7月24日(木)、川上村商工会議所にて、
地域ビジネス実践塾in川上 第二回を開催致しました。

★前回の様子はこちらのブログをご覧ください
 【地域実践ビジネス塾in川上 第一回目開催!】(7/15)
まずは第一回目の振り返りからスタート!

前回は、
経営者として【「儲けたい」の前に、確認しておきたい3つの理念】 と題して
「理念と利益」、「情熱方程式とビジネスの成功方程式」のフレームを紹介しましたが、
今回も復習として、参加者の皆様に「あなたの経営理念、利益のとは何ですか?」とお聞きしました。

ある女性は、
「3Kといわれる林業のイメージをくつがえしたい」という理念を持ちながら、
「Iターン者が来ても受け入れて、商売出来る規模まで利益を目指したい」との目標をお持ちです。

その背景には、

業界の後継者不足、川上村としての人口減少という現状があり、
川上村にある資源を活かす人材を受け入れて、育てたいという理念も込められています。

あらためて事業の志を確認していただく機会になったと思います。

つぎに、
「地域資源の活かし方」と題して、資源の発掘からビジネス化までに必要な視点と
マーケティングフレームをご紹介しました。

 

前回の講義では
・「消費の3要素」
・「代替材と補完材」
・「ライフサイクル」
・「セルフコントラストマーケティング」
・「商売の軸」
・「3C」
といった基礎フレームを紹介しましたが、

 

今回の講義ではこれらを「地域ビジネス商品」に応用して分析!

「木製品」、「食べ物」、「飲料水」など、参加者の皆様に関連性の高いジャンルで
全国の事例を収集し、人気の商品について、
これらの「人気の理由」を分析して紹介致しました。

日本全国から集めた事例のなかに、
さっそく川上村の資源に応用出来そうなヒントも見つかったのではないでしょうか。

 

このように、地域資源の「発掘」から「商品化」、そして「地域ビジネス化」するまでに
必要となる視点と応用していただきたいマーケティングフレームを確認した後は、
さっそく「川上村の地域資源の発掘!」をテーマにワークショップを実施。


 

 

まずは自由に、思いつく限りの川上村の「資源」を挙げていただきます。

ほんの10分弱の間にも、たくさん書き出されました。
この資源をどう活かすか?が今回のワークショップのテーマです。

ファシリテーターのヒントを元に、「これを地域ビジネス化するならどんな商品として売り出せるか?」と
2人1組のペアとなり考えます。

ランダムに取った複数枚のカードを組み合わせて、オリジナル商品を考えました。

 

 

ワークショップを通して、 日常生活の中では思いつかないような斬新なアイデアも出てきました。
「当たり前」と感じていた資源を再認識、再発見して発掘したワークショップの成果物の一つですね。

参加者様からは、
「せっかく商品のイメージが出来てきたから、
この売り方についてもっと教えてほしい!」との意見も。

 

もちろん、次回の講義で「売り方」の内容についてもご用意しております。
地域ビジネス実践塾in川上村の第三回目は8月6日(水)18:00~20:30

 

次回は「チラシの書き方、パソコンによる実践講座」と題して、
・ファンを増やすホームページ、ブログ、フェイスブックの作り方
・女性に受けるキャッチフレーズの作り方、目を惹く写真の撮り方
・集客できるチラシ作製、7つのポイント

このような内容での開催予定です!
なお、次回の会場は「川上村中学校」です。
商工会議所ではありませんので、くれぐれもお気をつけ下さい。

 

最後に、第二回の地域ビジネス実践塾を受講された皆様からのご感想を掲載します。

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■A様
ビジネスの成功例紹介が参考になった。
皆で意見を持ち寄り商売について考えたとき、川上村のことでまだ知らないことが多いと気付いた。

■B様
3C、理念と利益、消費の3要素などのフレームが参考になった。
ワークショップが印象的だった。

■C様
ビジネスの成功方程式を改めて考えることが出来た。
ワークショップが印象に残った。また、商品名のアイデアを頂き、ありがとうございました!

■D様
ワークショップが楽しく考えが湧いてきた。

=====

 

みなさまからのご意見&ご質問も、今後の講義内容に反映させて参りますので、また今後ともよろしくお願い申し上げます。

また、他地域でもこのような地域ビジネスについての講義、出張公演を受付けております。
講義のご依頼は、下記の連絡先までご連絡お待ちしています。

㈱古川ちいきの総合研究所 Email⇒info@chiikino.jp

 

 

=====地域ビジネス実践塾、次回も乞うご期待ください!=====

Posted by admin on 木曜日 7月 24, 2014 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

7月15日、奈良県川上村にて、村内事業者限定の
「川上村ならではの 地域ビジネス実践塾」第一回目が開催されました。

これは川上村役場が主催の、村内事業者向けの経営塾で、
地域経済を地元の事業者の力で元気にすることを目指しています。
弊社古川が全5回の講師を務めさせていただくことになりました。

全5回のうち、記念すべき第一回目は、
基礎講座として「地域ビジネスにおけるマーケティング講座」を実施、
当日は9名の方が参加してくださいました。

最初に、
今回の実施にご尽力いただいた川上村役場地域振興課 森内課長より、
川上村の経済を支える参加者の方々にエールの言葉を頂きました。

課長から挨拶

続いて、参加者の方々から自己紹介。
建設業、製造業、販売業、教育関係者、

またこれから「ビジネスをやってみたい!」という主婦の方など、

実に様々です。

「販路拡大を目指しています!」と自己紹介される方を筆頭に、
意識の高い方々にお集まり頂きました。

 

講座では、弊社古川の自己紹介に併せて、
まずは「人生における仕事」についてお話させていただきました。

・ビジネスにおける「日常・非日常」のバランス
・人生の中の仕事ではなく、仕事の中に人生があること
・取引相手とパートナーの関係をつくる
・天運と地運…運は自分で増やすもの

日々の仕事に追われますと忘れてしまいがちな、
「仕事や人生に向かう心構え」を思い起こす契機となれば幸いです。

古川自己紹介

 

その次は【「儲けたい」の前に、確認しておきたい3つの理念】と題し、

・情熱方程式とビジネスの成功方程式
・理念と利益

についてお話しました。

経営者が持続的な会社を作るために必要な心構えや、
企業理念・経営理念とは?を考えるためのフレームをご提示しました。

 

続いて、最近の企業の倒産理由のトップが
「販売不振=物が売れない」だという現状。
「売れる物を作るためのマーケティング」の重要性を皆様に確認していただきました。

本題のマーケティング基礎講座では、
「巨大シイタケを売るためのキャッチコピーを考えて下さい」
といったクイズを参加者の方々に考えていただきながら、

・消費行動を決める「消費の3要素」
・売り方の秘訣①「代替材と補完材」
・売り方の秘訣②「ライフサイクル」
・売り方の秘訣③「セルフコントラストマーケティング」
・顧客を分類するフレーム「商売の軸」
・自己分析に応用できるフレーム「3C」

といったマーケティングの基本フレームをお話しました。
身近な広告や商品が売れる仕組みを、マーケティングのフレームを使って分析。

日常生活の中にも商売のヒントがたくさん転がっているのです。

古川からの提案は、

「男性の経営者も、たまにはスーパーでお買い物を!」

です。

マーケティング講座

さらに、コトラーのマーケティングコンセプトを引用してご紹介。
そもそもマーケティングとは何か、というお話をさせていただきました。

 

最後に、地域発のブランド作りの事例として、
豚肉のブランド化に成功した、家族経営のM養豚場を紹介させていただきました。

「生産者の顔が見えない、生産者が価格決定できない」という課題を解決するための、
「売り方の工夫」、「販路の工夫」をご紹介。

地域ブランドつくりは川上村の木材や食品といった分野でも取り組まれており、
参加者の方々にも参考にしていただけるのではないでしょうか。

 

次回以降はより具体的な事例紹介、実践的な経営・販売テクニックのご紹介を行い
参加者の方々の日々の経営に直結するような、
実用的な【地域実践ビジネス塾】として進めていく予定です。

 

実践塾の開催にあたり、川上村の地域振興課のみなさま、
ならびに川上村商工会のみなさまには、お世話になりました。
今後ともよろしくお願いいたします。

Posted by admin on 火曜日 7月 15, 2014 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

平成26年5月12日㈪、
本日は大阪大学豊中キャンパスにて、ソーシャルデザインの授業で古川がゲスト講師をさせて頂きました。

 

 

この講座はソーシャルデザインの授業という事で、
地域再生と林業再生というソーシャルビジネスを実践する立場として、3年前からゲスト講師を務めております。

授業は全学部を対象に開講しており、外国語学部、文学部、工学部、基礎工学部、
理学部、薬学部、法学部、医学部、歯学部、経済学部、人間科学部と、
所属の様々な学生が今年も100人以上受講されました。

講義のテーマは「地域再生と林業再生~マーケティング特別理論と人生デザインを背景に~」という事で、

まずは、
・経営コンサル(林業コンサル)という働き方
・理念と利益
・日本の森林と林業
・マーケティング基礎講座
(市場規模、3C、消費の三要素、売りモノと売りカタ、地と図の関係)
についてお話しました。

 

 

また、この講義の受講生は1年生が多く、これから大学生活をスタートする彼らには、
「自分をデザインする7つのこと」というテーマについてお話しました。

人より一歩前に出るためには、どんな積み重ねが必要か。
また、自分の強みを発揮するために生かせるマーケティング的視点とは?

 

そして、自分の理念を追求し継続させる上で重要となる
好き×憤りの情熱方程式を紹介しました。

弊社のインターン生からも好き×憤りの情熱方程式を発表しましたが、
受講した学生にも自分に当てはめて考えてほしいと思います。

受講する学生の様子を見ていると、特に理念と利益のテーマのところで
深く頷いて反応する学生が目立ちました。

自由に科目を選べる一般教養の授業であえてソーシャルデザインを選ぶ彼らですから、
すでに自分が追求したい理念を持っているのではないでしょうか。

環境問題や地域社会の課題解決をしたいと話す学生が増えているからこそ
「ソーシャル〇〇」という言葉に注目が集まるのだと思いますが、
そこに利益を生み出す視点を加えて、理念を実現し継続させられる人材になってほしいと思います。

 

そして最後に、受講された学生から頂いたコメントをいくつかご紹介致します。

授業の内容に関して、熱く思いを語ってくれるコメントもあれば、
プレゼンについて分析するコメントもあり、 思わず読みいってしまいます。

いただいたコメントはすべて、大切に読ませていただきました。

===学生のみなさまよりコメント=================================

■Aさん
授業のテンポの良さに感動しました。

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■Bさん
自然保護したい側と、地域で農業をしている人の対立の話しがあったが、地域の本音とよそ者の理想がある中で、地域の視点に欠けるよそ者は無責任だと思います。実際に農業の手伝いをしているものとして、今日の講義は共感できるものが多かった。

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■Cさん
地域の中で、地域のために働きたいと考えていたが、自分が地域に必要とされるには、自分にしかない専門性(マーケティングなど)をしっかり身につけたいと思いました。

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■Dさん
ユーモアが合って話しが聞きやすかったです。
林業ということに今まで興味がなくて、林業と言うと山に入って木を切っているイメージしかなかったです。
しかし古川さんのように、いろんな形で林業に関わっている人がいることを知って、興味が湧きました。

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■Eさん
自分のやりたいことを自分の仕事に、という真っすぐな姿勢と、斬新な取り組みを続けていらっしゃるという所に感動しました。
古川さんの人生論と、柔軟で幅広い取り組みを忘れないようにして、今後のキャリアデザインに生かしていきたいです。
とても有意義で、今後の私の動き方の具体的な参考になりました。

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■Fさん
高校の時模擬店をやったことを振り返ると、理念なんてもってなかったかな、売れればそれでいいと思っていた、と恥ずかしくなりました。
私は自分のやりたいこと(世界史)と自分が有益な人間になれるもの(アラビア語)があるので、この大学に入りました。
思う通りの大学に入れたので、「何でも仕事につけたらいいや」、じゃなくて、「稼ぐことと社会貢献の両立」を考えた上で就職できるよう、4年間頑張りたいと、心から感じることができました。

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■Gさん
今までは社会に出るという経験もなく、学校では利益よりも理念の教育がありましたが、事実生きていくためには理念だけではいけないと思います。
どのようにしたら理念を持ち、利益を追求するか悩みながら、将来を考えていきたいです。

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■Hさん
「理念と利益」の話しにとても刺激を受けました。
私自身も、大学のボランティアサークルでボランティア活動に参加しており、夏休みには海外ボランティアに参加したいと思っています。
しかし今は親のお金で大学に行き、生活しているから、何も困らずそういったことに貢献して、金銭的利益がなくても気にしていませんが、やはりそういうボランティアの活動の中にも利益は必要だと感じました。
一方が他方に何かを与えるばかりでなく、やはり与える側にも利益がなければならないし、お互いがwin winの関係になるのが理想なのだと思いました。

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■Iさん
自分は中学・高校時代では学校の活動等でも無意識のうちに利益に走ったりしたことを思い出した。
受験勉強に関しても、蹴落としあいしか考えていなかった。これを機に理念について考えてみようと思う。

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■Jさん
事例も多く、大学生にも分かりやすい話しでした。
次々と言葉を話すことができるのは、きっと色々な体験をしてきたからだと思います。

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■Kさん
ハイテンションで人が集まってくるような雰囲気の方だと思いました。話し上手で、とても若々しく見えました。

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■Lさん
去年の夏に企業インターンをして、少しだけマーケティングについて学びました。
企業にコンサルとして入って行くこと自体は、おもしろそうですが、私にとって他社の売り上げを伸ばすことを一生繰り返すことに疑問を感じました。
そこで「林業」という理念や正義感が伴うものにコンサルとして入って行くことは、非常に面白そうだと思いました。
ある意味、コンサルとしてのNeeds×Wants×Storyにかなってるのかなと思います。

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■Mさん
プレゼンがとても上手で、一方的なプレゼンで終わるのではなく、クイズや挙手等を交えつつ聴講者も考えることができるような内容のプレゼンなので、とっつきやすかった。
また、パワーポイントの中に長文はあまり用いずにしゃべりが基本だったのもよかった。
僕もこれからプレゼンをする機会が増えるかと思うが、今日の古川さんのプレゼンはとても参考になりました。
また授業自体もとても面白く、普段の大学の授業なんかより数倍面白かったです。
今日は講義を聞けてとてもよかったです。

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■Nさん
自分は、将来何歳にアレをして、逆に昔あの日に何をしたかを覚えていなくて、目標はなく漫然と生きてきたように感じた。
しかし古川さんの言葉のように、少なくとも自分の一年の中で、ある目標を設置して、その目標を達成するよう頑張って行きたい。

自分は大学へ単純に建築の勉強がしたくてここに入ってきたが、入ってみた今でも何がしたいか分からない。
自分も情熱を持てる何かを見つけたい。

『情熱を持った人は憤りを持っている」という言葉は、きっとずっと忘れない言葉だと思う。
今回は本当にありがとうございました。

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■Oさん
私は国際協力に関心がありますが、利益ゼロのボランティア活動をしているだけでは生きていけないのは確かです。
国際協力をするためには、その人が他の人、他の国について考える余裕、行動する余裕を持っていることが条件です。
そこにははからずとも、経済的な余裕が含まれていると思います。
利益も理念も両立されねばならないと思います。

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■Pさん
「林業の集約化」の話しが印象的でした。
農地の集約化が海外の農産物に対抗するために必要という話しはよく聞きますが、林業でもあてはまると知り、とても驚きました。
官公庁でも細かく部署が分かれているため、柔軟・迅速な対応が困難になっています。

私は医師を志していますが、医療業界においても診療料が分かれており、様々な弊害が生じています。
そう考えると、林業の問題点は、日本の社会全体の問題ともいえると思います。

大阪人の笑いとはまた違う所で面白い講義だと思いました。
インターンは学部の関係上難しいのですが、これからもネット、TVなどで古川先生の動向を追いかけたいです。

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■Qさん
林業再生の活動を行っていて、そのような「いいことをしている」という話しをするのかと思っていましたが、話しを聞いて印象が変わりました。
ただのいい人ではなく、独創的で創造力のあるすごい方だと思いました。

私が生活をしている中でも、気にしたこともなかったような企業の戦略の視点で指摘をされ、驚きました。
3Cという考え方はこれからの人生でも役に立つと思います。

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■Rさん
林業で、理念と利益を両立したり、ソーシャルビジネスの視点から変えていく、というのが、すごく新鮮で興味深かった。
マーケティングの専門的な話しの触りも聞けてすごく楽しかったし、もっと知りたいと思った。

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■Sさん
ただ理想を語るのではなく、実際に生きていく中でどう社会とかかわるか、ということを考えている方のようで、こんなふうに仕事をしたいと思いました。

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■Tさん
やりたいこととお金を稼ぐことを秤にかけた時、どうしても理想ばかり追い求めたくなりますが、この言葉と、そして「顧客によって事業は定義される」という言葉を聞いて、お金を稼ぐことも考えないと社会に貢献したり、必要とされることはないのだなと思いました。
親に、将来お金になるかどうかも考えなさいと何度も言われて、悔しい思いをしましたが、少し理解できた気がします。

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■Uさん
社会人になってから、自分だけの卒業式を作ることが大事という話しは非常に納得できました。
私はこれまで大学受験、資格取得に向けて努力してきました。
これから社会人になる中で、私たちは自分で目標を設定し、そのために努力する自助努力が必要なんだと思いました。

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たくさん頂いたアンケートに感謝とお礼を申し上げます。
また色々と機会があれば、よろしくお願い申し上げます。

■今回の講義を受講された学生のみならず、インターンに興味がある方は、遠慮なくご連絡ください。
【古川ちいきの総合研究所 インターン希望】と件名に記入いただき、以下のアドレスまでご連絡ください。

■また、大学や行政、林業・木材関係の企業で、古川の講義、出張講座を受けたいという方も
以下のアドレスまでご連絡ください。

みなさまからのご連絡、お待ちしております。
㈱古川ちいきの総合研究所 Email⇒info@chiikino.jp

 

Posted by admin on 火曜日 5月 13, 2014 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

雪の降り積もる長野県塩尻市にて、

県産材利用促進に向けた国産材・地域材マーケティングの講義を致しました。

 

今回の講義は、長野県森林整備加速化・林業再生協議会さま主催の

「信州木の家マイスターステップアップ講座」のうちの一コマとして行いました。

同講座は長野県内の木造建築物の設計や施工に携わる方等を対象に
平成22年度より開催されてきたもので、今回の講義は既にマイスターとして
登録を受けたみなさまの、さらなるステップアップを目指した研修会、

私からは、「信州木の家マイスター」に登録されたみなさまが
県産材利用・普及啓発へ関わっていかれるのにあたり、
マーケティングの基礎~応用編の内容をお伝えしました。

受講者のみなさまは工務店、設計業の方が多く、約30名の方々がお越しくださいました。

【そもそも林業はどんなイメージ?】

まずは、建築・設計の川下側におられる受講者のみなさまへ、
林業に対してどんなイメージをお持ちでしょうか?とご質問を。

全国の産地ごとにも特長がありますが、
県産材の利用促進・普及啓発をする上で、
木材にどんな付加価値をつけて提供できるのでしょうか。

たとえば「ラーメン業と林業」には共通の考え方がある、といったように、他業種との比較も例にあげて
まずは林業とはなんなのか、についてご紹介致しました。

次に、国産材マーケティング&経営戦略の重点項目を中心にマーケティングの基本講義へ。

例えば、ファスト派が8割を占めると言われる
現代の住宅ニーズにおいて、いかに欲求性を付加できるか。

・3C

・消費の三要素

・地と図の関係

・セルフコントラストマーケティング

これらのフレームワークを用いて解説致しました。

また、いかに長期的視点を持って、将来の「こだわり派消費者」を育てられるか。
品質、価格、営業者の強みに、例えば、林業のストーリーを掛け算すること。

木材のある暮らしの提案をコンセプトとして、
産地共催で国産材PRを進めているClub Premium Woodの事例を元にご紹介致しました。

さらに、工務店・設計業からの参加が多かった受講者のみなさまに対して、
木材から提案できる「住宅の10ニーズ」を重点的にお伝えしました。

①    住宅に県産材の利用を進めるには

②    公共施設等に県産材の利用を進めるには

この二つを本講義のテーマと致しましたが、お施主さんに近いみなさまこそが、

消費者のニーズに合わせた木材利用の提案ストックフォルダーを

ご準備いただきたく10の視点をご紹介しました。

【建築・施主にとって地域材の価値とはそもそも何か?】

さらに講義の二日目はマーケティング講座応用編ということで、

①地域材・国産材で住宅の価値を高めるには

②長野県産材(カラマツ等)の特徴を生かすには

 

この二つのメニューを中心として、参加型のワークショップ&講義となりました。

ワークショップの前に、まず事例紹介では「自社の強みの見せ方」について、
地域材へのこだわりを強みとしている企業の事例などを
HPの特長、経営者自らのプレゼン動画を紹介しつつ解説致しました。

【県産材/アカマツ・カラマツでの応用編】

ワークショップ①では、県産材販売における3Cを地域のみなさま目線でたくさん洗い出し、プレゼンしていただきました。

長野県の県産材としてメインとされるアカマツ・カラマツについてはとことん「良いとこ探し」を。

受講者のみなさまからは、改めて県産材のアカマツ・カラマツには
どんな魅力があるのか、多数挙げていただきました。

そしてそれぞれの魅力を三つの要素で分類して、

県産材の①素材力②加工力③サービス力のどこを強化が必要かなどプレゼン&ディスカッション致しました。

二日間に渡る講義で、マーケティングの基礎から、県産材での応用例までを
お伝えしましたが、県産材ならではの強みや、さらに強化すべき点を見つけていただけましたでしょうか。

講義の感想文までいただき、ありがとうございました。

今回お伝えしたフレームや住宅10ニーズについても、

日頃から身の回りで置き換えて使っていただければ幸いです。

長野県のみなさま、受講者のみなさま、誠にありがとうございました。

★感想頂いた方のご紹介★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

2日間にわたる講習ありがとうございました。

林業及び林業に前向きに携わる日本の色々な方々のお話を

広い範囲から、ビジネスの狭いポイントまで包括的にわかりやすくして頂き、

以前よりも少しは理解が進んだと思います。

国産材、地域材をいかに普及させていくかという課題は、

その主語を他に変えても成立する、マーケティングとしての永遠のテーマがありました。

この度、体系的にそのテーマをどう捉え、どう対応していく道があるのか、

様々な手法と一緒に教えて頂けたことは、とてもためになりました。

いま、自分のおかれている立場を鑑みて、教えて頂いた内容を実践にうつすべく

ワークショップのようなことも今後やっていきたいと思いました。

これから先の林業や、他の産業もすべて「人」が支えるものだということ、

今回の講義を受け、さらに痛感し、その人々に必要とされ頼られる存在である古川さんを

見習って頑張りたいと思います。

本日はありがとうございました。

         長野県内  某設計会社 A様

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

Posted by admin on 金曜日 1月 17, 2014 Under pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

 

このたび、現役最年少市長(29歳)がいる美濃加茂市からのご依頼で、山之上地区のまちづくり協議会設立総会にて、まちづくりに関する基調講演をさせて頂きました。もともと8年前、弊社代表が講演したこともあり、そのご縁で約7年ぶりの訪問。(だいぶ昔ですが覚えていて連絡頂いた役所職員に感謝です)。また先日は、市長と一度ご面談をさせて頂きましたが、さすが若く、熱い方であるのみならず、市政全体の眺望感やその具体的アクションにかかるイメージの共有を内外に非常に積極的になされており、その中でも、美濃加茂市の北部山間地域の活性化も一つの柱として力を入れておられ、市長室での話もだいぶ盛り上がりました。

本日は、10月の三和地区に続き、山之上地区での講演となりまして、また講演前の午後には地域を廻らせて頂きました。

 

ここ岐阜県美濃加茂市の山之上地区は、濃尾平野の北部地域ともいえ、昭和初期に、雑木林を開墾して作った農園が広がる地域。名古屋商圏に仕事にゆくファミリー層も暮しており、農家と非農家と色々な方々が住まう地域です。

ここから「山之上町」

景色は美しき谷戸地形からなる里山風景もあり、そこにはNPO団体が景観づくりの一環で除草を目的にヤギを放し飼いにしているそうですが、いざ出逢うとなぜか、ほっこりしてしまいます。

 

田んぼと畑が広がる谷戸地形の風景

 

のんびりと風景に溶け込むヤギたち。わかりますか?

 

講演前に梨農園にお伺いしましたが、時期ももう遅く、いまは「愛宕(あたご)」というヒト玉がとても大きな贈答用の梨を作っている時期でした。後継者問題はもちろん、農家の所得向上や担い手育成という大きなテーマは全国共通ですが、やはり「仕方なく梨農園を閉めざるを得ない」という現実も色々と教えて頂きました。

 

たわわに実る「愛宕(あたご)」という梨

 

そのまま管理せずにいると病気や虫がやってくるので伐り倒さねばならない(もと梨農園)

 

古川の講演では、京王沿線の「稲城の梨農家」の事例をお伝えし、都市周辺(郊外立地)の梨農園の頑張りというものを紹介させて頂きながら、わずかに残った農家とともに「経営(経済)」と「風景(理念)」の話しを展開。そして「ドラマあまちゃん」「となりのトトロ」など身近なところから、まちづくりの本質における、いくつかのテーマ(フレーム)をお話しさせて頂きました。また、奈良県川上村、京都北山など他の地域の事例なども写真を見せながら、お話をさせて頂き、自分軸を都市と農村、日常と非日常とどこに置くのかといった問いを投げかけながら、身近な話を踏まえて、自分たちの地域だったらどうすべきだろうと、考えて頂く講演内容となりました。

また、まちづくりは、まずは、時間軸をどう切るかが大事。たとえば、景観10年、風景100年、風土1000年という時間の流れがあるなかで長期のビジョンを構築しながら、まずは、自分の人生、自分の家族を中心としたマイビジョンを創る事。そこから、生活基盤(安心と安全)、社会基盤(地域コミュニティ)、経済基盤(ちいさなビジネス)をどう作っていくかというビジョンを作っていくことの必要性もお伝えしました。

 

アンケートを見ると「前向き」な方が多く、それぞれに「やりたい!」を実現していく人たちが多くいるようにも感じられました。形式ばらず、肩ひじ張らず、楽しく、進めていければとその中で、コーディネーター的な存在としてお役にたてるのであれば、幸いです。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

ということで、おいしい梨を二つ買って帰りました!

買ったのは新高(にいたか)という種類、甘くておいしかった!

 

 

Posted by admin on 土曜日 11月 16, 2013 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

11月14日、法政大学の現代福祉学部(多摩キャンパス)にて、ゲスト講義をさせて頂きました。

写真は3限の「地域問題入門」です。

内容は

・日常と非日常
・時間軸と自分軸
・利益と理念
・情熱方程式
・消費の3要素(6次産業化のストーリー)
・ライフサイクル(地と図の関係)
・日本の地域のあれこれ
・ドラマあまちゃん、林業エンターテイメント映画(WOOD JOB)についてなど。

お伝えさせて頂きました。

 

まだ、事務局から全部のが来ていない学生のリアクションペーパー(感想文)がいつもいつも楽しみです。私(古川)の学びや気づきもありますが、何よりも学生の感性が時代、時代によって変わってきているという実感です。

毎年お世話になっているがこれで5年目。
4年前、私(古川)の話をここで聞いて、地域へ飛び込んでチャレンジする学生が何人か出ました。ただ
ソーシャルビジネスとかいうカタカナだけでもなく、ボランティアといった世界だけでなく、あらたに地域にチャレンジしていく学生が増えていくようにと願うばかりです。

 

Posted by admin on 木曜日 11月 14, 2013 Under — 大学連携, pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

岐阜県美濃加茂市、三和地区。

なだらかに山並みが続き、田園風景が広がるのどかな風景。
夏にはホタルが乱舞することでも有名です。

本日はここで、美濃加茂市からの依頼を受け、「まちづくり講演会」を担当させていただきました。

 

29歳の最年少市長就任で注目される美濃加茂市。
「住みやすい町」にも選ばれ、ニュータウン地区では人口増加、外国人の方にとっても快適なまちと言われています。

一方で、市北部の中山間地域では、人口流出が続き、空き家も目立ち始め、
この状況をなんとかするべく、市の支援のもと、まちづくり協議会が立ち上がっています。

 

今回は、午後に地域を視察させていただいた後、

まちづくり入門編として、「幸せの青い鳥はどこにいるのでしょう?」
というタイトルで、夜に地域の皆様30名程にお集まりいただき、古川と岩井で講演させていただきました。

 

 

「地域の価値とはなんだろう?」

古川からは、

それを見出すための「時間軸」「自分軸」といったお話から、
アニメ映画やテレビドラマのシーンを取り上げ、まちづくりについて気軽に考えていただく機会をご提供いたしました。

みなさま熱心にお聴きいただき、ときには笑っていただきながら、和やかな雰囲気でした。

 

 

岩井からは、他地域の事例をご紹介し、

地域の「ソト」と交流し、新しい視野を持つこと、そして

まちづくりについてフラットに話し合える「場づくり」の重要性についてお話させていただきました。

 

終了後には質問が相次ぎ、

日頃からすでにまちづくり活動に取り組んでおられる方々から、率直な疑問を投げかけていただきました。

 

こういった、「熱い」方々、地域の大先輩、「お父さん、お母さん」に出会えるのが楽しみで、
まちづくりの 仕事をさせていただいております。
我々が勉強をさせていただくといった気持でもあります。

 

資源、立地、人材がすでにすべて揃っているように感じた三和地区。

 

今後、よりよきまちづくりに向けて、具体的にどのような場づくりをし、

協業と体験(交流)→理念と利益(議論)→事業と雇用(活動)

のステップをすすめていくか、地域のみなさまそして、
地域のことを想う、行政職員のみなさまとともに、歩みを進めていければと思っています。

 

Posted by admin on 木曜日 10月 31, 2013 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演&研修 報告

「かわかもん」達を知っていますか?

 

奈良県吉野郡川上村。

吉野川(紀ノ川)の源流の村であり、吉野林業発祥の地といわれる

人口約1600人の山村です。

 

完成までに50年を要した大滝ダムが今年ようやく竣工し、

「ダム後の村づくり」「水源の村づくり」

を掲げています。

 

日本の戦後造林モデルとなった、密植多間伐の吉野林業。

200年を超える山、

源流の川で遊ぶ人たち、

柿の葉寿司づくりに精を出す女性たち、

そんな風景が広がります。

[写真:同村、森と水の源流館にて]

 

ここに、2013年から総務省の「地域おこし協力隊」制度を利用して

6人の若者が移り住みました。

 

地域の「ソト」の目線、様々なスキルを持った人材が、

3年間の任期の中で、地域で事業をつくり、定住していくことが期待されているこの制度。

まず今年は、地域に住み、地域の行事に参加するなどして、

地元民との交流、協業からスタートしています。

 

すっかり地域にも顔が知られたようで、

我々も町を歩いていると

「あの6人のお友達かい?」と聞かれるほどです。

 

[かわかもんブログより]

「地域おこし協力隊」というのが覚えにくいということで、

みずから「かわかもん」というチーム名を付けている彼らに対して、

川上村役場からの依頼を受け、今回、

まちづくりに関する講演をさせていただきました。

 

弊社代表の古川は、学生時代ここ川上村で「林業」に出会い、

山村に生きる「人」に出会い、「人生」に出会いました。

 

地域とは何か、

地域で生きていく上で大事にしたい情熱や、理念と利益のバランスとは、

といった話しから、他地域の事例紹介という内容でお送りしました。

 

 

その後、かわかもんの皆様から今年度の活動報告、

そこから見えてきた「今後のビジョン」について発表がありました。

 

 

地域の方々との交流を通して「役に立ちたい」というモチベーションから、

全国の地域おこし仲間とのネットワークから考え出されたアイデア、

いずれも自分の生の体験に基づいており、

 

「誰に伝えたいか」というマーケティング上重要な視点もしっかりとあり、

 

あとはやるだけ!

 

という、心強い印象を持ちました。

 

私達の、他地域での経験から得たノウハウやネットワークを

利用していただき、今後も支援させていただきながら、

ぜひとも共にチームとして、村づくりに取り組んでいきたいと感じられたメンバー達でした。

 

 

そんな「かわかもん」のブログはこちら

ぜひご期待ください。

Posted by admin on 火曜日 10月 29, 2013 Under — ちいきの地域, pick up, すべての記事, 講演&研修 報告