この日は、ある製材メーカー様の定期支援。お客様の会社まで車で2時間半の道中、いつもに増して心が躍ります。そのワケは、毎回夕方17時からの社員研修会。お昼前~夕方までの幹部会議を終えた後は、社員様も含めた全員参加型での研修会を開催していますが、この日は特別編として新しく設置された6軸モルダー加工機の実演加工見学会が待っていたのです。新しく設置されたピカピカの格好良い機械ですが、この日までは製材部の一部の方にしかお披露目されていませんでした。他の社員の皆さまはどんな風にご覧になるだろう!?この会社で新たなモノづくりが始まる瞬間。その場に立ち会えることに感謝しながら、その時を写真におさめようとカメラを構えました。

 

 

それぞれの立場の会話が交差する

 

少し補足をすると、こちらの企業様にとって「製材メーカー」とは肩書の一部です。会社全体をみると、5つの事業部(建設部、建材部、サッシ部、製材部、不動産部)から形成されるチームなのです。そして全事業部の皆さまが見守る中、いよいよ杉の原板がモルダー加工機の中へ通されます。反対側から出てきた加工品は、表面が磨かれて輝き、さらに側面には実加工まで施されて、最終製品に近い状態で反対側へと送り出されていきます。このエリアでは他に見ない高性能機械に皆さん興味津々の様子で、まずは送り出されてきたフローリング材の手触りを確かめます。そして、私はその後、各部の社員様の様子を傍から窺っていました。

 

 

まず一番大きな声で相談しているのは、製材部Aさん、Bさん。

 

「やっぱり白太は、こんな風になるから赤身ばっかりで取らなあかんかな~」

「この刃、一枚いくらするんやろ!?」

「刃も一カ月でこんなに変わんやったら、やっぱり6番を使うのは、最後だけやな!」

と、加工方法について熱心に相談しておられます。

 

 

 

次に私が質問に行ったのは、建設部のC部長。

「檜のフローリングも作ってほしい。」

「12mmでなくて9mmを使いたい!」と設計者視点で規格に関するご要望を熱く意見を聞かせて下さいました。

 

 

 

そして隣では建材部のDさんが話しておられます。

「××社のあのレベルの商品まで作りましょう!」

「△△社は、こんな塗装まで施しているが、そこまで出来るんでしょうか??」と、
他社の建材製品と比較しながら、モルダー加工+αの付加価値を高めて、売れる商品を作っていきましょう、と提案されていました。

 

 

 

一方で、同じく建材部のEさんは、「ピークでどれくらい作れるんですか?」と
生産量と在庫管理について、製材部のAさん、Bさんに質問されています。

 

 

 

 

 

会社とは、「3人の人」×経営者で動いている

 

今回、金額的にもスペック面でもハイレベルな加工機械が導入されました。製材部のAさんBさんが話す通り、機械を使いこなすだけでも、ある程度の試験期間を要することでしょう。商品とは一つの機械を通せば自動的に完成するものではない。製材部が中心となって良い品質の製品を安定的に製造するための研究を重ねていかれます。一方で、求められる商品を作るには、社員全員の視点がいかに大切か改めて教わる見学会でもありました。会社とは「作る人」「売る人」「支える人」の3人で動いていて、その全体をマネジメントするのが経営者の役割。今回の見学会では、製材部、建設部、建材部、サッシ部、不動産部という「作る人」「売る人」「支える人」が一堂に会し、一つの商品に対して、それぞれの立ち位置から質問が飛び交う光景が広がっていたのです。

 

 

 

モルダー加工機の導入を機に、新商品のパッケージ包装も一新します。生産ラインが整えば、パッケージ包装を施して、今度は「売る人」に仕事がパスされます。最近では社長の方針で新しいプロジェクトが始まると、他部署の方々も“自分の仕事にどんな影響があるだろうか??”と興味を持ってもらう雰囲気が、じわじわと生まれているように感じました。

 

 

 

5つの事業部から構成され、役割分担が明確な会社だからこそ、

 

1)まずプロジェクトチームごとに動いて実績を作る

2)社内全体で報告会を行う

3)各部の視点から精査して全員で動く

 

と、誰もが最終的には当事者であると認識してもらい、バトンを繋いでもらうように、各プロジェクトを進めていこう。直接的にはモノづくりに携わらない私自身も、背筋が伸びる想いの見学会でした。はやくお施主様のお宅まで、新商品をお届けしたいですね!

 

 


 

【アシスタント/マーケティング主査  |  老籾千央 】

古川ちいきの総合研究所、入社三年目。アシスタントとして、代表古川と共にお客様のプロジェクトをお手伝いしています。本コラムでは、「アシスタント老籾が仕事の中で学んだこと」を通じて、“ちいきのメソッド(弊社がセミナー・研究会でお話するマーケティングフレーム)”をお届けします。コンサルティング会社が日々どんな仕事をしているのか!?と私たちの日々をご覧ください!

 


 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 10月 23, 2017 Under ちいきのコラム, 未分類

 

報告書を書きあげている時、ふと“自分は単なる自己満足な評論家になっていないか”と振り返る瞬間がありました。そんな話で言えば、1年半ほど前に「病的に自分が好きな人(榎本博明:幻冬舎)」という書籍が注目を集めましたね。私は常々、「人生とは発言権獲得ゲームである」と言っています。いわゆる実力者とどうやったら話ができるのか、認めてもらえるか。有名なもので言えば、豊臣秀吉が主君の信長のわらじを温めていた逸話。また、今や世界的指揮者として活躍する小澤征爾でも、欧州で修業した頃は無名の下積み時代を経験したと言います。また、武道や職人の世界には「守破離」という言葉があり、まず守るべき型を学び、次に型を破ってみて、最後に離れてから我流を築く考え方もあります。本書で指摘されるのは、最近はSNS等により発言権(と言うより発言の場)がドンドンと増えていて、自分が大好き過ぎる若者が増えているという社会現象について、確かに頷ける内容でした。

 

~~~書籍より一部引用~~~

「かつてなら実績や能力から評価して“論じる資格がない”ということで相手にされなかったような素人でも、専門家気取りで上から目線の論評をすることができる。〈略〉このような発信権を手にしたことで、現代人の『自分大好き』度合いは、自己効力感という形でみるみる肥大化していく。この万能感の幻想が、傍若無人の態度を助長する。『自分大好き』の度合が肥大化しすぎて見失われがちなのが、相手の立場に立つという姿勢である」

作家や野球選手がどのような苦労を経て、いまその瞬間を迎えたのか、他人の事情や気持ちは関係ないのです。

~~~

 

と、このような書籍を読むことで、「人生は、単なる発言権獲得ゲーム」ではなく、もっともっと前提に大事なことが3つある」と気付きました。

 

発言権獲得ゲームの前に大事なこと

 

①本当の意味で、相手の気持ちを同等の視点で感じられること。
②本当の意味で、実力者と同等の努力を積み重ねること。
③本当の意味で、陳腐な発言権より、同等の行動を実際にすること。

痛い目に合わなければ気付かない。人の“振り見て我が振り直せ”とはこういうことかもしれません。どうも最近の若いモンは・・では片付けられない模様です。前職時代に、先輩から色々と教えていただいた、「素直」とは何か。「力相応一番主義」とは何か。まず、否定するのではなく「素直」にやってみること。自分の実力に合わせた一番を築くことです。
たとえば、

1)私の解釈が未熟かもしれませんが、教えていただけますか?
2)教えて頂ける範囲でよいのですが、教えていただけますか?

ただ質問をする時にも、「心の持ち方」と「伝え方」が試されるのです。そして、自分が意見を言う前の2つの心意気と伝え方。自分より目上の人や経験がある人には、一旦認め、自分を卑下し、相手を尊重し、

1)なるほど貴方の言うことは、●●の視点で理解できます
2)私の意見は偏見で特殊解かもしれません

と伝えられる場合もあります。古い事例ですが、日本代表サッカーにおいて、中田英寿選手とトルシエ監督との間を通訳したダバディ氏も、上記のような解決方法で通訳ならぬコーディネートをしたとご自身が話されています。いま、色々な人に対して意見が言いやすくなったからこそ、もう一度「じゃぁ自分は何をしてきたのか」。今一度、自分自身を引き締めて、多くのよき人に出会い、未来に繋がるアクションをしていきたいところです。

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記 2016.03.28より編集)

 

 

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 


 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 10月 11, 2017 Under ちいきのコラム, 未分類

 

「田舎でデカい夢を語るとバカにされるが、

ここでは夢を語れないとバカにされるんだ。それが良いよね。」

 

2カ月に1回、林業木材業界の経営者が集まる、大阪経営実践研究会。来たる11月17日(金)~18日(土)は、大阪経営実践研究会の特別編・産地巡礼として、東白川村の林業製材会社「株式会社山共」を訪問します。産地巡礼の開催を前に、“なぜ田口社長は、経営実践研究会に集まるのか”。そんな話をお伝えしたいと思います。

 

 

近くの異業種、遠くの同業種               

古川と出会い約6年。なぜ、今なお田口社長が、研究会のような場に集まり続けるか。それは、「見られている意識を持ち続けるため」と仰います。ある日、古川ちいきの総研のお客様である研究会メンバーの経営者に、山共・田口社長のインタビュー動画をお見せしました。それには「別に世の中に木の製品がなくてもいい」「それでも作る努力、売る努力とは何か」「プレミアムとは何か」「唯一無二の経営力とは何か」といったメッセージが込められています。すると動画を見た経営者Aさんは、「この動画のデータを下さい!!」と仰いました。迷った時、自分を鼓舞する時に田口社長のメッセージを聞くそうです。

 

一方で、経営者Aさんからのメッセージを聞いた田口社長は、「それならば、これから出会うであろう同業者からも、目指してもらう存在で有り続けなければならない。そんな緊張感を持つために、僕は自分を鼓舞し、先を走り続けるためにも、この経営者が集まる場にいたいんだ。」と。だから、産地巡礼の視察についても、自社の工場や経営を見てもらい、同業者からの意見をもらってディスカッションし、一緒に改良するために受け入れて下さいました。研究会での合言葉は「近くの異業種、遠くの同業種」。あまりに近い商圏の同業種とは、腹を割って話そうとはなりにくいものです。しかし、異業種ならば、大いに学び合えるチャンスを作れます。さらに、遠くの同業種とは、専門性の高い悩み相談も、時には物流の協力だってできる同志になることが出来るのです。地元では、身内には、大きな夢も悩みも話にくい。しかし、同志と繋がりたい。そんな経営者や経営幹部の方々、この秋は東白川村で語らいませんか?山共・田口社長と共に、新たな出会いをお待ちしています。

 

テーマは、トータル林業、フリースタイル林業。地域づくりと会社づくりを両立し、「経営をプレミアムにすること」をテーマに、ここにしかない

見どころをご用意しています。古川ちいきの総研が開催する大阪経営実践研究会の特別編として、会員以外の方々も、広くご参加お待ちしています。

 

チラシダウンロードは、画像をクリック↓↓

 

 

 

【見どころ1】樹齢千年の木曽ヒノキに会える!神宮備林見学

こちらの内容では、中津川市加子母村へ移動します。東白川村の隣の中津川市になりますが、伊勢神宮の式年遷宮にて納るためのヒノキ備林を現地専門ガイドにご案内いただきます。次回の式年遷宮を前に伐採を控えているため、この時期を逃すとチャンスがありません。神事ならではの特殊な伐採方法が継承されている場所ですが、まさに今年、これから伐採予定のお話が聞ける貴重な機会です!

 

 

 

【見どころ2】特別講座 経営セミナー&ディスカッション交流

大阪で隔月開催する「経営実践研究会」の特別編として、経営セミナーを開催します。田口社長を始め、Clubプレミアム国産材の経営者が集まる参加型ディスカッションも必見!下記のテーマを中心としたセミナーをお届けします。

 

★ Clubプレミアム経営者による特別講座(講師:株式会社山共 代表取締役 田口房国社長)
1)5期連続業績向上のヒケツ
2)首都圏への納材、香港等の海外展開について
3)森林組合と連携、新たな人材育成、副社長制度の取り組み
4)clubプレミアム国産材、プレミアムとは何か
5)先代からの家業の継承と発展、その後の経営のウラ
6)東白川村の村づくりと自社経営

 

 

★ 株式会社古川ちいきの総合研究所 代表取締役 古川大輔 講
1)東京オリンピック後こそが勝負、地域ブランディング(トータル林業、フリースタイル林業をつくる)
2)財務と物流で、差別化すべく3つの経営ポイント
3)林業、製材業も人材募集や人材育成は戦略人事の時代へ

 

 

★ 参加者ディスカッション&交流会
1)既存の研究会メンバーとビジョン&課題をシェア
2)異業種の参加者にも内容をシェア⇒ディスカッション
3)最後に古川が「本日のまとめ」と題して、皆さまの経営へのメッセージを要約

+α:夕方からは、美味しい夕食と懇親会♪

 

 

 

【見どころ3】株式会社山共の製材工場見学

 

山林事業部から製材業までトータルで経営する株式会社山共。実際に工場を案内してもらいながら、事業内容やオペレーションを教わるまたとないチャンス・・・!。スタッフの殆どが地元の中学校卒業という、まさに地域密着型の企業でもありますが、人材募集やキャリアアップについてもお聞きします。

 

【見どころ4】バイオマス発電所見学

東白川村の隣町、白川町へ移動し、東濃ひのき製品流通協同組合が運営するバイオマス発電所を見学します。ちなみに同組合は、株式会社山共の田口代表が現在、代表理事を務める団体でもあります。バイオマス発電事業のみならず、同組合で製造している小径木丸太や、杉の梁桁材の集荷の仕組みや加工の流れも見学させていただきます。

 

【見どころ5】懇親会&セミナー・ディスカッション

持つべきものは、「近くの異業種、遠くの同業種!」。全国から集まる遠くの同志と懇親会やディスカッションでじっくり語らう時間を設けています。地元や異業種の間では言いにくい経営の悩みも、この機会に経営者同士で相談、投げ掛けてみてください。

 

 

日付  H29年11月17日(金)~18日(土)
場所  岐阜県東白川村~中津川市加子母村
定員 先着15名
参加費 30,000円(税抜)【会員は無料】
※交通費、宿泊費、懇親会費、昼食代は別途。
※宿泊手配は、事務局が代行いたします。
キャンセル料 宿泊、交通などの手配により、開催日から逆算し
下記の通りキャンセル料が発生しますので、ご注意ください。
・7日前まで(10日):宿泊費の20%
・6日前~3日前(11日~14日):宿泊費の20%+交通費
・2日前~(15日~):宿泊費の30%+交通費+受講費
・当日(17日):全額
お申込方法 メール: info@chiikino.jp

お電話:06-7878-6376

FAX :06-7878-6326

お申込内容 ①お名前
②ご所属
③業種(林業、製材業、木材流通業、建築業、その他)
④メールアドレス
⑤お電話番号
⑥交通手段(自家用車・電車やバス)
※上記をメールまたはお電話、FAXでお伝えください。
締切り 2017年11月8日(水)まで
※定員に達し次第募集を締め切ります。

 

 

 

下記のお問い合わせフォームから、『お申込内容』をご記入の上、お申込みください。

 

 

 

 

 

産地巡礼へ行く前におすすめのコラム集

 

 

 

 

「日本で最も美しい村 」にも選出されている、岐阜県東白川村。裏木曽山系の山に囲まれ、古くからの木材産地としても名を馳せてきた地域です。今秋の産地巡礼は、ここ東白川村で林業と製材業を営む、株式会社山共 が舞台です。今回のコラムでは、株式会社山共の拠点である東白川村についてご紹介します。続きはこちら

 

 

 

 

東白川村から、首都圏のみならず今や海外まで販路開拓を目指す山共ですが、そんな山共の代表・田口房国三と弊社代表・古川の出会いは、当時2人が34歳、今から6年前のことでした。今回のコラムでは、古川の日記を遡り、山共・田口代表と古川が歩んできたブランディング中のエピソードをお届けします。それは、田口社長が代表取締役に就任し4年目の出来事でした。・・・続きは、こちら

 

 

 

 

こちらは2017年5月31日に完成した、東京大学総合図書館別館の地下1階「ライブラリープラザ」の建物。天蓋に使われた2,200本の杉は、東白川村久須見地区から産出され、山共で製材された納材事例です。立木の状態から何度も設計士、施工者の方々と打合せを重ね、20人近い人数で進められた2年掛りでのプロジェクト。このような大きなプロジェクトも完遂できるようになるまでに、多くの苦悩がありましたが、山共ではどうやって壁を乗り越えてきたのでしょうか? ・・・続きは、こちら

 

20年という周期を定めて社殿を更新し、新たな社殿に神体を移す伊勢神宮の「式年遷宮」。三重県の伊勢神宮で、林業施業と大工技術の継承を命題としている20年ごとに行われる式年遷宮では、なんと1回の遷宮で1万本以上のヒノキが用いられるそうです。長い歴史の中で一時的な中断はあったものの、約1300年の長きにわたり続けてこられました。この度は、産地巡礼で木曽ヒノキ備林を訪れる前に、簡単に予習してみませんか?・・・続きは、こちら。

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 火曜日 10月 10, 2017 Under pick up, すべての記事, 未分類

 

 

 

本当は自信があるのに、ついつい弱気になってしまう。ビジネスの営業において、何かを人に薦めるのにおいて、何においても相手の気持ちを優先しすぎることで、弱気になってしまう。お客様に逃げてもらいたくないから、ちょっと引いてしまう。自分の伝えたいこと、自分の強引さがないがゆえに、確固たるゴールへと近づけなくなることが大いにあります。恋愛も似ています。ある打合せで感じたことがありました。お客様(お施主様)には、迷っている背中を押して欲しい瞬間が必ずあります。あるいは、ゴールまでの摩擦(阻害要因)を取り除いて欲しい瞬間もあるでしょう。営業では、「背中を押す」と「摩擦を取る」、この2つの作用とバランスが一番難しいのです。

 

例えば、相手に対して慎重になりすぎて自社の「欠点」を必要以上に多く伝えてしまえば、顧客の「夢」は小さくなってしまいます。まずはじっくりとヒアリングを重ねて、お客様の決断を阻害している摩擦が何なのかを知り、相応しい説明をすることで、予算(価格)以外のお客様の摩擦(購買を拒む阻害要因)を取ることです。例えば、決済権限が別の人にある。例えば、合意形成のプロセスに困難がある。例えば、世間の声が怖いとか。それをよくきき、その阻害要因を取ってあげる聞き手になることで、一歩前に進むのです。そしてその後こそ、グっと背中を押して決断を促すタイミングを計るのです。この順序はあらゆる営業本に書いていますが、“いつ”が相応しいタイミングであるか書いていないものです。当然ながら、自分と顧客との「空気」でしか分からないからです。しかし、やはり背中を押すためには、直近の強引さも大切なのです。まずは、ヒアリングを重視し、阻害要因(摩擦)を取る行程を経て、そして、その後”弱気じゃいかんのですよ!”と背中を押すこと。今後の営業支援の内容に盛り込んでいきたいと感じた、営業打合せからの学びでした。次は、背中を押すとはどういうことか、お伝えいたします。

 

ある化粧品売り場での出来事

 

営業について「背中を押す」と「摩擦を取る」の話をしたところ、知人のAさんからメールをいただきました。それは、彼女が顧客として化粧品売り場へ買い物に行った時のエピソードです。

 

―――

 

「ちょうど昨日、弱気の営業を受けました。化粧品を買いに行ったのです。化粧水と乳液の商品サンプルを使って、まぁまぁ好印象だったのですが、“これは買い!”とまでは思わなかったため、売場のビューティーアドバイザーさん(以下、BA)に相談して決めようと化粧品屋さんに行ったんです。

 

知人Aさん「先日のサンプル、良かったです。これにしようかなーと思うのですが、もし他にオススメ商品があったら、そちらも試してみたいんですけれど…」

 

BA「ありがとうございます。他を試していただいても、コチラをご購入いただいてもどちらでもいいですよ。お客さん次第です。」

 

知人Aさん「・・・」

 

 

う~ん、これは相談した甲斐がなかった!サンプルが良かったんだから、購入する背中を押してくれるとか、他にどんな悩みがあって引っ掛かっているのか相談に応じてくれるとか、何等かのアクションが欲しかったです!どうせなら、高額商品のサンプル渡して、「夏のダメージを受けているようですね。こちらの商品は、保湿はもちろんのこと、ダメージを補修して肌のツヤが戻りますよ!」等と言ってくれたら、試してみて「高いけど、こっちのほうが良かった、買います!」と、高い商品を買ったかもしれないのに。結局、買うのをやめようかと思いましたが、その場で一人で冷静に考えて、前回サンプルをもらった化粧品を購入しようと、自分で決断しました。

 

お客様にとっての先々のメリットを考えれば、何等かのアクションが取れるものです。お客様自身よりも、商品に対する知識を持った営業サイドの方が、対お客様へのメリットを把握しやすいですよね。それならば商品を購入することで顧客にメリットがあることを伝え、結果的に顧客が商品を購入し「買ってよかった!」となる関係性こそお互いにハッピーであり、それが営業の目的ではないでしょうか。営業に限らず、人間関係は、何でもそうかもしれません。自分のアクションがきっかけで、相手の未来をハッピーにできたら、自分もハッピー。勉強になりました。ありがとうございました!

 

―――

 

化粧品売り場で顧客体験した、知人Aさんからは、こんな返信をいただいたのでした。

 

営業は、「○○を押す、××を取る」のタイミングが大事

 

 

購入への背中を押すのは、誰のため? 自分の営業実績を上げることも、もちろん大切です。しかし、顧客のニーズに応じて、相応しい強みを持つ商品を紹介していけば、お客様も営業サイドも双方が幸せになれるということ。せっかく持っている商品知識を活かせば、営業とは、自分のアドバイスを通じてお客様に喜びを届けられる、楽しい仕事なのです。

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記  2007.10.16より編集)

 

 

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

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新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。

 


 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 金曜日 9月 29, 2017 Under ちいきのコラム, 未分類

 

やりたいことってなんだろう。中学校にいったら何かあるだろうと思っていた小学生。中学生になったら何もなくて、高校生になったら何かあるだろうと思っていたが何もないということに気付いた。だから、大学生になったら何かあるだろうと思っていたがこれもまたなかった。今度こそ。社会人になったらそこには何かあるだろうと思ったが、やっぱり何もなかった。そんな人たちから相談を受けることが、しばしばあります。そこで今回は、私の経験談や諸先輩から教わった言葉から、メッセージをお伝えできればと思います。

 

人生いつも、仮説モード

 

『1年生の時は小田急の切符切り、2年生の時はロマンスカーの運転手、3年生の時はパイロット、4年生の時は船乗り、5年生のときは陸上選手かサッカー選手。6年生の今のボクは、小さい時から今までいつも「夢」が変わってきた。だから、今ここで何になりたいとかいっても、どうせまた変わると思う。だから、20歳ぐらいになったら考えることにして、社会人として真面目な大人になれたらよく、今は好きなことだけやろうと思う。」小学校の卒業文集を読み返すと、小学6年生の私は、こう書き記していました。小学6年生と言えば、プロ野球のイチロー選手が「ぼくの夢は、一流のプロ野球選手になることです。」とその時の年収、所属球団、自分の強みの伸ばし方まで目標設定し、伝説の卒業文集を書き記した年齢。片や自分は、20歳超えても決まっていなくて(笑)、小学生から大学院までずっとモラトリアムの生活を送っていました。せめて、20歳を超えれば、ある程度の目標設定は必要でしょう。例えば、数年後、あるいは1年後という時点で「なりたい自分」の目標を定めて走る。そして、その目標に向かっていたら「案外面白い違うコト」に出会って、針路変更をする。それで良いのです。なぜなら、針路変更は元々の目標設定があったからこそ出会った「偶然のコト」によって成り立つということ。故に、そこでまた新たに目標を設定し、仮説を立てて走る。その繰り返しをしていて、「これだ!」と思うひとつに出会えればいいと思いませんか?

 

「好き」を追求して「憤り」に出会う

 

これだ!と思う好きなことを追求した先に「憤り(コンプレックスや危機感)」と出会えれば、必然的にやりたいことは奥から決まってしまうのです。例えば、英語が大好きで海外留学をしたAさんは「日本を紹介して」と言われ英語で話したところ、ドイツ人に「日本のことなんも知らないんだねっ!」とバカにされた。英語を喋れたら良いと思っていたが、甘かった。その時、なぜ英語を話したいと思ったか、深く考えていない自分に気付き、好きを深堀りし、自分づくりの仮説を立てて英語を活かす道を完成させていったと言います。船井総研のコンサルタント大先輩は、「①人と出会う」「②本を読む」「③旅をする」この3つを続けなさいと仰っていますが、常に自分自身の原体験を持ちなさいというメッセージであると、私は解釈しています。

 

 

収集から破棄へ 決める勇気

 

「好き×憤り」に出会った先で、やりたいことが多すぎて分からないという場合もあるでしょうが、そこは決める勇気・決定する勇気を持たなければならないのです。思い返せば大学の研究室時代は、自由という不自由に苦しみました。“何でも自分で決めて自由にできる”という、何の制限も指示もない環境でした。どのように選択すれば良いか分からず、全て中途半端に終わった苦い記憶が思い出されます。最後は「絞る勇気」「決める勇気」を持つことも、その先の“やりたいこと”に出会うための方法です。

 

 

1)まず1年後に向かう仮説を立てる(人生いつも仮説モード)

2)好きを基軸に方向を絞る(好きから始め、憤りや悔しさに出逢う)

3)期限を決めて断行する(「決める」という勇気)

 

やりたいことが見つからない人へ

やりたいことはあるが、実行に移せない人へ

やりたいことをしているが、このままで良いか何となく不安な人へ

 

マイビジョンを作るきっかけに、3つのルールを参考にしていただければ幸いです。

 

(地域再生・森林再生コンサルタント古川大輔日記  2005.09.04より編集)

 

 

 

 


 

代表取締役 | 代表コンサルタント 古川 大輔  Daisuke Furukawa

twitter: @daisukefurukawa

blog: 地域再生・森林再生コンサルタント日記

新潟県生れ、東京都町田市育ち。大学院時代、全国の農山村地域を巡り、研究の道を捨て博士課程中退。㈱船井総合研究所主任、㈱アミタ持続可能経済研究所客員主任研究員、㈱トビムシを経て独立し、㈱古川ちいきの総合研究所を設立。船井総研時代に「地域ブランド創造チーム」設立。以後、地域ブランド創造を切り口に、地域再生、森林再生に携わる。㈱トビムシでは、ニシアワー(森の学校)設立前支援、高野山・高野霊木プロデュース、経営実践研究会の実施等を行い、全国の林業木材業・地域づくりに関わる支援実績、講演多数。奈良県川上村観光PRかみせ大使、高野山金剛峯寺境内案内人。


 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 月曜日 9月 25, 2017 Under すべての記事, ちいきのコラム, 未分類

 

10月23日(月)、一般社団法人神奈川建築士会が主催する講演会に弊社代表古川が登壇します。

日本林業の現状や森での働き方の多様性を全国の事例と合わせてご紹介していきます。

 

・施主に森の魅力を伝えたいけどどのようなことをすればよいのだろう?

・施主に無垢材、国産材を使い建築してほしいと言われたが何から始めればよいのだろう?

・全国各地にはどのようなプレーヤーがいて、各々どのようなこだわりを持ち森と向き合っているのだろう?

 

建築関係者の皆様の様々な疑問、抱えている問題解決のヒントとなるお話をさせていただきます。

また、例えるなら寿司屋の大将は、ネタ(素材)について、良く知らないという方はまずいないでしょう。その上こだわりを持ち、自身のあるネタを握り、お客様にご提供していますよね。

建築関係者の皆様はどうでしょう。使用している木材製品について、その素材について、どのくらい語ることができますか。この製品は○○だから間違いないと自信をもって建築に使用できていますか。

今回の講演では、自社で今使用している木材製品について、今一度考え直す良いきっかけにもなるでしょう。

 

 

講演時間は18時〜20時と、

お仕事終わりに寄れる時間帯となっておりますので、

是非お気軽にお申込みください。

 

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お申込み方法

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①講演名称

②氏名(フリガナ)

③会員番号

④メールアドレス

⑤連絡先電話番号

を明記の上、チラシ画像下部のアドレスまでメールをお送りください。

(チラシ画像をクリック頂くと、PDFデータを開くことができます。)

 

 

 

 

 

 

Posted by wpmaster on 水曜日 9月 20, 2017 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, お知らせ, 未分類

 

 

プレミアム産地と出会い、知り、学ぶ旅。今秋の産地巡礼は、岐阜県東白川村で林業と製材業を営む、㈱山共が舞台です。Clubプレミアム産地の風景や文化・食を味わうツアーですが、最たる醍醐味は、経営者の哲学に触れられること!Clubプレミアム国産材メンバーの現場を見て、参加者と共に語らうことで、自社の事業へのヒントを学んでみませんか?

 

テーマは、トータル林業、フリースタイル林業。地域づくりと会社づくりを両立し、「経営をプレミアムにすること」をテーマに、5つの見どころをご用意しています。古川ちいきの総研が開催する大阪経営実践研究会の特別編として、会員以外の方々も、広くご参加お待ちしています。

 

 

チラシダウンロードは、画像をクリック↓↓

 

 

 

 

 

 

 

【見どころ1】樹齢千年の木曽ヒノキに会える!神宮備林見学

こちらの内容では、中津川市加子母村へ移動します。東白川村の隣の中津川市になりますが、伊勢神宮の式年遷宮にて納るためのヒノキ備林を現地専門ガイドにご案内いただきます。次回の式年遷宮を前に伐採を控えているため、この時期を逃すとチャンスがありません。神事ならではの特殊な伐採方法が継承されている場所ですが、まさに今年、これから伐採予定のお話が聞ける貴重な機会です!

 

 

 

【見どころ2】特別講座 経営セミナー&ディスカッション交流

大阪で隔月開催する「経営実践研究会」の特別編として、経営セミナーを開催します。田口社長を始め、Clubプレミアム国産材の経営者が集まる参加型ディスカッションも必見!下記のテーマを中心としたセミナーをお届けします。

 

★ Clubプレミアム経営者による特別講座(講師:株式会社山共 代表取締役 田口房国社長)
1)5期連続業績向上のヒケツ
2)首都圏への納材、香港等の海外展開について
3)森林組合と連携、新たな人材育成、副社長制度の取り組み
4)clubプレミアム国産材、プレミアムとは何か
5)先代からの家業の継承と発展、その後の経営のウラ
6)東白川村の村づくりと自社経営

 

 

★ 株式会社古川ちいきの総合研究所 代表取締役 古川大輔 講
1)東京オリンピック後こそが勝負、地域ブランディング(トータル林業、フリースタイル林業をつくる)
2)財務と物流で、差別化すべく3つの経営ポイント
3)林業、製材業も人材募集や人材育成は戦略人事の時代へ

 

 

★ 参加者ディスカッション&交流会
1)既存の研究会メンバーとビジョン&課題をシェア
2)異業種の参加者にも内容をシェア⇒ディスカッション
3)最後に古川が「本日のまとめ」と題して、皆さまの経営へのメッセージを要約

+α:夕方からは、美味しい夕食と懇親会♪

 

 

 

【見どころ3】株式会社山共の製材工場見学

 

山林事業部から製材業までトータルで経営する株式会社山共。実際に工場を案内してもらいながら、事業内容やオペレーションを教わるまたとないチャンス・・・!。スタッフの殆どが地元の中学校卒業という、まさに地域密着型の企業でもありますが、人材募集やキャリアアップについてもお聞きします。

 

【見どころ4】バイオマス発電所見学

東白川村の隣町、白川町へ移動し、東濃ひのき製品流通協同組合が運営するバイオマス発電所を見学します。ちなみに同組合は、株式会社山共の田口代表が現在、代表理事を務める団体でもあります。バイオマス発電事業のみならず、同組合で製造している小径木丸太や、杉の梁桁材の集荷の仕組みや加工の流れも見学させていただきます。

 

 

 

【見どころ5】地歌舞伎鑑賞

今回はオプション企画として、参加ご希望の方のみ、産地巡礼の前日17日(日)に披露される地歌舞伎(東白川村郷土歌舞伎)を鑑賞します。東白川村の地歌舞伎は昨年、復活40周年を迎え、新聞やテレビ等のメディアからも注目を集めた、地元で愛される伝統芸能です。なんと、株式会社山共代表の田口社長も演者の一員でご出演!運が良ければ、田口社長の案内で、バックステージ(楽屋)にも入らせてもらえるかも!?「カントリージェントルマンたれ!」と、まちづくりと会社づくりをトータルで考える田口社長と社員の皆さま。その日常と非日常(晴れと褻)に触れてみませんか?

 

 

 

 

日付  H29年9月17日(日)~19日(火)
場所  岐阜県東白川村~中津川市加子母村
定員 先着15名
参加費 30,000円(税抜)【会員は無料】
※交通費、宿泊費、懇親会費、昼食代は別途。
※宿泊手配は、事務局が代行いたします。
お申込方法 メール(info@chiikino.jp)またはお電話
お申込内容 ①お名前
②ご所属
③業種(林業、製材業、木材流通業、建築業、その他)
④メールアドレス
⑤お電話番号
⑥地歌舞伎鑑賞の有無(鑑賞する・翌日から参加)
※地歌舞伎鑑賞はオプション企画〔無料〕です。
翌日18日のプログラムからご参加の場合は、その旨をお知らせください。
締切り 2017年9月11日(月)まで
※定員に達し次第募集を締め切ります。

 

 

 

下記のお問い合わせフォームから、『お申込内容』をご記入の上、お申込みください。

 

 

 

 

 

 

 

産地巡礼へ行く前におすすめのコラム集

 

 

 

 

「日本で最も美しい村 」にも選出されている、岐阜県東白川村。裏木曽山系の山に囲まれ、古くからの木材産地としても名を馳せてきた地域です。今秋の産地巡礼は、ここ東白川村で林業と製材業を営む、株式会社山共 が舞台です。今回のコラムでは、株式会社山共の拠点である東白川村についてご紹介します。続きはこちら

 

 

 

 

東白川村から、首都圏のみならず今や海外まで販路開拓を目指す山共ですが、そんな山共の代表・田口房国三と弊社代表・古川の出会いは、当時2人が34歳、今から6年前のことでした。今回のコラムでは、古川の日記を遡り、山共・田口代表と古川が歩んできたブランディング中のエピソードをお届けします。それは、田口社長が代表取締役に就任し4年目の出来事でした。・・・続きは、こちら

 

 

 

 

こちらは2017年5月31日に完成した、東京大学総合図書館別館の地下1階「ライブラリープラザ」の建物。天蓋に使われた2,200本の杉は、東白川村久須見地区から産出され、山共で製材された納材事例です。立木の状態から何度も設計士、施工者の方々と打合せを重ね、20人近い人数で進められた2年掛りでのプロジェクト。このような大きなプロジェクトも完遂できるようになるまでに、多くの苦悩がありましたが、山共ではどうやって壁を乗り越えてきたのでしょうか? ・・・続きは、こちら

 

産地巡礼の開催までに、こちらのページで山共にまつわるコラムを紹介していきます。
続きをお楽しみにチェックしていてくださいね♪

 

 

 

Posted by wpmaster on 木曜日 8月 31, 2017 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, pick up, すべての記事, 未分類, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演・研修、コーディネーター

 

 

日本で最も美しい村」にも選出されている、岐阜県東白川村。裏木曽山系の山に囲まれ、古くからの木材産地としても名を馳せてきた地域です。今秋の産地巡礼は、ここ東白川村で林業と製材業を営む、株式会社山共が舞台です。東濃ヒノキの産地としての歴史を活かしながら、若いチームで常に新しいチャレンジを重ね、首都圏を中心に地域外へと新たな販路を拡げているプレミアムな会社。林業部門を持ち、素材生産から製材までトータルで取り組む、いま注目の会社でもあります。さて、今回のコラムでは、株式会社山共の拠点である東白川村についてご紹介します。

 

 

 

そこは、地歌舞伎のある秘境。

 

東白川村は、鮎釣り、朴葉寿司など、山村ならではの文化と原風景が今なお継承されている村です。また江戸末期に実施された廃仏毀釈の名残で、全国でも珍しい「お寺のない村」でもあります。神社は村内各地に残り、春・夏・秋にそれぞれの神社でお祭りが開催され、老若男女が集う場として愛されています。そんな東白川村の文化を語るに欠かせないのが、「地歌舞伎」。有名なプロが演じる歌舞伎を大歌舞伎(おおかぶき)と呼ぶのに対して、地元の人々によって演じられ、地域に根付いた歌舞伎は地歌舞伎(じかぶき)と呼ばれ、岐阜県は全国の中でも特に地歌舞伎が盛んなエリアです。ここ東白川村においても、江戸時代から地歌舞伎の伝統があり、昭和の中頃までは村内に3つの芝居小屋がありました。村民自らが舞台装置を作り、役者を務める公演には多くの地歌舞伎ファンが会場に詰めかけます。

 

(田口社長のFacebookより写真引用)

 

そして、今回の産地巡礼で訪れる株式会社山共の代表取締役・田口房国さんも東白川村・地歌舞伎役者の一員。写真は、お稽古中の一枚。只今、公演に向けて地域の皆さん一体となって練習に励んでおられます。今回の産地巡礼の初日には、オプションツアーとして、お弁当を食べながら田口代表の地歌舞伎を鑑賞します。地歌舞伎の演目や会場と共に作られる臨場感はもちろんのこと、地域に根差した企業である株式会社山共の姿を感じていただけることでしょう。

 

 

 

設計士・工務店様を招き、人の交流を作る

(株式会社山共様のFacebookより写真引用)

 

代表の田口さんを始め、殆どの社員が東白川中学校の卒業生という、まさに地域密着型企業。地域のことを知り尽したスタッフが働く山共では、お取引を希望する設計士や工務店の方々を村に招き、案内を行っています。山林案内、工場案内までも含めて自社を紹介するだけでなく、地域を案内して、ソトモノと地域の交流を作っています。東白川村を拠点に据え、地歌舞伎のような伝統を守りつつ、外からも人を招いて、ソトモノとの交流を大切にしている株式会社山共は、常に若い力で新しいチャレンジを続けていこう!というパワーに満ちています。

 

 

事業を学ぶ産地ツアーへ行ってみませんか?(9月17日~19日)

 

(株式会社山共様のFacebookより写真引用)

 

 

前述の通り、「日本で最も美しい村」に選出されている、岐阜県東白川村。株式会社山共はこの東白川村を拠点として、林業を通じてこの地域の風景を守りながら、関東圏の都市部に産地の分かる高品質な木材を届け、地域の雇用を生み出しています。産地巡礼では、その名の通り、地域の文化、自然資源、人の技を活かしたビジネスを続ける企業「山共」の歩みを知り、ご自身の事業に活かしていただける学びを得られるツアーをお届けします。この初秋は、地歌舞伎鑑賞を併せて、地域づくり×会社づくり=「地域経営」をテーマにした産地巡礼(経営実践研究会 特別企画)として、東白川村を訪れてみませんか?

 

 

テーマは、トータル林業、フリースタイル林業。地域づくりと会社づくりを両立し、「経営をプレミアムにすること」をテーマに、5つの見どころをご用意しています。古川ちいきの総研が開催する大阪経営実践研究会の特別編として、会員以外の方々も、広くご参加お待ちしています。

 

 

 

【見どころ1】樹齢千年の木曽ヒノキに会える!神宮備林見学

こちらの内容では、中津川市加子母村へ移動します。東白川村の隣の中津川市になりますが、伊勢神宮の式年遷宮にて納るためのヒノキ備林を現地専門ガイドにご案内いただきます。次回の式年遷宮を前に伐採を控えているため、この時期を逃すとチャンスがありません。神事ならではの特殊な伐採方法が継承されている場所ですが、まさに今年、これから伐採予定のお話が聞ける貴重な機会です!

 

 

 

【見どころ2】特別講座 経営セミナー&ディスカッション交流

大阪で隔月開催する「経営実践研究会」の特別編として、経営セミナーを開催します。田口社長を始め、Clubプレミアム国産材の経営者が集まる参加型ディスカッションも必見!下記のテーマを中心としたセミナーをお届けします。

 

★ Clubプレミアム経営者による特別講座(講師:株式会社山共 代表取締役 田口房国社長)
1)5期連続業績向上のヒケツ
2)首都圏への納材、香港等の海外展開について
3)森林組合と連携、新たな人材育成、副社長制度の取り組み
4)clubプレミアム国産材、プレミアムとは何か
5)先代からの家業の継承と発展、その後の経営のウラ
6)東白川村の村づくりと自社経営

 

 

★ 株式会社古川ちいきの総合研究所 代表取締役 古川大輔 講
1)東京オリンピック後こそが勝負、地域ブランディング(トータル林業、フリースタイル林業をつくる)
2)財務と物流で、差別化すべく3つの経営ポイント
3)林業、製材業も人材募集や人材育成は戦略人事の時代へ

 

 

★ 参加者ディスカッション&交流会
1)既存の研究会メンバーとビジョン&課題をシェア
2)異業種の参加者にも内容をシェア⇒ディスカッション
3)最後に古川が「本日のまとめ」と題して、皆さまの経営へのメッセージを要約

+α:夕方からは、美味しい夕食と懇親会♪

 

 

 

【見どころ3】株式会社山共の製材工場見学

 

山林事業部から製材業までトータルで経営する株式会社山共。実際に工場を案内してもらいながら、事業内容やオペレーションを教わるまたとないチャンス・・・!。スタッフの殆どが地元の中学校卒業という、まさに地域密着型の企業でもありますが、人材募集やキャリアアップについてもお聞きします。

 

 

【見どころ4】バイオマス発電所見学

東白川村の隣町、白川町へ移動し、東濃ひのき製品流通協同組合が運営するバイオマス発電所を見学します。ちなみに同組合は、株式会社山共の田口代表が現在、代表理事を務める団体でもあります。バイオマス発電事業のみならず、同組合で製造している小径木丸太や、杉の梁桁材の集荷の仕組みや加工の流れも見学させていただきます。

 

 

 

【見どころ5】地歌舞伎鑑賞

今回はオプション企画として、参加ご希望の方のみ、産地巡礼の前日17日(日)に披露される地歌舞伎(東白川村郷土歌舞伎)を鑑賞します。東白川村の地歌舞伎は昨年、復活40周年を迎え、新聞やテレビ等のメディアからも注目を集めた、地元で愛される伝統芸能です。なんと、株式会社山共代表の田口社長も演者の一員でご出演!運が良ければ、田口社長の案内で、バックステージ(楽屋)にも入らせてもらえるかも!?「カントリージェントルマンたれ!」と、まちづくりと会社づくりをトータルで考える田口社長と社員の皆さま。その日常と非日常(晴れと褻)に触れてみませんか?

 

 

 

 

 

 

日付  H29年9月17日(日)~19日(火)
場所  岐阜県東白川村~中津川市加子母村
定員 先着15名
参加費 30,000円(税抜)【会員は無料】
※交通費、宿泊費、懇親会費、昼食代は別途。
※宿泊手配は、事務局が代行いたします。
お申込方法 メール(info@chiikino.jp)またはお電話
お申込内容 ①お名前
②ご所属
③業種(林業、製材業、木材流通業、建築業、その他)
④メールアドレス
⑤お電話番号
⑥地歌舞伎鑑賞の有無(鑑賞する・翌日から参加)
※地歌舞伎鑑賞はオプション企画〔無料〕です。
翌日18日のプログラムからご参加の場合は、その旨をお知らせください。
締切り 2017年9月11日(月)まで
※定員に達し次第募集を締め切ります。

 

 

 

 

 

 

下記のお問い合わせフォームから、『お申込内容』をご記入の上、お申込みください。

 

 

 

産地巡礼へ行く前におすすめのコラム集

 

 

 

 

 

東白川村から、首都圏のみならず今や海外まで販路開拓を目指す山共ですが、そんな山共の代表・田口房国三と弊社代表・古川の出会いは、当時2人が34歳、今から6年前のことでした。今回のコラムでは、古川の日記を遡り、山共・田口代表と古川が歩んできたブランディング中のエピソードをお届けします。それは、田口社長が代表取締役に就任し4年目の出来事でした。・・・続きは、こちら

 

 

 

 

 

こちらは2017年5月31日に完成した、東京大学総合図書館別館の地下1階「ライブラリープラザ」の建物。天蓋に使われた2,200本の杉は、東白川村久須見地区から産出され、山共で製材された納材事例です。このフロアの天井は地上の噴水の底の部分にあたり、キラキラ揺らめく光が差し込んで、それが木材と相まってなんとも言えない優しい空間となっているそうです。立木の状態から何度も設計士、施工者の方々と打合せを重ね、20人近い人数で進められた2年掛りでのプロジェクト。このような大きなプロジェクトも完遂できるようになるまでに、多くの苦悩がありましたが、山共ではどうやって壁を乗り越えてきたのでしょうか? ・・・続きは、こちら

 

Posted by wpmaster on 木曜日 8月 10, 2017 Under — セミナー、研修、講演のお知らせ, お知らせ, すべての記事, 未分類, 経営実践研究会[国産材ビジネススクール](大阪), 講演・研修、コーディネーター