日常を提供できるということ

このような、地域ならではの観光を作り『永続的な経営を目指す』ということが目標であると、再確認する講座となりました。

 

 

■第1回講座のまとめ
①小さくても面白いビジネスを、村の人々が地域で作っていけることが大事ということ

 

②顧客のニーズを知ることで儲け方のヒントを得て、今後のアクションを決めることが成功のポイントということ

 

③近くの異業種が集まりディスカッションすることでさらに村を知り、足し合わせによる”多幸せ”を生み出せるということ

 

 

最後に本講座のまとめとして、3つのメッセージをお伝えして、楽しく学べる!経営セミナー第1回を終了しました。

弊社では、自治体や商工会と共に、地域の小規模事業者の経営や地域おこし協力隊の起業支援を行っています。
地域や企業の現状分析と戦略策定から、広報ツール策定等の定着支援まで、伴走型でお手伝いさせていただきます。

 

 

 

■次回以降のメニュー
 ※川上村事業者対象(受講無料)
参加をご希望の方は、川上村商工会(0746-52-0127 担当:金井氏)までご連絡くださいませ。

 

 

●第2回【10/27(木)】14:00-17:00@川上村商工会2階
『過去・現在を知る。事業計画作成のために!経営分析セミナー』
自社の強みとは?売上向上の可能性はどこに?など、まずは経営の現状分析を行います。※事業者の方は、過去2期分の決算書と電卓をご持参ください。

 

 

●第3回【11 / 9(水)】14:00-17:00@川上村商工会2階
『未来を考える。事業計画作成セミナー』
目指すは、長所伸展経営。現状分析で明らかとなった“強み”を伸ばすために、儲かる仕組みの作り方をテーマとして、たくさんのアイデアを出し合います。※電卓をご持参ください。

 

中嶌大会計事務所よりゲスト講座あり!/
川上村の企業をご支援されている会計士様より、ゲスト講座へ登壇いただきます。
1)株式会社/社団法人/NPO法人の違いって?
2)起業する/事業者になるメリット
3)会計のキホンとは
4)質疑応答    といった内容にてお話いただきますので、特に起業希望の方は必見!

 

 

●個別支援【日程未定】(10社限定)
『あなただけの儲かる仕組みを考えます!事業計画作成サポート』
現状分析~事業計画作成セミナーを経て、各社に沿った事業計画づくりをご支援します。第3回の講座を受講された方を優先で、10社限定にて受付けますので、お見逃しなく!※電卓をご持参ください。

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 木曜日 10月 20, 2016 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, — ちいきの地域, pick up, すべての記事, セミナー報告, 講演&研修 報告

 

9月2日(金)、新たなプロジェクトが始動。

その名は「豊田市産材利用拡大プロジェクト」

=== === ===

愛知県豊田市では、平成12年の東海豪雨、平成17年の市町村合併で広大な森林面積を有したことから、

平成19年に「豊田市100年の森づくり構想」を策定、森林管理を促進してきました。

 

「クルマのまち」のイメージが強い豊田市ですが、

豊富な森林資源を有する、「林業のまち」でもあります。

 

次なるステップとして、地域材の利用拡大や地産地消の実現に向けて、本プロジェクトが始まりました。

 

地元の建築設計・デザイン事務所が豊田市からの委託を受け、

弊社もメンバーの一員として推進していく体制となっております。

 

 

さて9月2日はキックオフイベントということで、豊田森林組合を会場に

「豊田市地域材利用拡大プロジェクト 事業説明会&講演会」が行われました。

 

 

まず市役所からの事業説明、

そして事例発表として、
●豊田の森から顔の見える流通をつくる取り組み「人と木をつなげるプロジェクト」

●地域の木を使った家づくりを手掛ける「水嶋建設㈱」

●平成30年に豊田市で製材工場を設立予定の「西垣林業㈱」

の3名の方に活動紹介をいただきました。

 

P9020125

 

また基調講演として、弊社代表古川が

『「地域材、いま何故チャンスか。」~全国の先進事例を基に~』

と題して講演をさせていただきました。

(photo by 永田ゆか)

 

今回のプロジェクトの目的は、地域材ブランドとマーケットを創造すること。

とはいえ、単に「●●県産材」「○○市産材」と名前をつけるだけでは

ブランドたりえません。

 

改めて日本各地の林業産地を紹介した上で、

ブランド=見た目、ではなく、

素材をつくる施業の在り方、加工品質、営業品質までを含めて

ブランドが形成されていることをお話させていただきました。

 

「素材力、加工力、営業力」の3つの力を分析し、

さらにめざすべき地域の目標林型、森林ビジョンの達成に向けた

「企画」と「規格」が必要とご紹介しました。

 

 

遠くは県外から、定員の80名を超える参加者が集まった講演会。

感心の高さがうかがえました。

 

後半のディスカッションでは、会場からのご質問も多く飛び交い、充実した時間となりました。

 

 

本プロジェクトとしましては、まずは関係者ヒアリングを実施し、豊田市産材の生産・加工・流通、住宅建築の現状を把握し、

10月以降は具体的な活用策にむけて計3回のワークショップを開催予定です。

 

①コンセプト&ツールを作り

②商品開発

③運営方法や組織

 

それぞれテーマを変えて、回会を重ねるごとにリアリティが増し、

地域内のプレーヤーを知り、繋がり、実行へつなげる未来を見据えた設計となっております。

 

市内、市外からの参加も可能で、メンバーは随時募集して参ります。

今後にご期待ください。

 

★プロジェクトのfacebookページはこちら

https://www.facebook.com/tlwpj/

Posted by wpmaster on 金曜日 9月 2, 2016 Under — 産地ブランド・選ばれる林業会社, pick up, すべての記事, プロジェクト活動記, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告

 

8月27日は広島県北広島町にて、
「中国山地(北広島町)の木をプレミアム化するマーケティング講座&ワークショップ」の
ファシリテーターを務めさせていただきました。

広島県木造住宅生産体制強化推進協議会事業の一環で開催される当講座は
全3回のプログラムで構成されており、今回は第2回講座となりました。

 

 

会場は、森のレストラン・ウェディング「farm NORA」にて。
島根県との県境近くの山里に佇むお店ですが、造船の設計を専門とするオーナーの自作で建てられた建物で、
木材、木皮から船に使われた窓まで、様々な素材を使われており、レストランの傍らにはピザ窯を併設。
温かみのある空間が広がっておりました。

 

 

なんと、敷地内にはオーナーの松本氏が自作された簡易製材機まで!
自動車のタイヤに刃を巻き付け、農機具のエンジンで回し、機械を押して製材していきます。

見事に丸太が板へと料理された瞬間には、思わず見学者一同から、感嘆の声が上がりました。

 

 

さて、farmNORAの施設見学を終えて、施設内の会場で講演へ。

今回の講座テーマは、「木材が選ばれる理由を定義しトータル林業について考える」と掲げて、
建築設計士、大工の方々を中心に約20名の参加者様にお集まりいただきました。

★第1回の様子は、こちらのブログをご覧ください↓↓
https://chiikino.jp/blog/?p=5858

 

今回の講座は、このようなメニューでお話しさせていただきました。

■講演のMENU
・木材、地域産材が選ばれる理由
・木材業界差別化の7要素~品質はタネから~
・3C視点で北広島町の林業木材業を差別化しよう
・他地域事例紹介
・トータル林業のススメ~規格と企画~
・コンセプト、コンテンツ、コンダクターをつくろう

 

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■3C視点で地域産材を差別化しよう

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マーケティング戦略を考え際の手法として、「3C分析」といったフレーム分析が使われます。

・Company(自社)
・Competitor(競合)
・Consumer(消費者)
と3つの「C」の切り口について扱うことから「3C」と名付けられています。

 

自社のブランド戦略を考えるにあたり、
“自社が持っていて、他者にはない、顧客が求めている要素”を探り、進展させるために行うフレーム分析です。

 

例えば地域産材の良さをPRする際に、「他社=他の地域産材」と比較すると、
「木目の手触りが温かい、自然素材だから落ち着く」といった営業ポイントのみでは、地域産材を差別化できないということが分かります。

他の地域にはない、北広島地域産材ならではの特徴であり、顧客に求められる強みとは何か?
地場産材のプレミアム化に向けて、まずは3C分析の視点をお伝えいたしました。

 

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■素材品質の特徴を伝える~品質は、タネから~

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とある養豚業を営む経営者は、自社から出荷する素材について、
5つの切り口に分けて紹介します。
そして、その切り口の一つが「品種(DNA)」。

厳選して育てる品種の特徴を示し、素材品質が良いと言える根拠を徹底的に説明できるのです。
他にも、育て方や風土、エサの違い等について掘り下げることで、5つの切り口から”素材品質が良い理由”をPRされています。

木材を料理して、建物空間の制作に携わる受講者の皆さまですが、
改めて、木材の素材品質について掘り下げていただきたく、木材業とDNAの関係について話題提供させていただきました。

 

ご存知の通り、森林には地域ごとの多様性があり、風土に応じて育まれてきた品種がありますが、
一方で、異なる地方から苗木を仕入れて、目的とする樹種を育成する木材生産も営まれています。
特に、戦後の拡大造林期には、少しでも早く目的とする木材生産をかなえるために、
同じ品種を効率的に植林した歴史もありました。

 

地場産材のプレミアム化を目指す本事業ではありますが、
改めて5つの切り口から分析して、北広島町産材の素材品質は、どのように説明することが出来るのでしょうか?

 

 

古川からによる講演の後は、ワークショップタイムへ。
「トータル林業のススメ~規格と企画~ コンセプト、コンテンツ、コンダクターをつくろう」をテーマに、
北広島町の地域産材を唯一無二のブランドにするために、どのようなアクションを起こせるか、チームごとにアイデアを出し合っていただきました。

序盤に見た自家製製材機に感銘を受け、「丸太を運んで、出前製材をやってみたら面白いのでは!?」といったアイデアまで、
自由なディスカッションとなりました。

一方で、「やはり地域の山の資源情報が分からないことには、具体的なアイデアが生まれない」といった感想も、多々寄せられ、
今後、さらに山側と共に地域産材のブランド化に向けて素材品質を見つめ直す必要性に気付くワークショップとなりました。
★チラシの詳細は、画像をクリックしてご覧ください。

 

 

本事業の第3回講座・最終回は、10月30日(日)。
「北広島町にとっての地域産材プレミアム化の目的と方法を描く」を講座タイトルに掲げて、
北広島町地域産材のプレミアム化に向けて、自社の関わり方とアクションを描くことを目的に開催いたします。

参加者の皆さまが、明日から取り組める地域産材の売り方、使い方、儲け方提案について、見出していただく講座にしたいと思います。
ぜひ、川上から川下の関係者様まで、お誘いあわせの上、ご参加くださいませ。

 

最後となりましたが、参加者様のアンケートから、一部をご紹介させていただきます。
アンケートにご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

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■参加者様の声

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■A様
「前回より次のステップに進めたように思います。次は、北広島の山を見に行きたい」

 

■B様
「3C分析の視点がとても勉強になりました。」

 

■C様
「3C分析で、日ごろ着目している点の偏りに気付いたことが興味深かったです。
カスタマーの立場からの視点を技術面や競合他社を考えるところとは別に、 外の視点から考えるきっかけをいただきました。
北広島町の林業とカスタマーを誰がどのように繋いでいけるのか、次回のワークショップが楽しみです。」

 

■D様
「3C、差別化の7要素など、キーワードを使って分かりやすく考えるきっかけを説明していただいきました。
次回の展開が楽しみです。」

 

■E様
「前回、今回の講演&ワークショップを経て、知識やアイデアをもらおうといった意識が強かったです。
広島県産材の特性、特徴などは、次回までに知ってから臨みたいと思いました。

3C分析の考え方や差別化7要素は、林業だけではなく、デザイン業にも生かせそうだと思います。
ワークショップで生まれたアイデアも面白そうでした!

最終回のワークショップでは、実際に活動の形が生まれるような内容にしたいと思います。」

 

■F様
「マーケティングのフレームは林業に関わらず、たいていの分野で役に立つ学びでした。
トータル林業の考え方がプレミアム化の答えだと思いました。企画については、自団体の得意分野であり、強みですが
規格と結び付ける役割の方とうまく連携して、北広島町のトータル林業を目指したいと希望が見えました。
最後のワークショップに、わくわくしました!」

 

■G様
「北広島町の林業の情報をもっと知りたいと思いました。
産地のことを知らないと、議論ができないと感じました。」

 

■H様
「北広島町の住民でありながら、町の山のこと、木のことを知らない自分にショックを感じました。
特徴があまりない山林だと思い込んでいた自分が恥ずかしく、こういったワークショップは良い機会だと思いました。
次回のワークショップにて、地域の林業の方向性についての具体策が出ることを期待しています。」

 

■I様
「林業のブランド構成要素としての”品種(DNA)”を初めて意識しました。
普段は消費者との接点が少なく、やはり接点を持ち、評判(消費者の声)を聞いて、 業界を挙げて大きくPRしていく必要性を感じました。
ネーミングについても、木材の名前にこだわりすぎず、地域の道路や象徴的なものを使ってブランドづくりをしていく可能性に気付きました。」

 

■J様
「アッパー層は環境問題、環境配慮の理念を無視しない、とおっしゃったメッセージが心に留まりました。
誰に売るのか、ターゲットを絞ることが大切ですね。

豚やトマト等を例にとっての説明も分かりやすかったです。
私は農業も営んでおり、産直専門で商売をしていますが、自分の名前が入ったシールを貼って、値段も自身で決めています。
するとやはり、気が抜けないものです。木材の販売も野菜や豚と同じだと思いました。」

 

■K様
「差別化の7要素と3C分析は、どのジャンルにおいても当てはまることだと思い勉強になりました。
北広島町の例とした時に、山のことを知らないことが行き詰まる大きな要因であると再認識しました。
北広島町の山林資源マップを是非見たいですね!次回が楽しみです。」

 

■L様
「改めてマーケティング理論を知り、ものづくりを考え、整理する重要性を感じました。
特に今回はファームノラの会場で開催できて、とてもよかったです!

地域づくりやまちづくり、自然、歴史、文化と幅広い分野でとらえてブランド化を進める視点について
他のメンバーから提案された点が面白かったです。

北広島町の地域の人や山林、製材に関わる人と具体的なまとめが出来る最終回に期待しています。」

 

 

参加者様アンケートには、farm NORAが良かった!とのコメントも多数ありました。
ワークショップ中の休憩時間には、手作りのシフォンケーキ&珈琲までご提供いただきました。
改めて参加者の皆さま、そしてfarm NORAスタッフの皆さまに、心より御礼申し上げます。
第3回もどうぞよろしくお願いいたします。

 

Posted by wpmaster on 土曜日 8月 27, 2016 Under pick up, すべての記事, 未分類, 講演&研修 報告

 

 

兼ねてより弊社からご支援させていただいている、奈良県吉野郡川上村。
この地域では、毎年夏季に『川上村地域づくりインターンシップ』として、大学生・大学院生を受け入れています。

★川上村地域づくりインターンの詳細は、こちら↓↓↓
http://www.vill.kawakami.nara.jp/intern/

 

そして今年の夏も、行動力ある7名の参加者が集まりました。
ホームページやインターンシップOB生のレポート等をきっかけに、
関東から1名、関西から6名の大学生・大学院生が川上村を訪れ、インターンシップ体験の2週間を過ごしています。

 

 

遡ると本事業は、平成10年,11年度、国土交通省のモデル事業として「若者の地方体験交流支援事業」を行い、
首都圏からインターン生を受け入れたことがきっかけでした。

さらに平成12年度以降は、自治体独自の取組みとしてインターン生の受け入れを続けており、
今なおインターンのOB・OG生が川上村との交流を続けています。

 

そして、弊社 代表の古川もまた、
川上村におけるインターン生の第一期生として川上村を訪れ、
林業や日本の地域の世界に出会ったのであります。

 

この度は、地域づくりインターンシップのOB生として、現役生との交流勉強会の場をいただきました。

 

場所は、川上村に新しくオープンした村営シェアハウスにて。

美しい川上村産吉野杉が使われた施設のリビングルームを使い、川上村で過ごす体験を通じで見出してもらいたいこと、
それぞれの日常に戻って、改めて考えてもらいたい「価値観」について等、
自身の経験や、会ってほしい人、オススメの書籍や映像等の紹介を交えてお話しさせていただきました。

 

約90分の交流勉強会の中でありましたが、ブログでは2つのメッセージを記させていただきます。

 

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■成長のきっかけをつくる3つのこと

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まず1つ目のメッセージは、これからの人生において、
1)もっと人に出会おう

2)もっと旅に出よう

3)もっと本を読もう

 

と、3つの体験を通じて常に価値観を養っていかれたいということです。

そして、そしてもっと川上村を好きになり、実際にチャレンジしたければ、実際に地域でチャレンジを続けている「人」に、また会いに来て下さいということです。

 

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■社会にでると、○○が無くなる

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大学生・大学院生の皆さんが、今後、学校を卒業して社会に出ると、

1)卒業式が無くなる

2)答えが無くなる

 

学業の中では定められていた、これら2つの存在が無くなることでしょう。

 

“「無期限の暫定的状況」が人間にとって、もっとも苦しいことである。”

アウシュビッツでの収容経験を経た精神科医 V・E フランクルによる著書「夜と霧」を読み、古川自身も深く共鳴した言葉を紹介いたしました。

 

だからこそ、能動的に「期限」を決めること。

自ら「答え(ゴール)」を設定すること。

 

 

この視点を持って、彼らの今後の活躍を期待し、応援していきたいと思います。

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交流会の後半には、弊社の事業内容から、川上村ならではのテーマまで、多くの質問をいただき、真剣なディスカッションとなりました。
川上村地域づくりインターン生は、8月25日まで、計2週間を川上村で過ごし、最終日にはプレゼン大会が予定されています。

 

交流会においても、高い問題意識を持って、質問を投げかけて下さった7名ですが、ワカモノ、ソトモノ視点で見た川上村について、
率直な感想や気付きを投げかけてもらえることを期待しています!

 

そして、この夏のインターン体験をきっかけに、地域の方々を訪ねて、また川上村へ帰ってきてくださいね。

 

都市や郊外に住む皆さんにとっての第二の故郷が見つかる夏になることを願っております。

 

Posted by wpmaster on 金曜日 8月 19, 2016 Under pick up, すべての記事, 未分類, 講演&研修 報告

 

7月23日(土)三重県松阪市で行われた、

「第40回日本木材青壮年連合会東海地区協議会会員大会」にて

弊社代表古川が講演させていただきました。

 

会場には100名ほど、東海3県を中心に、

大阪などの近隣県の製材業の方がご参加されておりました。

 

演題は「林業をリ・デザインするビジネス~森づくりと人づくり~」、

林業は森づくりだけではなく、人づくりが両立することで成り立ちます。

その視点を随所にいれながら、この90分間の講演時間では、

「山づくりのコンセプト」から「マーケティングの基礎」といった内容まで幅広くご紹介させていただきました。

 

 

講演のメニューをまとめると

 

①価値観とは何か

・自分軸と時間軸

・林業の時間軸

・理念と利益

 

②林業の市場規模

・農林漁業の市場規模比較

・他業種との市場規模比較

 

③マーケティング講座

・消費の3要素

・ライフサイクル(地と図の関係)

・イノベーター理論

・コトラーのマーケティングコンせプト

・マーケティング1.0、2.0、3,0

 

などをテーマに講演致しました。

これらを聞いて、林業の価値観、皆さまはどうお持ちになられたでしょうか。

あなたは田舎と都会どちらがほっとしますか、どちらに行ってみたいですか、どちらで暮らしたいですか?

この質問からわかる「自分軸」があります。

1年、10年、100年、1000年という区切りで林業をみる「時間軸」があります。

「自分軸」と「時間軸」から林業の価値観を持つことが出来ます。

 

産地や生産方法も様々な日本の林業、「山づくり」には多様性があり、

成功している地域でも、あくまで人や個々の企業がベースとなっており、「人づくり」がポイントとなるのです。

 

そして、

岐阜の某林業会社の方からの「国産材なんて何もしなければ当然」、「唯一無二の存在となる」というメッセージ、

有名林業地の林業の軌跡を紹介する動画も

織り交ぜながらの講演でしたが、皆さまの心に刺さる言葉・学びはいくつあったでしょうか?

 

ここで参加者の皆さまから頂いたアンケートを一部ご紹介させていただきます。

 

===講演参加者さまアンケート(一部抜粋)===

・「自社の向かっている方向が正しいのだとわかり、勇気づけられました。」

 

・「理念なき利益は犯罪、利益なき綸言は寝言という言葉が響きました。」

 

・「売り方、何を持ってブランドとするのか、唯一無二(=プレミアム)を自ら創造し、

自ら発信していくことが重要だということを知り、今後の事業を考えるヒントとなりました。」

 

・「やはり林業界は、説明不足だと感じました。もっと宣伝、アピールをしていきたいと思います。」

 

・「木だけではなく、その背景にある物語を買う(欲求性を満たす)こと、それは何か、

この部分を追求していき、今後の事業のヒントにしていきたいです。」

 

・「本日学んだ流通における素材価値、加工価値のマーケティング3.0のお話など、

学んだことを社員に伝えることで社員教育に役立てていきたいです。」

 

・「林業のリデザイン、必要性と欲求性、規格と企画のお話が興味深かったです。

実際に自分の地域でも、間伐に係る山林ツアーを連携して取り組むことができるのではないかと思いました。」

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皆さまのアンケートを拝見させていただくと、

最近では、「林業×マーケティング」という視点が浸透し始めており、

本講演も、興味を持って聞いてくださった方が多かったことがわかり嬉しい限りです。

 

今回の講演が、皆さまの持続可能な企業づくり、森づくり、人づくりのヒントになれば幸いです。

 

 

講演終了後には

古川の著書「森ではたらく!27人の27の仕事」

オリジナル小冊子「この10年で思った76のこと。」を販売しました。

 

講演内でも、

「業界画一の林業ではなく、トータル林業/ フリースタイル林業へ」

「担い手と人材」、

「ライフスタイルの提案」

といったお話をしましたが、

林業は木を伐る、製材業は木を挽く、それだけではない、

多くの森林・林業との関わり方・暮らし方の可能性を知ることが出来るのが「森ではたらく!」の趣旨となっています。

また「この10年で思った76ののこと」というのは、

古川コラムの総集編でもあり、全国のコンサルティング現場から得られた経営ポイントをまとめたもので、

業界への訓示たるものもあり、林業/木材業界の未来が見えるものとなっています。

 

最後になりますが、改めて、今後も日本全国津々浦々、

皆さまの地域でお会いできることを心から楽しみにしております。

 

Posted by wpmaster on 土曜日 7月 23, 2016 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

ご縁あって、私・岩井有加が三重大学生物資源学部の1年生向けに講義をさせていただきました。

「生物資源学総論」として、農林漁業全般についての講義の中で、

ゲスト回としてお招きいただきました。

 

林学出身の自分自身が、

「自分が学部生のときにこんな講義が聞けたらよかったのに」と思う内容をお届けしました。

 

タイトルは「森ではたらく!~林業の魅力とキャリアプラン~」。

 

私の経験上ですが、

大学の林学で教科書通りの勉強をしていると、

「林業はスギヒノキ⇒間伐せねば」という単純な方程式に凝り固まりがちで、

また右肩下がりのグラフばかり見ていると、「林業は暗い」という

”林業自虐史観”のようなものが、気が付いたら刷り込まれていることがあります。

 

また、林業と言われても、具体的にどのような人がどんな仕事をしているのか、

大学の授業では出会う場面が少なく、

なんとなく「木を伐ること(キコリ)が林業?」「大学を出たら就職先は公務員?」

くらいのイメージしかないものです。

 

そこで、

●スギヒノキだけではない、日本の林業の多様性

●そこに生きる「はたらき方」の多様性

 

を伝えるべく、お話しいたしました。

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テーマの一つ「学生時代に行っておくべき林業地10選!」では、
(といいながら15個くらい紹介したと思いますが)

 

私が実際に訪れた、各地の

著名な、また知られざる日本の林業産地をご紹介しました。

 

・日本三大美林&日本三大人工美林のどこか

・スギヒノキの中でも北山林業など特殊な施業

・カラマツ、アカマツ、アテなど多様な針葉樹林業

・広葉樹林業

・海外林業(どこか1つ)

 

を、学生時代のフラットな目で見て視野を広げておくことが大切と思います。

それに加えて、

 

・自分の身近にある山、ご縁のある山

 

と出会うこと。

これは、近所の山、家族が所有する山、サークルや研究で出会う山

どんなきっかけでも構いませんが、自分が林業を見るときの、軸足となる山です。
思えば私も学生時代には、

かなり色々な方々にお世話になり、各地の山に御邪魔しては勉強させていただきました。

しかし、仕事に就いてからも、まだまだ新しく出会うことばかりで、林業の世界は本当に広く、底知れず奥深いのです。

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また、キャリアプランを描くべき参考図書として、

「森ではたらく!27人の27の仕事」をご紹介しました。

 

ここには、森の多様な資源をいかし、それぞれのライフスタイルを体現している27人が登場します。

木を伐る人や公務員だけでない、可能性を感じてもらえればと思います。

 

 

 

みなさんの「10選」はどこですか?

 

みなさんの「はたらく」は何ですか?

 

 

考えて頂くきっかけになれば幸いです。

お世話になりました三重大学の皆様、この度は誠にありがとうございました。

 

岩井有加

 

Posted by wpmaster on 火曜日 7月 5, 2016 Under — 大学連携, pick up, すべての記事, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告

 

 

6月25日は広島県北広島町にて、
広島県木造住宅生産体制強化推進協議会事業の一環で、講演及びワークショップのファシリテーターを務めさせていただきました。
★チラシの詳細は、画像をクリックしてご覧ください。

 

 

 

 

なお、「中国山地の木をプレミアム化するマーケティング講座&ワークショップ」と題した当講講座は、
6月25日、8月27日、10月30日と、全3回のプログラムを予定しています。

 

初回は「日本の林業の概要を知り、プレミアム化とは何か考える」をテーマに掲げ、
建築設計士、大工の方々を中心に25名の参加者様にお集まりいただきました。

 

今回の講演は、このようなメニューで開催しました。

 

①日本の林業概要
・日本の木材と産地
・選ばれる製品(地域産材)、3つのポイント
・日本の森林概要
・日本林業の市場規模

 

②価値観とは何か
・自分軸と時間軸
・情熱方程式

 

③マーケティング講座
・消費の3要素
・ライフサイクル(地と図の関係)
・代替財と補完財
・セルフコントラスト

 

④ワインのような日本の林業~産地紹介~
・奈良県川上村 吉野林業について
・工務店主催の伐採見学ツアー
・林業の企画と規格

 

また、講演の間には「地場産材をプレミアム化するためのワークショップ」と題して、
参加者が3つのチームに分かれ、“住宅10ニーズ”についてアイデアを出し合いました。

 

 

今回のワークショップは、
1) 家づくりで重視されるポイントを優先順位の高い順に列挙し、ルール化
2)古川より「住宅10ニーズ」のフレームをレクチャー
3)「住宅10ニーズ」×「地域産材」の掛け算による売り方を提案

 

という手順で進行しましたが、日頃から家づくりに携わっておられる皆さまですので
住宅そのものの商品の他にも、立地、住宅保証やローン計画の提案といった、住宅販売に纏わる
重要なポイントを網羅的に書き出していただきました。

 

 

しかしながら、
「住宅10ニーズ」×「地域産材」の掛け算による提案となると、
「う~ん、とても難しい!」
「そもそも、このアイデアが弱いから、日本の木が売れない訳ですね!」
「正直なところ、自分が家を買うことをイメージしたら、より悩ましい」
といった反響がありました。

 

 

短時間のワークショップではありましたが、参加者様同士で話し合った後は、各チームによる発表会。
付箋に書き出したアイデアを発表していただきました。

 

 

 

全体的に設計士工務店関係の参加者様が多かったためか、
住宅10ニーズに対する理解が高く、地域産材を掛け算で売っていく必要性を意識されている一方で、
国産材を使った家づくりの提案については、
・地域資源の利用、環境保全等の大きな理念のため
・施主へ補助事業を提案できるため といった認識がありつつも、

 

 

一方で、

「地域産材の材料としての良し悪しを知らなかった」、
「地域産材の物語性について付加価値を掘り下げたことが無かった」等といった感想が挙げられました。

地域産材の強みや特徴とは、
異素材、他産地材と比較して見出されるものでもあります。

 

つきましては、次回8月27日(土)の講演&ワークショップでは、
「木材が選ばれる理由を定義しトータル林業について考える
~異業種、異素材、他産地の木材と比べて地場産材の強みを定義する~」をテーマに掲げ開催します。

 

今回のワークショップのテーマに掲げた「住宅10ニーズ」×「地域産材」の掛け算による売り方を宿題に、
アイデアを持ち寄って、さらに北広島町産材の強みについて、掘り下げていきたいと思います。
ぜひ、川上から川下の関係者様まで、お誘いあわせの上、ご参加くださいませ。

 

 

なお、講演終了後には、7名の方々に古川の著書「森ではたらく!27人の27の仕事」をご購入いただきました。
ご購入いただいた方にはサインを書かせていただき、それぞれの“森ではたらく仕事像”について、お話することができました。

 

講演中にも「林業・木材業の“担い手”で何が起こっているか?!」と題した内容をご紹介しましたが、
書籍の中では、森を伐る人、森を香らせる人、森で育てる人…27人の著者が自らの言葉で、等身大の想いを綴っています。

 

それぞれの目を通して見た、はたらく場としてのリアルな「森」像。
実際に森ではたらく方のみならず、山や森が好きな方、街に日常を置く方々にも、
仕事と暮らしの「日常」と「非日常」について、感じていただける一冊となっております。

 

★まだお読みでない方はこちら↓↓
森ではたらく!27人の27の仕事  販売ページ

 

 

最後に、参加者の皆さまからのアンケートから一部をご紹介いたします。

 

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講演受講者さまアンケート(一部抜粋)
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■建築設計事務所 A様
県産材の売り方について聞かれた時、そこが分からないのに気づかされた。
一般論で、地元の土地に地元の材料は、リーズナブルで安心とはいえるが、
本当の質については全く分かっていない。そこを探すことが大事。

 

 

■素材生産業 B様
林業の市場規模の話を聞き、広島の田舎で本当にその規模感を体感しています。
同時に、自分の価値観とは、立ち位置で変わるものだと実感しています。
今日も、講演の場で、情熱を持った同志と出会い、再会がありました!

 

 

■デザイン設計事務所 C様
単純に木だけでは売れないということを再認識しました。
何をもって売れるものにするか。(売れることは、プライドと継続性に不可欠)

デザインという自分の立場も踏まえつつ、考えていきたいです。

何度お聞きしても、マーケティング理論は勉強になります。
「なんとなく地場産材」からの脱却の重要性も認識しました。

 

 

■NPO法人 D様
消費の3要素がプレミアム化のヒントになりそう。
ストーリーをつくる具体例などをもっと知りたいです。
山林ツアーの事例紹介も、何をどう見せるのかと参考になりました。
町内同士でも知り合うきっかけが少ないので、参加者同士の交流から雰囲気づくりについても期待します。
また、日本林業の全体が見える講演でした。今後は、広葉樹の活用事例についても知りたいです。

 

 

 ■E様
価値提案のお話が良かったです。
立場を置き換え、WEB作成等と重ねて考えると、イメージが膨らみました。

 

 

■ F様
ワークショップを含め、参加者同士が会話をする時間をもっと取っていただいたらより面白くなると思います!
他の職業の人の考え方を聞くことで、木について理解できるのではと思います。
山を見る会、木を語る会の開催はいかがでしょうか!!

 

 

■工務店関係 G様
顧客目線のマーケティング、国産材の売り方等々、
新しい視点からのお話で、大変参考になりました。

 

 

■大学関係 H様
木材のブランド化のために必要な3要素のテーマが大変印象に残りました。

 

 

■行政関係 I様
初回、導入となる会でしたが大変楽しく、勉強になりました。
私の仕事である「町のブランディング」やマーケティングについてのお話、
価値の作り方、とても参考になりました。

 

 

■J様
予想外の講演でした。
範囲、掘り下げの深さ、視点…
気持ちよく聞けて満足です。

内容が多すぎて印象に残る点が絞り切れないくらいでしたが、

次回もよろしくお願いします。

 

 

■まちづくり関係 K様

トークのパワーとテクニックがすごいです。
伝えるごとに具体例があり、モデル図もあって分かりやすかった。
マーケティング論やスキルについても大変勉強になりました。

森林の土地利用としての役割とステージごとの条件について、
林業に適する山と不適合な山の条件などがあると思います。
そのような意味で、日本の山林はどの地域が好条件なのでしょうか?

建築用材の他に、強度を含めてスギの家具材やヒノキのプラスチック複合材などの加工方法もあるかと思いました。
このような使用事例の市場規模は小さいのでしょうか。
次回は、海外の林業事業やブランド化についてもお聞きしたいです。

 

 

■まちづくり関係 L様
話を聞くだけではなく、自分達で考え、楽しく参加できました。
地域の山を元気にするには、何をすればよいだろうか?

 

 

■都市計画関係M様
相変わらずのキレキレの語り口調で、端的に整理されていますね。
色々な経験が生かされていると感じました。

 

 

■建築設計業 N様
市場規模は小さいが、国土の大半を占める森林。
そのうち、植林地も多く、地産池消えるのために、林業の復活再生はとっても重要だと思っています。
その術を学びたいと思い受講しました。マーケティングの手法を知り、
上手に活用すれば、林業以外のビジネスでも活用できると思いました。

 

広島県産材の特徴を知る必要があり、国産材や他産地材、海外産材との違いを理解し
売り込みのアイデアを出すことも必要となるでしょう。
何に、どこに活用すれば材が光り輝くのか、次回の講座で考えたいと思います。

 

 

■建築設計業 O様
木材についての講座でしたが、それ以外にも通ずる内容で、興味深く聞きました。
私は主に、家屋調を生業としています。空き家や古民家に入ることが多くありますが、
古材の利用やリノベーションについても興味があり、知りたいです。

 

 

■NPO法人 P様

芸北の木をどう生かしていけるか、沢山の気付きを教えていただけたなと思います。
林業に関わらず、芸北地域を良くしていきたいと思っている人と第二回に参加したいと思いました。

 

 

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アンケートにご協力いただいた皆様に、心より御礼申し上げますと共に、
次回の講演についての参考とさせていただきます。

それでは、第二回8月27日(土)も、よろしくお願い申し上げます。

 

Posted by wpmaster on 土曜日 6月 25, 2016 Under pick up, すべての記事, セミナー報告, 講演・研修、コーディネーター, 講演&研修 報告